JP2013203307A - 位置調整式操舵装置 - Google Patents

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英治 田中
Hiroshi Nishikiori
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Abstract

【課題】両ブラケットの結合力が高く且つ組立が容易である位置調整式操舵装置を提供する。
【解決手段】アッパーコラムブラケット18の側板26に両端が固定された包持部材24が一対の包持板を備える。アッパー固定ブラケット19の側板29に両端が固定された被包持板25が、前記一対の包持板間を貫通する。締付機構17の締付に応じて、包持部材24の一対の包持板が被包持板25を包持し、両ブラケット18,19の結合力を高める。側方から見て包持部材24及び被包持板25が、締付機構17の締付軸20から離隔している。組立時において、包持部材24および被包持板25に締付軸20を挿通させる必要がない。
【選択図】図1

Description

本発明は位置調整式操舵装置に関する。
通例、車両用操舵装置には、車両の衝突時の運転者の前方への移動に応じてステアリングコラムが車両前方に移動して衝撃を吸収する衝撃吸収機構が設けられている。
一方、ステアリングホイールの位置をチルト調整したりテレスコピック調整したりするために、ステアリングコラムをチルト方向やテレスコピック方向に移動可能とした位置調整式操舵装置がある。
この種の位置調整式操舵装置では、車体に固定された固定ブラケットの側板で、ステアリングコラムに固定された可動ブラケットの側板を締め付けることで、移動後のステアリングコラムの位置を固定するための締付機構が設けられている。
前記の側板とは別の複数の板を多板クラッチのように重畳させて、締付力を向上する技術が提案されている(例えば特許文献1,2を参照)。
特許第3939806号公報 特許第4622756号公報
特許文献1,2では、前記板に設けられた長孔に、締付機構の締付軸を挿通させる作業が必要であり、組立に手間がかかる。
そこで、本発明の目的は、両ブラケットの結合力が高く、しかも組立が容易である位置調整式操舵装置を提供することである。
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、ステアリングシャフト(4)を支持し、位置調整可能なステアリングコラム(8)と、相対向する一対の側板(29,30)を有する固定ブラケット(19)と、前記ステアリングコラムに固定され、前記固定ブラケットの各側板にそれぞれ対向する一対の側板(26,27)を有する可動ブラケット(18)と、前記固定ブラケットの一対の側板および前記可動ブラケットの一対の側板を貫通した締付軸(20)を含み、前記締付軸の軸線(C1)の回りに回転可能な操作レバー(21)の回転操作に応じて前記固定ブラケットの各側板を前記可動ブラケットの対応する側板に圧接して両ブラケットを締め付ける締付機構(17)と、前記固定ブラケットおよび前記可動ブラケットの何れか一方の前記一対の側板の少なくとも一方に当該側板に平行に固定された被包持板(25)と、前記締付機構の締め付けに応じて前記被包持板を包持可能な一対の包持板を含み、前記固定ブラケットおよび前記可動ブラケットの他方の前記一対の側板の少なくとも一方に固定された包持部材(24)と、を備え、側方から見て前記包持部材および前記被包持板は、前記締付軸から離隔している位置調整式操舵装置(1)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2のように、前記一対の包持板は長手方向(Z1)に延び、前記包持部材は、前記一対の包持板(45,46)と、前記一対の包持板の短手方向(Z2)の一方の端縁(45a,46a)間を連結する連結板(47)と、前記連結板に形成され長手方向に延びて前記被包持板を挿通させたスリット(48)と、少なくとも一方の包持板の長手方向の端部に設けられ、対向する包持板に接触して両包持板の長手方向の端部間の間隔を規制する凸部(49)と、を含んで、単一の板材により一体に形成されていてもよい。
請求項3のように、前記一対の包持板のそれぞれは、被包持板に対向する包持面を含み、各包持面に、高摩擦部が設けられていてもよい。
請求項4のように、前記包持部材は一対設けられ、側方から見て前記一対の包持部材は、前記締付軸を挟んだ両側に配置されていてもよい。
請求項5のように、前記被包持板は一対設けられ、側方からみて前記一対の被包持板は、前記締付軸を挟んだ両側に配置されていてもよい。
請求項6のように、前記締付機構は、前記操作レバーと一体回転するカム(22)と、前記固定ブラケットの対応する側板によって回転を規制され、前記カムに対する相対回転に応じて前記固定ブラケットの前記対応する側板を押圧可能なカムフォロワ(23)と、を含み、前記カムフォロワは、前記一対の包持板のうちの外側の包持板を内側の包持板に向けて押圧可能な押圧部(23a)を含んでいてもよい。
請求項1の発明によれば、締付機構の締付に応じて、包持部材の一対の包持板が被包持板を包持することにより、両ブラケットの結合力を高めることができる。したがって、車両衝突時に衝撃吸収のためにステアリングコラムの一部が移動するときに、ステアリングコラムの一部を確実に所要の移動方向に移動させて、良好な衝撃吸収性能を確保することができる。また、組立時において、包持部材および被包持板に締付軸を挿通させる作業をする必要がなく、組み立て易い。
請求項2の発明によれば、単一の板材を用いて例えばプレス成形により一対の包持板を含む包持部材を容易に製造することができ、製造コストを安くすることができる。また、少なくとも一方の包持板の長手方向の端部に、両包持板間の間隔を規制する凸部を単一の部材で一体に設けているので、この点からも製造コストを安くすることができる。
請求項3の発明によれば、一対の包持板の包持面に高摩擦部を設けることで、小型でも高い包持力を得ることができる。高摩擦部としては、包持面に、高摩擦部材としての例えばシリコーン含有の塗料樹脂を含む塗料を塗布して形成された樹脂部であってもよいし、また、包持面に形成されたローレットその他の凹凸部であってもよいし、また、面粗度を粗くしたものであってもよい。
請求項4の発明によれば、一対の包持部材を用いるので、全体として、より高い包持力を得ることができる。一対の包持部材が締付軸を挟んだ両側に配置されるので、締付軸の回りに両ブラケットが相対回転することを抑制することができる。一対の包持部材によって包持される被包持板は、単一で設けられていてもよいし、請求項5の発明のように、締付軸を挟んだ両側に一対で配置されていてもよい。締付軸を挟んだ両側に一対の被包持板が配置される場合には、締付軸の回りに両ブラケットが相対回転することをより確実に抑制することができ、また、全体としての包持力をより高めることができる。
請求項6の発明によれば、締付機構のカムフォロワの押圧部が、前記一対の包持板のうちの外側の包持板を内側の包持板に向けて押圧することで、締付時に被包持板を確実に包持することができる。
本発明の一実施形態の位置調整式操舵装置の模式図であり、位置調整式操舵装置の概略構成を示している。 図1のII−II線に沿って切断した位置調整式操舵装置の要部の断面図である。 ステアリングコラムの長手方向に沿って見た位置調整式操舵装置の要部の概略図である。 包持部材および被包持板の概略斜視図である。 包持部材の製造用中間体の展開図である。 包持部材の一対の包持板と被包持板の概略拡大図である。 包持部材および被包持部材の組合せ図であり、(a)は包持前の状態を示し、(b)は包持後の状態を示している。 本発明の別の実施形態の一対の包持部材と単一の被包持板の概略図である。 本発明のさらに別の実施形態の一対の包持部材と一対の被包持板の概略図である。 本発明のさらに別の実施形態の単一の包持部材と一対の被包持板の概略図である。
添付図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態の位置調整式操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、位置調整式操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と、操舵部材2の操舵に連動して転舵輪(図示せず)を転舵するステアリング機構3とを備えている。ステアリング機構3としては、例えばラックアンドピニオン機構が用いられている。
操舵部材2とステアリング機構3とは、ステアリングシャフト4および中間軸5等を介して機械的に連結されている。操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト4および中間軸5等を介してステアリング機構3に伝達されるようになっている。また、ステアリング機構3に伝達された回転は、図示しないラック軸の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪が転舵される。
ステアリングシャフト4は、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって相対摺動可能に嵌合された筒状のアッパーシャフト6およびロアーシャフト7を有している。操舵部材2は、アッパーシャフト6の一端に連結されている。また、ステアリングシャフト4は、その軸方向X1に伸縮可能である。ステアリングシャフト4は、筒状のステアリングコラム8内に挿通されており、複数の軸受9,10を介してステアリングコラム8によって回転可能に支持されている。
ステアリングコラム8は、アウターチューブであるアッパーチューブ11と、インナーチューブであるロアーチューブ12とを有している。両チューブ11,12は、軸方向に相対摺動可能に嵌合されている。これにより、ステアリングコラム8は、その軸方向に伸縮可能となり、後述するテレスコピック調整が可能となっている。
アッパーチューブ11は、軸受9を介してアッパーシャフト6を回転可能に支持している。また、アッパーチューブ11は、軸受9を介してステアリングシャフト4の軸方向X1に同行移動可能にアッパーシャフト6に連結されている。
また、ロアーチューブ12の外周には、ロアーコラムブラケット13が固定されている。ロアーコラムブラケット13は、車体14に固定されたロアー固定ブラケット15に、チルト中心軸16を介して回動可能に支持されている。ステアリングコラム8およびステアリングシャフト4は、チルト中心軸16の回りに回動可能である。
チルト中心軸16の回りに、ステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を回動させることで、操舵部材2の高さ方向の位置を調整できるようになっている(いわゆるチルト調整)。また、ステアリングシャフト4およびステアリングコラム8を軸方向X1に伸縮させることで、操舵部材2の軸方向の位置および高さ方向の位置を調整できるようになっている(いわゆるテレスコピック調整)。
位置調整式操舵装置1は、高さ調整された操舵部材2の位置を固定するべくチルトロックおよびテレスコロックを達成するための締付機構17を備えている。具体的には、アッパーチューブ11(アウターチューブ)には、可動ブラケットとしてのアッパーコラムブラケット18が固定されている。そのアッパーコラムブラケット18が、車体14に固定された固定ブラケットとしてのアッパー固定ブラケット19に、締付機構17によって連結されることで、チルトロックおよびテレスコロックが達成される。その結果、ステアリングコラム8の位置が車体14に対して固定されて、操舵部材2の位置が固定されるようになっている。
締付機構17は、両ブラケット18,19の側板を貫通した締付軸20の軸線C1の回りに回転可能な操作レバー21の回転操作に応じて、アッパーコラムブラケット18の一対の側板26,27(図1では一方の側板26のみを示してある。)とアッパー固定ブラケット19の対応する側板29,30(図1では一方の側板29のみを示してある)とを圧接するカム機構を含んでいる。
具体的には、締付機構17の機構は、操作レバー21と一体回転可能なカム22と、アッパー固定ブラケット19の側板29の縦長孔(図1では示さず。後述する図2の縦長孔37に相当)によって回転を規制されたカムフォロア23とを備えている。カム22およびカムフォロワ23は互いの接触面にカム突起を形成している。カム22およびカムフォロワ23の相対回転に伴って、カム22が、カムフォロワ23を軸方向に移動させて、アッパー固定ブラケット19の側板29(30)をアッパーコラムブラケット18の側板26(27)に押圧する機能を果たす。
本実施形態の特徴とするところは、締付機構17の締付時に、カムフォロワ23が、アッパーコラムブラケット18(可動ブラケット)に固定された包持部材24を押圧することにより、包持部材24によって、アッパー固定ブラケット19(固定ブラケット)に固定された被包持板25を包持し、これにより、両ブラケット18,19間の結合力を増すようにした点である。
包持部材24は、ステアリングコラム8の長手方向(軸方向X1に平行な方向)に延びる横長に形成されており、被包持板25は、概ね縦方向(軸方向X1に直交する方向に平行な方向)に延びる縦長に形成されている。包持部材24の長手方向の一対の端部241,242が、それぞれ固定軸91によって、アッパーコラムブラケット18(可動ブラケット)に固定されている。被包持板25の長手方向の一対の端部251,252が、それぞれ固定軸92によって、アッパー固定ブラケット19(固定ブラケット)に固定されている。
本実施形態では、包持部材24が可動ブラケットであるアッパーコラムブラケット18に固定され、被包持板25が固定ブラケットであるアッパー固定ブラケット19に固定された例に則して説明するが、これに限らず、包持部材24がアッパー固定ブラケット19(固定ブラケット)に固定され、被包持板25がアッパーコラムブラケット18(可動ブラケット)に固定されていてもよい。
図2は、図1におけるII−II線に沿う位置調整式操舵装置1の図解的な断面図である。図2を参照して、可動ブラケットとしてのアッパーコラムブラケット18は、上向きに開放する溝形の部材であり、左右対称に形成されている。すなわち、アッパーコラムブラケット18は、それぞれの一端がアッパーチューブ11の外周に固定された一対の側板26,27と、一対の側板26,27の他端間を連結した連結板28とを備えている。
アッパー固定ブラケット19は、下向きに開放する全体として溝形の部材であり、左右対称に形成されている。すなわち、アッパー固定ブラケット19は、左右方向に相対向する一対の側板29,30と、一対の側板29,30の上端同士を連結する連結板31と、この連結板31の上面に固定され概ね上記左右方向に延びる板状の取付ステー32とを含む。
アッパーコラムブラケット18の一対の側板26,27は、アッパー固定ブラケット19の一対の側板29,30の間に配置されている。また、アッパー固定ブラケット19は、取付ステー32に連結された一対の取付体33を介して車体14に固定されている。
各取付体33と取付ステー32とは、それぞれ取付ステー32を上下方向に貫通する破断可能な合成樹脂製のピン34によって連結されており、各取付体33は、固定ボルト35によって車体14に固定されている。
アッパー固定ブラケット19の各側板29,30の内側面に、アッパーコラムブラケット18の対応する側板26,27の外側面が沿わされている。アッパーコラムブラケット18の一対の側板26,27には、紙面と直交する方向(軸方向X1に相当)に延びる、テレスコ用の横長孔36が形成されている。アッパー固定ブラケット19の一対の側板26,27には、チルト用の縦長孔37が形成されている。
締付機構17は、アッパー固定ブラケット19の側板29,30の縦長孔37およびアッパーコラムブラケット18の側板26,27の横長孔36に挿通された締付軸20と、締付軸20の一端部に形成されたねじ部に螺合するナット38と、締付軸20の他端部近傍の外周に嵌合された前記したカム22およびカムフォロワ23とを備えている。
締付軸20の他端部には、頭部201が設けられている。締付軸20の頭部201およびカム22は、操作レバー21に一体回転可能に連結されている。締付軸20の軸方向中間部の外周にはスリーブ39がスプライン嵌合により一体回転可能に連結されている。スリーブ39の軸方向中間部の外周には、カム状突起からなる押圧部40が一体回転可能に設けられている。押圧部40は、アッパーチューブ11に設けられた開口11aを通して、ロアーチューブ12を押圧可能である。
すなわち、操作レバー21の操作によってスリーブ39が回転することで、押圧部40がロアーチューブ12(インナーチューブ)を押し上げる。これにより、ロアーチューブ12がアッパーチューブ11(アウターチューブ)に径方向に押し付けられて、アッパーチューブ11に対するロアーチューブ12の径方向のガタつきが抑制されるようになっている。
カムフォロワ23は、第1部分231と第2部分232とを有している。カムフォロワ23の第1部分231は、カム22よりも径方向外側に延長された部分を有し、この延長された部分が、包持部材24の外側面に沿わされている。カムフォロワ23の第2部分232は、アッパー固定ブラケット19の一方の側板29の縦長孔37およびアッパーコラムブラケット18の一方の側板23の横長孔36に、各長孔37,36の延びる方向に沿って移動可能に嵌合されている。また、第2部分232は、側板29の縦長孔37に嵌合する部分に二面幅等を形成することで、縦長孔37によって、その回転が規制されている。
締付軸20の一端部に螺合されたナット38とアッパー固定ブラケット19の他方の側板30との間には、第1介在部材41と第2介在部材42とが介在している。第1介在部材41は、第1部分411と第2部分412とを有している。第1介在部材41の第1部分411は、アッパー固定ブラケット19の他方の側板30の外側面に沿わされている。第1介在部材41の第2部分412は、アッパー固定ブラケット19の他方の側板30の縦長孔37およびアッパーコラムブラケット18の他方の側板27の横長孔36に、各長孔37,36の延びる方向に沿って移動可能に嵌合されている。また、第2部分412は、側板30の縦長孔37に嵌合する部分に二面幅等を形成することで、縦長孔37によって、その回転が規制されている。
第2介在部材42は、第1介在部材41の第1部分411とナット38との間に介在するスラストワッシャ43と、スラストワッシャ43と第1介在部材41の第1部分411との間に介在するスラスト用の針状ころ軸受44とを備えている。針状ころ軸受44を含む第2介在部材42の働きで、ナット38が締付軸20とともにスムーズに回転できるようになっている。
操作レバー21の回転に伴って、カム22がカムフォロワ23に対して回転することにより、カムフォロワ23が締付軸20の軸方向に移動されて、カムフォロワ23の第1部分231に設けられた押圧部23が包持部材24の外側の包持板45を押圧する。移動したカムフォロワ23と第1介在部材41との間で、包持部材24および被包持板25を介して、アッパー固定ブラケット19の一対の側板29,30が挟持されて締め付けられるので、アッパー固定ブラケット19の各側板29,30が、アッパーコラムブラケット18の対応する側板26,27に圧接されて、チルトロックおよびテレスコロックが達成される。
図3に示すように、被包持板25は、アッパー固定ブラケット19の側板29に平行に配置されており、チルト中心軸16(図1参照)を中心とする円弧状をなして、図4に示すように長手に延びている。被包持板25の一対の端部251,252のそれぞれに設けられた固定孔82(図4参照)に、アッパー固定ブラケット19の側板29に固定された段付きの固定軸92が圧入されている。また、各端部251,252は、固定軸92の段付き部92aにより受けられている。これにより、被包持板25の一対の端部251,252が、固定軸92を介して、アッパー固定ブラケット19の側板29に固定されている。
一方、図4に示すように、包持部材24は、長手方向Z1に平行に延びる一対の包持板45,46と、一対の包持板45,46の短手方向Z2の一方の端縁45a,46a間を連結する長尺の連結板47とを備えている。連結板47には、長手方向Z1に延び、被包持板25を挿通させたスリット48が形成されている。
一対の包持板45,46の少なくとも一方、本実施形態では、一方の包持板45の長手方向Z1の端部に、両包持板45,46の相対向する端部間の間隔を規制する凸部49が設けられている。凸部49は、一方の包持板45の長手方向Z1の端部を折り返して形成され、対向する他方の包持板46に接触している。包持部材24は、両包持板45,46と、連結板47と、凸部49とを含んで単一の板材により一体に形成されている。
他方の包持板46の長手方向Z1の端部(包持部材24の一対の端部241,242に相当)には、固定孔81が設けられ、アッパーコラムブラケット18(可動ブラケット)の側板26に固定された段付きの固定軸91が圧入されている。また、各端部241,242は、固定軸91の段付き部91aにより受けられている。これにより、包持部材24の一対の端部241,242が、固定軸91を介して、アッパーコラムブラケット18(可動ブラケット)の側板26に固定されている。
図5は包持部材24の製造用中間体としての展開板24Sの平面図である。板材を板金により打ち抜き形成して、長尺の展開板24Sが得られる。展開板24Sは、長手方向に平行に延びる折り曲げ予定線L1,L2間に、連結板47を形成するための連結板形成部50を設けており、連結板形成部50を挟んだ両側に、一対の包持板45,46をそれぞれ形成するための一対の包持板形成部51,52を設けている。連結板形成部50には、スリット48が既に打ち抜き形成されている。一方の包持板形成部51の長手方向の両端には、固定孔81が既に打ち抜き形成されている。
また、展開板24Sの両端の中央部には、長手方向に延びる切り込み53,54が、形成されている。これにより、一方の包持板形成部51の長手方向の一対の端部が、他方の包持板形成部52の長手方向の対応する端部から独立している。一方の包持板形成部51において、切り込み53,54の切り込み端近傍から短手方向Z1に延びる折り返し予定線L3,L4を支点として、一方の包持板形成部51の一対の端部を内向きに折り返し、図4に示すような凸部49を構成する折り返し片を形成するようにしている。
図5を参照して、展開板24Sにおいて、一対の包持板形成部51,52が折り曲げ予定線L1,L2を曲げの支点として折り曲げられたときに互いに対向する領域に、高い摩擦係数を発揮することができる高摩擦部55,56が設けられている。すなわち、図6に示すように、一対の包持板45,46は、互いに対向する包持面45b,46bを有しており、各包持面45b,46bに、対応する高摩擦部55,56が設けられることになる。
本実施形態によれば、締付機構17の締付に応じて、図7(a)に示す状態から図7(b)に示す状態〔図7(a),(b)では、高摩擦部55,56の図示を省略してある〕へと、包持部材24の一対の包持板55,56が被包持板25を包持することにより、アッパー固定ブラケット19およびアッパーコラムブラケット18の結合力を高めることができる。したがって、車両衝突時に衝撃吸収のためにステアリングコラム8の一部(アッパチューブ11)が移動するときに、ステアリングコラム8の一部を確実に所要の移動方向に移動させて、良好な衝撃吸収性能を確保することができる。
また、図1に示すように、側方から見て包持部材24および被包持板25が、締付機構17の締付軸20から離隔しているので、組立時において、包持部材24および被包持板25に、締付軸20を挿通させる作業をする必要がなく、組み立て易い。また、側方から見て包持部材24および被包持板25が締付軸20から離隔しているので、締付軸20によるステアリングコラム8の位置固定を解除して、ステアリングコラム8の位置を調整するときに、位置調整のための操作力が高くなることがなく、位置調整を滑らかに良好に行うことができる。
また、包持部材24は、両包持板45,46と、連結板47と、凸部49とを含んで単一の板材により一体に形成されているので、単一の板材を用いて例えばプレス成形により包持部材24を容易に製造することができ、製造コストを安くすることができる。また、少なくとも一方の包持板45,46(本実施形態では、包持板45)の長手方向の端部に、両包持板間45,46の間隔を規制する凸部49を単一の部材で一体に設けているので、この点からも製造コストを安くすることができる。
さらに、図6に示すように、包持部材24の一対の包持板45,46の包持面45b,46bに、高摩擦部55,56を設けることで、小型でも高い包持力を得ることができる。高摩擦部55,56としては、包持面45b,46bに、例えばシリコーン含有の塗料樹脂を含む塗料を塗布して形成された樹脂部であってもよいし、また、包持面45b,46bに形成されたローレットその他の凹凸部であってもよいし、包持面45b,46bの面粗度を粗くしたものであってもよい。高摩擦部55,56の構成を適宜選択することにより、摩擦係数の調整が可能である。
また、締付機構17のカムフォロワ23の押圧部23a(図2参照)が、包持部材24の一対の包持板45,46のうちの外側の包持板45を内側の包持板46に向けて押圧することで、締付時に両包持板45,46によって、被包持板25を確実に包持することができる。
次いで、図8は本発明の別の実施形態を示している。図8を参照して、本実施形態の特徴とするところは、包持部材24を一対設け、側方から見て一対の包持部材24が、締付軸20を挟んだ両側に配置されている点にある。
本実施の形態によれば、一対の包持部材24を用いるので、全体として、より高い包持力を得ることができる。一対の包持部材24が締付軸20を挟んだ両側に配置されるので、締付軸20の回りに、アッパーコラムブラケット18およびアッパー固定ブラケット19が相対回転することを確実に抑制することができるとともに、摩擦力の調整が可能である。
一対の包持部材24によって包持される被包持板25は、図8の実施形態に示すように、単一であってもよいし、図9の実施形態のように、締付軸20を挟んだ両側に、一対の被包持板25が配置されていてもよい。締付軸20を挟んだ両側に一対の被包持板25が配置される場合には、締付軸20の回りにアッパーコラムブラケット18およびアッパー固定ブラケット19が相対回転することをより確実に抑制することができる。また、一対の包持部材24によって一対の被包持板25を包持するので、全体としての包持力をより高めることができる。
また、図10は本発明のさらに別の実施形態を示している。図10を参照して、本実施形態の特徴とするところは、締付軸20を挟んだ両側に、一対の被包持板25が配置され、単一の包持部材24によって、一対の被包持板25を包持する点にある。締付軸20を挟んだ両側に一対の被包持板25が配置されるので、締付軸20の回りにアッパーコラムブラケット18およびアッパー固定ブラケット19が相対回転することを確実に抑制することができ、また、全体としての包持力をより高めることができるとともに、摩擦力の調整が可能である。
なお、図8、図9および図10の実施形態において、包持板45,46および被包持板25はカム22よりも、径方向外側に配置される。
また、図8、図9および図10の実施形態において、包持板45,46および被包持板25に適宜、高摩擦部を設けることで、摩擦力の調整が可能である。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、包持板45,46と被包持板25との間の摩擦力を高めるための高摩擦部は、包持板45,46および被包持板25の少なくとも一方に設ければよい。その他、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…位置調整式操舵装置、2…操舵部材、4…ステアリングシャフト、8…ステアリングコラム、16…チルト中心軸、17…締付機構、18…アッパーコラムブラケット(可動ブラケット)、19…アッパー固定ブラケット(固定ブラケット)、20…締付軸、21…操作レバー、22…カム、23…カムフォロワ、23a…押圧部、24…包持部材、24S…展開板、241、242…端部、25…被包持板、251,252…端部、26,27…側板、29,30…側板、36…横長孔、37…縦長孔、45,46…包持板、45a,46a…端縁、45b,46b…包持面、47…連結板、48…スリット、49…凸部(折り返し片)、50…連結板形成部、51,52…包持板形成部、53,54…切り込み、55,56…高摩擦部、C1…(締付軸の)軸線、L1,L2…折り曲げ予定線、L3,L4…折り返し予定線、Z1…長手方向、Z2…短手方向

Claims (6)

  1. ステアリングシャフトを支持し位置調整可能なステアリングコラムと、
    相対向する一対の側板を有する固定ブラケットと、
    前記ステアリングコラムに固定され、前記固定ブラケットの各側板にそれぞれ対向する一対の側板を有する可動ブラケットと、
    前記固定ブラケットの一対の側板および前記可動ブラケットの一対の側板を貫通した締付軸を含み、前記締付軸の軸線の回りに回転可能な操作レバーの回転操作に応じて前記固定ブラケットの各側板を前記可動ブラケットの対応する側板に圧接して両ブラケットを締め付ける締付機構と、
    前記固定ブラケットおよび前記可動ブラケットの何れか一方の前記一対の側板の少なくとも一方に当該側板に平行に固定された被包持板と、
    前記締付機構の締め付けに応じて前記被包持板を包持可能な一対の包持板を含み、前記固定ブラケットおよび前記可動ブラケットの他方の前記一対の側板の少なくとも一方に固定された包持部材と、を備え、
    側方から見て前記包持部材および前記被包持板は、前記締付軸から離隔している位置調整式操舵装置。
  2. 請求項1において、前記一対の包持板は長手方向に延び、
    前記包持部材は、前記一対の包持板と、
    前記一対の包持板の短手方向の一方の端縁間を連結する連結板と、
    前記連結板に形成され長手方向に延びて前記被包持板を挿通させたスリットと、
    少なくとも一方の包持板の長手方向の端部に設けられ、対向する包持板に接触して両包持板の長手方向の端部間の間隔を規制する凸部と、を含んで単一の板材により一体に形成されている位置調整式操舵装置。
  3. 請求項1または2において、前記一対の包持板のそれぞれは、被包持板に対向する包持面を含み、各包持面に、高摩擦部が設けられている位置調整式操舵装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、前記包持部材は一対設けられ、側方から見て前記一対の包持部材は、前記締付軸を挟んだ両側に配置されている位置調整式操舵装置。
  5. 請求項4において、前記被包持板は一対設けられ、側方からみて前記一対の被包持板は、前記締付軸を挟んだ両側に配置されている位置調整式操舵装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項において、前記締付機構は、前記操作レバーと一体回転するカムと、前記固定ブラケットの対応する側板によって回転を規制され、前記カムに対する相対回転に応じて前記固定ブラケットの前記対応する側板を押圧可能なカムフォロワと、を含み、
    前記カムフォロワは、前記一対の包持板のうちの外側の包持板を内側の包持板に向けて押圧可能な押圧部を含んでいる位置調整式操舵装置。
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