JP2013204544A - 鞍乗型車両の過給機付き内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給空気通路をコンパクトに短く配するとともに、過給のタイムラグを可及的に減ずることのできる鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
【解決手段】直列した複数の気筒13aを有する内燃機関1の気筒に隣接して配されるとともに内燃機関へ過給空気通路80を介して過給空気を圧送するスーパーチャージャ8を備える鞍乗型車両2において、過給空気通路は複数の気筒の間に設けられたことを特徴とする鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
【選択図】図2

Description

本発明は、鞍乗型車両における搭載性を向上し過給のタイムラグを低減した過給機付き内燃機関に関する。
過給機付きの自動二輪車において、内燃機関周辺にスーパーチャージャとインタークーラが設けられた構造が、例えば下記特許文献1に示されている。
過給システム部品は比較的サイズが大きいため、自動二輪車のような鞍乗型車両には設置スペースの制約から配置設計が自然吸気内燃機関と比較して難しくなる課題があるが、内燃機関周辺にコンパクトに配置できれば、搭載性の観点から好ましい。
しかしながら、下記特許文献1に示されるものでは、過給システム部品を比較的コンパクトに配置してはいるものの、スーパーチャージャからの過給空気通路は内燃機関の周りに配管しなければならないため、一般的な自然吸気内燃機関よりは搭載性が下がる。したがって、過給空気通路をコンパクトに配して、自然吸気内燃機関並みの搭載性を得ることが求められる。
また、過給空気通路が伸びる分、過給圧を高めるまでにタイムラグが生じるため、過給のタイムラグを極力減じることも求められる。
特開平2−70920号公報(第1図〜第3図)
本発明は、上記従来技術に鑑み、過給空気通路をコンパクトに短く配するとともに、過給のタイムラグを可及的に減ずることのできる鞍乗型車両の過給機付き内燃機関を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、直列した複数の気筒を有する内燃機関の気筒に隣接して配されるとともに同内燃機関へ過給空気通路を介して過給空気を圧送するスーパーチャージャを備える鞍乗型車両において、前記過給空気通路は前記複数の気筒の間に設けられたことを特徴とする鞍乗型車両の過給機付き内燃機関である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関において、前記スーパーチャージャの過給空気出口は、同スーパーチャージャのロータの軸線方向に沿う長手方向における略中央部に設けられ、同スーパーチャージャは、その長手方向を前記内燃機関のクランク軸に平行に、且つ、前記気筒に隣接して配されたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関において、前記内燃機関は水冷内燃機関であり、前記気筒内のピストンが摺動するシリンダスリーブ周囲にウォータージャケットが配され、前記気筒間の過給空気通路と前記シリンダスリーブとの間に前記ウォータージャケットが挿設されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関において、前記スーパーチャージャが、前記気筒の後方に配され、過給空気通路を通過した過給空気を冷却するインタークーラが、前記気筒の前方に配されたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関において、前記内燃機関のクランク軸には、外方に突出する延長軸が設けられ、同延長軸に前記スーパーチャージャの駆動プーリが設けられたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関において、前記内燃機関内の前記過給空気通路の下方のクランク軸受が、同過給空気通路を挟む両側の前記気筒におけるクランクピンに寄るようフォーク状に設けられたことを特徴とする。
請求項1の発明の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関によれば、直列する気筒の間に過給空気通路を設けることで、過給空気通路を内燃機関の幅内に設けることができる。
従って、搭載スペースが制約される鞍乗型車両において、過給機付き内燃機関をコンパクトにすることができ、その搭載性を向上できる。
さらに、過給システム部品を内燃機関に隣接して配置する中で、過給空気通路を内燃機関の周囲に迂回させる必要が無いため、過給空気通路の短化を図ることができ、結果として過給のタイムラグを小さくすることも可能となる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、気筒間の過給空気通路とスーパーチャージャの過給空気出口を真っ直ぐに連結できるとともに、直列する複数の気筒に沿わせてスーパーチャージャを配することができ、スーパーチャージャの設置スペースがコンパクトになり、過給機付き内燃機関の搭載性を向上することができる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、過給空気通路内の過給空気の持つ熱を気筒や燃焼室側へ伝わり難くすることができ、内燃機関の耐ノック性を向上できる。
請求項4の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、スーパーチャージャで加圧された過給空気を冷却するインタークーラが気筒の前方に配されたので、インタークーラに走行風を当て易くすることができ、過給空気を過給空気通路を通して内燃機関の後方から前方に送り、インタークーラにより過給空気を効率よく冷却することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、スーパーチャージャの駆動系を、内燃機関における軸の本数を増やすことなく、短い軸間距離で設定でき、内燃機関の寸法増大を抑制できる。
請求項6の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、気筒間に過給空気通路があるため、その分クランク軸が長くなるが、過給空気通路の下方のクランク軸受をフォーク状に設けることで、クランクケースの重量の増加を抑制しつつ、クランク軸の支持剛性を確保することができる。
本発明の実施形態1に係る過給機付き内燃機関を備えた自動二輪車の左側面図である。 本発明の実施形態1に係る過給機付き内燃機関の一部断面とする右側面図である。 図2中、III−III矢視による、過給機付き内燃機関の断面展開図である。 図2中、IV矢視による、スーパーチャージャの説明図である。 図2中、V−V矢視による、上側クランクケース(シリンダブロック)の殻体の前面図である。 実施形態1の変形例の、図3と同様の断面展開図である。 本発明の実施形態2に係る過給機付き内燃機関の一部断面とする右側面図である。
図1から図6に基づき、本発明の実施形態1に係る鞍乗型車両の過給機付き内燃機関につき説明する。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る鞍乗型車両の過給機付き内燃機関1を、車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。本実施形態において鞍乗型車両は小型車両であり、自動二輪車2である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
なお、図中に添記した黒小矢印は、本実施形態における過給空気の流れを参照のため模式的に示すものである。
以上の点は、後述の本発明の実施形態2の説明において同様である。
図1から図6は、本発明の実施形態1に係るものであり、図1に、本実施形態の過給機付き内燃機関(以下、単に「内燃機関」という)1を、自動二輪車(本発明の「鞍乗型車両」)2に搭載された状態で示す。
本実施形態に係る内燃機関(本発明の「過給機付き内燃機関」)1は、そのクランクケース10内の後部に変速機3(図2参照)を一体に備えて、いわゆるパワーユニットを構成しており、そのクランク軸11を自動二輪車2の車幅方向、すなわち左右方向に配向させて自動二輪車2に搭載された、水冷式2気筒4ストロークサイクル内燃機関である。
また、本発明において「過給機」とは、機械式過給機、いわゆるスーパーチャージャ8である。
自動二輪車2には、車体フレーム20が備えられている。車体フレーム20は、ヘッドパイプ21と、ヘッドパイプ21から後方に延出され内燃機関1を支持するメインフレーム22と、このメインフレーム22の後端上部から後方に延ばし乗員シート30を支持し、リヤフェンダ31を含む車体後部32を支持するリヤフレーム23と、からなる。
なお、メインフレーム22には、メインフレーム22の後端部に設けられ下方に延出するピボットプレート24を含む。
ピボットプレート24には、スイングアーム25を支持するピボット軸26が取り付けられ、ピボット軸26から後方にスイングアーム25が延ばされる。
スイングアーム25とメインフレーム22の間には、後輪33から車体フレーム20に加わる衝撃を吸収する図示しないリヤクッションユニットが設けられ、スイングアーム25の先端部に、後輪33が取り付けられている。後輪33は、内燃機関2と後輪33との間をつなぐ図示しないドライブシャフトによって駆動される。
ヘッドパイプ21には、フロントフォーク27が枢支されており、フロントフォーク27の下端部に前輪34が軸支され、フロントフォーク27の上端部に前輪34を操舵する操舵ハンドル28が設けられている。
メインフレーム22には、内燃機関1が搭載されている。
また、車体フレーム20は、車体カバー29によって、要所を覆われている。
図2に示されるように、内燃機関1は、上述のように変速機3を一体に構成したものであり、クランク軸11を軸支するクランクケース10は、上側クランクケース10Aと下側クランクケース10B(Aは上側、Bは下側を示す。以下同じ)からなる上下割りに構成されて締結結合されるとともに、下側クランクケース10Bの下にはオイルパン12が取り付けられる。
上側クランクケース10Aの前方上部には、2つのシリンダボア(本発明の「気筒」)13aを直列に配列して(図3参照)シリンダブロック13が幾らか前方に傾いて一体に形成され、シリンダブロック13には、シリンダヘッド14が上方に重ねられて締結されて立設され、シリンダヘッド14の上にはシリンダヘッドカバー15が被せられ、締結されている。
図1に示されるように、内燃機関1のシリンダヘッド14の後方には、その吸気ポート17に接続して燃料噴射装置41(図2参照)を備えたスロットルボディ40が取り付けられ、シリンダヘッド14の前方には、その排気ポート18に接続して排気管19が延出し、下方に屈曲して内燃機関1の下方を後方に延び、触媒管35を介して後輪33の右側のマフラー36に至っている。
図3に示されるように、上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bの各ジャーナル壁50A、50Bが、クランク軸11のジャーナル部16を、クランク軸受(ジャーナル軸受)51を介して上下から挟むようにして支持して、クランク軸11を回転自在に軸支する。
内燃機関1の2つのシリンダボア13aには、そのシリンダスリーブ52内を往復摺動可能にピストン53が嵌合され、コンロッド54を介して、クランク軸11のクランクピン55と連接されている。
本実施形態の内燃機関1は直列2気筒であるので、クランク軸11は2箇所のクランクピン55を挟んで軸方向に並ぶ3つのジャーナル部16を有し、上側クランクケース10Aと下側クランクケース10Bの上下それぞれ3つの上側、下側ジャーナル壁50A、50Bにより、クランク軸受51を介して支持される。
一方、本実施形態の内燃機関1において、シリンダブロック13には、後述するように、2つのシリンダボア13aの間に内燃機関1の前後に貫通する過給空気通路80が設けられている。
そのため、3つの上側、下側ジャーナル壁50A、50Bのうちの中央の上側、下側中央ジャーナル壁50AC、50BCはクランク軸11方向の厚さが増した形状となるが、それによって軸長が増した軸方向中央の中央ジャーナル部16Cを支持する過給空気通路60の下方のクランク軸受51は、両側の2つのシリンダボア13aのクランクピン55に寄るようフォーク状に、2箇所設けられている。
したがって、中央ジャーナル部16cによりクランク軸11が長くなっても、クランクケース10の重量の増加を抑制しつつ、クランク軸11の支持剛性が確保されている。
シリンダボア13a中のピストン53に対向して、シリンダヘッド14の下部には、燃焼室56が形成されている。
燃焼室56には、吸気ポート17(図1参照)が開口して、図示しない吸気弁により開閉され、排気ポート18(図1参照)が開口して、図示しない排気弁により開閉され、点火プラグ57が、燃焼室56内に臨むように装着される。
シリンダヘッド14には、図示されない吸、排気弁を開閉駆動する動弁カム軸58、被動カムチェーンスプロケット59等の動弁系部品からなる動弁機構60が取り付けられ収容されている。
シリンダブロック13およびシリンダヘッド14の右側部(外側部)には、動弁機構60を駆動するカムチェーン61が収容されるカムチェーンチャンバ13b、14bが設けられている。
動弁機構60の動弁カム軸58に嵌着された被動カムチェーンスプロケット59とクランク軸11に嵌着された駆動カムチェーンスプロケット62との間に、カムチェーンチャンバ13b、14bを通してカムチェーン61が架渡され、クランク軸11の1/2の回転数で動弁カム軸58が回転され、動弁機構60が吸、排気弁をそれぞれ所定のタイミングで開閉駆動する。
クランク軸11のクランクケース10の上側、下側左ジャーナル壁50AL、50BLより左方に突出した部分には、ACジェネレータ63が取り付けられ、左ケースカバー64Lで覆われる。
他方、クランク軸11のクランクケース10の上側、下側右ジャーナル壁50AR、50BRより右方に突出した部分には、駆動カムチェーンスプロケット62とプライマリ駆動ギヤ65が嵌装され、その右方が右ケースカバー64Rで覆われる。
プライマリ駆動ギヤ65は、クランクケース10のクランク軸11の後方において、変速機3のメイン軸66(図2参照)の右端部に設けられたクラッチ67のクラッチアウタに共に回転するように支持される図示しないプライマリ従動ギヤと噛合して、クラッチ67経由で変速機3に回転動力を伝達し、変速機3によって変速された回転動力が、上述のように、図示しないドライブシャフトを介して後輪33に伝達される。
なお、本実施形態の内燃機関1は水冷内燃機関であり、変速機3のメイン軸66のポンプ駆動スプロケット68によって、ポンプ軸69が、駆動チェーン70を介して回転駆動され、オイルポンプ71と図示しないウォータポンプが駆動される(図2参照)。
ウォータポンプは、図示しない各冷却水管路、ラジエータ、サーモスタット等の所定の機器を介して、シリンダブロック13、シリンダヘッド14内のウォータージャケット72に冷却水を循環させて、内燃機関1の冷却を行う。
オイルポンプ71は、オイルパン12から潤滑用のオイルを吸引して、オイルフィルタ73を介して機内の各所に給油する。
以上のような内燃機関1は、本実施形態において、内燃機関1のクランク軸11によって駆動される機械式過給機、すなわちスーパーチャージャ8を備えており、また、加圧されて温度の上昇した過給空気を冷却するためのインタークーラ9を備えている、
図2に示されるように、スーパーチャージャ8は、そのケーシング8aをシリンダブロック13の前面に取り付けられており、図4に示されるように、ケーシング8a内には、軸線を互いに平行に配したスクリュー状の2本のロータ81が、その外周面に形成されたネジ状の凹凸部を噛み合わせた状態で収容されている。
2本のロータ81は、ロータ81と軸線が平行な入力軸82の回転を図示しない伝動ギアによって相互に逆方向に回転駆動され、図示左端に取り付けられたエアクリーナ83を通過して清浄化された吸気を、左端の過給空気入口84から吸入し、2本のロータ81間において加圧された吸気を、スーパーチャージャ8のロータ81の軸線方向に沿う長手方向X(図4参照)における略中央部に設けられ、側方に向けて開口した過給空気出口85から、過給空気として吐出する。
入力軸82には、図4に示されるように、ケーシング8aから突出した右端部82aに被動プーリ86が取り付けられており、一方、クランク軸11には、図3に示されるように、右ケースカバー64Rを貫通し、突出した右軸端側の延長軸11aに、スーパーチャージャ8駆動用の駆動プーリ87が嵌着されており、被動プーリ86と駆動プーリ87の間に巻き掛けられたスーパーチャージャ駆動ベルト88によって、スーパーチャージャ8の入力軸82が回転駆動される。
なお、クランク軸11の延長軸11aは、本実施形態ではクランク軸11に一体に形成された延長部としたが、クランク軸11の右端に取り付けられて一体に回転する別体の軸部で構成してもよい。
また、被動プーリ86と駆動プーリ87、およびスーパーチャージャ駆動ベルト88は、図2、図3に示されるように、右ケースカバー64Rの外部にさらに取り付けられる保護カバー89によって覆われる。
図2に示されるように、スーパーチャージャ8は、その長手方向Xを前記内燃機関のクランク軸11に平行に、すなわち入力軸82をクランク軸11と平行に配向し、且つ、シリンダブロック13のシリンダボア13aに隣接して配され、シリンダブロック13の前面において、過給空気出口85をシリンダブロック13の前面に接続部材8bを介して当接させて取り付けられている。
図5に示されるように、シリンダブロック13には、2つのシリンダボア13aの間に内燃機関1の前後に貫通する過給空気通路80が設けられており、過給空気通路80の前端部80aは、接続部材8bを介してスーパーチャージャ8の過給空気出口85と気密的に連通する。
過給空気通路80の後端部80bは、過給空気上流ダクト91を介して、シリンダブロック13の後方に配されたインタークーラ9に接続している。
インタークーラ9は、下方の上流タンク9aと、上方の下流タンク9bと、上流タンク9aと下流タンク9bを連通する冷却チューブ群9cと、蛇行状に弯曲して冷却チューブ9c群を接続するコルゲートフィンとよりなり、スーパーチャージャ8で加圧昇温された過給空気はスーパーチャージャ8からシリンダボア13a間の過給空気通路80、過給空気上流ダクト91を介してインタークーラ9の上流タンク9aに送られ、車幅方向に亘って多数分散して設けられた冷却チューブ群9cに分散して下流タンク9bに流入し、走行風によってインタークーラ9で冷却された過給空気は、過給空気下流ダクト92を介してサージタンク95に送られるようになっている。
サージタンク95は、スロットルボディ40の略直上に配設されており、スロットルボディ40の上流側に接続する吸入管42がサージタンク95内に貫入しており、過給空気の供給路が短く構成されたものとなっている。
なお、インタークーラ9の前方には、冷却用ファン93が取り付けられ、破線矢印で示すように冷却用空気を強制的にインタークーラ9に吹き付けられるようにしてあり、インタークーラ9がシリンダヘッド14の後方に配置されていても、冷却用ファン93によって過給吸気の十分な冷却が可能である。
図6は、本実施形態1の変形例を図3と同様の矢視による内燃機関1の断面展開図で示すものである。
本実施形態1においては、内燃機関1は水冷内燃機関であり、シリンダボア13a内のピストン53が摺動するシリンダスリーブ52の周囲にウォータージャケット72が配されるが、3つの上側ジャーナル壁50Aのうちの中央の上側中央ジャーナル壁50ACには過給空気通路80が設けられるため、上側中央ジャーナル壁50Acのクランク軸11の軸芯方向の厚さが増した形状となる。
そこで、本変形例において上述の実施形態1と異なる点は、シリンダボア13a間の過給空気通路80とシリンダスリーブ52との間にウォータージャケット72が挿設され、過給空気通路80とシリンダボア13aの間に冷却水を介在させた点であり、他は同じである。
したがって、本変形例では、過給空気通路80内の過給空気の持つ熱が、シリンダボア13aや燃焼室56側へ伝わり難くすることができ、耐ノック性が向上するものとなっている。
以上の本発明の実施形態1の特徴を、以下纏めて述べる。
すなわち、直列した複数のシリンダボア13aを有する内燃機関1のシリンダボア13aに隣接して配されるとともに内燃機関1へ過給空気通路80を介して過給空気を圧送するスーパーチャージャ8を備える自動二輪車2において、過給空気通路80は複数のシリンダボア13aの間に設けられている。
そのため、直列するシリンダボア13aの間に過給空気通路80を設けることで、過給空気通路80を内燃機関1の幅内に設けることができる。
従って、搭載スペースが制約される自動二輪車2のような鞍乗型車両において、過給機付き内燃機関1をコンパクトにすることができ、その搭載性を向上できる。
さらに、インタークーラ9、サージタンク95等の過給システム部品を内燃機関1に隣接して配置する中で、過給空気通路を内燃機関1の周囲に迂回させる必要が無いため、過給空気通路80の短化を図ることができ、結果として過給のタイムラグを小さくすることも可能となる。
また、スーパーチャージャ8の過給空気出口85は、スーパーチャージャ80のロータ81の軸線方向に沿う長手方向Xにおける略中央部に設けられ、スーパーチャージャ8は、その長手方向Xを内燃機関1のクランク軸11に平行に、且つ、複数のシリンダボア13aに隣接して配されたので、シリンダボア13a間の過給空気通路80とスーパーチャージャ8の過給空気出口85を真っ直ぐに連結できるとともに、直列する複数のシリンダボア13aに沿わせてスーパーチャージャ8を配することができ、スーパーチャージャ8の設置スペースがコンパクトになり、過給機付き内燃機関1の搭載性を向上することができる。
また、内燃機関1は水冷内燃機関であり、シリンダボア13a内のピストン53が摺動するシリンダスリーブ52の周囲にウォータージャケット72が配され、シリンダボア13a間の過給空気通路80とシリンダスリーブ52との間にウォータージャケット72が挿設されたので、過給空気通路80内の過給空気の持つ熱をシリンダボア13aや燃焼室56側へ伝わり難くすることができ、内燃機関1の耐ノック性を向上できる。
また、内燃機関1のクランク軸11には、外方に突出する延長軸11aが設けられ、延長軸11aにスーパーチャージャ8の駆動プーリ87が設けられたので、スーパーチャージャ8の駆動系を、内燃機関1における軸の本数を増やすことなく、短い軸間距離で設定でき、内燃機関1の寸法増大を抑制できる。
そして、シリンダボア13a間に過給空気通路80があるため、その分クランク軸11が長くなるが、内燃機関1内の過給空気通路80の下方のクランク軸受51が、過給空気通路80を挟む両側のシリンダボア13aにおけるクランクピン55に寄るようフォーク状に2箇所設けられたので、クランクケース10の重量の増加を抑制しつつ、クランク軸11の支持剛性を確保することができる。
次に、図7に基づき、本発明の実施形態2に係る鞍乗型車両の過給機付き内燃機関につき説明する。図7は、実施形態1に係る図2と同様の、内燃機関の一部断面とした右側面図である。
本実施形態においては、スーパーチャージャ8、インタークーラ9の配置が実施形態1と異なり、また、それに伴うそれらの取り付け、接続部が異なる他は、実施形態1と実質的に同じである。
また、スーパーチャージャ8、インタークーラ9の個体としての構造機能も同じである。
したがって、図7においては、実施形態1のものと実質的に同じ構造機能のものは同じ符号を付して説明を省略ないし簡略とし、以下主に、異なる部分、異なる配置、機能に関し説明する。
本実施形態2においては、スーパーチャージャ8は、内燃機関1のシリンダブロック13の複数のシリンダボア13aの後方において、その長手方向X(図4参照)を内燃機関1のクランク軸11に平行に、且つ、複数のシリンダボア13aに隣接して配されており、シリンダボア13a間に設けられた過給空気通路80の後端部80bとスーパーチャージャ8の過給空気出口85とを、接続部材108bを介して、真っ直ぐに気密的に連結している。
過給空気通路80の前端部80aは、過給空気上流ダクト191を介して、シリンダブロック13の前方に配されたインタークーラ9に接続している。
スーパーチャージャ8で加圧昇温された過給空気は、スーパーチャージャ8からシリンダボア13a間の過給空気通路80、過給空気上流ダクト191を介してインタークーラ9の下部の上流タンク9aに送られ、車幅方向に亘って多数分散して設けられた冷却チューブ群9cに分散して上部の下流タンク9bに流入し、走行風によってインタークーラ9で冷却された過給空気は、過給空気下流ダクト192を介してサージタンク95に送られるようになっている。
サージタンク95は、スロットルボディ40の略直上に配設されており、スロットルボディ40の上流側に接続する吸入管42がサージタンク95内に貫入しており、過給空気の供給路が短く構成されたものとなっている。
従って、本実施形態2においても、搭載スペースが制約される自動二輪車2のような鞍乗型車両において、過給機付き内燃機関1の搭載性を向上でき、さらに、インタークーラ9、サージタンク95等の過給システム部品を内燃機関1に隣接して配置する中で、過給空気通路を内燃機関1の周囲に迂回させる必要が無いため、過給空気通路80の短化を図ることができ、結果として過給のタイムラグを小さくすることも可能となる。
そして、本実施形態2においては、インタークーラ9が内燃機関1の前側に配置されているので、自動二輪車2の走行時において、走行風がより好ましくインタークーラ9に当たることになり、過給空気の冷却効果を向上させることができるものとなる。
スーパーチャージャ8の入力軸82は、図4に示されると同様に、右側に突出し、スーパーチャージャ駆動のための被動プーリ86が取り付けられる。
一方、クランク軸11の突出した右軸端側の延長軸11aに、スーパーチャージャ8駆動用の駆動プーリ87が嵌着されており、被動プーリ86と駆動プーリ87の間に巻き掛けられたスーパーチャージャ駆動ベルト88によって、スーパーチャージャ8の入力軸82が回転駆動される。
なお、本実施形態においても、クランク軸11の延長軸11aは、クランク軸11に一体に形成された延長部としても、クランク軸11の右端に取り付けられて一体に回転する別体の軸部としてもよい。
また、被動プーリ86と駆動プーリ87、およびスーパーチャージャ駆動ベルト88は、図7に示されるように、右ケースカバー64R(図3参照)の外部にさらに取り付けられる保護カバー189によって覆われる。
そして、実施形態2においても、図6に示される上述の実施形態1の変形例と同様に、シリンダボア13a間の過給空気通路80とシリンダスリーブ52との間にウォータージャケット72が挿設され、過給空気通路80とシリンダボア13aの間に冷却水を介在させてもよい。
その場合、過給空気通路80内の過給空気の持つ熱が、シリンダボア13aや燃焼室56側へ伝わり難くすることができ、耐ノック性が向上する。
したがって、実施形態2においては、実施形態1と同様の特徴、作用効果を有する。
そしてさらに、スーパーチャージャ8が、複数のシリンダボア13aの後方に配され、スーパーチャージャ8で加圧された過給空気を冷却するインタークーラ9が複数のシリンダボア13aの前方に配されたので、シリンダボア13aの前方に配されたインタークーラ9に走行風を当て易くすることができ、過給空気を過給空気通路80を通して内燃機関1の後方から前方に送り、インタークーラ9により過給空気を効率よく冷却することができる、という特徴を備えている。
以上、本発明の実施形態の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関について説明したが、本発明は各請求項の要旨の範囲内で、上記実施形態と異なる態様を含むことは勿論である。
例えば、本発明の鞍乗型車両は、上記実施形態の自動二輪車に限定されず、請求項1の構成を備える鞍乗型車両であれば、三輪、四輪のバギー車等の小型車両を含む多様な鞍乗型車両でよい。
また、過給機付き内燃機関は、直列した複数の気筒を有する内燃機関であれば実施形態の2気筒に限定されず気筒数を問わず、クランク軸の左右の配置を反転してスーパーチャージャの入力軸を左側に配置したものであってもよい。
また、内燃機関は実施形態で示されたガソリンエンジンに限らずディーゼルエンジンであってもよい。
1…内燃機関(本発明の「過給機付き内燃機関」)、2…自動二輪車(本発明の「鞍乗型車両」)、8…スーパーチャージャ、8a…ケーシング、8b、108b…接続部材、9…インタークーラ、9a…上流タンク、9b…下流タンク、9c…冷却チューブ群、10…クランクケース、10A…上側クランクケース、10B…下側クランクケース、11…クランク軸、11a…延長軸、13…シリンダブロック、13a…シリンダボア(本発明の「気筒」)、14…シリンダヘッド、16…ジャーナル部、16C…中央ジャーナル部、40…スロットルボディ、42…吸入管、50A…上側ジャーナル壁、50B…下側ジャーナル壁、50AC…上側中央ジャーナル壁、50BC…下側中央ジャーナル壁、50AL…上側左ジャーナル壁、50BL…下側左ジャーナル壁、50AR…上側右ジャーナル壁、50BR…下側右ジャーナル壁、51…クランク軸受、52…シリンダスリーブ、53…ピストン、55…クランクピン、64R…右ケースカバー、72…ウォータージャケット、80…過給空気通路、80a…前端部、80b…後端部、81…ロータ、82…入力軸、83…エアクリーナ、84…過給空気入口、85…過給空気出口、86…被動プーリ、87…駆動プーリ、88…スーパーチャージャ駆動ベルト、89、189…保護カバー、91、191…過給空気上流ダクト、92、192…過給空気下流ダクト、93…冷却用ファン、95…サージタンク、X…(スーパーチャージャの)長手方向

Claims (6)

  1. 直列した複数の気筒(13a)を有する内燃機関(1)の気筒(13a)に隣接して配されるとともに同内燃機関(1)へ過給空気通路(80)を介して過給空気を圧送するスーパーチャージャ(8)を備える鞍乗型車両(2)において、
    前記過給空気通路(80)は前記複数の気筒(13a)の間に設けられたことを特徴とする鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
  2. 前記スーパーチャージャ(8)の過給空気出口(85)は、同スーパーチャージャ(8)のロータ(81)の軸線方向に沿う長手方向(X)における略中央部に設けられ、同スーパーチャージャ(8)は、その長手方向(X)を前記内燃機関(1)のクランク軸(11)に平行に、且つ、前記気筒(13a)に隣接して配されたことを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
  3. 前記内燃機関(1)は水冷内燃機関であり、前記気筒(13a)内のピストン(53)が摺動するシリンダスリーブ(52)周囲にウォータージャケット(72)が配され、前記気筒(13a)間の過給空気通路(80)と前記シリンダスリーブ(52)との間に前記ウォータージャケット(72)が挿設されたことを特徴とする請求項2記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
  4. 前記スーパーチャージャ(8)が、前記気筒(13a)の後方に配され、過給空気通路(80)を通過した過給空気を冷却するインタークーラ(9)が、前記気筒(13a)の前方に配されたことを特徴とする請求項2載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
  5. 前記内燃機関(1)のクランク軸(11)には、外方に突出する延長軸(11a)が設けられ、
    同延長軸(11a)に前記スーパーチャージャ(8)の駆動プーリ(87)が設けられたことを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
  6. 前記内燃機関(1)内の前記過給空気通路(80)の下方のクランク軸受(51)が、同過給空気通路(80)を挟む両側の前記気筒(13a)におけるクランクピン(55)に寄るようフォーク状に設けられたことを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両の過給機付き内燃機関。
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