JP2013223333A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高効率でシンクロナスリラクタンスモータを駆動することができるモータ制御装置を提供する。
【解決手段】電流位相角演算部42は、電流指令値設定部41から与えられた電流指令値I と、予め設定された電流位相角演算式に基づいて、当該電流指令値I に対してモータトルクTが最大値に近い値となる電流位相角βを演算する。電流位相角演算式は、次のようにして作成される。複数の電機子電流I毎に電流位相角βに対するモータトルクTの特性データを取得する。各電機子電流Iに対応する電流位相角−モータトルク特性曲線上の最大トルク値を結ぶ曲線を直線近似することにより得られた近似式に基づいて、電流位相角演算式を求める。
【選択図】図2

Description

この発明は、モータ制御装置に関し、特にシンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御装置に関する。
電磁エネルギーの位置に対する変化によって発生するリラクタンストルクのみを利用して、ロータを回転させるリラクタンスモータが知られている。リラクタンスモータには、ステータおよびロータが突極構造を有するスイッチトリラクタンスモータ(SRM:Switched Reluctance Motor)と、ステータがブラシレスモータと同様の構造のシンクロナスリラクタンスモータ(SynRM:Synchronous Reluctance Motor)とがある。
特開2002-305900号公報
長谷川 勝(中部大学)、道木 慎二(名古屋大学)、佐竹 明善(オークマ)、王 道洪(岐阜大学)、「永久磁石電動機・リラクタンスモータの駆動回路技術とドライブ制御技術 −6.リラクタンスモータ制御技術− 」、平成16年電気学会産業応用部門大会論文集、I−119〜I−124(2004)
シンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)は、ステータおよびロータのうち、ロータのみに突極構造を有している。SynRMでは、ロータの突極構造により、磁束の流れやすい突極方向(以下、「d軸方向」という)と磁束が流れにくい非突極方向(以下、「q軸方向」という)とがある。このため、d軸方向のインダクタンス(以下、「d軸インダクタンス」という)とq軸方向のインダクタンス(以下、「q軸インダクタンス」という)の差によりリラクタンストルクが発生し、このリラクタンストルクによってロータが回転する。
SynRMをブラシレスモータと同様な方法で制御することが考えられる。つまり、電機子電流の指令値である電流指令値I を設定し、設定された電流指令値I からq軸電流指令値i およびd軸電流指令値i を演算し、q軸電流指令値i と実q軸電流との偏差およびd軸電流指令値i と実d軸電流との偏差に基づいて、SynRMを電流フィードバック制御することが考えられる。
SynRMでは、q軸電流iおよびd軸電流iは、それぞれ次式(1),(2)で表される。
=I・sinβ …(1)
=I・cosβ …(2)
は、回転磁界をつくるための電流ベクトルの大きさ(電機子電流)である。βは電流位相角であり、回転磁界をつくるための電流ベクトル(電機子電流ベクトル)とd軸との位相差である。
そこで、電流指令値I と電流位相角βと前記式(1)および(2)とを用いて、q軸電流指令値i およびd軸電流指令値i を演算することが考えられる。
電流位相角βは、d軸インダクタンスLおよびq軸インダクタンスLに関係する値であり、d軸インダクタンスLおよびq軸インダクタンスLの値がわかれば電流位相角βを演算することが可能である。しかしながら、SynRMでは、モータ駆動中において、d軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスは一定ではなく変動する。また、d軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスを、リアルタイムで計測することは困難である。このため、モータ駆動中において、d軸インダクタンスおよびq軸インダクタンスを計測し、その計測値に基づいて電流位相角βを演算し、前記式(1)および(2)を用いてq軸電流指令値i およびd軸電流指令値i を求めることは困難である。
この発明の目的は、高効率でシンクロナスリラクタンスモータを駆動することができるモータ制御装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、シンクロナスリラクタンスモータ(18)を制御するモータ制御装置(12)であって、前記シンクロナスリラクタンスモータの電流の指令値である電流指令値を設定する電流指令値設定手段(41)と、電流指令値と電流位相角との関係を記憶したマップまたはこれらの関係を表す演算式と、前記電流指令値設定手段によって設定された電流指令値とに基づいて、当該電流指令値に対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角を演算する電流位相角演算手段(42)と、前記電流指令値設定手段によって設定された電流指令値と前記電流位相角演算手段によって演算された電流位相角とに基づいて、d軸電流指令値およびq軸電流指令値を演算する二相指示電流演算手段(43,44)と、前記二相指示電流演算手段によって演算されたd軸電流指令値およびq軸電流指令値に基づいて、前記シンクロナスリラクタンスモータを駆動制御する制御手段(45〜48)とを含む、モータ制御装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この発明によれば、電流指令値設定手段によって設定された電流指令値に対してモータトルクが最大値に近い値となるd軸電流指令値およびq軸電流指令値を演算することができる。これにより、高効率でシンクロナスリラクタンスモータを駆動することが可能となる。
請求項2記載の発明は、前記マップまたは前記演算式は、電機子電流と最大モータトルクが得られる電流位相角との関係を近似的に表した直線に基づいて作成されており、前記直線は、複数の電機子電流それぞれに対して求められた、最大モータトルクが得られる電流位相角の実測データを直線近似することにより求められている、請求項1に記載のモータ制御装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、ECUの電気的構成を示す概略図である。 図3は、検出操舵トルクThに対する電流指令値I の設定例を示すグラフである。 図4は、複数の電機子電流I毎に取得した電流位相角βに対するモータトルクTの特性データの一例を示すグラフである。 図5は、各電機子電流Iに対してモータトルクTが最大となる電流位相角βの実測データと、各電機子電流IとモータトルクTが最大となる電流位相角βとの関係を近似的に表した直線とを示すグラフである。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るモータ制御装置が適用された電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。
電動パワーステアリング装置1は、車両を操向するための操舵部材としてのステアリングホイール2と、このステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を転舵する転舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と転舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。すなわち、ステアリングホイール2が回転されると、入力軸8および出力軸9は、互いに相対回転しつつ同一方向に回転するようになっている。
ステアリングシャフト6の周囲には、トルクセンサ11が設けられている。トルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に与えられた操舵トルクを検出する。トルクセンサ11によって検出される操舵トルクは、ECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)12に入力される。
転舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示略)を介して転舵輪3が連結されている。ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端には、ピニオン16が連結されている。
ラック軸14は、自動車の左右方向(直進方向に直交する方向)に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の中間部には、ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることによって、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを転舵機構4に伝達するための減速機構19とを含む。電動モータ18は、この実施形態では、シンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)からなる。減速機構19は、ウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合うウォームホイール21とを含むウォームギヤ機構からなる。減速機構19は、伝達機構ハウジングとしてのギヤハウジング22内に収容されている。
ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール21は、ステアリングシャフト6とは同方向に回転可能に連結されている。ウォームホイール21は、ウォーム軸20によって回転駆動される。
電動モータ18によってウォーム軸20が回転駆動されると、ウォームホイール21が回転駆動され、ステアリングシャフト6が回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することによって、転舵輪3が転舵されるようになっている。
電動モータ18のロータの回転角(ロータ回転角)は、レゾルバ等の回転角センサ25によって検出される。回転角センサ25の出力信号は、ECU12に入力される。電動モータ18は、モータ制御装置としてのECU12によって制御される。
図2は、ECU12の電気的構成を示す概略図である。
ECU12は、トルクセンサ11によって検出される操舵トルクThに応じて電動モータ18を駆動することによって、操舵状況に応じた適切な操舵補助を実現する。
電動モータ18は、前述したようにシンクロナスリラクタンスモータであり、突極構造を有するロータ(図示略)と、電機子巻線(図示略)を有するステータ(図示略)とを備えている。電機子巻線は、U相のステータ巻線、V相のステータ巻線およびW相のステータ巻線が星型結線されることにより構成されている。
ECU12は、マイクロコンピュータ31と、このマイクロコンピュータ31によって制御され、電動モータ18に電力を供給する駆動回路(インバータ回路)32と、電動モータ18の各相のステータ巻線に流れる電流を検出する電流検出部33とを備えている。
電流検出部33は、電動モータ18の各相のステータ巻線に流れる相電流i,i,i(以下、総称するときには「三相検出電流i,i,i」という)を検出する。これらは、UVW座標系における各座標軸方向の電流値である。
マイクロコンピュータ31は、CPUおよびメモリ(ROM,RAMなど)を備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。この複数の機能処理部には、電流指令値設定部41と、電流位相角演算部42と、d軸電流指令値演算部43と、q軸電流指令値演算部44と、d軸電流偏差演算部45と、q軸電流偏差演算部46と、d軸PI(比例積分)制御部47と、q軸PI(比例積分)制御部48と、d軸指示電圧生成部49と、q軸指示電圧生成部50と、第1の座標変換部51と、PWM制御部52と、回転角演算部53と、第2の座標変換部54とが含まれている。
電流指令値設定部41は、電動モータ18の電機子電流の指令値である電流指令値I を設定する。具体的には、電流指令値設定部41は、トルクセンサ11によって検出される操舵トルク(検出操舵トルクTh)に基づいて、電流指令値I を設定する。検出操舵トルクThに対する電流指令値I の設定例は、図3に示されている。検出操舵トルクThは、たとえば左方向への操舵のためのトルクが正の値にとられ、右方向への操舵のためのトルクが負の値にとられている。また、電流指令値I は、電動モータ18から左方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには正の値とされ、電動モータ18から右方向操舵のための操舵補助力を発生させるべきときには負の値とされる。
電流指令値I は、検出操舵トルクThの正の値に対しては正をとり、検出操舵トルクThの負の値に対しては負の値をとる。検出操舵トルクThが零のときには、電流指令値I は零とされる。そして、検出操舵トルクThの絶対値が大きくなるほど、電流指令値I の絶対値は大きな値とされる。これにより、検出操舵トルクThの絶対値が大きくなるほど、操舵補助力を大きくすることができる。
電流指令値設定部41は、たとえば、図3に示されるような操舵トルクThと電流指令値I との関係を記憶したマップまたはそれらの関係を表す演算式を用いて、操舵トルクThに応じた電流指令値I を設定する。電流指令値設定部41によって設定された電流指令値I は、電流位相角演算部42に与えられるとともに、d軸電流指令値演算部43およびq軸電流指令値演算部44に与えられる。
電流位相角演算部42は、電流指令値設定部41から与えられた電流指令値I と予め設定された電流位相角演算式とに基づいて、当該電流指令値I に対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角βを演算する。電流位相角演算式の作成方法について説明する。
電動モータ18を高効率で駆動するためには、電機子電流に対するモータトルクの比が大きくなるように電動モータ18を制御すればよい。
極対数がPであるシンクロナスリラクタンスモータにおけるモータトルクTは、次式(3)で表される。
T=P・(L−L)・i・i …(3)
はd軸インダクタンス[H]であり、Lはq軸インダクタンス[H]である。また、iはd軸電流[A]であり、iはq軸電流[A]である。
電機子電流の大きさをIとし、電流位相差をβとすると、i=I・sinβ,i=I・cosβとなるので、モータトルクTは、次式(4)で表される。なお、電流位相差βは、回転磁界をつくるための電流ベクトル(電機子電流ベクトル)とd軸との位相差である。
T=(1/2)・P・(L−L)・I sin2β …(4)
したがって、d軸インダクタンスLおよびq軸インダクタンスLが電流位相角βによって変動しなければ、電流位相角βが45度のときにモータトルクTは最大となる。しかしながら、SynRMでは、d軸インダクタンスLおよびq軸インダクタンスLがロータコアの磁気飽和の影響を受けて変動するため、モータトルクTは電流位相角βが45度のときに必ずしも最大にならない。
そこで、この実施形態では、電動モータ18に対して予め実験を行うことにより、使用する電機子電流I(電流指令値I )の範囲において、複数の電機子電流I毎に電流位相角βに対するモータトルクTの特性データを取得する。
図4は、複数の電機子電流I毎に取得した電流位相角βに対するモータトルクTの特性データの一例を示すグラフである。図4の特性データは、前記非特許文献1に掲載のデータを転用したものである。図4では、横軸に電流位相角βをとり、縦軸にモータトルクTをとり、各電機子電流Iの電流位相角βに対するモータトルクTの特性を、それぞれ曲線で表している。
図4のグラフにおいて、各電機子電流Iに対応する電流位相角−モータトルク特性曲線上の最大トルク値を結ぶ曲線を直線近似することにより、電機子電流Iとその電機子電流Iに対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角βとの関係を表す近似式を求める。具体的には、次式(5)に基づいて、電機子電流Iと電流位相角βとの関係を表す近似式を求める。なお、電機子電流Iが零のときにモータトルクが最大となる電流位相角βは45度になるものとする。
β={(βmax−βmin)/Iamax}・I+βmin …(5)
amaxは、電機子電流Iの最大値(電流指令値I の最大値)であり、この例では、Iamax=50[A]である。βmaxは、電機子電流Iが最大値Iamaxである場合に、モータトルクTが最大値となる電流位相角βであり、この例では、βmax=66[deg]であるとする。βminは、電機子電流Iが最小値(零)である場合に、モータトルクTが最大値となる電流位相角βであり、この例では、βmin=45[deg]であるとする。
前記式(5)に、Iamax=50[A]、βmax=66[deg]およびβmax=45[deg]を代入すると、次式(6)で表されるような近似式が得られる。
β=(21/50)・I+45 …(6)
図5の折れ線aは、各電機子電流Iに対してモータトルクTが最大となる電流位相角βの実測データを示すグラフである。図5の直線bは、前記式(6)で表される近似直線を示している。
前記近似式(6)内のIを電流指令値I の絶対値|I |に置き換えることにより、次式(7)で示されるように、電流指令値I から電流位相角βを演算するための演算式(電流位相角演算式)が得られる。
β=(21/50)・|I |+45 …(7)
電流位相角演算部42には、前述のようにして求められた電流位相角演算式(例えば前記式(7))が予め設定されている。電流位相角演算部42は、予め設定されている電流位相角演算式と、電流指令値設定部41から与えられた電流指令値I とに基づいて、電流指令値I に対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角βを演算する。電流位相角演算部42によって演算された電流位相角βは、d軸電流指令値演算部43およびq軸電流指令値演算部44に与えられる。
d軸電流指令値演算部43は、電流指令値設定部41から与えられた電機子電流指令値I と電流位相角演算部42から与えられた電流位相角βとを用い、次式(8)に基づいてd軸電流の指令値i を演算する。
=I ・cosβ …(8)
q軸電流指令値生成部44は、電流指令値設定部41から与えられた電機子電流指令値I と電流位相角演算部42から与えられた電流位相角βとを用い、次式(9)に基づいてq軸電流の指令値i を演算する。
=I ・sinβ …(9)
d軸電流指令値i およびq軸電流指令値i を総称して、「二相指示電流i ,i 」という場合がある。
回転角演算部53は、回転角センサ25の出力信号に基づいて、電動モータ18のロータの回転角(ロータ回転角)θを演算する。
電流検出部33によって検出された三相検出電流i,i,iは、第2の座標変換部54に与えられる。第2の座標変換部54は、回転角演算部53によって演算されたロータ回転角θを用いて、三相検出電流i,i,iを、dq座標上でのd軸電流iおよびq軸電流i(以下、総称するときには「二相検出電流i,i」という)に変換する。第2の座標変換部54によって得られたd軸電流iは、d軸電流偏差演算部45に与えられる。第2の座標変換部54によって得られたq軸電流iは、q軸電流偏差演算部46に与えられる。
d軸電流偏差演算部45は、d軸電流指令値i に対するd軸電流iの偏差を演算する。d軸電流偏差演算部45によって演算された電流偏差は、d軸PI制御部47に与えられて、PI演算処理を受ける。d軸指示電圧生成部49は、d軸PI制御部47の演算結果に応じて、d軸指示電圧v を生成する。
q軸電流偏差演算部46は、q軸電流指令値i に対するq軸電流iの偏差を演算する。q軸電流偏差演算部46によって演算された電流偏差は、q軸PI制御部48に与えられて、PI演算処理を受ける。q軸指示電圧生成部50は、q軸PI制御部48の演算結果に応じて、q軸指示電圧v を生成する。
d軸指示電圧v およびq軸指示電圧v は、第1の座標変換部51に与えられる。第1の座標変換部51は、回転角演算部53によって演算されたロータ回転角θを用いて、d軸指示電圧v およびq軸指示電圧v を、UVW座標系の指示電圧、すなわち、U相,V相およびW相の指示電圧v ,v ,v (以下、総称するときには「三相指示電圧v ,v ,v 」という)に変換する。
PWM制御部52は、U相指示電圧v 、V相指示電圧v およびW相指示電圧v にそれぞれ対応するデューティ比のU相PWM制御信号、V相PWM制御信号およびW相PWM制御信号を生成し、駆動回路32に供給する。
駆動回路32は、U相、V相およびW相に対応した三相インバータ回路からなる。このインバータ回路を構成するパワー素子がPWM制御部52から与えられるPWM制御信号によって制御されることにより、三相指示電圧v ,v ,v に相当する電圧が電動モータ18の各相のステータ巻線に印加されることになる。
電流偏差演算部45,46およびPI制御部47,48は、電流フィードバック制御手段を構成している。この電流フィードバック制御手段の働きによって、電動モータ18に流れるモータ電流が、d軸およびq軸電流指令値演算部43,44によって演算される二相指示電流i ,i に近づくように制御される。
前記実施形態によれば、電流指令値設定部41によって設定された電流指令値I に対してモータトルクが最大値に近い値となるd軸電流指令値i およびq軸電流指令値i を演算することができる。これにより、高効率で電動モータ18を駆動することが可能となる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、電流位相角演算部42は、電流指令値設定部41から与えられた電流指令値I と、予め設定された電流位相角演算式(例えば式(7)参照)とに基づいて、当該電流指令値I に対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角βを演算している。しかし、電流位相角演算部42は、前記電流位相角演算式によって表される電流指令値I と電流位相角βとの関係を記憶したマップと、電流指令値設定部41から与えられた電流指令値I とに基づいて、当該電流指令値I に対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角βを演算してもよい。
また、前述の実施形態では、前記式(5)に基づいて、各電機子電流Iに対応する電流位相角−モータトルク特性曲線上の最大トルク値を結ぶ曲線を直線近似し、得られた近似式に基づいて電流位相角演算式を求めている。しかし、最小二乗法等の他の方法によって、各電機子電流Iに対応する電流位相角−モータトルク特性曲線上の最大トルク値を結ぶ曲線を直線近似し、得られた近似式に基づいて電流位相角演算式を求めるようにしてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
11…トルクセンサ、12…ECU、18…電動モータ、25…回転角センサ、31…マイクロコンピュータ、33…電流検出部、41…電流指令値設定部、42…電流位相角演算部、43…d軸電流指令値演算部、44…q軸電流指令値演算部、45…d軸電流偏差演算部、46…q軸電流偏差演算部、47…d軸PI制御部回転角演算部、48…q軸PI制御部

Claims (2)

  1. シンクロナスリラクタンスモータを制御するモータ制御装置であって、
    前記シンクロナスリラクタンスモータの電流の指令値である電流指令値を設定する電流指令値設定手段と、
    電流指令値と電流位相角との関係を記憶したマップまたはこれらの関係を表す演算式と、前記電流指令値設定手段によって設定された電流指令値とに基づいて、当該電流指令値に対してモータトルクが最大値に近い値となる電流位相角を演算する電流位相角演算手段と、
    前記電流指令値設定手段によって設定された電流指令値と前記電流位相角演算手段によって演算された電流位相角とに基づいて、d軸電流指令値およびq軸電流指令値を演算する二相指示電流演算手段と、
    前記二相指示電流演算手段によって演算されたd軸電流指令値およびq軸電流指令値に基づいて、前記シンクロナスリラクタンスモータを駆動制御する制御手段とを含む、モータ制御装置。
  2. 前記マップまたは前記演算式は、電機子電流と最大モータトルクが得られる電流位相角との関係を近似的に表した直線に基づいて作成されており、前記直線は、複数の電機子電流それぞれに対して求められた、最大モータトルクが得られる電流位相角の実測データを直線近似することにより求められている、請求項1に記載のモータ制御装置。
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