JP2013230716A - 樹脂製バックドア - Google Patents
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Abstract
【課題】面剛性、強度、外観品質を確保しつつ、エンボス構造を変更することによって、アウタパネルに対するダメージを軽減した自動車用樹脂製バックドアを提供する。
【解決手段】アウタパネルと、このアウタパネルに接合されるインナパネルと、前記インナパネルのアウタパネル側に設けられる座面と、この座面上に凸部を前記アウタパネル側に向かって設置されるエンボスとを備え、前記エンボスが、その側面に切欠部Aを有し、前記座面が、切欠部Bを有する、樹脂製バックドア。
【選択図】図3
【解決手段】アウタパネルと、このアウタパネルに接合されるインナパネルと、前記インナパネルのアウタパネル側に設けられる座面と、この座面上に凸部を前記アウタパネル側に向かって設置されるエンボスとを備え、前記エンボスが、その側面に切欠部Aを有し、前記座面が、切欠部Bを有する、樹脂製バックドア。
【選択図】図3
Description
本発明は、面剛性、強度を確保しつつ外観品質の優れた、自動車用樹脂製バックドアに関する。
近年、自動車の燃費向上、環境負荷低減を目的として、自動車部品の軽量化が求められている。部品の構造材を金属から樹脂に変更し、軽量化を図る例が増えてきている。バックドア部材に関しても樹脂化が始まっている。ガラス繊維強化樹脂成形品は鋼板品と比べると比剛性が高い(軽量でも高い曲げ剛性を確保できる)こと、鋼板品では加工しにくい複雑な形状を比較的容易に形成できること(設計自由度向上)、外観性(美観)に優れていること、金型代が安価なため大量生産品に向いていること等の利点がある。
近年、車の構造自体の変化と、規格等(JIS 1060、自動車の後突試験法等)の変更により、バンパ衝突であったのが、バックドア全体で後面衝突の衝撃を受け止めるようになってきている。一般的に、バックドアは、アウタパネルと、インナパネルから構成されており、インナパネルはアウタパネルの面剛性確保等のためにそれを補強する役目を主とすることから、インナパネルには、凸形状となるエンボスが、アウタパネル側、あるいは、反アウタパネル側に、形成されている(例えば、特許文献1参照)。
従来の自動車の樹脂製バックドア用アウタパネルは、ナイロン材であるため、比較的強度があり、たとえ、後面衝突があっても、凸形状となるエンボスが、アウタパネルを突き抜けることはほとんどないが、更なる、自動車の軽量化及びコスト低減の観点から、樹脂材料やバックドアの構造の変更が求められている。
例えば、バックドア用樹脂材料をナイロン材からポリプロピレン樹脂(PP樹脂)等に変更することにより、自動車の軽量化及びコスト低減は可能であるが、アウタパネルの面剛性を確保(強度維持)するためには、一定強度のエンボスをインナパネルに形成する必要がある。
例えば、バックドア用樹脂材料をナイロン材からポリプロピレン樹脂(PP樹脂)等に変更することにより、自動車の軽量化及びコスト低減は可能であるが、アウタパネルの面剛性を確保(強度維持)するためには、一定強度のエンボスをインナパネルに形成する必要がある。
しかしながら、樹脂材料を変更した場合、従来のエンボスの構造では、エンボスに必要以上に強度があり、後面衝突の場合、エンボスがアウタパネル突き抜ける等、アウタパネルに対しダメージを与えるおそれがある。
本発明は、面剛性、強度、外観品質を確保しつつ、エンボス構造を変更することによって、アウタパネルに対するダメージを軽減した自動車用樹脂製バックドアを提供することを目的とする。
本発明は、面剛性、強度、外観品質を確保しつつ、エンボス構造を変更することによって、アウタパネルに対するダメージを軽減した自動車用樹脂製バックドアを提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1) アウタパネルと、このアウタパネルに接合されるインナパネルと、前記インナパネルのアウタパネル側に設けられる座面と、この座面上に凸部を前記アウタパネル側に向かって設置されるエンボスとを備え、前記エンボスが、その側面に切欠部Aを有し、前記座面が、切欠部Bを有する、樹脂製バックドア。
(2) インナパネルの座面上の切欠部Bがエンボスの円周方向に配置されている、(1)に記載の樹脂製バックドア。
(3) エンボスに設けられた切欠部Aが、エンボスの側面積の5〜20%である、(1)又は(2)に記載の樹脂製バックドア。
(4) エンボスの形状が、側面視台形である、(1)〜(3)いずれかに記載の樹脂製バックドア。
(5) インナパネルが、ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を成形してなる、(1)〜(4)いずれかに記載の樹脂製バックドア。
(6) 切欠部Aが、エンボスの凸部方向から見て、等角度の間隔でエンボスの側面に配置されている、(1)〜(5)いずれかに記載の樹脂製バックドア。
(1) アウタパネルと、このアウタパネルに接合されるインナパネルと、前記インナパネルのアウタパネル側に設けられる座面と、この座面上に凸部を前記アウタパネル側に向かって設置されるエンボスとを備え、前記エンボスが、その側面に切欠部Aを有し、前記座面が、切欠部Bを有する、樹脂製バックドア。
(2) インナパネルの座面上の切欠部Bがエンボスの円周方向に配置されている、(1)に記載の樹脂製バックドア。
(3) エンボスに設けられた切欠部Aが、エンボスの側面積の5〜20%である、(1)又は(2)に記載の樹脂製バックドア。
(4) エンボスの形状が、側面視台形である、(1)〜(3)いずれかに記載の樹脂製バックドア。
(5) インナパネルが、ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を成形してなる、(1)〜(4)いずれかに記載の樹脂製バックドア。
(6) 切欠部Aが、エンボスの凸部方向から見て、等角度の間隔でエンボスの側面に配置されている、(1)〜(5)いずれかに記載の樹脂製バックドア。
本発明によって、面剛性、強度、外観品質を確保しつつ、エンボス構造を変更した自動車用樹脂製バックドアを提供することが可能となった。
本発明の樹脂製バックドアは、通常時には、エンボスの作用により、一定の面剛性を維持し、後面衝突時には、エンボスの切欠部Bの作用により、エンボスが座面と一緒に抜け落ち、そして切欠部Aの作用により、エンボスが破損し易くなっており、エンボスがアウタパネルを突き抜ける等、アウタパネルに対しダメージを与えるのを抑制できる。
本発明の樹脂製バックドアは、通常時には、エンボスの作用により、一定の面剛性を維持し、後面衝突時には、エンボスの切欠部Bの作用により、エンボスが座面と一緒に抜け落ち、そして切欠部Aの作用により、エンボスが破損し易くなっており、エンボスがアウタパネルを突き抜ける等、アウタパネルに対しダメージを与えるのを抑制できる。
本発明の樹脂製バックドアは、アウタパネルとインナパネルを接合してなる樹脂製バックドアにおいて、前記インナパネルの座面上にエンボスがアウタパネル側に向かって配置されており、前記座面上に切欠部Bが設けられており、前記エンボスの側面に切欠部Aが設けられている。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の樹脂製バックドアの一例の概略を示す説明図であり、樹脂製バックドアのアウタパネル2と、ガラス部1を示している。インナパネル(図示しない)の座面上に形成されたエンボス3は、アウタパネル2表面からは、認識できないが、図1に示したように、好ましくは、ガラス部1の下側であり、アウタパネル2の左端部と右端部に配置される(エンボス3は破線で表示)。
すなわち、エンボス3は、他の部分と比較して、面剛性が低い部分、そして、後面衝突しやすい部分である、ガラス部1の下側であり、アウタパネル2の左端部と右端部に配置されるが、これ以外の部分に必要に応じ配置してもよい。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の樹脂製バックドアの一例の概略を示す説明図であり、樹脂製バックドアのアウタパネル2と、ガラス部1を示している。インナパネル(図示しない)の座面上に形成されたエンボス3は、アウタパネル2表面からは、認識できないが、図1に示したように、好ましくは、ガラス部1の下側であり、アウタパネル2の左端部と右端部に配置される(エンボス3は破線で表示)。
すなわち、エンボス3は、他の部分と比較して、面剛性が低い部分、そして、後面衝突しやすい部分である、ガラス部1の下側であり、アウタパネル2の左端部と右端部に配置されるが、これ以外の部分に必要に応じ配置してもよい。
また、図1において配置されるエンボス3の数や大きさは、樹脂製バックドアの面剛性が維持され、かつ、後面衝突の時、エンボス3が座屈するのであれば、特に限定しないが、例えば、ガラス部1の下側の、アウタパネル2の左端部又は右端部の場合、エンボス3の数は3〜10個、好ましく4〜8個である。また、エンボス3の大きさは全て同一でもよく、あるいは、異なっていてもよい。
なお、図1に示すように、比較的大きな1つのエンボス3の周辺に、比較的小さなエンボス3を4〜6個配置することが、好ましい。
なお、図1に示すように、比較的大きな1つのエンボス3の周辺に、比較的小さなエンボス3を4〜6個配置することが、好ましい。
図2は、図1のA−A切断線における、樹脂製バックドアのインナパネル5の座面7上に設けられたエンボス3の概略断面図である。図2に示すように、本発明の樹脂製バックドアに設けられるエンボス3は、樹脂製バックドアの面剛性を確保するため、インナパネル5の座面上にアウタパネル2側に向かって配置されている。
また、エンボス3近傍の座面に、切欠部B8が設けられており、前記切欠部B8は、好ましくはエンボス3の円周方向に配置されている。そして、アウタパネル2とインナパネル5が接着剤等により接合され、本発明の樹脂製バックドアが製造される。
また、エンボス3近傍の座面に、切欠部B8が設けられており、前記切欠部B8は、好ましくはエンボス3の円周方向に配置されている。そして、アウタパネル2とインナパネル5が接着剤等により接合され、本発明の樹脂製バックドアが製造される。
また、図2においてインナパネル5の座面上に形成されるエンボス3の形状は、側面に切欠部A(図示しない)が設けることが可能であれば、特に限定しない。
また、エンボス3は、通常、側面10と上面11とからなる構造であり、その側面視形状は、四辺形であるが、側面視台形であることが好ましい。そして、側面視台形であることにより、通常は樹脂製バックドアの面剛性が確保され、後面衝突の時には、エンボス3が座屈しやすく、また、成形する際も金型の抜けが良好である。
また、エンボス3の形状は、平面視で、上面11側、座面7側とも、円形、多角形いずれでもよいが、成形性、切欠部B8の配置しやすさの点から円形が好ましい。
また、エンボス3は、通常、側面10と上面11とからなる構造であり、その側面視形状は、四辺形であるが、側面視台形であることが好ましい。そして、側面視台形であることにより、通常は樹脂製バックドアの面剛性が確保され、後面衝突の時には、エンボス3が座屈しやすく、また、成形する際も金型の抜けが良好である。
また、エンボス3の形状は、平面視で、上面11側、座面7側とも、円形、多角形いずれでもよいが、成形性、切欠部B8の配置しやすさの点から円形が好ましい。
図2においてエンボス3の座面からの高さは、アウタパネル2とインナパネル5間の距離が、樹脂製バックドア内において、部分的に異なるため、特に限定しないが、エンボス3の上面11と、アウタパネル2の裏面との間に、一定のオフセット4を有することが可能な高さであることが好ましい。
前記オフセット4は、好ましくは3〜10mm、より好ましくは4〜7mmである。3mm未満の場合は、エンボス3の上面11と、アウタパネル2の裏面とが接触し、雑音を発するおそれがあり、また、10mmを超えると、十分な面剛性が確保されないおそれもあり、後面衝突の時に、エンボス3の座屈が十分でないおそれもある。
前記オフセット4は、好ましくは3〜10mm、より好ましくは4〜7mmである。3mm未満の場合は、エンボス3の上面11と、アウタパネル2の裏面とが接触し、雑音を発するおそれがあり、また、10mmを超えると、十分な面剛性が確保されないおそれもあり、後面衝突の時に、エンボス3の座屈が十分でないおそれもある。
図3は、本発明の樹脂製バックドアのインナパネルの座面上に設けられたエンボスの一例の概略を示す説明図である。
エンボスの側面10に設けられた切欠部A12の面積が、エンボスの側面積の5〜20%であることが好ましく、8〜15%であることがより好ましい。そして、これら切欠部A12が、好ましくは2〜10個、より好ましくは3〜8個設けられている。よって、切欠部A12の総面積は、エンボスの側面10の総面積の20〜60%であることが好ましい。この総面積範囲にあることによって、後面衝突の時には、エンボスが破壊されやすくなる。
例えば、エンボスの上面11の直径13が、50〜100mmであれば、エンボスの外周(座面上)の直径は70〜200mmであり、高さ6は100〜300mmである。よって、エンボスの側面10に設けられる切欠部A12は、例えば、上部の幅14は5〜20mm、下部の幅16は10〜30mmであり、その高さ15は50〜250mmである。また、切欠部A12の形状は、四角形が好ましいが、特に下部の幅が広い台形であることが好ましい。
エンボスの側面10に設けられた切欠部A12の面積が、エンボスの側面積の5〜20%であることが好ましく、8〜15%であることがより好ましい。そして、これら切欠部A12が、好ましくは2〜10個、より好ましくは3〜8個設けられている。よって、切欠部A12の総面積は、エンボスの側面10の総面積の20〜60%であることが好ましい。この総面積範囲にあることによって、後面衝突の時には、エンボスが破壊されやすくなる。
例えば、エンボスの上面11の直径13が、50〜100mmであれば、エンボスの外周(座面上)の直径は70〜200mmであり、高さ6は100〜300mmである。よって、エンボスの側面10に設けられる切欠部A12は、例えば、上部の幅14は5〜20mm、下部の幅16は10〜30mmであり、その高さ15は50〜250mmである。また、切欠部A12の形状は、四角形が好ましいが、特に下部の幅が広い台形であることが好ましい。
図3においてエンボスの近傍であり、円周方向(エンボスの外周)に配置されている、インナパネルの座面7上の切欠部B8の形状は、扇形であることが好ましい。
また、切欠部B8の大きさは、扇形である場合、例えば、扇形の切欠部B8の外周又は内周の長さは、エンボス近傍の外周全体を100%とした場合、10〜30%であることが好ましい。また、扇形の切欠部B8の幅は、その1〜15%程度であることが好ましい。そして、切欠部B8は、エンボス近傍の円周方向(エンボスの外周)に、好ましくは2〜8個、より好ましくは3〜6個配置される。よって、配置される切欠部B8全体としては、外周又は内周の長さの合計が、エンボス近傍の外周全体に対し、50〜90%であることが好ましい。この範囲にあることによって、後面衝突の時には、エンボス3が座屈しやすくなる。
従って、例えば、エンボス近傍の外周全体が直径200mm程度であれば、扇形の切欠部B8の外周又は内周の長さは、20〜60mmであり、扇形の切欠部B8の幅は2〜30mmであり、好ましくは10〜20mmである。
また、切欠部B8の大きさは、扇形である場合、例えば、扇形の切欠部B8の外周又は内周の長さは、エンボス近傍の外周全体を100%とした場合、10〜30%であることが好ましい。また、扇形の切欠部B8の幅は、その1〜15%程度であることが好ましい。そして、切欠部B8は、エンボス近傍の円周方向(エンボスの外周)に、好ましくは2〜8個、より好ましくは3〜6個配置される。よって、配置される切欠部B8全体としては、外周又は内周の長さの合計が、エンボス近傍の外周全体に対し、50〜90%であることが好ましい。この範囲にあることによって、後面衝突の時には、エンボス3が座屈しやすくなる。
従って、例えば、エンボス近傍の外周全体が直径200mm程度であれば、扇形の切欠部B8の外周又は内周の長さは、20〜60mmであり、扇形の切欠部B8の幅は2〜30mmであり、好ましくは10〜20mmである。
また、図3において切欠部B8は、エンボス3の近傍に位置することが好ましく、切欠部B8の位置は、エンボス自体の外周20から、好ましくは10mm以内、より好ましくは1〜8mm、特に好ましくは3〜6mmである。なお、エンボス自体の外周20とは、通常、インナパネルの座面7において、エンボスが凸状に立ち上がり始める位置である。
本発明の樹脂製バックドアを構成するアウタパネルとインナパネルは、一般的に、所定の金型を使用し、射出成型により、ナイロン材、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)等の樹脂材料を使用し、製造される。
本発明の樹脂製バックドアに係るアウタパネルは、軽量化及び外観の点から樹脂材料として、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を使用することが好ましい。また、使用されるアウタパネルの厚みは、通常、1〜6mm、好ましくは2〜4mmである。
本発明の樹脂製バックドアに係るインナパネルは、軽量化及び強度の点から樹脂材料として、ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂を使用することが好ましい。また、使用されるアウタパネルの厚みは、通常、1〜6mm、好ましくは2〜4mmである。
本発明の樹脂製バックドアに係るアウタパネルは、軽量化及び外観の点から樹脂材料として、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を使用することが好ましい。また、使用されるアウタパネルの厚みは、通常、1〜6mm、好ましくは2〜4mmである。
本発明の樹脂製バックドアに係るインナパネルは、軽量化及び強度の点から樹脂材料として、ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂を使用することが好ましい。また、使用されるアウタパネルの厚みは、通常、1〜6mm、好ましくは2〜4mmである。
本発明の樹脂製バックドアの面剛性は、プッシュプルゲージによる測定方法により測定可能である。プッシュプルゲージによる測定方法とは、樹脂製バックドアを、支点間距離:190mmの測定用台に設置し、支点間中心(荷重点)に直径30mmで、任意の荷重を加え、樹脂製バックドアの変位量を求めるものである。
エンボスを有する、本発明の樹脂製バックドアにおいては、荷重100Nで、その変位量は、1〜4mmであり、荷重200Nで、2〜8mmである。一般的に、荷重100Nで、その変位量は7mm以下、荷重200Nで、その変位量は14mm以下であることが好ましい。
また、エンボスを有さない樹脂製バックドアの場合、その変位量は、荷重100Nで、15mm以上である。
また、本発明の樹脂製バックドアは、例えば、万能型引張曲げ試験機(株式会社オリエンテック製 商品名RTC−1350A)で、後面衝突の時に相当する1500〜2200Nの荷重を加えた場合、20〜40mm程度変位し、エンボスが座屈する。そして、座屈したエンボスは、樹脂製バックドアのアウタパネルを突き抜けることはない。
エンボスを有する、本発明の樹脂製バックドアにおいては、荷重100Nで、その変位量は、1〜4mmであり、荷重200Nで、2〜8mmである。一般的に、荷重100Nで、その変位量は7mm以下、荷重200Nで、その変位量は14mm以下であることが好ましい。
また、エンボスを有さない樹脂製バックドアの場合、その変位量は、荷重100Nで、15mm以上である。
また、本発明の樹脂製バックドアは、例えば、万能型引張曲げ試験機(株式会社オリエンテック製 商品名RTC−1350A)で、後面衝突の時に相当する1500〜2200Nの荷重を加えた場合、20〜40mm程度変位し、エンボスが座屈する。そして、座屈したエンボスは、樹脂製バックドアのアウタパネルを突き抜けることはない。
以下、本発明の好適な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
金型射出成形により作製した、厚さ3mmのポリプロピレン樹脂(PP樹脂)製アウタパネルと、厚さ3mmのガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂製インナパネルとをウレタン系接着剤で接合し、本発明の樹脂製バックドアを得た。
本発明の樹脂製バックドアには、図1に示すように、左端部と右端部に其々エンボス3が6箇所配置されている。配置されたエンボス3は、前記インナパネルの座面上に設けられており、図3に示すように、等角度の間隔でエンボスの側面10に配置された切欠部A12(上辺14が10mm、下辺16が20mm、高さ15が60mm)を4ヶ所有する、直径13が70mm高さ120mmの大エンボスと、等角度の間隔でエンボスの側面に配置された切欠部A12(上辺14が5mm、下辺16が10mm、高さ15が32mm)2ヶ所を有する、直径13が20mm高さ70mmの小エンボスとである。そして、1つの大エンボスの周囲に、5つの小エンボスが、配置されている。
また、大エンボスが配置されたインナパネルの座面7上には、その円周方向に、切欠部B8(幅17が15mm、長さ18が50mm)が4ヶ所を設けられており、また、小エンボスが配置されたインナパネルの座面7上には、その円周方向に、切欠部B8(幅17が10mm、長さ18が20mm)が2ヶ所を設けられている。
作製した、本発明の樹脂製バックドアの面剛性は、プッシュプルゲージによる測定方法により評価した。
樹脂製バックドアを、支点間距離:190mmの測定用台に設置し、樹脂製バックドアのアウタパネルの外面側から支点間中心(荷重点)に直径30mmで、100Nの荷重を加え、樹脂製バックドアの変位量を測定した。なお変位量の測定箇所は、100mmピッチの升状(四角形)で20箇所である。
その結果、本発明の樹脂製バックドアの変位量は、1〜4mmであった。それに対し、エンボスを有さない、樹脂製バックドアの場合、その変位量は、荷重100Nで、15〜20mmであった。
よって、本発明の樹脂製バックドアは、優れた面剛性を有していることがわかる。
金型射出成形により作製した、厚さ3mmのポリプロピレン樹脂(PP樹脂)製アウタパネルと、厚さ3mmのガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂製インナパネルとをウレタン系接着剤で接合し、本発明の樹脂製バックドアを得た。
本発明の樹脂製バックドアには、図1に示すように、左端部と右端部に其々エンボス3が6箇所配置されている。配置されたエンボス3は、前記インナパネルの座面上に設けられており、図3に示すように、等角度の間隔でエンボスの側面10に配置された切欠部A12(上辺14が10mm、下辺16が20mm、高さ15が60mm)を4ヶ所有する、直径13が70mm高さ120mmの大エンボスと、等角度の間隔でエンボスの側面に配置された切欠部A12(上辺14が5mm、下辺16が10mm、高さ15が32mm)2ヶ所を有する、直径13が20mm高さ70mmの小エンボスとである。そして、1つの大エンボスの周囲に、5つの小エンボスが、配置されている。
また、大エンボスが配置されたインナパネルの座面7上には、その円周方向に、切欠部B8(幅17が15mm、長さ18が50mm)が4ヶ所を設けられており、また、小エンボスが配置されたインナパネルの座面7上には、その円周方向に、切欠部B8(幅17が10mm、長さ18が20mm)が2ヶ所を設けられている。
作製した、本発明の樹脂製バックドアの面剛性は、プッシュプルゲージによる測定方法により評価した。
樹脂製バックドアを、支点間距離:190mmの測定用台に設置し、樹脂製バックドアのアウタパネルの外面側から支点間中心(荷重点)に直径30mmで、100Nの荷重を加え、樹脂製バックドアの変位量を測定した。なお変位量の測定箇所は、100mmピッチの升状(四角形)で20箇所である。
その結果、本発明の樹脂製バックドアの変位量は、1〜4mmであった。それに対し、エンボスを有さない、樹脂製バックドアの場合、その変位量は、荷重100Nで、15〜20mmであった。
よって、本発明の樹脂製バックドアは、優れた面剛性を有していることがわかる。
1:ガラス部、2:アウタパネル、3:エンボス、4:オフセット、5:インナパネル、6:エンボスの高さ、7:インナパネルの座面、8:座面上の切欠部B、9:接合部分、10:エンボスの側面、11:エンボスの上面、12:切欠部A、13:エンボスの上面の直径、14:切欠部Aの幅(上部又は上辺)、15:切欠部Aの高さ、16:切欠部Aの幅(下部又は下辺)、17:切欠部Bの幅、18:切欠部Bの外周の長さ、19:切欠部Bの内周、20:エンボスの外周。
Claims (6)
- アウタパネルと、このアウタパネルに接合されるインナパネルと、前記インナパネルのアウタパネル側に設けられる座面と、この座面上に凸部を前記アウタパネル側に向かって設置されるエンボスとを備え、前記エンボスが、その側面に切欠部Aを有し、前記座面が、切欠部Bを有する、樹脂製バックドア。
- インナパネルの座面上の切欠部Bがエンボスの円周方向に配置されている、請求項1に記載の樹脂製バックドア。
- エンボスに設けられた切欠部Aが、エンボスの側面積の5〜20%である、請求項1又は2に記載の樹脂製バックドア。
- エンボスの形状が、側面視台形である、請求項1〜3いずれかに記載の樹脂製バックドア。
- インナパネルが、ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を成形してなる、請求項1〜4いずれかに記載の樹脂製バックドア。
- 切欠部Aが、エンボスの凸部方向から見て、等角度の間隔でエンボスの側面に配置されている、請求項1〜5いずれかに記載の樹脂製バックドア。
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Cited By (8)
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