JP2013163713A - タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤのトレッド接地部に用いても耐オゾン性を悪化させることなく、アミン系老化防止剤及びワックスによる変色を防止し、タイヤの外観を良好に保つことができるゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供する。
【解決手段】ジエン系合成ゴム及び天然ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、下記式(I)、(II)で表される化合物から選択される非イオン系界面活性剤を含み、更にワックスを含むことを特徴とする。
Figure 2013163713

Figure 2013163713

【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤに関し、タイヤ外皮ゴムの茶変を改善することが可能で、特にトレッドゴム用に好適に用いることができるゴム組成物及びこれを用いたタイヤに関するものである。
一般に、天然ゴムやジエン系合成ゴムを原料としたゴム物品は、オゾンの存在下で劣化が進行し、表面に亀裂が生じる。この亀裂は、ゴム物品にかかる静的及び動的応力により進行し、その結果、ゴム物品が破壊に至ってしまう。
上記オゾンによる亀裂の発生及び進行を抑制するために、ゴム物品には、老化防止剤として、N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン等のアミン系老化防止剤を配合したゴム組成物が適用されている。また、該ゴム組成物には、オゾンからの静的保護を目的として、ゴム物品の表面に保護膜を形成するためにワックスが配合されている。
しかしながら、上記アミン系老化防止剤及びワックスは、オゾン存在下での亀裂の発生及び進行の抑制に有効であるものの、ゴム成分等のポリマー基質を通って移動しやすく、短期間でゴム物品、特にタイヤの表面に移行し、倉庫保管中及び使用中に該ゴム物品を変色させる等して外観を悪化させる。ここで、ワックスが表面に移行すると該表面が白変し、上記アミン系老化防止剤が表面に移行すると該表面が茶変してしまう。
これに対し、タイヤサイドウォール用ゴム組成物ではポリオキシエチレンエーテル型非イオン系界面活性剤やソルビタン型界面活性剤を配合して、アミン系老化防止剤及びワックスによる変色を防止する技術が開示されている(特許文献1、特許文献2)。しかしながら、これら技術では、トレッド用ゴム組成物に対しては、それら変色を十分に防止することはできなかった。
特開2001−200105号公報 特開2004−307812号公報
そこで、本発明は、タイヤのトレッド接地部に用いても耐オゾン性を悪化させることなく、アミン系老化防止剤及びワックスによる変色を防止し、タイヤの外観を良好に保つことができるゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ゴム成分に特定構造の非イオン系界面活性剤を配合することにより、タイヤのトレッド接地部に用いて耐オゾン性を悪化させることなく、アミン系老化防止剤及びワックスによる変色を防止することができるゴム組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1] ジエン系合成ゴム及び天然ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、下記式(I)で表される化合物及び下記式(II)で表される化合物から選択される少なくとも一種の非イオン系界面活性剤を含み、該非イオン系界面活性剤のHLB値が10〜19であり、該ゴム成分100質量部に対して、ワックスを3〜20質量部含むことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物、
Figure 2013163713
Figure 2013163713
[式(I)及び式(II)において、R2は、それぞれ独立して炭素数1〜14のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状のいずれでもよく;R1は、それぞれ独立して炭素数2〜4のアルキレン基であり;l、m、nは各々平均付加モル数を意味し、l+m+nは3〜50である。]
[2] 上記[1]に記載のゴム組成物をタイヤ外皮の少なくとも一部に適用したタイヤ、
[3] タイヤ外皮の少なくとも一部がトレッド接地部であるである上記[2]に記載のタイヤ、及び
[4] 農耕機械用である上記[3]に記載のタイヤ
を提供するものである。
本発明によれば、ゴム成分に特定構造の非イオン系界面活性剤を配合してなり、タイヤのトレッド接地部に用いて耐オゾン性を悪化させることなく、アミン系老化防止剤及びワックスによる変色を防止することができるゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系合成ゴム及び天然ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物から選択される少なくとも一種の非イオン系界面活性剤を含み、該非イオン系界面活性剤のHLB値が10〜19であり、該ゴム成分100質量部に対して、ワックスを3〜20質量部含むことを特徴とする。
タイヤ外皮の茶変は、老化防止剤及びワックスがゴム成分等のポリマー基質を通ってタイヤ表面に移行し、タイヤの表面にワックスが析出して凹凸面を形成し光散乱が起こり、その凹凸面に付着した老化防止剤が酸化されて茶色の着色物色に変わることで、茶変色に見えるものである。
本発明のゴム組成物においては、上記式(I)又は式(II)で表される非イオン系界面活性剤が、表面に析出したワックスの凹凸面を平滑面化することにより、光散乱状態を改善して茶変を改良する。すなわち、該非イオン系界面活性剤は、疎水基R2の長さ、親水基(R1O)の長さ(l,m,n)が調整されゴム組成物との相溶性がコントロールされて、該ゴム組成物と適度の非相溶性を有しているために、タイヤ表面に析出して上記機能を発揮するものである。
本発明のゴム組成物において、上記非イオン系界面活性剤のHLB値(親水性と親油性のバランス値)が10〜19であることを特徴とするのは、10以上では親油性が抑制され、ゴムとの相溶性を抑えて、表面に移行させることができ、19以下では、ゴムとの相溶性を高めて、混練を容易にし、かつ充填剤への吸着を抑制し、表面に移行させることができるからである。
本発明において、HLB値は、下記に示すアトラス法による式で定義される。
HLB=20(1−S/A)
(式中、Sはエステル系界面活性剤の鹸化価であり、Aは該界面活性剤を構成する脂肪酸の酸価である。)
本発明のゴム組成物において、上記非イオン系界面活性剤の配合量は、上記ゴム成分100質量部に対し0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜7質量部であることが更に好ましく、0.5〜5質量部であることが極めて好ましい。0.1質量部以上では、アミン系老化防止剤やワックスによる変色を防止することができ、10質量部以下では、界面活性剤のブルームによる過度の光沢を抑制することができ、表面粘着性による作業性の低下を抑えることができる。
また、この界面活性剤を加えることによって耐オゾン性は低下しない。
本発明のゴム組成物に用いるゴム成分としては、ジエン系合成ゴム及び天然ゴムが挙げられ、該ジエン系合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)等が挙げられ、これらゴム成分は、1種単独で用いても2種以上をブレンドして用いてもよい。すなわち、ゴム成分として、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム及びポリブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。そして、ゴム成分がスチレン-ブタジエン共重合体ゴム単独、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム及びポリブタジエンゴムの混合物、天然ゴム及びスチレン-ブタジエン共重合体ゴムの混合物、又は天然ゴム及びポリブタジエンゴムの混合物であることがさらに好ましく、トレッド接地部に好ましく用いられるゴム組成物に用いるゴム成分として、ゴム成分中、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を50〜100質量%含むことが特に好ましい。
本発明のゴム組成物に用いる非イオン系界面活性剤は、上記式(I)で表される化合物及び上記式(II)で表される化合物から選択される少なくとも一種の非イオン系界面活性剤である。該非イオン系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、市販品を好適に使用することができる。
式(I)及び式(II)のR2は、それぞれ独立して炭素数1〜14のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状の何れでもよい。これらアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、主に変色度の観点から、1〜14、好ましくは8〜14、更に好ましくは10〜14である。
式(I)及び式(II)のR1は、それぞれ独立して炭素数2〜4のアルキレン基であり、好ましくは炭素数2又は3のアルキレン基であり、更に好ましくは炭素数2のアルキレン基である。
式(I)及び式(II)のl、m及びnは、変色度の観点から、それぞれ独立して好ましくは0〜50であり、より好ましくは0〜30、更に好ましくは0〜20である。l、m、nの総和は、変色度の観点から、3〜50であり、好ましくは4〜30、より好ましくは6〜20である。これらの観点から、l、m、nはそれぞれ独立して0〜50で、かつl、m、nの総和は3〜50が好ましく、l、m、nはそれぞれ独立して0〜30で、かつl、m、nの総和は4〜30がより好ましく、l、m、nはそれぞれ独立して0〜20で、かつl、m、nの総和は6〜20が更に好ましい。
上記非イオン系界面活性剤は、HLB値が11〜19であるのが好ましく、11〜18であるのが更に好ましく、11〜17が特に好ましい。HLB値が11以上では、表面への移行速度を更に高めて、茶変防止効果をより促進することができ、19以下、特に17以下では、ゴム組成物のスコーチタイムを短縮させることなく、作業性を低下させない。
上記ゴム組成物には、オゾンによる亀裂の発生及び進行を抑制するために、アミン系老化防止剤及びワックスを配合するのが好ましい。ここで、アミン系老化防止剤としては、p−フェニレンジアミン系老化防止剤が好ましく、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ―β―ナフチル−p−フェニレンジアミン及びN,N’−ジアリール−p−フェニレンジアミンから選択される少なくとも一種のp−フェニレンジアミン系老化防止剤がさらに好ましい。これらの内、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンが特に好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、ワックスを3〜20質量部含むことを特徴とし、ワックスを3〜15質量部含むことが好ましく、3〜10質量部含むことがさらに好ましい。
ワックスが3質量部未満であるとオゾンによる亀裂の発生及び進行を抑制する効果が低下し、20質量部を超えるとワックスによる変色が悪化することとなる。
上記のワックスとしては、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等が挙げられる。
また、本発明のゴム組成物には、補強用充填剤として、カーボンブラックやシリカを含有させることができる。
カーボンブラックとしては特に制限はないが、窒素吸着比表面積(N2SA)が70〜120m2/gであり、かつ24M4DBP吸収量が70〜120cm3/100gであるカーボンブラックが好ましい。このカーボンブラックとしては、HAF、ISAF等が好適に挙げられる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が70m2/g以上であれば、耐破壊性が向上するので好ましく、120 m2/g以下であれば、分散性(精練作業性)が改良されるので好ましい。
また、カーボンブラックの24M4DBP吸収量が70cm3/100g以上であれば、分散性(精練作業性)が改良されるので好ましく、120cm3/100g以下であれば、耐疲労性が向上するので好ましい。
上記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを50〜100質量部含むことが好ましい。50質量部以上であれば、耐破壊性が向上するので好ましく、100質量部以下であれば、分散性(作業性)が改良されるので好ましい。
また、本発明のゴム組成物には、補強用充填剤として用いられるシリカとしては、市販のあらゆるものを使用でき、なかでも湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカを用いることが好ましく、湿式シリカを用いるのが特に好ましい。
カーボンブラックやシリカは併用して用いてもよく、これら補強用充填剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し30〜120質量部であることが好ましい。
なお、補強用充填剤としてシリカを用いる場合は、補強性の観点から、シランカップリング剤を質量比(シランカップリング剤/シリカ)が(1/100)〜(20/100)程度含有させることができ、発熱性の観点から質量比(5/100)〜(15/100)の範囲で用いるのが好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、プロセスオイルを20〜60質量部含むことが好ましい。20質量部以上であれば、精練作業性が改良されるので好ましく、60質量部以下であれば、耐破壊性が向上するので好ましい。
プロセスオイルとしては、石油系プロセスオイルが好ましく、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル等が上げられる。これらの内、高圧・高温水素化精製装置からのナフテン系ベースオイル及びナフテン系アスファルト混合物であるプロセスオイル(三共油化工業株式会社製、商品名「A/Oミックス」等)、芳香族系プロセスオイルが好ましい。
該ゴム組成物には、更に、加硫剤、加硫促進剤、スコーチ防止剤、プロセスオイル以外の軟化剤、酸化亜鉛、ステアリン酸等のゴム業界で通常使用される配合剤を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択し配合することができる。これら配合剤は、市販品を好適に使用することができる。
なお、上記ゴム組成物は、ゴム成分と、非イオン系界面活性剤とワックスと、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物をタイヤのゴム部材の何れかに適用したことを特徴とし、タイヤ外皮の少なくとも一部、特にトレッド接地部(キャップトレッド部)に適用したものが好ましい。かかるタイヤは、上記非イオン系界面活性剤を配合しているために、アミン系老化防止剤やワックスがタイヤ表面に移行して変色するのが防止されており、外観が長期に亘って良好である。
ここでタイヤ外皮とは、トレッド接地部(キャップトレッド部)、サイドウォール部のタイヤ幅方向外側、ビード部のタイヤ幅方向外側及びタイヤショルダー部のタイヤ幅方向外側から選ばれる部材をいう。
本発明の空気入りタイヤは、農耕機械用タイヤであることが好ましい。農耕機械用タイヤは、日光や汚泥に晒され、変色し易いので、タイヤの外観を良好に保つ効果が大きい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1〜6及び比較例1〜6
表1に示す配合処方(ゴム成分としてSBR主体)でかつ表2に示す配合量の非イオン系界面活性剤を配合したゴム組成物を調製し、160℃で14分間加硫した。得られた加硫ゴムに対し、下記の方法で引張応力、耐オゾン性、変色度を測定、評価した。その結果を表2に示す。
(1)引張応力
ゴム物性の代表的指標として300%伸長時の引張応力を測定した。具体的には、JIS 3号ダンベル型試験片を用い、JIS K 6251:2004に従って300%伸長時の引張応力を測定し、比較例1を100として指数表示した。指数値が大きい程、300%伸長時の引張応力が大きいことを示す。
(2)耐オゾン性
JIS K 6259:2004に従い、温度40℃、オゾン濃度50pphm、伸び20%の条件にして、実施例1〜6及び比較例1〜6の作成した試験片についてオゾン劣化試験を行ない、50時間後に試験片の劣化状態を観察し、クラック発生の有無で評価した。
(3)変色度
色度計(「日本電色工業(株)、機種名NF333」)を用いて、加硫ゴム試験片の変色度を評価した。測色したデータはL*で表わした。L*値は明度を示している。変色度については、加硫直後のL*値、目視による加硫直後の変色の度合いにより、加硫直後の変色度を評価し、夏季の屋外放置(雨は当たらない屋根の下1日のうち特定の時間のみ直射日光が当たる)の環境条件下に、加硫ゴム片を1ヶ月放置した後に引張試験機により100%の歪を印加した後のL*値及び目視による変色の度合いにより放置後の変色度を評価した。
変色度は5段階評価を行い、変色がひどく認められる場合を5とし、全体の半分以上に変色が認められる場合を4とし、全体の半分以下に変色が認められる場合を3とし、わずかに変色が認められる場合を2とし、変色が認められない場合を1とした。
またタイヤでは加硫直後と上記放置試験した後のタイヤをドラム走行(正規荷重で10km、2分走行)させ、その後のトレッド非接地面の測色データを用いた。
(4)窒素吸着比表面積(N2SA)
JIS K 6217−2:2001に準拠して測定した。
(5)24M4DBP吸収量
ASTM D3493−85a “Standard Test Method for Carbon Black−Dibutyl Phthalate Absorption Number of Compressed Sample ”に準拠して測定した。
実施例7及び比較例7
化合物Aをタイヤトレッド用ゴム組成物に配合した実施例7のゴム組成物と界面活性剤無配合の比較例7のゴム組成物とから、それぞれタイヤサイズ18.4R38の農耕機械用タイヤを常法によって作製し、上記と同様の変色試験を行った。その結果を表3に示す。
Figure 2013163713
*1 乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、JSR株式会社製、商品名「SBR#1500」
*2 ポリブタジエンゴム、JSR株式会社製、商品名「BR01」
*3 カーボンブラックHAF(N330)、東海カーボン株式会社製、商品名「シースト3」(N2SA:79m2/g、24M4DBP吸収量:102cm3/100g)
*4 マイクロクリスタリンワックス,日本精蝋株式会社製、商品名「オゾエース−0701」
*5 高圧・高温水素化精製装置からのナフテン系ベースオイル及びナフテン系アスファルト混合物であるプロセスオイル、三共油化工業株式会社製、商品名「A/Oミックス」
*6 N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック6C」
*7 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、精工化学株式会社製、商品名「ノンフレックスRD−S」
*8 1,3−ジフェニルグアニジン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーD」
*9 ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーDM」
*10 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーCM−G」
*11 非イオン系界面活性剤
表2及び表3において、化合物A、B、C及びDは以下の通りである。
化合物Aは、花王(株)製非イオン系界面活性剤、商標「レオドールTW-L120」(ポリオキシエチレンソルビタンモノヤシ油脂肪酸エステル)で、上記式(I)において、R2が主としてC1123で、R1がC24、l+m+nが20で、HLB値が16.7である化合物と、上記式(II)において、R2が主としてC1123で、R1がC24、l+m+nが20で、HLB値が16.7である化合物との混合物である。
化合物Bは、花王(株)製非イオン系界面活性剤、商標「レオドールTW-L106」(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)で、上記式(I)において、R2がC1123で、R1がC24、l+m+nが4で、HLB値が13.3である化合物と、上記式(II)において、R2がC1123で、R1がC24、l+m+nが6で、HLB値が13.3である化合物との混合物である。
化合物Cは、花王(株)製非イオン系界面活性剤、商標「レオドールSP-L10」(ソルビタンモノラウレート)で、上記式(I)において、R2がC1123で、R1がC24、l,m,nが0で、HLB値が8.6である化合物と、上記式(II)において、R2がC1123で、R1がC24、l,m,nが0で、HLB値が8.6である化合物との混合物であり;
化合物Dは、花王(株)製非イオン系界面活性剤、商標「レオドールTW−S106V」(ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート)で、上記式(I)において、R2がC1735で、R1がC24、l+m+nが6で、HLB値が9.6である化合物と、上記式(II)において、R2がC1735で、R1がC24、l+m+nが6で、HLB値が9.6である化合物との混合物である。
Figure 2013163713
Figure 2013163713
表2から、実施例1〜6のゴム組成物は、1ヶ月の屋外放置試験後の変色度が良好であったのに対し、非イオン系界面活性剤を配合しない比較例1〜3のゴム組成物、l,m,nが0あるいはR2が大きく本発明の範囲外の非イオン系界面活性剤を配合した比較例4〜6のゴム組成物は屋外放置試験後の変色度が著しく悪いことがわかる。
また、変色抑制効果の高い化合物Aをタイヤトレッド用ゴム組成物に配合して農耕機械用タイヤを作製し、変色試験を行ったところ、表3に示すように、タイヤでも高い変色抑制効果があることがわかった。
本発明のゴム組成物は、タイヤのトレッド接地部に用いて耐オゾン性を悪化させることなく、アミン系老化防止剤及びワックスによる変色を防止することができるので、農耕機械用、乗用車用、小型トラック用、軽乗用車用、軽トラック用及び大型車両用(トラック・バス用、建設車両用等)等の各種空気入りタイヤのタイヤ外皮の少なくとも一部の部材、好ましくは各種空気入りタイヤのトレッド接地部、特に農耕機械用タイヤのトレッド接地部として好適に用いられる。

Claims (12)

  1. ジエン系合成ゴム及び天然ゴムから選択される少なくとも一種のゴム成分に対して、下記式(I)で表される化合物及び下記式(II)で表される化合物から選択される少なくとも一種の非イオン系界面活性剤を含み、該非イオン系界面活性剤のHLB値が10〜19であり、該ゴム成分100質量部に対して、ワックスを3〜20質量部含むことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2013163713
    Figure 2013163713
    [式(I)及び式(II)において、R2は、それぞれ独立して炭素数1〜14のアルキル基又はアルケニル基を表し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分枝鎖状及び環状のいずれでもよく;R1は、それぞれ独立して炭素数2〜4のアルキレン基であり;l、m、nは各々平均付加モル数を意味し、l+m+nは3〜50である。]
  2. 老化防止剤を含む請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記老化防止剤がアミン系老化防止剤である請求項2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記ゴム成分100質量部に対して、前記非イオン系界面活性剤を0.1〜10質量部含む請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分として、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム及びポリブタジエンゴムから選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記ゴム成分中、スチレン-ブタジエン共重合体ゴムを50〜100質量%含む請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 前記ゴム成分100質量部に対して、プロセスオイルを20〜60質量部含む請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 前記ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを50〜100質量部含む請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)が70〜120m2/gであり、かつ24M4DBP吸収量が70〜120cm3/100gである請求項8に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤ外皮の少なくとも一部に適用したタイヤ。
  11. タイヤ外皮の少なくとも一部がトレッド接地部である請求項10に記載のタイヤ。
  12. 農耕機械用である請求項11に記載のタイヤ。
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