JP2013225608A - エネルギ変換素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】歪量が大きい場合であっても、その機械エネルギを電気エネルギに安定して変換することができるエネルギ変換素子およびその製造方法を提供する。
【解決手段】エネルギ変換素子は、機械エネルギを電気エネルギに変換するものである。このエネルギ変換素子は、樹脂およびゴムを含有するマトリクス層中に圧電体粒子が均一に分散混合された複合体を有する。複合体は過酸化物架橋処理されたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、機械エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換素子および、その製造方法に関し、特に、機械エネルギとして、タイヤ等の歪量が大きい振動源の振動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換素子および、その製造方法に関する。
従来から、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックス、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の圧電高分子、水晶(石英)、ニオブ酸リチウム等の単結晶などの圧電材料が、機械エネルギを電気エネルギに変換する種々の圧電センサ、および逆に電気エネルギを機械エネルギに変換する種々の圧電アクチュエータ等に用いられている。圧電材料は、さらにはタイヤ等の振動エネルギを電気エネルギに変換する発電素子にも用いられている。現在、上述の圧電材料を用いた種々のものが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特許文献1の誘電性ゴム積層体は、厚さ10〜200μmの誘電性ゴム層の表裏面に電極層を設けたものである。誘電性ゴム層は、比誘電率200以上の誘電性フィラーを含有し、かつ誘電性ゴム層自体の比誘電率が5〜30である。誘電性ゴム層に分散している誘電性フィラーの自発分極の向きを揃えるために、直流高電圧を印加するエレクトレット処理が施されている。これにより、発電機能の向上を図っている。
なお、高誘電性フィラーとして、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ランタンドープチタン酸ジルコン酸鉛(PLZT)、チタン酸ストロンチウム、チタン酸鉛、チタン酸ビスマス、チタン酸ビスマスバリウムが挙げられている。
特許文献2には、積層コンデンサ、インクジェット式記録ヘッド、磁気記録再生ヘッド、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)デバイス、マイクロポンプ、及び超音波探触子等に搭載される圧電アクチュエータ等に利用できる積層素子が記載されている。
積層素子は、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが交互に積層された積層体と、積層体の側面に形成された一対の外部電極とを備え、複数の内部電極層が、一対の外部電極と交互に導通されたものであり、一対の各外部電極と、各々の外部電極と導通された内部電極層とが連続した金属層からなるものである。誘電体層は、シアノエチル化プルランを主成分とする樹脂中にセラミックス粉体が分散されたコンポジット層である。
特開2008−53527号公報 特開2012−15152号公報
従来の圧電材料を、車両のタイヤに取り付けて走行時に発生するタイヤの振動の振動エネルギを電気エネルギに変換することに利用する場合、走行する車両のタイヤの振動に伴い発生する歪量が大きいと、圧電材料が破壊したり、タイヤから剥離したりと振動エネルギを電気エネルギに変換できないことがある。また、従来の圧電材料は歪量が大きいと、経時劣化が発生するなどの問題もある。
上述の特許文献1の誘電性ゴム積層体では、ゴムに圧電材料が分散されているが、樹脂を含まないゴムのみでは柔らかすぎて、粒子に荷重がかからず、発電量が不足する恐れがある。また、特許文献2の積層素子を、走行する車両のタイヤに適用した場合でも、走行する車両のタイヤの振動により発生する歪みの歪量が大きいと、耐久性が低くなり電気エネルギに安定して変換することができないという問題点がある。
本発明の目的は、歪量が大きい場合であっても、その機械エネルギを電気エネルギに安定して変換することができるエネルギ変換素子およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、機械エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換素子であって、樹脂およびゴムを含有するマトリクス層中に圧電体粒子が均一に分散混合された複合体を有し、複合体は、過酸化物架橋処理されたものであることを特徴とするエネルギ変換素子を提供するものである。
この場合、樹脂は、連続耐熱温度が160℃以下であることが好ましい。樹脂は、例えば、シアノエチル系樹脂である。ゴムは、例えば、ニトリルブタジエンゴムまたはシリコンゴムであり、比誘電率が10〜30であることが好ましい。
ニトリルブタジエンゴムは、シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上80%未満含有することが好ましい。
シリコンゴムは、シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上60%未満含有することが好ましい。
例えば、圧電体粒子は、ペロブスカイト型結晶構造を有する粒子からなる。この場合、粒子は、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸ランタン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムとビスマスフェライトの固溶体またはリラクサー系圧電材料により構成されることが好ましい。
複合体には伸縮性のある導電性基材または導電性ゴム基材が形成されていることが好ましい。例えば、伸縮性のある導電性基材は、有機高分子と導電性微粒子とからなる複合物で構成されており、導電性微粒子は、C、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au,Ag、Cu、CrもしくはMoまたはこれらの合金で構成される。
複合体は、例えば、振動源に設置されており、機械エネルギは、振動源の振動エネルギである。振動源は、例えば、タイヤである。
また、本発明は、有機溶媒に樹脂およびゴムを溶解させ、有機溶媒に圧電体粒子を分散させて圧電体粒子含有塗布液を得る工程と、圧電体粒子含有塗布液を支持基板上に塗布し、有機溶媒を蒸発させて、マトリクス層となる膜体を得、膜体に過酸化物架橋処理を施して、マトリクス層に圧電体粒子が均一に分散混合された複合体を得る工程とを有することを特徴とするエネルギ変換素子の製造方法を提供するものである。
さらに、複合体に分極処理を施す工程を有することが好ましい。
例えば、樹脂は連続耐熱温度が160℃以下であり、過酸化物架橋処理は150℃以下でなされる。樹脂は、例えば、シアノエチル系樹脂である。
ゴムは、例えば、ニトリルブタジエンゴムまたはシリコンゴムであり、比誘電率が10〜30であることが好ましい。
ニトリルブタジエンゴムは、シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上80%未満含有することが好ましい。
シリコンゴムは、シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上60%未満含有することが好ましい。
例えば、圧電体粒子は、ペロブスカイト型結晶構造を有する粒子からなる。この場合、粒子は、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸ランタン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムとビスマスフェライトの固溶体またはリラクサー系圧電材料により構成されることが好ましい。
複合体には伸縮性のある導電性基材または導電性ゴム基材が形成されていることが好ましい。例えば、伸縮性のある導電性基材は、有機高分子と導電性微粒子とからなる複合物で構成されており、導電性微粒子は、C、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au,Ag、Cu、CrもしくはMoまたはこれらの合金で構成される。
本発明のエネルギ変換素子によれば、走行する車両のタイヤ等の振動により発生する歪みの歪量が大きい場合であっても、機械エネルギの一種であるタイヤの振動エネルギを電気エネルギに変換することができる。しかも、発生電圧の経時低下もなく、歪量が大きい振動エネルギ等の機械エネルギを電気エネルギに安定して変換することができる。
本発明のエネルギ変換素子の製造方法によれば、上述の性能を有するエネルギ変換素子を製造することができる。
本発明の実施形態のエネルギ変換素子を示す模式的断面図である。 本発明の実施形態のエネルギ変換素子の使用形態の一例を示す模式的断面図である。 (a)は、本発明の実施形態のエネルギ変換素子の製造に用いられるポーリング(分極処理)方法の一例を示す模式図であり、(b)は、ポーリング(分極処理)方法の一例を示す模式的斜視図である。 本発明の実施形態のエネルギ変換素子の製造に用いられるポーリング(分極処理)方法の他の例を示す模式図である。 歪量3%の波形の例、および歪量3%の波形でエネルギ変換素子に発生する発生電圧の波形を示すグラフである。 歪量1%および歪量3%を連続して加えた際に発生する発生電圧の最大値を時系列に示すグラフである。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のエネルギ変換素子および、その製造方法を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態のエネルギ変換素子を示す模式的断面図である。図2は、本発明の実施形態のエネルギ変換素子の使用形態の一例を示す模式的断面図である。
図1に示すエネルギ変換素子10は、機械エネルギを電気エネルギに変換するものであり、例えば、振動源12上に接着層14を介して接着される。機械エネルギは、例えば、振動エネルギである。
エネルギ変換素子10は、複合体20と、複合体20の下面20bに接続される下部電極22と、複合体20の上面20aに接続される上部電極24とを有する。
複合体20は、発電部材として機能するものであり、振動源12の機械エネルギを電気エネルギに変換する。複合体20で変換されて得られた電気エネルギは下部電極22および上部電極24により外部に導出される。
振動源12は、比較的大きな歪量、例えば、歪量5%程度で振動し、その振動エネルギを、機械エネルギとして本発明のエネルギ変換素子10に供給するものである。振動源12としては、接着層14を介してエネルギ変換素子10と接合される上面12aを、図中に矢印aで示す振動方向と平行な方向に持ち、かつ例えば、歪量が5%程度であれば、特に限定されるものではない。例えば、振動源12としては、各種タイヤ、床、建築物ダンパ、自動車等の乗り物、特にそのサスペンション、橋梁、高速道路、波等を挙げることができる。
振動源12としては、上述のようにタイヤを用いることができ、具体的には、図2に示すタイヤ16を用いることができる。この場合、タイヤ16のトレッド部16aの内側に相当するタイヤ16の内部16bにエネルギ変換素子10が接着層14を介して設けられる。エネルギ変換素子10で発生した電力は、例えば、タイヤ16の内部16bの温度、空気圧等を測定するセンサ、およびセンサの測定結果を外部機器に送信するための送信機器に利用することができる。
接着層14は、振動源12の上面12aと下部電極22とを接合するためのものであり、接着剤等が用いられる。
接着層14に用いられる接着剤は、振動源12の振動によって、振動源12からエネルギ変換素子10がはがれなければ、特に限定されるものではない。また、接着層14の厚さ、すなわち、接合面に塗布される接着剤の厚さは、どのような厚さであっても良く、接着強度も特に限定されるものではない。接着層14には、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤等の接着剤が用いられる。
エネルギ変換素子10の複合体20は、マトリクス層30中に圧電体粒子32が均一に分散混合されたものである。
マトリクス層30は、樹脂およびゴムを含有するものであり、過酸化物架橋処理されている。なお、マトリクス層30は樹脂およびゴム以外に、無機材料等を含んでもよい。
マトリクス層30を構成する樹脂は、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂(テフロン(登録商標))、フェノール樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シアノエチル系樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等である。
上述のように、マトリクス層30は過酸化物架橋処理されたものである。マトリクス層30を構成する樹脂のうち、柔らかくフレキシブル性があり、誘電率の高い樹脂の連続耐熱温度は、160℃以下であることが多い。過酸化物架橋は、130℃〜160℃で実施されるため、上記樹脂の連続耐熱温度領域を見極めながら、架橋させることで可能であり、機械特性、その後の複合体20の耐久性を向上させることができる。また樹脂の誘電率が高いことにより、ポーリングがしやすくなり、複合体20の電気特性が向上する。
一方、一般的な硫黄架橋等では、160〜200℃以上の架橋温度が必要であるため、上記樹脂が劣化を起こし、複合体20としての機能が発揮できない。
上述の樹脂のうち、連続耐熱温度が160℃以下の樹脂は、シアノエチル系樹脂、フラン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂である。なお、過酸化物架橋処理に加え、ポーリング(分極処理)をする場合には、マトリクス層30を構成する樹脂としては、シアノエチル系樹脂がより好ましい。シアノエチル系樹脂は、シアノエチル化ポリビニルアルコール(以下、シアノエチル化PVAともいう)、シアノエチル化プルラン、シアノエチル化セルロース等のことである。
ここで、連続耐熱温度とは、電気用品安全法による、「有機材料の使用温度の上限値」により定められた上限温度のことである。
なお、一般的な硫黄架橋では、加硫特有の助剤、例えば、酸化亜鉛などの影響により、複合体20の電気特性が低下する。さらに樹脂は、連続耐熱温度が160℃以下であることが多く、160℃〜200℃以上が必要な硫黄架橋等は適さないことが多い。一方、過酸化物架橋は、低温で架橋可能であり、また添加剤が少なくてすむため、複合体20の電気特性に及ぼす影響が少ない。
マトリクス層30を構成するゴムには、例えば、ニトリルブタジエンゴム(NBR)またはシリコンゴムが用いられる。
また、上記ゴムは、比誘電率が10〜30であることが好ましい。上記ゴムの比誘電率が10未満である場合、十分な発生電圧が得られない虞がある。比誘電率が10以上であれば、十分なポーリングが行える。一方、上記ゴムの比誘電率が30を越えるものは、現状存在しない。
マトリクス層30を構成するゴムにニトリルブタジエンゴムを用い、マトリクス層30を構成する樹脂にシアノエチル系樹脂を用いた場合、ニトリルブタジエンゴムは、シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上80%未満含有することが好ましい。ニトリルブタジエンゴムをシアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上80%未満含有させることにより、歪量が大きい場合でも、大きな発生電圧が得られる。ニトリルブタジエンゴムが質量比80%以上では、マトリクスが柔らかく、圧電粒子に荷重がかかりにくい。そのため、発生電圧の低下が顕著になる。例えば、標準的な回路用ICの駆動電圧は、3Vであり、それを下回ってしまう可能性が高く、実用性が低くなる。
また、マトリクス層30を構成するゴムにシリコンゴムを用い、マトリクス層30を構成する樹脂にシアノエチル系樹脂を用いた場合、シリコンゴムは、シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上60%未満含有することが好ましい。シリコンゴムは、例えば、二トリルブタジエンゴムに比べ誘電率が低く、シリコンゴムが質量比60%以上ではポーリングが行いにくくなるため、複合体20の特性が低下する。そのため、シリコンゴムをシアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上60%未満含有させることにより、歪量が大きい場合でも、大きな発生電圧が得られる。
圧電体粒子32は、例えば、ペロブスカイト型結晶構造を有する粒子からなるものである。圧電体粒子32を構成する粒子は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ジルコン酸ランタン酸鉛(PLZT)、チタン酸バリウム(BaTiO)、ニオブ酸ナトリウムカリウム(KNN)、チタン酸ナトリウムビスマス(BNT)、チタン酸カリウムビスマス(BKT)、チタン酸バリウムとビスマスフェライト(BiFeO)の固溶体(BFBT)またはリラクサー系圧電材料により構成される。なお、リラクサー系圧電材料としては、例えば、Pb(Mg,Nb)−PT、Pb(Ni,Nb)−PT、Pb(Zn,Nb)−PT、PMN−PZT、およびPNN−PZTなどが用いられる。
圧電体粒子32を構成する粒子は、セラミックス粒子で構成してもよい。この場合、セラミックス粒子は、単結晶粒子であっても、コアシェル構造の粒子であってもよい。
下部電極22および上部電極24は、複合体20に電気的に接続することができ、振動源12の振動による複合体20の歪みによって電気的な接続が切断されないものであれば特に限定されるものではない。金、銀、銅、アルミニウム等の金属材料や導電性ゴム等の各種の導電性材料を用いることができる。
また、分極処理の際に複合体20に所定の電圧を印加できる導電性のものであってよく、この場合、下部電極22および上部電極24は、例えば、C、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au、Ag、Cu、Cr、Mo等またはこれらの合金により構成することができる。
下部電極22および上部電極24は、例えば、真空蒸着法およびスパッタリング法等の気相成膜法、ならびにスクリーン印刷およびインクジェット法等の印刷法により形成することができる。また、下部電極22および上部電極24は、上述のC、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au、Ag、Cu、Cr、Mo等またはこれらの合金からなる箔状のものであってもよい。
エネルギ変換素子10は、マトリクス層30が樹脂およびゴムを含有するものであるため、可撓性が優れる。このため、下部電極22および上部電極24も可撓性を有するものであることが好ましい。この場合、下部電極22および上部電極24は、例えば、伸縮性のある導電性基材、導電性ゴム基材または導電性エラストマー基材で形成される。
下部電極22および上部電極24を導電性ゴム基材または導電性エラストマー基材で形成する場合、例えば、マトリクス層30の軟化温度以上の温度で、複合体20の上面20aおよび下面20bに、導電性ゴム基材または導電性エラストマー基材を圧着して下部電極22および上部電極24を形成する。
なお、伸縮性のある導電性基材は、有機高分子と導電性粒子からなる複合物で構成される。有機高分子には樹脂およびエラストマーのうち、少なくとも1種が用いられる。導電性粒子には上述のC、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au、Ag、Cu、Cr、Mo等またはこれらの合金が用いられる。
下部電極22および上部電極24は、複合体20の下面20bおよび上面20aの全面に形成されるものに限定されるものではない。複合体20から電気エネルギを効率良く取り出すことができれば、複合体20の下面20bおよび上面20aの一部に形成されるものであってもよい。
次に、本実施例のエネルギ変換素子10の製造方法について説明する。
まず、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶媒に、ゴムとして、例えば、ニトリルブタジエンゴムを溶解し、更に、樹脂として、例えば、シアノエチル化PVAを溶解する。次に、有機溶媒に、例えば、PZT粒子を添加し、例えば、プロペラミキサーを用いて分散させて、圧電体粒子含有塗布液を得る。圧電体粒子含有塗布液に溶解しているニトリルブタジエンゴムは、架橋する前のポリマーの状態であり、過酸化物架橋成分を含む。
次に、下部電極となる導電性ゴム基板上に、圧電体粒子含有塗布液を、例えば、スライドコータを用いて所定の厚さに塗る。そして、有機溶媒を蒸発させて、マトリクス層となる膜体を得る。なお、導電性ゴム基板が圧電体粒子含有塗布液の支持基板として機能する。
次に、ポリマーの状態のニトリルブタジエンゴムを架橋させるために、膜体に、例えば、温度150℃以下で過酸化物架橋処理を施す。これにより、図1に示す複合体20が形成される。そして、複合体20の上面20aに上部電極24を形成することにより、エネルギ変換素子10を製造することができる。
必要に応じて、下部電極が形成された複合体20に対して、ポーリング(分極処理)を施すこともできる。この場合、図3(a)、(b)に示すように、下部電極22上に形成された複合体20の上面20aから、間隔δを数mm、例えば、1mmあけて複合体20の上面20a上に、この上面20aに沿って移動可能な棒状或はワイヤー状のコロナ電極40を設ける。そして、このコロナ電極40と下部電極22とを直流電源42に接続する。さらに、複合体20を加熱保持する加熱手段、例えば、ホットプレートを用意する。
そして、複合体20を、例えば、温度100℃に加熱保持した状態で、直流電源42から下部電極22とコロナ電極40との間に、数kV、例えば、6kVの直流電圧を印加してコロナ放電を生じさせ、コロナ電極40を複合体20の上面20aの上を、その上面20aに沿って移動させてポーリングをする。その後、複合体20の上面20aに上部電極24を形成することにより、エネルギ変換素子10を製造することができる。
なお、コロナ電極40の移動回数は、特に限定されるものではなく、ポーリング条件に応じて適宜設定される。
また、コロナ電極40の移動は、公知の移動手段を用いることができる。また、コロナ電極40が移動するものに限定されるものではなく、複合体20を移動させる移動機構を設け、この複合体20を移動させてポーリングをしてもよい。このように、コロナ電極40の移動手段は、コロナ電極40を複合体20に対して相対的に移動させることができるものであれば、特に限定されるものではない。
なお、下部電極22は、ポーリング後、エネルギ変換素子10を用いる態様等に応じて、下部電極22を除去することも可能である。また、コロナ電極40の数は、1本に限定されるものではなく、複数本であってもよい。
図3(a)、(b)に示すポーリング方法のようにコロナ電極40を用いる場合、ロールトゥロール方式を用い、複合体20の搬送路において、その上面20aに対向してコロナ電極40を複数設け、複合体20を長手方向に搬送しつつポーリングをすることもできる。このようにして、大面積のエネルギ変換素子10を製造することもできる。以下、図3(a)、(b)に示すポーリング方法をコロナポーリング方法ともいう。
ポーリングは、図3(a)、(b)に示すポーリング方法に限定されるものではなく、図4に示すポーリング方法を用いることができる。
この場合、複合体20の上面20aに上部電極24を形成する。この上部電極24は、導電性ゴム基板でもよく、また、例えば、スパッタリング法を用いて形成したものであってもよい。
次に、下部電極22と上部電極24とを直流の直流電源42に接続する。さらに、複合体20を加熱保持する加熱手段、例えば、ホットプレートを用意する。そして、複合体20を、例えば、温度100℃に加熱保持しつつ、直流電源42から下部電極22と上部電極24との間に、数十〜数百kV/cmの直流電界、例えば、50kV/cmを所定時間印加し、ポーリングする。
このポーリングでは、圧電体粒子32に対して、下部電極22と上部電極24が向き合う複合体20の厚さ方向の直流電界がかけられてポーリングされる。これにより、エネルギ変換素子10を得ることができる。
本実施形態のエネルギ変換素子10によれば、マトリクス層30に樹脂およびゴムを含有させて、過酸化物架橋処理を施すことで機械特性を改善している。また、マトリクス層30に低温で添加剤の少ない過酸化物架橋処理を施すことにより、複合体20の電気特性に及ぼす影響を少なくしている。これにより、振動源の歪みの歪量が大きい場合でも、十分な発生電圧を得ることができるとともに、更には発生電圧の経時低下も抑制することができる。このように、本実施形態のエネルギ変換素子10によれば、振動源の歪みの歪量が大きい場合でも、機械エネルギ(振動エネルギ)を電気エネルギに安定して変換することができる。また、振動源12の振動によってエネルギ変換素子10の破壊および剥離が発生も抑制される。
更には、上述のエネルギ変換素子10の製造方法により、上述の性能を有するエネルギ変換素子10を得ることができる。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明のエネルギ変換素子およびその製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、本発明のエネルギ変換素子の効果について詳細に説明する。
本実施例においては、以下に示すように、シアノエチル化PVAおよびニトリルブタジエンゴム(NBR)を用い、ニトリルブタジエンゴムの混合比を変えて実施例1、実施例2のエネルギ変換素子を作製し、以下に詳細に説明する各歪量条件における発生電圧を測定した。
実施例1は、ニトリルブタジエンゴム(NBR)が、シアノエチル化PVAとニトリルブタジエンゴム(NBR)の合計質量に対して質量比で10%含有するものであり、実施例2は、ニトリルブタジエンゴム(NBR)が質量比で80%含有するものである。
なお、比較例1として、ニトリルブタジエンゴム(NBR)を含まないエネルギ変換素子を作製し、同様に以下に詳細に説明する各歪量条件における発生電圧を測定した。
実施例1、実施例2については、PZT粒子、とバインダーとしてシアノエチル化PVA(CR−V 信越化学工業社製)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)を下記の組成比(質量比)でジメチルホルムアミド(DMF)からなる有機溶媒中に添加し、プロペラミキサー(回転数2000rpm)で分散させて圧電体粒子含有塗布液を調製した。
・PZT粒子・・・・・・・・300質量部
・シアノエチル化PVA・・・27質量部(実施例1)、6質量部(実施例2)
・NBR・・・・・・・・・・3質量部(実施例1)、24質量部(実施例2)
ただし、ニトリルブタジエンゴム(NBR)は、架橋剤などを含み、圧電体粒子含有塗布液を調製した時点では架橋処理を行っていない、ポリマーである。
なお、PZT粒子としては、市販のPZT原料粉を1000〜1200℃で焼結した後、これを平均粒径5μmになるように解砕および分級処理したものを用いた。
NBRは、架橋を実施する前のポリマーの状態であり、過酸化物架橋成分を含むものである。
次に、導電性ゴム基板(厚み1mm)上に、スライドコータを用いて圧電体粒子含有塗布液を乾燥塗膜の膜厚が90μmになるようにA6サイズ(150mm×90mm)の塗布面積で塗布した後、120℃のホットプレート上で加熱乾燥することでDMFを蒸発させる。これにより、膜体が形成される。その後、膜体に対して、ニトリルブタジエンゴムを架橋させるための架橋処理を、温度150℃、15分の条件で実施した。
その後、コロナポーリング方法を用い、図3(a)に示す直流電源42から下部電極22とコロナ電極40との間に6kVの直流電圧を印加し、100℃の温度で、ポーリング処理を施した。その後、上部電極として導電性ゴム基板を圧着した。
その後、30mm×30mmの大きさに切りだし、実施例1、実施例2のエネルギ変換素子を作製した。
なお、比較例1のエネルギ変換素子は、ニトリルブタジエンゴム(NBR)を含まない以外は、実施例1、実施例2のエネルギ変換素子と同様にして作製したものである。このため、比較例1のエネルギ変換素子の製造方法について、その詳細な説明は省略する。
実施例1、実施例2および比較例1の各エネルギ変換素子を、それぞれ厚さが5mmの引張用ゴム材に接着層を介して取り付けた。これにより、図1に示す振動源12が引張用ゴム基材に置き換わった形態になる。
本実施例では、引張用ゴム材を図1に示す矢印aの方向に、疲労試験機マイクロサーボMMT−101NV−10(島津製作所製)を用いて10Hzのサイン波状に歪P-P量1%で1時間引っ張った後、歪P-P量3%で1時間引っ張り、実施例1、実施例2および比較例1の各エネルギ変換素子を振動させて、振動エネルギを与えた。その時に、実施例1、実施例2および比較例1の各エネルギ変換素子で発生する発生電圧の最大値を測定した。引張用ゴム材を引張った際の波形を図5に示すとともに、実施例1、実施例2および比較例1の各エネルギ変換素子で発生した発生電圧の最大値の測定結果を図6に示す。
具体的には、引張用ゴム材は、図5に示されるサイン波の波形Aで引っ張った。波形Aは、1パルス(1周期)分を示し、歪P-Pが3%であり、ピークPは、5%以上となっている。
本発明において、歪P-P量とは、波形AにおけるピークPとピークPの差Stのことである。このピークの差Stが1%であれば歪P-P量が1%であり、3%であれば歪P-P量が3%である。
また、図5の波形Bは、引張用ゴム材が、1パルス(1周期)分、引っ張られた際にエネルギ変換素子10で発生した発生電圧の波形の一例を示す。本実施において、発生電圧の最大値とは、波形Bにおける発生電圧の最大値Vmaxのことである。
図6において、領域Dは歪P-P量1%の領域であり、領域Dは歪P-P量3%の領域である。本発明のエネルギ変換素子は、歪量が大きいところに用いることを想定しており、歪P-P量3%の領域Dが、歪量が大きいところに該当する。
なお、図6において、波形Cは実施例1を示し、波形Cは実施例2を示し、波形Cは比較例1を示す。
実施例1は、歪量が大きくなると、それに伴い発生電圧も大きくなった。しかも、発生電圧は時間経過による低下が生じなかった。実施例2は、発生電圧が小さいものの、歪量が大きくなると、それに伴い発生電圧も大きくなり、しかも、発生電圧は時間経過による低下が生じなかった。
一方、比較例1は、歪量が大きくなると、それに伴い発生電圧も大きくなった。しかしながら、歪量が大きい領域では、時間経過とともに、発生電圧が大きく低下した。
以上のように、実施例1、2は、歪量が大きい領域でも時間経過とともに発生電圧が低下することなく、振動源の歪みの歪量が大きい場合でも、振動エネルギを電気エネルギに安定して変換することができることから、マトリクス層にゴムを添加することによる効果は明らかである。
なお、ゴムの添加量がシアノエチル系樹脂に対して質量比で70%を超えた実施例2は、発生電圧が低く、実用的ではない。
10 エネルギ変換素子
12 振動源
14 接着層
16 タイヤ
20 複合体
22 下部電極
24 上部電極
30 マトリクス層
32 圧電体粒子
歪量1%領域
歪量3%領域

Claims (25)

  1. 機械エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換素子であって、
    樹脂およびゴムを含有するマトリクス層中に圧電体粒子が均一に分散混合された複合体を有し、
    前記複合体は、過酸化物架橋処理されたものであることを特徴とするエネルギ変換素子。
  2. 前記樹脂は、連続耐熱温度が160℃以下である請求項1に記載のエネルギ変換素子。
  3. 前記樹脂は、シアノエチル系樹脂である請求項1または2に記載のエネルギ変換素子。
  4. 前記ゴムは、ニトリルブタジエンゴムまたはシリコンゴムである請求項1〜3のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子。
  5. 前記ゴムは、比誘電率が10〜30である請求項1〜4のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子。
  6. 前記ニトリルブタジエンゴムは、前記シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上80%未満含有する請求項4に記載のエネルギ変換素子。
  7. 前記シリコンゴムは、前記シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上60%未満含有する請求項4に記載のエネルギ変換素子。
  8. 前記圧電体粒子は、ペロブスカイト型結晶構造を有する粒子からなる請求項1〜7のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子。
  9. 前記粒子は、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸ランタン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムとビスマスフェライトの固溶体またはリラクサー系圧電材料により構成される請求項8に記載のエネルギ変換素子。
  10. 前記複合体には伸縮性のある導電性基材または導電性ゴム基材が形成されている請求項1〜9のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子。
  11. 前記伸縮性のある導電性基材は、有機高分子と導電性微粒子とからなる複合物で構成されており、前記導電性微粒子は、C、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au,Ag、Cu、CrもしくはMoまたはこれらの合金で構成される請求項10に記載のエネルギ変換素子。
  12. 前記複合体は、振動源に設置されており、前記機械エネルギは、前記振動源の振動エネルギである請求項1〜11のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子。
  13. 前記振動源は、タイヤである請求項12に記載のエネルギ変換素子。
  14. 有機溶媒に樹脂およびゴムを溶解させ、前記有機溶媒に圧電体粒子を分散させて圧電体粒子含有塗布液を得る工程と、
    前記圧電体粒子含有塗布液を支持基板上に塗布し、前記有機溶媒を蒸発させて、マトリクス層となる膜体を得、前記膜体に過酸化物架橋処理を施して、マトリクス層に前記圧電体粒子が均一に分散混合された複合体を得る工程とを有することを特徴とするエネルギ変換素子の製造方法。
  15. さらに、前記複合体に分極処理を施す工程を有する請求項14に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  16. 前記樹脂は連続耐熱温度が160℃以下であり、前記過酸化物架橋処理は150℃以下でなされる請求項14または15に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  17. 前記樹脂は、シアノエチル系樹脂である請求項14〜16のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  18. 前記ゴムは、ニトリルブタジエンゴムまたはシリコンゴムである請求項14〜17のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  19. 前記ゴムは、比誘電率が10〜30である請求項14〜18のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  20. 前記ニトリルブタジエンゴムは、前記シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上80%未満含有する請求項18に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  21. 前記シリコンゴムは、前記シアノエチル系樹脂に対して質量比で1%以上60%未満含有する請求項18に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  22. 前記圧電体粒子は、ペロブスカイト型結晶構造を有する粒子からなる請求項14〜21のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  23. 前記粒子は、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸ジルコン酸ランタン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸バリウムとビスマスフェライトの固溶体またはリラクサー系圧電材料により構成される請求項22に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  24. 前記支持基板は、伸縮性のある導電性基材、または導電性ゴム基材である請求項14〜23のいずれか1項に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
  25. 前記伸縮性のある導電性基材は、有機高分子と導電性微粒子とからなる複合物で構成されており、前記導電性微粒子は、C、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au,Ag、Cu、CrもしくはMoまたはこれらの合金で構成される請求項24に記載のエネルギ変換素子の製造方法。
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