JP2013195811A - 光拡散素子の製造方法および光拡散素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の光拡散素子の製造方法は、光拡散性微粒子と有機溶剤とを混合して混合液を調製し、該光拡散性微粒子を膨潤させる工程Aと、該混合液と、樹脂成分の前駆体および超微粒子成分を含むマトリクス形成材料とを混合する工程Bと、該樹脂成分の前駆体を重合して、樹脂成分および超微粒子成分を含むマトリクスを形成する工程Cと、を含む。
【選択図】なし
Description
好ましい実施形態においては、上記樹脂成分の前駆体の分子量が、100〜700である。
好ましい実施形態においては、上記有機溶剤の沸点が、70℃以上である。
好ましい実施形態においては、上記有機溶剤が、第1の有機溶剤と第2の有機溶剤との混合溶剤であり、
該第1の有機溶剤は、該第2の有機溶剤よりも前記光拡散性微粒子に浸透しやすく、かつ、該第2の有機溶剤よりも揮発性が高い。
好ましい実施形態においては、本発明の光拡散素子の製造方法は、上記混合液と、樹脂成分の前駆体および超微粒子成分を含むマトリクス形成材料とを混合して得られた分散液を、加熱する工程をさらに含み、加熱温度が80℃以下である。
好ましい実施形態においては、上記工程Cにおいて、前記マトリクスと前記光拡散性微粒子との界面近傍に、該光拡散性微粒子から遠ざかるにつれて該超微粒子成分の重量濃度が高くなる実質的に球殻状の濃度変調領域を形成させる。
本発明の別の局面によれば、光拡散素子が提供される。この光拡散素子は、上記の方法によって得られ、ヘイズ値が70%以上である。
好ましい実施形態においては、上記光拡散素子は、十点平均表面粗さRzが、0.20μm未満である。
好ましい実施形態においては、上記光拡散素子は、平均傾斜角度θaが、0.5°未満である。
好ましい実施形態においては、上記光拡散素子は、算術平均表面粗さRaが、0.05mm未満である。
本発明の一つの実施形態による光拡散素子の製造方法は、光拡散性微粒子と有機溶剤とを混合して混合液を調製し、該光拡散性微粒子を膨潤させる工程(工程Aとする)と、該混合液と、樹脂成分の前駆体および超微粒子成分を含むマトリクス形成材料とを混合する工程(工程Bとする)と、該樹脂成分の前駆体を重合して、樹脂成分および超微粒子成分を含むマトリクスを形成する工程(工程Cとする)とを含む。
工程Aにおいては、光拡散性微粒子と有機溶剤とを混合して混合液が調製される。光拡散性微粒子と有機溶剤とを混合することにより、光拡散性微粒子の少なくとも一部に有機溶剤を含有させ、当該光拡散性微粒子を膨潤させる。光拡散性微粒子と有機溶剤とを混合した後、所定時間経過させることにより、光拡散性微粒子に有機溶剤を含有させることができる。例えば、15分〜90分経過させることにより、光拡散性微粒子に有機溶剤を含有させることができる。混合液は、例えば、有機溶剤中で光拡散性微粒子を撹拌することにより、調製してもよい。
上記光拡散性微粒子は、任意の適切な材料で構成される。好ましくは、上記光拡散性微粒子は、その屈折率が下記式(1)の関係を満足する。
0<|nP−nA|・・・(1)
式(1)中、nAはマトリクスの樹脂成分の屈折率を表し、nPは光拡散性微粒子の屈折率を表す。|nP−nA|は、好ましくは0.01〜0.10であり、さらに好ましくは0.01〜0.06であり、特に好ましくは0.02〜0.06である。|nP−nA|が0.01未満であると、濃度変調領域が形成されない場合がある。|nP−nA|が0.10を超えると、後方散乱が増大するおそれがある。なお、本明細書において、「濃度変調領域」とは、光拡散素子中のマトリクスと光拡散性微粒子との界面近傍において、超微粒子成分の重量濃度が変調する領域をいう。「濃度変調領域」においては、光拡散性微粒子から遠ざかるにつれて、超微粒子成分の重量濃度が高くなる(必然的に、樹脂成分の重量濃度が低くなる)。また、「濃度変調領域」においては、屈折率が実質的に連続的に変化する。詳細は後述する。
上記有機溶剤としては、上記光拡散性微粒子を所望の程度に膨潤させ、かつ、光拡散性微粒子および後工程Bで投入される各成分を溶解または均一に分散し得るかぎりにおいて、任意の適切な有機溶剤が採用され得る。有機溶剤の具体例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、2−ブタノン(メチルエチルケトン)、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、トルエン、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、水等が挙げられる。
工程Bにおいては、上記工程Aにおいて調製された混合液と、樹脂成分の前駆体(モノマー)および超微粒子成分を含むマトリクス形成材料とを混合して、上記有機溶剤中に、膨潤した光拡散性微粒子、樹脂成分の前駆体および超微粒子成分を溶解または分散させた塗工液(分散液)が調製される。代表的には、当該塗工液は、前駆体および有機溶剤中に、超微粒子成分および光拡散性微粒子が分散した分散体である。超微粒子成分および光拡散性微粒子を分散させる手段としては、任意の適切な手段(例えば、撹拌処理)が採用され得る。
上記樹脂成分は、任意の適切な材料で構成される。好ましくは、樹脂成分は、その屈折率が上記式(1)の関係を満足する。
上記超微粒子成分は、代表的には、マトリクスの屈折率を調整する成分として機能し得る。超微粒子成分を用いることにより、マトリクスの屈折率を容易に調整することができ、光拡散性微粒子とマトリクスとの屈折率差を大きくすることができる。特に、本発明によれば、樹脂成分が光拡散性微粒子内部に浸透することにより、マトリクス中の超微粒子成分の濃度を高くすることができるので、マトリクスと光拡散性微粒子との屈折率差を容易に大きくすることができる。その結果、薄膜でありながら高ヘイズ値(強い拡散性)を有する光拡散素子を得ることができる。好ましくは、超微粒子成分は、その屈折率nBが下記式(2)を満たす:
0<|nP−nA|<|nP−nB|・・・(2)
式(2)において、nAおよびnPは上記のとおりである。|nP−nB|は、好ましくは0.10〜1.50であり、さらに好ましくは0.20〜0.80である。|nP−nB|が0.10未満であると、ヘイズ値が90%以下となる場合が多く、その結果、液晶表示装置に組み込んだ場合に光源からの光を十分に拡散できず、視野角が狭くなるおそれがある。|nP−nB|が1.50を超えると、後方散乱が増大するおそれがある。また、好ましくは、上記樹脂成分、上記超微粒子成分および上記光拡散性微粒子の屈折率は、下記式(3)を満足する。より好ましくは、上記樹脂成分、上記超微粒子成分および上記光拡散性微粒子の屈折率は、上記式(2)および下記式(3)を満足する。上記樹脂成分、上記超微粒子成分および上記光拡散性微粒子の屈折率がこのような関係にあれば、高いヘイズを維持しつつ、後方散乱が抑制された光拡散素子を得ることができる。
|nP−nA|<|nA−nB|・・・(3)
代表的には、工程C(前駆体を重合させる工程)の前に、上記塗工液が基材に塗布される。基材としては、本発明の効果が得られる限りにおいて任意の適切なフィルムが採用され得る。具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム、ラクトン変性アクリルフィルムなどが挙げられる。上記基材は、必要に応じて、易接着処理などの表面改質がなされていてもよく、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤が含まれていてもよい。
本発明の光拡散素子は、上記A−1項〜A−3項に記載の方法によって得られ得る。本発明の光拡散素子は、樹脂成分および超微粒子成分を含むマトリクスと、該マトリクス中に分散された光拡散性微粒子とを有する。本発明の光拡散素子は、マトリクスと光拡散性微粒子の屈折率差により、光拡散機能を発現する。図1は、本発明の好ましい実施形態による製造方法により得られる光拡散素子におけるマトリクスの樹脂成分および光拡散性微粒子の分散状態を説明するための模式図である。本発明の光拡散素子100は、樹脂成分11および超微粒子成分12を含むマトリクス10と、マトリクス10中に分散された光拡散性微粒子20とを有する。好ましくは、マトリクスの樹脂成分および光拡散性微粒子は、それらの屈折率が下記式(1)を満たす:
0<|nP−nA|・・・(1)
上記超微粒子成分は、好ましくは、その屈折率が下記式(2)および(3)を満たす:
0<|nP−nA|<|nP−nB|・・・(2)
|nP−nA|<|nA−nB|・・・(3)
上記式(1)の関係を有するマトリクスの樹脂成分および光拡散性微粒子を用い、ならびに、上記式(2)および(3)の関係を有する超微粒子成分を用いることにより、高いヘイズを維持しつつ、後方散乱が抑制された光拡散素子を得ることができる。
θa=tan−1Δa ・・・(4)
上記式(1)において、Δaは、下記数式(5)に示すように、JIS B 0601(1994年度版)に規定される粗さ曲線の基準長さLにおいて、隣り合う山の頂点と谷の最下点との差(高さh)の合計(h1+h2+h3・・・+hn)を前記基準長さLで割った値である。前記粗さ曲線は、断面曲線から、所定の波長より長い表面うねり成分を位相差補償形高域フィルタで除去した曲線である。また、前記断面曲線とは、対象面に直角な平面で対象面を切断したときに、その切り口に現れる輪郭である。
Δa=(h1+h2+h3・・・+hn)/L ・・・(5)
マイクロゲージ式厚み計(ミツトヨ社製)にて基材と光拡散素子との合計厚みを測定し、当該合計厚みから基材の厚みを差し引き、光拡散素子の厚みを算出した。
JIS 7136で定める方法により、ヘイズメーター(村上色彩科学研究所社製、商品名「HN−150」)を用いて測定した。
実施例および比較例で得られた光拡散素子と基材との積層体を、透明粘着剤を介して黒アクリル板(住友化学社製、商品名「SUMIPEX」(登録商標)、厚み2mm)の上に貼り合わせ、測定試料とした。この測定試料の積分反射率を分光光度計(日立計測器社製、商品名「U4100」)にて測定した。一方、上記光拡散素子用塗工液から微粒子を除去した塗工液を用いて、基材と透明塗工層との積層体を作製して対照試料とし、上記と同様にして積分反射率(すなわち、表面反射率)を測定した。上記測定試料の積分反射率から上記対照試料の積分反射率(表面反射率)を差し引くことにより、光拡散素子の後方散乱率を算出した。
十点平均表面粗さRz、算術平均表面粗さRaおよび平均傾斜角度θaを微細形状測定機(小坂研究所社製、商品名「サーフコーダ ET−4000」)を用いて測定した。
実施例および比較例で得られた光拡散素子と基材との積層体を液体窒素で冷却しながら、ミクロトームにて0.1μmの厚さにスライスして測定試料とした。当該測定試料の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)(日立製作所製、商品名「H−7650」、加速電圧100kV)を用いて2次元画像を観察し、当該測定試料の光拡散素子内の粗密の発生を確認した。直接倍率×1,200、MAGNIFICATION×10,000の測定視野(13.9μm×15.5μm)において、マトリクス中で超微粒子成分が存在せず白点として観察される部分(すなわち、測定視野内における、光拡散性微粒子由来の白い部分以外の白点)の数をカウントした。実施例および比較例で得られた光拡散素子と基材との積層体それぞれについて、20箇所、上記のように白点の数をカウントし、その平均値を算出した。表1には当該平均値を示す。白点の数が多いほど、超微粒子成分の疎密が多いと評される。
(液晶表示装置の作製)
マルチドメイン型VAモードの液晶セルを備える市販の液晶テレビ(SONY社製、ブラビア20型、商品名「KDL20J3000」)から液晶セルを取り出した当該液晶セルの両側に、市販の偏光板(日東電工社製、商品名「NPF−SEG1423DU」)を、それぞれの偏光子の吸収軸が直交するようにして貼り合わせた。より具体的には、バックライト側偏光板の偏光子の吸収軸方向が垂直方向(液晶パネルの長辺方向に対して90°)となり、視認側偏光板の偏光子の吸収軸方向が水平方向(液晶パネルの長辺方向に対して0°)となるようにして貼り合わせた。さらに、視認側偏光板の外側に、実施例および比較例の光拡散素子を基材から転写して貼り合わせ、液晶パネルを作製した。
一方、PMMAシートの片面に、レンチキュラーレンズのパターンを、転写ロールを用いて溶融熱転写した。レンズパターンが形成された面とは反対側の面(平滑面)に、レンズの焦点のみ光が透過するよう、アルミニウムのパターン蒸着を行い、開口部の面積比率7%(反射部の面積比率93%)の反射層を形成した。このようにして、集光素子を作製した。バックライトの光源として冷陰極蛍光ランプ(ソニー社製、BRAVIA20JのCCFL)を用い、当該光源に集光素子を取り付けて、コリメート光を出射する平行光光源装置(バックライトユニット)を作製した。
上記液晶パネルに上記バックライトユニットを組み込み、コリメートバックライトフロント拡散システムの液晶表示装置を作製した。
(コントラストの測定)
出射光が、液晶表示装置の鉛直方向となす角度が15°で入射するように、蛍光ランプ(200lx:照度計IM−5での測定値)を配置し、照射し、黒表示および白表示の輝度をAUTRONIC MELCHERS社製コノスコープにて測定して、コントラストを評価した。
光拡散性微粒子としてのポリメタクリル酸メチル(PMMA)微粒子(積水化成品工業社製、商品名「XX131AA」、平均粒径2.5μm、屈折率1.49)15部と、有機溶剤としての酢酸ブチルおよびMEKの混合溶媒(重量比50/50)30部とを混合し、60分間撹拌して、混合液を調製した。
次いで、得られた混合液に、超微粒子成分としてのジルコニアナノ粒子(平均粒径60nm、屈折率2.19)を62%含有するハードコート用樹脂(JSR社製、商品名「オプスターKZ6661」(MEK/MIBK含有))100部、樹脂成分の前駆体としてのペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名「ビスコート#300」、屈折率1.52、分子量298)22部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製、商品名「イルガキュア907」)0.5部およびレベリング剤(DIC社製、商品名「GRANDIC PC 4100」)0.5部を添加し、ディスパーを用いて15分間撹拌して、塗工液を調製した。
当該塗工液を調製後ただちに、バーコーターを用いてTACフィルム(富士フィルム社製、商品名「フジタック」)上に塗工し、60℃にて1分間加熱後、積算光量300mJの紫外線を照射し、厚み10μmの光拡散素子を得た。得られた光拡散素子を上記(2)〜(6)の評価に供した。さらに、光拡散素子断面のTEM写真を図5(a)に示す。
なお、暗所における白輝度を300cd/m2と設定したところ、黒輝度は0.3cd/m2となり、暗所におけるコントラストは1000であった。
脂成分の前駆体としてのペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名「ビスコート#300」、屈折率1.52、分子量298)に代えて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村化学工業社製、商品名「NKエステル」、屈折率1.52、分子量632)を用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散素子を得た。得られた光拡散素子を上記(2)〜(6)の評価に供した。結果を表1に示す。
有機溶剤としての酢酸ブチルおよびMEKの混合溶媒(重量比50/50)30部に代えて、MEK30部を用いた以外は、実施例1と同様にして、光拡散素子を得た。得られた光拡散素子を上記(2)〜(6)の評価に供した。結果を表1に示す。
超微粒子成分としてのジルコニアナノ粒子(平均粒径60nm、屈折率2.19)を62%含有するハードコート用樹脂(JSR社製、商品名「オプスターKZ6661」(MEK/MIBK含有))100部に、樹脂成分の前駆体としてのペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名「ビスコート#300」、屈折率1.52)の50%MEK溶液を11部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製、商品名「イルガキュア907」)を0.5部、レベリング剤(DIC社製、商品名「GRANDIC PC 4100」)を0.5部、および、光拡散性微粒子としてのポリメタクリル酸メチル(PMMA)微粒子(積水化成品工業社製、商品名「XX131AA」、平均粒径2.5μm、屈折率1.49)を15部添加した。この混合物を5分間超音波処理し、上記の各成分が均一に分散した塗工液を調製した。当該塗工液を24時間静置した後、バーコーターを用いてTACフィルム(富士フィルム社製、商品名「フジタック」)上に塗工し、60℃にて1分間加熱後、積算光量300mJの紫外線を照射し、厚み10μmの光拡散素子を得た。得られた光拡散素子を上記(2)〜(6)の評価に供した。結果を、表1に示す。さらに、光拡散素子断面のTEM写真を図5(b)に示す。
超微粒子成分としてのジルコニアナノ粒子(平均粒径60nm、屈折率2.19)を62%含有するハードコート用樹脂(JSR社製、商品名「オプスターKZ6661」(MEK/MIBK含有))100部に、樹脂成分の前駆体としてのペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名「ビスコート#300」、屈折率1.52)の50%酢酸ブチル溶液を11部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製、商品名「イルガキュア907」)を0.5部、レベリング剤(DIC社製、商品名「GRANDIC PC 4100」)を0.5部、および、光拡散性微粒子としてのポリメタクリル酸メチル(PMMA)微粒子(積水化成品工業社製、商品名「XX131AA」、平均粒径2.5μm、屈折率1.49)を15部添加した。この混合物を5分間超音波処理し、上記の各成分が均一に分散した塗工液を調製した。当該塗工液を72時間静置した後、バーコーターを用いてTACフィルム(富士フィルム社製、商品名「フジタック」)上に塗工し、60℃にて1分間加熱後、積算光量300mJの紫外線を照射し、厚み10μmの光拡散素子を得た。得られた光拡散素子を上記(2)〜(6)の評価に供した。結果を、表1に示す。
塗工液を調製後、静置せずにただちに塗工した以外は、比較例1と同様にして、光拡散素子を得た。得られた光拡散素子を上記(2)〜(6)の評価に供した。結果を表1に示す。
塗工液を調製後、静置せずにただちに塗工し、加熱温度を100℃とした以外は、比較例1と同様にして、光拡散素子を得た。得られた光拡散素子を上記(2)〜(6)の評価に供した。結果を表1に示す。さらに、光拡散素子断面のTEM写真を図5(c)に示す。
11 樹脂成分
20 光拡散性微粒子
30 濃度変調領域
100 光拡散素子
Claims (10)
- 光拡散性微粒子と有機溶剤とを混合して混合液を調製し、該光拡散性微粒子を膨潤させる工程Aと、
該混合液と、樹脂成分の前駆体および超微粒子成分を含むマトリクス形成材料とを混合する工程Bと、
該樹脂成分の前駆体を重合して、樹脂成分および超微粒子成分を含むマトリクスを形成する工程Cと、を含む、
光拡散素子の製造方法。 - 前記樹脂成分の前駆体の分子量が、100〜700である、請求項1に記載の光拡散素子の製造方法。
- 前記有機溶剤の沸点が、70℃以上である、請求項1または2に記載の光拡散素子の製造方法。
- 前記有機溶剤が、第1の有機溶剤と第2の有機溶剤との混合溶剤であり、
該第1の有機溶剤は、該第2の有機溶剤よりも前記光拡散性微粒子に浸透しやすく、かつ、該第2の有機溶剤よりも揮発性が高い、
請求項1または2に記載の光拡散素子の製造方法。 - 前記混合液と、前記樹脂成分の前駆体および前記超微粒子成分を含むマトリクス形成材料とを混合して得られた分散液を、加熱する工程をさらに含み、加熱温度が80℃以下である、請求項1から4のいずれかに記載の光拡散素子の製造方法。
- 前記工程Cにおいて、前記マトリクスと前記光拡散性微粒子との界面近傍に、該光拡散性微粒子から遠ざかるにつれて該超微粒子成分の重量濃度が高くなる実質的に球殻状の濃度変調領域を形成させる、請求項1から5のいずれかに記載の光拡散素子の製造方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の方法によって得られる光拡散素子であって、ヘイズ値が70%以上である、光拡散素子。
- 十点平均表面粗さRzが、0.20μm未満である、請求項7に記載の光拡散素子。
- 平均傾斜角度θaが、0.50°未満である、請求項7または8に記載の光拡散素子。
- 算術平均表面粗さRaが、0.05mm未満である、請求項7から9のいずれかに記載の光拡散素子。
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