JP2013164331A - 電極の評価装置および評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】正確なインピーダンス評価を行うことができる電極の評価装置等を提供する。
【解決手段】インピーダンス取得手段は、特定の直流動作条件の下で前記電極のインピーダンス特性を取得する。電流値取得手段は、前記特定の直流動作条件の下における直流電流値の経時的変化を取得する。規格化インピーダンス算出手段は、前記電流値取得手段で取得された前記直流電流値の経時的変化を適用して、前記インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに前記直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気化学特性に基づいて電極の特性を評価する電極の評価装置等に関し、とくに正確なインピーダンスの評価が可能な評価装置等に関する。
燃料電池等における電極反応は、一般的に、(1)反応物質の電極表面への物質輸送(拡散)、(2)電極表面上での触媒による電荷移動反応、の過程を経て進行する。電極反応においてどの過程がどの程度支配的であるのかを知ることは電極の特性や性能劣化の要因などを評価する上で非常に重要である。そのための手法として、直流(DC)特性およびインピーダンスによる評価がある。
特開2012−3922号公報 特開2009−48814号公報 特開2009−48813号公報
燃料電池の一般的な触媒であるPt(白金)は、酸性電解液中において安定で酸素還元活性の高い純物質とされているが、電位履歴により表面酸化物の量や質が変化することや、表面の酸化物生成や有機物などの表面吸着によって触媒活性が大きな影響を受けることが一般的に知られている。そのため、電位履歴をもった状態から測定を開始すると、Ptの表面状態は履歴によってバラバラであるため、直流特性もインピーダンス特性も再現性のないものとなってしまう。また、電位によっては酸化物生成やアニオン・有機物などの吸着が経時的に進行するため、触媒活性(直流電流値)は刻々と変化してしまう。そのため、触媒活性の評価結果は測定時の条件等によって大きく異なり、その難しさ故に国際的な評価基準は未だ明確に定まっていない。このような理由から、インピーダンスの評価の際に、電位履歴をキャンセルすることや、測定中の経時的な触媒活性変化まで加味することが望ましいと考えられる。
本発明の目的は、正確なインピーダンス評価を行うことができる電極の評価装置等を提供することにある。
本発明の電極の評価装置は、電気化学特性に基づいて電極の特性を評価する電極の評価装置において、電極に与える電位制御を行う電位制御手段と、前記電位制御手段により与えられる特定の直流動作条件の下で前記電極のインピーダンス特性を取得するインピーダンス取得手段と、前記特定の直流動作条件の下における直流電流値の経時的変化を取得する電流値取得手段と、前記電流値取得手段で取得された前記直流電流値の経時的変化を適用して、前記インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに前記直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出する規格化インピーダンス算出手段と、を備えることを特徴とする。
この電極の評価装置によれば、電流値取得手段で取得された直流電流値の経時的変化を適用して、インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出するので、正確な規格化インピーダンスを求めることができる。
前記電流値取得手段は、前記特定の直流動作条件の下におけるクロノ・アンペロメトリー、または前記インピーダンス取得手段により前記インピーダンス特性が取得される間における、前記電極に接続されたポテンションスタットからの制御された直流電流に基づいて前記直流電流値の経時的変化を取得してもよい。
前記電位制御手段は、前記特定の直流動作条件への移行に先行して、高速掃引を繰り返す工程、前記特定の直流動作条件まで電位制御する工程、およびバックグラウンド電流を開放するために電位を維持して待機する工程を順次実行してもよい。
高速掃引直後におけるリニア・スイープ・ボルタンメトリーの測定を複数の掃引速度について行うことにより、前記特定の直流動作条件に至るまでの掃引速度を決定する掃引速度決定手段を備え、前記電位制御手段は、前記掃引速度決定手段により決定された前記掃引速度で前記特定の直流動作条件まで電位制御してもよい。
前記掃引速度決定手段は、前記複数の掃引速度のうち定常状態が得られる最も遅い掃引速度を前記特定の直流動作条件に至るまでの掃引速度として決定してもよい。
前記特定の直流動作条件の前後にサイクリック・ボルタンメトリーを実施し前後の波形を比較することで、前記特定の直流動作条件における表面吸着についての評価を行う手段を備えてもよい。
本発明の電極の評価方法は、電気化学特性に基づいて電極の特性を評価する電極の評価方法において、電極に与える電位制御を行う電位制御ステップと、前記電位制御ステップにより与えられる特定の直流動作条件の下で前記電極のインピーダンス特性を取得するインピーダンス取得ステップと、前記特定の直流動作条件の下における直流電流値の経時的変化を取得する電流値取得ステップと、前記電流値取得ステップで取得された前記直流電流値の経時的変化を適用して、前記インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに前記直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出する規格化インピーダンス算出ステップと、を備えることを特徴とする。
この電極の評価方法によれば、電流値取得ステップで取得された直流電流値の経時的変化を適用して、インピーダンス取得ステップにより取得されたインピーダンスに直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出するので、正確な規格化インピーダンスを求めることができる。
本発明の電極の評価装置によれば、電流値取得手段で取得された直流電流値の経時的変化を適用して、インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出するので、正確な規格化インピーダンスを求めることができる。
また、本発明の電極の評価方法によれば、電流値取得ステップで取得された直流電流値の経時的変化を適用して、インピーダンス取得ステップにより取得されたインピーダンスに直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出するので、正確な規格化インピーダンスを求めることができる。
電極の評価方法を機能的に示すブロック図。 制御演算装置の動作を示すフローチャート。 電気化学的前処理(ステップS1)およびLSV特性測定時(ステップS2)における電位制御を示す図。 酸化還元反応におけるLSVの掃引速度依存性を示す図であり、(a)は縦軸を電流値、(b)は縦軸を電流値の対数とした図。 定常状態になった際のLSV特性から得られた「電位−ターフェル勾配」特性を示す図。 インピーダンス測定プロトコルを示す図。 インピーダンス特性を示す図であり、(a)は、各測定電位(V1,V2,・・・Vx)ごとのインピーダンス特性(コール−コールプロット)を示す図、(b)は(a)に示すインピーダンスに対して、周波数ごとにDC電流値ifを乗じることで得られる、触媒反応に由来する規格化されたインピーダンス(if×Z)特性を示す図。 工程「E」における測定電位V1,V2,V3におけるDC電流値の経時的変化を示す図。 燃料電池セルの測定システムを示すブロック図。 反応抵抗の抽出およびインピーダンスの規格化処理を示すフローチャート。 b1、b2領域における測定に基づき取得されたインピーダンスを示す図。 直流補正を施した後のインピーダンスを示す図。 図4に示すインピーダンス(直流抵抗補正済)の|Z|-f特性、θ-f特性を示す図。 モデルフィッティング処理の方法を示す図。 分布定数域分を考慮し原点補正したインピーダンスを示す図。 抽出された反応抵抗に対して規格化処理して得たインピーダンス特性を示す図。 測定システムの動作を示すフローチャート。 拡散領域まで測定したターフェルプロットを示す図。 ターフェルプロットを示す図であり、(a)は電流−ターフェル勾配特性を、(b)は電流の対数−ターフェル勾配特性を、それぞれ示す図。 b2の領域から拡散の影響がでている場合の電流−ターフェル特性を示す図。 b1の領域から拡散の影響がでている場合の電流−ターフェル特性を示す図。 拡散補正を施した電流−ターフェル勾配特性を示す図。 各動作点で測定した規格化インピーダンスを示す図。 算出された拡散性能評価パラメータを例示する図。 拡散の補正を施した規格化インピーダンスを示す図。 図6に示すインピーダンス測定プロトコルにCVを実施する工程を挿入した例を示す図。
以下、本発明による電極の評価方法の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の電極の評価方法を機能的に示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の電極の評価方法は、電気化学測定の対象となる3電極系電解セル100、3電極系電解セル100に接続されるポテンションスタット1、ポテンションスタット1による測定データを記録するレコーダ2、および評価に必要な制御や演算を実行する制御演算装置3を用いて行われる。
3電極系電解セル100は、作用極101、対極102および参照極103を備え、作用極101上ではバトラー・ボルマー式に基づく反応が起きているものとする。参照極103はルギン管104を介して作用極101の近傍に接続されている。作用極101、対極102および参照極103は、それぞれ、ポテンションスタット1に接続される。
なお、図1では3電極系電解セルを測定対象電極とする例を示しているが、本発明における測定対象は電解セルに限定されず、例えば電池アッセンブリなどでもよい。電気化学測定は原則として3電極系で行うが、対極のインピーダンスが小さく、安定な平衡電位を持つ場合には参照極を対極と兼用し、2電極系での測定としてもよい。
図1に示すように、制御演算装置3は、ポテンションスタット1による電位規制を指定の条件に従って制御する負荷制御部31と、サイクリック・ボルタンメトリー(CV:Cyclic Voltammetry)、リニア・スイープ・ボルタンメトリー(LSV:Linear Sweep Voltammetry)、クロノ・アンペロメトリー(CA:Chrono Amperometry)などの直流(DC)特性を取得する直流特性取得部32と、直流特性取得部32により得られたDC特性を解析する直流特性解析部33と、インピーダンス特性(EIS:Electrochemical Impedance Spectroscopy)を取得するインピーダンス取得部34と、インピーダンス取得部34により得られた結果に各種補正を含む一連の規格化処理を施す規格化インピーダンス算出部35と、直流特性解析部33による解析結果および規格化インピーダンス算出部35により得られる周波数特性値をモニタ等に提示する提示部36と、を備える。なお、レコーダ2において、3電極系電解セル100から得られるデータの他、直流特性解析部33による解析結果および規格化インピーダンス算出部35により得られる周波数特性値を保存できるようにしてもよい。
次に、制御演算装置3の動作を説明する。
図2は、制御演算装置3の動作を示すフローチャートである。
図2のステップS1では、電極(作用極101)の電気化学的前処理を実施し、続いてステップS2ではLSV特性を取得する。これらのステップS1およびステップS2は、ステップS2におけるLSVの掃引速度を変更しながら複数回繰り返される。
図3は、電気化学的前処理(ステップS1)およびLSV特性測定時(ステップS2)における電位制御を示す図である。横軸が時間、縦軸が電位(対参照極)を示している。図3では、電気化学的前処理(ステップS1)およびLSV特性測定時(ステップS2)を、1回目、2回目、3回目・・・と繰り返す様子が表現されている。また、図3の例では、1回目、2回目、3回目・・・と測定が繰り返される度に、掃引速度が徐々に遅くなっている。
電気化学的前処理では、電極表面の不純物除去や電極の電位履歴のキャンセルを目的として定常状態となるまで、すなわち電流の応答状態が一定となるまで高速電位掃引をサイクリックに実施し、続いてLSV特性を測定する。図3に示された上限電位(VH)や下限電位(VL)および掃引速度・方向・回数は電極劣化を防ぐなどの条件に応じて変更することができる。掃引速度を変えて再びLSV測定を行う際には、電極の表面状態の再現性を得るために毎回、サイクリックに高速電位掃引を行う。
図4は、酸化還元反応におけるLSVの掃引速度依存性を示す図であり、図4(a)は縦軸を電流値、図4(b)は縦軸を電流値の対数としたものである。横軸はいずれも電位(対参照極)である。
図4に示すように、触媒活性は掃引速度が大きくなるにつれて高くなり、やがて定常値に収束する。これは掃引速度が大きくなるにつれ、電極反応の妨げとなる不純物等の表面吸着が追いつかなくなり、その影響が小さくなっているからだと考えられる。すなわち、不純物等の表面吸着の影響を受けずに目的の測定電位まで到達させるには、上記の定常状態となる掃引速度以上で電位掃引する必要がある。一方、掃引速度が大き過ぎると電気二重層の充放電電流などのバックグラウンド電流の影響が大きくなり、これが誤差要因となる。そのため、目的のインピーダンス測定電位まで到達させるために最適な掃引速度の決定が重要となる。
なお、より厳密な分析のため、電気二重層の充放電電流など不活性雰囲気下において測定されたバックグラウンド電流を用いた補正や、インピーダンスから得られる直流抵抗値を用いたIR補正(電流値と直流抵抗値の積による電圧補正)をあらかじめ施して評価してもよい。
また、ここで定常状態になった際のLSV特性を用いて触媒活性評価(DCにおける触媒活性評価)を行ってもよい。
図5は上記の定常状態になった際のLSV特性から得られた「電位−ターフェル勾配」特性を示す図である。この特性から、電荷移動律速領域と拡散律速移動領域をおおまかに分離でき、目的に応じた測定電位領域を判断することができる。
次に、ステップS3では、インピーダンス測定プロトコルを決定する。ここでは、ステップS1〜ステップS2の繰り返しで得られた掃引速度の異なるLSV特性に基づいて、例えば、上記の定常状態が得られたものの中で最も遅い掃引速度を「目的の測定電位まで到達させるための掃引速度」として決定する。また、図5の「電位−ターフェル勾配」特性に基づいて、目的に応じてインピーダンスを測定する「電位レンジ」と「測定電位」(電位レンジ内における測定電位V1,V2,V3等)を決定する。
次に、ステップS4では、電極の電気化学的前処理を実施し、続いてステップS5ではCA特性を取得する。さらに、ステップS6では、再び電極の電気化学的前処理を実施し、続いてステップS7ではインピーダンス特性を取得する。これらのステップS4〜ステップS7は、決定されたインピーダンス測定プロトコル(ステップS3)に従って、測定電位を切り替えつつすべての測定電位V1,V2,・・・Vxについて繰り返される。
図6は、ステップS4〜ステップS7を繰り返す手順に対応するインピーダンス測定プロトコルを示す図である。図6では、インピーダンス測定プロトコルの各工程をA,B,C,D,E,F,G,Hに区分して示している。
まず、工程「A」では、電極表面に付着している不純物等を取り除くため、できるだけ広い電位レンジ(上限電位VH−下限電位VL間)で定常状態となるまで高速電位掃引を繰り返し、電極表面を清浄にする。
次に、工程「B」では、開始電位Vb−下限電位VL間で高速電位掃引を数回繰り返し、電極の電位履歴をキャンセルする。
次に、工程「C」では、上記のLSV特性に基づきステップS3において決定された「目的の測定電位まで到達させるための掃引速度」において、開始電位Vbから最初の測定電位V1まで掃引する。
次に、工程「D」では、測定電位V1において数秒待機し、工程「C」の掃引に起因する電気二重層の充放電電流、表面酸化物の生成電流や還元電流などのバックグラウンド電流を開放する。
次に、工程「E」では、インピーダンスの規格化処理に用いるためのDC電流値の経時変化をCAにより測定、記録する。
次に、工程「F」では、インピーダンス測定終了後直後のDC電流値を確認するためCAにより電流値を測定、記録する。
次に、工程「G」では、電位を制御しながらゆっくりと開始電位Vb(図6)まで戻す。
次に、再び工程「B」に戻り、工程「E」を工程「H」に置換した手順(工程「B」→「C」→「D」→「H」→「F」→「G」)を繰り返す。工程「H」では、工程「E」のCAに替えてインピーダンス測定(EIS)を実行する。ここでは、各測定電位での測定点において交流電圧または交流電流を重畳し、その応答電流または応答電圧に基づいてインピーダンスを算出する。
以上で、測定電位V1における一連の手順は完了し、測定電位V2,V3,・・・Vxについて、DC電流値の計測のための手順(工程「B」→「C」→「D」→「E」→「F」→「G」)と、インピーダンス測定(EIS)のための手順(工程「B」→「C」→「D」→「H」→「F」→「G」)とを繰り返す。
ここで、図6の上限電位VH、下限電位VL、開始電位Vb、電位掃引速度、電位掃引回数、電位掃引方向は、電極劣化を防ぐなどの目的に応じて任意に設定できる。
次に、ステップS8では、反応円弧の規格化処理を行う。
図7(a)は、インピーダンス測定プロトコル(ステップS4〜ステップS7)において得られる各測定電位(V1,V2,・・・Vx)ごとのインピーダンス特性(コール−コールプロット)を示している。また、図7(b)は図7(a)に示すインピーダンスに対して、周波数ごとにDC電流値ifを乗じることで得られる、触媒反応に由来する規格化されたインピーダンス(if×Z)特性を示している。
ステップS8では、インピーダンス測定プロトコル(ステップS4〜ステップS7)において得られたインピーダンス(図7(a))に対して、周波数ごとにDC電流値ifを乗じることにより触媒反応に由来する規格化されたインピーダンス(if×Z)特性(図7(b))を算出する。ここで、本実施形態では、ステップS5において取得された経時的なDC電流値の変化を、各周波数のインピーダンス測定時における時間と対応付けることで、周波数ごとにインピーダンス測定時(ステップS7)のDC電流値ifを取得する。すなわち、図6に示す工程「E」と工程「H」において、DC電流値が経時的に同様に変化すると見做すことにより、工程「H」におけるDC電流値ifを推定している。
図8は、工程「E」における測定電位V1,V2,V3におけるDC電流値の経時的変化を示している。図8に示すように、各測定電位においてDC電流(絶対値)は時間経過とともに減少する。ステップS8では、工程「E」で取得されたDC電流値の経時変化を工程「H」のインピーダンス取得時に当てはめることで、DC電流値を抽出している。
なお、インピーダンス取得時にリアルタイムでDC電流値を出力可能なポテンションスタットを使用する場合には、ステップS4〜ステップS5の手順を省略することもできる。
ここで、インピーダンスとインピーダンスを測定したときの測定電流値との関係を説明する。
特に拡散の影響が現れない領域(濃度非依存領域)では電流Iと電圧Eの間にターフェルの式((1)式)の関係がある。
E=a+b・logI ・・・(1)式
(1)式中、bはターフェル勾配である。一方、インピーダンス測定では入力電流のAC変調に対する出力電圧の応答に線形関係を仮定して(2)式にてインピーダンスを算出する。
Z=dE/dI ・・・(2)式
(1)式より、濃度非依存領域においては(3)式の関係がある。
dE/dI=b/I ・・・(3)式
したがって、濃度非依存領域では、インピーダンスZに測定電流値Iを乗じた積I・Zは一定の値となる。
この関係は例えば文献「多孔質電極内の電流分布とインピーダンスの関係の解析 光島重徳、神谷信行、太田健一郎 Electrochemistry P.810-814、2006」に言及されている。この文献中では、周波数を変化させたときのI・Z円弧のつぶれ具合を、イオン抵抗/電子抵抗の比を考察することに利用することが記載されている。
このように、インピーダンスZと測定電流値Iの積I・Zのプロットによって電流密度の影響が除外され、視覚的に濃度非依存領域又は濃度依存領域、あるいは特定のターフェル勾配を示す領域の判別ができる。したがって、例えば、燃料電池セルの濃度非依存領域や特定のターフェル勾配を示す領域が、燃料電池セルの動作条件におけるどの範囲に相当するのかを把握することができる。
また、積I・Zのプロットはターフェル勾配などの定常状態におけるパラメータに留まらず、周波数特性という動的なパラメータとして提示される。このため、積I・Zの情報は、例えば、単に電極性能の劣化を判断するパラメータとしてのターフェル勾配を示すだけでなく、例えば、燃料電池の性能を多面的に示すパラメータとして広く利用できる。
次に、ステップS9では、ステップS8において得られた規格化されたインピーダンス(if×Z)特性(図7(b))を用いて、モデルフィッティングや電流分布の解析、拡散評価パラメータの抽出など種々の特性評価を実行することができる。
以下、本発明の電極の評価方法を燃料電池セルにおける規格化インピーダンスの取得および拡散評価パラメータの抽出に適用した例について説明する。
(燃料電池セルにおける規格化インピーダンスの取得)
図9は、本発明の電極の評価装置としての燃料電池セルの測定システムを示すブロック図である。
図9に示す燃料電池セル200は単セルであり、Pt/C触媒が表面に修飾された電解質膜201を、ガス拡散層をそれぞれ有するアノード極202およびカソード203で挟み込んだ構造をとる。またアノード202の側には、アノード202から分割された分割電極204が設けられている。アノード202および分割電極204は互いに絶縁された状態にある。
測定時には、アノード202に水素、カソード203に空気もしくは酸素を供給し発電状態とする。電気化学測定は3電極系で行い、カソード特性を評価する際は作用極をカソード203、対極をアノード202とする。また、アノード極202およびカソード極203とは絶縁されたアノード側の別の分割電極204を参照極(RHE)とする。図9に示すように、アノード202、カソード203および分割電極204は、それぞれポテンショスタット1に接続され、ポテンショスタット1による計測結果はレコーダ2に転送される。
図9に示すように、ポテンショスタット1およびレコーダ2には、制御演算装置3Aが接続される。制御演算装置3Aはポテンショスタット1の制御、レコーダ2からの上記計測結果の取得、および、取得された上記計測結果に基づく演算を実行する。
燃料電池セル200のアノード極202には水素が、カソード極203には空気もしくは酸素が供給される。これらの供給ガスは図9に示すガス供給装置4を介して与えられる。ガス供給装置4は制御演算装置3Aに接続され、燃料電池セル200に供給されるガスのガス濃度、流量、温度等は、ガス供給装置4を介して制御演算装置3Aにより制御される。
図10は、燃料電池セルにおける反応抵抗の抽出およびインピーダンスの規格化処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示された手順に従って、測定対象である燃料電池セルの反応抵抗を抽出し、規格化インピーダンスを求めることができる。
まず、ステップS101において、ターフェル勾配が異なるb1、b2領域のそれぞれについて、上記のインピーダンス測定プロトコル(ステップS4〜ステップS7)を用いて、インピーダンスを測定、記録する。ターフェル勾配は領域b1、b2のそれぞれで異なる。領域b1では、白金表面のほとんどが吸着酸素種(酸化皮膜)に覆われ、Temkin-Typeと呼ばれる反応に起因するターフェル勾配が観測される。一方、b2領域では白金表面の酸化物はすべて還元され、Langmuir-Typeと呼ばれるベアな白金表面の反応に起因するターフェル勾配が観測される。
図11は、b1、b2領域における測定に基づきインピーダンス取得部33により取得されたインピーダンスを示す図である。図11において、Zi1は電流i1におけるインピーダンスを、Zi2は電流i2におけるインピーダンスを、Zi3は電流i3におけるインピーダンスを、Zi4は電流i4におけるインピーダンスを、それぞれ示す。また、電流i1および電流i2は領域b1に、電流i3および電流i4は領域b2に、それぞれ対応し、i1<i2<i3<i4である。
ここでインピーダンスの実軸と交わる点をゼロクロスと定義する。この図11に示す例では、高周波側ゼロクロス値が0とはなっておらず、直流抵抗成分(RDC)が存在していることが分かる。この直流抵抗成分は反応抵抗とは直接関係しないので、ステップS102において、高周波でゼロクロスした値を直流抵抗値とし、その分を差し引いて原点補正を実施する。
図12は、ステップS102において直流補正を施した後のインピーダンスを示す図である。図12において、高周波ゼロクロス値が原点となっていることが確認できる。
また、図13(a)は、図12に示すインピーダンス(直流抵抗補正済)の|Z|-f特性、θ-f特性を示す図である。
次に、ステップS103では、分布定数域の判別を行う。図12および図13から判るように、高周波側ではインピーダンスに直線領域が現れていることが分かる。一般的に多孔質電極ではこのような45°の直線が高周波側で現れることが知られている(分布定数域)。分布定数域に関して成立する等式eq.1、eq.2、eq.3を図13(b)に示す。
これらの等式から、分布定数域は反応抵抗Rctには依存していないことが分かる。したがって、分布定数域も除かなければ、後述する規格化によって精度良く反応を分離することができない。
図13(a)には、ステップS103において、分布定数域と判断する領域の例が示されている。図13(a)の例では、触媒中のプロトン移動抵抗(Rion)や電気2重層容量(Cdl)が反応過程で異なっている可能性も許容し、ゼロクロス周波数から「θ−f特性が45°±5°の領域(グレー帯の部分)」かつ「同じ反応過程で動作点が異なるインピーダンス|Z|の比較において、低周波ゼロクロス値の差の5%以内」に該当する周波数までを分布定数域と判断している。ただし、触媒中のプロトン移動抵抗は異なる反応過程でも変化しないという思想や、直線は必ずしも45°とは限らないなどの思想のもと、分布定数域の具体的な判断基準は適宜変更が可能である。
次に、ステップS104において、分布定数域を除いたモデルフィッティング処理を行う。
図14は、ステップS104におけるモデルフィッティング処理の方法を示す図である。ここでは、フィッティングソフトを用いて、分布定数域以外の周波数帯、すなわち反応抵抗の影響が表れている低周波の周波数帯でのみモデルフィッティングを行う。図14では、Zi3についてのみ例示しており、Zi3についての分布定数域の上限周波数をfixとしている。ここで、分布特性(伝送線モデル)に起因している直流抵抗成分を総括してRporeと定義する。等価回路モデルとして、Rporeと反応インピーダンスモデル(Zf)とを直列に接続した回路(図14中に記載)を使用する。反応インピーダンスモデル(Zf)として、実際の反応過程を表現していると考えられるモデルを用いることが望ましく、モデルは適宜選択できる。ここでは、簡易的にR//Cの2次モデルをZfとして用いてフィッティングを行った例を示す。このフィッティングによりRctとRporeの値が求まり、反応抵抗を反応円弧として簡易的に抽出することができる。
図15は、分布定数域分を考慮し原点補正したインピーダンスを示す図である。図15では、図12に示すインピーダンスに対し、上記手順にて求めたRpore分を差し引き、原点を取り直している。
ここで、ステップS102およびステップS104の処理は、いずれも直流抵抗分を取り除く処理であるため、ステップS104においてまとめて(Rpore+RDC)として算出してもよい。
次に、ステップS105では、直流抵抗分を取り除き反応抵抗のみを抽出したインピーダンスに対して規格化処理を施す。ここでは、原点補正したインピーダンス(図15)にインピーダンス測定動作点の電流値を乗じることでインピーダンスを規格化する。ここでは、上記のステップS8の手順を用いて、電流値を各測定点および測定周波数ごとに抽出し、インピーダンスに乗じる。
図16は、抽出された反応抵抗に対して規格化処理して得たインピーダンス特性(周波数特性)を示す図である。
図16に示すように、規格化インピーダンスが精度良く反応過程(領域b1、b2)ごとに分離できていることが確認できる。すなわち、Zi1とZi2に対応するプロット、およびZi3とZi4に対応するプロットが、それぞれ、ほぼ同一曲線上に重なり合うことが判る。したがって、インピーダンス特性に基づいて領域b1、b2の反応過程にあるのかが判定できるとともに、異なる電流値におけるインピーダンスを推定可能となる。また、この規格化インピーダンスの形・大きさなどから反応過程それぞれの特性について論じることが可能となる。また、燃料電池の性能を多面的に示すパラメータとして広く利用できる。
(燃料電池セルにおける拡散評価パラメータの抽出)
燃料電池セルにおける拡散評価パラメータの抽出は、図9に示す測定システムを用いて行われる。また、燃料電池セル200の構成は図9に示す通りである。
図17は、測定システムの動作を示すフローチャート、図18〜図25は、制御演算装置3Aによる表示例を示す図である。
図17のステップS201では、電圧掃引もしくは電流掃引によりIV特性を測定し、電流の対数と電圧との関係を表現するターフェルプロットを取得する。
図18は、拡散領域まで測定したターフェルプロットを示す図である。
図18に示すように、酸素還元反応には一般的に2つのターフェル勾配(b1、b2)が存在することが知られている。拡散領域では直線領域は存在せず、電流が大きくなるにつれ、勾配も変化する。
ここで、反応物の拡散を考慮した電極反応式について述べる。分極が十分大きく、逆反応の電流が無視できる場合、電流iおよび過電圧ηは、図18に示す等式eq.11およびeq.12のように表すことができる。
さらに、等式eq.2を次のように変形し、図18に示す等式eq.13を得る。
等式eq.13の左辺はインピーダンス(dη/di)に電流値iを乗じたものとなっており、ターフェル勾配に相当する値である。インピーダンスに電流値を乗じる操作をここでは規格化処理と呼ぶ。
限界拡散電流iLが測定電流iよりも十分大きい時、等式eq.13のように近似することができる。この式から拡散の影響がでている領域では反応のターフェル勾配(2.3RT/αnF)に拡散起因の電流に比例する項が加わっていることが分かる。
ここで、上記の(3)式の関係から、濃度非依存領域では、インピーダンスZに測定電流値Iを乗じた積I・Zは一定の値となる。
次に、ステップS202では、拡散領域の抽出を行う。
ここでは、まず、図18に示すターフェルプロットを各測定点で微分した値(ターフェルプロットの傾き)を算出する。
図19(a)は、図18に示すターフェルプロットを各測定点で微分し、その結果の絶対値をターフェル勾配と定義して(電流−ターフェル勾配)特性として表したグラフを示している。ターフェルプロット上の直線領域は、ここではプラトー領域として表され、b1、b2の領域を示す2つのプラトーが確認できる。また、等式eq.13に示されるように、拡散の影響がでている領域(b2を越える領域)では電流に比例する項がターフェル勾配に加算され、比例領域を形成する。ただし、等式eq.13は限界電流iLが測定電流iよりも十分大きい時に成立する近似式であるので、反応物質(酸素)の濃度が高く、利用率が小さいほどこの比例領域は広くなる。
図19(b)は、図19(a)のグラフと同一の特性を(電流の対数−ターフェル勾配)特性として表現したものを示す。図19では測定電流値がリニア軸表示のため、電流が小さい領域で現れるb1領域が、グラフ上で見えない場合がある。この場合、図19(b)のように測定電流値を対数軸表記することでb1領域を判断し易くなり、例えば的確にインピーダンスの測定動作点を定めることが可能となる。
図20は、b2の領域から拡散の影響がでている場合の(電流−ターフェル特性)を示す図である。図20に示す比例領域を探すことで拡散項を求めることができる。ここで、拡散の影響が出始めている電流をiC,0と定義する。図20において、比例領域における拡散項に相当する部分を網掛けで示している。後述の図21においても同様である。
図20に示すように、ターフェル勾配は電流iC,0を境界として、b2の領域に相当するターフェル勾配に、電流に比例する拡散項が付加された値をとる。
図21は、b1の領域から拡散の影響がでている場合の(電流−ターフェル特性)を示す図である。この場合にも、網掛けで示される比例領域を探すことで拡散項を求めることができる。図21に示すように、ターフェル勾配は電流ic,0を境界として、b1の領域に相当するターフェル勾配およびb2の領域に相当するターフェル勾配に、それぞれ電流に比例する拡散項が付加された値をとる。拡散項により生ずる直線の傾きは、すべての領域で一定である。
図22は、拡散補正を施した(電流−ターフェル勾配)特性を示す図である。拡散補正により、図20および図21の拡散項(網掛けで示す部分)が除去され、b1およびb2の領域を示すプラトーのみが現れる。なお、拡散補正は後述するステップS205における処理に相当する。
次に、ステップS203では、インピーダンス測定および測定されたインピーダンスに対する規格化処理を行う。ここでは、上記のインピーダンス測定プロトコル(ステップS4〜ステップS7)を用いて、インピーダンスを測定、記録するとともに、記録されたインピーダンスに対して規格化処理を施す。
図23は、i1〜i7の各動作点で測定した規格化インピーダンスZi1〜Zi7を示す図である。図19〜図22には、個々の規格化インピーダンスZi1〜Zi7を測定した動作点が矢印(↓)により表されている。図19および図20では、規格化インピーダンスZi1〜Zi2がb1領域に、規格化インピーダンスZi3〜Zi4がb2領域に、規格化インピーダンスZi5〜Zi7が領域b2および拡散領域に、それぞれ対応している。また、図21では、規格化インピーダンスZi1がb1の領域に、規格化インピーダンスZi2がb1領域に、規格化インピーダンスZi3〜Zi3がb1領域および拡散領域に、それぞれ対応している。
なお、図23は、拡散がb2領域の途中から現れる場合(図19〜図20に相当)について示している。
図23に示すように、b1の領域に属するインピーダンスおよびb2の領域に属するインピーダンスは、規格化によってそれぞれ共通の曲線群にまとまり、拡散の影響が加わると動作点電流が大きくなるにつれ規格化インピーダンスも大きくなっていることがわかる。すなわち、拡散の影響により、b2の領域の曲線群から離れた位置に曲線が移動する。
次に、ステップS204では、拡散性能評価パラメータ(C(f))を算出する。
ここで、拡散性能評価パラメータ(C(f))の算出方法について述べる。図23に、等式eq.14として、規格化インピーダンスにおける評価パラメータの算出式を示す。
この式は、拡散領域にある2点の規格化インピーダンス(iZ(f))の差を、そのそれぞれの動作点電流値の差で除している。したがって図20あるいは図21に示す比例領域における直線の傾きを求めていることに相当する。すなわち電流に依存しない評価パラメータ値として抽出することができる。
図24は、算出された拡散性能評価パラメータを例示する図である。このように拡散のみに起因する周波数情報を持った評価パラメータを求めることで、拡散性能についてより広い視点から議論することが可能となる。また、拡散性能評価パラメータを用いることで、実際に測定していない動作点におけるインピーダンスを推定することもできる。このような処理は推定手段の機能に相当する。
次に、ステップS205では、拡散性能評価パラメータを用いて拡散項の補正を行う。図24に示す等式eq.15は、拡散性能評価パラメータを用いた拡散項の補正方法を示す補正式である。
この式は評価パラメータ(C(f))に測定動作点の電流値(iX)と、拡散影響が始まる電流値(iC,0)の差を乗じたものを、元の規格化インピーダンス((iZ(f)C,X)から差し引く補正を行うものである。
すなわち拡散領域の任意の動作点の拡散項を求めて差し引くことで、元の規格化インピーダンスを補正している。
図25は、拡散の補正を施した規格化インピーダンスを示す図である。図23と比較すれば明らかなように、上記手法によって拡散項の影響が排除され、拡散領域での測定結果を示す曲線群がb2の領域の規格化インピーダンスを示す位置に移動することがわかる。これにより、拡散性能が悪くb2領域が狭い場合やb2領域が見えない場合においても、的確にb2領域の規格化インピーダンスを算出し評価を行うことができる。
また、等式eq.14のC(f)と等式eq.13の右辺第2項の−iの係数とは等価(直線領域の傾きに相当)であるため、図25に示す等式eq.16と表され、等式eq.16を変形して図25に示す等式eq.17を得ることで、限界拡散電流(iL)についても周波数情報を持った特性値(iL(f))として推測することができる。
以上のように、ターフェルプロットの微分値(ターフェル勾配)を、(電流−ターフェル勾配)特性として表現し、プラトーおよび電流比例領域を探すことで、b1領域、b2領域、および拡散領域を簡便に分離することができるほか、拡散影響開始電流についても求めることができる。
また、電流に依存しない周波数情報を持った拡散性能評価パラメータを算出することで、従来評価が困難であった拡散性能の広い視点からの議論が可能となる。また、限界拡散電流を、周波数情報をもった特性値として推測できることから、最適運転制御時の新たな情報として活用できる可能性がある。
さらに、拡散性能評価パラメータを用いて規格化インピーダンスの拡散補正ができることから、拡散性能が悪くb2領域が小さい、もしくはb2領域が見えない電極反応においても、反応過程(領域)ごとに規格化インピーダンスを分離することができる。
さらにまた、ターフェル式に従う反応と拡散の影響とが混合する電極反応において、拡散性能評価パラメータの算出および規格化インピーダンスの拡散補正ができるため、燃料電池の評価のみならず溶液系などの酸素還元反応以外の電極反応においても広く応用できる。
以上説明したように、上記実施形態の評価方法によれば、高速電位掃引に続いて、LSVの掃引速度依存性から決定した掃引速度で電位制御するため、触媒表面が清浄で、かつ電位履歴がキャンセルされた状態にあるので、触媒活性サイトが最大限に活かされ、かつバックグラウンドの影響による誤差が少なく、再現性のよい触媒活性評価(DC特性およびAC特性についての評価)が可能となる。
また、インピーダンス測定中の酸化物やアニオン・有機物等の表面吸着による経時的な触媒活性サイトの変化に由来する触媒活性変化を加味し、測定中のDC電流値を用いて測定周波数ごとに規格化処理を施すことで、触媒反応に由来するインピーダンスのみをより精度よく抽出することが可能となる。
本発明の電極の評価方法は、バトラー・ボルマー式に基づいた反応であれば、酸素還元反応以外の電極反応系についても広く適用することができる。
図26は、図6に示したインピーダンス測定プロトコルにCVを実施する工程を挿入した例を示す図である。
図26に示すように、図6に示したインピーダンス測定プロトコルにおける工程「F」に代えて、工程「J」を挿入することにより、工程「E」におけるCAおよび工程「H」におけるEISの前後に、工程「B」におけるCVと、工程「J」におけるCVとを配置している。このため、それぞれのCAまたはEIS前後のCV波形を比較することにより、酸化物由来や有機物由来のピーク強度変化やピーク電位変化を捉えることができ、その測定電位においてどのような表面吸着種がどの程度付着しているかを判断することができる。
以上説明したように、本発明の電極の評価装置等によれば、電流値取得手段で取得された直流電流値の経時的変化を適用して、インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出するので、正確な規格化インピーダンスを求めることができる。
本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明は、電気化学特性に基づいて電極の特性を評価する電極の評価装置等に対し、広く適用することができる。
31 負荷制御部(電位制御手段)
32 直流特性取得部(直流値取得手段)
34 インピーダンス取得部(インピーダンス取得手段)
35 規格化インピーダンス算出部(規格化インピーダンス算出手段)

Claims (7)

  1. 電気化学特性に基づいて電極の特性を評価する電極の評価装置において、
    電極に与える電位制御を行う電位制御手段と、
    前記電位制御手段により与えられる特定の直流動作条件の下で前記電極のインピーダンス特性を取得するインピーダンス取得手段と、
    前記特定の直流動作条件の下における直流電流値の経時的変化を取得する電流値取得手段と、
    前記電流値取得手段で取得された前記直流電流値の経時的変化を適用して、前記インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに前記直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出する規格化インピーダンス算出手段と、
    を備えることを特徴とする電極の評価装置。
  2. 前記電流値取得手段は、前記特定の直流動作条件の下におけるクロノ・アンペロメトリー、または前記インピーダンス取得手段により前記インピーダンス特性が取得される間における、前記電極に接続されたポテンションスタットからの制御された直流電流に基づいて前記直流電流値の経時的変化を取得することを特徴とする請求項1に記載の電極の評価装置。
  3. 前記電位制御手段は、前記特定の直流動作条件への移行に先行して、高速掃引を繰り返す工程、前記特定の直流動作条件まで電位制御する工程、およびバックグラウンド電流を開放するために電位を維持して待機する工程を順次実行することを特徴とする請求項1または2に記載の電極の評価装置。
  4. 高速掃引直後におけるリニア・スイープ・ボルタンメトリーの測定を複数の掃引速度について行うことにより、前記特定の直流動作条件に至るまでの掃引速度を決定する掃引速度決定手段を備え、
    前記電位制御手段は、前記掃引速度決定手段により決定された前記掃引速度で前記特定の直流動作条件まで電位制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極の評価装置。
  5. 前記掃引速度決定手段は、前記複数の掃引速度のうち定常状態が得られる最も遅い掃引速度を前記特定の直流動作条件に至るまでの掃引速度として決定することを特徴とする請求項4に記載の電極の評価装置。
  6. 前記特定の直流動作条件の前後にサイクリック・ボルタンメトリーを実施し前後の波形を比較することで、前記特定の直流動作条件における表面吸着についての評価を行う手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電極の評価装置。
  7. 電気化学特性に基づいて電極の特性を評価する電極の評価方法において、
    電極に与える電位制御を行う電位制御ステップと、
    前記電位制御ステップにより与えられる特定の直流動作条件の下で前記電極のインピーダンス特性を取得するインピーダンス取得ステップと、
    前記特定の直流動作条件の下における直流電流値の経時的変化を取得する電流値取得ステップと、
    前記電流値取得ステップで取得された前記直流電流値の経時的変化を適用して、前記インピーダンス取得手段により取得されたインピーダンスに前記直流電流値を乗じた規格化インピーダンスを算出する規格化インピーダンス算出ステップと、
    を備えることを特徴とする電極の評価方法。
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