JP2014002153A - 液体クロマトグラフィ、特に高性能液体クロマトグラフィ用ピストンポンプユニットを制御する制御装置 - Google Patents

液体クロマトグラフィ、特に高性能液体クロマトグラフィ用ピストンポンプユニットを制御する制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体クロマトグラフィ用ピストンポンプユニットの脈動を低減または回避することができる制御装置を提供する。
【解決手段】位相をずらして動作する少なくとも2つのピストンシリンダユニット31、41を有し、初期圧力からシステム圧力へ非等温圧縮を行い、移送段階において加熱された媒体が冷却され、非等温膨張または断熱膨張が行われ、それに続く、充填段階において、移送される媒体がピストンシリンダユニットのシリンダ容積内に移送されるか、またはピストンシリンダユニットによって吸引されるポンプユニット3の制御装置5は、少なくとも一方のピストンシリンダユニット圧縮段階の測定段階の間、または減圧段階の測定段階の間、駆動装置を所定期間にわたって停止させ、かつ圧力の時間的推移を示す測定データを検出する。測定段階の間に検出された測定データを使用し、流れのばらつきを補償制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、請求項1もしくは13の前提部の特徴を有する、液体クロマトグラフィ、特に高性能液体クロマトグラフィ用ピストンポンプユニットを制御する制御装置に関する。
高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)は、クロマトグラフィカラム(以下、カラムと呼ぶ)によって液体試料をその成分に分離するために用いられる。その場合、カラムの分離性能は、とりわけ、カラムの長さとパッケージ材料の粒径に依存する。可能な限り良好な分離のために、十分な長さで小さい粒径のカラムが必要とされる。このようなカラムは、流動抵抗が高く、それゆえ作動させるためには従来のカラムよりもはるかに高い圧力を必要とする。
さらに、試料の高スループットを可能にするためには、十分に速い分離が望ましい。このことは、カラムにおいて高い流速を要求するが、それによってカラムの逆圧も高くなる。
こうした理由から、最新の高性能のHPLC設備が作動する圧力は益々高くなっている。初期のころには、HPLCの圧力は100barが一般的であったが、今日のHPLCポンプは、一部では1000barを越える圧力を提供することができる。この傾向は続き、1000barを明らかに超える圧力を提供することができるHPLCポンプの需要が高まっている。
HPLC用のポンプの基本要件は、以下に、流れと呼ばれる流量が、可能な限り脈流なく、かつ再現可能に提供されなければならないということである。2つ以上の異なった液体媒体(以下、溶媒とも呼ばれる)を確実に調整可能な比率で混合することができるグラジエントポンプでは、混合比も厳密な定義が守られなければならず、かつ不都合なばらつきを有してはならない。
HPLCポンプでは、ダブルピストンポンプの原理が広範囲に定着している。その際、ポンプごとに、例えばカムシャフトなどの共通の駆動装置を介して、または個別の駆動装置を介して動かすことができる2つのピストンが使用される。ピストン運動は、2つのピストンによって提供された流れの合計が、所望の全流れに相当するように行われる。その場合、直列ダブルピストンポンプと並列ダブルピストンポンプとに区別される。本発明は、両方のポンプタイプに適用することができる。それゆえ、以下に、両方の機能原理について簡単に説明する。
グラジエントポンプでは、すでに吸引側で、すなわち低圧側で混合を行うことができる。この場合、勾配を作るために、ダブルピストンポンプが1つだけ使用される(LPG=Low Pressure Gradient:低圧グラジエント)。しかしそれに代えて、混合を高圧側で行うこともでき(HPG=High Pressure Gradient:高圧グラジエント)、この場合、各溶媒に専用のダブルピストンポンプが使用される。LPGにもHPGにも直列または並列のダブルピストンポンプを使用することができる。
本発明は、上記のすべての場合に適用可能である。しかし適用の前提条件は、ダブルピストンポンプの個々のピストンがそれぞれ独立した駆動装置を具備することである。以下のすべての考察において、常にそのような1つのダブルピストンポンプについて考える。
直列ダブルピストンポンプも並列ダブルピストンポンプも周期的に作動し、すなわち、実質的にいつも同じ運動経過が周期的に繰り返し、周期継続時間を以下にサイクル時間と呼ぶ。直列のダブルピストンポンプの一例は、欧州特許第334994号明細書、または米国特許第5114314号明細書に記載されている。
従来技術によるこのような直列ダブルピストンポンプの一般的な機能原理について、図1を参照しながら以下に簡単に説明する。
直列ダブルピストンポンプ1は、第1ピストンシリンダユニットまたは作動ポンプ10と第2ピストンシリンダユニットまたは補正ポンプ20とからなる。作動ポンプ10は、作動ヘッド11に挿入され、シール16によってシールされる作動ピストン12からなる。駆動装置15は、操作要素14を介して作動ピストンを移動させることができ、作動ヘッド内に残る自由容積13は、それぞれのピストン位置に依存する。この自由容積は、接続毛細管19を介して流入弁17および流出弁18と接続されている。これらの弁は、最も簡単な場合には、例えばボール弁などの受動逆止弁であり、この弁は、図1において、下から上への貫流のみを可能にするように配置されている。作動ピストン12を引き戻すと、すなわち図1において、左へ動かされた場合、作動ヘッド内の自由容積13が拡大し、流入弁17が開弁し、吸引管路50を介して真新しい溶媒が貯蔵容器(図示せず)から吸引される。作動ピストン12を前方へ、すなわち図1において右へ動かすと、自由容積13が縮小し、流入弁17が閉弁し、流出弁18が開弁する。追い出された液量は、接続管路51を通じて出口の方向に移送される。
補正ポンプ20は、補正ピストン22を有する補正ヘッド21と、シール26と、操作要素24と、駆動装置25とからなる。作動ポンプ10が溶媒を移送している間、補正ピストン22がゆっくりと引き戻されて、自由容積23が拡大し、作動ポンプ10によって提供された流れの一部分が補正ヘッド21に貯蔵される。作動ポンプ10が新しい溶媒を吸引し、したがって流れを提供していない間、補正ピストン22が再び作動ヘッド内に移動されて、容積23が連続的に縮小し、追い出された溶媒が出口52で流れを保持する。その場合、ピストン速度は、それぞれ、出口52における流れがいつでも所望の値に相当するように選択される。
並列ダブルピストンポンプの一例は、米国特許第4137011号明細書等に記載されている。このような並列ダブルピストンポンプの基本原理を、図2の模式図をもとにして説明する。
並列ダブルピストンポンプ3は、それぞれ、直列ダブルピストンポンプと全く同じに組み立てられている、大体において全く同じ2つの作動ピストン30および40からなる。構成要素31〜39もしくは41〜49は、作動ポンプ10の構成要素11〜19に相当し、これらと同じ参照符号が付されている。
両方の作動ポンプピストン30、40は、交替で所望の流れを提供し、すなわち、一方の作動ピストンが流れを提供している間、他方の作動ピストンは新しい溶媒を吸引し、かつその逆のことが行われる。両方のポンプの入口および出口は、それぞれ、接続毛細管70〜73と、T字片76および77とを介して並列に接続されており、それにより両方の作動ポンプは、共通の吸引管路75を介して新しい溶媒を吸引することができるか、もしくは移送された流れを共通の流出口74において利用可能にすることができる。
図1の直列ダブルピストンポンプも図2の並列ダブルピストンポンプも、ピストン運動を相応に制御した場合に、出口52もしくは74において、ほとんど脈流のない連続的な流れを提供することができる。クロマトグラフィの分離カラムの流動抵抗にもとづいて、移送される媒体において逆圧が生成される。この逆圧は、ポンプ出口52もしくは74に発生し、以下、システム圧力と呼ばれる。
作動圧力が比較的高い場合、溶媒の圧縮性が徐々に表面化する。以下、作動ポンプが新しい溶媒を吸引した直後に起こる過程を観察する。当該作動ポンプは、本明細書中では第1作動ポンプと呼ばれ、したがって、直列ダブルピストンポンプの場合には、(唯一の)作動ポンプのことであり、並列ダブルピストンポンプの場合は観察時点に新しい溶媒を吸引したばかりの作動ポンプのことである。補正ポンプもしくは第2作動ポンプは、以下に、別のポンプと呼ばれる。
第1作動ポンプが新しい溶媒を吸引すると、作動ヘッド内、すなわち自由容積13もしくは33または43内の溶媒はさしあたり無圧であるが、別のポンプは、システム圧力をポンプ出口52もしくは74に保持している。第1作動ポンプが溶媒をポンプ出口の方向に移送できるようになる前に、関連する流出弁18もしくは38または48を開弁するために、この溶媒を、まず、システム圧力に圧縮しなければならない。これは圧縮と呼ばれ、このために、自由容積13もしくは33または43が縮小される。このことは、第1作動ピストン12もしくは32または42を前進させることによって行われ、圧縮のために必要な行程(Weg)は、当該溶媒のシステム圧力と圧縮性とに依存する。圧縮が終了し、第1作動ヘッド内にシステム圧力が達成されると直ちに、関連する流出弁が開弁し、さらなるピストン運動によって追い出された溶媒が出口の方向に移送される。対応する流れが別のポンプによって提供された流れに加わる。それゆえ、この瞬間に、流れ全体の、そしてそれによりシステム圧力の不都合な変更が回避されるように、ピストン速度を変更しなければならない。この瞬間は、引き渡し(Uebergabe)と称される。なぜなら、その際に、流れの移送が第2ポンプから第1作動ポンプに引き渡されるからである。引き渡しの後、次のストロークのための溶媒を貯蔵もしくは吸引するために、別のポンプのピストンが引き戻される。
引き渡しは、ポンプの構造に応じて急激に行われてもよいし、漸次行われてもよい。同様に、引き渡しが始まる時点を種々の仕方で決定することができる。これについては種々の公知の技術的解決策がある。本発明は、これらのすべての解決策に適用することができる。
引き渡し後、当該作動ポンプが流れを提供する移送段階が続く。
圧縮段階の間、当該ピストンが圧縮力に抗して一行程を克服しなければならないため、溶媒に負荷がかかる。ポンプサイクルごとに実行しなければならない圧縮仕事量は、システム圧力とともに約2乗に増加し、圧縮中に溶媒の加熱をもたらす。溶媒の熱膨張にもとづいて、とりわけ、上部の圧力範囲において圧力が本来予想され得るよりも高速で上昇する。圧縮中、溶媒を包囲する作動ヘッド11もしくは31または41の温度は、ほぼ一定のままである。なぜなら、作動ヘッドは、比較的大きい熱容量を有しており、溶媒は、圧縮熱を任意に高速で放出できないからである。次に作動ヘッド内でシステム圧力が達成され、引き渡しが始まると直ちに、作動ヘッド内の圧力が一定になり、溶媒にエネルギーがもはや供給されなくなる。そこで、温度補正過程が行われ、すなわち、溶媒が圧縮熱をほとんど作動ヘッドへ放出する。この補正過程の時定数は、実質的に溶媒および作動ヘッドの熱容量および熱伝導性に依存する。
冷却によって液体体積が減少する。この時点に、作動ポンプが流れ発生に関与してから、この体積収縮は、出口に提供された流れを犠牲にして行われ、すなわち、冷却過程が持続する限り、この流れが減少する。このことは、ポンプの周期運転において、所望でない周期的な流れの脈動もしくは圧力の脈動として表面化する。
熱の影響によって生じる脈動の問題を低減するための複数の公知の解決アプローチがある。
例えば、米国特許第5108264号明細書(6欄、31行以下)には、予想される熱の影響を圧縮性とシステム圧力とから算出し、対応するピストン運動によって補正することが提案され、ここで、冷却については固定の時定数3sが仮定される。このような計算は、溶媒の特性、特にその比熱容量および熱伝導性が正確に知られていているか、もしくは、常に同じである場合に可能である。しかしこのことは、極めて多様な溶媒を用いて作動しなければならないHPLCポンプでは、通常はあり得ない。使用されるすべての溶媒の特性を前もって突き止め、表に保存しなければならないはずだが、これには相当のコストがかかる。それゆえ、この方法を広く一般に用いることができるHPLCポンプに使用するには大きな制約がある。
米国特許第5108264号明細書において、引き渡しの前にシステム圧力を測定し、圧力降下が起こらないように閉制御ループによってピストン運動を制御することがさらに提案されている(例えば請求項4)。このような閉ループ圧力制御を使用することの欠点は、それが外部の影響によって妨害されやすいことである。システム圧力の降下またはばらつきは、すなわち、HPGポンプの場合、例えば、切換え弁によって、クロマトグラフィシステムの下流に接続された構成要素へ切り換えることによって、クロマトグラフィのカラムの流動抵抗の変化によって、または並列接続されたポンプによっても引き起こされ得る。このような外部に起因する圧力のばらつきにより、閉ループ圧力制御の不正確な挙動が生じる。このことは、理論的に、圧力制御ではなく流れ制御を使用することによって回避することができる。しかしこれを実現することは技術的にはるかに困難であり高価である。
米国特許第2008/0206067号明細書も同じ問題に取り組んでいる。ここでも閉ループ圧力制御が提案されるが、これにより上記の問題が生じるであろう。代替的解決策として、引き渡しの予定時間の少し前には圧縮を行い、引き渡しが始まるときには熱効果が弱まっているようにすることが提案される。この解決策では、熱効果が弱まるのには、米国特許第5108264号明細書に述べられているように約3秒かかるということが不利である。しかし、通常のHPLCポンプでは、比較的高い流量で、全サイクルタイムがわずか約1秒である。そのうちの少なくとも半分が吸引、圧縮、および移送のために必要とされる。残りの時間は、熱効果を十分に弱めるにはあまりにも短すぎる。したがって、提案される方法は、大抵の場合に高い圧力と高い圧縮速度ゆえに流れに降下が起きることが特に決定的である、よりにもよって高い流量に対して役に立つ解決策ではない。
米国特許第2010/0040483A1号において、圧力生成という熱力学的な仕事が正確な流れ生成から切り離されることで問題全体を回避することが提案される。しかしこのために、直列接続された2つのポンプが必要であり、このことにより不都合にもコストが高くなる。
米国特許第5108264号明細書と同様に、国際公開第2006/103133A1号においても、予想される熱の効果を当該溶媒の特性から算出し、対応するピストン運動によって圧縮することが提案されている。
欧州特許第334994号公報 米国特許第5114314号公報 米国特許第4137011号公報 米国特許第5108264号公報 米国特許公開第2008/0206067号公報 米国特許公開第2010/0040483号公報 国際特許公開第2006/103133A1号公報
上記の従来技術を出発点として、本発明は、ダブルピストンポンプ、または、より一般的に、公知の解決アプローチの上記の欠点を甘受することなしに、圧縮作業によって、そしてそれと結びついた熱の効果を引き起こす流れの中の脈動をはるかに低減するか、または回避することを可能にする、マルチピストンポンプにおいて、液体クロマトグラフィ、特に高性能液体クロマトグラフィ用ピストンポンプユニットを制御する制御装置を提供するという課題にもとづく。特に、本発明による解決策は、それぞれの溶媒の特性に自動的に適合すべきであり、外部に起因する圧力のばらつきによって妨害されず、かつ短いサイクルタイムでも機能すべきである。
本発明は、上記課題を請求項1もしくは13の特徴によって解決する。
本発明は、圧縮段階の間、ピストンを短時間停止させることによって、かつこの測定段階の間、圧力の時間的推移を検出することによって、圧縮段階に続く移送段階、もしくは媒体とポンプヘッドとの温度補正が行われる補正段階(移送段階内)において、1つまたは複数のピストンを制御するための修正依存性scorrを決定するために用いることができる情報を取得することができるという知見を出発点とする。修正依存性は、制御装置によって、取得した測定データを使用して決定され、ピストン運動、すなわち、所望の(一定の)流れを発生させるピストン運動の正常な時間的推移を、温度補正効果を考慮せずに修正依存性と重ねることによって、補正段階の間に媒体を移送するために寄与するピストンシリンダユニットの1つまたは複数のピストンの制御を行うようになっている。ピストンの制御は、補正段階において、流れもしくは圧力の降下が補償されるか、または少なくとも劇的に低減されるように行われる。
一般に、修正依存性の決定は、ピストンポンプユニットの各(次の)サイクルごとに行われてもよいし、特定の時間間隔で、または、例えば移送される媒体の組成の変化などの現象が起こってから行われてもよい。
簡単に実現することができる実施形態では、制御装置は、媒体の圧縮性もしくは非等温圧縮または断熱圧縮、およびこれと関連する温度補正過程により引き起こされた流れのばらつきにより、少なくとも2つのピストンシリンダユニットうちの少なくとも、媒体の圧縮性を考慮せずに所望の流れを生成する1つの修正依存性scorr(t)とピストン運動とを足すことによって補償されるように、修正依存性scorr(t)を決定する。
制御装置は、有利にも、修正依存性scorr(t)を決定するために、所定の、好ましくは、圧力の時間的推移の分析的な理論的依存性Ptheor(t)を使用し、かつ測定段階の間に検出された測定データを使用して、可能な限り最適な所望の補償効果が得られるように、この依存性の1つまたは複数のパラメータを決定する。理論的依存性Ptheor(t)は、関数的分析依存性または(例えば、1つまたは複数のパラメータによって影響を及ぼすことができる正規化された)プロファイルとして制御装置に数値表の形態で保存されていてもよい。当然のことながら、制御装置による理論的依存性(場合によっては他の定数または固定の時間的依存性)を使用した基本的構造の算出を毎回行わなくてもよい本来の修正依存性scorr(t)についても同じことが言える。むしろ、一般に、制御装置は、修正依存性scorr(t)のパラメータのみを決定するように形成されるであろう。
さらに改善された精度が、制御装置が、修正依存性scorr(t)を決定する際に、測定段階の開始から補正段階の開始までの期間に行われた温度補正を考慮することによって達成することができる。
このために、制御装置は、ピストン運動s(t)の修正依存性scorr(t)を、関係

を使用して算出し、ここで、t5は、補正段階の開始の時点を示し、かつ、理論的に熱効果を補償するために必要な作動ピストンの修正運動が、関係

を使用して決定され、ここで、Qcは、測定段階の範囲内の圧縮係数Qc=Δs/ΔPを示し、該圧縮係数は、当該ピストンの関連する行程Δsに対する圧力変化ΔPの比率として求められ、ここで、ΔPtheor(t)は、理論的圧力差のプロファイルを示し、該プロファイルは温度補正過程を示し、該プロファイルは、理論的依存性Ptheor(t)のプロファイルから測定段階の開始時点の圧力PMの値を引いて求められる。
本発明の一実施形態では、制御装置は、圧力の予想されるプロファイルΔPtheor(t)の分析的な理論的依存性として、パラメータPeおよびтを用いる関係

を使用し、ここで、Peは、温度補正の終了後の圧力を示し、тは、補正過程の時定数を示し、ここで、PMは、測定段階の開始時点t3の圧力を示す。
制御装置は、測定段階を圧縮段階の間に実行し、測定依存性Pmess(t)が検出された測定値に可能な限り近づくように、測定依存性Pmess(t)の少なくとも1つのパラメータを決定するために、測定段階の間に検出されたデータを使用してもよい。このように算出された測定依存性Pmess(t)のパラメータから、制御装置は、理論的依存Ptheor(t)のパラメータを算出することができる。
制御装置が、測定段階を圧縮段階終了の直前に一時的に実行するならば、制御装置は、測定依存性Pmess(t)として理論的依存性Ptheor(t)を使用することができる。この場合、測定依存性について算出されたパラメータを、理論的依存性Ptheor(t)の換算なしに、そしてそれにより修正依存性scorr(t)を決定するために直接使用することができる。
別の実施形態では、測定段階を減圧段階の間に、好ましくは減圧段階の終了の直前に一時的に実行し、かつ測定依存性Pmess(t)が検出された測定値に可能な限り近づくように、測定段階の間に検出されたデータを、測定依存性Pmess(t)のパラメータを決定するために使用することができる。その場合、制御装置は、測定依存性Pmess(t)のパラメータから理論的依存性Ptheor(t)のパラメータを算出することができる。しかし、そのために、この場合、規則的に換算することが必要となろう。なぜなら、減圧中の測定段階における自由容積は、補正段階の開始前の自由容積よりも大きいからである。
この場合、制御装置は、測定依存性として、パラメータPeDおよびτDを用いる関係

を使用し、ここで、PeDは、温度補正終了後の圧力を示し、τDは、減圧段階における補正過程の時定数を示し、ここで、PMDは、測定段階の開始時点t21の圧力を示す。圧力値PMDおよびPeD、あるいは圧力差ΔP=PeD−PMD、および時定数τDから、修正依存性scorrのパラメータを算出することができる。
換算規則を決定するために、制御装置は、ピストンポンプユニットによって移送される流れと、移送される媒体の組成とが実質的に一定である時間段階の間、請求項7または8に記載の圧縮段階における測定による測定依存性のパラメータの決定と、請求項9または10に記載の減圧段階におけるパラメータの決定とを実行してもよい。相応のパラメータを互いに比較することによって、減圧段階において決定された当該パラメータを修正依存性のパラメータに換算するための、それぞれ1つの換算規則、好ましくは換算ファクタを決定することができる。
測定段階の間の圧力プロファイルは、媒体の特性、特にその圧縮性に依存するので、制御装置には、修正依存性を決定するためにこの情報も供給されなければならない。このために、制御ユニットは、圧縮段階の間、少なくとも2つのピストン位置にある第1ピストンシリンダユニットの容積内の圧力に関する少なくとも2つの測定値、またはピストンの行程_Δsの圧力差ΔPに関する1つの測定値を検出し、そこから、圧縮性の値または圧縮係数QC=Δs/ΔPの値を算出し、両方の測定値、もしくは圧力差の範囲が、システム圧力に近くなるように選択され得る。
しかし、制御装置に、圧縮性の値、または移送される媒体の圧縮係数QCが既知であってもよく、例えば記憶装置に記憶されてもよいし、または制御装置の上位のユニットに供給されてもよい。
制御装置は、制御装置が決定した圧縮性または圧縮係数QCの値を、修正依存性を決定するために使用することができる。
別の実施形態では、測定段階の間にピストン位置を一定に保つ一方で、当該ピストンシリンダユニットの容積内の圧力が、測定段階の間、一定に保たれる。このために、制御装置は、圧力閉制御ループを備えているか、もしくは実現しなければならない。圧力に時間的推移に代えて、この実施形態では、ピストン位置の時間的推移が検出される。この時間的推移は、一定の圧力を達成するために必要である。これらの測定データから、修正依存性scorrは、補正段階において圧力の降下もしくは流れの降下が補償されるか、または少なくとも劇的に低減されるように決定される。
当然のことながら、この変形形態でも、制御装置は、少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも、媒体の圧縮性を考慮せずに所望の流れを生成する1つの修正依存性scorr(t)とピストン運動とを足すことによって、媒体の圧縮性により引き起こされた液体のばらつきが補償されるように、修正依存性scorr(t)を決定することができる。
この場合も、制御装置は、修正依存性scorr(t)を決定するために、ピストン位置またはピストン速度の時間的推移の所定の理論的、好ましくは分析的依存性scorr theor(t)を使用し、かつこの依存性の2つまたは複数のパラメータを、測定段階の間に検出された測定データを使用して決定する。
当然のことながら、この変形形態でも制御装置は、修正依存性scorr(t)の決定時に、測定段階の開始から補正段階の開始までの期間に行われた温度補正を考慮することができる。
制御装置は、ピストン運動s(t)の修正依存性scorr(t)を、関係

を使用して算出し、ここで、t5は、補正段階の開始の時点を示す。
一実施形態では、制御装置は、理論的に熱効果を補償するために必要な作動ピストンの修正運動scorr theor(t)を、関数パラメータSeおよびтを用いる関係

を使用して決定してもよく、ここで、Seは、温度補正終了後のピストン位置を示し、тは、補正過程の時定数を示し、ここで、SMは、測定段階の開始時点t3のピストン位置を示す。
制御装置が、圧縮段階の間に測定段階を実行し、かつ測定依存性Pmess(t)が検出された測定値に可能な限り近づくように、測定依存性Pmess(t)のパラメータを決定するために、測定段階の間に検出されたデータを使用する一代替形態において、制御装置は、測定依存性Pmess(t)のパラメータから前記理論的依存性Ptheor(t)のパラメータを算出することができる。
この場合、制御装置は、測定段階を減圧段階終了の直前に一時的に実行し、かつ測定依存性Pmess(t)として、理論的依存性Scorr theor(t)を使用してもよい。この場合、測定された値は、システム圧力に近い圧力範囲で算出されるので、算出されたパラメータを修正依存性の対応するパラメータに換算することを省略することができる。
制御装置は、測定段階の間に圧力を一定に保つ場合も、測定段階を減圧段階の間、好ましくは減圧段階終了の直前に一時的に実行することができ、測定依存性smess(t)が検出された測定値に可能な限り近づくように、測定依存性smess(t)のパラメータを決定するために、測定段階の間に検出されたデータを使用することができる。制御装置は、測定依存性smess(t)のパラメータから、理論的依存性scorr theor(t)のパラメータもしくは修正依存性scorr(t)のパラメータを算出することができる。
制御装置は、圧力が一定に保たれるこの代替的実施形態では、測定依存性smess(t)について、パラメータseDおよびτDを用いる関係

を使用してもよく、ここで、seDは、温度補正終了後のピストン位置を示し、τDは、補正過程の時定数を示し、ここで、sMDは、測定段階の開始時点t21のピストン位置を示す。この場合、パラメータseDおよびτDは、減圧段階の間に算出されたので、これらのパラメータは、修正依存性scorr(t)の対応するパラメータに換算されなければならない。この場合、特に、行程差ΔsD=seD−sMDが行程差Δs=sM−seに換算され得る。時定数τDおよびτについても同じことが言える。
この目的で、制御装置は、ピストンポンプユニットによって移送される流れと、移送される媒体の組成とが実質的に一定である時間段階の間、請求項19または20に記載の圧縮段階における測定による測定依存性のパラメータの決定と、請求項21または220に記載の減圧段階におけるパラメータの決定とを実行し、かつ、相応のパラメータを互いに比較することによって、減圧段階において決定された当該パラメータを修正依存性の対応するパラメータに換算するための、それぞれ1つの換算規則、好ましくは換算ファクタを決定することができる。このことは、この場合、パラメータの決定が、圧縮段階の間にシステム圧力の近傍での測定によって行われる場合に特に当てはまる。
別の実施形態では、時定数τまたは時定数τDは、理論的または経験的に算出された値を有する定数として設定されていてもよく、好ましくは、制御装置に記憶されていてもよい。制御装置は、他のパラメータ、特にそれぞれの最終圧力Pe、se、PeD、seDの決定時に所定の時定数を使用してもよい。このことは、極端な場合には、これらのパラメータを決定するのに2回の測定だけで、すなわち測定段階の最初と最後で十分であるので、測定段階を著しく短く選択することができるという利点を有する。これらの測定点は、時間的に比較的離れているので、測定結果に測定誤差およびノイズがそれほど強く反映されることはない。
測定は、それぞれ、不動の媒体で行われ、かつ補償は、補正段階において、可動の媒体で行われるので、制御装置は、この相違を考慮するために、時定数τに代えて(場合によっては追加的に)修正した実効時定数τeffを使用してもよく、修正は、実効時定数τeffが、流量が増加するにつれて小さくなるように行われ、制御装置は、実効時定数τeffを、好ましくは、関係

によって算出し、ここで、Flは、実流量を示し、Flmaxは、可能な最大流量を示し、ここで、kは、経験的に、または当該ポンプタイプのシミュレーションによって算出される0〜1のコンスタントファクタを示す。
他の実施形態は、従属請求項から明らかになる。
図1は、従来技術による直列ダブルピストンポンプの模式図を示す。 図2は、従来技術による並列ダブルピストンポンプの模式図を示す。 図3は、本発明による並列ダブルピストンポンプの模式図を示す。 図4は、本発明による制御装置の第1実施形態の機能方式を説明するためのグラフを示す。 図5は、本発明による制御装置の別の実施形態の機能方式を説明するグラフを示す。
以下、図面をもとにして本発明を詳細に説明する。
本発明は、引き渡し前、すなわち媒体と周囲との間で温度補正が行われる補正段階の前に行われる測定にもとづいて、熱効果の推移を予想することができるという知見を出発点とする。この予想された推移にもとづいて、修正のために必要な、引き渡し後のピストン運動を決定することができる。
本発明による方法は、従来技術による直列または並列のダブルピストンポンプ(または2つよりも多いピストンシリンダユニットを有するマルチピストンポンプ)を改良するために用いることができる。適用の前提条件は、各作動ポンプが、作動ヘッド内の圧力を決定することができる圧力測定装置を具備することだけである。その場合、圧力が直接、すなわち圧力センサを用いて決定されるのか、圧力により加えられる力または変形を介して間接的に決定されるのかは重要でない。
本発明は、相応の測定信号、もしくは測定および算出結果を考慮して駆動装置を特別に制御することだけで実現され得るので、以下、ダブルピストンポンプ3の公知の実施形態と実質的に一致する図3の実施形態をもとにして本発明を説明する。それゆえ、図2および図3において互いに対応する構成要素には同一の参照符号が付されている。
図2とは異なり、ダブルピストンポンプ3は、後述する方法を使用して2つのポンプ30、40の駆動装置35および45を制御する制御装置5を具備する。各ピストンシリンダユニット31、41に圧力センサ7が設けられており、この圧力センサの信号が制御ユニット5に供給される。これに加えて、ピストン32、42の位置を検出する装置が設けられていてもよく、この装置は、それぞれの駆動装置35、45に組み込まれていてもよい。
当然のことながら、この装置は、ピストンシリンダユニット31、41に直接配置されていてもよい。これらの検出装置の信号も制御ユニット5に供給される。
特に、同じ挙動の同種のポンプであるならば、ポンプ30、40の1つだけが相応のセンサを装備していてもよい。なぜなら、この場合、一方のポンプについてセンサ装置によって取得された結果を使用して、それぞれ他方のポンプを相応に制御することができるからである。
本発明を図1の直列ダブルピストンポンプに適用する場合、作動ポンプ10に相応のセンサを備えさえすればよい。
次に、本発明による方法を、図3に示された並列ダブルピストンポンプ3の実施形態をもとにして、図4に示されたグラフを用いて説明する。
図4からわかるように、すべての3つのグラフの時間軸は同じであり、ポンプサイクルの一部、厳密には、圧縮段階と、この圧縮段階の前後の特定の時間範囲とを示す。圧縮が行われている最中のポンプは、上記に対応して、再び第1作動ポンプと呼ばれる。図3の並列ダブルピストンポンプの場合、図示された過程が2つの作動ポストン30、40において交互に生じる。その場合、制御装置5は、駆動装置35、45を制御するため、および圧力センサ7、もしくは駆動装置に組み込まれた、ピストン32、42の位置を検出するセンサの信号を検出および評価するために必要なすべての機能を担う。
上段のグラフは、第1ピストンシリンダユニット、もしくは第1作動ヘッド31、41における圧力(Pt)の推移を時間軸上に示し、PSysは、この例では一定であると仮定されるシステム圧力を示す。
中段のグラフは、第1作動ピストン32、42の位置SPを時間軸上に示し、ピストンが完全にゼロ位置に、すなわち、図3の完全に左に引き戻されている。
下段のグラフは、第1作動ピストン32、42に関連する速度vPを示す。単純化するために、リアルな傾斜路形状の速度遷移に代えて、理想化された急激な速度変化が示される。
最初に、すなわち時点t1の前に、第1作動ピストン30、40は新しい溶媒を吸い込む。このとき、圧力は周囲圧力に相当する。この吸引段階または充填段階において、第1作動ピストン32、42が負の速度v1であるため、ピストン位置がゼロの方向に変化する。このことは、図4の中段のグラフの曲線区間110によって示される。ピストン位置SP=0のゼロ点は、ピストン32、42の後方の折返し点に相当する。
時点t1に、ピストンがその後方の折返し点に到達し、そこで速度v2で前方へ移動する。作動ヘッドに入っている溶媒が圧縮され、このことが図4の中段のグラフに対応する圧力上昇をもたらす。システム圧力PSysに到達するまでのこの区間は圧縮段階と呼ばれる。圧縮の間に提供される作用によって、移送される媒体もしくは溶媒が加熱される。
圧縮の間、溶媒の圧縮性、すなわち容積変化と圧力変化との関連が測定される。このために、それぞれ、第1測定圧力PCおよびより高い第2測定圧力PMに達すると、関連するピストン位置SCおよびSMが記憶される(時点t2およびt3)。そうすれば、測定値から(例えば、米国特許第4255088号明細書に記載されているように)圧縮性を算出することができる。しかし、簡単に、行程変化と圧力変化との関連を次の関係で表すことで十分である:

測定圧力PMおよびPCは、両方ともシステム圧力に近いべきであり、実測定圧力の圧力検出が不正確であった場合でもシステム圧力には決して達しないように、かつ圧力差および行程差が、QCを数パーセントまで正確に決定するために十分な大きさであるように選択されなければならない。
第2測定圧力PMに達すると、すなわちシステム圧力PSysに達する直前に、さらに、作動ピストン12もしくは32または42の運動と、したがって圧縮がストップされる(時点t3)。そして直ぐに短い測定段階または測定インターバル103が続く。測定段階103の間、作動ピストンはそれ以上移動されず、すなわち、速度v3はこの段階においてゼロに等しい。
この測定インターバルの間、予め圧縮された溶媒にエネルギーはもはや供給されず、利用可能な容積はそのまま変わらない。溶媒は、圧縮熱にもとづいて、周囲を取り囲む作動ヘッドよりも高い温度を有するので、溶媒が作動ヘッド31、41へ熱を放出する熱補正過程が開始する。その結果生じる容積収縮によって、圧力プロファイルにおいて、図4の上段のグラフに示される圧力低下102が生じる。この圧力P(t)の時間的推移は、制御装置5の圧力センサ7によって検出される。そのために、作動ヘッド内の圧力P(t)が、測定インターバル103の継続中に時間間隔をおいて何度も測定される。その結果、時間に依存した圧力低下102の推移を示す測定圧力曲線が生じる。実際には、測定のために使用されるセンサがある種のノイズを有する。それでも圧力曲線を十分な精度で検出するために、測定インターバルを十分に長く選択しなければならない。合目的的には、測定インターバルの継続時間は0.1s〜1s、好ましくは略0.5sであるべきである。
ピストン32、42を比較的長時間、位置SMに置いたままにした場合、熱効果が次第に弱まり、圧力低下が、図4の上段のグラフにおける曲線に従って減速するであろう。これは、所要時間が長いために、流量が比較的高い場合には適用可能でない上述の従来技術の解決策に相当する。
本発明の方法では、従来技術とは異なり、熱効果が大幅に弱まるまで待たれず、圧縮は、時点t4(測定段階の終了)に、システム圧力PSysに達するまで続行される。この過程は、残存圧縮(Restkompression)と称され、短い測定インターバル103の満了直後に、すなわち熱効果が弱まる前に開始する。
残存圧縮中、作動ヘッド内の圧力が曲線104に従って上昇し(図4の上段のグラフを参照)、かつ時点t5にシステム圧力に達する。この時点t5に、当該流出弁38、48が開弁し、引き渡しが開始する。従来技術から公知のように、ポンプのそれぞれの移送段階の第1部分である補正段階において、片方または両方のピストン32、42の速度を適合させて、流れ全体が不都合にも変化しないようにしなければならない。
測定段階103が短いために、この時点t5に熱効果はごく一部しか弱まらず、すなわち、移送される媒体または溶媒の温度が周囲を取り囲む作動ヘッド31、41よりも依然として高い。さらなる温度補正は、補正段階の間(すなわち、引き渡し中、およびそれに続く移送段階中)に行われる。温度変化の結果生じる容積収縮は、ダブルピストンポンプ3全体の出口74に給送される流れを低減する。さらなる措置なしには、すなわち、運動プロファイル117もしくは速度曲線127を適用した場合(図4の中段もしくは下段のグラフ)には、すなわち、引き渡しの開始後に、ダブルピストンポンプ全体によって給送された流れが、そしてそれによりシステム圧力PSysも、曲線107に従って不都合にも降下するであろう。
これを回避するために、本発明では、容積収縮が測定圧力曲線102の時間的推移から算出され、相応に重ねたピストン運動scorr(t)によって補正される。
容積収縮を計算するために、まず、測定段階103の後、すなわち時点t4からピストンがただ停止し続ける場合に生じる状況が観察される。この場合、曲線102がさらに続き、したがって圧力は曲線105をたどる。この曲線は、測定された圧力曲線102から比較的簡単に推定することができる。なぜなら、このような補正過程の原則的推移は既知だからである。第1近似において、補正過程が次の方程式に従って行われる:
この場合、Peは、理論的に、補正過程が完了した後に達成されるであろう最終圧力であり、PMは、時点t3の初期圧力、およびτは、補正過程の時定数(これは、例えば略3sであり得る)である。方程式(2)にもとづく関数計算は、測定インターバル103において取得されたデータに適合され、すなわち未知のパラメータPeおよびτが、例えば誤差最小二乗法を用いて、関数プロファイルP(t)が測定データと最適に一致するように最適化される。
このようにして決定された関数は、作動ピストンが時点t4の後に停止し続ける場合に生じる理論的圧力曲線105に相当する。
熱効果が存在しないとすれば、圧力は、すでに時点t3からそのままP=PMで変わらないであろう。したがって、熱効果によって引き起こされた(負の)理論的圧力変化ΔPtheor(t)を求めるには、方程式(2)の右側部分からPMを引くだけでよい:
熱効果を理論的に補償するための圧力変化ΔPtheor(t)のこの推移に対応する作動ピストンの修正運動Scorr theor(t)は、方程式(1)により算出することができる圧縮係数QCを用いて計算することができる:
上記の計算は、流出弁38、48が閉じた場合の状況に関するものであるが、容積収縮は流出弁の開閉とは無関係である。それゆえ、算出された修正運動は、流出弁38、48の開弁時にも適用可能である。
引き渡しの開始前に生じる熱効果の分量は、すなわちt<t5の場合、残存圧縮中に自動的に補正される。なぜなら、作動ポンプの圧力は、いずれにしても残存圧縮中にシステム圧力PSysまで、もしくは流出弁38、48が開弁するまで上昇するからである。
したがって、時点t5からは、残っている修正依存性Scorr theor(t)を実行するだけでよいか、もしくは実施する必要がある。そのように修正された修正依存性には、すなわち、関係

が成り立ち、ここで、方程式(4)から値scorr theor(t5)が引かれる。こうして、全体として、修正依存性scorr(t)の次の関係が成り立つ:
当該作動ピストン32、42は、正常なピストン運動(図4における中段のグラフの曲線117)に加えて、このようにして計算された行程scorr(t)分ずらされて、曲線116になる。これによって、当該ピストンシリンダユニット31、41の自由容積33、43は、修正しない場合の自由容積よりも小さくなり、それによって容積収縮が補正される。速度で表すと、正常なピストン速度127に代えて、まず、曲線126に従ってより高いピストン速度で移動され、それにより熱効果を補償するための追加的流れが給送される。これによって、曲線107の圧力降下が回避され、圧力は曲線106をたどる(図4の下段のグラフを参照)。
基本的に、測定段階において検出された測定値に適合させるための上記の変形形態では、別の測定依存性Pmess(t)を使用してもよいし、この測定依存性、特にこの測定依存性の関数パラメータから、方程式(4)による理論的修正依存性もしくは方程式(6)による修正依存性のパラメータPeおよびτを計算してもよい。
しかし、上述の変形形態では、測定依存性Pmess(t)として方程式(2)による理論的依存性Ptheor(t)を使用した。
この方法を制御装置5に実装することによって、並列ダブルピストンポンプ3において、通常、引き渡し中および引き渡し後の圧縮熱にもとづいて生じるであろう流れもしくは圧力降下が完全に補償されるか、または少なくとも劇的に低減され得る。当然のことながら、明示的には説明されない図1の直列ダブルピストンポンプにこの手順を適用した場合にも同じことが当てはまる。
いずれにしても、上記のすべての変形形態において、圧縮段階の後で引き渡し開始前に、すなわち移送段階(もしくは補正段階)の開始前に短い測定段階が導入され、この測定段階において、圧縮熱の始まりつつある温度補正過程の結果として生じる時間的圧力推移が測定され、この測定された圧力推移から、容積収縮の予想されるさらなる時間的推移、もしくはこの容積収縮を補正するために必要なピストンの修正運動が計算される。
圧力がほぼシステム圧力PSysに相当する範囲で測定段階を実行した場合、残存圧縮の影響と、したがって、この範囲で供給されたエネルギーの影響とを無視することができる。しかし、より小さい圧力(媒体の圧縮性はすでに作用する)で測定段階を実行すること、ならびに低い圧力で測定されるパラメータPeおよびτを理論的または経験的に算出された規則を考慮して、システム圧力PSys'に近い圧力値で生じるであろうパラメータに換算することも可能である。
しかし基本的に、修正運動を計算するために必要なすべての情報を方法の進行中に測定によって取得することが可能である。それゆえ、この方法は、ほぼ任意の溶媒に自動的に適合することができる。溶媒の既知の物理特性から修正が算出される公知の方法とは異なり、上述の方法をこのように実現する場合には、使用中の溶媒の種類を入力したり、または、溶媒特性を特別に算出したり、これを保存したりする必要がない。このことは、ポンプ入口において、またはポンプ入口の手前で溶媒が可変の組成で混合され、それによって混合物の特性が、それぞれの混合比に依存して変化するLPG原理によるグラジエントポンプの場合に特に有利である。本発明による方法は、今現在の混合比に対する最適な修正運動を自動的に突き止める。従来技術によるいくつかの解決策では、存在するあらゆる混合比の物理特性が既知でなければならず、これは非常に多くのコストを要する。
この方法の別の利点は、システム圧力の変化に依存しない作動である。短い測定段階の間にシステム圧力の変化が起こったとしても、このことは測定を妨害しない。なぜなら、測定中、当該流出弁は、まだ閉じているからである。修正が行われている間、システム圧力の変化も妨害的な影響を及ぼさない。なぜなら、修正は、圧力とは無関係に、全く容積的に、予め計算されたピストン運動によって行われるからである。これとは異なり、公知の解決アプローチの多くで提案されるような閉ループ圧力制御は、システム圧力の変化によって妨害的な影響を及ぼす可能性があり、その結果、修正が不正確になる。
方法のさらなる重要な利点は、測定過程にわずかな時間しかかからず、かつ修正が、追加的な時間を必要とすることなく正常なピストン運動に重ねられるので、流量が高いか、もしくはサイクルタイムが短い場合でも適用可能であるということである。結果として最大流量を制限することになるかもしれない、熱効果が大幅に弱まるまで待ち続ける必要はない。
上記の特殊な利点以外に、本発明は、従来技術による公知の解決策と同じ利点を提供する:作動圧が高く、かつ強度に圧縮可能な溶媒でも、圧縮熱をポンプヘッドへ放出することによって引き起こされる流れ降下もしくは圧力降下をほぼ完全に取り除くことができる。
以下、基本的な方法の変形形態を記載する。これらの変形形態にも上記の利点が当てはまる。
上記の説明において、有利にも、測定段階103が開始する測定圧PMを圧縮性もしくは圧縮係数QCを決定するための上限測定圧と同じに選択した。換言すると、修正依存性Scorr(t)を決定する測定段階は、圧縮係数を決定するための圧力値の測定段階の直ぐ後に続く。このことは、合目的的であるが、必ずしも必要ではない。両方の測定を同じ圧力範囲で行いさえすればよいということである。圧縮係数は、例えば、若干低い圧力でも決定することができる。
当然のことながら、基本的に、移送される当該媒体の圧縮係数または圧縮性の値をプリセットし、制御装置5に記憶していてもよい。いずれにせよ、この変形形態では、方法が移送される媒体に自動的に適合するという利点は放棄される。
上述および後述するすべての変形形態において、修正運動scorr(t)を必ずしも当該作動ピストンを用いて実施しなくてもよく、修正は、直列ポンプの場合、補正ピストン22を用いても、あるいは並列ポンプの場合には、第2作動ピストン32、42を用いても、その流出弁が開弁している限り実施することもできる。同様に、修正運動を2つのピストンに分配することも可能である。この場合、修正運動の和は、特定の修正運動scorr(t)と等しくなければならない。
しかしそれでもなお最も簡単で、それゆえ好ましい実施形態は、予め媒体を圧縮した作動ピストンを用いて修正を実行することである。
本発明の別の変形形態において、測定インターバル103の間、測定インターバルの継続中は作動ポンプの圧力が一定であるように、圧力制御回路が作動ピストンの運動を制御する。その場合、測定信号として、圧力信号の時間的推移ではなく、その代わりに当該ピストン位置の時間的推移がプロットされて評価される。当然のことながら、このために、制御装置は、どうしても、ピストン位置を十分に正確に検出することができるように形成されていなくてはならない。しかしこのことは、検出のために固有の装置がなければならないということを必ずしも意味しない。ピストン位置もしくはピストン速度は同じ制御装置によってプリセットされるので、この既定値を考慮に入れれば全く十分であり得る。その場合、多くの駆動システムにおいて、実際の機械的ピストン位置がプリセットと十分に正確に一致すると考えることができる。
この手順は、すでに説明した手順と類似である。しかし、ここでは測定インターバル103の間に取得されたピストン位置データがそのまま修正関数を表すので、方程式(4)におけるQC項がなくなり、パラメータseおよびτを決定する必要のある修正依存性scorr(t)は、

となり、ここで、熱効果を理論的に補償するために必要な修正運動を表すために、関係

が使用された。未知のパラメータSeおよびτは、すでに説明した手順と類似に、測定関数smess(t)を使用して決定される。最も簡単な場合には、測定がシステム圧力PSysの近くで実行される場合に、方程式(7)の関係を測定関数smess(t)として再び使用することができる。したがって、この場合、

が適用される。
しかし基本的に、ここでも再び測定依存性とは別の依存性を使用してもよく、その依存性の推移またはその機能パラメータから方程式(7)による修正依存性のパラメータを決定してもよい。
従来技術において提案された圧力制御回路とは異なり、ここでは、システム圧力は制御されず、測定インターバルの間、作動ポンプの圧力が制御される。この時点で関連する流出弁はまだ閉じているので、圧力制御回路は、システム圧力が変化するようなことがあったとしても影響を受けない。
上述のように、測定インターバル103(または圧力を一定に制御した場合のピストン位置の推移を決定する場合の対応する測定インターバルも)は、測定された圧力曲線を十分に正確に決定できるようにするために、特定の最小継続時間を有していなければならない。測定の精度に対する要求は、時定数τを固定と仮定すると著しく緩和することができる。その場合、方程式における唯一の可変パラメータは、最終圧力Peもしくは最終位置seである。これらのパラメータを決定するために、測定インターバルの開始と終了の2つの測定点があれば十分である。これらの2つの測定点は、時間的に互いに比較的離れているので、ノイズはあまり強く計算結果に反映されない。逆に、このようにすることで、測定インターバルがより短い場合でもなお十分に正確な結果が得られる。このような測定インターバルの短縮は、ポンプのサイクルタイムが短い場合、すなわち、とりわけ流量が高い場合に重要である。
これまで、上記の変形形態では、当該作動ピストン32、42が、引き渡しから、作動ヘッドに入った溶媒を移送し、それによって動かすということには言及しなかった。このことによって、媒体と周囲を取り囲む構成要素との間の熱交換が改善されるので、溶媒は、停止しているときよりも速く冷却される。したがって、容積収縮がより速く行われる。
それゆえ、熱効果を補償するためのピストン運動もより速く行われなければならない。このことは、本発明では、補償運動の時定数τに、ポンプ流が増加するにつれて小さくなる可変ファクタを掛けることによって達成することができる。流れが低い場合、すなわち、熱効果の間にピストン運動がほとんど行われなかった場合、このファクタは略1であり、すなわち、修正が算出された時定数を用いて行われる。流れが高い場合、ファクタは小さくなるので、適用される時定数は、それに応じて短くなる。
ファクタを計算するための関数は、ポンプの流体用構成要素の幾何学的形状に依存する。しかし、実際には、例えば、流れが増加するにつれてファクタが線形的に小さくなる簡単な式で十分である。

この場合、τeffは、算出された時定数を示し、この時定数は、修正運動の計算のために方程式(6)もしくは方程式(7)におけるτの代わりに用いられる。τcalcは、それぞれの測定依存性Pmesse(t)もしくはsmess(t)を曲線102に適合させることによって決定された算出された時定数であり(測定依存性が理論的修正依存性Ptheor(t)もしくはstheor(t)と同じに選択される場合の)であり、kは、0〜1の固定されるファクタであり、Flは、当該ダブルピストンポンプの調整された流れであり、Flmaxは、ポンプの可能な最大の流れである。
流れ=0の場合、τeff=τcalcである。流れが増加するにつれてτeffが線形的に小さくなる。k=0.8、および最大流れの場合、τeff=0.2τcalcになる。
ファクタkは、特定のポンプタイプについては単に実験によって最適化することができる。そのために、ポンプは、高圧で、かつ中から高の流れで作動され、kの値は、最適な脈動挙動が生じるように変更される。
上記の実施形態では、測定インターバル103における熱効果の検出は、好ましくは、時点t5で始まる引き渡し直前に行われる。その場合、別のポンプが移送行程の終わりに達する前に、引き渡しを適時に終了させることが常に確保されていなければならない。ダブルピストンポンプ3の調整された流れが、測定インターバル103の間、またはその直前に上昇した場合、別のポンプは、当初想定されたよりも早く移送行程の終わりに達し、それにより、利用可能な測定時間が突然大幅に短くなる。
この問題は、以下に記載の代替的実施形態によって回避することができる。この変形形態は、上述の型式のポンプでは、ピストンが前方の終端位置にある場合にデッドボリュームが避けられないために、当該作動ヘッド内の自由容積13もしくは33、または43(図1もしくは図2および図3)がゼロにならないことにもとづく。その場合に残った自由容積は、引き渡しの終わりにシステム圧力PSys下にある。次に、新しい溶媒を吸い込むためにピストンが引き戻されると、この残存容積は、まず、作動ヘッド内の圧力が周囲圧力に達し、新しい溶媒が吸い込まれるまで減圧される。
この減圧の間も熱効果が生じる。なぜなら、溶媒が応力緩和にもとづいて冷却され、そのため圧力が、ピストン運動の場合に予測されるよりも速く低減されるからである。この熱効果は、圧縮時とは逆の経過であり、かつ本発明により、類似の仕方で検出することができる。
図5は、図4と類似に、圧力P、ピストン位置sp、および作動ピストンの速度vPとを示す。まず、作動ピストンは溶媒を移送し、時点t20にその前方の終端位置に到達する。次に、ピストンは、速度v21で引き戻される。それによって、残った自由残存容積にはより多くの空間が提供され、圧力が高速で低下する。以下、この過程を減圧と呼ぶ。減圧は、時点t21、もしくは圧力PMDに達すると中断され、すなわちピストンが停止される(v20=0)。これをもって、測定インターバル203が開始する。上述の過程と類似に、測定インターバルの間、予め冷却された溶媒が加熱される熱補正過程が行われる。このことは、測定技術的に検出される曲線202の圧力上昇をもたらす。時点t22から、残りの減圧が実行され、すなわち、ピストンがさらに引き戻される。時点t23に周囲圧力に達し、流入弁17もしくは37または47が開弁し、吸引段階110が開始し、この吸引段階の間に新しい溶媒が吸い込まれる。ピストンは、時点t1にその後方の終端位置に到達する。続いて、ピストンが速度v2で前方へ移動する圧縮101が行われる。圧縮の終わりに、すなわち、時点t5から、上述のように圧縮熱が放出され、その結果として、さらなる措置なしには圧力降下107につながるであろう容積収縮が生じる。
この実施形態では、この容積収縮の時間的推移が測定インターバル203において取得されたデータから推定され、上記と同じように、ピストン運動117の代わりに修正されたピストン運動116を実行することにより補正される。
本発明のこの変形形態では熱効果の測定が、減圧の間に初めて、そしてそれによりピストンの前方終端位置の近くで行われるので、液体の有効体積は、圧縮の終わりでの液体体積よりもはるかに小さい。さらに、この液体体積のほとんどの部分が、ピストンとポンプヘッドとの間の細い領域にある。それゆえ、液体とポンプヘッドとの間の熱接触は、ピストンがかなり後方にある場合よりもはるかに良好である。これら両方のことによって、この熱補正過程の時定数τDが圧縮段階において、もしくは圧縮段階の終わり頃に有効である時定数τよりも著しく短くなる。それゆえ、補正過程を検出するためには、圧縮段階の終わりに測定する上述の方法でよりもかなり短い測定インターバル203で十分である。
したがって、この実施形態では、測定依存性として、関係

が使用され、ここで、τDは、この指数的に経過する測定依存性Pmess(t)の時定数を示し、PeDは、熱補正の終わりに生じるであろう最終圧力を示し(測定段階が相応に長く選択されるならば)、PMDは、測定段階203の始めに測定された圧力を示す。
測定インターバル203において算出された時定数τDと修正のために必要とされる時定数τとの間、および測定インターバル203において決定された圧力差ΔPD=PeD−PMDと修正のために必要とされる圧力差ΔP=Pe−PMとの間の換算ファクタは、予備試験で経験的に算出することができる。その場合、測定は、測定インターバル203における減圧中と、測定インターバル103における圧縮の終わりとに行われ、τとτDとの間、もしくはΔPとΔPDとの間の換算ファクタが決定される。この予備試験は、流れ変化が予想されない場合には全自動で行うこともできる。
しかし、実際には、通常、2つの時定数τおよびτDについては、換算なしに直接、経験的に算出された値を割り当て、そこから、修正されたピストン運動116を算出することで十分である。なぜなら、多くの場合、正常の作動における時定は、予備試験の場合と全く同じである考えることができるからである。すなわち、正常の作動において、減圧後の測定については、測定値から時定数を新たに決定する代わりに、予備試験において決定された時定数тDが用いられる。補償運動の計算についても、тDの換算によって補償運動を算出することなく、予備試験で決定された時定数тが直接使用される。
減圧段階における測定時に、圧縮段階の終わりとほとんど同じ比率を提供するために、測定PMDの初期圧が周囲圧力とほぼ同じであるならば、かつ減圧が可能な限り高速で行われるならば有利である。その場合、PMDは、周囲圧力と同じに選択されてはならない。なぜなら、さもなければ、圧力センサ7のわずかな不正確さでさえ、測定前に新しい溶媒が吸い込まれることにつながり得るからである。しかしPMDは、周囲圧力よりもはるかに高く選択されてもよく、この場合、測定結果は、より小さい圧力差に応じて換算されなければならない。
この実施形態は、測定を問題のない(unkritisch)時間間隔で行うこと、そしてより短い測定継続時間で済ませることを可能にする。測定中に要求されるポンプ流が増加した場合、利用可能な時間全体の短縮を、より高速の吸込みによって、またはより高速の圧縮によって問題なく食い止めることができる。したがって、この場合も、限度一杯の必要な測定継続時間が利用可能である。
当然のことながら、この変形形態でも、測定段階におけるピストン位置の一定の保持と圧力推移の検出に代えて、圧力を一定に制御し、かつ測定量としてピストン位置を検出してもよい。
先に説明した実施形態と類似に、この場合、測定依存性として、関係

を使用してもよい。減圧段階において算出された時定数τDと、修正のために必要とされる時定数τとの間、および減圧段階において決定された行程差Δs=seD−sMDと修正のために必要とされる行程差Δs=se−sMとの間の換算ファクタは、上述のように予備試験で算出されてもよい。
最後に、当然のことながら、上記のすべての変形形態は、これが有意義である限りで、かつ変形形態が互いに排除し合わない限りで互いに組み合わせることができることに留意されたい。

Claims (25)

  1. (a)ピストンポンプユニットが、位相をずらして周期的に動作する少なくとも2つのピストンシリンダユニットを有し、該少なくとも2つのピストンシリンダユニットが、移送される液体媒体の所定の流れを出口ポートに発生させ、該所定の流れと関連する流体負荷抵抗に依存して前記出口ポートにシステム圧力が生じ、
    (b)制御装置が、少なくとも2つのピストンシリンダユニットのための駆動装置をピストン運動に関して制御し、
    (c)サイクルの圧縮段階において、前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットの各々が、初期圧力からシステム圧力への前記媒体の非等温圧縮を行い、それに続く、流れが少なくとも前記当該ピストンシリンダユニットによっても決定される移送段階において、前記圧縮段階の間に加熱された媒体が前記移送段階の補正段階の間に冷却され、
    (d)前記移送段階に続く前記当該ピストンシリンダユニットのサイクルの減圧段階において、前記システム圧力から周囲圧力への前記媒体の非等温膨張または断熱膨張が行われ、かつ、それに続く、前記当該ピストンシリンダユニットの充填段階において、移送される媒体が前記当該ピストンシリンダユニットのシリンダ容積内に移送されるか、または前記当該ピストンシリンダユニットによって吸引される、液体クロマトグラフィ、特に高性能液体クロマトグラフィ用ピストンポンプユニットを制御する制御装置であって、
    (e)前記制御装置が、前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも第1ピストンシリンダユニットのシリンダ容積内の圧力を検出するように形成されていることと、
    (f)前記制御装置が、前記第1ピストンシリンダユニットの圧縮段階の測定段階の間、または前記第1ピストンシリンダユニットの減圧段階の測定段階の間、前記第1ピストンシリンダユニットのための駆動装置を所定期間にわたって停止させ、その際、前記圧力の時間的推移を示す測定データを検出することと、
    (g)前記制御装置が、前記補正段階の間、少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも1つのピストン運動を修正するための修正依存性scorr(t)を決定するために、前記測定段階の間に検出された測定データを使用し、かつ前記補正段階の間、前記修正依存性を使用して、温度補正過程により引き起こされた流れのばらつきが実質的に補償されるように前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも1つを制御することと
    を特徴とする、制御装置。
  2. 前記制御装置は、前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも、前記媒体の圧縮性を考慮せずに所望の流れを生ぜしめる1つの前記修正依存性scorr(t)とピストン運動とを足すことによって、前記媒体の圧縮性により引き起こされた液体のばらつきが補償されるように、前記修正依存性scorr(t)を決定することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記制御装置は、修正依存性scorr(t)を決定するために、所定の、好ましくは、前記圧力の時間的推移の分析的な理論的依存性Ptheor(t)を使用し、かつ前記測定段階の間に検出された測定データを使用して前記依存性の1つまたは複数のパラメータを決定することを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記制御装置は、前記修正依存性scorr(t)を決定する際に、前記測定段階の開始から前記補正段階の開始までの期間に行われた温度補正を考慮することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記制御装置は、前記ピストン運動s(t)の修正依存性scorr(t)を、関係

    を使用して算出し、ここで、t5は、補正段階の開始の時点を示し、かつ、理論的に熱効果を補償するために必要な作動ピストンの修正運動が、関係

    を使用して決定され、ここで、QC、前記測定段階の範囲内の圧縮係数QC=Δs/ΔPを示し、該圧縮係数は、前記当該ピストンの関連する行程Δsに対する圧力変化ΔPの比率として求められ、ここで、ΔPtheor(t)は、理論的圧力差のプロファイルを示し、該プロファイルは温度補正過程を示し、該プロファイルは、前記理論的依存性Ptheor(t)のプロファイルから前記測定段階の開始時点の圧力PMの値を引いて求められることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
  6. 前記制御装置は、前記圧力の予想されるプロファイルΔPtheor(t)の分析的な理論的依存性として、パラメータPeおよびτを用いる関係

    を使用し、ここで、Peは、温度補正の終了後の圧力を示し、τは、補正過程の時定数を示し、ここで、PMは、前記測定段階の開始時点t3の圧力を示すことを特徴とする、請求項5に記載の装置。
  7. 前記制御装置は、前記測定段階を前記圧縮段階の間に実行し、測定依存性Pmess(t)が前記検出された測定値に可能な限り近づくように、前記測定依存性Pmess(t)の少なくとも1つのパラメータを決定するために前記測定段階の間に検出されたデータを使用することと、前記制御装置は、前記測定依存性Pmess(t)のパラメータから、前記理論的依存Ptheor(t)のパラメータを算出することとを特徴とする、前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記制御装置は、前記測定段階を前記圧縮段階終了の直前に一時的に実行し、かつ測定依存性Pmess(t)として前記理論的依存性Ptheor(t)を使用することを特徴とする、請求項7に記載の装置。
  9. 前記制御装置は、前記測定段階を前記減圧段階終了の直前に一時的に実行し、かつ前記測定依存性Pmess(t)が前記検出された測定値に可能な限り近づくように、前記測定依存性Pmess(t)のパラメータを決定するために前記測定段階の間に検出されたデータを使用することと、前記制御装置は、前記測定依存性Pmess(t)のパラメータから前記理論的依存性Ptheor(t)のパラメータを算出することとを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記制御装置は、測定依存性として、パラメータPeDおよびτDを用いる関係

    を使用し、ここで、PeDは、温度補正終了後の圧力を示し、τDは、前記減圧段階における前記補正過程の時定数を示し、ここで、PMDは、前記測定段階の開始時点t21の圧力を示すことと、前記制御装置は、圧力値PMDおよびPeD、あるいは前記圧力差ΔP=PeD−PMD、および時定数τDから、前記修正依存性scorrのパラメータを算出することとを特徴とする、請求項9に記載の装置。
  11. 前記制御装置は、前記ピストンポンプユニットによって移送される流れと、前記移送される媒体の組成とが実質的に一定である時間段階の間、請求項7または8に記載の圧縮段階における測定による前記測定依存性のパラメータの決定と、請求項9または10に記載の減圧段階におけるパラメータの決定とを実行し、かつ、相応のパラメータを互いに比較することによって、前記減圧段階において決定された前記当該パラメータを前記修正依存性scorr(t)のパラメータに換算するための、それぞれ1つの換算規則、好ましくは換算ファクタを決定することを特徴とする、請求項9または10に記載の装置。
  12. (a)前記制御装置は、前記圧縮段階の間、少なくとも2つのピストン位置(SM、SC)にある前記第1ピストンシリンダユニットの容積内の圧力に関する少なくとも2つの測定値(PM、PC)、またはピストンの行程Δsの圧力差ΔPに関する1つの測定値を検出し、そこから、前記圧縮性の値または前記圧縮係数QC=Δs/ΔPの値を算出し、両方の測定値、もしくは前記圧力差の範囲が、前記システム圧力に近くなるように選択されるか、あるいは
    (b)前記制御装置は、前記移送される媒体の前記圧縮性または前記圧縮係数QCが既知であり、好ましくは前記制御装置に記憶されており、かつ
    (c)前記制御装置は、前記修正依存性を決定するために前記圧縮性または圧縮係数QCの値を使用する
    ことを特徴とする、請求項5〜11のいずれか1項に記載の装置。
  13. (a)ピストンポンプユニットが、位相をずらして周期的に動作する少なくとも2つのピストンシリンダユニットを有し、該少なくとも2つのピストンシリンダユニットが、移送される液体媒体の所定の流れを出口ポートに発生させ、該所定の流れと関連する流体負荷抵抗に依存して前記出口ポートにシステム圧力が生じ、
    (b)制御装置が、少なくとも2つのピストンシリンダユニットのための駆動装置をピストン運動に関して制御し、
    (c)サイクルの圧縮段階において、前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットの各々が、初期圧力からシステム圧力への前記媒体の非等温圧縮または断熱圧縮を行い、それに続く、流れが少なくとも前記当該ピストンシリンダユニットによっても決定される移送段階において、前記圧縮段階の間に加熱された媒体が前記移送段階の補正段階の間に冷却され、
    (d)前記移送段階に続く前記当該ピストンシリンダユニットのサイクルの減圧段階において、前記システム圧力から周囲圧力への前記媒体の非等温膨張が行われ、かつ、それに続く、前記当該ピストンシリンダユニットの充填段階において、移送される媒体が前記当該ピストンシリンダユニットのシリンダ容積内に移送されるか、または前記当該ピストンシリンダユニットによって吸引される、液体クロマトグラフィ、特に高性能液体クロマトグラフィ用ピストンポンプユニットを制御する制御装置であって、
    (e)前記制御装置が、前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも第1ピストンシリンダユニットの前記ピストンの圧力、ピストン位置、または速度を検出するように、かつ、前記第1ピストンシリンダユニットの容積内の圧力を検出するように形成されていることと、
    (f)前記制御装置が、前記第1ピストンシリンダユニットの圧縮段階の測定段階の間、または前記第1ピストンシリンダユニットの減圧段階の測定段階の間、前記第1ピストンシリンダユニットのための駆動装置を、前記第1ピストンシリンダユニットの容積内の圧力が一定で、その際に、前記第1ピストンシリンダユニットのピストンの位置の時間に依存したプロファイル、または速度の時間に依存したプロファイルを特徴付ける測定データを検出するように所定期間にわたって制御することと、
    (g)前記制御装置が、前記補正段階の間、少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも1つのピストン運動を修正するための修正依存性scorr(t)を決定するために、前記測定段階の間に検出された測定データを使用し、かつ前記補正段階の間、前記修正依存性を使用して、前記媒体の圧縮性により引き起こされた流れのばらつきが実質的に補償されるように前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットの少なくとも1つを制御することと
    を特徴とする、制御装置。
  14. 前記制御装置は、前記少なくとも2つのピストンシリンダユニットのうちの少なくとも、前記媒体の圧縮性を考慮せずに所望の流れを生ぜしめるであろう1つの前記修正依存性scorr(t)とピストン運動とを足すことによって、前記媒体の圧縮性により引き起こされた液体のばらつきが補償されるように、前記修正依存性scorr(t)を決定することを特徴とする、請求項13に記載の装置。
  15. 前記制御装置は、前記修正依存性scorr(t)を決定するために、前記ピストン位置または前記ピストン速度の時間的推移の、所定の、好ましくは分析依存性scorr theor(t)を使用し、かつ前記依存性の1つまたは複数のパラメータを前記測定段階の間に検出された測定データを使用して決定することを特徴とする、請求項13または14に記載の装置。
  16. 前記制御装置は、前記修正依存性scorr(t)を決定する際に、前記測定段階の開始から前記補正段階の開始までの期間に行われた温度補正を考慮することを特徴とする、請求項13〜15のいずれか1項に記載の装置。
  17. 前記制御装置は、前記ピストン運動s(t)の修正依存性scorr(t)を、関係

    を使用して算出し、ここで、t5は、補正段階の開始の時点を示すことを特徴とする、請求項16に記載の装置。
  18. 前記制御装置は、理論的に前記熱効果を補償するために必要な作動ピストンの修正運動Scorr theor(t)を、関数パラメータSeおよびTを用いる関係

    を使用して決定し、ここで、Seは、温度補正終了後のピストン位置を示し、Tは、補正過程の時定数を示し、ここで、SMは、前記測定段階の開始時点t3のピストン位置を示すことを特徴とする、請求項17に記載の装置。
  19. 前記制御装置は、前記圧縮段階の間に測定段階を実行し、かつ前記測定依存性Pmess(t)が前記検出された測定値に可能な限り近づくように、前記測定依存性Pmess(t)のパラメータを決定するために前記測定段階の間に検出されたデータを使用することと、前記制御装置は、前記測定依存性Pmess(t)のパラメータから前記理論的依存性Ptheor(t)のパラメータを算出することとを特徴とする、請求項13〜18のいずれか1項に記載の装置。
  20. 前記制御装置は、前記測定段階を前記圧縮段階終了の直前に一時的に実行し、かつ測定依存性Pmess(t)として前記理論的依存性scorr theor(t)を使用することを特徴とする、請求項19に記載の装置。
  21. 前記制御装置は、前記測定段階を前記減圧段階終了の直前に一時的に実行し、かつ前記測定依存性Pmess(t)が前記検出された測定値に可能な限り近づくように、前記測定依存性Pmess(t)のパラメータを決定するために前記測定段階の間に検出されたデータを使用することと、前記制御装置は、前記測定依存性Pmess(t)のパラメータから前記理論的依存性PScorr theor(t)のパラメータを算出することとを特徴とする、請求項13〜18のいずれか1項に記載の装置。
  22. 前記制御装置は、測定依存性smess(t)について、パラメータseDおよびτDを用いる関係

    を使用し、ここで、seDは、温度補正終了後のピストン位置を示し、τDは、前記補正過程の時定数を示し、ここで、sMDは、前記測定段階の開始時点t21のピストン位置を示すことを特徴とする、請求項21に記載の装置。
  23. 前記制御装置は、前記ピストンポンプユニットによって移送される流れと、前記移送される媒体の組成とが実質的に一定である時間段階の間、請求項19または20に記載の圧縮段階における測定による前記測定依存性のパラメータの決定と、請求項21または220に記載の減圧段階におけるパラメータの決定とを実行し、かつ、相応のパラメータを互いに比較することによって、前記減圧段階において決定された前記当該パラメータを前記修正依存性の対応するパラメータに換算するための、それぞれ1つの換算規則、好ましくは換算ファクタを決定することを特徴とする、請求項21または22に記載の装置。
  24. 前記時定数τまたは前記時定数τDは、理論的または経験的に算出された値の定数として設定され、好ましくは、前記制御装置に記憶されていることと、前記制御装置は、他のパラメータ(Pe、se、PeD、seD)の決定時に所定の時定数を使用することとを特徴とする、請求項6〜12または18〜23のいずれか1項に記載の装置。
  25. 前記制御装置は、前記媒体の流れ運動を考慮するために前記時定数τを修正し、このために、修正された実効時定数τeffと入れ替え、その場合、前記修正は、前記実効時定数Teffが流量が増加するにつれて小さくなるように行われ、ここで、制御装置は、前記実効時定数τeffを、好ましくは、関係

    によって算出し、ここで、Flは、実流量を示し、Flmaxは、可能な最大流量を示し、ここで、kは、経験的に、または前記当該ポンプタイプのシミュレーションによって算出される0〜1のコンスタントファクタを示すことを特徴とする、請求項6〜12または18〜23のいずれか1項に記載の装置。
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