JP2013188651A - 回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材 - Google Patents

回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2013188651A
JP2013188651A JP2012055024A JP2012055024A JP2013188651A JP 2013188651 A JP2013188651 A JP 2013188651A JP 2012055024 A JP2012055024 A JP 2012055024A JP 2012055024 A JP2012055024 A JP 2012055024A JP 2013188651 A JP2013188651 A JP 2013188651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air discharge
discharge port
shaping
shaping air
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012055024A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013188651A5 (ja
Inventor
Michio Mitsui
三千雄 三井
Yoshiji Yokomizo
義治 横溝
Toshio Hosoda
俊男 細田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Carlisle Fluid Technologies Ransburg Japan KK
Original Assignee
Ransburg Industrial Finishing KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ransburg Industrial Finishing KK filed Critical Ransburg Industrial Finishing KK
Priority to JP2012055024A priority Critical patent/JP2013188651A/ja
Publication of JP2013188651A publication Critical patent/JP2013188651A/ja
Publication of JP2013188651A5 publication Critical patent/JP2013188651A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B3/00Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements
    • B05B3/02Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements
    • B05B3/10Spraying or sprinkling apparatus with moving outlet elements or moving deflecting elements with rotating elements discharging over substantially the whole periphery of the rotating member, i.e. the spraying being effected by centrifugal forces
    • B05B3/1092Means for supplying shaping gas

Landscapes

  • Nozzles (AREA)
  • Electrostatic Spraying Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】回転霧化頭及びヘッド部材の周囲の雰囲気に含まれる塗料ミストが、霧化頭とヘッド部材との間の内周側空間に侵入するのを抑える。
【解決手段】ヘッド部材には、共通の円周上に複数のシェーピングエア吐出ポート12と複数の第2エア吐出ポート16が形成され、第2エア吐出ポート16は、隣接する2つのシェーピングエア吐出ポート12,12の間の中間に配置されている。第2エア吐出ポート16の直径Dbrはシェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaよりも小さく、第2エア吐出ポート16から吐出されるエアの量はシェーピングエアの量よりも少ない。第2エア吐出ポート16から吐出されるエア流がエアーバリヤとなって、隣接するシェーピングエア吐出ポート12、12の間の隙間を通じて塗料ミストが内周側空間に侵入するのを抑える。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材に関する。
静電塗装は帯電した塗料を利用した塗装方法であり、回転霧化頭を備えた回転霧化式静電塗装機は特に自動車ボディの塗装で広く活用されている。
回転霧化式静電塗装機では次のようにして塗装作業が行われる。高電圧を霧化頭に印加する方式の静電塗装機を例に説明すると、回転する霧化頭(ベルカップ)の中心部分に塗料を供給すると、この霧化頭の前方側の面で塗料が半径方向外方に向かって拡がり、霧化頭の外周縁から空間に向かって飛散する際に微粒化される。この飛散する塗料は帯電しており、この帯電状態の微細な塗料は、接地状態又は逆極性の被塗物に向かって飛行する。霧化頭の外周縁から飛散する塗料の広がりを規定し、そして、被塗物に向けて搬送するためにエア流が用いられる。このエア流は「シェーピングエア」と呼ばれており、シェーピングエアは塗装機本体の前端部から前方に向けて吐出される。
特許文献1は、アルミニウム片や雲母等のメタリック片を含むメタリック塗料の静電塗装に関する改善案を提案している。メタリック塗料は、ワークに衝突するときの速度が増大するほど塗装の明度が高まるとの知見に基づいてシェーピングエアの吐出量を増量すると、これに伴って塗装パターンの幅が小さくなり、この結果、塗装ムラが発生して仕上がり品質が低下するという問題がある。特許文献1が提案する発明は、シェーピングエアの吐出量を増大しても塗装パターンの幅が小さくなるのを防止することを目的として、回転霧化頭つまりベルカップの外周縁に向けてシェーピングエアを差し向けると共にこのシェーピングエア吐出ポートをベルカップの回転軸の軸線に対して正又は逆のねじれ方向に差し向けることを提案している。この提案によれば、シェーピングエアは螺旋状の軌跡を描いていく気流となり、この螺旋気流の遠心力で、ベルカップの前方領域に発生する負圧による吸引力に打ち勝つことで塗装パターンが内側に引き寄せられるのを阻止することができる。
特許文献2は、自動車ボディの狭小部位を塗装する際のオーバースプレイの問題を改善することを目的とした発明を提案している。具体的には、特許文献2の発明は、共に旋回流であるシェーピングエアとその外周側に位置する制御エアに関して、制御エア吐出ポートをシェーピングエア吐出ポートに隣接した外周側に配置し、この制御エア吐出ポートの傾斜角度をシェーピングエア吐出ポートの傾斜角度よりもその絶対値を大きくすることを提案している。この特許文献2の発明によれば、シェーピングエア吐出ポートの近傍に位置する制御エア吐出ポートの傾斜角度をシェーピングエア吐出ポートの傾斜角度よりもその絶対値を大きく設定することにより制御エアはシェーピングエアに比べて旋回度合いを強めることができ、そして、制御エアのエア量とシェーピングエアのエア量とを相対的に増減することにより塗装パターンの幅を可変に制御することができる。
特開平3−101858号公報 特開2008−93521号公報
回転霧化式の静電塗装機において、霧化頭の後方に位置するポートからシェーピングエアを前方に向けて吐出することに伴う問題点を、図8を参照して説明する。図中、参照符号500は従来の回転霧化式静電塗装機を示し、参照符号502は回転霧化頭を示し、参照符号504はヘッド部材(シェーピングエアリング)を示す。ヘッド部材504は、同一円周上に等間隔に配置された複数のシェーピングエア吐出ポート506を有し、このシェーピングエア吐出ポート506から前方に向けてシェーピングエアSAが吐出される。
シェーピングエアSAはその外周側の雰囲気を巻き込みながら前方に進むため、外周側の雰囲気に随伴流Aが発生する。他方、シェーピングエアSAの内周側の空間508、つまり霧化頭502とヘッド部材504とで挟まれた内周側空間508は、この内周側空間508に存在するエアがシェーピングエアSAに引き込まれるため負圧状態になる。
図9はヘッド部材504を上から見た平面図である。シェーピングエアSAはポート506から放出されると、徐々に拡がりながら前方に向けて進むためシェーピングエア吐出ポート506の近傍では、隣接するポート506、506の間に隙間SPが発生する。すなわち、ポート506の近傍において、一のシェーピングエア吐出ポート506から吐出されるシェーピングエアSAと、これに隣接する他のシェーピングエア吐出ポート506から吐出されるシェーピングエアSAとの間に隙間SPが発生する。
上述したように、シェーピングエアSAの外周側には随伴流Aが発生し、他方、シェーピングエアSAの内周側空間508は負圧状態になる(図8)。このことから、隣接するシェーピングエアSA間の隙間SPを通じて、シェーピングエアSAの外周側の雰囲気が内周側空間508に向けて流入する現象が発生する。この隙間SPを通じて内周側に入り込む侵入エア流を図8に参照符号Bで図示してある。
ところで、被塗物を塗装している過程では、塗装機500の周囲に塗料ミストMが発生する。この塗料ミストMの一部は上述した随伴流Aに入り込む。そして、この随伴流Aに混在した塗料ミストMは、その一部が侵入エア流Bと一緒に隙間SPを通じて、霧化頭502とヘッド部材504とで挟まれた内周側空間508に入り込み、ヘッド部材504の先端面や回転霧化頭502の背面を汚す。
ヘッド部材504や霧化頭502に塗料ミストMが付着する現象は塗装品質を低下させる要因になる。この点について説明すると、ヘッド部材504の先端面や霧化頭502の背面、特に回転していないヘッド部材504の先端面に塗料ミストMが蓄積し易く、蓄積した塗料ミストMがある程度の塊となるとヘッド部材504から剥がれ、この塗料の塊がシェーピングエアSAに紛れ込んで被塗物まで運ばれてしまう。
本発明の目的は、塗装機の動作中にその周囲に発生する塗料ミストが、霧化頭とヘッド部材との間の内周側空間に侵入するのを抑えることのできる回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材を提供することにある。
上記の技術的課題は、本発明の第1の観点によれば、
ヘッド部材の前方に隣接して位置する回転霧化頭を有する回転霧化式静電塗装機であって、
前記ヘッド部材に形成され、前記回転霧化頭の回転軸線と同心の円周上に等間隔に配置されて前方に向けてシェーピングエアを吐出する複数のシェーピングエア吐出ポートと、
前記ヘッド部材に形成され、互いに隣接する2つの前記シェーピングエア吐出ポートの間の中間部分に配置された第2エア吐出ポートとを有し、
該第2エア吐出ポートから前方に吐出される第2エアによって、互いに隣接する2つの前記シェーピングエアの間の隙間にエアーバリヤが生成されることを特徴とする回転霧化式静電塗装機を提供することにより達成される。
すなわち、上記の第2エアによって、互いに隣接するシェーピングエア吐出ポートの間の隙間にエアーバリヤが形成されるため、塗装機の動作中にその周囲に発生する塗料ミストが、霧化頭とヘッド部材との間の内周側空間に侵入するのを抑えることができる。
第2エア吐出ポートは、前記シェーピングエア吐出ポートと共通の円周上に形成されていてもよいし、シェーピングエア吐出ポートの外周側に位置していてもよい。
本発明の好ましい実施形態では、前記シェーピングエア吐出ポートの内周側に位置し且つ前記回転霧化頭と前記ヘッド部材の先端面との間の内周側空間に向けて開放した第3エア吐出ポートが前記ヘッド部材に形成され、この第3エア吐出ポートから第3のエアを吐出することによって前記回転霧化頭と前記ヘッド部材の先端面との間の内周側空間の負圧を小さくすることができる。
本発明の他の目的、作用効果は本発明の好ましい実施形態の詳細な説明から明らかになろう。
第1実施例の回転霧化式静電塗装機の前端部の断面図である。 第1実施例の静電塗装機のヘッド部材に形成された複数のシェーピングエア吐出ポート及び複数の第2エア吐出ポートを正面から見た図である。 図2の一部を抽出して拡大した部分拡大図である。 第1実施例の回転霧化式静電塗装機の作用を説明するための図であり、塗装機の前端部を上から見た図である。 第2実施例の回転霧化式静電塗装機の前端部の断面図である。 第2実施例の静電塗装機のヘッド部材に形成された複数のシェーピングエア吐出ポート及び複数の第2エア吐出ポートを正面から見た図である。 図6の一部を抽出して拡大した部分拡大図である。 従来の回転霧化式静電塗装機における問題点を説明するための図である。 従来の回転霧化式静電塗装機に含まれるシェーピングエア吐出ポートから吐出されるシェーピングエアにおいて、隣接するシェーピングエアの間に隙間が形成されることを説明するための図であり、静電塗装機の前端部を上から見た図である。
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
第1実施例(図1〜図4)
図1〜図4は第1実施例の回転霧化式静電塗装機100を示す。図1は静電塗装機100の前部の断面図である。回転霧化式静電塗装機100は回転霧化頭2を有し、この静電塗装機100は、自動車のボディの塗装を行う塗装ブース内に設置されたロボットアーム(図示せず)等に装着される。回転霧化頭2は一般的に「ベルカップ」と呼ばれていることから、以下の説明では、「ベルカップ」という用語を使用する。
静電塗装機100は、その塗装機本体4のエアモータ(図示せず)を内蔵している。このエアモータの出力軸には、ベルカップ2が脱着可能に連結され、エアモータが動作することによってベルカップ2は一方向に回転する。ベルカップ2の回転軸線を参照符号Axで示す。
ベルカップ2は、その前方に向けて開放した凹所からなる内面2aと、前方に向けて拡径する傾斜した外周面で構成される背面2bとを有している。ベルカップ2の内面2aは、この内面2aに沿って塗料を薄膜の状態で展開させる延展機能を有している。
塗装機本体4の前端部分を構成するヘッド部材10はベルカップ2の後方に隣接して位置しており、静電塗装業界では、このヘッド部材10を「シェーピングエアリング」と呼ぶこともある。ヘッド部材つまりシェーピングエアリング10にはシェーピングエア吐出ポート12が前方に向けて開放されている。そして、シェーピングエア吐出ポート12から吐出されるシェーピングエアSAによって塗装パターンが実質的に規定される。
シェーピングエア吐出ポート12は、ベルカップ2の回転軸線Axと同心の円周上に等間隔に複数配置されている。図1の参照符号14は第1のチャンバを示し、この第1のチャンバ14を通じてシェーピングエア吐出ポート12にエアが供給される。そして、このシェーピングエア吐出ポート12から吐出されるシェーピングエアSAによって塗装パターンが実質的に規定される。
図2はヘッド部材10を正面から見たときのシェーピングエア吐出ポート12を示す。このシェーピングエア吐出ポート12は、前述したように、ベルカップ2の回転軸線Axと同心の円周上に等間隔に複数配置されている。この図2から分かるように、共通円周上において、隣接するシェーピングエア吐出ポート12、12の間に第2エア吐出ポート16が配置されている。この第2エア吐出ポート16には第1のチャンバ14を通じてエアが供給される(図1)。
ここに、シェーピングエア吐出ポート12の数は従来と同様に「37」であり、また、第2エア吐出ポート16の数も「37」である。なお、ベルカップ2の直径は70mmであることから、隣り合う2つのシェーピングエア吐出ポート12、12間のピッチは従来と同様に約6mmである。そして、その中間にある第2エア吐出ポート16とシェーピングエア吐出ポート12との間のピッチは約3mmである。すなわち、第1実施例に含まれるヘッド部材10には、同一円周上においてシェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とが約3mmピッチで交互に形成されている。
自動車用の回転霧化式静電塗装機に使用されるベルカップとして、大きさの異なる複数種類のベルカップ2が知られている。具体的には、直径50mmの第1タイプと、直径70mmの第2タイプと、直径80mmの第3タイプなどである。第1タイプのベルカップを備えた塗装機では一般的に4.2mmピッチでシェーピングエア吐出ポート12が配置されている。第2タイプのベルカップを備えた塗装機では一般的に6mmピッチでシェーピングエア吐出ポート12が配置されている。第3タイプのベルカップを備えた塗装機では一般的に6.3mmピッチでシェーピングエア吐出ポート12が配置されている。
これら大きさの異なる複数種類のベルカップ2を備えた種々の自動車用静電塗装機に本発明を適用するときには、第1タイプでは、2.1mmピッチでシェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とが配置される。第2タイプでは、3mmピッチでシェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とが配置される。第3タイプでは、3.15mmピッチでシェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とが配置される。
シェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaと、第2エア吐出ポート16の直径Dbrとを説明すると、シェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaは0.8mmであり(Dsa=0.8mm)、第2エア吐出ポート16の直径Dbrは0.5mmである(Dbr=0.5mm)。すなわち、第2エア吐出ポート16の直径Dbrはシェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaよりも好ましくは小さい(Dbr<Dsa)。変形例として、第2エア吐出ポート16の直径Dbrとシェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaとを等しく設定してもよい。すなわち、この第2エア吐出ポート16の直径Dbrとシェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaとの孔径の比は0.5〜1.0であるのがよい。
第2エア吐出ポート16から吐出されるエアの吐出量は、シェーピングエア吐出ポート12から吐出されるエアの吐出量よりも少ない方がエア消費量を少なくすることができる。第2エア吐出ポート16から吐出されるエアの吐出圧は、第2エア吐出ポート16の直径Dbrを小さく設定したときには、孔径による圧力損失からシェーピングエア吐出ポート12から吐出されるエアの吐出圧よりも低くなる。
シェーピングエア吐出ポート12は、図1から分かるように、ベルカップ2の外周縁2cに差し向けられている。このシェーピングエア吐出ポート12は、前述した特許文献1、2と同様にベルカップ2の回転軸線Axに対して正又は逆のねじれ方向に指向されていてもよいし、ベルカップ2の外周縁2cに向けて直線状に進むエア流であってもよい。
なお、この実施例では、シェーピングエア吐出ポート12から吐出されるシェーピングエアSAがベルカップ2の外周縁2cに向けて直線状に進むように設定されているが、ベルカップ2の回転方向とは逆方向に旋回するシェーピングエアSAであってもよい。
図4は、ヘッド部材10を上から見た、前述した図9に対応した模式図である。図4と図9とを対比して、隣接するシェーピングエア吐出ポート12、12の間の隙間であるが、この隙間SPを埋めるようにして第2エア吐出ポート16から第2のエア流20が吐出しているのが分かるであろう。この第2のエア流20を「バリヤ流」と呼ぶと、第2エア吐出ポート16から吐出されるバリヤ流20は、隣接するシェーピングエアSAの隙間SPを埋めて図8に図示の侵入エア流Bを阻止する「エアーバリヤ」として機能する。
すなわち、バリヤ流20は、従来の一のシェーピングエアSAとこれに隣接する他のシェーピングエアSAとのピッチよりもこれら2つの互いに隣接したシェーピングエアSA、SAの双方に近接して位置することで、互いに隣接する2つのシェーピングエアSA間の隙間SPにエアーバリヤを生成し、このエアーバリヤによって、塗装機100の周囲に飛散している塗料ミストM(図8)が隙間SPを通ってシェーピングエアSAの内周側空間22に侵入するのを抑制することができる。このことはヘッド部材10の先端面の汚染を低減できることを意味し、また、塗装品質を向上できることを意味している。
また、バリヤ流20を吐出する第2エア吐出ポート16の直径Dbrをシェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaよりも小さい値(Dbr<Dsa)に設定すれば、この第2エア吐出ポート16を追加することに伴うエアの消費量の増大を抑えることができる。変形例として、シェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とを同じ孔径に設定し、シェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とから吐出するエア量を従来に比べて相対的に小さくするようにしてもよい。
再び図1を参照して、参照符号30は第3エア吐出ポートを示す。この第3エア吐出ポート30は、ヘッド部材10の先端面とベルカップ2との間の内周側空間22に向けて開放されている。好ましい態様として、第3エア吐出ポート30はベルカップ2の回転軸線Axに向けて半径方向内方側に傾斜した方向に指向される。この第3エア吐出ポート30には第3のエアチャンバ32からエアが供給される。この第3エア吐出ポート30から吐出される第3のエア流は前述した内周側空間22に発生する負圧を小さくする目的であり、この目的が達成できる程度の相対的に僅かなエア量が第3エア吐出ポート30から吐出される。
第3エア吐出ポート30から吐出される第3のエア流は、上述したように、ヘッド部材10の先端面で規定される内周側空間22の負圧を低減する役割を担っている。したがって、第3エア吐出ポート30を、その開口端(先端)に向かうに従って拡開した末広がりの通路形状で構成してもよい。
この第3エア吐出ポート30をヘッド部材10に設けるか否かは任意であるが、第3エア吐出ポート30を設けたときには、内周側空間22に向けて吐出する第3エアによって、前述した内周側空間22の負圧を小さくすることができる。内周側空間22の負圧が小さくなれば、シェーピングエアSAの外周側に位置する塗料ミストM(図8)を上述した隙間SPを通じて半径方向内方側に引き込む力が弱くなるため内周側空間22に侵入する塗料ミストMの量を低減できる。したがって、第3エア吐出ポート30をヘッド部材10に形成することで、ヘッド部材10の先端面の汚染を低減できる。
第1実施例の変形例として、シェーピングエア吐出ポート12をベルカップ2の背面2bに指向させて、シェーピングエアSAをベルカップ2の背面2bに当てるようにしてもよい。
第2実施例(図5〜図7)
図5〜図7は第2実施例の回転霧化式静電塗装機200を示す。第2実施例の説明において、上述した第1実施例と同じ要素には同一の参照符号を付すことにより、その説明を省略し、以下に第2実施例の特徴部分を中心に説明する。
第2実施例に含まれるヘッド部材40には、第2エア吐出ポート16が、シェーピングエア吐出ポート12の外周側に配置されている。シェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16は、共に、ベルカップ2の外周縁2cに向けて指向されている。なお、シェーピングエアSA及びバリヤ流20はベルカップ2の回転方向とは逆方向に旋回する旋回流であってもよいし、真っ直ぐに直進するストレート流であってもよい。
図6は、ヘッド部材40を正面から見たときのシェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16の関係を説明するための図であり、図7は、その一部を拡大した部分拡大図である。
図6、図7を参照して、ヘッド部材40は、その先端面に複数のシェーピングエア吐出ポート12を有し、この複数のシェーピングエア吐出ポート12はベルカップ2の回転軸線Axと同心の第1の円周上に等間隔に形成され、その数は第1実施例と同様に「37」である。他方、第2エア吐出ポート16は、シェーピングエア吐出ポート12の外周側に形成されており、ベルカップ2の回転軸線Axと同心の第2の円周上に等間隔に形成され、その数はシェーピングエア吐出ポート12と同数の「37」である。なお、ベルカップ2の直径は、第1実施例と同じ70mmである。したがって、シェーピングエア吐出ポート12は第1円周上において約6mmピッチで配置されている。同様に、第2エア吐出ポート16は第2円周上において約6mmピッチで配置されている。
この第2エア吐出ポート16は、隣接する2つのシェーピングエア吐出ポート12間の中間に相当する位置に配置されるのがよい。これにより、図6、図7から分かるように、シェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とは千鳥状に互い違いの配置関係を有している。換言すると、隣接する2つのシェーピングエア吐出ポート12、12とその間に位置する第2エア吐出ポート16は、これら3つのポートが二等辺三角形の3つの頂点を構成する配置関係を有するのが好ましい。この場合には、シェーピングエア吐出ポート12と第2エア吐出ポート16とのピッチは実質的に約3mmである。
また、シェーピングエア吐出ポート12の直径Dsa、第2エア吐出ポート16の直径Dbrは共に第1実施例と同じであり、シェーピングエア吐出ポート12の直径Dsaは0.8mmであり(Dsa=0.8mm)、第2エア吐出ポート16の直径Dbrは0.5mmである(Dbr=0.5mm)。
図5に戻って、シェーピングエア吐出ポート12には上述したチャンバ14からエアが供給され、他方、第2エア吐出ポート16には第2のチャンバ32からエアが供給される。シェーピングエア吐出ポート12にエアを供給する第1チャンバ14から独立した第2チャンバ32を通じて第2エア吐出ポート16にエアを供給するため、第2エア吐出ポート16から吐出するバリヤ流20の吐出圧や吐出量を調整し易いという利点がある。
第2実施例の静電塗装機200は、シェーピングエア吐出ポート12、12の間の隙間SPの外周側に且つこれに隣接して位置する第2エア吐出ポート16からバリヤ流20が吐出する。このバリヤ流20は、互いに隣接する2つのシェーピングエアSA間の隙間SPの外周側且つこれに隣接したエアーバリヤを生成する。そして、第1実施例と同様に、このエアーバリヤによって、塗装機200の周囲に飛散している塗料ミストM(図8)が隙間SPを通ってシェーピングエアSAの内周側空間22に侵入するのを抑制することができる。
この第2実施例においても、第1実施例で説明した第3エア吐出ポート30をヘッド部材40に形成して、この第3エア吐出ポート30から吐出する第3エアによって内周側空間22の負圧を小さくするようにしてもよい。また、シェーピングエア吐出ポート12から吐出されるシェーピングエアSAをベルカップ2の背面2bに当てるようにしてもよい。
100 第1実施例の静電塗装機
200 第2実施例の静電塗装機
2 回転霧化頭(ベルカップ)
10 ヘッド部材
12 シェーピングエア吐出ポート
SA シェーピングエア
16 第2エア吐出ポート
20 第2エア(エアーバリヤ)
Ax ベルカップの回転軸線
Dsa シェーピングエア吐出ポートの直径
Dbr 第2エア吐出ポートの直径

Claims (9)

  1. ヘッド部材の前方に隣接して位置する回転霧化頭を有する回転霧化式静電塗装機であって、
    前記ヘッド部材に形成され、前記回転霧化頭の回転軸線と同心の円周上に等間隔に配置されて前方に向けてシェーピングエアを吐出する複数のシェーピングエア吐出ポートと、
    前記ヘッド部材に形成され、互いに隣接する2つの前記シェーピングエア吐出ポートの間の中間部分に配置された第2エア吐出ポートとを有し、
    該第2エア吐出ポートから前方に吐出される第2エアによって、互いに隣接する2つの前記シェーピングエアの間の隙間にエアーバリヤが生成されることを特徴とする回転霧化式静電塗装機。
  2. 前記第2エア吐出ポートが前記シェーピングエア吐出ポートと共通の円周上に形成されている、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  3. 前記複数のシェーピングエア吐出ポートが、前記回転霧化頭の回転軸線と同心の第1の円周上に等間隔に配置され、
    前記複数の第2エア吐出ポートが、前記第1の円周の外周側に位置し且つ前記回転霧化頭の回転軸線と同心の第2の円周上に等間隔に配置され、
    前記複数のシェーピングエア吐出ポートと前記複数の第2エア吐出ポートとが互い違いに配置されている、請求項1に記載の回転霧化式静電塗装機。
  4. 前記第2エア吐出ポートの直径が、前記シェーピングエア吐出ポートの直径よりも小さい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転霧化式静電塗装機。
  5. 前記第2エア吐出ポートの直径と前記シェーピングエア吐出ポートの直径とが等しい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転霧化式静電塗装機。
  6. 前記第2エア吐出ポートから吐出される第2のエアの量が、シェーピングエア吐出ポートから吐出されるシェーピングエアの量よりも少ない、請求項4に記載の回転霧化式静電塗装機。
  7. 前記ヘッド部材に形成され、前記シェーピングエア吐出ポートの内周側に位置し且つ前記回転霧化頭と前記ヘッド部材の先端面との間の内周側空間に向けて開放した第3エア吐出ポートを更に有し、
    該第3エア吐出ポートから吐出される第3のエアによって前記回転霧化頭と前記ヘッド部材の先端面との間の内周側空間の負圧が低減される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転霧化式静電塗装機。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の回転霧化式静電塗装機に含まれるヘッド部材であって、
    前記シェーピングエアエア吐出ポートと、
    前記第2エア吐出ポートとを備えていることを特徴とするヘッド部材。
  9. 請求項7に記載の回転霧化式静電塗装機に含まれるヘッド部材であって、
    前記シェーピングエアエア吐出ポートと、
    前記第2エア吐出ポートと、
    前記第3エア吐出ポートとを備えていることを特徴とするヘッド部材。
JP2012055024A 2012-03-12 2012-03-12 回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材 Pending JP2013188651A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012055024A JP2013188651A (ja) 2012-03-12 2012-03-12 回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012055024A JP2013188651A (ja) 2012-03-12 2012-03-12 回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013188651A true JP2013188651A (ja) 2013-09-26
JP2013188651A5 JP2013188651A5 (ja) 2015-03-26

Family

ID=49389499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012055024A Pending JP2013188651A (ja) 2012-03-12 2012-03-12 回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013188651A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018221611A1 (ja) * 2017-06-01 2018-12-06 Abb株式会社 回転霧化頭型塗装機

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0833859A (ja) * 1994-07-22 1996-02-06 Nissan Motor Co Ltd 回転霧化静電塗装装置
JPH0871455A (ja) * 1994-09-09 1996-03-19 Toyota Motor Corp 回転霧化静電塗装装置
JPH0899052A (ja) * 1994-09-29 1996-04-16 Abb Ransburg Kk 回転霧化頭型塗装装置
JPH09285742A (ja) * 1996-04-19 1997-11-04 Abb Ind Kk 回転霧化頭型塗装機
JP2009285642A (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 Asahi Sunac Corp 回転霧化塗装機

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0833859A (ja) * 1994-07-22 1996-02-06 Nissan Motor Co Ltd 回転霧化静電塗装装置
JPH0871455A (ja) * 1994-09-09 1996-03-19 Toyota Motor Corp 回転霧化静電塗装装置
JPH0899052A (ja) * 1994-09-29 1996-04-16 Abb Ransburg Kk 回転霧化頭型塗装装置
JPH09285742A (ja) * 1996-04-19 1997-11-04 Abb Ind Kk 回転霧化頭型塗装機
JP2009285642A (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 Asahi Sunac Corp 回転霧化塗装機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018221611A1 (ja) * 2017-06-01 2018-12-06 Abb株式会社 回転霧化頭型塗装機
CN109689218A (zh) * 2017-06-01 2019-04-26 Abb株式会社 旋转雾化头型涂装机
US11213838B2 (en) 2017-06-01 2022-01-04 Abb Schweiz Ag Rotary atomizing head type coating machine
CN109689218B (zh) * 2017-06-01 2024-04-05 Abb瑞士股份有限公司 旋转雾化头型涂装机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9295999B2 (en) Rotary atomizing painting device
JP5490369B2 (ja) 回転式静電塗装装置及び塗装パターン制御方法
CA2688090C (en) Rotary atomizing head, rotary atomization coating apparatus, and rotary atomization coating method
JP5733996B2 (ja) 回転霧化式塗装装置
RU2502566C2 (ru) Роторный распылитель и способ распыления материала покрытия при помощи такого роторного распылителя
JP2008093521A (ja) 回転式静電塗装装置
US10016770B2 (en) Rotary atomizing electrostatic applicator and shaping air ring for the same
EP2905082B1 (en) Bell cup for rotary atomizing type electrostatic coating device
JP3473718B2 (ja) 回転霧化静電塗装方法および装置
US11213838B2 (en) Rotary atomizing head type coating machine
JPH0899052A (ja) 回転霧化頭型塗装装置
JP2010075910A (ja) 塗装方法
JP6985214B2 (ja) 回転霧化頭および塗装装置
JP2012040498A (ja) 回転霧化塗装装置
JP5826662B2 (ja) 回転霧化式静電塗装機
JP2013188651A (ja) 回転霧化式静電塗装機及びそのヘッド部材
WO2017141964A1 (ja) 回転霧化頭型塗装機
US5954275A (en) Rotary atomizing electrostatic coating apparatus
JP6235963B2 (ja) 回転霧化式静電塗装機
JP3870794B2 (ja) 回転霧化塗装装置
JP2009045518A (ja) 回転霧化式塗装装置の霧化頭
JP6853710B2 (ja) 回転霧化型静電塗装機及びそのシェーピングエアリング
JP5342600B2 (ja) 回転霧化塗装装置
JP6973356B2 (ja) ベル型塗装装置
JP2002143727A (ja) 回転霧化静電塗装装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160308