JP2014009672A - アイドルストップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アイドルストップの作動率を上げて、燃費の向上を図る。
【解決手段】アイドルストップ装置は、エンジン1の回転を自動的に停止させる手段と、停止させた状態にあるエンジン1を自動的に始動させる手段とを備える。エンジンの回転を停止させたときからクラッチペダル7が踏まれており、かつギヤ入れが行われた、なる条件が成立すること、及びエンジンの回転を停止させたときからクラッチペダルの踏み込みが一旦解除され、再び前記クラッチペダルが踏み込まれた、なる条件が成立することが再始動の条件に含まれる。車速がゼロであり、エンジン1の回転速度が所定値以下であり、かつ変速装置3のギヤ位置がニュートラル状態にある、なる条件が同時に成立することが停止の条件に含まれる。クラッチペダル7が踏まれており、かつシフトレバー9が発進段以外の段にある、なる条件を停止の条件に含めてもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】アイドルストップ装置は、エンジン1の回転を自動的に停止させる手段と、停止させた状態にあるエンジン1を自動的に始動させる手段とを備える。エンジンの回転を停止させたときからクラッチペダル7が踏まれており、かつギヤ入れが行われた、なる条件が成立すること、及びエンジンの回転を停止させたときからクラッチペダルの踏み込みが一旦解除され、再び前記クラッチペダルが踏み込まれた、なる条件が成立することが再始動の条件に含まれる。車速がゼロであり、エンジン1の回転速度が所定値以下であり、かつ変速装置3のギヤ位置がニュートラル状態にある、なる条件が同時に成立することが停止の条件に含まれる。クラッチペダル7が踏まれており、かつシフトレバー9が発進段以外の段にある、なる条件を停止の条件に含めてもよい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アイドリング状態にあるエンジンを一定の条件下でキースイッチの操作を行うことなく自動的に停止させ、停止させたエンジンを一定の条件のもとに自動的に始動させるアイドルストップ装置に関する。更に詳しくは、クラッチペダルを有するバスやトラックなどの大型車両に適したアイドルストップ装置に関するものである。
従来、エンジンからの排気ガスを減少させるとともに、騒音を低減するなど環境保全のために、停車してエンジンがアイドリング状態になったときに、自動的にエンジンの回転を停止させるアイドルストップ装置が多数の車両に装備されるようになった(例えば、特許文献1参照。)。とくに、クラッチペダルを有するバスやトラックなどの大型車両については、燃料の使用量が多いことから、アイドルストップ装置を装備することを求める社会的な要望が大きい。
このアイドルストップ装置は、走行状態にある車両が減速して停車し、エンジン回転速度がアイドリング速度になり、変速装置がニュートラルになってクラッチペダルの踏み込みが解除されると、これらが電気的に検出されて、運転者のキースイッチの操作がなくとも自動的にエンジンの回転を停止させる装置である。そして、この自動的にエンジンの回転を停止した状態にあるとき、クラッチペダルが踏み込まれるなどの条件が満たされると、運転者がキースイッチの操作を行わなくとも、自動的にエンジンを再始動するように構成される。
そして、このようなアイドルストップ装置では、いちいちキースイッチの操作を行わなくとも、排気ガスを減少することができ、燃料消費量を小さくすることができる、などの利点があり、経済的であり環境保全に有効とされている。また、自動的に再始動させる手段を含む装置は始動操作が簡単であることから、運転者がアイドルストップ装置そのものをキャンセルして走行するようなことが少なくなる利点があるとされている。このため、このようなアイドルストップ装置は、停留所ごとに停止および走行をひんぱんに繰り返すことになる市内バスなどに広く利用されるようになっている。
しかし、停車して車速がゼロになり、変速装置がニュートラルになり、その後クラッチペダルの踏み込みが解除されることをエンジンを停止させる条件とすると、車両を停止させた後にあっても、クラッチペダルを踏み続けている限り、エンジンが停止することはない。このため、例えば、市内バスの運転者が停留所においてそのバスを停車させたけれども、停車させた後においてもクラッチペダルを踏み続けるようなことを運転者が行うと、停留所においてエンジンが停止することはなく、アイドルストップの作動率の低下を招いて、排気ガスを期待したほど減少させることができない不具合を生じさせる。
一方、市内バスの運転者にあっては、停留所においてそのバスを停車させたけれども、乗降客がおらずに直ちに出発させる場合もある。この場合、停車させた後においてもクラッチペダルを踏み続けてシフトレバーを1速や2速の発進段に入れて、発進の準備を整えておくことが考えられる。このような場合であっても、バスが停止して車速がゼロになったとしてエンジンを強制的に停止させると、そのバスをいざ発進させようとすると、エンジンを始動してからの発進となるために、その発進が遅れてしまい、バスの円滑な発進が困難になる不具合がある。
本発明の目的は、アイドルストップの作動率を上げて、燃費の向上を図り得るアイドルストップ装置を提供することにある。
本発明は、設定された停止の条件が成立するときにエンジン停止のための運転操作がなくともエンジンの回転を自動的に停止させる手段と、この手段により回転を停止させた状態にあるエンジンを設定された再始動の条件が成立するときにエンジン始動のための運転操作がなくともエンジンを自動的に始動させる手段とを備えたアイドルストップ装置の改良である。
その特徴ある構成は、停止させる手段によりエンジンの回転を停止させたときからクラッチペダルが踏まれており、かつギヤ入れが行われた、なる条件が成立すること、及び、停止させる手段によりエンジンの回転を停止させたときからクラッチペダルの踏み込みが一旦解除され、再びクラッチペダルが踏み込まれた、なる条件が成立することが再始動の条件に含まれるところにある。
ここで、シフトレバーの位置を検出するシフトポジションセンサの検出出力によりギヤ入れが行われたか否かが判断されることが好ましい。
一方、車速がゼロであり、かつ変速装置のギヤ位置がニュートラル状態にある、なる条件が同時に成立することが停止の条件に含まれることが好ましい。また、車速がゼロであり、クラッチペダルが踏まれており、かつシフトレバーが発進段以外の段にある、なる条件が同時に成立することが停止の条件に含まれるようにしても良い。
本発明のアイドルストップ装置では、停止させる手段によりエンジンの回転を停止させたときからクラッチペダルが踏まれており、かつギヤ入れが行われた、なる条件が成立することが再始動の条件に含まれるので、例えば、車速がゼロであり、かつ変速装置のギヤ位置がニュートラル状態にある、なる条件が同時に成立すれば、クラッチペダルの踏み込みを解除することなくエンジンを停止させることができる。このため、例えば、市内バスの運転者が停留所においてそのバスを停車させた場合に、クラッチペダルを踏み続けても、エンジンは停止することになる。よって、アイドルストップの作動率は上昇し、燃費の向上を図ることができる。
一方、車速がゼロであり、クラッチペダルが踏まれており、かつシフトレバーが発進段以外の段にある、なる条件が同時に成立することが停止の条件に含まれる場合には、車両を停止させた後においてもクラッチペダルを踏み続けてシフトレバーを1速や2速の発進段に入れて、発進の準備を整えておけばエンジンが停止することはない。よって、例えば、市内バスを停留所に停車させたけれども、乗降客がおらずに直ちに出発させるような場合に、エンジンが停止することを回避することができ、このような場合における円滑な発進を確保することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明におけるアイドルストップ装置は、設定された停止の条件が成立するときに、エンジン1を停止させるための具体的な運転操作がなくともエンジン1の回転を自動的に停止させるものであって、制御手段として機能するアイドルストップECU11を備える。この実施の形態では車両である市内バスに設けられるものを示し、この市内バスにはディーゼルエンジン1が設けられ、このエンジン1の回転出力は、クラッチ装置2を介して、変速装置3を経由し、プロペラ軸4に伝達される。
運転者による運転操作は、アクセルペダル5、ブレーキペダル6、クラッチペダル7、パーキングブレーキレバー8、およびシフトレバー9から入力される。この実施の形態では、シフトレバー9が、リバースギヤ段(R)及び1速ギヤ段から5速ギヤ段までのいずれかにシフト可能なものを示し、リバースギヤ段(R)及び1速ギヤ段から3速ギヤ段までが車両を発進可能な発進段とされ、4速ギヤ段及び5速ギヤ段が車両を発進不能な発進段以外の段とされるものである。そして、そのシフトレバー9の位置はシフトポジションセンサ26により検出されるように構成される。ここで、操舵系の操作については、本発明と直接関係がないので図面上の記載および説明を省略する。
クラッチ装置2は、プログラム制御回路であるクラッチ制御ECU23により制御され、変速装置3は、プログラム制御回路である変速制御ECU24により制御されるように構成される。また、本発明の特徴であるアイドルストップECU11もプログラム制御回路であり、これらのプログラム制御回路は、半導体チップおよびその周辺ハードウェアと、その半導体チップにインストールされたソフトウェアとにより構成される。
本発明の特徴であるアイドルストップECU11は、クラッチ制御ECU23と変速制御ECU24にそれぞれ通信ライン13により連結される。また、このアイドルストップECU11は、エンジン1の燃料噴射ポンプ14を制御するエンジンECU12と通信ライン13により更に連結され、相互に情報を交換することができるように構成される。このエンジンECU12もプログラム制御回路である。
変速制御ECU24には、アクセルペダル5の操作情報、シフトレバー9の位置情報、車速センサ15からの車速情報が入力される。そして変速制御ECU24の制御出力は、変速装置アクチュエータ19を制御するエアバルブ20に供給される。そして、変速装置3には、この変速装置3がニュートラル状態にあるか否かを検出するニュートラルリレースイッチ16が設けられる。
一方、クラッチ制御ECU23には、クラッチペダル7の操作情報が入力される。クラッチペダル7には、その踏み込みの有無を検出するクラッチセンサ27が設けられ、このクラッチセンサ27の検出出力がクラッチ制御ECU23の制御入力に接続される。そしてクラッチ制御ECU23の制御出力は、クラッチアクチュエータ17に供給する空気圧を制御するエアバルブ18に供給される。
アイドルストップECU11には、クラッチペダル7の操作情報、パーキングブレーキレバー8の操作情報、シフトレバー9の操作情報、ニュートラルリレースイッチ16の状態情報、および車速センサ15からの車速情報が入力し、その制御出力は、通信ライン13を介して変速制御ECU24、クラッチ制御ECU23及びエンジンECU12に供給されるとともに、エンジン1のスタータリレー21にも供給される。エンジンECU12は、エンジン1の状態を制御する制御装置であり、アクセルペダル5の操作情報、およびエンジン回転センサ22の回転情報を入力とし、燃料噴射ポンプ14に制御出力を供給するように構成される。
アイドルストップECU11は、所定の条件下でエンジンECU12に制御信号を供給し、燃料噴射ポンプ14の燃料供給を遮断してエンジン1を自動的に停止させ、又はスタータリレー21を直接駆動させてエンジン1を再び始動させるように構成される。そして、本発明の特徴ある構成は、図4に示すように、車速がゼロであり(S1)、エンジン1の回転速度が所定値以下、即ち、アイドリング状態であり(S2)、かつ変速装置3のギヤ位置がニュートラル状態(S3)にある、なる条件が同時に成立することがエンジン1を自動的に停止させる最低限の条件に含まれるところにある。ここで、アイドリング状態であるか否かを判断する所定値とは、例えば、800rpm以下であることが挙げられる。また、図3に示すように、エンジンが停止中において(S7)、エンジン1の回転を自動的に停止させたときからクラッチペダル7が踏まれており(S8)、かつギヤ入れが行われた(S9)、なる条件が同時に成立することが最低限のエンジン1を再び始動させるための条件とされる。
なお、この実施の形態では、従来と同様の再始動条件であっても、エンジン1を再始動させる場合を示す。即ち、この従来からある再始動条件は、図3に示すように、エンジンが停止中において(S4)、変速装置がニュートラルであり(S5)、かつクラッチペダルが踏み込まれた(S6)、なる条件が同時に成立する条件が最低限含まれ、この場合であっても、アイドルストップECU11は、スタータリレー21を直接駆動させてエンジン1を再び始動させるように構成される。
このように構成されたアイドルストップ装置を備える車両の発進走行動作について説明する。この発進にあっては、車両が停止状態から行われ、運転者はクラッチペダル7を深く踏み込んでクラッチ制御ECU23によりクラッチ装置2を切断し、シフトレバー9をリバース、1速、2速又は3速等の発進ギヤ段に投入する。すると、変速制御ECU24は、エアバルブ20を制御して変速装置アクチュエータ19に空気圧を送り、変速装置3を発進ギヤ段に設定する。ついでアクセルペダル5が踏み込まれると、エンジンECU12は燃料噴射ポンプ14を制御して、エンジン1の回転速度を上昇させる。それとともに、運転者はクラッチペダル7の踏み込みを徐々に緩める。そして、クラッチペダル7の踏み込みが徐々に緩められるに従って、クラッチ制御ECU23はクラッチ装置2を緩やかに接続し、これにより車両を発進させることができる。
クラッチ装置2が接続状態になると、そのあとはクラッチペダル7の操作情報にしたがって、クラッチアクチュエータ17を制御するエアバルブ18を制御して、クラッチ装置2を接断し、シフトレバー9の操作情報にしたがって、変速装置アクチュエータ19を制御するエアバルブ20を制御して変速装置3のギヤを切替え設定することになる。これにより路面や地形又は渋滞状況に応じて、車両の走行条件を変更することになる。
次に、アイドルストップ装置におけるエンジンの回転停止について説明する。車両を停止させるには、運転者はアクセルペダル5の踏み込みを止めて、図2に示すように、ブレーキペダル6を踏み込み、エンジン回転とともに車速を低下させる。そして、運転者は、車両が停止する直前にクラッチペダル7を踏み込んでクラッチ装置2を切断状態にする。次に、車速がゼロになり、車両が停止したことを確認した運転者は、パーキングブレーキ8を操作するとともに、シフトレバー9をニュートラルレンジにまで移動させる(T1)。
シフトレバー9がニュートラルレンジにまで移動されると(T1)、変速制御ECU24は、エアバルブ20を制御して変速装置アクチュエータ19に空気圧を送り、変速装置3をニュートラル状態に設定する(T2)。変速装置3がニュートラル状態になると、ニュートラルリレースイッチ16は、変速装置3がニュートラル状態あることを検出し、アイドルストップECU11に出力する。すると、図4に示すエンジン自動停止の条件、即ち、車速がゼロ(S1)、エンジンの回転速度がアイドリング速度にある(S2)、及び変速装置3がニュートラル状態にある(S3)、がすべて同時に成立するので、アイドルストップECU11は通信ライン13から、エンジンECU12にエンジン停止要求信号を送出する(図2のT2)。エンジンECU12は、燃料噴射ポンプ14の燃料供給を遮断し、エンジン1は停止処理中となり、エンジン1の回転が完全に停止した段階(図2のT3)で、エンジン1は停止中となる。
このため、本発明におけるアイドルストップ装置では、車両を停止して変速装置3がニュートラルになればエンジン1を停止し、その後クラッチペダル7の踏み込みが解除されることを要件としない。このことから、車両を停止させた後に、クラッチペダル7を踏み続けるような運転の仕方を運転者が行っても、エンジン1を停止させることができ、クラッチペダル7の踏み込みが解除されることをエンジン1の停止条件とする従来に比較して、アイドルストップの作動率を向上させることができる。これによりエンジン1から排出される排気ガスを減少することができ、燃料消費量を小さくすることができる。
また、変速制御ECU24は、シフトレバー9の操作情報がシフトポジションセンサ26から入力されることにより、変速装置アクチュエータ19に供給する空気圧を制御するエアバルブ20に制御出力を供給し、それにより変速装置3における具体的な変速操作が行われるので、運転者がシフトレバー9をニュートラルレンジにまで移動したときから(図2のT1)、変速装置3が実際にニュートラル状態になるまで(図2のT2)には若干の時間的なズレがある。けれども、設定された停止の条件である変速装置3のギヤ位置がニュートラル状態であるか否かの判断は、シフトレバー9がニュートラルレンジにあるか否かではなく、変速装置3が実際にニュートラル状態にあるか否かを検出するニュートラルリレースイッチ16の検出出力により判断する。このため、シフトレバー9をニュートラルレンジにしたけれども、変速装置3が実際にニュートラル状態になっていない段階において、アイドルストップECU11がエンジン1を停止させるような事態は生じない。
次に、上述したアイドルストップ制御によりエンジン1が停止している状態から、自動的にエンジン1を再始動させる制御について説明する。図3に示すように、再始動は原則的に、エンジンが停止しており(S4)、変速装置3がニュートラルの状態にあり(S5)、この状態においてクラッチペダル7が踏み込まれた(S6)なる条件が同時に成立するときに自動的に実行される。即ち、運転操作の感覚としては、アイドルストップによりエンジン1が停止した後、一旦クラッチペダル7の踏み込みを解除した場合において、そのクラッチペダル7を再び深く踏み込むことによりエンジン1を再始動させることができるものになる。
しかし、本発明では、上述したように、クラッチペダル7の踏み込みが解除されることをエンジン1の停止条件としない。よって、エンジンが停止しており(S7)、エンジン1の回転を停止させたときからクラッチペダル7が踏まれており(S8)、かつギヤ入れが行われた(S9)、なる条件が同時に成立することもエンジン1を再始動させる条件に含まれる。この再始動における運転操作の感覚としては、アイドルストップによりエンジン1が停止した後にクラッチペダル7の踏み込みを継続しておき、シフトレバー9をニュートラルレンジから発進段にまで移動させることによりエンジン1を再始動させるものとなる。
このため、例えば、車両が市内バスであるような場合には、いわゆるニュートラルシフトロックが義務付けられており、変速装置3がニュートラル状態でないと、乗降用扉の開閉ができないようになっている。このような市内バスにあっては、停留所で運転者は車両を停止させ、クラッチペダル7の踏み込みを継続しつつ、乗降用扉を開閉させるために、シフトレバー9を操作して変速装置3をニュートラル状態にした段階でエンジン1は停止することになる。よって、乗降のために停留所に停車するわずかな時間であってもエンジン1を停止させることができ、アイドルストップの作動率を向上させることができる。そして、乗降が終了して乗降用扉を閉じた運転者は、その後シフトレバー9を再び発進段にまで移動させることによりエンジン1を再始動させることができ、バスの円滑な発進を確保することができる。
また、図2に示すように、運転者がシフトレバー9を発進段にまで移動したとき(T4)から、変速装置3が実際に発進段に変速されるまで(T5)には若干の時間的なズレがある。けれども、シフトレバー9の位置を検出するシフトポジションセンサ26の検出出力により、ギヤ入れが行われたか否かが判断される。このため、シフトレバー9を発進段にまで移動したとき(T4)から、アイドルストップECU11は、エンジン1を始動すべくスタータリレー21に制御信号を供給して、エンジン1の始動処理を行い、エンジンの回転がアイドリングに達した段階で回転中となる(T6)。このため、シフトレバー9を発進段にしたけれども、変速装置3が実際に発進段に変速されていない状態であっても、エンジン1の再始動が開始されることになり(T4)、変速装置3が実際に発進段に変速されていない段階(T5)におけるエンジン1の始動を許容することにより、エンジン1の早期始動を可能にするものである。
その後、アクセルペダル5が踏み込まれると、エンジンECU12は燃料噴射ポンプ14を制御して、エンジン1の回転速度を上昇させる(T7)。それとともに、運転者はクラッチペダル7の踏み込みを解除してその踏み込みを徐々に緩める(T7)。すると、クラッチ制御ECU23はクラッチ装置2を緩やかに接続し、これにより車両を発進させることができる。そして、本発明ではエンジン1の早期始動を可能にするものであるので、停留所に停車した車両であるバスの円滑な発進を確保することができるものとなる。
次に、本発明の別の実施の形態を説明する。
この別の実施の形態における特徴ある構成は、アイドルストップECU11の制御として、図5に示すように、車速がゼロであり(S11)、エンジン1の回転速度が所定値以下、即ち、アイドリング状態であり(S12)、クラッチペダルが踏まれており(S13)、かつシフトレバーが発進段以外の段にある(S14)、なる条件が同時に成立することがエンジン1を自動的に停止させる最低限の条件に含まれるところにある。そして、エンジンの再始動にあっては、図3を用いて説明した上述の条件と同一であるので、ここにおける繰り返しての説明を省略する。
このように構成されたアイドルストップ装置の動作を説明する。車両が走行中の変速装置3にあっては、4速ギヤ段又は5速ギヤ段の走行段となっている。その走行状態から、その車両を停止させるには、ブレーキペダル6を踏み込み、エンジン回転とともに車速を低下させることになる。そして、運転者は、車両が停止する直前にクラッチペダル7を踏み込んでクラッチ装置2を切断状態にする。ここで、走行状態から停車するまでに、運転者がシフトレバー9を操作しないとすると、変速装置3が4速ギヤ段又は5速ギヤ段の走行段になっている状態で車両が停止することになる。
このように車両を停止させると、エンジン1を自動的に停止させる図5に示す最低限の条件が成立する。即ち、車速がゼロであり(S11)、エンジン1の回転速度がアイドリング状態であり(S12)、クラッチペダルが踏まれており(S13)、かつシフトレバーが発進段以外の段にある(S14)、なる条件が同時に成立する。このため、アイドルストップECU11は通信ライン13から、エンジンECU12にエンジン停止要求信号を送出し、エンジンECU12は、燃料噴射ポンプ14の燃料供給を遮断し、エンジン1を停止させることになる。このことから、車両を停止させた後に、クラッチペダル7を踏み続けるような運転の仕方を運転者が行っても、エンジン1を停止させることができ、クラッチペダル7の踏み込みが解除されることをエンジン1の停止条件とする従来に比較して、アイドルストップの作動率を向上させることができる。これによりエンジン1から排出される排気ガスを減少することができ、燃料消費量を小さくすることができる。
このように本発明では、クラッチペダル7の踏み込みが解除されることをエンジン1の停止条件としない。このため、エンジン1の再始動には、エンジンが停止しており(図3のS7)、エンジン1の回転を停止させたときからクラッチペダル7が踏まれており(図3のS8)、かつギヤ入れが行われた(図3のS9)、なる条件が同時に成立することが含まれる。よって、アイドルストップによりエンジン1が停止した後にクラッチペダル7の踏み込みを継続しておき、シフトレバー9を走行段から一旦ニュートラルに戻した後再びリバース、1速、2速又は3速等の走行段にまで移動させることによりエンジン1を再始動させることができ、車両を再び走行させることが可能となる。
一方、ブレーキペダル6を踏み込んで車速を低下させ、車両が停止する直前にクラッチペダル7を踏み込んでクラッチ装置2を切断状態にするけれども、車両が実際に停車する以前に運転者がシフトレバー9を操作し、そのシフトレバー9をリバース、1速、2速又は3速等の発進ギヤ段に投入した状態で停車させたとすると、エンジン1を自動的に停止させる図5に示す最低限の条件は成立しないことになる。即ち、シフトレバーが発進段以外の段にある(図5のS14)、なる条件が成立しない。このため、車両を停止させた後においてもクラッチペダル7を踏み続けてシフトレバー9を1速や2速等の発進段に入れて、発進の準備を整えておけば、エンジン1が停止することはない。よって、例えば、市内バスを停留所に停車させたけれども、乗降客がおらずに直ちに出発させるような場合に、シフトレバー9を発進ギヤ段に投入した状態で停車させることにより、エンジン1が停止することを回避することができ、このような場合における車両の円滑な発進を確保することができる。
なお、上述した実施の形態では、シフトレバー9が、リバースギヤ段(R)又は1速ギヤ段から5速ギヤ段までのいずれかにシフト可能なものを示し、リバースギヤ段(R)及び1速ギヤ段から3速ギヤ段までが車両を発進可能な発進段とされ、4速ギヤ段及び5速ギヤ段が車両を発進不能な発進段以外の段とされるものを示したけれども、変速段の数はこの6つのものに限るものではなく、全4速のもの又は全8速のものであっても良く、更に全9速以上のものであっても良い。また、発進段とは車両を発進可能なギヤ段であって、リバースギヤ段(R)及び1速ギヤ段は必ず含まれるけれども、2速ギヤ段又は3速ギヤ段は必ずしも含ませなくても良い。
また、上述した実施の形態では、アイドリング状態であるか否かを判断する所定値として、800rpm以下であることを例示したけれども、所定値はこれに限定されるものではなく、このアイドリング状態であるか否かを判断する所定値は1200rpm以下であっても良く、それ以外の数値であっても良い。
更に、上述した実施の形態では、バスのディーゼルエンジン1に用いられるアイドルストップ装置を用いて説明したけれども、車両は、バスに限られず、エンジンを備える限り、トラックであっても、ガソリンエンジンを備えた一般の乗用車や、走行用モータを備えたいわゆるハイブリッド車両であっても良い。いずれの車両であっても、エンジンを搭載している限り、本発明によりアイドルストップの作動率を向上させることが可能となる。
1 エンジン
3 変速装置
7 クラッチペダル
9 シフトレバー
26 シフトポジションセンサ
3 変速装置
7 クラッチペダル
9 シフトレバー
26 シフトポジションセンサ
Claims (4)
- 設定された停止の条件が成立するときにエンジン停止のための運転操作がなくともエンジン(1)の回転を自動的に停止させる手段と、この手段により回転を停止させた状態にある前記エンジン(1)を設定された再始動の条件が成立するときにエンジン始動のための運転操作がなくとも前記エンジン(1)を自動的に始動させる手段とを備えたアイドルストップ装置において、
前記停止させる手段により前記エンジン(1)の回転を停止させたときから前記クラッチペダル(7)が踏まれており、かつギヤ入れが行われた、なる条件が成立すること、
及び、前記停止させる手段により前記エンジン(1)の回転を停止させたときから前記クラッチペダル(7)の踏み込みが一旦解除され、再び前記クラッチペダル(7)が踏み込まれた、なる条件が成立すること
が前記再始動の条件に含まれる
ことを特徴とするアイドルストップ装置。 - シフトレバー(9)の位置を検出するシフトポジションセンサ(26)の検出出力によりギヤ入れが行われたか否かが判断される請求項1記載のアイドルストップ装置。
- 車速がゼロであり、エンジン(1)の回転速度が所定値以下であり、かつ変速装置(3)のギヤ位置がニュートラル状態にある、なる条件が同時に成立することが停止の条件に含まれる請求項1又は2記載のアイドルストップ装置。
- 車速がゼロであり、エンジン(1)の回転速度が所定値以下であり、クラッチペダル(7)が踏まれており、かつシフトレバー(9)が発進段以外の段にある、なる条件が同時に成立することが停止の条件に含まれる請求項1又は2記載のアイドルストップ装置。
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