JP2013230717A - 樹脂製バックドア用アウタパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】剛性、強度を確保しつつ外観品質の優れた、自動車向けの、樹脂製バックドア用アウタパネルを提供する。
【解決手段】ルーフ部が設けられた樹脂製バックドア用アウタパネルであって、前記ルーフ部に、テーパーを有する凸形状が複数形成してなる、樹脂製バックドア用アウタパネル。凸形状が、少なくとも、車両本体のバックドア用の一対のヒンジ位置の直上である、ルーフ部の端部両側に形成された、前記の樹脂製バックドア用アウタパネル。凸形状が、さらに、一対のヒンジ位置の直上間に形成された、前記の樹脂製バックドア用アウタパネル。
【選択図】図1
【解決手段】ルーフ部が設けられた樹脂製バックドア用アウタパネルであって、前記ルーフ部に、テーパーを有する凸形状が複数形成してなる、樹脂製バックドア用アウタパネル。凸形状が、少なくとも、車両本体のバックドア用の一対のヒンジ位置の直上である、ルーフ部の端部両側に形成された、前記の樹脂製バックドア用アウタパネル。凸形状が、さらに、一対のヒンジ位置の直上間に形成された、前記の樹脂製バックドア用アウタパネル。
【選択図】図1
Description
本発明は、剛性、強度を確保しつつ外観品質の優れた、自動車向けの、樹脂製バックドア用アウタパネルに関する。
近年、自動車の燃費向上、環境負荷低減を目的として、自動車部品の軽量化が求められている。具体的には、部品の構造材を金属から樹脂に変更し、軽量化を図る例が増えてきており、バックドア部材に関しても樹脂化が始まっている。
一般的に、ガラス繊維強化樹脂成形品は鋼板品と比べると比剛性が高い(軽量でも高い曲げ剛性を確保できる)こと、鋼板品では加工しにくい複雑な形状を比較的容易に形成できること(設計自由度向上)、外観性(美観)に優れていること、金型代が安価なため大量生産品に向いていること等の利点がある。
一般的に、ガラス繊維強化樹脂成形品は鋼板品と比べると比剛性が高い(軽量でも高い曲げ剛性を確保できる)こと、鋼板品では加工しにくい複雑な形状を比較的容易に形成できること(設計自由度向上)、外観性(美観)に優れていること、金型代が安価なため大量生産品に向いていること等の利点がある。
また、車輌には、軽量化を図るためフード、ドア、フェンダ、バックドア、トランクドア等に樹脂パネルが採用されているが、金属製のパネルと比較し、面剛性が劣るなどの問題がある。このような問題に対し、アウタパネル2の面剛性及びドア等の構造上の剛性を確保するために、補強板をつけたり、板厚を厚くしたり又はリブを設けたりすることがなされている(特許文献1参照)。
また、剛性、強度の確保、外観良好な、車輌用樹脂パネルを得るために、繊維強化された樹脂からなる第1の樹脂層を基材とし、この第1の樹脂層の車輌外板側に非繊維強化樹脂からなる第2の樹脂層を設ける方法がなされている(特許文献2参照)。
補強板をつけたり、板厚を厚くしたり又はリブを設けたりした場合、リブにより表面がひずみ、ひけが発生する、あるいはパネル等の重量が重くなってしまう等の問題がある。
また、ガラス繊維強化樹脂成形品の繊維を増加させる方法も考えられるが、車輌用パネルの表面がざらざらとなり、車輌の外観品質が維持できないおそれがある。そのため、特許文献2記載のように、車輌外板側に非繊維強化樹脂からなる第2の樹脂層を設ける方法があるが、製造工程が複雑になるなど、コスト増、あるいは、重量増加などの問題がある。
本発明は、コスト増や重量増加がなく、剛性、強度を確保しつつ外観品質の優れた、自動車向けの、樹脂製バックドア用アウタパネルを提供するものである。
また、ガラス繊維強化樹脂成形品の繊維を増加させる方法も考えられるが、車輌用パネルの表面がざらざらとなり、車輌の外観品質が維持できないおそれがある。そのため、特許文献2記載のように、車輌外板側に非繊維強化樹脂からなる第2の樹脂層を設ける方法があるが、製造工程が複雑になるなど、コスト増、あるいは、重量増加などの問題がある。
本発明は、コスト増や重量増加がなく、剛性、強度を確保しつつ外観品質の優れた、自動車向けの、樹脂製バックドア用アウタパネルを提供するものである。
本発明は以下の通りである。
(1)ルーフ部が設けられた樹脂製バックドア用アウタパネルであって、前記ルーフ部に、テーパーを有する凸形状が複数形成してなる、樹脂製バックドア用アウタパネル。
(2)凸形状が、少なくとも、車両本体のバックドア用の一対のヒンジ位置の直上である、ルーフ部の端部両側に形成された、項(1)に記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(3)凸形状が、さらに、一対のヒンジ位置の直上間にも形成された、項(2)に記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(4)ルーフ部が、車内側に向かうリブを有し、凸形状が、その立ち上がり部分を前記リブの直上とする、項(1)〜(3)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(5)ルーフ部の端部両側に形成された凸形状において、テーパーが車両の後方側に設けてあり、前記テーパーの角度が174〜178度である、項(2)〜(4)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(6)一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状において、テーパーが車両の前方側及び後方側に設けてあり、前方側のテーパーの角度が175〜179度であり、後方側のテーパーの角度が174〜178度である、項(3)〜(5)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(7)ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を成形してなる、項(1)〜(6)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(1)ルーフ部が設けられた樹脂製バックドア用アウタパネルであって、前記ルーフ部に、テーパーを有する凸形状が複数形成してなる、樹脂製バックドア用アウタパネル。
(2)凸形状が、少なくとも、車両本体のバックドア用の一対のヒンジ位置の直上である、ルーフ部の端部両側に形成された、項(1)に記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(3)凸形状が、さらに、一対のヒンジ位置の直上間にも形成された、項(2)に記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(4)ルーフ部が、車内側に向かうリブを有し、凸形状が、その立ち上がり部分を前記リブの直上とする、項(1)〜(3)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(5)ルーフ部の端部両側に形成された凸形状において、テーパーが車両の後方側に設けてあり、前記テーパーの角度が174〜178度である、項(2)〜(4)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(6)一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状において、テーパーが車両の前方側及び後方側に設けてあり、前方側のテーパーの角度が175〜179度であり、後方側のテーパーの角度が174〜178度である、項(3)〜(5)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
(7)ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を成形してなる、項(1)〜(6)の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
本発明は、剛性、強度を確保しつつ外観品質の優れた、自動車向けの、樹脂製バックドア用アウタパネルを提供することが可能となった。
本発明の樹脂製バックドア用アウタパネルは、一般的に、インナパネルと接着剤等により接合されて、自動車用バックドアを構成するものである。尚、前記インナパネルは樹脂製であることが好ましい。
よって、自動車用バックドアを構成するアウタパネルとインナパネルは、一般的に、所定の金型を使用し、射出成形により、ナイロン材、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)等の樹脂材料を使用し、製造される。
よって、自動車用バックドアを構成するアウタパネルとインナパネルは、一般的に、所定の金型を使用し、射出成形により、ナイロン材、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)等の樹脂材料を使用し、製造される。
本発明の樹脂製バックドア用アウタパネルは、軽量化及び外観の点から樹脂材料として、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を使用することが好ましい。また、アウタパネルの厚みは、1〜6mmであることが好ましく、2〜4mmであることが特に好ましい。
自動車用バックドアに係るインナパネルは、軽量化及び強度の点から樹脂材料として、ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂を使用することが好ましい。また、使用されるインナパネルの厚みは、1〜6mmであることが好ましく、2〜4mmであることが特に好ましい。
自動車用バックドアに係るインナパネルは、軽量化及び強度の点から樹脂材料として、ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂を使用することが好ましい。また、使用されるインナパネルの厚みは、1〜6mmであることが好ましく、2〜4mmであることが特に好ましい。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6の一例を示す外観斜視図である。樹脂製バックドア用アウタパネル6は、ルーフ部5が設けられ、このルーフ部5に、テーパーを有する凸形状3、4が複数形成される。以下、樹脂製バックドア用アウタパネル6はアウタパネルとも表す。
ルーフ部5の広さは、車種やデザイン等により決定されるため、特に限定されるものでないが、通常、幅120〜150cm、長さ30〜40cm程度となる。
テーパーを有する凸形状3、4は、ルーフ部5に形成されるが、好ましくは2箇所以上、特に好ましくは3〜5箇所、更に好ましくは4箇所設けられる。凸形状3、4を、ルーフ部5に複数形成することにより、樹脂製バックドア用アウタパネル6の面剛性を確保することが可能となり、また、デザイン的にも好ましい。尚、凸形状3、4を奇数個形成する場合には、ルーフ部5の中央に1つ配置し、その1つの両側に残りを対象配置させることが好ましく、凸形状3、4を偶数個形成する場合には、ルーフ部5の中央から見て、左右対象となるように配置することが好ましい。
また、凸形状3は、少なくとも、車両本体1のバックドア用のヒンジ(図示しない)の取り付け位置に対応した、樹脂製バックドア用アウタパネル6のルーフ部5の端部両側に2箇所形成されることが好ましい。更には、通常、車両本体1にも、ヒンジの取り付け位置に対応した部分に、先に述べた凸形状3の延長であるかのように、凸形状2が、2箇所形成されている。
図1は、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6の一例を示す外観斜視図である。樹脂製バックドア用アウタパネル6は、ルーフ部5が設けられ、このルーフ部5に、テーパーを有する凸形状3、4が複数形成される。以下、樹脂製バックドア用アウタパネル6はアウタパネルとも表す。
ルーフ部5の広さは、車種やデザイン等により決定されるため、特に限定されるものでないが、通常、幅120〜150cm、長さ30〜40cm程度となる。
テーパーを有する凸形状3、4は、ルーフ部5に形成されるが、好ましくは2箇所以上、特に好ましくは3〜5箇所、更に好ましくは4箇所設けられる。凸形状3、4を、ルーフ部5に複数形成することにより、樹脂製バックドア用アウタパネル6の面剛性を確保することが可能となり、また、デザイン的にも好ましい。尚、凸形状3、4を奇数個形成する場合には、ルーフ部5の中央に1つ配置し、その1つの両側に残りを対象配置させることが好ましく、凸形状3、4を偶数個形成する場合には、ルーフ部5の中央から見て、左右対象となるように配置することが好ましい。
また、凸形状3は、少なくとも、車両本体1のバックドア用のヒンジ(図示しない)の取り付け位置に対応した、樹脂製バックドア用アウタパネル6のルーフ部5の端部両側に2箇所形成されることが好ましい。更には、通常、車両本体1にも、ヒンジの取り付け位置に対応した部分に、先に述べた凸形状3の延長であるかのように、凸形状2が、2箇所形成されている。
さらに、図1に示すように、凸形状4は、一対のヒンジ位置の直上間にも形成されることが好ましい。ルーフ部5の一対のヒンジ位置の直上間に形成される凸形状4は、好ましくは1箇所以上、さらに好ましくは2〜4箇所、特に好ましくは2箇所である。また、凸形状4の配置は、ルーフ部5の一対のヒンジ位置の直上間において、均等になされることが、美観と面剛性の点から好ましい。凸形状4が、ルーフ部5の一対のヒンジ位置の直上間に形成されない場合は、樹脂製バックドア用アウタパネル6の面剛性を十分確保できないおそれがある。
図2に示すように、ルーフ部5に形成されるテーパーを有する凸形状3、4としては、平面視で略四辺形であることが好ましいが、これに限定したものではない。
アウタパネル6のルーフ部5に占めるテーパーを有する凸形状3、4の割合(面積)としては、アウタパネル6のルーフ部5の面積を100%とした場合、25〜50%であることが好ましく、30〜40%であることがより好ましい。
例えば、ルーフ部5の端部両側に2箇所、この2箇所よりも内側に更に2箇所形成される場合、端部の凸形状3の割合(2箇所の合計)は15〜25%が好ましく、内側の凸形状4の割合(2箇所の合計)は15〜20%が好ましい。この範囲にあることにより、樹脂製バックドア用アウタパネル6の面剛性をより充分に確保することが可能となる。尚、アウタパネル6において、ルーフ部5とは、通常、略平坦構造であり、ルーフ部5とそれ以外の部分の境界17は、一定の角度を有している(図3参照)。よって、ルーフ部5とは、通常、略平坦構造の部分である。
アウタパネル6のルーフ部5に占めるテーパーを有する凸形状3、4の割合(面積)としては、アウタパネル6のルーフ部5の面積を100%とした場合、25〜50%であることが好ましく、30〜40%であることがより好ましい。
例えば、ルーフ部5の端部両側に2箇所、この2箇所よりも内側に更に2箇所形成される場合、端部の凸形状3の割合(2箇所の合計)は15〜25%が好ましく、内側の凸形状4の割合(2箇所の合計)は15〜20%が好ましい。この範囲にあることにより、樹脂製バックドア用アウタパネル6の面剛性をより充分に確保することが可能となる。尚、アウタパネル6において、ルーフ部5とは、通常、略平坦構造であり、ルーフ部5とそれ以外の部分の境界17は、一定の角度を有している(図3参照)。よって、ルーフ部5とは、通常、略平坦構造の部分である。
また、テーパーを有する凸形状3、4の大きさは、前記の割合を満たすことが好ましいが、特に限定されるものではない。尚、端部に形成された凸形状3の車両本体側の幅8(図2参照)は、100〜150mmであることが好ましく、端部に形成された凸形状3の車両後方側の幅11(図2参照)は、80〜120mmであることが好ましく、端部に形成された凸形状3の長さ9(図2参照)は、200〜250mmであることが好ましい。
一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の車両本体側の幅13(図2参照)は、60〜110mmであることが好ましく、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の車両後方側の幅14(図2参照)は、60〜110mmであることが好ましく、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の長さ15は、200〜280mmであることが好ましい。
また、端部に形成された凸形状3と一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の距離10(図2参照)は、100〜150mmが好ましく、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4同士の距離12(図2参照)は、100〜200mmが好ましい。
一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の車両本体側の幅13(図2参照)は、60〜110mmであることが好ましく、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の車両後方側の幅14(図2参照)は、60〜110mmであることが好ましく、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の長さ15は、200〜280mmであることが好ましい。
また、端部に形成された凸形状3と一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の距離10(図2参照)は、100〜150mmが好ましく、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4同士の距離12(図2参照)は、100〜200mmが好ましい。
ルーフ部(図示しない)は、図6に示すように、より剛性を上げるように、車内側に向かうリブ28を設けることができる。また、リブ28を設けた場合には、先にのべた凸形状の立ち上がり部分(テーパー)30を、リブ28の直上とすることが好ましく、このようにすることで、ひけを目立たなくすることができる。なお、リブ28を設けるルーフ部の凸形状は、端部に形成された凸形状3、あるいは、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4のいずれでもよい。
図3に示すようにルーフ部5に形成される凸形状3、4は、テーパー18、19を有している。そして、ルーフ部5の端部両側に形成された凸形状3においては、テーパーが車両の後方側及び左右両側に設けていることが好ましい。また、ルーフ部5の端部に形成された凸形状3の左右両側に設けられたテーパー18の角度は、173〜177度であることが好ましい。
また、図4に示すようにルーフ部5の端部に形成された凸形状3の車両の後方側に設けられたテーパー22の角度は、174〜178度であることが好ましく、175〜177度であることがより好ましい。特に、ルーフ部5の端部に形成された凸形状3の車両の後方側に設けられたテーパー22の角度を174〜178度にすることにより、風きりを抑制し、空気抵抗を下げ、燃費向上等の効果が期待できる。尚、本発明において、テーパー22の角度29とは、ルーフ部の平坦構造との角度(又はルーフ部の平坦構造の外延との角度)である。
また、図4に示すようにルーフ部5の端部に形成された凸形状3の車両の後方側に設けられたテーパー22の角度は、174〜178度であることが好ましく、175〜177度であることがより好ましい。特に、ルーフ部5の端部に形成された凸形状3の車両の後方側に設けられたテーパー22の角度を174〜178度にすることにより、風きりを抑制し、空気抵抗を下げ、燃費向上等の効果が期待できる。尚、本発明において、テーパー22の角度29とは、ルーフ部の平坦構造との角度(又はルーフ部の平坦構造の外延との角度)である。
また、図4に示したように、ルーフ部5の端部両側に形成された凸形状3の内部にはヒンジ24が配置されており、例えば、前記凸形状3と、ルーフ部5の平坦構造の外延21との距離23は、3〜12mmが好ましく、5〜10mmがより好ましい。なお、凸形状3と、外延21との距離23は、外延21の任意の点から凸形状3に向かって垂線を引き、凸形状3の内側にて最大離間距離を示す部分である。
また、図5に示したように、ルーフ部5の一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4において、テーパー25、27が車両の前方側(車両本体側)及び後方側に設けてあり、前方側(車両本体側)のテーパー25の角度が175〜179度であり、後方側のテーパー27の角度が174〜178度であることが好ましい。さらに前方側(車両本体側)のテーパー25の角度は174〜178度がより好ましく、後方側のテーパー27の角度が175〜177度であることがより好ましい。
また、図3に示したように、ルーフ部5の一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の左右両側に設けられたテーパー19の角度は、171〜177度であることが好ましい。
特に、図4に示したように、車両の後方側に設けられたテーパー22の角度を174〜178度にすることにより、風きりを抑制し、空気抵抗を下げ、燃費向上等の効果が期待できる。尚、図5に示したように、前方側(車両本体側)のテーパー25の角度は、後方側のテーパー27の角度より、小さく(緩やかに)にすることが、風きり抑制の点から好ましい。また、図5に示したように、前記凸形状4とルーフ部の平坦構造の外延21との距離26は、2〜10mmが好ましく、3〜7mmであることがより好ましい。なお、凸形状4と、外延21との距離26は、外延21の任意の点から凸形状4に向かって垂線を引き、凸形状4の内側にて最大離間距離を示す部分である。
また、図3に示したように、ルーフ部5の一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4の左右両側に設けられたテーパー19の角度は、171〜177度であることが好ましい。
特に、図4に示したように、車両の後方側に設けられたテーパー22の角度を174〜178度にすることにより、風きりを抑制し、空気抵抗を下げ、燃費向上等の効果が期待できる。尚、図5に示したように、前方側(車両本体側)のテーパー25の角度は、後方側のテーパー27の角度より、小さく(緩やかに)にすることが、風きり抑制の点から好ましい。また、図5に示したように、前記凸形状4とルーフ部の平坦構造の外延21との距離26は、2〜10mmが好ましく、3〜7mmであることがより好ましい。なお、凸形状4と、外延21との距離26は、外延21の任意の点から凸形状4に向かって垂線を引き、凸形状4の内側にて最大離間距離を示す部分である。
本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6の面剛性は、プッシュプルゲージによる測定方法により測定可能である。プッシュプルゲージによる測定方法とは、樹脂製バックドア用アウタパネル6を、支点間距離:190mmの測定用台に設置し、支点間中心(荷重点)に直径30mmで、任意の荷重を加え、樹脂製バックドア用アウタパネル6の変位量を求めるものである。
ルーフ部5にテーパーを有する凸形状3、4が形成された、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6においては、荷重100Nで、その変位量は、1〜4mmである。一般的に、荷重100Nで、その変位量は7mm以下であることが好ましい。
また、ルーフ部にテーパーを有する凸形状が形成されていない、樹脂製バックドア用アウタパネルの場合、その変位量は、荷重100Nで、15mm以上である。
ルーフ部5にテーパーを有する凸形状3、4が形成された、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6においては、荷重100Nで、その変位量は、1〜4mmである。一般的に、荷重100Nで、その変位量は7mm以下であることが好ましい。
また、ルーフ部にテーパーを有する凸形状が形成されていない、樹脂製バックドア用アウタパネルの場合、その変位量は、荷重100Nで、15mm以上である。
以下、本発明の好適な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を使用し、金型射出成形により、厚さ3mmの本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6を作製した。
本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6には、図2に示すように、ルーフ部にテーパーを有する凸形状3、4が形成されている。一対のヒンジ位置の直上間に形成された2箇所の凸形状4の長さ15は243mmであり、車両本体側の幅13は86mmであり、車両後方側の幅14は83mmである。また、前方側(車両本体側)のテーパー25の角度が177度であり、後方側のテーパー27の角度が176度であり、左右両側に設けられたテーパー19の角度は173度である。
また、端部に形成された2箇所の凸形状3の長さ9は220mmであり、車両本体側の幅8は137mmであり、車両後方側の幅11は108mmである。また、車両本体の後方側のテーパー22の角度は176度であり、左右両側に設けられたテーパー18の角度は175度である。
また、端部に形成された凸形状3と、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4との距離は130mmであり、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4同士の距離は150mmである。また、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4とルーフ部の平坦構造の外延21との距離26は5mmであり、端部に形成された凸形状3と、ルーフ部の平坦構造の外延21との距離23は7.5mmである。
作製した、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6を面剛性は、プッシュプルゲージによる測定方法により評価した。
本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6を、支点間距離:190mmの測定用台に設置し、支点間中心(荷重点)に直径30mmで、樹脂製バックドア用アウタパネル6の外面側から100Nの荷重を加え、樹脂製バックドア用アウタパネル6の変位量を測定した。なお変位量の測定箇所は、100mmピッチの升状(四角形)で10箇所である。
その結果、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6の変位量は、1〜4mmであった。それに対し、ルーフ部にテーパーを有する凸形状が形成されていない、樹脂製バックドア用アウタパネルの場合、その変位量は、荷重100Nで、15〜20mmであった。
よって、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6は、優れた面剛性を有していることがわかる。
ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を使用し、金型射出成形により、厚さ3mmの本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6を作製した。
本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6には、図2に示すように、ルーフ部にテーパーを有する凸形状3、4が形成されている。一対のヒンジ位置の直上間に形成された2箇所の凸形状4の長さ15は243mmであり、車両本体側の幅13は86mmであり、車両後方側の幅14は83mmである。また、前方側(車両本体側)のテーパー25の角度が177度であり、後方側のテーパー27の角度が176度であり、左右両側に設けられたテーパー19の角度は173度である。
また、端部に形成された2箇所の凸形状3の長さ9は220mmであり、車両本体側の幅8は137mmであり、車両後方側の幅11は108mmである。また、車両本体の後方側のテーパー22の角度は176度であり、左右両側に設けられたテーパー18の角度は175度である。
また、端部に形成された凸形状3と、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4との距離は130mmであり、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4同士の距離は150mmである。また、一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状4とルーフ部の平坦構造の外延21との距離26は5mmであり、端部に形成された凸形状3と、ルーフ部の平坦構造の外延21との距離23は7.5mmである。
作製した、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6を面剛性は、プッシュプルゲージによる測定方法により評価した。
本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6を、支点間距離:190mmの測定用台に設置し、支点間中心(荷重点)に直径30mmで、樹脂製バックドア用アウタパネル6の外面側から100Nの荷重を加え、樹脂製バックドア用アウタパネル6の変位量を測定した。なお変位量の測定箇所は、100mmピッチの升状(四角形)で10箇所である。
その結果、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6の変位量は、1〜4mmであった。それに対し、ルーフ部にテーパーを有する凸形状が形成されていない、樹脂製バックドア用アウタパネルの場合、その変位量は、荷重100Nで、15〜20mmであった。
よって、本発明の樹脂製バックドア用アウタパネル6は、優れた面剛性を有していることがわかる。
1:車両本体、2:車両本体に形成された凸形状、3:ルーフ部の端部に形成された凸形状(テーパーを有する凸形状)、4:ルーフ部の一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状(テーパーを有する凸形状)、5:アウタパネルのルーフ部、6:樹脂製バックドア用アウタパネル、7:ガラス部、8:端部に形成された凸形状の車両本体側の幅、9:端部に形成された凸形状の長さ、10:端部に形成された凸形状と一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状の距離、11:端部に形成された凸形状の車両後方側の幅、12:一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状同士の距離、13:一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状の車両本体側の幅、14:一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状の車両後方側の幅、15:一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状の長さ、16:ルーフ部と車両本体の境界、17:アウタパネルにおけるルーフ部とそれ以外の部分の境界、18:端部に形成された凸形状の左右両側のテーパー、19:一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状の左右両側のテーパー、20:インナパネル、21:ルーフ部の平坦構造の外延、22:端部に形成された凸形状の車両の後方側のテーパー、23:ルーフ部の端部に形成された凸形状とルーフ部の平坦構造の外延との距離、24:ヒンジ、25:一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状の車両の前方側のテーパー、26:ルーフ部の一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状とルーフ部の平坦構造の外延との距離、27:一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状の車両の後方側のテーパー、28:リブ、29:テーパーの角度(ルーフ部の平坦構造との角度)、30:凸形状の立ち上がり部分(テーパー)。
Claims (7)
- ルーフ部が設けられた樹脂製バックドア用アウタパネルであって、前記ルーフ部に、テーパーを有する凸形状が複数形成してなる、樹脂製バックドア用アウタパネル。
- 凸形状が、少なくとも、車両本体のバックドア用の一対のヒンジ位置の直上である、ルーフ部の端部両側に形成された、請求項1に記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
- 凸形状が、さらに、一対のヒンジ位置の直上間にも形成された、請求項2に記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
- ルーフ部が、車内側に向かうリブを有し、凸形状が、その立ち上がり部分を前記リブの直上とする、請求項1〜3の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
- ルーフ部の端部両側に形成された凸形状において、テーパーが車両の後方側に設けてあり、前記テーパーの角度が174〜178度である、請求項2〜4の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
- 一対のヒンジ位置の直上間に形成された凸形状において、テーパーが車両の前方側及び後方側に設けてあり、前方側のテーパーの角度が175〜179度であり、後方側のテーパーの角度が174〜178度である、請求項3〜5の何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
- ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を成形してなる、請求項1〜6何れかに記載の樹脂製バックドア用アウタパネル。
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