JP2013240176A - デジタル制御電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力電圧の可変の指示があった場合にも出力インダクタ電流を飽和させることなく、最短時間で出力電圧を目標電圧に変化させることができるデジタル制御電源装置を得る。
【解決手段】出力インダクタ11を有するDCDCコンバータ1と、DCDCコンバータ1の出力電圧をフィードバックしてパルス幅変調のパルス信号のデューティを決定し、パルス幅変調によって出力電圧を制御する電源制御部2とを備え、電源制御部2は、出力電圧の変化によって出力インダクタ11に流れる電流が飽和しない出力電圧の変化量の最大値を最大指令値変化量として予め設定し、出力電圧を変化させる場合、出力電圧の取込み周期ごとに最大指令値変化量以下でDCDCコンバータ1への電圧指令値を段階的に変化させるものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、出力電圧を適切に可変させることを可能とするデジタル制御電源装置に関する。
従来のデジタル制御電源装置においては、出力電圧の安定化のため、出力コンデンサの容量をある程度大きくする必要がある。しかしながら、出力電圧を変化させる場合、出力コンデンサの容量に比例して出力インダクタに流れる電流が大きくなり、出力電圧の可変幅によっては、出力インダクタが飽和するレベルの電流が流れることがある。このように、出力電圧の安定化と素早い出力電圧の変化とを同じ電源装置で両立させることはトレードオフの関係にある。そこで、出力電圧を変化させない場合には、出力電圧に基づいたフィードバック制御を行い、出力電圧を変化させる場合には、予めスイッチングのオン期間、オフ期間を記録しておいた制御テーブルのデータに基づいたフィードフォワード制御に切り替えて、出力電圧を変更する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−116804号公報(第6、7、10頁、第1、7図)
特許文献1のような従来のデジタル制御電源装置では、出力電圧を変化させる場合に、フィードバック電圧を無視したフィードフォワード制御を行うため、出力電圧の可変時に外乱等が電源装置に混入し、誤動作を引き起こす可能性があるという問題点があった。また、出力電圧の可変幅を大きくすると必要な制御テーブルのデータ量が膨大になるという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、出力電圧を大きく変化させる場合においても出力インダクタ電流を飽和させることなく、最短時間で出力電圧を可変させることができ、出力電圧の可変途中に外乱ノイズが混入した場合でも、誤動作を引き起こすことがないデジタル制御電源装置を得るものである。
この発明に係るデジタル制御電源装置は、出力インダクタを有するDCDCコンバータと、DCDCコンバータの出力電圧をフィードバックしてパルス幅変調のパルス信号のデューティを決定し、パルス幅変調によって出力電圧を制御する電源制御部とを備え、電源制御部は、出力電圧の変化によって出力インダクタに流れる電流が飽和しない出力電圧の変化量の最大値を最大指令値変化量として予め設定し、出力電圧を変化させる場合、出力電圧の取込み周期ごとに最大指令値変化量以下でDCDCコンバータへの電圧指令値を段階的に変化させるものである。
この発明に係るデジタル制御電源装置は、出力電圧の変化によって出力インダクタに流れる電流が飽和しない出力電圧の変化量の最大値を最大指令値変化量として予め設定し、出力電圧を変化させる場合、出力電圧の取込み周期ごとに最大指令値変化量以下でDCDCコンバータへの電圧指令値を段階的に変化させるので、出力電圧の可変の指示があった場合でも、出力インダクタ電流を飽和させることなく、最短時間で出力電圧を目標電圧に変化させることができる。
この発明の実施の形態1におけるデジタル制御電源装置の構成図である。 この発明の実施の形態1における電源制御部で実行されるデジタル制御の制御フローである。 この発明の実施の形態1における電源制御部で実行されるdv/dt一定制御の詳細フローである。 この発明の実施の形態1における電源制御部で実行されるdv/dt一定制御した場合の目標電圧の時間変化のイメージ図である。 この発明の実施の形態2におけるデジタル制御電源装置の構成図である。 この発明の実施の形態2における電源制御部で実行されるdv/dt一定制御の詳細フローである。 この発明の実施の形態2における電源制御部で実行されるdv/dt一定制御した場合の目標電圧の時間変化のイメージ図である。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1におけるデジタル制御電源装置の構成図である。図1において、デジタル制御電源装置は、電源主回路部1、電源制御部2、および目標電圧指令部3によって構成されている。
電源主回路部1は、出力インダクタ11、出力コンデンサ12、およびFET(Field effect transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング素子13、14を有するDCDCコンバータである。スイッチング素子13、14は、電源制御部2から出力されるPWM(pulse width modulation:パルス幅変調)のパルス信号(PWM信号)で制御されてオンオフする。ここで、図1では非絶縁の降圧チョッパの回路を想定して示しているが、降圧チョッパに限らず、PWMのパルス信号で制御されるスイッチング素子、出力インダクタ、および出力コンデンサで平滑される非絶縁の昇圧チョッパや、トランスを使用した絶縁型のDCDCコンバータでもよい。目標電圧指令部3は、上位システムからの指令を受け、電源制御部2に目標電圧Vtargetを出力する。
電源制御部2は、電源主回路部1で検出した電源主回路部1の出力電圧Voをフィードバックし、目標電圧指令部3から入力される目標電圧VtargetをAD(Analog/Digital)変換し、出力電圧Voと目標電圧Vtargetとの誤差からPWMの制御量演算処理を行い、PWMのパルス信号のデューティを決定し、パルス幅変調によって出力電圧Voのデジタル制御を行う。
図2は、電源制御部2で実行されるデジタル制御の制御フローである。図2を用いて制御の流れを説明する。まず、電源主回路部1の出力電圧Voと目標電圧指令部3から入力される目標電圧VtargetとをAD変換によってデジタル値に変換する(S1)。次に、S1で得られた目標電圧Vtargetを用いてdv/dt一定制御を行い、出力電圧Voの電圧指令値Vsetを求める(S2)。このdv/dt一定制御の詳しい制御法については、後ほど図3を用いて説明する。
S2で得られた電圧指令値Vsetと出力電圧Voとを比較し、PID制御などを用いて出力電圧Voを調整するためのPWMの制御量(PWM制御量)を算出する、通常制御を行う(S3)。S3で求めたPWM制御量を用いて、電源主回路部1に出力するPWMのパルス信号を生成する(S4)。S4で生成したPWMのパルス信号を電源主回路部1のスイッチング素子13、14に出力する(S5)。このような制御を出力電圧Voの取込み周期である電源制御周期毎に繰り返し、出力電圧Voを安定化させる。
次に、本発明の特徴である図2のS2で行う電圧指令値のdv/dt一定制御の制御フローについて説明する。図3は、電源制御部2で実行されるdv/dt一定制御の詳細フローである。また、図4は、dv/dt一定制御した場合の目標電圧の時間変化のイメージ図である。予め、出力電圧Voの変化によって出力インダクタ11に流れるインダクタ電流iLが飽和しない、単位時間あたりの出力電圧Voの変化量の最大値である最大指令値変化量ΔVmaxを電源制御部2の内部に記憶しておく。ここで、単位時間とは、出力電圧Voの電源制御周期(取込み周期)の1周期に相当する。最大指令値変化量ΔVmaxの決め方については後ほど説明する。
まず、電源主回路部1への現在の電圧指令値Vsetに対する目標電圧Vtargetが昇圧させる方向(以下、昇圧モードと称す)であるか、降圧させる方向(以下、降圧モードと称す)であるかを判断する(S6)。
昇圧モードの場合(目標電圧Vtargetが現在の電圧指令値Vset以上の場合)には、出力電圧Voの電源制御周期(取込み周期)の1周期で変化させることのできる最大指令値変化量ΔVmaxを変化量aとして現在の電圧指令値Vsetに加算し、加算値xとする(S7)。加算値xは、インダクタ電流iLが飽和しない範囲内の最大指令値である。そして、加算値xが目標電圧Vtargetよりも小さいかどうかを判断する(S8)。加算値xが目標電圧Vtargetよりも小さい場合には、電圧指令値Vsetが目標電圧Vtargetにはまだ達していないため、次の周期の電圧指令値Vset_newとして加算値xを反映させる(S9)。加算値xが目標電圧Vtarget以上の場合には、変化量aを加算させたことによって、目標電圧Vtargetを上回ったと判断できるため、次の周期には電圧指令値Vset_newとして目標電圧Vtargetを反映させる(S10)。
降圧モードの場合(目標電圧Vtargetが現在の電圧指令値Vsetより小さい場合)には、出力電圧Voの電源制御周期(取込み周期)の1周期で変化させることのできる最大指令値変化量ΔVmaxを変化量aとして現在の電圧指令値Vsetから減算し、減算値yとする(S11)。減算値yは、インダクタ電流iLが飽和しない範囲内の最小指令値である。そして、減算値yが目標電圧Vtargetよりも大きいかどうかを判断する(S12)。減算値yが目標電圧Vtargetよりも大きい場合には、電圧指令値Vsetが目標電圧Vtargetにはまだ達していないため、次の周期の電圧指令値Vset_newとして減算値yを反映させる(S13)。減算値yが目標電圧Vtarget以下の場合には、変化量aを減算させたことによって、目標電圧vtargetを下回ったと判断できるため、次の周期には電圧指令値Vset_newとして目標電圧Vtargetを反映させる(S14)。
最後に、次の周期で計算させるための電圧指令値vset_newを電圧指令値Vsetに代入する(S15)。このような制御を行うことによって、出力電圧Voを変化させる場合、出力電圧Voの電源制御周期ごとに変化量a以下、つまり最大指令値変化量ΔVmax以下で出力電圧の電圧指令値Vsetを段階的に変化させる。変更指令によって出力電圧Voを変化させる場合の目標電圧Vtargetの時間変化は図4のようになる。
次に、最大指令値変化量ΔVmaxの決め方について説明する。目標電圧Vtargetを変化させる場合、出力コンデンサ12の容量C、出力電圧の変化量ΔV、電圧変化にかかる時間Δtとすると、Q=CVとQ=Itとの関係から式1で求められる電流ΔIが回路に流れることになる。
ΔI=C×ΔV/Δt ・・・(式1)
ここで、出力インダクタ11には定格電流が規定されている。この規定されている定格電流からディレーティング(定格値以下で動作させること)を考慮した電流値ΔI1を決定する。また、出力コンデンサ12の容量Cは出力電圧Voの平滑レベルやパルス負荷を伴う電源の場合はそのパルス負荷レベルによって決定される。電圧変化にかかる時間Δt1を電源制御周期とすると、電源制御周期で電圧を可変したときに出力インダクタ11を飽和させずに出力電圧Voを変化量の最大値ΔV1を最大指令値変化量ΔVmaxとすればよい。このため、最大指令値変化量ΔVmaxを、式2によって求めることができる。
ΔVmax=ΔV1=ΔI1×Δt1/C ・・・(式2)
以上のように、出力電圧Voの変化によって出力インダクタ11に流れるインダクタ電流iLが飽和しない範囲内における単位時間あたりの出力電圧Voの変化量の最大値である最大指令値変化量ΔVmaxを予め記憶しておき、最大指令値変化量ΔVmaxとしての変化量aで電圧指令値Vsetを段階的に変化させていくことによって、上位システムから出力電圧を変化させる指示があった場合でも、インダクタ電流iLを飽和させることなく、最短時間で出力電圧Voを目標電圧Vtargetに変化させることができる。また、電圧指令値Vsetと出力電圧VoとからPWM制御量を算出しているので、出力電圧の可変途中に外乱ノイズが混入した場合でも、誤動作を引き起こすことがない。
なお、本実施の形態1では、単位時間あたりの最大指令値変化量ΔVmaxによって目標電圧Vtargetを段階的に切り替えていくこととしたが、電源主回路部1の出力電圧の変化によって出力インダクタ11に流れる電流が飽和しない電源主回路部1のフィードバックゲインを予め設定し、出力電圧を変化させる場合、出力電圧の取込み周期ごとにフィードバックゲインを段階的に変化させていくことでも本実施の形態1と同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図5は、この発明を実施するための実施の形態2におけるデジタル制御電源装置の構成図である。出力インダクタ11のインダクタ電流iLをフィードバックする点が実施の形態1と異なる。図5において、出力コンデンサ12との接続点側に出力インダクタ11に流れるインダクタ電流iLを検出するための電流センサ15が設けられている。電源制御部2で実行されるデジタル制御の制御フローは図2に示した制御フローと同様であり、dv/dt一定制御に特徴をもたせたものである。
実施の形態1に示した制御方法は、目標電圧Vtargetに対して電圧指令値Vsetを段階的に変化させることによって出力インダクタ電流iLを飽和させることなく、電圧指令値Vsetを目標電圧Vtargetに収束させる制御方法である。現在の電圧指令値Vsetに最大指令値変化量ΔVmaxである変化量aを加算して次の周期の電圧指令値Vset_newを設定する制御方法であり、次の周期の電圧指令値Vset_newに対して出力電圧Voが追従して変化する場合に適した制御方法である。
しかしながら、実際には図2のS3のような通常制御でフィードバック制御を行っており、出力電圧Voと電圧指令値Vsetとの誤差を少しずつ埋めていくようにPWM制御量を調整している。このため、フィードバックゲインおよび出力電圧Voの変化量によっては後述する図7の破線で示す電圧応答特性(補正しない場合の電圧応答特性)のように出力電圧Voが目標電圧Vtargetに近づくにつれ、現在の電圧指令値Vsetに最大指令値変化量ΔVmaxとして変化量aを加算して次の周期の電圧指令値Vset_newを設定したとても、実際の出力電圧Voの変化量が小さくなることがある。この結果として、出力電圧Voの目標電圧Vtargetへの収束が、式1から計算できる最短時間を越える目標電圧到達時間を要してしまう可能性がある。そこで、本実施の形態では、最短時間で出力電圧Voを目標電圧Vtargetに収束させるために、常に出力インダクタ11の電流iLを計測し、その電流値をデジタル制御部2に取込みモニタしながら、出力電圧Voを最短時間で可変させる。
本実施の形態における(実施の形態1の図2に示した)S2で行う電圧指令値のdv/dt一定制御の制御フローについて説明する。図6は、電源制御部で実行されるdv/dt一定制御の詳細フローである。また、図7は、dv/dt一定制御した場合の目標電圧の時間変化のイメージ図である。図7において、●は本実施の形態における補正ありの場合の指令値Vsetを表し、○は補正ありの場合の出力電圧Voを表している。実施の形態1と同様に、出力電圧Voの変化によって出力インダクタ11に流れるインダクタ電流iLが飽和しない、単位時間(出力電圧Voの電源制御周期(取込み周期)の1周期)あたりの出力電圧Voの変化量の最大値である最大指令値変化量ΔVmaxを予め電源制御部2の内部に記憶しておく。
まず、現在の電圧指令値Vsetに対する目標電圧Vtargetが昇圧させる方向(昇圧モード)であるか、降圧させる方向(降圧モード)であるかを判断する(S16)。
昇圧モードの場合(目標電圧Vtargetが現在の電圧指令値Vset以上の場合)には、出力電圧Voの電源制御周期(取込み周期)の1周期で変化させることのできる最大指令値変化量ΔVmaxを変化量aとして現在の電圧指令値Vsetに加算し、加算値xとする(S17)。そして、加算値xが目標電圧Vtargetよりも小さいかどうかを判断する(S18)。加算値xが目標電圧Vtarget以上の場合には、変化量aを加算させたことによって、目標電圧Vtargetを上回ったと判断し、次の周期には電圧指令値Vset_newとしてこの目標電圧Vtargetを反映させる(S19)。
加算値xが目標電圧Vtargetより小さい場合には、電圧指令値Vsetが目標電圧Vtargetにはまだ達していない。ここで、短時間で出力電圧Voを目標電圧Vtargetに収束させるために、分岐フローS20を設ける。S20では、フィードバックされる出力電圧Voと一つ前の電源制御周期の電圧指令値Vsetとの差分が、所定値tより離れていないかを確認することによって、出力電圧Voの追従性を確認する。出力電圧Voと一つ前の電源制御周期の電圧指令値Vsetとの差分が所定値tより離れていない場合には、出力電圧Voが電圧指令値Vsetに追従できていると判断し、次の電圧指令値vset_newとして加算値xを反映させる(S23)。この状態は実施の形態1と同様の動作となる。
一方、出力電圧Voと一つ前の電源制御周期の電圧指令値Vsetとの差分が所定値tより離れている場合には、出力電圧Voが電圧指令値Vsetに追従できていないと判断する。出力電圧Voが電圧指令値Vsetに追従できていない状態では、最大指令値変化量ΔVmaxと同じ値を変化量aとして現在の電圧指令値Vsetに加算しても、実際には最大指令値変化量ΔVmax相当の電圧が出力電圧Voに加算されていないことを意味している。そこで、出力電圧Voを電圧指令値Vsetに追従させるために、加算値xにさらに補正のための補正値bを加算する。このような追従できていない状態では、補正値bを後述のように設定すれば、変化量aと補正値bとを合せて現在の電圧指令値Vsetに加算しても、実際の電圧変化量が最大指令値変化量ΔVmaxを上回ることはない。この加算後の値x+bが目標電圧Vtargetを超えていないかチェックを行う(S21)。加算後の値x+bが目標電圧Vtargetを超えている場合には、次の電圧指令値vset_newに目標電圧Vtargetを反映し(S19)、超えていない場合には、次の電圧指令値vset_newに加算値x+bを反映させる(S22)。
降圧モードの場合(目標電圧Vtargetが現在の電圧指令値Vsetより小さい場合)には、出力電圧Voの電源制御周期(取込み周期)の1周期で変化させることのできる最大指令値変化量ΔVmaxを変化量aとして現在の電圧指令値Vsetから減算し、減算値yとする(S24)。そして、減算値yが目標電圧Vtargetよりも大きいかどうかを判断する(S25)。減算値yが目標電圧Vtarget以下の場合には、変化量aを減算させたことによって、目標電圧Vtargetを下回ったと判断し、次の周期には次の周期の電圧指令値Vset_newとしてこの目標電圧Vtargetを反映させる(S26)。
減算値yが目標電圧Vtargetより大きい場合には、電圧指令値Vsetが目標電圧Vtargetにはまだ達していない。ここで、短時間で出力電圧Voを目標電圧Vtargetに収束させるために、分岐フローS27を設ける。S27では、フィードバックされる出力電圧Voと一つ前の電源制御周期の電圧指令値Vsetとの差分が、所定値tより離れていないかを確認することによって、出力電圧Voの追従性を確認する。出力電圧Voと一つ前の電源制御周期の電圧指令値Vsetとの差分が所定値tより離れていない場合には、出力電圧Voが電圧指令値Vsetに追従できていると判断し、次の電圧指令値vset_newとして減算値yを反映させる(S30)。この状態は実施の形態1と同様の動作となる。
一方、出力電圧Voと一つ前の電源制御周期の電圧指令値Vsetとの差分が所定値tより離れている場合には、出力電圧Voが電圧指令値Vsetに追従できていないと判断する。出力電圧Voが電圧指令値Vsetに追従できていない状態では、最大指令値変化量ΔVmaxと同じ値を変化量aとして現在の電圧指令値Vsetから減算しても、実際には最大指令値変化量ΔVmax相当の電圧が出力電圧Voから減算されていないことを意味している。そこで、出力電圧Voを電圧指令値Vsetに追従させるために、減算値yにさらに補正のための補正値bを減算する。このような追従できていない状態では、補正値bを後述のように設定すれば、変化量aと補正値bとを合せて現在の電圧指令値Vsetから減算しても、実際の電圧変化量が最大指令値変化量ΔVmaxを上回ることはない。この減算した値y−bが目標電圧Vtargetを超えていないかチェックを行う(S28)。減算した値y−bが目標電圧Vtargetを超えている場合には、次の電圧指令値Vset_newに目標電圧Vtargetを反映し(S26)、超えていない場合には、次の電圧指令値Vset_Newに減算値y−bを反映させる(S29)。
なお、昇圧モード、降圧モードの両方で使用した補正値bは、変化量aより小さい値であり、変化量aと補正値bとを合せた値で電圧が変化することを前提として、出力インダクタ11に流れる電流iLを検出し、その電流レベルが出力インダクタ11の定格電流からディレーティングを考慮した電流値ΔIを超えない範囲で設定する。
以上のように、本実施の形態2では、フィードバック制御による通常制御の特性として出力電圧Voが目標電圧Vtargetに近づいた際に、フィードバックゲインおよび電圧可変幅によっては出力電圧Voの変化量が小さくなり、目標電圧Vtargetへの収束時間が理論計算値よりも長くなってしまう場合に対応したものであり、出力電圧Voの変化量が小さくなることを検出した際に、出力インダクタ11の定格電流からディレーティングを考慮した電流値ΔIを超えない範囲で出力インダクタ電流iLを検出しながら、目標電圧レベルを補正することによって目標電圧到達時間を短くし、出力電圧Voを最短時間で目標電圧Vtargetに可変させることが可能となる。
なお、本実施の形態2では、目標電圧Vtargetへの追従性が悪くなった場合において目標電圧レベルを補正することとしたが、電源主回路部1の出力電圧の変化によって出力インダクタ11に流れる電流が飽和しない電源主回路部1のフィードバックゲインを予め設定し、電源主回路部1の出力電圧と取込み周期における一つ前の電源主回路部1への電圧指令値との差が所定以上になった場合、出力インダクタ11の定格電流を超えない範囲でフィードバックゲインを補正することでも同様の効果が得られる。
実施の形態3.
実施の形態1および実施の形態2において、出力電圧Voを変化させる場合には、出力インダクタに流れるインダクタ電流iLを飽和させずに最短時間で目標電圧Vtargetに可変する方法について説明した。本実施の形態3では、実施の形態1や本実施の形態2で説明したデジタル制御電源装置の負荷として通信用増幅器を適用する場合について説明する。
通信用増幅器において、エンベロープトラッキングという増幅器の効率改善手法がある。エンベロープトラッキングとは、入力信号の包絡線の瞬時電力のレベルに応じて、FETのドレイン電圧をコントロールする手法である。つまり、包絡線の瞬時電力が小さい場合にはドレイン電圧を下げ、包絡線の瞬時電力が大きい場合にはドレイン電圧を上げる。このような制御によって、電力損失を小さくし、増幅器の効率を高めることが可能となる。実施の形態1や本実施の形態2で説明したデジタル制御電源装置を増幅器の電源電圧として適用することによって、入力信号の包絡線の瞬時電力に併せて、出力電圧可変を行うことによって、増幅器の効率を上げることが可能となる。
以上のように、本実施の形態3によれば、通信用増幅器を負荷とするデジタル制御電源装置において、本実施の形態1または本実施の形態2に示したデジタル制御電源装置が有効であり、増幅器の入力信号の包絡線の瞬時電力に併せて、出力電圧可変を行うことによって、増幅器の効率を上げることが可能となる。
1 電源主回路部、2 電源制御部、3 目標電圧指令部、11 出力インダクタ、
12 出力コンデンサ、13,14 スイッチング素子、15 電流センサ。

Claims (5)

  1. 出力インダクタを有するDCDCコンバータと、
    前記DCDCコンバータの出力電圧をフィードバックしてパルス幅変調のパルス信号のデューティを決定し、パルス幅変調によって前記出力電圧を制御する電源制御部とを備え、
    前記電源制御部は、前記出力電圧の変化によって前記出力インダクタに流れる電流が飽和しない前記出力電圧の変化量の最大値を最大指令値変化量として予め設定し、前記出力電圧を変化させる場合、前記出力電圧の取込み周期ごとに前記最大指令値変化量以下で前記DCDCコンバータへの電圧指令値を段階的に変化させることを特徴とするデジタル制御電源装置。
  2. 前記電源制御部は、前記出力インダクタに流れる電流をフィードバックし、前記出力電圧と前記取込み周期における一つ前の前記電圧指令値との差が所定以上になった場合、前記出力インダクタの定格電流を超えない範囲で前記電圧指令値を補正することを特徴とする請求項1に記載のデジタル制御電源装置。
  3. 出力インダクタを有するDCDCコンバータと、
    前記DCDCコンバータの出力電圧をフィードバックしてパルス幅変調のパルス信号のデューティを決定し、パルス幅変調によって前記出力電圧を制御する電源制御部とを備え、
    前記電源制御部は、前記出力電圧の変化によって前記出力インダクタに流れる電流が飽和しない前記DCDCコンバータのフィードバックゲインを予め設定し、前記出力電圧を変化させる場合、前記出力電圧の取込み周期ごとに前記フィードバックゲインを段階的に変化させることを特徴とするデジタル制御電源装置。
  4. 前記電源制御部は、前記出力インダクタに流れる電流をフィードバックし、前記出力電圧と前記取込み周期における一つ前の前記DCDCコンバータへの電圧指令値との差が所定以上になった場合、前記出力インダクタの定格電流を超えない範囲で前記フィードバックゲインを補正することを特徴とする請求項3に記載のデジタル制御電源装置。
  5. 通信用増幅器を負荷とし、
    前記電源制御部は、入力信号の包絡線の瞬時電力に応じて前記出力電圧を変化させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のデジタル制御電源装置。
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