JP2013218752A - ディスク駆動装置 - Google Patents

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隆徳 渡▲邉▼
Susumu Ando
勧 安藤
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剛人 野中
Mitsuo Kodama
光生 児玉
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

【課題】衝撃による悪影響を低減できるディスク駆動装置を提供する。
【解決手段】ディスク駆動装置1は、磁気記録ディスク8が載置されるべき回転体6と、回転体6を軸受ユニット12を介して回転自在に支持する固定体5と、を備える。回転体6は、磁気記録ディスク8の中央孔8aに嵌る突出部28gと、突出部28gに固定されるクランパ36と、突出部28gよりも半径方向外側に設けられた載置部28hと、を含む。突出部28gおよび載置部28hは、磁気記録ディスク8がクランパ36と載置部28hとに挟まれた状態でクランパ36が突出部28gに固定されると、載置部28hが突出部28gに対して動くよう構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録ディスクが載置されるべき回転体と回転体を軸受ユニットを介して回転自在に支持する固定体とを備えるディスク駆動装置に関する。
ハードディスクドライブなどのディスク駆動装置は、小型化、大容量化が進み、種々の電子機器に搭載されている。特にノートパソコンや携帯型音楽再生機器などの携帯型の電子機器へのディスク駆動装置の搭載が進んでいる。従来では、例えば特許文献1に記載されるようなディスク駆動装置が提案されている。
携帯型の電子機器に搭載されるディスク駆動装置に対しては、デスクトップPC(Personal Computer)などの据置型の電子機器に搭載されるものと比べて、落下などの衝撃にも耐えうるように耐衝撃性のさらなる向上が求められている。
特開2011−045234号公報
ディスク駆動装置の大容量化を進めるひとつの手法として、記録トラックの幅を狭くし、磁気ヘッドを磁気記録ディスクの表面により近づけることがある。しかしながら、磁気ヘッドと磁気記録ディスクの表面との隙間が狭いと、衝撃などにより磁気ヘッドが磁気記録ディスクに接触する可能性がある。また、記録トラックの幅が狭いと衝撃により記録トラックのトレースが乱れる可能性がある。これらはデータのリード/ライトのエラーを増加させうる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は衝撃による悪影響を低減できるディスク駆動装置の提供にある。
本発明のある態様は、ディスク駆動装置に関する。このディスク駆動装置は、記録ディスクが載置されるべき回転体と、回転体を軸受ユニットを介して回転自在に支持する固定体と、を備える。回転体は、記録ディスクの中央孔に嵌る突出部と、突出部に固定されるクランパと、突出部よりも半径方向外側に設けられた載置部と、を含む。突出部および載置部は、記録ディスクがクランパと載置部とに挟まれた状態でクランパが突出部に固定されると、載置部が突出部に対して動くよう構成される。
この態様によると、記録ディスクがクランパと載置部とに挟まれた状態でクランパが突出部に固定されると、載置部が突出部に対して動く。
本発明の別の態様もまた、ディスク駆動装置である。この装置は、記録ディスクが載置されるべき回転体と、回転体を軸受ユニットを介して回転自在に支持する固定体と、を備える。回転体は、記録ディスクの中央孔に嵌る突出部と、突出部よりも半径方向外側に設けられた載置部と、を含む。突出部の外周面には係合凹部が形成される。記録ディスクは、係合凹部に係合されるクランパと載置部とに挟まれることにより回転体に対して固定される。
この態様によると、記録ディスクを固定するためのクランパは係合凹部に係合される。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、衝撃による悪影響を低減できるディスク駆動装置を提供できる。
図1(a)、(b)は、第1の実施の形態に係るディスク駆動装置を示す上面図および側面図である。 図1(a)のA−A線断面図である。 クランパが突出部にネジ止めされる前のディスク載置面付近の状態を示す部分断面図である。 クランパが突出部にネジ止めされた後のディスク載置面付近の状態を示す部分断面図である。 下垂部と環状壁部との隙間付近の部分断面図である。 第2の実施の形態に係るディスク駆動装置の断面図である。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
ディスク駆動装置では一般に、磁気記録ディスクが搭載されたハブがベースに対して回転する。ディスク駆動装置に衝撃が加えられた場合、その衝撃はベースからハブに伝えられ、ハブから磁気記録ディスクに伝えられる。そこで本発明者は、ハブを比較的柔らかくすることで、ハブに、衝撃に対する緩衝作用をもたせることに想到した。
しかしながら、ハブを柔らかくすると、磁気記録ディスクをハブに固定する際のハブの変形が懸念される。特にディスク駆動装置を薄型化しようとすると、ハブも薄くする必要があるので、ハブはより変形しやすくなる。ここで従来のようにハブは変形しないものとしてディスク駆動装置を設計すると、実際に磁気記録ディスクをハブに固定したとき磁気記録ディスクの位置が所望の位置にならないような事態が発生する虞がある。
そこで、第1の実施の形態では、ハブは変形するものとしてディスク駆動装置が設計される。特にハブの形状および弾性は、磁気記録ディスクをハブに固定する際のハブの変形を織り込んだ形で決定される。したがって、薄型化や耐衝撃性向上のためにハブが薄く柔らかくなったとしても、磁気記録ディスクの位置精度を高く保つことができる。
(第1の実施の形態)
図1(a)、(b)は、第1の実施の形態に係るディスク駆動装置1を示す上面図および側面図である。図1(a)は、ディスク駆動装置1の上面図である。図1(a)では、ディスク駆動装置1の内側の構成を示すため、トップカバー2を外した状態が示される。ディスク駆動装置1は、ベース4と、回転体6と、磁気記録ディスク8と、データリード/ライト部10と、トップカバー2と、を備える。ディスク駆動装置1は磁気記録ディスク8を回転させるハードディスクドライブである。
以降ベース4に対して回転体6が搭載される側を上側として説明する。
磁気記録ディスク8は、直径が65mmのガラス製の2.5インチ型磁気記録ディスクであり、その中央の孔の直径は20mmである。磁気記録ディスク8の厚みを薄くすると剛性が低下し製造時に研磨する際に反って加工平面度が低下することがある。一方磁気記録ディスク8の厚みを厚くすると重量が増大することがある。磁気記録ディスク8は、少なくとも厚みが0.5mmから1.25mmの範囲で剛性および重量について実用性を有することが判明している。本実施の形態において、磁気記録ディスク8の厚みは0.7mmから0.9mmとしており、加工平面度の低下を抑制して記録密度の低下を防いでいる。磁気記録ディスク8は、回転体6に載置され、回転体6の回転に伴って回転する。
ベース4はアルミニウムの合金をダイカストにより成型して形成される。ベース4は、ディスク駆動装置1の底部を形成する底板部4aと、磁気記録ディスク8の載置領域を囲むように底板部4aの外周に沿って形成された外周壁部4bと、を有する。外周壁部4bの上面4cには、6つのネジ穴22が設けられる。ベース4は、回転体6を図1(a)では図示しない軸受ユニット12を介して回転自在に支持する。軸受ユニット12は流体動圧軸受ユニットである。
データリード/ライト部10は、記録再生ヘッド(不図示)と、スイングアーム14と、ボイスコイルモータ16と、ピボットアセンブリ18と、を含む。記録再生ヘッドは、スイングアーム14の先端部に取り付けられ、磁気記録ディスク8にデータを記録し、磁気記録ディスク8からデータを読み取る。ピボットアセンブリ18は、スイングアーム14をベース4に対してヘッド回転軸Sの周りに揺動自在に支持する。ボイスコイルモータ16は、スイングアーム14をヘッド回転軸Sの周りに揺動させ、記録再生ヘッドを磁気記録ディスク8の上面上の所望の位置に移動させる。ボイスコイルモータ16およびピボットアセンブリ18は、ヘッドの位置を制御する公知の技術を用いて構成される。
図1(b)はディスク駆動装置1の側面図である。トップカバー2は、6つのネジ20を用いてベース4の外周壁部4bの上面4cに固定される。6つのネジ20は、6つのネジ穴22にそれぞれ対応する。特にトップカバー2と外周壁部4bの上面4cとは、それらの接合部分からディスク駆動装置1の内側へリークが生じないように互いに固定される。
図2は、図1(a)のA−A線断面図である。回転体6は、ハブ28と、フランジ30と、円筒状マグネット32と、クランパ36と、ディスク固定用ネジ38と、を含む。
ハブ28は、例えばSUS430F等の鉄鋼材料を切削加工することにより形成され、略カップ状の所定の形状に形成される。ハブ28は、磁気記録ディスク8の中央孔8aに嵌る突出部28gと、突出部28gよりも半径方向外側に設けられた載置部28hと、突出部28gの下面から下側に突出して軸受ユニット12を環囲する下垂部28dと、を有する。
突出部28gには回転軸Rに沿ってシャフト孔28cが設けられる。シャフト26の上端部はシャフト孔28cに圧入される。すなわち、シャフト孔28cの周面はシャフト26とハブ28との接触部分となる。
磁気記録ディスク8は、載置部28hの上面であるディスク載置面28a上に載置される。シャフト26の上面26aには、回転体6の回転軸Rに沿って凹部すなわちディスク固定用ネジ孔26bが形成される。クランパ36は、ディスク固定用ネジ孔26bに螺合されるディスク固定用ネジ38によって突出部28gの上面28bに圧着されると共に磁気記録ディスク8をディスク載置面28aに圧着させる。すなわち、クランパ36は突出部28gに対してネジ止めされる。
突出部28gおよび載置部28hの形状および弾性は、磁気記録ディスク8がクランパ36と載置部28hとに挟まれた状態でクランパ36が突出部28gにネジ止めされると、載置部28hが突出部28gに対して動くよう決定される。
フランジ30は円環形状を有し、フランジ30の断面は、逆L字形状を有する。フランジ30は、下垂部28dの内周面28eに例えば接着剤62により固定される。
円筒状マグネット32は、載置部28hの円筒状内周面28fに例えば接着固定される。円筒状マグネット32は、ネオジウム、鉄、ホウ素などの希土類材料によって形成され、積層コア40の12本の突極と半径方向に対向する。円筒状マグネット32にはその周方向(回転軸Rを中心とし回転軸Rに垂直な円の接線方向)に16極の駆動用着磁が施される。円筒状マグネット32の表面には電着塗装やスプレー塗装などによって表面被膜が形成される。表面被膜は例えばマグネット32の表面の剥離低減あるいは防錆効果を生じる。
ディスク駆動装置1の固定体5は、ベース4と、積層コア40と、コイル42と、磁性リング84と、を含む。
積層コア40は円環部とそこから半径方向(すなわち回転軸Rに直交する方向)外向きに伸びる12本の突極とを有し、ベース4の上面4d側に固定される。積層コア40は、7枚の薄型電磁鋼板を積層しカシメにより一体化して形成される。積層コア40の表面には電着塗装や粉体塗装などによる絶縁塗装が施される。それぞれの突極にはコイル42が巻回される。このコイル42に3相の略正弦波状の駆動電流が流れることにより突極に沿って駆動磁束が発生する。
ベース4の上面4dには、回転軸Rを中心とする円環状の環状壁部4eが設けられる。積層コア40は環状壁部4eの外周面4gに圧入されもしくは隙間ばめによって接着固定される。
ベース4には回転軸Rを中心とする貫通孔4hが設けられる。
磁性リング84は、円筒状マグネット32と軸方向すなわち回転軸Rと平行な方向で対向し、ベース4の上面4dに配置される。磁性リング84は、軟磁性を有する例えば鉄鋼板を薄いリング状に形成することにより製造される。磁性リング84は、回転軸Rと略同軸となるよう、ベース4の上面4dに例えば接着やかしめあるいは圧入により固定される。磁性リング84は、その側面がかしめられてベース4に固定されてもよい。磁性リング84を設けることによって、円筒状マグネット32には磁性リング84側すなわち下側に吸引される磁気的吸引力が働く。
軸受ユニット12は、ハウジング44と、スリーブ46と、シャフト26と、を含み、回転体6を固定体5に対して回転自在に支持する。ハウジング44はベース4の貫通孔4hに例えば接着により固定される。ハウジング44は、円筒部と底部とが一体に形成された有底カップ形状を有し、その底部を下にしてベース4に対して例えば接着固定される。
貫通孔4hの下側の縁には熱硬化型の導電性樹脂52がベース4からハウジング44にかけて塗布される。
スリーブ46は、ハウジング44の内側の側面に例えば接着により固定される円筒状の部材である。スリーブ46の上端には半径方向外向きに張り出した張出部46aが形成されている。この張出部46aは、フランジ30と協働して回転体6の軸方向の移動を制限する。
スリーブ46はシャフト26を環囲する。シャフト26は回転軸Rに沿って延在する部材であり、ハブ28に取り付けられる。シャフト26とスリーブ46との隙間、シャフト26とハウジング44との隙間、ハブ28とスリーブ46との隙間、フランジ30とスリーブ46との隙間、およびフランジ30とハウジング44との隙間には潤滑剤48が注入される。
スリーブ46の内周面には、互いに上下に離間した第1ラジアル動圧発生溝形成領域54と第2ラジアル動圧発生溝形成領域56とが形成される。第1ラジアル動圧発生溝形成領域54は第2ラジアル動圧発生溝形成領域56の上側に形成される。第1ラジアル動圧発生溝形成領域54、第2ラジアル動圧発生溝形成領域56のいずれにも例えばヘリングボーン形状やスパイラル形状等のラジアル動圧発生溝が形成される。第1ラジアル動圧発生溝形成領域54は回転軸Rを環囲する帯状の領域であり、回転軸Rと略平行となるよう形成される。すなわち、第1ラジアル動圧発生溝形成領域54は回転軸Rを中心とした円筒状の領域である。第2ラジアル動圧発生溝形成領域56についても同様である。
回転体6が回転するとき、第1ラジアル動圧発生溝形成領域54および第2ラジアル動圧発生溝形成領域56に形成されたラジアル動圧発生溝が潤滑剤48に生成する動圧によって、回転体6は半径方向に支持される。
ハウジング44の上面に対向するフランジ30の下面には、第1スラスト動圧発生溝形成領域58が形成される。張出部46aの下面に対向するフランジ30の上面には、第2スラスト動圧発生溝形成領域60が形成される。第1スラスト動圧発生溝形成領域58、第2スラスト動圧発生溝形成領域60のいずれにも例えばヘリングボーン形状やスパイラル形状等のスラスト動圧発生溝が形成される。
回転体6が回転するとき、第1スラスト動圧発生溝形成領域58および第2スラスト動圧発生溝形成領域60に形成されたスラスト動圧発生溝が潤滑剤48に生成する動圧によって、回転体6は軸方向に支持される。
なお、第1ラジアル動圧発生溝形成領域54および第2ラジアル動圧発生溝形成領域56のうちの少なくとも一方を、スリーブ46の内周面の代わりにシャフト26の外周面に形成してもよい。また、第1スラスト動圧発生溝形成領域58をハウジング44の上面に形成してもよく、第2スラスト動圧発生溝形成領域60を張出部46aの下面に形成してもよい。
潤滑剤48の気液界面48aは、ハウジング44の外周面とフランジ30の内周面との隙間に存在する。その隙間は、下方に向けて徐々に広がることによりキャピラリーシールを形成している。このキャピラリーシールは、潤滑剤48の体積変動を吸収するための潤滑剤溜まりの役割を果たすと共に毛細管現象により潤滑剤48の漏れ出しを抑止する。
ディスク固定用ネジ38とディスク固定用ネジ孔26bとラジアル動圧発生溝形成領域との関係について説明する。なお、ラジアル動圧発生溝形成領域の内側は、円筒状であるラジアル動圧発生溝形成領域よりも回転軸Rに近い側である。あるいはまた、ラジアル動圧発生溝形成領域の内側は、ラジアル動圧発生溝形成領域を側面とする仮想的な円柱の内部であると言うこともできる。
ディスク固定用ネジ孔26bは、シャフト26の上面26aから回転軸Rに沿って第1ラジアル動圧発生溝形成領域54の内側を通過し、第2ラジアル動圧発生溝形成領域56の内側で止まる。すなわち、ディスク固定用ネジ孔26bの底部26baは第2ラジアル動圧発生溝形成領域56の内側に位置する。
ディスク固定用ネジ孔26bは、シャフト孔28cの周面と軸方向で重複するディスク固定用ネジ孔26bの第1部分26bbの直径D1が第1ラジアル動圧発生溝形成領域54と軸方向で重複するディスク固定用ネジ孔26bの第2部分26bcの直径D2より小さくなるよう形成される。ここで、ネジ孔の直径D1、D2は、ネジ山の頂に接する仮想的な円筒の直径であるメネジの内径を示す。谷の径および有効径についても、内径と同じく、第1部分26bbの谷の径、有効径はそれぞれ第2部分26bcの谷の径、有効径より小さい。ディスク固定用ネジ38の下端面38aは、第1ラジアル動圧発生溝形成領域54の内側に位置する。
ディスク固定用ネジ孔26bは、いったんストレートに直径D2で形成しておき、第1部分26bbとすべき部分について外周から絞ることにより縮径する。例えば、シャフト26の外周径よりやや小さな内径のシャフト孔28cに圧入することで、第1部分26bbを形成できる。特に第1部分26bbに対応するシャフト26の肉厚を薄くすると、より容易に第1部分26bbを形成できる。
なお、図2では直径D1と直径D2との差を誇張して描いている。実際は例えば直径D2が1.400mmに対し、直径D1を1.390〜1.398mmとし、寸法差で2〜10μm、比率で0.14〜0.71パーセント細くしてある。
図3は、クランパ36が突出部28gにネジ止めされる前のディスク載置面28a付近の状態を示す部分断面図である。図3に示される状態では、磁気記録ディスク8はクランパ36と載置部28hとに挟まれているが、ディスク固定用ネジ38はディスク固定用ネジ孔26bに締め込まれていない。言い換えると、ハブ28と磁気記録ディスク8とクランパ36とはそれらに変形が生じない程度の力で互いに固定されている。
磁気記録ディスク8の下面はディスク載置面28aと接触し、クランパ36の外周部は磁気記録ディスク8の上面と接触する。クランパ36の下面と突出部28gの上面28bとには距離L1の隙間が存在する。
以下、突出部28gに対する載置部28hの軸方向における位置である載置部位置を、突出部28gの上面28bに対するディスク載置面28aの軸方向における位置で表す。図3に示される状態における、ディスク載置面28aと磁気記録ディスク8に対向するベース4の部分の上面4iとの軸方向での距離を距離L2と表記する。
以下、回転中の磁気記録ディスク8の記録面すなわち上面の軸方向における位置を決めるためのベース4の基準面をベース4の上面4iとする。回転中の磁気記録ディスク8の上面とベース4の上面4iとの距離であるディスク高さは、静止時の磁気記録ディスク8の上面とベース4の上面4iとの距離L3に浮上量を加えた値となる。
図4は、クランパ36が突出部28gにネジ止めされた後のディスク載置面28a付近の状態を示す部分断面図である。図3に示される状態から、ディスク固定用ネジ38を所定のトルクで締めることによってクランパ36は突出部28gに押し付けられる。ディスク固定用ネジ38を締める際のトルクの大きさは規格等により定められていてもよい。例えばこのトルクの大きさは0.1N・m〜0.2N・mであってもよい。図4に示される状態では、磁気記録ディスク8がクランパ36と載置部28hとに挟まれた状態でクランパ36が突出部28gにネジ止めされる。クランパ36の内周部は突出部28gに圧接され、外周部は磁気記録ディスク8から加えられる反作用の力により変形する。特にクランパ36の外周部はたわむ。
載置部28hは、クランパ36の外周部から磁気記録ディスク8を介して加えられる下向きの力により、突出部28gの中心部に対して下向きに動く。特に、載置部28hは突出部28gの中心部に対して下向きに略平行移動する。図4に示される状態における、ディスク載置面28aとベース4の上面4iとの軸方向での距離L5は、図3に示される状態における距離L2よりも小さくなる。距離L5と距離L2との差Diff(Diff=L2−L5)は、少なくとも15μmから35μmの範囲内では実用上の問題がないことが見出されている。
突出部28gの中心部に対する載置部28hの動きは、一例では、突出部28gの軸方向の肉厚の薄い部分が軸方向にたわむことによって実現される。別の例では、突出部28gと載置部28hとの境界付近に位置するくびれ部分28iが伸びることにより実現される。
本実施の形態では、クランパ36をハブ28よりも硬い材料、例えば高張力鋼板により形成し、突出部28gを軸方向に比較的薄く形成する。あるいは、くびれ部分28iを比較的薄く形成する。
図4に示される状態では、図3に示される状態よりも磁気記録ディスク8はベース4に近づく。すなわち、図4に示される状態における静止時の磁気記録ディスク8の上面とベース4の上面4iとの距離L6は、図3に示される状態における静止時の磁気記録ディスク8の上面とベース4の上面4iとの距離L3よりも小さい。そして、記録再生ヘッドの軸方向の位置を考慮して定められる所望のディスク高さから回転時の浮上量を差し引いた値を所望距離と呼ぶとき、距離L6は距離L3よりも所望距離に近い。すなわち、図4に示される状態に関連するディスク高さは、図3に示される状態に関連するディスク高さよりも所望のディスク高さに近い。
なお、図3および図4においては変形を誇張して描いている。
ディスク駆動装置を薄く構成すると、気液界面48aから蒸発した潤滑剤48の通路の軸方向の距離が短くなり、気液界面48aからの潤滑剤48の蒸発が増加することがある。また、ディスク駆動装置を薄く構成すると、一般的に保持しうる潤滑剤48の量が少なくなり、そのような場合は気液界面48aからの潤滑剤48の蒸発を一層抑制することが望ましい。
図5は、下垂部28dと環状壁部4eとの隙間付近の部分断面図である。環状壁部4eとそれよりも内側のベース4の部分とハウジング44とは、下垂部28dおよびフランジ30が進入する環状凹部64を形成する。下垂部28dおよびフランジ30と環状凹部64との隙間66のうち潤滑剤48で満たされていない部分は、気液界面48aから蒸発した潤滑剤48の通路68を形成する。
通路68の出口側すなわち下垂部28dと環状壁部4eとが半径方向に対向する隙間70は、通路68上で気液界面48aから離れるほど狭くなるよう形成される。特に下垂部28dの外周面28daは回転軸Rに略平行となるよう形成されると共に、環状壁部4eの内周面4eaは上側となるほど回転軸Rに近くなるよう形成される。
本実施の形態においては、環状壁部4eの内周面4eaに0.4°のテーパを設ける。また、下垂部28dの外周面28daとの隙間70は、気液界面48a側の端部で0.5mmの幅を有するのに対し、そこから1.5mm離れた出口側の端部では10μmの幅を有し、率にして2%狭くしてある。このテーパ角を、固定体に回転体を組み込む際に環状壁部4eに下垂部28dが当たらない範囲で更に大きくすると、より潤滑剤48の蒸発抑制効果が向上するので好ましい。
この場合、隙間70は気液界面48aから蒸発した潤滑剤48に対するラビリンスシールとして機能し、潤滑剤48の蒸発量低減に寄与する。
なお、隙間70はその長さが平均幅の5倍以上となるよう形成されてもよい。
以上のように構成されたディスク駆動装置1の動作を説明する。磁気記録ディスク8を回転させるために、3相の駆動電流がコイル42に供給される。その駆動電流がコイル42を流れることにより、12本の突極に沿って磁束が発生する。この磁束によって円筒状マグネット32にトルクが与えられ、回転体6およびそれに嵌合された磁気記録ディスク8が回転する。同時にボイスコイルモータ16がスイングアーム14を揺動させることによって、記録再生ヘッドが磁気記録ディスク8上の揺動範囲を行き来する。記録再生ヘッドは磁気記録ディスク8に記録された磁気データを電気信号に変換して制御基板(不図示)へ伝え、また制御基板から電気信号の形で送られてくるデータを磁気記録ディスク8上に磁気データとして書き込む。
本実施の形態に係るディスク駆動装置1によると、磁気記録ディスク8がクランパ36と載置部28hとに挟まれた状態でクランパ36が突出部28gにネジ止めされると、載置部28hが突出部28gの中心部に対して動く。つまり、載置部28hはディスク載置面28aがベース4の上面4iに近づくようにベース4に対して動く。これは、ハブ28が比較的柔らかく、また薄いからである。これにより、ディスク駆動装置1に衝撃が加えられたとしても、その衝撃は柔らかいハブ28によって減衰されて磁気記録ディスク8に伝達されるので、衝撃によるリード/ライトへの悪影響を低減できる。また、ハブ28を薄く形成できるので、ディスク駆動装置1の薄型化にも寄与する。そして、そのような薄型化や耐衝撃性の向上を実現しつつ、ディスク高さの精度も高く保つことができる。
ディスク駆動装置1の薄型化を進めると、一般にディスク固定用ネジ孔を短くする必要がある。ディスク固定用ネジ孔が短くなると、ディスク固定用ネジとディスク固定用ネジ孔との結合強度が低下する。ディスク駆動装置1の耐衝撃性を確保するためには、この結合強度の低下を抑えることが望ましい。
そこで、同じディスク固定用ネジの直径に対してディスク固定用ネジ孔の直径を小さめにすることが考えられる。これによりディスク固定用ネジはディスク固定用ネジ孔によりタイトに螺合され、ディスク固定用ネジとディスク固定用ネジ孔との接触面積が大きくなるので結合強度が上昇しうる。
しかしながら、そのようにディスク固定用ネジ孔の直径を小さめにすると、ディスク固定用ネジを締めたときにシャフトが膨張しうる。特にラジアル動圧発生溝形成領域に対応する部分でシャフトが膨張すると、ラジアル動圧の生成に悪影響が及ぼされかねない。
そこで、本実施の形態に係るディスク駆動装置1では、ディスク固定用ネジ孔26bは、第1部分26bbの直径D1が第2部分26bcの直径D2より小さくなるよう形成される。これにより、第1部分26bbにおいてより大きな結合強度を得つつ、ディスク固定用ネジ38を締めることによるラジアル動圧の生成への悪影響を低減できる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係るディスク駆動装置について説明する。前述したようにディスク駆動装置には小型化や大容量化の要請がある。しかしながら、第1の実施の形態に係るディスク駆動装置1では、シャフト26の上端面とトップカバー2との間にクランパ36およびディスク固定用ネジ38が存在するため、それらの厚み分薄型化に不利である。また、小型化するためにディスク駆動装置を軸方向に薄く構成すると、一般的に構成部材も薄くなり機械的な強度が低下する。そのような状況で例えばシャフトにクランパを保持するためのねじ穴を設けると、シャフトの剛性がさらに低下し、ひいては耐衝撃性が低下しうる。第2の実施の形態に係るディスク駆動装置100は、かかる課題に対応するものであって、クランパは突出部の外周面に保持される。また、シャフトの一端がベースに、他端がトップカバーに、それぞれ固定されることによって、回転体を支持する部分の剛性の低下を抑制し、大容量化に好適に用いられうる技術を提供するものである。
図6は、第2の実施の形態に係るディスク駆動装置100の断面図である。なお、第2の実施の形態に係るディスク駆動装置100を示す上面図および側面図は、図1(a)、(b)と同様である。したがって、ディスク駆動装置100の上面および側面の説明には図1(a)、(b)およびこれらに係る説明が援用される。ディスク駆動装置100は、回転体106と、回転体106を軸受ユニットを介して回転自在に支持する固定体105と、を備える。磁気記録ディスク108は回転体106に載置される。
回転体106は、ハブ128と、円筒状マグネット132と、中間環囲部170と、シャフト環囲部172と、リング部174と、キャップ176と、スプリングワッシャ178と、を含む。固定体105は、ベース104と、積層コア140と、コイル142と、ハウジング144と、シャフト126と、を含む。固定体105と回転体106との隙間の一部に潤滑剤148が連続的に介在する。
ハブ128は、軟磁性を有する例えばSUS430F等の鉄鋼材料から形成される。ハブ128は、鉄鋼板を例えばプレス加工や切削加工することにより、略カップ状の所定の形状に形成される。ハブ128には回転体106の回転軸Rに沿って中心孔が形成される。ハブ128の鉄鋼材料としては、例えば、大同特殊鋼株式会社が供給する商品名DHS1のステンレスはアウトガスが少なく、加工容易である点で好ましい。また、同様に同社が供給する商品名DHS2のステンレスはさらに耐食性が良好な点でより好ましい。
ハブ128は、磁気記録ディスク108の中央孔108aに嵌る突出部128bと、突出部128bよりも半径方向外側に設けられた載置部128cと、を含む。磁気記録ディスク108は、載置部128cの上面であるディスク載置面128a上に載置される。突出部128bの外周面128dには、回転軸Rを中心とする環状溝128eが形成される。
スプリングワッシャ178は内周側の上端がハブ128に接し、外周側の下端が直接的または間接的に磁気記録ディスク108の上面に接する。スプリングワッシャ178はハブ128と磁気記録ディスク108とに弾性力を作用して磁気記録ディスク108をハブ128のディスク載置面128aに押しつける。
具体的には、スプリングワッシャ178の内周側は例えば花びらのように形成され、環状溝128eに係合される。スプリングワッシャ178の外周側は磁気記録ディスク108の上面に圧接される。磁気記録ディスク108はスプリングワッシャ178と載置部128cとに挟まれることにより回転体106に対して固定される。
円筒状マグネット132は、ハブ128の円筒状内周面128fに例えば接着固定される。円筒状マグネット132は、ネオジウム、鉄、ホウ素などの希土類材料によって形成され、積層コア140の12本の突極と半径方向に対向する。円筒状マグネット132にはその周方向に16極の駆動用着磁が施される。円筒状マグネット132の表面には電着塗装やスプレー塗装などによって表面被膜が形成される。表面被膜は例えばマグネット32の表面の剥離低減あるいは防錆効果を生じる。
積層コア140は円環部とそこから半径方向外向きに伸びる12本の突極とを有し、ベース104の上面側に固定される。積層コア140は、5枚の薄型電磁鋼板を積層しカシメにより一体化して形成される。積層コア140の表面には電着塗装や粉体塗装などによって表面被膜が形成される。表面被膜は例えばコア140の表面を絶縁する。積層コア140の各突極にはコイル142が巻回される。このコイル142に3相の略正弦波状の駆動電流が流れることにより突極に沿って駆動磁束が発生する。
ベース104は、回転軸Rを中心とした円筒状の環状壁部104eを有する。環状壁部104eは、ハウジング144を環囲するようにベース104の上面からハブ128側に突出する。積層コア140は環状壁部104eの外周面104gに圧入されもしくは隙間ばめによって接着固定される。
ハウジング144は、平たい環状の平環状部180と、平環状部180の外周側に固定された円筒状のベース側環囲部182と、平環状部180の内周側に固定されたロッド部184と、を含む。平環状部180とベース側環囲部182とは、平環状部180の外周面全体がベース側環囲部182の内周面の下側の一部と接する形で結合される。平環状部180とロッド部184とは、平環状部180の内周面全体がロッド部184の外周面の下側の一部と接する形で結合される。特に平環状部180とベース側環囲部182とロッド部184とは一体に形成される。この場合、ハウジング144の製造誤差を低減でき、接合の手間を省くことができる。ベース104には回転軸Rに沿って貫通孔104hが設けられ、ベース側環囲部182は貫通孔104hに例えば接着により固定される。
シャフト126の上端面126fは例えば接着などによりトップカバー2の例えば下面に固定される。トップカバー2はシャフト126が固定された後に、6つのネジ20を用いてベース4の外周壁部4bの上面4cに固定される。
シャフト126の下端面126aには回転軸Rに沿ってシャフト孔126bが形成される。ロッド部184はシャフト孔126bに挿入され、接着固定される。ロッド部184には回転軸Rに沿ってロッド貫通孔184aが形成される。シャフト126は、回転軸Rに沿って延在するシャフトボディ部126cと、シャフトボディ部126cの上端側を環囲してシャフトボディ部126cに固定されるボディ環囲部126dと、を含む。ボディ環囲部126dは、シャフト126の上側で半径方向外側に張り出す。シャフト126は、シャフト126の軸方向の寸法D6がボディ環囲部126dの外径D7よりも小さくなるよう形成される。シャフトボディ部126cとボディ環囲部126dとは一体に形成される。この場合、シャフト126の製造誤差を低減でき、接合の手間を省くことができる。
シャフト環囲部172はシャフトボディ部126cを環囲する。シャフト環囲部172とシャフトボディ部126cとに潤滑剤148が介在する。シャフト環囲部172は、軸方向においてボディ環囲部126dと平環状部180とに挟まれている。シャフト環囲部172とボディ環囲部126d、および、シャフト環囲部172と平環状部180、のそれぞれに潤滑剤148が介在する。
シャフト環囲部172は、シャフト環囲部172の軸方向の寸法D3が、シャフト環囲部172のシャフトボディ部126cと対向する内周面の直径D4よりも小さくなるよう形成される。シャフト126の軸方向の寸法D6はシャフト環囲部172の外径D5よりも小さい。
中間環囲部170はシャフト環囲部172を環囲する。ハブ128は中間環囲部170の上部の外周面170aに接着または圧入により、またはこれらを併用して、固定される。ベース側環囲部182と中間環囲部170との位置関係では、ベース側環囲部182は中間環囲部170の下部を環囲する。
ベース側環囲部182と中間環囲部170との隙間は、上方に向けて徐々に広がる第1テーパシールを形成する。潤滑剤148の第1気液界面148aはこの第1テーパシール内に存在する。
リング部174は中間環囲部170の上端側であってボディ環囲部126dと半径方向で対向する位置に設けられる。リング部174はボディ環囲部126dを環囲し、中間環囲部170の上部に例えば接着により固定される。リング部174は、中間環囲部170とは別体として形成される。リング部174は、中間環囲部170と一体に形成されてもよい。
リング部174とボディ環囲部126dとの隙間は、上方に向けて徐々に広がる第2テーパシールを形成する。潤滑剤148の第2気液界面148bはこの第2テーパシール内に存在する。特にリング部174の内周面およびボディ環囲部126dの外周面の両方がシャフト126の上端面に近いほど小径となるよう形成され、リング部174の内周面の縮径の割合がボディ環囲部126dの外周面の縮径の割合よりも小さいことにより、第2テーパシールのテーパ形状が実現される。回転体106の回転時には、第2テーパシール内の潤滑剤148に、遠心力起因の半径方向外向きの力が働く。リング部174の内周面の傾きにより、その力は潤滑剤148を吸い込むよう作用する。
キャップ176は、第2気液界面148b、リング部174およびボディ環囲部126dの一部を覆うように回転体106の上側に固定される孔のあいた円板状の部材である。キャップ176とボディ環囲部126dとの隙間は潤滑剤148に対するラビリンスシールを形成する。
シャフト環囲部172の内周面には、互いに上下に離間した第1ラジアル動圧発生溝形成領域154と第2ラジアル動圧発生溝形成領域156とが形成される。第1ラジアル動圧発生溝形成領域154は第2ラジアル動圧発生溝形成領域156の上側に形成される。第1ラジアル動圧発生溝形成領域154、第2ラジアル動圧発生溝形成領域156のいずれにも例えばヘリングボーン形状やスパイラル形状などのラジアル動圧発生溝が形成される。
回転体106が回転するとき、第1ラジアル動圧発生溝形成領域154および第2ラジアル動圧発生溝形成領域156に形成されたラジアル動圧発生溝が潤滑剤148に生成する動圧によって、回転体106は半径方向に支持される。
ボディ環囲部126dの下面に対向するシャフト環囲部172の上面には、第1スラスト動圧発生溝形成領域158が形成される。平環状部180の上面に対向するシャフト環囲部172の下面には、第2スラスト動圧発生溝形成領域160が形成される。第1スラスト動圧発生溝形成領域158、第2スラスト動圧発生溝形成領域160のいずれにも例えばヘリングボーン形状やスパイラル形状などのスラスト動圧発生溝が形成される。
回転体106が回転するとき、第1スラスト動圧発生溝形成領域158および第2スラスト動圧発生溝形成領域160に形成されたスラスト動圧発生溝が潤滑剤148に生成する動圧によって、回転体106は軸方向に支持される。
なお、第1ラジアル動圧発生溝形成領域154および第2ラジアル動圧発生溝形成領域156のうちの少なくとも一方を、シャフト環囲部172の内周面の代わりにシャフトボディ部126cの外周面に形成してもよい。また、第1スラスト動圧発生溝形成領域158をボディ環囲部126dの下面に形成してもよく、第2スラスト動圧発生溝形成領域160を平環状部180の上面に形成してもよい。
本実施の形態に係るディスク駆動装置100によると、突出部128bの外周面128dに係合されたスプリングワッシャ178によって磁気記録ディスク108を固定するので、例えば第1の実施の形態に係るディスク駆動装置1と比べてクランパ36の厚みの分ディスク駆動装置100をさらに薄型化できる。
また、シャフトにクランパを保持するねじ孔を形成しないので、シャフトの剛性の低下が抑制される。
また、本実施の形態に係るディスク駆動装置100は、D6<D7、D3<D4、およびD6<D5となるよう構成される。したがって、より薄いディスク駆動装置100が提供される。一例では、ディスク駆動装置100の厚みは5mm以下となる。
以上、実施の形態に係るディスク駆動装置について説明した。これらの実施の形態は例示であり、各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。また、実施の形態同士の組み合わせも可能である。
第1および第2の実施の形態では、円筒状マグネットが積層コアの外側に位置する、いわゆるアウターロータ型のディスク駆動装置について説明したが、これに限られない。たとえば円筒状マグネットが積層コアの内側に位置する、いわゆるインナーロータ型のディスク駆動装置に第1または第2の実施の形態の技術的思想を適用してもよい。
第1の実施の形態では、ハウジング44およびスリーブ46がベース4に固定され、シャフト26がベース4に対して回転する場合について説明したが、たとえばシャフトがベースに固定され、軸受ユニットがハブと共にシャフトに対して回転するようなシャフト固定型のディスク駆動装置に第1の実施の形態の技術的思想を適用してもよい。同様に、第2の実施の形態に係る技術的思想をシャフト回転型のディスク駆動装置に適用してもよい。
第1および第2の実施の形態では、ベースに直接軸受ユニットが取り付けられる場合について説明したが、これに限られない。例えば、回転体、軸受ユニット、積層コア、コイルおよびベースからなるブラシレスモータを別途形成した上で、そのブラシレスモータをシャーシに取り付ける構成としてもよい。
第1および第2の実施の形態では積層コアを用いる場合について説明したが、コアは積層コアでなくてもよい。
第1の実施の形態では、突出部28gおよび載置部28hはハブ28として一体に形成される場合について説明したが、これに限られず、例えば突出部と載置部とは別体として形成されてもよい。この突出部および載置部は、磁気記録ディスクがクランパと載置部との間に挟まれた状態でクランパが突出部にネジ止めされると、載置部が突出部に対して動くよう構成される。この場合、第1の実施の形態に係るディスク駆動装置1によって奏される作用効果と同様の作用効果が奏される。
第1の実施の形態では、ディスク固定用ネジ38がシャフト26に設けられたディスク固定用ネジ孔26bに螺合されることで、クランパ36が突出部28gに対して間接的にネジ止めされる場合について説明したがこれに限られず、例えばハブにディスク固定用ネジ孔を形成してクランパをハブに直接ネジ止めしてもよい。
第1の実施の形態では、載置部28hが突出部28gに対して下向きに略平行移動する場合について説明したが、これに限られず、例えば載置部28hは載置部28hの下端部が内側に傾くようにして下向きに動いてもよい。
第1または第2の実施の形態において、プロミネンスレシオの改善を図る構成としてもよい。回転体の回転時の騒音の大きさがばらつくことにより、使用者に不快感を抱かせる虞がある。また、回転時の騒音のうち特定の周波数成分が耳障りとなり使用者に不快感を抱かせる虞がある。この周波数成分は3PN(Pは円筒状マグネットの極数、Nは回転数)成分であり、いわゆるトルクリップルの基本周波数に対応する周波数成分である。すなわち、トルクリップルに対応して積層コアに振動が生じ、その振動がベースに伝達されて騒音を引き起こす可能性がある。これに対応して、変形例に係るディスク駆動装置では、積層コアは樹脂を挟んで環状壁部に圧入される。すなわち、積層コアと環状壁部とには樹脂が挟まれている。このときの圧入代は例えば30〜100μm、樹脂の厚みは例えば25〜45μm、圧入幅は例えば1.12mmである。
1 ディスク駆動装置、 5 固定体、 6 回転体、 12 軸受ユニット、 26 シャフト、 28 ハブ、 30 フランジ、 36 クランパ、 48 潤滑剤、 100 ディスク駆動装置、 105 固定体、 106 回転体、 112 軸受ユニット、 126 シャフト、 128 ハブ。

Claims (12)

  1. 記録ディスクが載置されるべき回転体と、
    前記回転体を軸受ユニットを介して回転自在に支持する固定体と、を備え、
    前記回転体は、
    記録ディスクの中央孔に嵌る突出部と、
    前記突出部に固定されるクランパと、
    前記突出部よりも半径方向外側に設けられた載置部と、を含み、
    前記突出部および前記載置部は、記録ディスクが前記クランパと前記載置部とに挟まれた状態で前記クランパが前記突出部に固定されると、前記載置部が前記突出部に対して動くよう構成されることを特徴とするディスク駆動装置。
  2. 前記突出部および前記載置部はハブとして一体に形成され、
    前記ハブの形状および弾性は、記録ディスクが前記クランパと前記載置部とに挟まれた状態で前記クランパが前記突出部に固定されると、前記載置部が前記突出部に対して動くよう決定されることを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。
  3. 前記突出部に対する前記載置部の軸方向における位置を載置部位置と称すとき、
    記録ディスクが前記クランパと前記載置部とに挟まれた状態で前記クランパが前記突出部に固定された場合の載置部位置とそうでない場合の載置部位置との差は、15μmから35μmの範囲内となることを特徴とする請求項1または2に記載のディスク駆動装置。
  4. 前記固定体の基準面と回転中の記録ディスクの記録面との軸方向における距離をディスク高さと称すとき、
    記録ディスクが前記クランパと前記載置部とに挟まれた状態で前記クランパが前記突出部に固定された場合のディスク高さは、そうでない場合のディスク高さよりも所望のディスク高さに近いことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のディスク駆動装置。
  5. 前記軸受ユニットは、
    前記回転体の回転軸に沿って延在するシャフトと、
    前記シャフトの一端側を環囲するシャフト環囲部と、を含み、
    前記シャフトと前記シャフト環囲部との隙間には潤滑剤が存在し、その隙間を形成する前記シャフトの面および前記シャフト環囲部の面のうちの少なくとも一方は、動圧発生溝が形成されると共に回転軸を環囲する動圧発生溝形成領域を有し、
    前記シャフトには、前記シャフトの他端面から回転軸に沿って前記動圧発生溝形成領域の内側を通過する凹部が形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のディスク駆動装置。
  6. 前記軸受ユニットは、
    前記回転体の回転軸に沿って延在し、前記回転体に取り付けられるシャフトと、
    前記シャフトの一端側を環囲するシャフト環囲部と、を含み、
    前記シャフトと前記シャフト環囲部との隙間には潤滑剤が存在し、その隙間を形成する前記シャフトの面および前記シャフト環囲部の面のうちの少なくとも一方は、動圧発生溝が形成されると共に回転軸を環囲する動圧発生溝形成領域を有し、
    前記シャフトには、前記シャフトの他端面から回転軸に沿ってネジ孔が形成され、
    前記ネジ孔は、前記シャフトと前記回転体との接触部分と軸方向で重複する前記ネジ孔の部分の直径が前記動圧発生溝形成領域と軸方向で重複する前記ネジ孔の部分の直径より小さくなるよう形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のディスク駆動装置。
  7. 前記軸受ユニットは流体動圧軸受ユニットを含み、
    前記回転体は、前記固定体側に突出して前記流体動圧軸受ユニットを環囲する環状突出部を含み、
    前記固定体は、前記環状突出部が進入する環状凹部を含み、
    前記環状突出部と前記環状凹部との隙間の少なくとも一部は気液界面から蒸発した潤滑剤の通路を形成し、
    前記通路の出口側は、前記通路上で前記気液界面から離れるほど狭くなるよう形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のディスク駆動装置。
  8. 記録ディスクが載置されるべき回転体と、
    前記回転体を軸受ユニットを介して回転自在に支持する固定体と、を備え、
    前記回転体は、
    記録ディスクの中央孔に嵌る突出部と、
    前記突出部よりも半径方向外側に設けられた載置部と、を含み、
    前記突出部の外周面には係合凹部が形成され、
    記録ディスクは、前記係合凹部に係合されるクランパと前記載置部とに挟まれることにより前記回転体に対して固定されることを特徴とするディスク駆動装置。
  9. 前記軸受ユニットは、
    前記回転体の回転軸に沿って延在するシャフトと、
    前記シャフトを環囲するシャフト環囲部と、を含み、
    前記シャフト環囲部は、前記シャフト環囲部の軸方向の寸法が、前記シャフト環囲部の前記シャフトと対向する面の直径よりも小さくなるよう形成されることを特徴とする請求項8に記載のディスク駆動装置。
  10. 前記軸受ユニットは、
    前記回転体の回転軸に沿って延在するシャフトと、
    前記シャフトを環囲するシャフト環囲部と、を含み、
    前記シャフトの軸方向の寸法は前記シャフト環囲部の外径よりも小さいことを特徴とする請求項8に記載のディスク駆動装置。
  11. 前記軸受ユニットは、一端が前記固定体に対して固定され、前記回転体の回転軸に沿って延在するシャフトを含み、
    前記シャフトは、前記シャフトの他端側で半径方向外側に張り出すフランジ部を有し、
    前記シャフトは、前記シャフトの軸方向の寸法が前記フランジ部の外径よりも小さくなるよう形成されることを特徴とする請求項8に記載のディスク駆動装置。
  12. 前記軸受ユニットは、前記シャフトを環囲するシャフト環囲部をさらに含み、
    前記シャフトと前記シャフト環囲部とに潤滑剤が介在し、
    前記回転体は、潤滑剤の気液界面を覆うカバー部を含み、
    前記カバー部と前記フランジ部との隙間は潤滑剤に対するラビリンスシールを形成することを特徴とする請求項11に記載のディスク駆動装置。
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