JP2013241808A - 機体および作業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する液状還元剤を適温に保つ機能に優れた機体を提供する。
【解決手段】機体は、機械室19内に設けられたエンジン21の排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する排ガス処理装置24と、排ガス処理装置24に液状還元剤を供給する還元剤供給装置31とを具備している。還元剤供給装置31は、エンジン21の熱影響を受けないストレージボックス16内に設置された液状還元剤供給源から機械室19内の排ガス処理装置24にわたり配設された還元剤供給配管34と、還元剤供給配管34の周囲に設けられた風路パイプ35と、風路パイプ35内に強制的に冷却風を導入する送風装置38とを備え、冷却風により、熱源から還元剤供給配管34への熱伝導を遮断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液状還元剤を用いる排ガス処理装置を備えた機体、およびこの機体を備えた作業機械に関する。
内燃機関の排気ガス中の窒素酸化物を還元処理するための液状還元剤として尿素水が用いられるが、この尿素水の熱分解温度は約150℃であり、尿素水の凍結温度は尿素32.5%濃度(商品名:アドブルー)の場合で、−11℃であることから、従来は、凍結防止のために尿素水タンクを温めるよう熱源近くに配置することが多い。また、車輌レイアウト上、尿素水タンクや尿素水供給配管は、エンジンルームなどの機械室内に設置され、エンジンや油圧タンクなどの高温となるもののそばに配置されることが多い。さらに、尿素水タンクや尿素水供給配管をエンジン冷却排風やエンジン冷却液により加熱して凍結防止を図る場合もある。
例えば、エンジンなどが設置された機械室で発生する高温のエンジン冷却排風の風下側に、この排風の排気口とは別の分岐口を設け、この分岐口から尿素水タンクが設置された備品室まで風路ダクト状風路を設け、この風路ダクト状風路内を通して備品室内に設置された尿素水タンクから尿素水噴射装置にわたって尿素水供給配管を配設し、エンジン冷却排風の一部を用いて尿素水を加熱することで、尿素水の凍結を防止するようにした作業機械がある(例えば、特許文献1参照)。
また、尿素水配管の外周にエンジン冷却液配管を配置した二重管構造とすることで、エンジン冷却液により尿素水を加熱して、尿素水の凍結を防止する尿素水配管構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2010−285814号公報 特開2009−068348号公報
トラックなどの走行車輌においては、尿素水噴射装置やマフラなどは走行時の風で冷却されるが、油圧ショベルなどの定置作業を行なう作業機械では、エンジンルームに熱がこもりやすく高温となりやすい。
尿素水タンクや尿素水供給配管がエンジンルームなどの機械室のような非常に高温になる場所に配置される場合は、尿素水の熱分解温度に近づくこととなり、性能の低下が懸念される。
排ガス処理装置という特徴から、尿素水噴射装置はマフラなどの排気管の付近に設置されることとなり、尿素水噴射装置そのものが高温となることもあるので、尿素水噴射装置に供給される尿素水を適切な温度に管理しなければ、排ガス処理装置内に噴射される前に尿素水の熱分解温度に達してしまう懸念があるので、外気温の高い地域では、尿素水の凍結防止よりも、熱源から尿素水への熱伝導を遮断する必要性が高い。
また、特許文献1のエンジン冷却排風の一部を用いて尿素水を加熱するものも、特許文献2のエンジン冷却液により尿素水を加熱するものも、尿素水の凍結防止に重点を置いたものであり、熱源から尿素水への熱伝導を遮断して液状還元剤としての尿素水を適温に保つ機能が十分でない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、エンジンの排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する液状還元剤を適温に保つ機能に優れた機体と、その機体を備えた作業機械を提供することを目的とする。
請求項1に記載された発明は、機械室と、機械室内に設置されたエンジンと、機械室内に設けられ排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する排ガス処理装置と、排ガス処理装置に液状還元剤を供給する還元剤供給装置とを具備した機体において、還元剤供給装置は、エンジンの熱影響を受けない位置に配置された液状還元剤供給源から機械室内の排ガス処理装置にわたり配設された還元剤供給配管と、少なくともエンジンの熱影響を受ける位置で還元剤供給配管の周囲に設けられた風路形成手段と、風路形成手段内に強制的に冷却風を導入する冷却風導入手段とを具備した機体である。
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の機体における風路形成手段を、還元剤供給配管の外側に通風間隙を介して遊嵌された風路パイプとしたものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1記載の機体における風路形成手段を、矩形断面形状の風路ダクトとしたものである。
請求項4に記載された発明は、請求項3記載の機体における風路ダクトが、機械室のコ字形断面部材と、機械室に対して開閉自在に取り付けられた外装カバー板とにより形成されたものである。
請求項5に記載された発明は、請求項4記載の機体における外装カバー板が、換気用の開口部を備えたものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の機体における冷却風導入手段を、風路形成手段の風路上流側に設けられた送風装置としたものである。
請求項7に記載された発明は、請求項1乃至5のいずれか記載の機体における冷却風導入手段を、風路形成手段の風路下流側に設けられた吸引装置としたものである。
請求項8に記載された発明は、請求項1乃至7のいずれか記載の機体と、機体に搭載された作業装置とを具備した作業機械である。
請求項1記載の発明によれば、排ガス処理装置に液状還元剤を供給する還元剤供給装置を具備した機体において、還元剤供給装置は、機械室内に設置されたエンジンの熱影響を受けない位置に配置された液状還元剤供給源から機械室内の排ガス処理装置にわたり還元剤供給配管が配設され、少なくともエンジンの熱影響を受ける位置で還元剤供給配管の周囲に設けられた風路形成手段内に冷却風導入手段により強制的に冷却風が導入されるので、この冷却風により熱源から還元剤供給配管への熱伝導を効率よく遮断して、還元剤供給配管が機械室内で加熱されて過度に温度上昇することを防止でき、エンジンの排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する液状還元剤を適温に保つことができる。
請求項2記載の発明によれば、風路形成手段が、還元剤供給配管の外側に通風間隙を介して遊嵌された風路パイプである場合は、熱源から還元剤供給配管への熱伝導を還元剤供給配管の全長にわたって効率よく遮断することが容易にできるとともに、風路パイプの先端開口から噴出した冷却風により排ガス処理装置の高温域を冷却することもできる。
請求項3記載の発明によれば、風路形成手段が、矩形断面形状の風路ダクトである場合は、還元剤供給配管の外周側に十分な通風間隙を形成することが容易にでき、十分な冷却風量を確保できる。
請求項4記載の発明によれば、風路ダクトを、機械室のコ字形断面部材と、機械室に対して開閉自在に取り付けられた外装カバー板とにより形成した場合は、風路ダクトの形成が容易であるとともに、外装カバー板を開くのみで風路ダクト内のメンテナンスを容易にできる。
請求項5記載の発明によれば、外装カバー板に換気用の開口部を設けた場合は、この開口部により冷却風の換気が効率よく行なわれ、風路ダクト内の過度の温度上昇を防ぐことができるので、還元剤供給配管と冷却風との間の熱交換も効率よくできる。
請求項6記載の発明によれば、風路形成手段の風路上流側に送風装置を設ける場合は、送風装置の設置場所に自由度がある。
請求項7記載の発明によれば、風路形成手段の風路下流側に吸引装置を設ける場合は、風路形成手段を短くできる。
請求項8記載の発明によれば、定置作業または低速移動作業を行なう作業機械では、機械室に熱がこもりやすく高温となりやすいので、還元剤供給配管の周囲に設けられた風路形成手段内に冷却風導入手段により強制的に冷却風を導入して、この冷却風により熱源から還元剤供給配管への熱伝導を効率よく遮断でき、液状還元剤を適温に保つことができる効果は大きい。
本発明に係る機体の一実施の形態を示す斜視図である。 同上機体の還元剤供給装置に対する風路形成手段の一実施の形態を示す断面図である。 同上機体を備えた作業機械の側面図である。 同上機体の他の実施の形態を示す分解斜視図である。 図4に示された機体の風路形成手段を示す断面図である。 図4に示された機体のコ字形断面部材を示す斜視図である。 図4に示された機体の風路形成手段と吸引装置との接続状態を示す斜視図である。 図4に示された機体の外装カバー板内に還元剤供給配管が引き込まれた状態を前側から見た斜視図である。
以下、本発明を、図1乃至図3に示された一実施の形態、図4乃至図8に示された他の実施の形態に基いて詳細に説明する。
先ず、図1乃至図3に示された一実施の形態を説明する。
図3に示されるように、油圧ショベル形の作業機械10は、機体11が、下部走行体12と、この下部走行体12に旋回可能に設けられた上部旋回体13とを備え、この機体11の上部旋回体13にバケット形の作業装置14が搭載されている。
上部旋回体13上には、作業装置14を介して、オペレータの運転席が設けられたキャブ15と、工具などを収納するストレージボックス16とが設けられている。このストレージボックス16の後方には、燃料タンク17および作動油タンク18が設けられている。上部旋回体13の旋回軸受部より後部に位置する機体11内の機械室(エンジンルーム)19にはエンジン21が設置され、さらに後端にはカウンタウエイト22が搭載されている。
図1に示されるように、上部旋回体13の機械室19内に設置されたエンジン21の一側部には、ラジエータ、オイルクーラおよびこれらに外部から吸引した冷却風を当てて冷却する冷却ファンなどのクーリングパッケージ23が配置され、エンジン21の他側部には、機械室19内でエンジン21の排気系に対して排気ガスを浄化処理する排ガス処理装置24が配置されている。また、排ガス処理装置24の下側に位置するポンプ室には、エンジン21により駆動される複数の油圧ポンプ(図示せず)が配置されている。
排ガス処理装置24は、排気ガス配管中に、排気ガス中の黒煙を除去する黒煙除去装置(Diesel Particulate Filter)25と、排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する窒素酸化物還元装置(Selective Catalytic Reduction)26とを配管27により直列に接続したものであり、窒素酸化物還元装置26は、その上流側の配管27に尿素水などの液状還元剤を噴射するインジェクタなどの還元剤噴射装置28を備えている。
この窒素酸化物還元装置26の上流側の配管27に設けられた還元剤噴射装置28に対して、窒素酸化物還元装置26に尿素水などの液状還元剤を供給する還元剤供給装置31が設けられている。
この還元剤供給装置31は、エンジン21の熱影響を受けない位置としてのストレージボックス16に設置された液状還元剤貯留用の液状還元剤タンク32およびこの液状還元剤タンク32内の液状還元剤を汲み上げ吐出する液状還元剤供給源としての液状還元剤ポンプ33と、この液状還元剤ポンプ33から機体11内の配管経路を経て機械室19内の窒素酸化物還元装置26の還元剤噴射装置28にわたり配設された尿素水供給配管(いわゆるユリアライン)などの還元剤供給配管34とを備えている。
さらに、図1に示されるように還元剤供給配管34のほぼ全長にわたって、還元剤供給配管34の周囲に、風路形成手段として還元剤供給配管34より大径の風路パイプ35が設けられている。
すなわち、図2に示されるように、風路パイプ35は、還元剤供給配管34の外側に通風間隙36を介して遊嵌されたスチールパイプまたは可撓性樹脂パイプであり、この風路パイプ35は、断熱素材のものでもよいし、風路パイプ35の外表面を断熱材37により覆うようにしてもよい。これらの風路パイプ35、通風間隙36および断熱材37により作動油タンク18や機械室19の熱が還元剤供給配管34に伝わることを防止する。
風路パイプ35の水平部分は、スチールパイプを用いることが望ましい。また、機械室19内の立ち上がり部分では、可撓性を有する耐熱樹脂パイプを用いることが望ましい。
風路パイプ35内の通風間隙36に強制的に冷却風を導入する冷却風導入手段として、風路パイプ35の風路上流側にブロアファンなどの送風装置38が設けられている。
すなわち、図1に示されるように、ストレージボックス16内に設置された送風装置38の空気吹出口に大径の風路パイプ35の始端部が接続され、この風路パイプ35内に還元剤供給配管34が挿入されている。
これらの還元剤供給配管34および風路パイプ35の2重構造体の途中部は、上部旋回体13を構成するタンク架台フレーム39などを通して機械室19(エンジン21ルーム)内に挿入され、機械室19の壁面に沿って上昇されて排ガス処理装置24まで配設され、そして、還元剤供給配管34の終端部は、窒素酸化物還元装置26の上流側に位置する還元剤噴射装置28に接続され、また、風路パイプ35の終端部は、還元剤噴射装置28の手前で開口されている。
還元剤噴射装置28の近傍では風路パイプ35内または還元剤供給配管34内の温度が最も上昇するので、その箇所に温度検出装置(図示せず)を設け、検出された温度に応じて送風装置38をオン・オフ制御または比例制御するようにしてもよい。オン・オフ制御は閾値によりファン駆動・停止を制御し、比例制御は、温度に応じてファン回転速度を制御する。
なお、風路パイプ35の風路上流側にブロアファンなどの送風装置38を設けているが、風路パイプ35の下流側端に吸引ファンなどの吸引装置を設けることも可能であり、このようにしてもよい。
次に、この図1乃至図3に示された実施の形態の作用効果を説明する。
還元剤供給装置31は、ストレージボックス16内の液状還元剤タンク32内にある尿素水などの液状還元剤を液状還元剤ポンプ33により汲み上げ、還元剤供給配管34を通して機械室19内の排ガス処理装置24に供給し、還元剤噴射装置28により窒素酸化物還元装置26の上流側に噴射する。
このとき同時に、還元剤供給配管34の周囲に設けられた風路パイプ35内に送風装置38により強制的に冷却風を導入し、この冷却風により、作動油タンク18、エンジン21、黒煙除去装置25および窒素酸化物還元装置26などの熱源から還元剤供給配管34への熱伝導を、還元剤供給配管34のほぼ全長にわたって遮断し、還元剤供給配管34の過度の温度上昇を防ぎ、液状還元剤を適温に保つようにする。
その際、還元剤噴射装置28の近傍で風路パイプ35内または還元剤供給配管34内に設けられた温度検出装置(図示せず)により液状還元剤の温度を検出し、オン・オフ制御では、検出温度と閾値とを比較し、検出温度が閾値以上の場合は送風装置38を駆動し、検出温度が閾値未満の場合は送風装置38を停止する。また、比例制御では、液状還元剤の検出温度の上昇に応じて送風装置38のファン回転速度を増速制御し、液状還元剤を冷却する能力を高めることで、液状還元剤の温度をより高精度に制御する。
このように、排ガス処理装置24に対して液状還元剤を供給する還元剤供給装置31を備えた作業機械において、還元剤供給装置31は、機体11内の機械室19に設置されたエンジン21などの熱影響を受けないストレージボックス16に設置された液状還元剤タンク32および液状還元剤ポンプ33から機械室19内の排ガス処理装置24にわたり還元剤供給配管34が配設され、この還元剤供給配管34の周囲に設けられた風路パイプ35内に送風装置38により強制的に冷却風が導入されるので、この冷却風により熱源から還元剤供給配管34への熱伝導を効率よく遮断して、還元剤供給配管34が作動油タンク18や機械室19内の熱で加熱されて過度に温度上昇することを防止でき、エンジン21の排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する液状還元剤を適温に保つことができる。
風路形成手段が、還元剤供給配管34の外側に通風間隙36を介して遊嵌された風路パイプ35である場合は、熱源から還元剤供給配管34への熱伝導を、還元剤供給配管34のほぼ全長にわたって効率よく遮断することが容易にできるとともに、風路パイプ35の先端開口から噴出した冷却風により排ガス処理装置24の高温域である還元剤噴射装置28とその周辺を冷却することもできる。
風路パイプ35の風路上流側に送風装置38を設ける場合は、ストレージボックス16内のようなユーティリティスペースを利用でき、送風装置38の設置場所に自由度がある。
次に、図4乃至図8に示された他の実施の形態を説明する。なお、図1乃至図3に示された実施の形態と同様の部分には、同一符号を付して、その説明を簡略化する。
すなわち、作業機械10は、機体11と、機体11に搭載された作業装置14と、機体11に搭載されたエンジン21と、エンジン21の排気系に対して設けられた排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する排ガス処理装置24とを具備している。
図4に示されるように、排ガス処理装置24の窒素酸化物還元装置26は、カウンタウエイト22側が上流側であり、この窒素酸化物還元装置26の上流側に尿素水などの液状還元剤を噴射するインジェクタなどの還元剤噴射装置28を備えている。この窒素酸化物還元装置26の還元剤噴射装置28に液状還元剤を供給する還元剤供給装置31が設けられている。
この還元剤供給装置31は、エンジン21の熱影響を受けない位置としてのストレージボックス16に設置された液状還元剤貯留用の液状還元剤タンク32およびこの液状還元剤タンク32内の液状還元剤を汲み上げ吐出する液状還元剤供給源としての液状還元剤ポンプ33と、この液状還元剤ポンプ33から排ガス処理装置24の還元剤噴射装置28にわたり配設された還元剤供給配管34とを備えている。
一方、機械室19に対応する部分で、還元剤供給配管34の周囲に風路形成手段としての一方の風路ダクト41と他方の風路ダクト42とが連続的に設けられている。これらの風路ダクト41,42は、矩形断面形状に形成され、これらの風路ダクト41,42内に強制的に冷却風を導入する冷却風導入手段としての吸引ファンなどの吸引装置43が、排ガス処理装置24とカウンタウエイト22との間に配置されている。
図5に示されるように、機械室19の一側面に設けられた一方の風路ダクト41は、図4に示されるように機械室19の上部に水平に設置された外側に向かって開口したコ字形断面部材44と、機械室19に対しヒンジ45により開閉自在に取り付けられた外装カバー板46とにより形成されている。閉じ状態にある外装カバー板46は、コ字形断面部材44に密着して、矩形断面形状の風路ダクトを形成する。
要するに、外装カバー板46を一辺とする風路ダクト41が機械室19内を貫通するように設けられ、この風路ダクト41内に還元剤供給配管34を挿通する。機械室19と風路ダクト41内は、コ字形断面部材44の壁により隔離されている。
図4および図5に示されるように、外装カバー板46には、コ字形断面部材44と対応する位置に換気用の開口部47が形成されている。そして、風路ダクト41の一辺をなす外装カバー板46に、換気用の開口部47を設けることで、この開口部47により冷却風の換気が効率良く行なわれ、風路ダクト41内の過度の温度上昇を防ぐことができるので、還元剤供給配管34と冷却風との間の熱交換も効率よくできる。
図6に示されるように、還元剤供給配管34は、機械室19のコ字形断面部材44内に配管した状態で、このコ字形断面部材44内に取り付けられた保持板48により固定され、コ字形断面部材44に穿設された穴49または切欠を通して機械室19内に引き込まれ、窒素酸化物還元装置26の入口側に設けられた還元剤噴射装置28に接続されている。
図5および図6に示されるように、矩形断面形状の風路ダクト41と還元剤供給配管34との間には、十分な風量を確保できるだけの通風間隙50が形成されている。
図7に示されるように、一方の風路ダクト41に連続的に設けられた他方の風路ダクト42は、L形に形成された矩形断面部材51の水平部52が一方の風路ダクト41の端面に接続され、水平部52に対して傾斜状に設けられた傾斜状部53が、この風路ダクト42の風路下流側に配置された冷却風導入手段としての上記吸引装置43の吸込口54に接続されている。
図8に示されるように、機械室19の外装カバー板46と、燃料タンク17および作動油タンク18の外装カバー板56を閉じると、還元剤供給配管34は、これらの外装カバー板46,56内に引き込まれた状態となり、外部に露出しなくなる。
前記実施の形態と同様に、風路ダクト41,42または還元剤供給配管34の温度上昇箇所に温度検出装置(図示せず)を設け、検出された温度に応じて吸引装置43をオン・オフ制御または比例制御するようにしてもよい。
なお、冷却風導入手段としては、風路ダクト41,42の下流側に吸引ファンなどの吸引装置43を設けるが、風路ダクト41の風路上流側にブロアファンなどの送風装置を設けるようにしても、過度の温度上昇を防ぐことができる。この場合は、外装カバー板46に設けられた換気用の開口部47は、冷却風排出用の開口部47となる。
次に、この図4乃至図8に示された実施の形態の作用効果を説明する。
還元剤供給装置31は、ストレージボックス16内の液状還元剤タンク32内にある尿素水などの液状還元剤を液状還元剤ポンプ33により汲み上げ、還元剤供給配管34を通して機械室19内の排ガス処理装置24に供給し、還元剤噴射装置28により窒素酸化物還元装置26の上流側に噴射する。
このとき同時に、機械室19における還元剤供給配管34の周囲に設けられた風路ダクト41,42内に吸引装置43により強制的に冷却風を導入し、この冷却風により、黒煙除去装置25および窒素酸化物還元装置26などの熱源から還元剤供給配管34への熱伝導を遮断し、還元剤供給配管34の過度の温度上昇を防ぎ、液状還元剤を適温に保つようにする。
その際、風路ダクト41,42内または還元剤供給配管34内に設けられた温度検出装置(図示せず)により液状還元剤の温度を検出し、この液状還元剤の温度に応じて吸引装置43をオン・オフ制御または比例制御することが望ましい。
このように、排ガス処理装置24に液状還元剤を供給する還元剤供給装置31を具備した作業機械において、還元剤供給装置31は、機体11内の機械室19に設置されたエンジン21の熱影響を受けないストレージボックス16内に設置された液状還元剤タンク32および液状還元剤ポンプ33から機械室19内の排ガス処理装置24にわたり還元剤供給配管34が配設され、この還元剤供給配管34の周囲に設けられた風路ダクト41,42内に吸引装置43により強制的に冷却風が導入されるので、この冷却風により熱源から還元剤供給配管34への熱伝導を効率よく遮断でき、還元剤供給配管34が機械室19内で加熱されて過度に温度上昇することを防止でき、エンジン21の排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する液状還元剤を適温に保つ機能に優れた作業機械10を提供できる。
風路ダクト41,42が矩形断面形状のダクトである場合は、還元剤供給配管34の外周側に十分な通風間隙50を形成することが容易にでき、十分な冷却風量を確保できる。
風路ダクト41を、機械室19のコ字形断面部材44と、機械室19に対して開閉自在に取り付けられた外装カバー板46とにより形成した場合は、風路ダクト41の形成が容易であるとともに、外装カバー板46を開くのみで風路ダクト41内のメンテナンスを容易にできる。
外装カバー板46に換気用の開口部47を設けた場合は、この開口部47により冷却風の換気が効率よく行なわれ、風路ダクト41内の過度の温度上昇を防ぐことができるので、還元剤供給配管34と冷却風との間の熱交換も効率よくできる。
風路ダクト42の風路下流側に吸引装置43を設ける場合は、風路ダクト41,42を機械室19に対応する長さのみに短く形成できる。
以上のように、還元剤供給配管34を機体11の機械室19内または外装カバー板46の内部を挿通させるにあたり、還元剤供給配管34は、機械室19内または外装カバー板46内に設けられた大径の風路パイプ35内または風路ダクト41,42内に配置されることにより、熱源から隔離され、さらに、風路パイプ35内または風路ダクト41,42内に冷却風が導入されることにより、液状還元剤は適切な温度に保たれた状態で還元剤噴射装置28に供給される。
なお、本発明は、エンジンにより駆動される機体であれば、作業機械の他にも適用でき、例えば輸送機械などにも適用できる。
本発明は、機体および作業機械を製造または販売などする者にとって産業上の利用可能性がある。
10 作業機械
11 機体
14 作業装置
19 機械室
21 エンジン
24 排ガス処理装置
31 還元剤供給装置
33 液状還元剤供給源としての液状還元剤ポンプ
34 還元剤供給配管
35 風路形成手段としての風路パイプ
36 通風間隙
38 冷却風導入手段としての送風装置
41,42 風路形成手段としての風路ダクト
43 冷却風導入手段としての吸引装置
44 コ字形断面部材
46 外装カバー板
47 換気用の開口部

Claims (8)

  1. 機械室と、
    機械室内に設置されたエンジンと、
    機械室内に設けられ排気ガス中の窒素酸化物を還元処理する排ガス処理装置と、
    排ガス処理装置に液状還元剤を供給する還元剤供給装置とを具備した機体において、
    還元剤供給装置は、
    エンジンの熱影響を受けない位置に配置された液状還元剤供給源から機械室内の排ガス処理装置にわたり配設された還元剤供給配管と、
    少なくともエンジンの熱影響を受ける位置で還元剤供給配管の周囲に設けられた風路形成手段と、
    風路形成手段内に強制的に冷却風を導入する冷却風導入手段と
    を具備したことを特徴とする機体。
  2. 風路形成手段は、還元剤供給配管の外側に通風間隙を介して遊嵌された風路パイプである
    ことを特徴とする請求項1記載の機体。
  3. 風路形成手段は、矩形断面形状の風路ダクトである
    ことを特徴とする請求項1記載の機体。
  4. 風路ダクトは、機械室のコ字形断面部材と、機械室に対して開閉自在に取り付けられた外装カバー板とにより形成された
    ことを特徴とする請求項3記載の機体。
  5. 外装カバー板は、換気用の開口部を備えた
    ことを特徴とする請求項4記載の機体。
  6. 冷却風導入手段は、風路形成手段の風路上流側に設けられた送風装置である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の機体。
  7. 冷却風導入手段は、風路形成手段の風路下流側に設けられた吸引装置である
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の機体。
  8. 請求項1乃至7のいずれか記載の機体と、
    機体に搭載された作業装置と
    を具備したことを特徴とする作業機械。
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