JP2013241035A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】奥行き方向の適正な配置位置に容易に取り付けることが可能な車両用表示装置を提供する。
【解決手段】情報を表示するドットマトリクス型の表示器2を備え、車室内における奥行き方向の配置位置を変更可能な車両用表示装置(HUD装置)Aであって、前記情報を表示させる通常表示モードに代えて、少なくとも前記通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマークと同等のサイズの位置調整指標を表示させる位置調整モードにて表示器2を制御可能な制御手段8を備えてなる。
【選択図】 図2
【解決手段】情報を表示するドットマトリクス型の表示器2を備え、車室内における奥行き方向の配置位置を変更可能な車両用表示装置(HUD装置)Aであって、前記情報を表示させる通常表示モードに代えて、少なくとも前記通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマークと同等のサイズの位置調整指標を表示させる位置調整モードにて表示器2を制御可能な制御手段8を備えてなる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、車両用表示装置に関するものである。
従来より、車両用表示装置として、車両のフロントガラスや専用に設けられるコンバイナ等の反射部材に表示器から表示光を投射して虚像を表示するヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display;HUD)装置がある(例えば、特許文献1参照)。HUD装置は、表示光を反射部材によって観察者(主として運転者)の目に向けて反射することによって虚像を表示するものである。
また、HUD装置には車室内のダッシュボード上(例えば、インストルメントパネル上方)に取り付けられる、据え置き型のHUD装置がある(例えば特許文献2参照)。
かかる据え置き型のHUD装置においては、支持面となるダッシュボードの奥行き分だけHUD装置の奥行き方向(車両の前後方向)の配置位置を任意に定めることが可能である。HUD装置は、虚像がなるべく観察者に対して遠方に結像されるように配置することが表示される情報を視認する際の焦点変更に要する時間が短縮されるため望ましいが、観察者の視力によってはHUD装置の配置位置が遠いと表示される情報が読み取りにくい場合がある。しかしながら、HUD装置の奥行き方向の配置位置が適正であるかをHUD装置の取り付け時に判断することが難しいという問題点があった。これに対し、虚像が表示された状態でHUD装置を取り付けるとしても、読み取りにくい文字、数字あるいはマークが取り付け時に表示されているとは限らず、取り付け後に情報の読み取りにくさを感じる場合がある。特に、複数種類の情報を切り換えて表示するためにドットマトリクス型の表示器を用いる場合は表示内容によって文字等のサイズも様々であり、取り付け時に全ての表示内容に対して適正な配置位置であるか否かを取り付け時に判断することは難しく、更なる改善の余地があった。また、特許文献3及び4には、虚像の表示位置の調整を行う際に、表示範囲を示すマークを表示したり、表示範囲を全点灯させることで、虚像の表示位置の調整時に表示範囲を視認できるようにするHUD装置が開示されている。しかし、かかる方法は車両に予め内蔵されたHUD装置における虚像の上下方向の表示位置調整を容易とするものであり、上述した据え置き型のHUD装置における奥行き方向の配置位置を調整する際の問題を解消するものではない。
本発明は、この問題点に鑑みてなされたものであり、奥行き方向の適正な配置位置に容易に取り付けることが可能な車両用表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するため、情報を表示するドットマトリクス型の表示器を備え、車室内における奥行き方向の位置を変更可能な車両用表示装置であって、
前記情報を表示させる通常表示モードに代えて、少なくとも前記通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマークと同等のサイズの位置調整指標を表示させる位置調整モードにて前記表示器を制御可能な制御手段を備えてなることを特徴とする。
前記情報を表示させる通常表示モードに代えて、少なくとも前記通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマークと同等のサイズの位置調整指標を表示させる位置調整モードにて前記表示器を制御可能な制御手段を備えてなることを特徴とする。
また、前記制御手段は、前記位置調整指標として少なくとも互いに形状が似た複数の文字、数字またはマークを前記表示器に表示させることを特徴とする。
また、前記表示器は、前記情報を示す表示光を反射部材に投影して虚像を表示することを特徴とする。
本発明は、車両用表示装置に関するものであって、奥行き方向の適正な配置位置に容易に取り付けることが可能となるものである。
以下、添付図面に基づいて、本発明をHUD装置に適用した実施形態を説明する。
図1は、HUD装置Aの全体構成を示しており、図2は、HUD装置Aの断面図を示している。HUD装置Aは、ハウジング1と、ハウジング1内に配設され表示光Lを発する表示器2と、ハウジング1上に配設されるコンバイナ(反射部材)3と、取付部材4と、連結部材5と、固定部材6と、回路基板7と、を備えるものである。
HUD装置Aは、車室内のダッシュボードB上(例えば、インストルメントパネル上方)に取り付けられる据え置き型のHUD装置として構成されている。以下の説明では、HUD装置Aが表示する表示画像を視認する観察者Dからみて、上方向を「上」、下方向を「下」、前方向を「前」、後ろ方向を「後」として(図2の両端矢印参照)、適宜、HUD装置Aを構成する各部を説明する。
図1は、HUD装置Aの全体構成を示しており、図2は、HUD装置Aの断面図を示している。HUD装置Aは、ハウジング1と、ハウジング1内に配設され表示光Lを発する表示器2と、ハウジング1上に配設されるコンバイナ(反射部材)3と、取付部材4と、連結部材5と、固定部材6と、回路基板7と、を備えるものである。
HUD装置Aは、車室内のダッシュボードB上(例えば、インストルメントパネル上方)に取り付けられる据え置き型のHUD装置として構成されている。以下の説明では、HUD装置Aが表示する表示画像を視認する観察者Dからみて、上方向を「上」、下方向を「下」、前方向を「前」、後ろ方向を「後」として(図2の両端矢印参照)、適宜、HUD装置Aを構成する各部を説明する。
ハウジング1は、ABS等の樹脂材料からなる上ケース1aと下ケース1bとによって構成されており、上ケース1aと下ケース1bとはネジ部1cによって固定されている。また、ハウジング1は、内部に表示器2を配設する載置部1dを備えている。また、下ケース1bの裏面部1eには後述する第二の角度調整部を構成する突出部1fが形成されている。
表示器2は、TFT型の液晶表示素子及びバックライト手段を主に備えるドットマトリクス型の液晶表示器であり、ハウジング1内の載置部1dに配設されている。また、表示器2は、下ケース1bに配設され、回路基板7と導電コネクタやFPC等の図示しない接続部材によって電気的に接続されている。なお、表示器2として、ドットマトリクス型の有機EL表示器や、LED(Light Emitting Diode)をマトリクス状に配置したLED表示器を用いてもよい。
コンバイナ3は、例えばアクリル等の透光性樹脂をコンバイナ処理してなるものであり、表示器2の上方に位置するようにハウジング1の上ケース1aに配設固定され、表示器2からの表示光Lを観察者Dの目に向けて反射する反射部材である。コンバイナ3を反射した表示光Lが観察者Dの目に入射すると、観察者Dはコンバイナ3の前方に形成される表示像の虚像Vと風景とを重ねて視認することができる。また、コンバイナ3の周縁部には保護用のゴム3aが取り付けられている。
取付部材4は、ABS等の樹脂材料からなる略平板状の部材であり、両面テープなどのシート状の接着部材(図示しない)を介してダッシュボードBと接合し、HUD装置AをダッシュボードB上に配置するためのものである。取付部材4は、ハウジング1の下方側、すなわち、下ケース1bの裏面部1e側に配設される。取付部材4は、一方(前方)の端部に、下ケース1bの裏面部1eの中央部よりも外側に位置するように軸部4aが形成されており、連結部材5を介してハウジング1と連結されている。
連結部材5は、ABS等の樹脂材料からなる略平板状の部材であり、一方(前方)の端部が、取付部材4に軸部4aを中心として回動可能に配設されている。また、連結部材5は、平面部の中央のやや後方寄りに下ケース1bの突出部1fに対応して孔部5aが形成されており、孔部5aに突出部1fが嵌入されることで、ハウジング1の裏面部1eに突出部1fを中心として回動可能に配設されている。
固定部材6は、ABS等の樹脂材料からなる略円板状の部材であり、ハウジング1の突出部1f及び連結部材5を覆うように配設され、突出部1f及び連結部材5を下方から支持する。固定部材6は、ネジ部6aによって突出部1f及び連結部材5を支持した状態にて固定されている。固定部材6は、突出部1f及び連結部材5を支持することによって連結部材5が配置位置から外れることを防止する。
HUD装置Aは、取付部材4と、取付部材4の前記端部に設けられる軸部4aと、取付部材4に軸部4aを中心として回動可能に設けられた連結部材5と、によって表示器2を角度移動可能な第一の角度調整部を構成している。ここでいう角度移動とは、取付部材4に対する表示器2の角度を変更するように表示器2を移動させることを言う。観察者Dは、かかる第一の角度調整部による角度移動によって虚像Vの表示位置を上下方向に調整することができる。
また、HUD装置Aは、ハウジング1の突出部1fと、突出部1fが孔部5aに嵌入される連結部材5と、によって表示器2を回転移動可能な第二の角度調整部を構成している。ここでいう回転移動とは、表示器2を、表示器2の表示面に対して略平行に回動させることを言う。観察者Dは前記第二の角度調整部による回転移動によって虚像Vの表示位置を左右方向に調整することができる。
回路基板7は、ガラス繊維を含む樹脂等からなる板状の基材に、後述する制御手段8(図1においては図示しない)等を表面に実装し、部品間を配線したプリント回路基板である。回路基板7は、ハウジング1の下ケース1bに表示器2よりも下方に位置するように図示しない取付部材によって固定される。
図3は、HUD装置Aの電気的構成を示す図である。制御手段8は、CPU(Central Processing Unit)8aと、RAM(Random Access Memory)8bと、ROM(Read Only Memory)8cと、データI/O回路8dと、駆動回路8eと、これらを接続するバスライン等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成される回路である。
CPU8aは、他の各部8b〜8fと接続され、各種演算処理によって表示器2の表示制御や調光制御を行うものである。
RAM8bは、CPU8aにおける演算処理結果を一時記憶する読み出し及び書き換え可能なワークメモリとして機能するものである。
ROM8cは、CPU8aを動作させるプログラム等が記憶されるものである。
データI/O回路8dは、CAN(Controller Area Network)と称される相互接続された機器間のデータ通信仕様に基づいて、車両側の各種システムと車両情報(車速やエンジン回転数等の各種検出信号)を取得するものである。
駆動回路8eは、CPU8aからの制御信号に応じて表示器2に駆動電流を出力し、表示器2の表示内容の変更や表示光Lの輝度調整を行うものである。
CPU8aは、他の各部8b〜8fと接続され、各種演算処理によって表示器2の表示制御や調光制御を行うものである。
RAM8bは、CPU8aにおける演算処理結果を一時記憶する読み出し及び書き換え可能なワークメモリとして機能するものである。
ROM8cは、CPU8aを動作させるプログラム等が記憶されるものである。
データI/O回路8dは、CAN(Controller Area Network)と称される相互接続された機器間のデータ通信仕様に基づいて、車両側の各種システムと車両情報(車速やエンジン回転数等の各種検出信号)を取得するものである。
駆動回路8eは、CPU8aからの制御信号に応じて表示器2に駆動電流を出力し、表示器2の表示内容の変更や表示光Lの輝度調整を行うものである。
図4は、HUD装置Aの通常表示モードにおける表示例を示すものである。なお、図4(a)〜(c)において、点線は表示器2の表示範囲を示している。ここで、「通常表示モード」とは、表示器2で報知する各種情報(本実施形態においては車両情報)を表示するモードであり、ドットマトリクス型の表示器2を用いることで、表示する情報やその情報を構成する文字、数字、マークの大きさ(サイズ)の異なる複数の表示形態(図4(a)〜(c)に示す第一〜第三の表示形態を参照)が用意されるものである。CPU8aは、後述する位置調整モードへの切換操作がない場合は、前記通常表示モードにて表示器2を制御し、各種情報を表示させる。また、前記通常表示モードにおいて、CPU8aは、図示しない操作スイッチによる手動で、あるいは状況に応じて自動で、複数の表示形態を切り換えて表示器2に表示させる。
図4(a)に示す前記第一の表示形態は、1つの車両情報を表示する表示形態であり、図4(a)においては車速が表示されている。また、前記第一の表示形態は、表示される情報を構成する文字等のうち最小となるサイズ(前記第一の表示形態においては単位を示す「Km/h」なる文字のサイズ)が他の表示形態よりも大きい。
図4(b)に示す前記第二の表示形態は、3つの車両情報を同時に表示する表示形態であり、図4(b)においては車速、電圧及び水温が表示されている。また、前記第二の表示形態は、表示される情報を構成する文字等のうち最小となるサイズ(前記第二の表示形態においては表示項目を示す「VOLT」及び「WATER.T」なる文字のサイズ)が、前記第一の表示形態よりも小さく、前記第三の表示形態よりも大きい。
図4(c)に示す前記第三の表示形態は、5つの車両情報を同時に表示する表示形態であり、図4(c)においては電圧、水温、車速、総走行距離(オド値)及び区間走行距離(トリップ値)が表示されている。また、前記第三の表示形態は、表示される情報を構成する文字等のうち最小となるサイズ(前記第三の表示形態においては表示項目を示す「VOLT」、「WATER.T」、「ODO」及び「TRIP」なる文字のサイズ)が、他の表示形態よりも小さい。すなわち、本実施形態においては、「通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマーク」とは、前記第三の表示形態で表示される最小のサイズの文字である「VOLT」、「WATER.T」、「ODO」及び「TRIP」なる文字となる。
図4(a)に示す前記第一の表示形態は、1つの車両情報を表示する表示形態であり、図4(a)においては車速が表示されている。また、前記第一の表示形態は、表示される情報を構成する文字等のうち最小となるサイズ(前記第一の表示形態においては単位を示す「Km/h」なる文字のサイズ)が他の表示形態よりも大きい。
図4(b)に示す前記第二の表示形態は、3つの車両情報を同時に表示する表示形態であり、図4(b)においては車速、電圧及び水温が表示されている。また、前記第二の表示形態は、表示される情報を構成する文字等のうち最小となるサイズ(前記第二の表示形態においては表示項目を示す「VOLT」及び「WATER.T」なる文字のサイズ)が、前記第一の表示形態よりも小さく、前記第三の表示形態よりも大きい。
図4(c)に示す前記第三の表示形態は、5つの車両情報を同時に表示する表示形態であり、図4(c)においては電圧、水温、車速、総走行距離(オド値)及び区間走行距離(トリップ値)が表示されている。また、前記第三の表示形態は、表示される情報を構成する文字等のうち最小となるサイズ(前記第三の表示形態においては表示項目を示す「VOLT」、「WATER.T」、「ODO」及び「TRIP」なる文字のサイズ)が、他の表示形態よりも小さい。すなわち、本実施形態においては、「通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマーク」とは、前記第三の表示形態で表示される最小のサイズの文字である「VOLT」、「WATER.T」、「ODO」及び「TRIP」なる文字となる。
図5は、HUD装置Aの位置調整モードにおける表示例を示すものである。「位置調整モード」とは、HUD装置Aの取り付けに際して前記通常表示モードに代えて表示器2を制御するためのモードであり、CPU8aは、前記操作スイッチの操作やあるいは電源スイッチ(図示しない)の長押しなどの所定の切換操作に応じて表示器2を前記位置調整モードにて制御する。
表示器2は、前記位置調整モードにおいて前記通常表示モードにおける車両情報の表示に代えて位置調整指標11及び枠状マーク12を表示する。
位置調整指標11は、前記通常表示モードで表示される最小サイズの文字、数字またはマーク、すなわち、前記第三の表示形態で表示される最小のサイズの文字と同等のサイズであり、互いに形状が似た複数の文字及び数字である「S」、「C」、「D」、「O」なる文字及び「3」、「6」、「8」、「9」なる数字からなる。ここで、「形状が似た」とは、ドット表示によって表示した場合に文字等を構成する総ドットのうち点灯個所及び非点灯個所がある程度重複し、遠距離で見た場合に区別がしにくいものを言う。なお、位置調整指標11として、マークを含んでもよい。位置調整指標11として表示するマークとしては、例えば「○」と「□」とはドット表示において点灯個所及び非点灯個所が相当程度重複し、遠距離での区別がしにくく、「互いに形状が似た」ものと言える。
枠状マーク12は、表示器2の表示範囲を示すマークである。
表示器2は、前記位置調整モードにおいて前記通常表示モードにおける車両情報の表示に代えて位置調整指標11及び枠状マーク12を表示する。
位置調整指標11は、前記通常表示モードで表示される最小サイズの文字、数字またはマーク、すなわち、前記第三の表示形態で表示される最小のサイズの文字と同等のサイズであり、互いに形状が似た複数の文字及び数字である「S」、「C」、「D」、「O」なる文字及び「3」、「6」、「8」、「9」なる数字からなる。ここで、「形状が似た」とは、ドット表示によって表示した場合に文字等を構成する総ドットのうち点灯個所及び非点灯個所がある程度重複し、遠距離で見た場合に区別がしにくいものを言う。なお、位置調整指標11として、マークを含んでもよい。位置調整指標11として表示するマークとしては、例えば「○」と「□」とはドット表示において点灯個所及び非点灯個所が相当程度重複し、遠距離での区別がしにくく、「互いに形状が似た」ものと言える。
枠状マーク12は、表示器2の表示範囲を示すマークである。
HUD装置Aの取り付けに際し、観察者Dは、まず前記切換操作によって表示器2を前記位置調整モードにて駆動させ、位置調整指標11及び枠状マーク12を虚像Vとして表示させる。
次に、観察者Dは、位置調整指標11を参照しながらダッシュボードB上の配置位置を定める。このとき、観察者Dは、HUD装置Aを仮置きした状態で観察者Dの通常時(座席に座った時)の姿勢で位置調整指標11を視認し、位置調整指標11として表示される各文字及び数字を区別することができるか否かでHUD装置Aの前後方向(奥行き方向)の配置位置が適正な配置位置であるか否かを判断する。ここでいう「適正な配置位置」とは前記通常表示モードのいずれの表示形態においても表示する情報を構成する文字、数字またはマークを区別して視認できる位置を言う。したがって、「適正な配置位置」にはある程度幅があるが、HUD装置Aとしては、適正な配置位置のうちで極力前方に配置することが焦点の調整時間の短縮ができるという観点から望ましい。そして、HUD装置Aの適正な配置位置が定まると、観察者Dは、前記接着部材を介して取付部材4をダッシュボードBと接合する。
次に、観察者Dは、枠状マーク12を参照しながら、前記第一の角度調整部よる虚像Vの上下方向への表示位置の調整と、前記第二の角度調整部による左右方向への表示位置の調整と、を行う。このとき、枠状マーク12の全体が視認できる状態であれば、虚像Vの上下方向及び左右方向の表示位置は適正であると言える。
次に、観察者Dは、位置調整指標11を参照しながらダッシュボードB上の配置位置を定める。このとき、観察者Dは、HUD装置Aを仮置きした状態で観察者Dの通常時(座席に座った時)の姿勢で位置調整指標11を視認し、位置調整指標11として表示される各文字及び数字を区別することができるか否かでHUD装置Aの前後方向(奥行き方向)の配置位置が適正な配置位置であるか否かを判断する。ここでいう「適正な配置位置」とは前記通常表示モードのいずれの表示形態においても表示する情報を構成する文字、数字またはマークを区別して視認できる位置を言う。したがって、「適正な配置位置」にはある程度幅があるが、HUD装置Aとしては、適正な配置位置のうちで極力前方に配置することが焦点の調整時間の短縮ができるという観点から望ましい。そして、HUD装置Aの適正な配置位置が定まると、観察者Dは、前記接着部材を介して取付部材4をダッシュボードBと接合する。
次に、観察者Dは、枠状マーク12を参照しながら、前記第一の角度調整部よる虚像Vの上下方向への表示位置の調整と、前記第二の角度調整部による左右方向への表示位置の調整と、を行う。このとき、枠状マーク12の全体が視認できる状態であれば、虚像Vの上下方向及び左右方向の表示位置は適正であると言える。
かかるHUD装置Aは、HUD装置Aの特に奥行き方向の配置位置を定める際に、制御手段8のCPU8aによって、各種情報を表示する前記通常表示モードに代えて、少なくとも前記通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマークと同等のサイズの位置調整指標11を表示させる前記位置調整モードにて表示器2を制御するものである。すなわち、ドット表示を行う表示器2が前記通常表示モードにおいて表示する最小サイズの文字等と同等のサイズの位置調整指標11を表示する特別のモードを備えることよって、観察者DはHUD装置Aの奥行き方向の配置位置を定める際に常に適正な配置位置であるか否かを虚像Vとして表示される位置調整指標11を参照しながら確認することができ、取り付け後に再度配置位置を変更することなく容易に適正な配置位置にHUD装置Aを配置することができる。
また、位置調整指標11として、少なくとも互いに形状が似た複数の文字、数字またはマークを表示器2に表示させることによって、虚像Vとして表示される位置調整指標11を参照しながら文字等を視認できるか否かの判断に加えて、文字等が正確に判別できるか否かの判断しながらHUD装置Aの奥行き方向の配置位置を定めることができ、容易に適正な配置位置にHUD装置Aを配置することができる。
また、位置調整指標11として、少なくとも互いに形状が似た複数の文字、数字またはマークを表示器2に表示させることによって、虚像Vとして表示される位置調整指標11を参照しながら文字等を視認できるか否かの判断に加えて、文字等が正確に判別できるか否かの判断しながらHUD装置Aの奥行き方向の配置位置を定めることができ、容易に適正な配置位置にHUD装置Aを配置することができる。
なお、本実施形態は、表示器2からの情報を示す表示光Lをコンバイナ3に投影して虚像を表示するHUD装置Aについて説明したが、車室内のダッシュボードB上などに配置され、奥行き方向の配置位置が変更可能な据え置き型の車両用表示装置であれば、観察者Dが表示器2の表示画面を直接視認する直視型の車両用表示装置に本発明を適用してもよい。
そのほか、前述の実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更等が可能であることは言うまでもない。
本発明は、車室内のダッシュボード上などに配置される据え置き型の車両用表示装置に広く適用可能である。
A HUD装置
B ダッシュボード
D 観察者
L 表示光
V 虚像
1 ハウジング
2 表示器
3 コンバイナ(反射部材)
4 取付部材
8 制御手段
8a CPU
11 位置調整指標
12 枠状マーク
B ダッシュボード
D 観察者
L 表示光
V 虚像
1 ハウジング
2 表示器
3 コンバイナ(反射部材)
4 取付部材
8 制御手段
8a CPU
11 位置調整指標
12 枠状マーク
Claims (3)
- 情報を表示するドットマトリクス型の表示器を備え、車室内における奥行き方向の配置位置を変更可能な車両用表示装置であって、
前記情報を表示させる通常表示モードに代えて、少なくとも前記通常表示モードで表示される最小のサイズの文字、数字またはマークと同等のサイズの位置調整指標を表示させる位置調整モードにて前記表示器を制御可能な制御手段を備えてなることを特徴とする車両用表示装置。 - 前記制御手段は、前記位置調整指標として少なくとも互いに形状が似た複数の文字、数字またはマークを前記表示器に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
- 前記表示器は、前記情報を示す表示光を反射部材に投影して虚像を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用表示装置。
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