JP2013234376A - 高強度アルミニウム合金ブレージングシート及びその製造方法 - Google Patents

高強度アルミニウム合金ブレージングシート及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なろう付性と耐食性、高いクリープ強度を有するアルミニウム合金ブレージングシートを提供する。
【解決手段】本発明は、アルミニウム合金からなる心材と、心材の少なくとも一方の面にクラッドされたAl−Si系合金からなるろう材とを備えるアルミニウム合金ブレージングシートにおいて、心材は、Mn:0.6〜1.8mass%、Si:0.01〜1.2mass%、Fe:0.3mass%以下、Cu:0.05〜1.2mass%を含有するアルミニウム合金であり、ろう材は、Si:2.5〜13.0mass%、Fe0.05〜1.0mass%を含有するアルミニウム合金であり、心材は、ろう付前の任意断面において、Feを含有する金属間化合物であって円相当径が1〜100μmであるものの占める面積率が3%以下であることを特徴とする高強度アルミニウム合金ブレージングシートである。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車用熱交換器等に使用されるアルミニウム合金ブレージングシートに関し、特に高温圧縮空気や冷媒の通路構成材として好適に使用される高強度アルミニウム合金ブレージングシート及びその製造方法に関する。
アルミニウム合金は軽量かつ高熱伝導性を備えており、適切な処理により高耐食性が実現できるため、自動車用熱交換器、例えば、ラジエータ、コンデンサ、エバポレータ、ヒータ、インタークーラなどに用いられている。これら自動車用熱交換器の流路形成部品用の材料として、アルミニウム合金からなる心材と、この心材にろう材や犠牲陽極材をクラッドしたアルミニウム合金ブレージングシートが使用されている。具体的には、JIS3003合金に代表されるAl−Mn系合金等を心材とし、一方の面にAl−Si系合金等のろう材、又は、Al−Zn系合金等の犠牲陽極材をクラッドした2層クラッド材や、心材の内面側にAl−Zn系合金などの犠牲陽極材をクラッドすると共に、大気側にAl−Si系合金などのろう材をクラッドした3層クラッド材が使用されている。
熱交換器は通常、このようなクラッド材とコルゲート成形したフィンとを組み合わせ、600℃程度の温度でろう付することによって接合される。熱交換器として自動車に搭載された後、この流路形成部品が破壊し貫通すると、内部を循環している冷却水や冷媒の漏洩が生じる。そのため、製品寿命を向上させるために、ろう付後における強度に優れたアルミニウム合金ブレージングシートが必要不可欠とされている。
ところで、近年になって自動車の軽量化に対する要求が高まり、これに対応するため自動車用熱交換器の軽量化も求められている。そのため、熱交換器を構成する各部材の薄肉化が検討されており、これに伴いアルミニウム合金ブレージングシートのろう付け後の強度を更に向上させることが必要とされている。特に、ターボチャージャの圧縮空気を冷却する熱交換器であるインタークーラは、圧縮空気の流路を形成するアルミ材料が200℃近い高温に晒される。このような高温環境では、材料がクリープ変形を起こし、それによって熱交換器の部材に損傷が生じることが懸念される。従って、材料が薄肉であっても熱交換器に十分な耐久性を持たせるためには、従来よりもクリープ強度に優れる材料が要求される。
ここで、アルミニウム合金ブレージングシートのクリープ強度を決定する要因について考えると、その大半は心材が担っている。そして、心材のクリープ強度には主要添加元素であるMnの存在状態が大きく影響すると考えられる。心材に添加されたMnは、アルミニウムのマトリックス中に固溶して固溶強化として作用する。また、Mnは、金属間化合物(Al−Mn−Si系化合物)を生成することができることから、これが分散強化材として作用することもある。
上記のMnの挙動に影響を与えるのが、心材に含有されているFeである。Feは、Si、MnとともにAl−Fe−Mn−Si系やAl−Mn−Fe系の化合物を形成するが、これらFeを含む金属間化合物は粗大なものとなり易く粗大になった場合には分散強化にはほとんど寄与しない。そして、Feの含有量が多いと、粗大な金属間化合物が多く形成し、マトリックス中に固溶するMn量が減少すると共に、分散強化に有用な前記Al−Mn−Si系の金属間化合物の分散密度が低くなるため、これらによるクリープ強度向上の効果が低減する。
上記のクリープ強度に対する構成元素の影響を考慮すると、従来から使用されているアルミニウム合金ブレージングシートの心材であるJIS3003合金(Al−Mn系合金)は、心材に0.7%以下のFeの含有を許容することから、このようなクラッド材のろう付け後のクリープ強度は不十分であり、例えば200℃における引張強さが110MPa程度であり不十分な強度であった。
もっとも、このような一般材であってもろう付け条件を調整することでクリープ強度を改善することができる。例えば、より高温の条件、又は、より長時間の条件でろう付加熱を行えば、その間にFeを含む金属間化合物の一部のMnをマトリックス中に固溶させることができるため、Mnによる固溶強化の効果を得ることができ、優れたクリープ強度を発揮させることが可能である。
しかし、ろう付温度の高温化は、局所的なろう侵食やフィンの溶融、座屈の発生が不可避となるため、現実的な対応ではない。また、近年、熱交換器の生産を高効率化するため、ろう付の加熱処理を従来よりも短時間で行う技術開発が進んでいる。かかる時代背景を鑑みると、ろう付加熱を長時間化することはその要求に背くものである。更に、短時間のろう付加熱では、熱交換器全体の温度を均一にすることが難しくなる。
以上から、アルミニウム合金ブレージングシートのろう付け後のクリープ強度確保のためには、心材中のFeを含む金属間化合物の問題に対処する必要はあるものの、ろう付け温度の高温化やろう付け時間の長時間化は採用できない。むしろ短時間でのろう付加熱においても、ろう付後に優れたクリープ強度を持たせることが必要不可欠な技術課題となっている。
アルミニウム合金におけるFeを含む金属間化合物の影響について検討を行った先行技術としては、例えば、特許文献1記載のものがある。この先行技術では、鋳造後のアルミニウム合金の均質化処理を570℃以上で8時間以上行い、熱間圧延を450〜550℃で行い、その後の工程についても様々な条件を規定している。その結果、得られるアルミニウム合金の金属組織は、1μm以下の析出物が50000個/mm以上であるとされている。
しかしながら、上記の先行技術においては、Feを含む金属間化合物のみの影響について検討するものではない。そして、高速ろう付におけるクリープ強度の向上という技術課題に対する解決策を示唆し得ない。
特開平2−282451号公報
本発明は、良好なろう付性と耐食性だけでなく、高速ろう付に対応可能であり高いクリープ強度を有するアルミニウム合金ブレージングシートの提供を目的とする。特に、自動車用熱交換器の流体通路構成材として好適に使用可能なアルミニウム合金ブレージングシート、及び、その製造方法の提供を目的とする。
本発明者等は上記課題について鋭意研究を重ねた結果、アルミニウム合金ブレージングシートの心材となるアルミニウム合金について、高速のろう付加熱においてもクリープ強度を改善するためには、粗大なFeを含む金属間化合物の体積を一定限度まで減らし、固溶強化及び分散強化を阻害させないことが重要であると考えた。この考察は、Feを含む金属間化合物は、従来、その存在そのものが忌避されるべきものであると考えられていたが、合金強度に悪影響を及ぼすものとそうでないものの基準を明確とし、前者についてその許容限度を明示すべきであるという考えに基づくものである。
一方、合金強度に悪影響を及ぼし得るFeを含む金属間化合物の体積を低減するためには、添加するFeの量を制限することはもちろんであるが、それだけでは不十分である。そこで本発明者等は、Feを含む金属間化合物の生成経路を考慮し、鋳造工程等の合金製造工程に関する条件を詳細に制御することが必要であると考えた。そして、特定の合金組成のアルミニウム合金心材を用いて、特定の工程で製造することで、特定の金属組織を有するアルミニウム合金クラッド材がその目的に適合することを見出し本発明に想到した。
即ち、本発明は、アルミニウム合金からなる心材と、前記心材の少なくとも一方の面にクラッドされたAl−Si系合金からなるろう材とを備えるアルミニウム合金ブレージングシートにおいて、前記心材は、Mn:0.6〜1.8mass%、Si:0.01〜1.2mass%、Fe:0.3mass%以下、Cu:0.05〜1.2mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、前記ろう材は、Si:2.5〜13.0mass%、Fe0.05〜1.0mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、前記心材は、ろう付前の任意断面において、Feを含有する金属間化合物であって円相当径が1〜100μmであるものの占める面積率が3%以下であることを特徴とする高強度アルミニウム合金ブレージングシートである。
以下、本発明に係る高強度アルミニウム合金ブレージングシートについて、その金属組織及び各構成の詳細について説明する。尚、強度や耐食性に関する性能に関する説明は、全てろう付後についてのものである。また、本願明細書において合金組成を示す「%」とはmass%(質量%)を意味する。
本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは心材の金属組織に関し、ろう付前の心材の任意断面におけるFeを含む金属間化合物の面積率について、その円相当径が1〜100μmであるものの占める面積率が3%以下とする。
Feを含む金属間化合物のサイズとして、円相当径が1〜100μmと規定するのは、心材の強度に好ましくない金属間化合物を明確にするためである。即ち、1μm未満の微細な金属間化合物は、ろう付後のクリープ強度に悪影響を及ぼすどころか、分散強化を有する分散粒子としてクリープ強度に寄与するからである。また、100μmを越える巨大な金属間化合物は正常に製造されたブレージングシートには存在し得ない。これは、かかる巨大な金属化化合物は、心材製造中の圧延の際、圧延材の割れの要因となるからである。
そして、上記サイズのFeを含む金属間化合物について、任意断面で占める割合を面積率で3%以下としたのは、好ましくない金属間化合物であっても存在が許容される限界を明確にするためである。面積率で3%以下である場合、ろう付加熱の時間によらずに、ろう付後のクリープ強度として十分なものを得ることができる。一方、面積率が3%を越えると、ろう付加熱が短時間の場合に、ろう付後のクリープ強度が不十分となる。尚、本発明では、ろう付け加熱前の心材の状態について、上記のFeを含む金属間化合物の面積率を規定しているが、ろう付加熱後もこの面積率は同じとなる。この金属間化合物は、短時間でのろう付加熱によって固溶しないからである。
次に、本発明のアルミニウム合金ブレージングシートを構成する心材、ろう材、犠牲陽極材の合金成分について説明する。
心材は、Mn:0.6〜1.8mass%、Si:0.01〜1.2mass%、Fe:0.01〜0.3mass%、Cu:0.05〜1.2mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金である。心材であるアルミニウム合金についての必須添加元素は、Mn、Si、Fe、Cuである。
Mnは、SiとともにAl−Mn−Si系の金属間化合物を形成し、分散強化によりクリープ強度を向上させたり、アルミニウム母相中に固溶して固溶強化によりクリープ強度を向上させる。Mnの含有量は、0.6〜1.8mass%(以下、単に「%」と記す)である。含有量が0.6%未満ではその効果が小さく、1.8%を超えると鋳造時に巨大金属間化合物が形成され易くなり、塑性加工性を低下させる。Mnの好ましい含有量は、0.8〜1.6%である。
Siは、MnとともにAl−Mn−Si系の金属間化合物を形成し、分散強化により強度を向上させたり、アルミニウム母相中に固溶して固溶強化により強度を向上させる。Siの含有量は、0.01〜1.2%である。含有量が0.01%未満では高純度アルミニウム地金を使用しなければならずコスト高となり、1.2%を超えると心材の融点が低下して心材へのろうの侵食が発生する。Siの好ましい含有量は、0.3〜1.0%である。
Feは、これまで述べたように、粗大な金属間化合物を形成し、Mnによる固溶強化、分散強化の作用の妨げとなる。そのため、本発明で如何にFeを含む金属間化合物の許容量を明示したとしても、Fe含有量には上限がある。以上から、Feの含有量は、0.3%を上限とする。0.3%を超えると、高速でろう付された場合のクリープ強度が不十分となるからである。一方、Feの含有量は少ない方が好ましいが、0.01%未満に制御することは容易ではなく、高純度アルミニウム地金を使用しなければならずコスト高となる。尚、Feの好ましい含有量は、0.1〜0.25%である。
Cuは、固溶強化により強度を向上させる。Cuの含有量は、0.05〜1.2%である。含有量が0.05%未満ではその効果が小さく、1.2%を超えるとアルミニウム合金が鋳造時に割れを発生する。Cuの好ましい含有量は、0.3〜1.0%である。
心材は、上記の必須構成元素に加えて、Mg、Ti、Zr、Cr、Vから成る群から選択される1種以上を含有しても良い。
Mgは、MgSiの析出により強度を向上させるので含有させるのが好ましい。Mgの含有量は、0.05〜0.5%が好ましい。含有量が0.05%未満ではその効果が小さい場合があり、0.5%を超えると、ろう付が困難となる場合がある。Mgのより好ましい含有量は、0.15〜0.4%である。
Tiは、固溶強化により強度を向上させるので含有させるのが好ましい。Tiの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。含有量が0.05%未満ではその効果が得られない場合があり、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Tiのより好ましい含有量は、0.1〜0.2%である。
Zrは、固溶強化により強度を向上させ、またAl−Zr系の金属間化合物が析出してろう付後の結晶粒粗大化に作用するので含有させるのが好ましい。Zrの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。含有量が0.05%未満ではその効果が得られない場合があり、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Zrのより好ましい含有量は、0.1〜0.2%である。
Crは、固溶強化により強度を向上させ、またAl−Cr系の金属間化合物が析出してろう付後の結晶粒粗大化に作用するので含有させるのが好ましい。Crの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。含有量が0.05%未満ではその効果が得られない場合があり、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Crのより好ましい含有量は、0.1〜0.2%である。
Vは、固溶強化により強度を向上させるので含有させるのが好ましい。Vの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。含有量が0.05%未満ではその効果は得られない場合があり、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Vのより好ましい含有量は、0.1〜0.2%である。
尚、心材は、不可避不純物として上記以外の元素を、全体で0.15%以下含有することを許容する。但し、上記以外の元素の含有量は、いずれも0.05%以下にすることを要する。
本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、心材の少なくとも一方の面にろう材がクラッドされる。このろう材は、Si:2.5〜13.0%、Fe0.05〜1.0%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金である。ろう材であるアルミニウム合金についての必須添加元素は、Si、Feである。
Siは、融点を低下させて液相を生じ、ろう付けを可能にする。Siの含有量は、2.5〜13.0%である。2.5%未満では、生じる液相が僅かでありろう付けが機能し難くなる。一方、13.0%を超えると、例えばフィンなどの相手材へ拡散するSi量が過剰となり、相手材の溶融が発生する。Siの好ましい含有量は3.5〜12.0%であり、更に好ましい含有量は7.0〜12.0%である。
Feは、Al−Fe系やAl−Fe−Si系の化合物を形成し易い。Al−Fe−Si系化合物の形成によりろう材の有効Si量を低下させ、また、Al−Fe系やAl−Fe−Si系の化合物の形成によりろう付時におけるろうの流動性を低下させ、ろう付性を阻害する。Feの含有量は、0.05〜1.0%である。Fe含有量が1.0%を超えると、上述のようにろう付性を阻害してろう付が不十分となる。一方、Feの含有量は少ない方が好ましいが、0.05%未満では、高純度アルミニウム地金を使用しなければならなくなってコスト高を招く。Feの好ましい含有量は、0.1〜0.8%である。
そして、ろう材は、任意の添加元素としてZnを含むことができる。Znは、電位を卑にすることができ、心材との電位差を形成することで犠牲陽極効果により耐食性を向上できるので含有させるのが好ましい。添加する場合のZnの含有量は、0.5〜5.5%が好ましい。0.5%未満ではその効果が十分でない場合があり、5.5%を超えると、例えばフィンなどの相手材との接合部にZnが濃縮し、これが優先腐食して相手材が剥離する場合がある。Znのより好ましい含有量は、0.5〜3.0%である。このZnを含むろう材は、心材の両面にろう材がクラッドされたアルミニウム合金ブレージングシートの場合、一方のろう材のみに含まれていても良く、両方のろう材に含まれていてもよい。
尚、ろう材は、不可避不純物として上記以外の元素を、全体で0.15%以下含有することを許容する。但し、上記以外の元素の含有量は、いずれも0.05%以下にすることを要する。
本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、心材の一方の面にろう材がクラッドされ、他方の面にアルミニウム合金からなる犠牲陽極材をクラッドしたものも適用できる。例えば、熱交換器の使用環境において高い耐食性が求められるような場合に、心材の一方の面にクラッドされる。この犠牲陽極材は、Zn:0.5〜6.0mass%、Si:0.01〜1.5mass%、Fe:0.01〜2.0mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金である。犠牲陽極材であるアルミニウム合金についての必須添加元素は、Zn、Si、Feである。
Znは、電位を卑にすることができ、心材との電位差を形成することで犠牲陽極効果により耐食性を向上できる。Znの含有量は、1.0〜6.0%である。含有量が1.0%未満ではその効果が十分ではなく、6.0%を超えると腐食速度が速くなり早期に犠牲陽極材が消失し、耐食性が低下する。Znの好ましい含有量は、2.0〜5.0%である。
Siは、Fe、MnとともにAl−Fe−Mn−Si系の化合物を形成し、分散強化により強度を向上させたり、或いは、アルミニウム母相に固溶して固溶強化により強度を向上させる。また、ろう付時に心材から拡散してくるMgと反応してMgSi化合物を形成することで、強度を向上させる。Siの含有量は、0.01〜1.5%である。含有量が0.01%未満では、高純度アルミニウム地金を使用しなければならずコスト高となる一方、1.5%を超えると犠牲陽極材の融点が低下して溶融してしまい、また、犠牲陽極材の電位を貴にするため、犠牲陽極効果を阻害して耐食性を低下させる。Siの好ましい含有量は、0.05〜1.2%である。
Feは、Si、MnとともにAl−Fe−Mn−Si系やAl−Mn−Fe系の化合物を形成し、分散強化により強度を向上させる。Feの添加量は、0.01〜2.0%である。含有量が0.01%未満では、高純度アルミニウム地金を使用しなければならずコスト高となる。一方、2.0%を超えると鋳造時に巨大金属間化合物が形成され易くなり、塑性加工性を低下させる。Feの好ましい含有量は、0.05〜1.5%以下である。
犠牲陽極材は、上記の必須構成元素に加えて、Mn、Mg、Ti、Zr、Cr、Vから成る群から選択される1種以上を含有しても良い。
Mnは、強度と耐食性を向上させる。Mnの含有量は、0.05〜1.8%が好ましい。1.8%を超えると鋳造時に巨大金属間化合物が形成され易くなり、塑性加工性を低下させる場合があり、また犠牲陽極材の電位を貴にするため、犠牲陽極効果を阻害して耐食性を低下させる場合がある。一方、0.05%未満ではその効果が小さい場合がある。Mnのより好ましい含有量は、0.05〜1.5%である。
Mgは、MgSiの析出により強度を向上させる。また、犠牲陽極材自身の強度を向上させるだけでなく、ろう付加熱することにより心材へMgが拡散して心材の強度も向上させる。Mgの含有量は、0.5〜3.0%が好ましい。0.5%未満ではその効果が小さい場合があり、3.0%を超えると熱間クラッド圧延時の圧着が困難となる場合がある。Mgのより好ましい含有量は、0.5〜2.0%である。尚、Mgはノコロックろう付におけるろう付性を阻害するため、犠牲陽極材が0.5%以上のMgを含有する場合は犠牲陽極材にノコロックろう付をすることができない。この場合には、例えば流路の接合には溶接などの手段を用いる必要がある。
Tiは、固溶強化により強度を向上させ、また耐食性の向上を図ることができる。Tiの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。0.05%未満では、その効果が得られない場合がある。一方、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Tiのより好ましい含有量は、0.05〜0.2%である。
Zrは、固溶強化により強度を向上させ、またAl−Zr系の金属間化合物が析出してろう付後の結晶粒粗大化に作用する。Zrの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。含有量が0.05%未満ではその効果が得られない場合があり、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Zrのより好ましい含有量は、0.1〜0.2%である。
Crは、固溶強化により強度を向上させ、またAl−Cr系の金属間化合物が析出してろう付後の結晶粒粗大化に作用する。Crの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。含有量が0.05%未満ではその効果が得られない場合があり、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Crのより好ましい含有量は、0.1〜0.2%である。
Vは、固溶強化により強度を向上させ、また耐食性の向上が図ることができる。Vの含有量は、0.05〜0.3%が好ましい。0.05%未満ではその効果が得られない場合がある。一方、0.3%を超えると巨大金属間化合物を形成し易くなり、塑性加工性を低下させる場合がある。Vのより好ましい含有量は、0.05〜0.2%である。
尚、犠牲陽極材は、不可避不純物として上記以外の元素を、全体で0.15%以下含有することを許容する。但し、上記以外の元素の含有量は、いずれも0.05%以下にすることを要する。
本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、上記で説明した所定金属組織を有する心材、ろう材、犠牲陽極材の組合せにより構成される。例えば、心材の一方の面にろう材又は犠牲陽極材のいずれかをクラッドした2層クラッド材や、心材の両方の面にろう材をクラッドした3層クラッド材、更に、心材の一方の面にろう材を、他方の面に犠牲陽極材をクラッドした3層クラッド材などが適用される。
また、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートの厚さ、ろう材層や犠牲陽極材層のクラッド率に特に制限はないが、通常、自動車用熱交換器の流路形成部品用材として用いる場合には、約0.6mm以下の薄肉ブレージングシートとすることができる。但し、この範囲内の板厚に限定されるものではなく、0.6〜5mmの比較的厚肉の材料として使用することも可能である。ろう材層及び犠牲陽極材層における片面クラッド率は、通常3〜20%程度である。
次に、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートの製造方法について説明する。上述したように、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、所定組成のアルミニウム合金からなる心材について、円相当径が1〜100μmのFeを含有する金属間化合物の面積率が3%以下としている。ここで、Feを含有する金属間化合物は、主に鋳造から熱間圧延までの工程にて生成されることからこれらの各工程における制御を要する。
本発明に係る高強度アルミニウム合金ブレージングシートの製造方法は、心材及びろう材のアルミニウム合金をそれぞれ鋳造する鋳造工程と、鋳造後の心材の少なくとも一方の面に、鋳造後のろう材を組み合わせて合わせ材とする合わせ工程と、合わせ工程後に合わせ材を加熱保持する加熱工程と、加熱工程後の合わせ材を熱間クラッド圧延する工程とを含むものであり、これらの工程中、特に、鋳造工程と熱間クラッド圧延工程における条件制御を主とする。以下、これらの工程に重点を置きつつ詳細に説明する。
心材における粗大な金属間化合物の量を抑制するためには、まず鋳造時にそのようなサイズの化合物を生成させないことが必要である。心材の鋳造時における冷却速度が速い方がFeを含む1〜100μmのサイズの金属間化合物の量は少なくなる。また、既に述べたように心材中のFe含有量が多いほど粗大な金属間化合物を生成しやすい。従って、心材に含有されるFe量が多いほど、鋳造時の冷却において厳しい制御を行わなければ、適切な金属組織を得ることができない。発明者等は、詳細な研究を重ねた結果、心材に含有するFe量(%)をCとしたとき、鋳造時の冷却速度が5×C(℃/s)以上であるとき、または後に示す均質化処理を施すときには450℃までの冷却速度も一定の速度以上に制御したときのみ、ろう付前の心材の任意断面における1〜100μmのサイズを有する金属間化合物の占める割合が面積率で3%以下であるブレージングシートを製造できることを見出した。
鋳造における他の条件については特に制限はないが、溶湯の温度は670〜800℃とし、メタルヘッドの高さは50〜150mm程度とするのが好ましい。尚、犠牲陽極材及びろう材の鋳造には特に制限はないが、DC法で行われ、溶湯の温度は670〜800℃とし、メタルヘッドの高さは50〜150mm程度とするのが好ましい。また、心材は、鋳造後、次の合わせ工程のため熱間圧延によって所定の厚さまで圧延しても良い。
尚、上記の鋳造工程に関する条件は、心材に関するものであり、ろう材及び犠牲陽極材の製造方法に特に制限は無いが、通常はDC法で鋳造される。これらの材料も鋳造後、熱間圧延によって所定の厚さまで圧延しても良い。
鋳造された心材は、合わせ工程に供されるが、その前に均質化処理工程を経ても良い。均質化処理工程における条件に特に制約は無いが、通常の保持温度は500〜640℃、保持時間は1〜20程度である。保持温度が500℃未満、または保持時間が1時間未満では均質化処理の効果が十分に得られない場合があり、保持温度が640℃を超えると心材鋳塊の溶融を生じるおそれがあり、保持時間が20時間を超えると生産性を著しく損なってしまう。
そして、心材に均質化処理を施す場合、上記の加熱保持後に冷却する際、450℃まで冷却されるときの冷却速度を30℃/h以上とすることが好ましい。450℃まで冷却されるときの冷却速度を30℃/h以下とした場合、冷却中に金属間化合物の粗大化が起こる可能性があるからである。このように、前述の鋳造時の冷却速度の制御・管理と合わせて、均質化処理後450℃まで冷却されるときの冷却速度を30℃/h以上に制御・管理することで、心材の任意断面における1〜100μmのサイズを有する金属間化合物の占める割合が面積率で3%以下にすることができる。
次に、合わせ工程、合わせ材の加熱工程及び熱間クラッド圧延工程について説明する。上記の方法で鋳造された心材鋳塊は、後述する均質化処理工程を任意的に経て、合わせ工程にかけられる。合わせ工程において組み合わされる合わせ材としては、鋳造された心材の一方の面に鋳造されたろう材を重ねた2層の合わせ材、鋳造された心材の両方の面に鋳造されたろう材を重ねた3層の合わせ材、鋳造された心材の一方の面に鋳造されたろう材を、他方の面に鋳造された犠牲陽極材を重ねた3層の合わせ材である。このようにして合わせられた材料の総厚さは、250〜800mm程度、好ましくは300〜600mm程度である。
合わせ工程後、合わせ材は加熱工程にかけられる。加熱工程の条件に特に制限は無いが、通常は420〜550℃で0〜20時間保持される。加熱温度が420℃未満では、後の熱間クラッド圧延工程中における変形抵抗が大きく圧延が困難となる場合があり、加熱温度が550℃を超えると、合わせられたろう材が溶融してしまうおそれがある。また、保持時間が20時間を超えると、生産性を著しく損なってしまう。
上述の加熱工程後に、合わせ材は直ちに熱間クラッド圧延工程にかけられる。合わせ材の温度が400℃未満の温度に低下しないうちに、熱間クラッド圧延工程が開始される。熱間クラッド圧延工程中は、粗大な金属間化合物の近傍に変形によって生じる転位組織が局在化する。また、材料が高温に保たれている間は、金属間化合物の析出が生じやすい。
この高温の圧延工程における被加工材の組織変化に関し、発明者等は、材料の温度が400℃〜550℃である間に、圧延の1パスでかける圧下量が大きくなると、粗大な金属間化合物の近傍に局在化した転位組織において析出が促進し、金属間化合物がさらに粗大化してしまうという現象を見出した。そして、この知見に基き鋭意検討を重ねた結果、熱間クラッド圧延工程における条件として、材料の温度が400℃〜550℃である間に、圧延の1パスでかける圧下量が60%以下とすることとした。本発明者等によれば、材料の温度が400℃〜550℃である間に、圧延の1パスでかける圧下量が60%以下とする場合にのみ、ろう付前の心材の任意断面における1〜100μmのサイズを有する金属間化合物の占める割合が面積率で3%以下であるブレージングシートを製造することができる。一方、前記温度域における圧延の1パスの圧下量が60%を超えると、熱間クラッド圧延中における金属間化合物の粗大化が促進し、適切な金属組織を得ることができない。
上記説明した熱間クラッド圧延工程後のクラッド材は、その後冷間圧延に供されるが、最終板厚に達するまでの間に1〜2回程度の中間焼鈍を施しても良い。中間焼鈍は、150〜550℃の温度で行われることが好ましい。最後に中間焼鈍を行なってから最終板厚に達するまでの圧延率は、通常は10〜80%程度である。最終板厚は、通常は0.1〜0.6mm程度である。更に、最終板厚まで冷間圧延した後に、成形性の向上などを目的として仕上げ焼鈍を施しても良い。仕上げ焼鈍は、150〜550℃で行われることが好ましい。
以上のようにして製造されたアルミニウム合金ブレージングシートは、更に成形され、必要な部材と組み付けられた後、ろう付されることにより、熱交換器となる。
このろう付け接合の工程について、一般的なろう付の条件は、600℃付近で3〜5分程度保持を行うのが通常である。図1は、このろう付加熱時の温度チャートを模式的に示したものであるが、前記の600℃付近で3〜5分程度保持というろう付加熱条件に対しては、580℃以上に保持される時間が12分よりも長くなるのが一般的な温度制御の方法である。
本発明のアルミニウム合金ブレージングシートでは、ろう付加熱が短時間である場合、具体的にはろう付中に580℃以上に保持される時間を12分以下とすることで、発明の効果を最大限に発揮することができる。このように580℃以上に保持される時間を従来よりも短くした場合、従来のアルミニウム合金ブレージングシートでは、金属間化合物から心材マトリックス中に固溶するMnの量が少なく、粗大な金属間化合物が残るためクリープ強度が低い。これに対し、本発明のアルミニウム合金ブレージングシートでは、ろう付が短時間であるため金属間化合物から固溶するMnの量が少なくても、粗大な金属間化合物が少ないことから、ろう付け後優れたクリープ強度を得ることができる。
勿論、本発明のアルミニウム合金ブレージングシートについて長時間のろう付を行っても、従来技術と同等かそれ以上のクリープ強度を得ることができる。但し、ろう付け時間の短時間化とろう付け後のクリープ強度の確保とを両立させ、本発明の効果を最大限に発揮するためのろう付条件としては、ろう付中に580℃以上に保持される時間を12分以下とする。より好ましくは、より短時間である5分以下である。
尚、ろう付において到達する材料温度は、590〜620℃である。590℃より低いと流動するろうの量が不十分のためろう付不良が生じる場合があり、620℃より高いと心材やフィンにろうが侵食するおそれがある。
以上説明したように、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、ろう付後もクリープ強度に優れる。このクリープ強度については、ろう付け時間を短時間としても確保されている。このブレージングシートはフィン接合率、耐エロージョン性などろう付性に優れ、更に、適切な成分のろう材又は犠牲陽極材、或いは、ろう材及び犠牲陽極材を用いることにより優れた耐食性が達成できる。また、本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、上記特徴とともに軽量性と高熱伝導性の特徴により、特に自動車用の熱交換器の流路部品用材として好適に用いられる。
ろう付加熱時の温度チャートを模式的に示した図。
表1に示す合金組成を有する心材合金、表2に示す合金組成を有するろう材合金、表3に示す合金組成を有する犠牲陽極材合金をそれぞれDC鋳造により鋳造し、各々両面を面削して仕上げた。心材については、一部の供試材には600℃で3時間保持する均質化処理を施した。これらの合金を用い、心材合金の一方の面には皮材1として表2のろう材合金を組み合わせ、他方の面には皮材2として表2のろう材合金又は表3の犠牲陽極材合金を組み合わせた。尚、皮材2を組み合わせず2層材としたものもある。いずれの組み合わせにおいても、皮材のクラッド率は10%であり、合わせ材の総厚さは500mmである。
これらの合わせ材を500℃で3時間保持する加熱工程に供し、熱間クラッド圧延工程にかけ、3.5mm厚さの2層又は3層のクラッド材を作製した。その後、冷間圧延によって板厚を0.75mmとし、400℃で5時間保持の中間焼鈍、ならびに、最終冷間圧延を施して、H1n調質の最終板厚0.50mmのブレージングシート試料を作製した。
Figure 2013234376
Figure 2013234376
Figure 2013234376
以上の製造工程における、心材と皮材1と皮材2の組み合わせ、心材鋳造時の冷却速度、均質化処理の冷却時に450℃に達するまでの冷却速度、熱間クラッド圧延で材料温度が400〜500℃の間に1パスでかけられた最大の圧下率を表4に示す。尚、心材のFe量(%)をCとし、心材鋳造時の冷却速度が5×C(℃/s)以上の場合は鋳造冷却速度の判定欄に「○」、5×C(℃/s)未満の場合は「×」を付記した。また、以上の製造工程において問題が発生せず、0.5mmの最終板厚まで圧延できた場合は製造性を「○」とし、鋳造または圧延時における割れ、皮材の過剰な伸び、心材と犠牲陽極材との圧着不良が生じて最終板厚まで製造できなかった場合は製造性を「×」として表4に示す。
Figure 2013234376
以上製造したブレージングシート試料について、金属間化合物の面積率の測定、ろう付後の引張強さ及びクリープ変形量の測定、ろう付性評価、腐食深さ測定の各評価を行った。評価方法については下記の通りである。これらの結果を表5に示す。尚、表4における製造性「×」のものについては試料を製造できなかったため、下記評価を行なうことができなかった。
(金属間化合物の面積率の測定)
製造後及びろう付相当の加熱処理を施した各ブレージングシート試料の心材部分についてL−LT面を研磨で面出しし、走査型透過電子顕微鏡(STEM)にてエネルギー分散形X線分光器(EDS)によりFe元素分布のマッピングを行うことにより調べた。この際、電子分光装置(EELS)を用いて観察部の膜厚を測定し、膜厚が0.1〜0.15μmの箇所でのみSTEM観察を行って、各サンプルにつき1000倍の倍率で10視野ずつ観察し、それぞれの視野のFeのマッピングを画像解析することによって、1〜100μmのサイズの金属間化合物の面積率を求めた。その結果、面積率が3%以内の場合を合格(○)とし、面積率が3%を超えた場合を不合格(×)とした。尚、ここでのろう付相当加熱の条件は、到達温度を600℃とし580℃以上の保持時間は5分である。
(ろう付後における引張強さの測定)
ろう付相当の加熱処理を施したブレージングシート試料を、引張速度10mm/分、ゲージ長50mmの条件で、JIS Z2241に従って引張試験に供した。得られた応力−ひずみ曲線から引張強さを読み取った。その結果、引張強さが150MPa以上の場合を合格(○)とし、それ未満を不合格(×)とした。尚、ここでのろう付相当加熱の条件は、到達温度を600℃とし580℃以上の保持時間は5分である。
(ろう付後におけるクリープ変形量の測定)
ろう付相当の加熱処理を施したブレージングシート試料を長さ50mm、幅10mmの標点間を有する試験片に加工し、温度200℃、負荷応力30MPaのクリープ試験に供した。尚、ここでのろう付相当加熱の条件は、到達温度は600℃とした。そして、580℃以上の保持時間は5分、13分の2条件を設定している。これらについて、保持時間5分を「ろう付A」、保持時間13分を「ろう付B」と表5で表記した。試験開始から1週間時間経過した後の標点間の変位から、平均のひずみ速度を算出した。その結果、ひずみ速度が10−9/s以下の場合を合格とし、それより大きい場合を不合格とした。
(ろう付性の評価)
3003合金をコルゲート成形したフィン材を、ブレージングシート試料のろう材面に配置し、5%のフッ化物フラックス水溶液中に浸漬し、ろう付加熱に供した。尚、ここでのろう付加熱条件は、到達温度は600℃、580℃以上の保持時間は5分である。この試験コアのフィン接合率が95%以上であり、かつ、ブレージングシート試料またはフィンに溶融が生じていない場合をろう付性が合格(○)とし、フィン接合率が95%未満又はブレージングシート試料またはフィンに溶融が生じた場合をろう付性が不合格(×)とした。
(腐食深さの測定)
ブレージングシート試料にろう付相当の加熱を施した後、50mm×50mmに切り出し、試験面の逆側を樹脂によってマスキングした。尚、ここでのろう付相当加熱の条件は、到達温度を600℃とし580℃以上の保持時間は5分である。また、試験面とは、ろう材にZnが添加されている試料についてはろう材面を試験面とし、犠牲陽極材がクラッドされている試料については犠牲陽極材面を試験面とした。どちらにも該当しない試料については耐食性の評価を行なわなかった。試験面がろう材の場合は、ASTM−G85に基づいてSWAAT試験に供し、500時間で腐食貫通の生じなかったものを合格(○)とし、腐食貫通の生じたものを不合格(×)とした。試験面が犠牲材の場合は、Cl500ppm、SO 2−100ppm、Cu2+10ppmを含有する88℃の高温水中で8時間、室温放置16時間を1サイクルとするサイクル浸漬試験を3ヶ月間実施し、腐食貫通の生じなかったものを合格(○)とし、生じたものを不合格(×)とした。
Figure 2013234376
以下、表5を参照しつつ評価結果を検討する。まず、実施例1〜13及び33〜40は、心材、ろう材、犠牲陽極材の組成が本発明で規定する条件を満たすものであり、また、その製造条件も適切なものとした試料である。これらの実施例は、製造性も良好であり、心材の金属間化合物の面積率も条件をクリアしていた。そして、これらの実施例は、ろう付後の引張強さ、ろう付後のクリープ速度、ろう付性、腐食深さのいずれも合格であった。尚、ろう材にZnを添加している実施例6〜8については、ろう材面の腐食深さについても優れていた。
次に比較例について検討する。比較例14〜21は、心材の組成が本発明規定の条件から外れたものであり、以下のような結果となった。
比較例14では、心材のSi成分が多過ぎたためろう付中に心材の溶融が起こり、ろう付性が不合格であった。
比較例15では、心材のMg成分が多過ぎたためろう付で未接合が生じ、ろう付性が不合格であった。
比較例16では、心材のFe成分が多過ぎたためFeを含む金属間化合物の面積率が3%を越えており、A条件でのろう付後のクリープ速度が不合格であった。
比較例17では、心材のTi、Zr、Cr、V成分が多過ぎたため圧延中に割れが生じ、ブレージングシートを製造することができなかった。
比較例18では、心材のMn成分が多過ぎたため圧延中に割れが生じ、ブレージングシートを製造することができなかった。
比較例19では、心材のCu成分が多過ぎたため鋳造中に割れが生じ、ブレージングシートを製造することができなかった。
比較例20では、心材のMn成分が少な過ぎたため、ろう付後の引張強さが不合格であった。
比較例21では、心材のCu成分が少な過ぎたため、ろう付後の引張強さが不合格であった。
比較例22〜26は、ろう材の組成が本発明規定の条件から外れたものであり、以下のような結果となった。
比較例22では、ろう材のZn成分が多過ぎたため、ろう材面の腐食深さが不合格であった。
比較例23では、ろう材のZn成分が少な過ぎたため、ろう材面の腐食深さが不合格であった。
比較例24では、ろう材のSi成分が少な過ぎたため、ろう付で未接合が生じ、ろう付性が不合格であった。
比較例25では、ろう材のSi成分が多過ぎたため、ろう付でフィンの溶融が生じ、ろう付性が不合格であった。
比較例26では、ろう材のFe成分が多過ぎたため、ろう付で未接合が生じ、ろう付性が不合格であった。
比較例27〜32は、犠牲陽極材の組成が本発明規定の条件から外れたものであり、以下のような結果となった。
比較例27では、犠牲陽極材のSi成分が多過ぎたため、犠牲陽極材の腐食深さが不合格であった。
比較例28では、犠牲陽極材のFe成分が多過ぎたため、犠牲陽極材の腐食深さが不合格であった。
比較例29では、犠牲陽極材のMn、Ti、Zr、Cr、V成分が多過ぎたため圧延中に割れが生じ、ブレージングシートを製造することができなかった。
比較例30では、犠牲陽極材のZn成分が少な過ぎたため、犠牲陽極材の腐食深さが不合格であった。
比較例31では、犠牲陽極材のZn成分が多過ぎたため、犠牲陽極材の腐食深さが不合格であった。
比較例32では、犠牲陽極材のMg成分が多過ぎたため、熱間クラッド圧延において圧着不良が生じ、ブレージングシートを製造することができなかった。
本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートにおいて犠牲陽極材は任意的に備えるものであるが、以上の結果から、犠牲陽極材を適用する場合、その適切な組成設定が必要であることがわかる。
そして、比較例41〜44は、ブレージングシートの製造工程に関し、本発明で重視される鋳造時の冷却速度及び熱延時の最大圧下率が本発明規定の条件から外れたものであり、以下のような結果となった。
比較例41では、鋳造時の冷却速度が遅過ぎたため、Feを含む金属間化合物の面積率が3%を越えており、ろう付けの加熱時間が短いA条件でのろう付後のクリープ速度が不合格であった。
比較例42では、鋳造時の冷却速度が遅過ぎたため、Feを含む金属間化合物の面積率が3%を越えており、ろう付けの加熱時間が短いA条件でのろう付後のクリープ速度が不合格であった。
比較例43では、熱延時の最大圧下率が高すぎたため、Feを含む金属間化合物の面積率が3%を越えており、ろう付けの加熱時間が短いA条件でのろう付後のクリープ速度が不合格であった。
また、比較例44では、均質化処理時の冷却速度が遅過ぎたため、Feを含む金属間化合物の面積率が3%を越えており、ろう付けの加熱時間が短いA条件でのろう付後のクリープ速度が不合格であった。本発明では、均質化処理は任意の工程であるが、この処理についても実施する場合には適切な冷却速度管理が必要であることがわかる。
本発明に係るアルミニウム合金ブレージングシートは、ろう付後の強度及びクリープ特性が高く、フィン接合率、耐エロージョン性などのろう付性や耐食性にも優れる。特に、軽量性と高熱伝導性にも優れるので、特に自動車用熱交換器の流路形成部品用材として好適に用いられる。

Claims (9)

  1. アルミニウム合金からなる心材と、前記心材の少なくとも一方の面にクラッドされたAl−Si系合金からなるろう材とを備えるアルミニウム合金ブレージングシートにおいて、
    前記心材は、Mn:0.6〜1.8mass%、Si:0.01〜1.2mass%、Fe:0.3mass%以下、Cu:0.05〜1.2mass%、を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、
    前記ろう材は、Si:2.5〜13.0mass%、Fe0.05〜1.0mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、
    前記心材は、ろう付前の任意断面において、Feを含有する金属間化合物であって円相当径が1〜100μmであるものの占める面積率が3%以下であることを特徴とする高強度アルミニウム合金ブレージングシート。
  2. 心材が、更に、Mg:0.05〜0.5mass%、Ti0.05〜0.3mass%、Zr:0.05〜0.3mass%、Cr:0.05〜0.3mass%及びV:0.05〜0.3mass%から成る群から選択される1種以上を含有する請求項1に記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシート。
  3. 心材の少なくとも一方の面にクラッドされたろう材が、更に、Zn:0.3〜5.5mass%を含有する請求項1又は2に記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシート。
  4. 心材の一方の面にろう材がクラッドされ、前記心材の他方の面にはアルミニウム合金からなる犠牲陽極材がクラッドされており、
    前記犠牲陽極材は、Zn:0.5〜6.0mass%、Si:0.01〜1.5mass%、Fe:0.01〜2.0mass%を含有し、残部Al及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシート。
  5. 犠牲陽極材が、更に、Mn:0.05〜1.8mass%、Mg:0.5〜3.0mass%、Ti0.05〜0.3mass%、Zr:0.05〜0.3mass%、Cr:0.05〜0.3mass%及びV:0.05〜0.3mass%から成る群から選択される1種以上を含有する請求項4に記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシート。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシートの製造方法であって、
    心材及びろう材のアルミニウム合金をそれぞれ鋳造する鋳造工程と、
    鋳造後の前記心材の少なくとも一方の面に、鋳造後の前記ろう材を組み合わせて合わせ材とする合わせ工程と、
    前記合わせ工程後、前記合わせ材を加熱保持する加熱工程と、
    前記加熱工程後の合わせ材を熱間クラッド圧延する工程とを含み、
    前記鋳造工程において、心材に含有するFe量(mass%)をC4としたとき、鋳造時の冷却速度が5×C4 (℃/s)以上とし、
    前記熱間クラッド圧延工程において、前記合わせ材の温度が400〜550℃である間、圧延1パスごとの圧下率を60%以下に制御する、高強度アルミニウム合金ブレージングシートの製造方法。
  7. 鋳造工程後合わせ工程前の心材を加熱保持した後に冷却する均質化処理工程を含み、
    前記均質化処理工程において、加熱保持後に450℃まで冷却されるときの温度変化が30℃/h以上とする請求項6記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシートの製造方法。
  8. 犠牲陽極材のアルミニウム合金を鋳造する工程を更に含み、
    合わせ工程で、鋳造後の心材の一方の面に鋳造されたろう材を組み合わせ、他方の面に鋳造された前記犠牲陽極材を組み合わせて合わせ材とし、
    前記合わせ材を、加熱工程で加熱保持した後、熱間クラッド圧延する工程を含む請求項6又は請求項7記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシートの製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の高強度アルミニウム合金ブレージングシートを流路形成部品用の材料として用いた熱交換器であって、
    ろう付後の流路形成部品用材料の任意断面において、円相当径が1〜100μmであり、Feを含有した金属間化合物の占める面積率が3%以下である熱交換器。
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