JP2013248914A - レジスタ - Google Patents
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Abstract
【課題】複数枚の後ブレードで吹出口を閉じた状態で後ブレードの隙間から空気が漏れるのを防止する。
【解決手段】後ブレード9,9,…は、操作ノブ11が左側に移動すると、一対のアーム13,13間に進入したガイド柱9eを介して吹出口3aを開放するように同期して回動する一方、操作ノブ11が右側に移動すると、一対のアーム13,13間を後退するガイド柱9eを介して吹出口3aを閉鎖するように同期して回動し、ガイド柱9eが後退過程で円弧部13aの左側突出部13dを乗り越えて係合部13cに係合することにより、その開閉動作が規制される。したがって、吹出口3aの閉状態が保持され、空気が漏れるのを防止することができる。
【選択図】図2
【解決手段】後ブレード9,9,…は、操作ノブ11が左側に移動すると、一対のアーム13,13間に進入したガイド柱9eを介して吹出口3aを開放するように同期して回動する一方、操作ノブ11が右側に移動すると、一対のアーム13,13間を後退するガイド柱9eを介して吹出口3aを閉鎖するように同期して回動し、ガイド柱9eが後退過程で円弧部13aの左側突出部13dを乗り越えて係合部13cに係合することにより、その開閉動作が規制される。したがって、吹出口3aの閉状態が保持され、空気が漏れるのを防止することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば自動車の車室内の換気や空調の空気吹出部に使用されるレジスタに関する。
従来より、自動車のインストルメントパネル等に配設され、例えば空調装置で調節された調和空気を車室内に吹き出す空気吹出部に使用されるレジスタがある。
特許文献1には、上下方向に延びて左右方向に回動する1枚の前ブレードと、その後側で左右方向に延びて上下方向に同期して回動する複数枚の後ブレードとを有し、上記前ブレードに操作ノブが上下方向にスライド移動可能に取り付けられ、この操作ノブに上下方向に離間して各々後方に延びる一対のアームが一体に設けられ、また、後ブレードの1枚に左右方向に延びるガイド柱が設けられたレジスタが開示されている。上記ガイド柱は上記一対のアーム間に配設されており、操作ノブがスライド移動し、ガイド柱が一方のアームによって上下方向に押され、複数枚の後ブレードが同期して回動することにより、空気の吹出方向を変えると共に吹出口を開閉する。
しかしながら、特許文献1のレジスタでは、複数枚の後ブレードが吹出口を閉じた状態でガイド柱の移動を規制するものがないため、ガイド柱はアーム間をある程度移動することができる。従って、後ブレードが僅かに回動してその隙間から空気が漏れる虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数枚の後ブレードが吹出口を閉じた状態で該後ブレードの隙間から空気が漏れるのを防止することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、アームの形状を工夫したものである。
具体的には、本発明は、前端部に空気の吹出口を有するレジスタケースと、該レジスタケース内部に上記吹出口の前後に間隔をあけて複数枚ずつ平行に配設され、互いに交差する回動軸周りに回動可能な前ブレード及び後ブレードと、上記複数枚の前ブレード及び上記複数枚の後ブレードを各々同期して回動させ、空気の吹出方向を変えると共に上記吹出口を開閉する回動機構とを備えるレジスタを対象とし、次のような解決手段を講じた。
第1の発明は、上記複数枚の後ブレードの1枚には、その側面から互いに後ブレード回動軸方向に対向するように張り出す一対の張出部と、該張出部間を接続するガイド柱とが設けられ、上記回動機構は、上記複数枚の前ブレードの1枚に前ブレード回動軸方向にスライド移動可能に取り付けられた操作ノブを備え、該操作ノブは、前ブレード回動軸方向に離間して各々後方に突出する一対のアームを有し、上記一対のアームの一方の突出端には、上記操作ノブの回動軌跡に沿う円弧部が設けられ、該円弧部には、上記ガイド柱と係合する係合部と、該係合部の他方のアーム側で当該係合部底面よりも後方に突出する突出部とが設けられ、上記複数枚の後ブレードは、上記操作ノブの前ブレード回動軸方向一方側への移動により上記一対のアーム間に進入した上記ガイド柱を介して上記吹出口を開放するように同期して回動する一方、上記操作ノブの前ブレード回動軸方向他方側への移動により上記一対のアーム間を後退する上記ガイド柱を介して上記吹出口を閉鎖するように同期して回動し、上記ガイド柱が後退過程で上記円弧部の上記突出部を乗り越えて上記係合部に係合することにより、その開閉動作が規制されることを特徴とするものである。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記一対の張出部は、上記ガイド柱が上記円弧部の上記突出部を乗り越える時に後方に撓むことを特徴とするものである。
第3の発明は、上記第1又は2の発明において、前ブレード回動軸方向一方側の上記アームは、上記ガイド柱が上記円弧部の上記突出部を乗り越える時に前方に撓むことを特徴とするものである。
第4の発明は、上記第1〜3のいずれか1つの発明において、上記円弧部の上記突出部には、該突出部の上記他方側のアーム側端から該突出部先端に行くに従って後側に傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とするものである。
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、上記係合部には、上記突出部先端から反突出部先端側に行くに従って前側に傾斜する傾斜面が形成され、上記ガイド柱は、上記係合部に係合した状態で、前ブレード回動軸方向一方側の上記アームによって隣の後ブレードに押し付けられることを特徴とするものである。
第1の発明によると、吹出口を閉じた状態で、一方のアームによってガイド柱の前方移動が規制されるため、複数枚の後ブレードの回動も規制される。したがって、複数枚の後ブレードによる吹出口閉状態が保持されるため、後ブレードの隙間から空気が漏れるのを防止することができる。また、ガイド柱と係合するアームの突出端に操作ノブの回動軌跡に沿う円弧部が設けられているので、操作ノブがどのように傾いていてもアームはガイド柱から離脱せず、操作ノブの傾きに関係なく吹出口閉状態を保持することができる。
第2の発明によると、ガイド柱が円弧部の突出部を乗り越える時に一対の張出部が後方に撓むので、ガイド柱は突出部をスムーズに乗り越えることができる。したがって、操作性が向上する。さらに、張出部の張り出す長さを調整することでガイド柱がアームによって隣の後ブレードに押し付けられるため、より確実に吹出口閉状態を保持することができる。
第3の発明によると、ガイド柱が円弧部の突出部を乗り越える時に該円弧部が設けられたアームが前方に撓むので、ガイド柱は突出部をスムーズに乗り越えることができる。したがって、操作性が向上する。さらに、円弧部が設けられたアームの長さを調整することでガイド柱を隣の後ブレードに押し付けるため、より確実に吹出口閉状態を保持することができる。
第4の発明によると、円弧部の突出部には、突出部の上記他方側のアーム側端から突出部先端に行くに従って後側に傾斜する傾斜面が形成されているので、ガイド柱は、突出部を乗り越える直前にこの傾斜面に沿って突出部先端に案内されるので、突出部をスムーズに乗り越えることができる。したがって、操作性が一層向上する。
第5の発明によると、係合部には反突出部先端から突出部先端側に行くに従って後側に傾斜する傾斜面が形成されているので、ガイド柱は、この係合部に係合した状態で隣の後ブレードに押し付けられる。したがって、より確実に吹出口閉状態を保持することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るレジスタ1を前方から見た概略斜視図である。このレジスタ1は、例えば自動車のインストルメントパネル等に配設され、空調装置で調節された調和空気を車室内に吹き出す空気吹出部に使用されるものであり、調和空気の吹出方向を上下左右に調整すると共に空気吹出部を開閉する機能を有する。
レジスタ1は、後端部が図示しないエアダクトを介して空調装置(不図示)に接続されると共に前端部に空調装置で調節された空気の吹出口3aを有する略矩形筒状のレジスタケース3を備え、その前端にはレジスタ1の前面を形成する略矩形枠状の化粧枠5が取り付けられている。
レジスタケース3内部の吹出口3a付近には、互いに直交する前ブレード7及び後ブレード9が前後に間隔をあけて複数枚(ここでは5枚)ずつ平行に配設されている。図1は、後ブレード9,9,…が上記吹出口3aを開放した状態を示している。
図2は、図1のII-II線矢視相当図である。図3は、図1の右から3番目の後ブレード9を前方から見た全体斜視図である。尚、図2では、吹出口3aを開放した状態を仮想線で示すと共に閉じた状態を実線で示し、上記レジスタケース3及び化粧枠5を省略している。
上記各前ブレード7は、横長矩形の樹脂板からなり、左右方向に延びていて、その左右両端部の前部には、図2に示すように、左右方向に突出する円柱状の支軸7a,7aが同軸上に設けられている。これら支軸7a,7aがレジスタケース3の左右側壁に回動可能に支持されて、各前ブレード7は、左右方向に延びる左右方向軸(前ブレード回動軸)X1周り(即ち上下方向)に回動可能になっている。また、上記各前ブレード7の右端後端部には、突起7bが側方に突設されている。そして、5枚の前ブレード7,7,…の各突起7bが上下方向に延びるリンク部材(図示せず)で連結されて、5枚全ての前ブレード7,7,…が同期して上下方向に回動するようになっている。
上記各後ブレード9は、横断面菱形状で縦長略矩形の樹脂板であって、隣の後ブレード9と前後に重なって吹出口3aを閉じるように配設されている。
上記各後ブレード9の上下両端部中央には、上下方向に突出する円柱状の支軸9a,9aが同軸上に設けられている。これら支軸9a,9aがレジスタケース3の上下側壁に回動可能に支持されて、各後ブレード9は、上下方向に延びる上下方向軸(後ブレード回動軸)X2周り(即ち左右方向)に回動可能になっている。また、上記各後ブレード9の上端後端部には、突起9bが上方に突設されている。そして、5枚の後ブレード9,9,…の各突起9bが左右方向に延びるリンク部材(図示せず)で連結されて、5枚全ての後ブレード9,9,…が同期して左右方向に回動するようになっている。
上記5枚の後ブレード9,9,…のうち1枚(図1の右から3番目の後ブレード9)には、図3に示すように、前端縁から後方に向かってコ字状に切り欠かれた切欠部9cが形成されている。この切欠部9cの周縁部上下両端には、上下方向に対向するように各々右方に張り出す一対の三角板状の張出部9d,9dが設けられている。そして、両張出部9d,9dの右端部同士は円柱状のガイド柱9eによって接続されている。
一方、上記5枚の前ブレード7,7,…のうち1枚(図1の上から3番目の前ブレード7)には、操作ノブ11が左右方向にスライド移動可能に取り付けられ、その後部には上記ガイド柱9eと係合する一対のアーム13,13が設けられている。図4は、操作ノブ11を示す図であって、(a)は後方から見た全体斜視図であり、(b)は上記一対のアーム13,13とその周辺の平面図である。尚、図4(b)において、上記ガイド柱9eの移動軌跡を仮想線で示している。上記操作ノブ11は、略矩形状の樹脂材からなり、左右方向に貫通する貫通孔11aが形成され、この貫通孔11aに上記上から3番目の前ブレード7が挿通されている。したがって、この操作ノブ11は、左右方向にスライド移動可動であると共に当該前ブレード7と一体に上下方向に回動する。上記一対のアーム13,13のうち一方は操作ノブ11後部の中央部に設けられ、他方は当該操作ノブ11後部の右端部に設けられている。この一対のアーム13,13間の隙間は上記ガイド柱9eの径とほぼ同一である。各アーム13は、操作ノブ11が水平な姿勢で、基端から中途部まで水平に延び、該中途部から突出端に向かって下がるように傾斜している。
右側の上記アーム13突出端には、上記操作ノブ11の上下方向の回動軌跡に沿う円弧部13aが下方に延びていて、その下端と該アーム13の中途部とを連結梁13bが連結している。したがって、円弧部13aの前方には、該円弧部13a、アーム13、及び連結梁13bで囲まれた空間が形成されている。さらに、円弧部13aには上記ガイド柱9eと係合する係合部13cが形成されている。この係合部13cは、右側のアーム13突出端から右側に延びた後に後方に延びる段差状となっていて、この段部に上記ガイド柱9eが収容される。この係合部13cの左端部には、その底面よりも後方に突出する左側突出部(突出部)13dが設けられている一方、この係合部13cの右側には、その底面よりも後方に突出し、左側突出部13dよりもさらに後方に突出する右側突出部13eが設けられている。そして、左側突出部13dには、左端から右側に行くに従って後側に傾斜する傾斜面が形成されており、また、上記係合部13cの左側突出部13d先端と右側突出部13eとの間の部分は前方に突出するように湾曲する湾曲面となっている。
上記操作ノブ11が上から3番目の前ブレード7に挿通された状態で、ガイド柱9eは一対のアーム13,13間に配設されている。そうして、5枚の前ブレード7,7,…は、操作ノブ11の上下方向の回動により該操作ノブ11が装着された前ブレード7が上下方向に回動し、上記図示しない上下方向に延びるリンク部材を介して同期して上下方向に回動する。一方、5枚の後ブレード9,9,…は、操作ノブ11の左右方向のスライド移動によりガイド柱9eが一対のアーム13,13によって左右方向に押され、ガイド柱9eが設けられた後ブレード9が左右方向に回動し、上記図示しない左右方向に延びるリンク部材を介して同期して左右方向に回動する。これにより、吹出口3aからの空気の吹出方向が調節される。
さらに、5枚の後ブレード9,9,…は、操作ノブ11の右側への移動により一対のアーム13,13間に進入したガイド柱9eを介して同期して図2の反時計回りに回動して吹出口3aを開放する一方、操作ノブ11の左側への移動により一対のアーム13,13間を後退するガイド柱9eを介して同期して時計回りに回動し、吹出口3aを閉じる。そして、上記5枚の後ブレード9,9,…は、ガイド柱9eが後退過程で円弧部13aの左側突出部13dを乗り越えて係合部13cに係合することにより、その開閉動作が規制される。
このように、上記操作ノブ11及び図示しない2つの上記リンク部材は、前ブレード7,7,…及び後ブレード9,9,…を回動させて空気の吹出方向を変えると共に吹出口3aを開閉する回動機構を構成している。
次に、5枚の後ブレード9,9,…で吹出口3aを開閉する際のレジスタ1の動作について図2,4を参照して説明する。尚、以下では操作ノブ11が水平姿勢を維持している場合について説明する。
先ず、吹出口3aを閉じる場合について説明する。図2の仮想線で示す吹出口3a開状態から操作ノブ11を左側にスライド移動させると、ガイド柱9eが右側のアーム13によって左側に押され、ガイド柱9eが設けられた後ブレード9が時計回りに回動する。この回動時に、ガイド柱9eは一対のアーム13,13間を一旦前進した後に後退して右側のアーム13の突出端に至る。このとき、5枚の後ブレード9,9,…は、各々隣の後ブレード9と重なり合っている。さらに操作ノブ11を左側にスライド移動させると、ガイド柱9eが円弧部13aの左側突出部13dを乗り越えて係合部13cに係合し、図2の実線で示すように右側のアーム13によって前方への移動が規制される。したがって、ガイド柱9eが設けられた後ブレード9は右側のアーム13によって回動動作が規制されるため、他の4枚の後ブレード9,9,…もその回動動作が規制される。したがって、吹出口3aの閉状態が保持される。よって、後ブレード9,9,…の隙間から空気が漏れるのを防止することができる。
次に、吹出口3aを開く場合について説明する。図2の実線で示す吹出口3aの閉状態から操作ノブ11を右側にスライド移動させると、係合部13cの左側突出部13dが右側に移動し、ガイド柱9eが該左側突出部13dを乗り越えて一対のアーム13,13間に進入する。そして、ガイド柱9eが左側のアーム13によって右側に押され、ガイド柱9eが設けられた後ブレード9が反時計回りに回動し、それに同期して他の4枚の後ブレード9,9,…も反時計回りに回動する。このとき、ガイド柱9eは一対のアーム13,13間を一旦前進した後に後退して右側のアーム13の突出端寄りに至る。そして、図2の仮想線で示すように、5枚の後ブレード9,9,…が吹出口3aを開く。
上記動作説明では、上述の通り操作ノブ11が水平姿勢を維持している場合について説明したが、係合部13cは操作ノブ11の回動軌跡に沿う円弧部13aに設けられているので、操作ノブ11が上下方向に回動して傾いても、ガイド柱9eが係合部13cから離脱するのを防止することができる。したがって、操作ノブ11の傾きに関係なく吹出口3aの閉状態を保持することができる。
また、一対のアーム13,13は、各々中途部で下方に折れ曲がっているため、操作ノブ11が上下方向に回動しても各突出端が上方の張出部9dと干渉しない。したがって、操作ノブ11は前下がりに傾くことができる。
さらに、円弧部13a前方には、該円弧部13a、アーム13、及び連結梁13bで囲まれた空間が形成されているため、円弧部13aは前方に撓み易い。したがって、ガイド柱9eは、係合部13cの左側突出部13dを乗り越える際に、円弧部13aが前方に撓むことにより、スムーズに乗り越えることができる。よって、操作性が向上する。
(変形例1)
上記実施形態では、円弧部13aの前方に上記空間が形成されているため、円弧部13aが前方に撓み易いが、円弧部13aの上下両端において、アーム13及び連結梁13bが突っ張っているので、操作ノブ11が傾いてガイド柱9eが該上下両端で係合する場合、ガイド柱9eが係合部13cの左側突出部13dを乗り越えにくくなる。本変形例は、円弧部13aが設けられた右側のアーム13の形状を工夫し、操作ノブ11が回動して傾いた状態でもガイド柱9eが左側突出部13dを乗り越え易くしたものである。図5は本変形例に係る操作ノブ11を示す図であって、(a)は後方から見た全体斜視図であり、(b)は一対のアーム13,13とその周辺の平面図である。尚、右側のアーム13以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また図5(b)において、ガイド柱9の移動軌跡を仮想線で示している。
上記実施形態では、円弧部13aの前方に上記空間が形成されているため、円弧部13aが前方に撓み易いが、円弧部13aの上下両端において、アーム13及び連結梁13bが突っ張っているので、操作ノブ11が傾いてガイド柱9eが該上下両端で係合する場合、ガイド柱9eが係合部13cの左側突出部13dを乗り越えにくくなる。本変形例は、円弧部13aが設けられた右側のアーム13の形状を工夫し、操作ノブ11が回動して傾いた状態でもガイド柱9eが左側突出部13dを乗り越え易くしたものである。図5は本変形例に係る操作ノブ11を示す図であって、(a)は後方から見た全体斜視図であり、(b)は一対のアーム13,13とその周辺の平面図である。尚、右側のアーム13以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また図5(b)において、ガイド柱9の移動軌跡を仮想線で示している。
本変形例の右側のアーム13は、その中途部と突出端との間に下方に湾曲する湾曲部13fが形成され、さらに、連結梁13bに上方に湾曲する湾曲部13fが形成されている。そうして、吹出口3aを閉じる際にガイド柱9eが係合部13cの左側突出部13dを乗り越えるときに上記一対の湾曲部13f,13fが前方に圧縮され、右側のアーム13が前方に撓んで円弧部13aが前方に移動する。したがって、円弧部13a全体が前側に移動してガイド柱9eが上記実施形態の場合よりもスムーズに左側突出部13dを乗り越えることができるため、操作性が一層向上する。
さらに、右側のアーム13をその基端とガイド柱9eとの間の距離よりも若干長く設定することにより、右側のアーム13は、5枚の後ブレード9,9,…が吹出口3aを閉じた状態で、ガイド柱9eを左隣の後ブレード9に押し付けることができる。したがって、より確実に吹出口3aの閉状態を保持することができる。
(変形例2)
上記右側のアーム13を上記変形例1とは異なる形状にすることによっても操作性を向上させることができる。図6は、本変形例に係る操作ノブ11を示す図であって、(a)は後方から見た全体斜視図であり、(b)は一対のアーム13,13とその周辺の平面図である。尚、右側のアーム13以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また、図6(b)において、ガイド柱9eの移動軌跡を仮想線で示している。
上記右側のアーム13を上記変形例1とは異なる形状にすることによっても操作性を向上させることができる。図6は、本変形例に係る操作ノブ11を示す図であって、(a)は後方から見た全体斜視図であり、(b)は一対のアーム13,13とその周辺の平面図である。尚、右側のアーム13以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また、図6(b)において、ガイド柱9eの移動軌跡を仮想線で示している。
本変形例の右側のアーム13は、その基端から中途部の間に下方に湾曲する湾曲部13gが形成されている。そうして、ガイド柱9eが係合部13cの左側突出部13dを乗り越えるときに、上記湾曲部13gが前方に圧縮され、右側の上記アーム13が前方に撓んで円弧部13aが前方に移動する。したがって、ガイド柱9eが上記実施形態の場合よりもスムーズに左側突出部13dを乗り越えることができるため、操作性が一層向上する。
さらに、右側のアーム13をその基端とガイド柱9eとの間の距離よりも若干長く設定することにより、右側のアーム13は、5枚の後ブレード9,9,…が吹出口3aを閉じた状態で、ガイド柱9eを左隣の後ブレード9に押し付けることができる。したがって、より確実に吹出口3aの閉状態を保持することができる。
(変形例3)
上記変形例1,2では、右側のアーム13の形状を工夫することで操作性を向上させたが、他の部材の形状を工夫することでも操作性を向上させることができる。図7は、本変形例に係る後ブレード9、詳しくはガイド柱9eが設けられた後ブレード9の全体斜視図である。尚、一対の張出部9d,9d以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。
上記変形例1,2では、右側のアーム13の形状を工夫することで操作性を向上させたが、他の部材の形状を工夫することでも操作性を向上させることができる。図7は、本変形例に係る後ブレード9、詳しくはガイド柱9eが設けられた後ブレード9の全体斜視図である。尚、一対の張出部9d,9d以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。
本変形例の後ブレード9に設けられた上下一対の張出部9d,9dには、上方及び下方に各々湾曲する湾曲部9fが形成されている。そうして、ガイド柱9eが係合部13cの左側突出部13dを乗り越えるときには、上記湾曲部9f,9fが後方に圧縮されて上記一対の張出部9d,9dが後方に撓み、ガイド柱9eが後方に移動する。したがって、ガイド柱9eが上記実施形態の場合よりもスムーズに左側突出部13dを乗り越えることができるため、操作性が一層向上する。
さらに、一対の張出部9d,9dの張り出す長さを調整することで、ガイド柱9eが右側のアーム13によって左隣の後ブレード9に押し付けられるため、より確実に吹出口3aの閉状態を保持することができる。
(変形例4)
ところで、上記実施形態では、右側のアーム13がガイド柱9eの前方への移動を規制して吹出口3aを閉じていたが、係合部13cの形状を工夫することにより、より確実に吹出口3aを閉じることができる。図8(a)は、本変形例に係る一対のアーム13,13の突出端を示す平面図である。尚、円弧部13a以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また、図8(a)において、ガイド柱9eの移動軌跡を仮想線で示している。
ところで、上記実施形態では、右側のアーム13がガイド柱9eの前方への移動を規制して吹出口3aを閉じていたが、係合部13cの形状を工夫することにより、より確実に吹出口3aを閉じることができる。図8(a)は、本変形例に係る一対のアーム13,13の突出端を示す平面図である。尚、円弧部13a以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また、図8(a)において、ガイド柱9eの移動軌跡を仮想線で示している。
本変形例の係合部13cには、左側突出部13d先端から反左側突出部13d先端側、すなわち右側に行くに従って前側に傾斜する傾斜面(前側に傾斜する傾斜面)13hが形成されている。つまり、本変形例の係合部13cは、上記実施形態の係合部13cよりも後側に位置している。これにより、ガイド柱9eが係合部13cに係合すると、ガイド柱9eが傾斜面13hによって後側に押され、左隣の後ブレード9に押し付けられる。よって、上記実施形態の場合よりも確実に吹出口3aの閉状態を保持することができる。
(変形例5)
上記変形例4では、係合部13cの左右幅がガイド柱9eの径とほぼ同一であるため、ガイド柱9eは上記傾斜面13hの左側突出部13d先端近くで接触した状態で係合部13cに係合する。したがって、ガイド柱9eは必要以上に後側に押し付けられる虞がある。そこで、本変形例は、ガイド柱9eの上記傾斜面13hとの接触位置を調整することでガイド柱9eを押し付ける力を調整するものである。図8(b)は、本変形例に係る一対のアーム13,13の突出端を示す平面図である。尚、円弧部13a以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また、図8(b)において、ガイド柱9eの移動軌跡を仮想線で示している。
上記変形例4では、係合部13cの左右幅がガイド柱9eの径とほぼ同一であるため、ガイド柱9eは上記傾斜面13hの左側突出部13d先端近くで接触した状態で係合部13cに係合する。したがって、ガイド柱9eは必要以上に後側に押し付けられる虞がある。そこで、本変形例は、ガイド柱9eの上記傾斜面13hとの接触位置を調整することでガイド柱9eを押し付ける力を調整するものである。図8(b)は、本変形例に係る一対のアーム13,13の突出端を示す平面図である。尚、円弧部13a以外の構成は上記実施形態のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。また、図8(b)において、ガイド柱9eの移動軌跡を仮想線で示している。
本変形例の右側のアーム13は、その左右幅を上記変形例4よりもガイド柱9eの半径分だけ長くして傾斜面13hの左右幅を広げ、また、左側突出部13dの左端から先端に行くに従って後側に傾斜する突出部傾斜面(後側に傾斜する傾斜面)13iが形成されている。そうすると、ガイド柱9eは、左側突出部13dを乗り越えた後に傾斜面13hを右側に相対移動することができるため、傾斜面13hとの接触位置が上記変形例4よりも前方にシフトする。したがって、ガイド柱9eは上記変形例4よりも小さな力で後側の押し付けられる。また、突出部傾斜面13iがガイド柱9eを後側に案内するため、ガイド柱9eは左側突出部13dをスムーズに乗り越えることができる。
(変形例6)
上記変形例5では、係合部13cの左側突出部13dの形状を工夫してガイド柱9eが該左側突出部13dを乗り越え易くしているが、この左側突出部13dの形状をさらに工夫することで一層乗り越え易くなる。図8(c)は、本変形例に係る一対のアーム13,13の突出端を示す平面図である。尚、突出部傾斜面13i以外の構成は上記変形例5のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。
上記変形例5では、係合部13cの左側突出部13dの形状を工夫してガイド柱9eが該左側突出部13dを乗り越え易くしているが、この左側突出部13dの形状をさらに工夫することで一層乗り越え易くなる。図8(c)は、本変形例に係る一対のアーム13,13の突出端を示す平面図である。尚、突出部傾斜面13i以外の構成は上記変形例5のものと同一であり、同一箇所には同一符号を付し、その説明を省略する。
本変形例の突出部傾斜面13iは、その左端が上記変形例4よりも前側に位置し、右側に行くに従って後側に傾斜している。そうして、ガイド柱9eが左側突出部13dを乗り越えるときに、この突出部傾斜面13iに沿って徐々に後側に案内され、左側突出部13d先端に到達する。したがって、ガイド柱9eが上記実施形態の場合よりも緩やかに左側突出部13dを乗り越えることができるため、操作性が一層向上する。
尚、本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
即ち、前ブレード7,7,…が上下方向に延びて左右方向に回動し、かつ後ブレード9,9,…が左右方向に延びて上下方向に回動してもよい。
また、一対のアーム13,13が後ブレード9と干渉しない位置関係にあれば、切欠部9cが設けられていなくてもよい。
また、円弧部13aが設けられている右側のアーム13には、連結梁13bが設けられいなくてもよい。
さらに、円弧部13aは、右側のアーム13突出端から上方に延びていてもよく、又は、この突出端から上下両方向に延びていてもよい。
本発明は、操作ノブを操作することにより調和空気等の吹出方向を調節することができるレジスタにおいて、空気の吹出口を確実に閉じることができる点で有用である。
1 レジスタ
3 レジスタケース
3a 吹出口
7 前ブレード
9 後ブレード
9d 張出部
9e ガイド柱
11 操作ノブ(回動機構)
13 アーム
13a 円弧部
13c 係合部
13d 左側突出部(突出部)
13h 傾斜面(前側に傾斜する傾斜面)
13i 突出部傾斜面(後側に傾斜する傾斜面)
X1 左右方向軸(前ブレード回動軸)
X2 上下方向軸(後ブレード回動軸)
3 レジスタケース
3a 吹出口
7 前ブレード
9 後ブレード
9d 張出部
9e ガイド柱
11 操作ノブ(回動機構)
13 アーム
13a 円弧部
13c 係合部
13d 左側突出部(突出部)
13h 傾斜面(前側に傾斜する傾斜面)
13i 突出部傾斜面(後側に傾斜する傾斜面)
X1 左右方向軸(前ブレード回動軸)
X2 上下方向軸(後ブレード回動軸)
Claims (5)
- 前端部に空気の吹出口(3a)を有するレジスタケース(3)と、
該レジスタケース(3)内部に上記吹出口(3a)の前後に間隔をあけて複数枚ずつ平行に配設され、互いに交差する回動軸(X1,X2)周りに回動可能な前ブレード(7,7,…)及び後ブレード(9,9,…)と、
上記複数枚の前ブレード(7,7,…)及び上記複数枚の後ブレード(9,9,…)を各々同期して回動させ、空気の吹出方向を変えると共に上記吹出口(3a)を開閉する回動機構とを備えるレジスタであって、
上記複数枚の後ブレード(9,9,…)の1枚には、その側面から互いに後ブレード回動軸(X2)方向に対向するように張り出す一対の張出部(9d,9d)と、該張出部(9d,9d)間を接続するガイド柱(9e)とが設けられ、
上記回動機構は、上記複数枚の前ブレード(7,7,…)の1枚に前ブレード回動軸(X1)方向にスライド移動可能に取り付けられた操作ノブ(11)を備え、該操作ノブ(11)は、前ブレード回動軸(X1)方向に離間して各々後方に突出する一対のアーム(13,13)を有し、
上記一対のアーム(13,13)の一方の突出端には、上記操作ノブ(11)の回動軌跡に沿う円弧部(13a)が設けられ、該円弧部(13a)には、上記ガイド柱(9e)と係合する係合部(13c)と、該係合部(13c)の他方のアーム(13)側で当該係合部(13c)底面よりも後方に突出する突出部(13d)とが設けられ、
上記複数枚の後ブレード(9,9,…)は、上記操作ノブ(11)の前ブレード回動軸(X1)方向一方側への移動により上記一対のアーム(13,13)間に進入した上記ガイド柱(9e)を介して上記吹出口(3a)を開放するように同期して回動する一方、上記操作ノブ(11)の前ブレード回動軸(X1)方向他方側への移動により上記一対のアーム(13,13)間を後退する上記ガイド柱(9e)を介して上記吹出口(3a)を閉鎖するように同期して回動し、上記ガイド柱(9e)が後退過程で上記円弧部(13a)の上記突出部(13d)を乗り越えて上記係合部(13c)に係合することにより、その開閉動作が規制されることを特徴とするレジスタ。 - 請求項1に記載のレジスタにおいて、
上記一対の張出部(9d,9d)は、上記ガイド柱(9e)が上記円弧部(13a)の上記突出部(13d)を乗り越える時に後方に撓むことを特徴とするレジスタ。 - 請求項1又は2に記載のレジスタにおいて、
前ブレード回動軸(X1)方向一方側の上記アーム(13)は、上記ガイド柱(9e)が上記円弧部(13a)の上記突出部(13d)を乗り越える時に前方に撓むことを特徴とするレジスタ。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレジスタにおいて、
上記円弧部(13a)の上記突出部(13d)には、該突出部(13d)の上記他方側のアーム(13)側端から該突出部(13d)先端に行くに従って後側に傾斜する傾斜面(13i)が形成されていることを特徴とするレジスタ。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレジスタにおいて、
上記係合部(13c)には、上記突出部(13d)先端から反突出部先端側に行くに従って前側に傾斜する傾斜面(13h)が形成され、
上記ガイド柱(9e)は、上記係合部(13c)に係合した状態で、前ブレード回動軸(X1)方向一方側の上記アーム(13)によって隣の後ブレード(9)に押し付けられることを特徴とするレジスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012123202A JP2013248914A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | レジスタ |
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ID=49848048
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JP2012123202A Pending JP2013248914A (ja) | 2012-05-30 | 2012-05-30 | レジスタ |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105202733A (zh) * | 2015-09-02 | 2015-12-30 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种导风板结构、滑动门柜机以及空调器 |
CN108344145A (zh) * | 2018-02-09 | 2018-07-31 | Tcl空调器(中山)有限公司 | 一种空调器的送风控制方法及空调器 |
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2012
- 2012-05-30 JP JP2012123202A patent/JP2013248914A/ja active Pending
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CN108344145B (zh) * | 2018-02-09 | 2023-11-10 | Tcl空调器(中山)有限公司 | 一种空调器的送风控制方法及空调器 |
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