JP2013249256A - 脂肪性肝疾患治療薬 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題はP2X7受容体阻害に基づく、新規な脂肪性肝疾患の予防又は治療剤の提供である。
【解決手段】本願発明者は、P2X7受容体が肝細胞において比較的高い発現率を示し、またP2X7受容体阻害作用を有する一連の化合物が肝細胞におけるIL-1β産生抑制作用を有することを確認した。また更に、本願発明者は、P2X7受容体阻害作用を有する一連の化合物が脂肪性肝疾患病態モデルにおいて、種々の肝機能に関連するパラメータを改善したことから、P2X7受容体阻害剤が脂肪性肝疾患の予防又は治療剤となりうることを知見した。
【選択図】図1
【解決手段】本願発明者は、P2X7受容体が肝細胞において比較的高い発現率を示し、またP2X7受容体阻害作用を有する一連の化合物が肝細胞におけるIL-1β産生抑制作用を有することを確認した。また更に、本願発明者は、P2X7受容体阻害作用を有する一連の化合物が脂肪性肝疾患病態モデルにおいて、種々の肝機能に関連するパラメータを改善したことから、P2X7受容体阻害剤が脂肪性肝疾患の予防又は治療剤となりうることを知見した。
【選択図】図1
Description
本発明は医薬組成物、殊に脂肪性肝疾患に有用な治療薬に関する。
脂肪性肝疾患(fatty liver disease)とは、肝細胞に脂肪(トリグリセライド等)が異常蓄積することに起因して肝障害をきたす疾患、例えば単純性脂肪肝、脂肪性肝炎、肝線維症などの総称である。脂肪性肝疾患の初期病態は、肝細胞に脂肪沈着のみを認める単純性脂肪肝であり、その後、脂肪化に肝細胞壊死、炎症や線維化を伴う脂肪性肝炎、線維化が進行した肝線維症、そして肝硬変や肝癌に病態が進行することが知られている。一般に、肝臓に脂肪が沈着する原因としては、過剰なアルコール摂取、肥満、糖尿病、脂質代謝異常、薬剤(ステロイド、テトラサイクリンなど)、Wilson病、中毒(黄燐など)、高度の栄養障害などが挙げられる。脂肪性肝疾患の原因は大きくアルコール性と非アルコール性に分けられ、前者を原因とする肝疾患をアルコール性肝障害、後者を原因とする肝疾患を非アルコール性脂肪性肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease:NAFLD)と呼ぶ。アルコール性肝障害は、進行性に脂肪肝が肝硬変に移行するのに対し、非アルコール性脂肪性肝疾患は、単純性脂肪肝にとどまり病態は進行しないと考えられていたが、近年、非アルコール性脂肪性肝疾患においても、単純性脂肪肝が脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis:NASH)に進行することが明らかとなった。非アルコール性脂肪性肝疾患は肝障害を惹起するほどのアルコール摂取歴がなく(アルコール量として20g/日以下)、ウィルス性肝炎や自己免疫性肝炎など原因の明らかなものを排除した肝へのアルコール性肝障害類似の脂肪沈着を認める疾患と定義される。非アルコール性脂肪性肝疾患は、単純性脂肪肝、脂肪肝炎(脂肪性肝炎と肝線維症を含む定義(NASH))に大別され、単純性脂肪肝は肝細胞に脂肪沈着のみを認める病態、脂肪肝炎は脂肪化にアルコール性肝炎に類似した炎症、肝細胞壊死、風船様変化、又は線維化を伴う病態をいい、非アルコール性脂肪肝炎は非アルコール性脂肪性肝疾患の重症型と考えられている。非アルコール性脂肪性肝疾患の単純性脂肪肝の発症は、肝細胞への脂肪の沈着により引き起こされるが、この脂肪の蓄積は、増加要因(肝細胞への脂肪の流入と合成)と減少要因(脂肪の異化と肝細胞からの放出)のバランスにより規定される。この脂肪の沈着に、酸化ストレス・エンドトキシン・脂肪酸・サイトカイン等の肝細胞障害が加わることにより、非アルコール性脂肪肝炎に進展すると考えられている。単純性脂肪肝の予後が良好と考えられているのに比べ、非アルコール性脂肪肝炎は進行性であり、5〜10年後には、非アルコール性脂肪肝炎患者のうち5〜20%が肝硬変へ進行すると報告されている。脂肪性肝疾患は、上記のように、アルコール性肝障害又は非アルコール性脂肪性肝疾患に区別されるが、例えば単純性脂肪肝、脂肪肝炎、肝線維症、及び肝硬変などの各病態においては、両疾患の病理組織所見が極めて類似していることから共通の病態機序が想定されている。
非アルコール性脂肪性肝疾患の治療は、その発症機序仮説から想定されるように、多くの場合においてインスリン抵抗性、肥満、糖尿病及び高脂血症を伴っていることから、これらの合併症が存在する場合にはまずその治療を行うことが必要であるが、それらの生活習慣病の治療のみでは非アルコール性脂肪性肝疾患の治療として不十分である。非アルコール性脂肪性肝疾患に対する治療の原則は、食事療法や運動療法などの生活習慣の改善であるが、確実に実行するのは難しいのが現状である。非アルコール性脂肪肝炎においては、肝硬変・肝細胞癌へと進展する可能性もあることから、より積極的な薬物治療が必要である。非アルコール性脂肪肝炎の病態発症・進行に重要と考えられている酸化ストレスやインスリン抵抗性などの改善を目指した治療も試みられているが、充分な科学的根拠が確立した治療法がないのが現状である。本邦において、単純性脂肪肝に保険適応となっている薬剤として、polyenylphosphatidylcholine(EPL)が存在するが、非アルコール性脂肪肝炎に対する治療効果は明らかになっていない。以上のように、脂肪性肝疾患に対しては充分な治療方法が確立されていないのが現状であり、脂肪性肝疾患に対して有効性の高い治療薬の開発が望まれている。
一方、P2X7受容体はカチオンチャネル型プリン受容体の一種であり、主に単球、マクロファージ、マスト細胞等に発現する(Physiol.Rev.2002, 82, 1013-1067)。当該受容体はATPをリガンドとし、その活性化は炎症性サイトカインIL-1β及びIL-18の分泌をもたらし、種々の免疫及び炎症疾患の発症に関与する受容体として知られている(Immunity 2001, 15, 825-835)。更に、P2X7受容体阻害によるIL-1β及びIL-18等の炎症性サイトカインの産生抑制が確認されていることから、P2X7受容体阻害剤は炎症性疾患の治療に有効であることが示唆されている(J.Med.Chem.2007, 50, 5882-5885)。P2X7受容体が関与する免疫/炎症疾患としては、例えば、関節性リウマチ及びその他の自己免疫疾患、変形性関節症、ブドウ膜炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患、炎症性腸疾患等が挙げられる。
更にP2X7受容体は神経因性疼痛においてもその関与が報告され、P2X7受容体阻害剤は種々の神経因性疼痛及び関連疾患の予防又は治療剤としての有用性が示唆されている(J.Med.Chem 2009, 52, 3366-3376)
上述の通り、P2X7受容体阻害に基づく免疫/炎症及びその関連疾患、並びに神経因性疼痛及びその関連疾患の治療に関する種々の報告がなされている。
しかしながら、P2X7受容体を介した脂肪性肝疾患の治療については報告が無く、またこれに関連する示唆や開示もない。
更にP2X7受容体は神経因性疼痛においてもその関与が報告され、P2X7受容体阻害剤は種々の神経因性疼痛及び関連疾患の予防又は治療剤としての有用性が示唆されている(J.Med.Chem 2009, 52, 3366-3376)
上述の通り、P2X7受容体阻害に基づく免疫/炎症及びその関連疾患、並びに神経因性疼痛及びその関連疾患の治療に関する種々の報告がなされている。
しかしながら、P2X7受容体を介した脂肪性肝疾患の治療については報告が無く、またこれに関連する示唆や開示もない。
P2X7受容体阻害作用を有する化合物としては、例えば、下記特許文献1〜11及び非特許文献1〜3に示される化合物が知られている。これらの文献はP2X7受容体阻害剤として種々の構造を有する化合物を開示しており、免疫/炎症関連疾患の治療に関するが、何れの文献においても脂肪性肝疾患に関するものは無い。
ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー誌(Journal of Medicinal Chemistry)、2007年、50巻、5882〜5885頁
ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー誌(Journal of Medicinal Chemistry)、2006年、49巻、3659〜3666頁
ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー誌(Journal of Medicinal Chemistry)、2009年、52巻、3366〜3376頁
本発明の課題は、P2X7受容体阻害作用に基づく脂肪性肝疾患の予防又は治療剤の提供である。
本願発明者は、P2X7受容体が肝細胞において比較的高い発現率を示し、またP2X7受容体阻害作用を有する一連の化合物が肝細胞におけるIL-1β産生抑制作用を有することを見い出した。また更に、本願発明者は、P2X7受容体阻害作用を有する一連の化合物が脂肪性肝疾患病態モデルにおいて優れた薬理作用を有することを見い出し、P2X7受容体拮抗剤が脂肪性肝疾患の予防又は治療剤となりうることを知見して本発明を完成した。
即ち、本発明は以下の(1)〜(15)に関する。
(1)P2X7受容体阻害剤を有効成分とする脂肪性肝疾患の予防又は治療剤。
(2)脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である(1)記載の予防又は治療剤。
(3)脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝炎(NASH)である(1)記載の予防又は治療剤。
(4)P2X7受容体阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する、脂肪性肝疾患の予防用又は治療用医薬組成物。
(5)脂肪性肝疾患の予防又は治療のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(6)脂肪性肝疾患の予防又は治療剤の製造のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(7)P2X7受容体阻害剤の有効量を患者に投与することからなる脂肪性肝疾患の予防又は治療方法。
(8)P2X7受容体阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防用又は治療用医薬組成物。
(9)非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防又は治療のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(10)非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防又は治療剤の製造のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(11)P2X7受容体阻害剤の有効量を患者に投与することからなる非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防又は治療方法。
(12)P2X7受容体阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防用又は治療用医薬組成物。
(13)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防又は治療のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(14)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防又は治療剤の製造のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(15)P2X7受容体阻害剤の有効量を患者に投与することからなる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防又は治療方法。
(1)P2X7受容体阻害剤を有効成分とする脂肪性肝疾患の予防又は治療剤。
(2)脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である(1)記載の予防又は治療剤。
(3)脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝炎(NASH)である(1)記載の予防又は治療剤。
(4)P2X7受容体阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する、脂肪性肝疾患の予防用又は治療用医薬組成物。
(5)脂肪性肝疾患の予防又は治療のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(6)脂肪性肝疾患の予防又は治療剤の製造のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(7)P2X7受容体阻害剤の有効量を患者に投与することからなる脂肪性肝疾患の予防又は治療方法。
(8)P2X7受容体阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防用又は治療用医薬組成物。
(9)非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防又は治療のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(10)非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防又は治療剤の製造のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(11)P2X7受容体阻害剤の有効量を患者に投与することからなる非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の予防又は治療方法。
(12)P2X7受容体阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防用又は治療用医薬組成物。
(13)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防又は治療のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(14)非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防又は治療剤の製造のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
(15)P2X7受容体阻害剤の有効量を患者に投与することからなる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の予防又は治療方法。
本発明の脂肪肝疾患治療剤は、P2X7受容体を阻害することにより、非アルコール性脂肪性肝炎を始めとする種々の脂肪肝疾患に対して優れた治療効果を発揮するものである。
以下、本発明について詳述する。
本明細書において、「脂肪性肝疾患」(fatty liver disease)とは、肝細胞に中性脂肪が沈着して、肝機能障害をきたす疾患の総称であり、臨床では一般に「脂肪肝」ともいう。「脂肪性肝疾患」はその病因によって、患者の飲酒暦が病因として認められる「アルコール性脂肪性肝疾患」、並びに飲酒暦が病因と認められない「非アルコール性脂肪性肝疾患」に分類することができる。本願では、「脂肪性肝疾患」は「アルコール性脂肪肝疾患」及び「非アルコール性脂肪肝疾患」の両方を含む。また、「脂肪性肝疾患」のある態様としては「非アルコール性脂肪肝疾患」である。
「非アルコール性脂肪肝疾患」(「NAFLD」)とは、肝障害を惹起するほどのアルコール摂取歴がなく(アルコール量として20g/日以下)、ウィルス性肝炎や自己免疫性肝炎など原因の明らかなものを排除した肝へのアルコール性肝障害類似の脂肪沈着を認める疾患である。「NAFLD」は非アルコール性の「単純性脂肪肝」及び「非アルコール性脂肪肝炎」を含む概念である。
「単純性脂肪肝」(simple fatty liver/simple steatosis)とは、「脂肪性肝疾患」のうち、肝細胞の脂肪沈着のみを症状として認める疾患である。
「非アルコール性脂肪肝炎」(「NASH」)とは、飲酒暦が病因として認められないが肝組織で壊死、炎症、又は線維化を伴う脂肪性肝炎を症状として認める疾患である。
「P2X7受容体」とは、正式名「purinergic receptor p2x, ligand-gated ion channel, 7」を意味する。また、当該受容体の別名としては、「p2x7」、「p2rx7」、「p2x7r」、及び「p2z」が知られている。
本明細書において、「脂肪性肝疾患」(fatty liver disease)とは、肝細胞に中性脂肪が沈着して、肝機能障害をきたす疾患の総称であり、臨床では一般に「脂肪肝」ともいう。「脂肪性肝疾患」はその病因によって、患者の飲酒暦が病因として認められる「アルコール性脂肪性肝疾患」、並びに飲酒暦が病因と認められない「非アルコール性脂肪性肝疾患」に分類することができる。本願では、「脂肪性肝疾患」は「アルコール性脂肪肝疾患」及び「非アルコール性脂肪肝疾患」の両方を含む。また、「脂肪性肝疾患」のある態様としては「非アルコール性脂肪肝疾患」である。
「非アルコール性脂肪肝疾患」(「NAFLD」)とは、肝障害を惹起するほどのアルコール摂取歴がなく(アルコール量として20g/日以下)、ウィルス性肝炎や自己免疫性肝炎など原因の明らかなものを排除した肝へのアルコール性肝障害類似の脂肪沈着を認める疾患である。「NAFLD」は非アルコール性の「単純性脂肪肝」及び「非アルコール性脂肪肝炎」を含む概念である。
「単純性脂肪肝」(simple fatty liver/simple steatosis)とは、「脂肪性肝疾患」のうち、肝細胞の脂肪沈着のみを症状として認める疾患である。
「非アルコール性脂肪肝炎」(「NASH」)とは、飲酒暦が病因として認められないが肝組織で壊死、炎症、又は線維化を伴う脂肪性肝炎を症状として認める疾患である。
「P2X7受容体」とは、正式名「purinergic receptor p2x, ligand-gated ion channel, 7」を意味する。また、当該受容体の別名としては、「p2x7」、「p2rx7」、「p2x7r」、及び「p2z」が知られている。
「P2X7受容体阻害剤」とは、上記「P2X7受容体」に対して、受容体親和性を示し受容体の機能を阻害する物質を意味し、ある態様としては、P2X7受容体を阻害する化合物であり、例えば、前記特許文献1〜11又は、非特許文献1〜3に記載の化合物が挙げられる。
P2X7受容体阻害剤としての化合物は、例えば、特許文献1の32頁21行目〜33頁22行目に記載の実験方法、又は後述の実施例1の実験方法、若しくはこれらに準ずる当業者に自明な評価方法に従って、化合物のP2X7受容体阻害活性を評価し、P2X7受容体阻害活性が認められる化合物をスクリーニングすることにより取得することができる。この際、スクリーニングの手法としては当業者によく知られるHTS(High-throughput screening)が慣習的且つ効率的である。ここで、評価する化合物としては、新規合成化合物、市販されている化合物、コンビナトリアルケミストリーによって合成された化合物、及びこれらから成る化合物ライブラリーに登録されている化合物、或いは公知化合物等を用いることができる。更に、微生物或いは動植物から単離される種々の天然化合物とその誘導体を用いることができる。また更に、HTS評価により取得されたP2X7受容体阻害活性を有する化合物の周辺誘導体合成の展開により、更なるP2X7受容体阻害剤を取得することができる。
P2X7受容体阻害剤としての化合物は、例えば、特許文献1の32頁21行目〜33頁22行目に記載の実験方法、又は後述の実施例1の実験方法、若しくはこれらに準ずる当業者に自明な評価方法に従って、化合物のP2X7受容体阻害活性を評価し、P2X7受容体阻害活性が認められる化合物をスクリーニングすることにより取得することができる。この際、スクリーニングの手法としては当業者によく知られるHTS(High-throughput screening)が慣習的且つ効率的である。ここで、評価する化合物としては、新規合成化合物、市販されている化合物、コンビナトリアルケミストリーによって合成された化合物、及びこれらから成る化合物ライブラリーに登録されている化合物、或いは公知化合物等を用いることができる。更に、微生物或いは動植物から単離される種々の天然化合物とその誘導体を用いることができる。また更に、HTS評価により取得されたP2X7受容体阻害活性を有する化合物の周辺誘導体合成の展開により、更なるP2X7受容体阻害剤を取得することができる。
上記P2X7受容体阻害剤のある態様としては、例えば下記に示す化合物群から選択される化合物が挙げられる。
N-(1-アダマンチルメチル)-5-クロロ-2-[(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ]イソニコチンアミド、
2-(アダマンタン-1-イル)-N-[2-メチル-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルカルボニル)フェニル]アセタミド、
N-(アダマンタン-1-イルメチル)-2-クロロ-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルメチル)ベンズアミド、
N-(アダマンタン-1-イルメチル)-2-クロロ-5-{3-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]プロピル}ベンズアミド、
6-クロロ-N-{[(1S,3S)-1-ヒドロキシ-3-メチルシクロへキシル]メチル}-2-[(3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]キノリン-5-カルボキサミド、
6-クロロ-N-[(1-ヒドロキシシクロへプチル)メチル]-2-{(3S)-3-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ピロリジン-1-イル}キノリン-5-カルボキサミド、
2-クロロ-N-[(1-ヒドロキシシクロへプチル)メチル]-5-{4-[(2R)-2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル]-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル}ベンズアミド、
2-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-N-{2-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル}アセタミド、
N-{6-クロロ-2-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル}-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド、
2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{2-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-6-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル}アセとアミド、
3-{[5-(2,3-ジクロロフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル]メチル}ピリジン、
2-(4-クロロフェニル)-N-{1-[N''-シアノ-N'-(キノリン-5-イル)カルバムイミダミド]-2,2-ジメチルプロピル}アセトアミド、
(4S)-N-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-3-エチル-1-メチル-2-オキソイミダゾリジン-4-カルボキサミド、
N-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド、及び
2-[5-クロロ-6-オキソ-4-{[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト-3-イル]アミノ}ピリダジン-1(6H)-イル]-N-[1-(3-クロロピリジン-4-イル)エチル]アセトアミド。
また、別の態様としては、以下の化合物群から選択される化合物である。
N-(1-アダマンチルメチル)-5-クロロ-2-[(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ]イソニコチンアミド、及び
2-(アダマンタン-1-イル)-N-[2-メチル-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルカルボニル)フェニル]アセタミド。
N-(1-アダマンチルメチル)-5-クロロ-2-[(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ]イソニコチンアミド、
2-(アダマンタン-1-イル)-N-[2-メチル-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルカルボニル)フェニル]アセタミド、
N-(アダマンタン-1-イルメチル)-2-クロロ-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルメチル)ベンズアミド、
N-(アダマンタン-1-イルメチル)-2-クロロ-5-{3-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]プロピル}ベンズアミド、
6-クロロ-N-{[(1S,3S)-1-ヒドロキシ-3-メチルシクロへキシル]メチル}-2-[(3R)-3-ヒドロキシピロリジン-1-イル]キノリン-5-カルボキサミド、
6-クロロ-N-[(1-ヒドロキシシクロへプチル)メチル]-2-{(3S)-3-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]ピロリジン-1-イル}キノリン-5-カルボキサミド、
2-クロロ-N-[(1-ヒドロキシシクロへプチル)メチル]-5-{4-[(2R)-2-ヒドロキシ-3-メトキシプロピル]-3,5-ジオキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-トリアジン-2(3H)-イル}ベンズアミド、
2-(4-クロロ-3-フルオロフェニル)-N-{2-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル}アセタミド、
N-{6-クロロ-2-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル}-2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド、
2-[3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-N-{2-[(2R)-1-ヒドロキシプロパン-2-イル]-6-メチル-1-オキソ-1,2-ジヒドロイソキノリン-5-イル}アセとアミド、
3-{[5-(2,3-ジクロロフェニル)-1H-テトラゾール-1-イル]メチル}ピリジン、
2-(4-クロロフェニル)-N-{1-[N''-シアノ-N'-(キノリン-5-イル)カルバムイミダミド]-2,2-ジメチルプロピル}アセトアミド、
(4S)-N-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-3-エチル-1-メチル-2-オキソイミダゾリジン-4-カルボキサミド、
N-(2-クロロ-4-フルオロベンジル)-2-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)アセトアミド、及び
2-[5-クロロ-6-オキソ-4-{[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト-3-イル]アミノ}ピリダジン-1(6H)-イル]-N-[1-(3-クロロピリジン-4-イル)エチル]アセトアミド。
また、別の態様としては、以下の化合物群から選択される化合物である。
N-(1-アダマンチルメチル)-5-クロロ-2-[(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ]イソニコチンアミド、及び
2-(アダマンタン-1-イル)-N-[2-メチル-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルカルボニル)フェニル]アセタミド。
上記P2X7受容体阻害剤は、酸付加塩又は塩基との塩を形成する場合もあり、かかる塩が製薬学的に許容され得る塩である限りにおいて本発明に包含される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マイレン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、リジン、オルニチン等の有機塩基との塩やアンモニウム塩等が挙げられる。また上記P2X7受容体阻害剤またはそれらの製薬学的に許容される塩は、各種の水和物や溶媒和物であってもよく、更に、それらの結晶多形の物質をも包含する。これらのP2X7受容体阻害剤の製薬学的に許容される塩は当業者が通常採用しうる造塩法によって容易に製造することができる。
また、上記P2X7受容体阻害剤には、幾何異性体、互変異性体、光学異性体などの各種の立体異性体の混合物や単離されたものが含まれる。これらの異性体は、公知の方法、例えば、抽出、沈澱、分画クロマトグラフィー、分別結晶化、再結晶等により単離、精製することができる。また、光学異性体は適切な塩と再結晶する分別結晶化やカラムクロマトグラフィー等の常法により分割することができる。
また、上記P2X7受容体阻害剤は、薬理学的に許容されるプロドラッグも含まれる。薬理学的に許容されるプロドラッグとは、加溶媒分解により又は生理学的条件下でP2X7受容体阻害剤へと変換される化合物である。プロドラッグを形成する基としては、「プログレス・イン・メディシン(Progress in Medicine)」1985年、5巻、p.2157-2161や「医薬品の開発」、廣川書店、1990年、第7巻、分子設計、p.163-198に記載の基が挙げられる。これらのP2X7受容体阻害剤のプロドラッグは当業者が通常採用しうる方法により容易に製造することができる。
P2X7受容体阻害剤を有効成分として含有する製剤は通常製剤化に用いられる担体や賦形剤、その他の添加剤を用いて調製される。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、あるいは静注、筋注等の注射剤、坐剤、経皮剤、経鼻剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。投与量は症状、投与対象の年齢、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定されるが、通常、経口投与の場合、成人1日当たり0.001 mg/kg乃至100 mg/kg程度であり、これを1回で、あるいは2〜4回に分けて投与する。また、症状によって静脈内投与される場合は、通常、成人1回当たり0.0001 mg/kg乃至10 mg/kgの範囲で1日に1回乃至複数回投与される。また、吸入の場合は、通常、成人1回当たり0.0001 mg/kg乃至1 mg/kgの範囲で1日に1回乃至複数回投与される。
投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、あるいは静注、筋注等の注射剤、坐剤、経皮剤、経鼻剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。投与量は症状、投与対象の年齢、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定されるが、通常、経口投与の場合、成人1日当たり0.001 mg/kg乃至100 mg/kg程度であり、これを1回で、あるいは2〜4回に分けて投与する。また、症状によって静脈内投与される場合は、通常、成人1回当たり0.0001 mg/kg乃至10 mg/kgの範囲で1日に1回乃至複数回投与される。また、吸入の場合は、通常、成人1回当たり0.0001 mg/kg乃至1 mg/kgの範囲で1日に1回乃至複数回投与される。
本願P2X7受容体阻害剤は、脂肪性肝疾患に対して有効性を示すと考えられる他の予防又は治療剤と併用することができる。当該併用は、同時投与、或いは別個に連続して、若しくは所望の時間間隔をおいて投与してもよい。同時投与製剤は、配合剤であっても別個に製剤化されていてもよい。
本発明による経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、一つ又はそれ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な賦形剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えばステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤やカルボキシメチルスターチナトリウム等の崩壊剤、溶解剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性コーティング剤で被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性な溶剤、例えば精製水、エタノールを含む。この組成物は不活性な溶剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁化剤のような補助剤、甘味剤、矯味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤を含む。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水性の溶剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(商品名)等がある。このような組成物は、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解剤、溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解、懸濁して使用することもできる。
吸入剤や経鼻剤等の経粘膜剤は固体、液体、半固体状のものが用いられ、従来公知の方法に従って製造することができる。例えば、ラクトースや澱粉のような賦形剤や、更に、pH調整剤、防腐剤、界面活性剤、滑沢剤、安定剤や増粘剤等が適宜添加されていてもよい。投与は、適当な吸入又は吹送のためのデバイスを使用することができる。例えば、計量投与吸入デバイス等の公知のデバイスや噴霧器を使用して、化合物を単独で又は処方された混合物の粉末として、もしくは医薬的に許容し得る担体と組み合わせて溶液又は懸濁液として投与することができる。乾燥粉末吸入器等は、単回又は多数回の投与用のものであってもよく、乾燥粉末又は粉末含有カプセルを利用することができる。あるいは、適当な駆出剤、例えば、クロロフルオロアルカン、ヒドロフルオロアルカン又は二酸化炭素等の好適な気体を使用した加圧エアゾールスプレー等の形態であってもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
(試験方法)
実施例1:ヒトTHP-1細胞におけるIL-1β分泌阻害活性
ヒトTHP-1細胞をRPMI1640(シグマ社)、10%FBS(Fetal bovine serum:牛血清)、1%Pc./Sm(ペニシリン・ストレプトマイシン、Invitrogen社)を用いて培養した。試験前日に細胞を100 ng/mlリポポリサッカライド(シグマ社)および100 ng/mlヒトIFN-γ(ケミコン社)を含んだ上記培地に懸濁し、96wellプレート(旭テクノグラス社)に1wellあたり1万個になるように播種し、分化・接着させた。試験当日に、培地を100 ng/mlのLPSを含んだ無血清のRPMI1640培地80 μlに交換した。2時間反応させたあと、DMSOに溶解した被検物質を、DMSO最終濃度として0.1%となるように含んだ無血清のRPMI1640培地を10 μl添加し、10分間インキュベートした。その後最終濃度として250 μMとなるようにP2X7の特異的なアゴニストである2'(3')-O-(4-Benzoylbenzoyl)adenosine 5'-triphosphate triethylammonium salt(シグマ社)を10 μl添加して、よく混和し、1時間反応させた。培養上清を回収し、マウス IL-1β ELISA ディベロップメントキット,マウス(R&D社)を定法通り用いて、培養上清中に分泌されたIL-1βを評価した。各実験における被検物質によるIL-1β分泌阻害活性は、DMSOのみを加えた時の値を0%、2'(3')-O-(4-Benzoylbenzoyl)adenosine 5'-triphosphate triethylammonium saltを加えない時を100%として、IC50値を算出した。
実施例1:ヒトTHP-1細胞におけるIL-1β分泌阻害活性
ヒトTHP-1細胞をRPMI1640(シグマ社)、10%FBS(Fetal bovine serum:牛血清)、1%Pc./Sm(ペニシリン・ストレプトマイシン、Invitrogen社)を用いて培養した。試験前日に細胞を100 ng/mlリポポリサッカライド(シグマ社)および100 ng/mlヒトIFN-γ(ケミコン社)を含んだ上記培地に懸濁し、96wellプレート(旭テクノグラス社)に1wellあたり1万個になるように播種し、分化・接着させた。試験当日に、培地を100 ng/mlのLPSを含んだ無血清のRPMI1640培地80 μlに交換した。2時間反応させたあと、DMSOに溶解した被検物質を、DMSO最終濃度として0.1%となるように含んだ無血清のRPMI1640培地を10 μl添加し、10分間インキュベートした。その後最終濃度として250 μMとなるようにP2X7の特異的なアゴニストである2'(3')-O-(4-Benzoylbenzoyl)adenosine 5'-triphosphate triethylammonium salt(シグマ社)を10 μl添加して、よく混和し、1時間反応させた。培養上清を回収し、マウス IL-1β ELISA ディベロップメントキット,マウス(R&D社)を定法通り用いて、培養上清中に分泌されたIL-1βを評価した。各実験における被検物質によるIL-1β分泌阻害活性は、DMSOのみを加えた時の値を0%、2'(3')-O-(4-Benzoylbenzoyl)adenosine 5'-triphosphate triethylammonium saltを加えない時を100%として、IC50値を算出した。
例えば、下記化合物を用いて試験を行なった結果、化合物1及び化合物2のIC50値はそれぞれ0.16 μM及び2.2 μMであった。
なお、化合物1は特許文献1のExample 5の化合物、N-(1-アダマンチルメチル)-5-クロロ-2-[(ピペリジン-4-イルメチル)アミノ]イソニコチンアミド 二塩酸塩、
化合物2は非特許文献1のCompound 22の化合物、2-(アダマンタン-1-イル)-N-[2-メチル-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルカルボニル)フェニル]アセタミド 塩酸塩、をそれぞれ示し、化合物1及び化合物2はP2X7受容体阻害剤として知られている(詳細は各々の公報を参照。)。
化合物2は非特許文献1のCompound 22の化合物、2-(アダマンタン-1-イル)-N-[2-メチル-5-(9-オキサ-3,7-ジアザビシクロ[3.3.1]ノン-3-イルカルボニル)フェニル]アセタミド 塩酸塩、をそれぞれ示し、化合物1及び化合物2はP2X7受容体阻害剤として知られている(詳細は各々の公報を参照。)。
実施例2:高脂肪高コレステロール食誘発マウス肝炎・線維化モデルにおける評価
本試験はHepatology誌、2007年、46巻、1392-1403頁に示される試験方法に従い、具体的には以下の操作を行なった。
被検化合物を精製水で溶解し、高脂肪高コレステロール粉末飼料(Research Diets社製D12336)に0.33 mL/gの割合で混和し、成型,凍結乾燥を行い、150、500、1500 ppm(18, 60, 180 mg/kg/day相当)の化合物含有餌を作製した。正常餌はCE-2(日本クレア)を用いた。雄性ICRマウス(6週齢,日本エスエルシー)は無作為群分け(各群5例)を行い、化合物非含有の正常餌、高脂肪高コレステロール餌、もしくは化合物含有高脂肪高コレステロール餌を4週間与えた。イソフルラン麻酔下に腹部大静脈から採血を行い、肝臓を摘出した。血液は遠心分離(3000 rpm, 10分)を行い、得られた上清血漿でALT及びASTをトランスアミナ−ゼC-II テストワコ−(和光純薬工業株式会社)を用いて測定した。肝臓の一部はホルマリンに浸漬固定し、小片(100 mg程度)を脂質及びハイドロキシプロリン含量測定用に凍結保存した。ホルマリン固定サンプルより組織切片を作製し、シリウスレッド染色を行い、線維化面積率を画像解析装置を用いて算出した。脂質(中性脂肪及びコレステロール)はトリグリセライド Eテストワコ−及びコレステロール Eテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて測定した。ハイドロキシプロリン含量はクロラミン-T試薬を用いた定法に基づき測定した。統計解析は正常餌(Normal)群と高脂肪高コレステロール餌(Vehicle)群間でStudent's t-testを用いて、高脂肪高コレステロール餌負荷での溶媒(Vehicle)群と化合物投与群間でDunnett's multiple range testを用いて行い、危険率5%未満を有意とした。
本試験はHepatology誌、2007年、46巻、1392-1403頁に示される試験方法に従い、具体的には以下の操作を行なった。
被検化合物を精製水で溶解し、高脂肪高コレステロール粉末飼料(Research Diets社製D12336)に0.33 mL/gの割合で混和し、成型,凍結乾燥を行い、150、500、1500 ppm(18, 60, 180 mg/kg/day相当)の化合物含有餌を作製した。正常餌はCE-2(日本クレア)を用いた。雄性ICRマウス(6週齢,日本エスエルシー)は無作為群分け(各群5例)を行い、化合物非含有の正常餌、高脂肪高コレステロール餌、もしくは化合物含有高脂肪高コレステロール餌を4週間与えた。イソフルラン麻酔下に腹部大静脈から採血を行い、肝臓を摘出した。血液は遠心分離(3000 rpm, 10分)を行い、得られた上清血漿でALT及びASTをトランスアミナ−ゼC-II テストワコ−(和光純薬工業株式会社)を用いて測定した。肝臓の一部はホルマリンに浸漬固定し、小片(100 mg程度)を脂質及びハイドロキシプロリン含量測定用に凍結保存した。ホルマリン固定サンプルより組織切片を作製し、シリウスレッド染色を行い、線維化面積率を画像解析装置を用いて算出した。脂質(中性脂肪及びコレステロール)はトリグリセライド Eテストワコ−及びコレステロール Eテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて測定した。ハイドロキシプロリン含量はクロラミン-T試薬を用いた定法に基づき測定した。統計解析は正常餌(Normal)群と高脂肪高コレステロール餌(Vehicle)群間でStudent's t-testを用いて、高脂肪高コレステロール餌負荷での溶媒(Vehicle)群と化合物投与群間でDunnett's multiple range testを用いて行い、危険率5%未満を有意とした。
化合物1及び化合物2の結果を図1〜4に示す。その結果、P2X7受容体阻害剤である化合物1及び化合物2は肝障害のマーカーである血漿中AST及びALTを用量依存的かつ有意に低下させることが示された(図1)。また、脂肪肝の改善(図2)、肝臓線維化のマーカーであるハイドロキシプロリン含量の有意な低下及び線維化面積率の有意な減少(図3)、及び炎症性サイトカイン(IL-1β、IL-6及びTNF-α)の低下が確認できた(図4)。
また、P2X7受容体阻害剤である化合物1及び化合物2が高脂肪高コレステロール餌により誘発される脂肪肝炎及び線維化に対して改善作用を有し、両化合物が脂肪性肝疾患の予防又は治療剤として有効であることが示唆された。また、化合物1及び化合物2はP2X7受容体阻害剤であり、本作用機序に基づいて、IL-1β抑制及び脂肪性肝疾患に対する改善作用が示されたことから、P2X7受容体阻害剤は脂肪性肝疾患の予防又は治療剤として使用しし得る。ここで記載した脂肪性肝疾患としては、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)及び非アルコール性脂肪肝炎(NASH)等が含まれる。
上記のように、P2X7受容体阻害剤である本願化合物は脂肪性肝疾患に対して改善作用を示したことから、P2X7受容体阻害剤は脂肪性肝疾患の予防又は治療剤として利用することができる。
Claims (7)
- P2X7受容体阻害剤を有効成分とする脂肪性肝疾患の予防又は治療剤。
- 脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)である、請求項1の予防又は治療剤。
- 脂肪性肝疾患が非アルコール性脂肪肝炎(NASH)である、請求項1の予防又は治療剤。
- P2X7受容体阻害作用を有する化合物又はその製薬学的に許容される塩及び製薬学的に許容される賦形剤を含有する、脂肪性肝疾患の予防用又は治療用医薬組成物。
- 脂肪性肝疾患の予防又は治療のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
- 脂肪性肝疾患の予防又は治療剤の製造のためのP2X7受容体阻害剤の使用。
- P2X7受容体阻害剤の有効量を患者に投与することからなる脂肪性肝疾患の予防又は治療方法。
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