JP2014005077A - 錠剤包装用シート、錠剤包装用ブリスターパック、および錠剤包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の錠剤包装用シートは、複数の樹脂層を含む錠剤包装用シートであって、前記錠剤包装用シートは、防湿層と、酸素吸収層とを有し、前記酸素吸収層は、ベース樹脂と、酸素吸収性樹脂と、反応促進剤とを含む樹脂組成物により構成される。本発明の錠剤包装体は、本発明の錠剤包装用シートを含む。
【選択図】図1
Description
これらは、水蒸気バリア性や酸素バリア性を持った包装体であることが多い。このプラスチック容器で医薬品及び食品などを包装するとき、プラスチック容器の内部に残存した酸素や外部から侵入してきた酸素により医薬品などの有効成分が酸化されて変質するものがある。また、外部から侵入してきた水蒸気により有効成分が加水分解するものもある。
本発明の錠剤包装用シートは、防湿層と、酸素吸収層とを備える。防湿層は、水蒸気バリア性を有する。酸素吸収層は、ベース樹脂と、酸素吸収性樹脂Aと、反応促進剤とを含む樹脂組成物により構成される。
本願発明の錠剤包装用シートは、酸素バリア層を有してもよい。酸素バリア層は、酸素バリア性を有する。
前記酸素バリア層は酸素吸収性樹脂Bを有していてもよい。
上記錠剤包装用シートは、前記防湿層、酸素バリア層、酸素吸収層をこの順で有することが好ましい。
前記酸素バリア層は、酸素透過率が200ml/(m2・24h・atm)以下であることが好ましい。酸素透過率が200ml/(m2・24h・atm)以下である酸素バリア層を本発明に係る錠剤包装用シートに利用した場合、吸収すべき酸素吸収量を低減させることができるので酸素吸収層は、酸素吸収性をより長期間維持することができる。
前記酸素吸収性樹脂Aは、前記樹脂組成物に対して重量比率で1重量%以上、80重量%以下含まれることが好ましい。また、前記反応促進剤は、樹脂組成物に対して重量比率で100ppm以上10000ppm以下含有されることが好ましい。
上記の錠剤包装用シートにおいて、前記防湿層は、40℃、90%RHで、厚さ25μmにおける水蒸気透過度が100g/m2・day以下であることが好ましい。
上述の錠剤包装用シートは、全光線透過率が、80%以上であることが好ましい。
本発明の錠剤包装用ブリスターパックは、上述の錠剤包装用シートを成形して得られる。
本発明の錠剤包装体は、上述の錠剤包装用シートを備える。
上述の錠剤包装体は、封止部材と、錠剤包装用ブリスターパックとを含む錠剤包装体であって、前記錠剤包装用ブリスターパックが、上述の錠剤包装用ブリスターパックを含むものが好ましい。
また、上述の錠剤包装体は、封止部材と、錠剤包装用ブリスターパックとを含む錠剤包装体であって、前記封止部材が、上述の錠剤包装用シートを含むものが好ましい。
また、上述の錠剤包装体は、封止部材と、錠剤包装用ブリスターパックとを含む錠剤包装体であって、前記封止部材が、上述の錠剤包装用シートを含み、前記錠剤包装用ブリスターパックが、上述の錠剤包装用シートを含む錠剤包装用ブリスターパックを含むことがより好ましい。
錠剤包装用シート100は、図1に示すように防湿層110を含む。
防湿層110の材料としては、特に限定されないが、錠剤包装体の外層として用いられることが多いことから、錠剤包装体の底材もしくは蓋材として用いることができる程度の強度を有しているものが好ましい。また、前記防湿層の材料が40℃、90%RHで、厚さ25μmにおける水蒸気透過度が100g/m2・day以下のものが好ましく、20g/m2・day以下のものがより好ましい。前記好ましい範囲内であることにより、錠剤包装体としたときに、水分の侵入を好適に防ぐことができ、錠剤の保存性を向上させることができる。このような防湿層の材料として、特に限定されないが、熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー、石油樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・四フッ化エチレン共重合体などのフッ素化樹脂共重合体などが挙げられる。前記防湿層の材料は、これらを複数含んでもよい。
錠剤包装用シート100は、図1に示すように、第1接着層120を含んでもよい。第1接着層120の材料としては、特に限定されないが、公知の接着性樹脂を用いることができる。中でも、隣接する層(例えば防湿層)として使用する樹脂により選択することが好ましく、例えば、接着性ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。具体的に、第1接着層120の材料としては、例えば、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート三元共重合体、または、各種ポリオレフィンに一塩基性不飽和脂肪酸、二塩基性不飽和脂肪酸、もしくはこれらの無水物をグラフトさせたもの(マレイン酸グラフト化エチレン−酢酸ビニル共重合体、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体など)などが用いられる。一塩基性不飽和脂肪酸としては、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。二塩基性不飽和脂肪酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。
錠剤包装用シート100は、図1に示すように、酸素バリア層130を含んでもよい。
酸素バリア層130は、錠剤包装体としたときに、外部から侵入する酸素の透過を制限することができ、これにより錠剤包装体の内部の酸素濃度を迅速に低下させることができる。これは、例えば図6または図8に示されたような錠剤包装体200及び500の外部から侵入する酸素の透過を制限することができ、これにより錠剤包装体200及び500の内部の酸素濃度を迅速に低下させることができる。これにより、錠剤の保存性をより向上させることができる。酸素バリア層130の材料としては、酸素バリア性を有する公知の材料、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(以下、「EVOH樹脂」という。)、ポリ塩化ビニリデン樹脂、または、ジアミン成分に芳香環を有するポリアミド樹脂、ポリアクリロニトリルなどが用いられる。酸素バリア層は、上記の酸素バリア性を有する公知の材料に酸素吸収性樹脂Bを配合させ、更なる酸素ハイバリア材としたものを用いても良い。このような材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、酸素吸収性樹脂Bを含むEVOH樹脂、酸素吸収性樹脂Bを含むポリアミド樹脂、酸素吸収性樹脂Bを含むポリエステル樹脂などを用いることができる。
前記酸素吸収性樹脂Bとしては、特に限定されないが、例えば不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂などが用いられる。より具体的には、例えば、エチレン系不飽和炭化水素ポリマー、主鎖エチレン系不飽和炭化水素ポリマー、ポリエーテルユニットポリマー、エチレンと歪んだ環状アルキレンとのコポリマー、ポリアミド樹脂、酸変性ポリブタジエン、ヒドロキシアルデヒドポリマー、ポリイソプレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体等が、単体で、または複数種併用して用いることができる。
酸素バリア層は、図3に示す錠剤包装用シート100Bのように、補助酸素バリア層131Aを含む2層とする等、これらの材料を多層積層させたものであってもよい。EVOH樹脂は、例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体をケン化して得られる。酸素バリア層130は、酸素透過率が200ml/(m2・24h・atm)以下であることが好ましく、10ml/(m2・24h・atm)以下であることがより好ましく、酸素透過率が2ml/(m2・24h・atm)以下であることがさらに好ましい。前記上限値以下であることにより、錠剤包装体としたときに、十分な酸素濃度の低下を実現することができる。このような酸素透過率は、特に限定されないが、JIS K 7126Bに準拠して測定する方法により測定することができる。
錠剤包装用シート100は、図1に示すように、第2接着層140を含んでもよい。第2接着層140の材料としては、特に限定されないが、公知の接着性樹脂を用いることができる。例えば、接着性ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。具体的に、第2接着層140の材料としては、例えば、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート三元共重合体、または、各種ポリオレフィンに一塩基性不飽和脂肪酸、二塩基性不飽和脂肪酸、もしくはこれらの無水物をグラフトさせたもの(マレイン酸グラフト化エチレン−酢酸ビニル共重合体、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体など)などが用いられる。一塩基性不飽和脂肪酸としては、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。二塩基性不飽和脂肪酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。
錠剤包装用シート100は、図1に示すように、酸素吸収層150を含む。酸素吸収層150は、ベース樹脂と、酸素吸収剤である酸素吸収性樹脂Aと、反応促進剤とを含む樹脂組成物から構成される。前記酸素吸収性樹脂Aとしては、特に限定されないが、例えば不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂などが用いられる。より具体的には、例えば、エチレン系不飽和炭化水素ポリマー、主鎖エチレン系不飽和炭化水素ポリマー、ポリエーテルユニットポリマー、エチレンと歪んだ環状アルキレンとのコポリマー、ポリアミド樹脂、酸変性ポリブタジエン、ヒドロキシアルデヒドポリマー、ポリイソプレン、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・イソプレン共重合体等が、単体で、または複数種併用して用いることができる。
前記反応促進剤の含有量が前記下限値以上であることで、十分な酸素吸収性を実現することができ、前記反応促進剤の含有量が前記上限値以下であることにより、反応促進剤による着色を抑制することができる。このように、酸素吸収層に含まれる反応促進剤の含有量を調節するには、前記樹脂組成物における前記反応促進剤の含有量を、前記範囲内にすることで実現することができる。
錠剤包装用シート100は、図1に示すように、シール層160を含んでもよい。
シール層160は、特に限定されないが、例えば錠剤包装体において蓋材と底材をシールする機能を有し、例えば図6において、封止部材400を錠剤包装用ブリスターパック300にシール(ヒートシール、超音波シール、高周波シール、インパルスシール等)するためのシール機能を有し、錠剤包装体200に収容される内容物に対して悪影響を及ぼさないものである。シール層160の材料としては、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、中密度ポリエチレン(MDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)樹脂、エチレン−アクリレート共重合体(EAA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー(ION)樹脂などが、単体でまたは2種類以上混合して用いられる。
前記錠剤包装用シートの製造方法は、特に限定するものではないが、数台の押出機により、原料となる樹脂等を溶融押出するフィードブロック法やマルチマニホールド法などの共押出Tダイ法、空冷式または水冷式共押出インフレーション法が挙げられ、なかでも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚さ制御に優れる点で特に好ましい。その後工程として各層を形成する単層のシートまたはフィルムを適当な接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート方法、ウエットラミネート方法、サーマル(熱)ラミネート方法などおよびそれらの方法を組み合わせて用いられる。また、コーティングによる方法で積層しても良い。
以下、本発明の錠剤包装用ブリスターパック、および錠剤包装体について、図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
また、図8に示されるような錠剤包装体500は、特に限定されないが、錠剤包装用ブリスターパック301と、封止部材401とから構成されることができる。錠剤包装用ブリスターパック301には、前記錠剤包装用シート100が、図9に示すように防湿層110が外側でシール層170が内側となるようにして、ポケット510が成形された錠剤包装用ブリスターパックを用いることができる。封止部材401も、図10に示すように防湿層110が外側でシール層170が内側となるようにして、前記錠剤包装用シート100を、封止部材として用いることができる。
この錠剤包装用シートは、外部からの水蒸気の遮断に優れ、酸素吸収層を持つことにより、外部からの酸素の遮断に優れ、内部の酸素の除去が可能であるので、内容物の保護が優れている。
<シートの作製>
防湿層を構成する樹脂として、ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V)を準備した。第1接着層を構成する樹脂として、接着性ポリオレフィン系樹脂(日本ポリオレフィン株式会社製、品番:ER313E−1)を準備した。酸素バリア層を構成する樹脂として、EVOH樹脂(株式会社クラレ製、品番:J171B)を準備した。第2接着層を構成する樹脂として、接着性ポリオレフィン系樹脂(三井化学株式会社製、品番:LF308)を準備した。酸素吸収層を構成する樹脂として、ベース樹脂としてメタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:125FN)を80重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂を20重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。シール層を構成する樹脂として、メタロセンPP樹脂(日本ポリプロ株式会社社製、品番:WFX4)を準備した。
得られた錠剤包装用シートの全光線透過率をJIS K7361に基づいて測定した。
防湿層を構成する樹脂および得られた錠剤包装用シートの水蒸気透過度をJIS K7129に基づいて測定した。防湿層を構成する樹脂の水蒸気透過度は、防湿層を構成する樹脂のみを単層押出ししてシートを作製して水蒸気透過度を測定し、25μmにおける水蒸気透過度を求めた。
得られた錠剤包装用シートを、PTP成形機(FBP−M2、CKD社製)により錠剤型の凹部(直径10mmφ、深さ5mm)を成型し、錠剤包装用ブリスターパックを得た。そこに酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップ(PreSens社製、検出限界:0.01%)を投入し、蓋材であるアルミ箔を接着して錠剤包装体を作製した。
図6に示されるように、非接触酸素濃度計600(PreSens社製、品番:Fibox 3 LCD)と、センサーチップ610を用いて25℃での酸素濃度測定を実施した。
下記以外については実施例1と同様にして、錠剤包装用シートの材料を準備した。酸素吸収層を構成する樹脂として、ベース樹脂を20重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂を80重量%の割合で混合したものを準備した。消臭層を構成する樹脂として、LLDPE樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:0248Z)と2重量%の割合で、化学的な消臭剤であるアミン系化合物担持二酸化ケイ素(東亜合成株式会社製、品番:ケスモンNS−241)を準備した。シール層を構成する樹脂として、LLDPE樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:0248Z)を準備した。
LLDPE樹脂(株式会社プライムポリマー製、品番:ウルトゼックス2022L)をTダイ押出法にて製膜し、厚さ30μmのLLDPEフィルムを得た。このLLDPEフィルムと、厚さ30μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)と、アルミ蒸着を施した厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(VM−PETフィルム)をドライラミネート法により貼り合せて、多層シートである封止部材用シートA(以下、単に「蓋材A」とも言う。)を作製した。
真空成形機により、ポケット(長辺33mm、短辺32mm、高さ10mm)を作成し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、蓋材Aとシールして錠剤包装体を作製した。
実施例2で作製した錠剤包装用シートに厚さ23μmのポリクロロトリフルオロエチレンをラミネートし、錠剤包装用シートを得た(図2参照)。
得られた錠剤包装用シートを用い、真空成形機により、ポケット(長辺27mm、短辺19mm、高さ5mm)を作成し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、蓋材Aとシールして錠剤包装体を作製した。
下記以外については実施例1と同様にして、錠剤包装用シートの材料を準備した。防湿層を構成する樹脂として、共重合ポリエステル樹脂(イーストマンケミカルジャパン株式会社製、品番:GN071)を準備した。酸素吸収層を構成する樹脂として、ベース樹脂を99重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂を1重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。
得られた錠剤包装用シートを、PTP成形機(FBP−M2、CKD社製)により錠剤型の凹部(直径8.6mmφ、深さ3.7mm)を成型し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、アルミ箔を接着してPTP包装体を作製した。
下記以外は、実施例1と同様にして錠剤包装用シートの材料を準備した。酸素吸収層を構成する樹脂として、ベース樹脂を80重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂を20重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。消臭層を構成する樹脂としてメタロセンPP樹脂(日本ポリプロ株式会社社製、品番:WFX4)と4重量%の割合で、化学的な消臭剤であるアミン系化合物担持二酸化ケイ素(東亜合成株式会社製、品番:ケスモンNS−241)を準備した。
得られた包装用シートを、PTP成形機(FBP−M2、CKD社製)により錠剤型の凹部(直径8.6mmφ、深さ3.7mm)を成型し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、アルミ箔を接着して錠剤包装体を作製した。
下記以外は、実施例5と同様にして錠剤包装用シートの材料を準備した。酸素吸収層を構成する樹脂として、ベース樹脂を95重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂を5重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。
得られた錠剤包装用シートを、PTP成形機(FBP−M2、CKD社製)により錠剤型の凹部(直径10mmφ、深さ5mm)を成型し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、アルミ箔を接着してPTP包装体を作製した。
<シートの作製>
防湿層を構成する樹脂として、ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V)を準備した。第1接着層を構成する樹脂として、接着性ポリオレフィン系樹脂(日本ポリオレフィン株式会社製、品番:ER313E−1)を準備した。酸素バリア層を構成する樹脂として、EVOH樹脂(株式会社クラレ製、品番:J171B)を準備した。また、補助酸素バリア層を構成する樹脂としてポリアミド樹脂(三菱ガス化学株式会社製、品番:S6007)、第2接着層を構成する樹脂として、接着性ポリオレフィン系樹脂(三井化学株式会社製、品番:LF308)を準備した。酸素吸収層を構成する樹脂として、ベース樹脂を85重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂を15重量%の割合で混合したものを準備した。シール層を構成する樹脂として、LLDPE樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:0248Z)を準備した。
得られた錠剤包装用シートを用いて、真空成形機により、ポケット(長辺27mm、短辺19mm、高さ5mm)を作成し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、蓋材Aとシールして錠剤包装体を作製した。
<錠剤包装用ブリスターパックおよび錠剤包装体の作製>
実施例2で作製した錠剤包装用シートを真空成形機により、ポケット(長辺33mm、短辺32mm、高さ10mm)を作成し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、実施例2で作製した錠剤包装用シートとシールして錠剤包装体を作製した。
<錠剤包装用ブリスターパックおよび錠剤包装体の作製>
CEL−R161A(住友ベークライト社製)を真空成形機により、ポケット(長辺33mm、短辺32mm、高さ10mm)を作成し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、実施例2で作製した錠剤包装用シートとシールして錠剤包装体を作製した。
<シートの作製>
下記以外については実施例1と同様にして、錠剤包装用シートの材料を準備した。
酸素バリア層を構成する樹脂として、酸素吸収樹脂を含むEVOH樹脂を準備した。
得られた錠剤包装用シートを、PTP成形機(FBP−M2、CKD社製)により錠剤型の凹部(直径10mmφ、深さ5mm)を成型し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、アルミ箔を接着して錠剤包装体を作製した。
<シートの作製>
酸素バリア層を構成する樹脂として、EVOH樹脂(株式会社クラレ製、品番:J171B)を準備した。接着層を構成する樹脂として、接着性ポリオレフィン系樹脂(三井化学株式会社製、品番:LF308)を準備した。酸素吸収層を構成する樹脂として、ベース樹脂としてメタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:125FN)を80重量%、不飽和ポリオレフィン系酸素吸収性樹脂を20重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。シール層を構成する樹脂として、メタロセンPP樹脂(日本ポリプロ株式会社社製、品番:WFX4)を準備した。
得られた錠剤包装用シートを、PTP成形機(FBP−M2、CKD社製)により錠剤型の凹部(直径10mmφ、深さ5mm)を成型し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、アルミ箔を接着して錠剤包装体を作製した。
反応促進剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして錠剤包装用シートおよび錠剤包装体を得た。
得られた錠剤包装用シートを、PTP成形機(FBP−M2、CKD社製)により錠剤型の凹部(直径10mmφ、深さ5mm)を成型し、酸素濃度測定用PSt3タイプのセンサーチップを投入し、アルミ箔を接着して錠剤包装体を作製した。
110 防湿層
110A 補助防湿層
120 第1接着層
130 酸素バリア層
130A 補助酸素バリア層
140 第2接着層
150 酸素吸収層
160 シール層
170 消臭層
200 錠剤包装体
210 ポケット
300、301 錠剤包装用ブリスターパック
400、401 封止部材
500 錠剤包装体
510 ポケット
600 非接触酸素濃度計
610 酸素濃度測定用センサーチップ
Claims (12)
- 複数の樹脂層を含む錠剤包装用シートであって、
前記錠剤包装用シートは、防湿層と、酸素吸収層とを有し、
前記酸素吸収層は、ベース樹脂と、酸素吸収性樹脂Aと、反応促進剤とを含む樹脂組成物により構成されることを特徴とする錠剤包装用シート。 - さらに、酸素バリア層を有する請求項1に記載の錠剤包装用シート。
- 前記錠剤包装用シートが、前記防湿層、酸素バリア層、酸素吸収層をこの順で有するものである請求項2に記載の錠剤包装用シート。
- 前記酸素バリア層が酸素吸収性樹脂Bを有する請求項2または3に記載の錠剤包装用シート。
- 前記樹脂組成物において、前記酸素吸収性樹脂Aが、1重量%以上、80重量%以下含まれる請求項1〜4のいずれかに記載の錠剤包装用シート。
- 前記樹脂組成物における前記反応促進剤の含有量が、前記樹脂組成物に対して、100ppm以上、10000ppm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤包装用シート。
- 前記防湿層が、熱可塑性樹脂を含み、該熱可塑性樹脂の水蒸気透過度が、40℃、90%RHで、厚さ25μmにおける水蒸気透過度が100g/m2・day以下である請求項1〜6のいずれかに記載の錠剤包装用シート。
- 前記錠剤包装用シートの全光線透過率が、80%以上である請求項1〜7のいずれかに記載の錠剤包装用シート。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の錠剤包装用シートを成形して得られる錠剤包装用ブリスターパック。
- 封止部材と、錠剤包装用ブリスターパックとを含む錠剤包装体であって、前記錠剤包装用ブリスターパックが、請求項9に記載の錠剤包装用ブリスターパックを含む錠剤包装体。
- 封止部材と、錠剤包装用ブリスターパックとを含む錠剤包装体であって、前記封止部材が、請求項1〜8のいずれかに記載の錠剤包装用シートを含む錠剤包装体。
- 封止部材と、錠剤包装用ブリスターパックとを含む錠剤包装体であって、前記封止部材が、請求項1〜8のいずれかに記載の錠剤包装用シートを含み、前記錠剤包装用ブリスターパックが、請求項9に記載の錠剤包装用ブリスターパックを含む錠剤包装体。
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