JP2013161506A - サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

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Abstract

【課題】サスペンション用基板に導電性接着剤を介して接続されるアクチュエータ素子との接続信頼性を向上させることができるサスペンション用基板を提供する。
【解決手段】本発明によるサスペンション用基板1は、基板本体2と、基板本体2に引出部4を介して連結され、アクチュエータ素子44に導電性接着剤を介して接続される素子接続部3と、を備えている。引出部4および素子接続部3は、絶縁層10と、絶縁層10のアクチュエータ素子44の側とは反対側の面に設けられた配線層12と、を有している。引出部4において、絶縁層10のアクチュエータ素子44の側の面は露出されている。絶縁層10は、引出部4に設けられた、平面視で曲げられた帯状の絶縁曲部35a、35bを有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに係り、とりわけ、サスペンション用基板に導電性接着剤を介して接続されるアクチュエータ素子との接続信頼性を向上させることができるサスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに関する。
一般に、ハードディスクドライブ(HDD)は、データが記憶されるディスクに対してデータの書き込みおよび読み取りを行う磁気ヘッドスライダが実装されたサスペンション用基板を備えている。このサスペンション用基板は、磁気ヘッドスライダが実装されるヘッド領域から、FPC基板(フレキシブルプリント基板)に接続されるテール領域に延びるように形成されており、金属支持層と、金属支持層に絶縁層を介して積層された複数の配線を有する配線層と、を備え、各配線に電気信号を流すことにより、ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。
このようなハードディスクドライブにおいては、ディスク上の所望のデータトラックに磁気ヘッドスライダを移動させるために、磁気ヘッドスライダを支持するアクチュエータアームを回転させるVCMアクチュエータ(ボイスコイルモータ)を、サーボコントロールシステムによって制御している。
ところで、近年、ディスクの容量増大の要求が高まっている。この要求に応えるために、ディスクが高密度化されて、トラックの幅が小さくなっている。このため、VCMアクチュエータによって、磁気ヘッドスライダを所望のトラックに精度良く位置合わせすることが困難な場合がある。
このことに対処するために、VCMアクチュエータとPZTマイクロアクチュエータ(Dual Stage Actuator:DSA)とを協働させて、所望のトラックに磁気ヘッドスライダを移動させるデュアルアクチュエータ方式のサスペンションが知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。このPZTマイクロアクチュエータは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる圧電素子等のピエゾ素子により構成され、電圧が印加されることにより伸縮し、磁気ヘッドスライダを微小に移動させるようになっている。このようなデュアルアクチュエータ方式のサスペンションにおいては、VCMアクチュエータが、磁気ヘッドスライダの位置を大まかに調整し、PZTマイクロアクチュエータが、磁気ヘッドスライダの位置を微小調整する。このようにして、磁気ヘッドスライダを、所望のトラックに、迅速に、かつ精度良く位置合わせするようになっている。
特許文献1および2に示すサスペンションにおいては、ピエゾ素子に給電するための素子接続部は、引出部を介して基板本体に連結されており、当該ピエゾ素子に導電性接着剤を用いて電気的に接続されるようになっている。また、特許文献3に示すサスペンションにおいては、ワイヤを用いて、サスペンション用基板とピエゾ素子と電気的に接続するようになっている。
特開2010−165406号公報 特開2010−267331号公報 特開2010−192010号公報
しかしながら、素子接続部を、導電性接着剤を用いてピエゾ素子に接続させる際、導電性接着剤と素子接続部との接触面積を増大させるために、素子接続部がピエゾ素子の側に押し込まれる。その後、導電性接着剤を加熱処理して硬化させている(キュア工程)。このため、キュア工程において、素子接続部には、ピエゾ素子の側に押し込まれる前の形状に戻ろうとする引出部の反発力が作用する。とりわけ、引出部の剛性が高い場合、この引出部の反発力は大きくなる。この結果、素子接続部と導電性接着剤とが剥離し、サスペンション用基板とピエゾ素子との接続信頼性が低下するという問題が生じる。
また、素子接続部が戻される際に素子接続部と導電性接着剤とが剥離することを防止するために、導電性接着剤の使用量を増やして、素子接続部と導電性接着剤との接触面積を増大させる場合がある。しかしながら、この場合、素子接続部をピエゾ素子の側に押し込んだ際、導電性接着剤が素子接続部の周囲に大きくはみ出すという問題がある。また、引出部の反発力が大きい場合、この反発力により素子接続部が戻される量を考慮して素子接続部の押込量が増大されるが、この場合においても、導電性接着剤が素子接続部の周囲に大きくはみ出すという問題がある。この結果、はみ出した導電性接着剤が、ロードビームなどの他の周囲の構造物に達して短絡し、サスペンション用基板とピエゾ素子との接続信頼性が低下するという問題が生じる。
さらに、ワイヤを用いる場合、ワイヤの取り付け方によっては、ワイヤが周囲の構造物に接して短絡するという問題がある。また、ワイヤを取り付けるための工程が必要となり、ピエゾ素子の実装工程が煩雑化するという問題もある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、サスペンション用基板に導電性接着剤を介して接続されるアクチュエータ素子との接続信頼性を向上させることができるサスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブを提供することを目的とする。
本発明は、アクチュエータ素子に導電性接着剤を介して接続されるサスペンション用基板において、基板本体と、前記基板本体に引出部を介して連結され、前記アクチュエータ素子に前記導電性接着剤を介して接続される素子接続部と、を備え、前記引出部および前記素子接続部は、絶縁層と、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側とは反対側の面に設けられた配線層と、を有し、前記引出部において、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側の面は露出され、前記絶縁層は、前記引出部に設けられた、平面視で曲げられた帯状の絶縁曲部を有していることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
なお、上述したサスペンション用基板において、前記絶縁層は、2つの前記絶縁曲部を有しているようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記引出部において、前記配線層は、前記絶縁層の前記絶縁曲部に沿って平面視で曲げられているようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記素子接続部において、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側の面に金属支持層が設けられ、前記配線層は、前記素子接続部に設けられた、前記アクチュエータ素子に前記導電性接着剤を介して電気的に接続される素子接続端子を有し、前記絶縁層に、当該絶縁層を貫通する絶縁層貫通孔が設けられ、 前記絶縁層貫通孔内に、前記配線層の前記素子接続端子に電気的に接続され、ニッケルにより形成されたニッケル埋設部が埋設され、前記金属支持層に、当該金属支持層を貫通し、前記ニッケル埋設部を露出させ、前記導電性接着剤が注入される金属支持層貫通孔が設けられているようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記素子接続部において、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側の面に金属支持層が設けられ、前記配線層は、前記素子接続部に設けられた、前記アクチュエータ素子に前記導電性接着剤を介して電気的に接続される素子接続端子を有し、前記絶縁層に、当該絶縁層を貫通する絶縁層貫通孔が設けられ、前記配線層の前記素子接続端子は、その一部が前記絶縁層貫通孔内に埋設され、前記金属支持層に、当該金属支持層を貫通し、前記素子接続端子を露出させ、前記導電性接着剤が注入される金属支持層貫通孔が設けられているようにしてもよい。
本発明は、ベースプレートと、前記ベースプレートに、ロードビームを介して取り付けられた上述の前記サスペンション用基板と、前記ベースプレートおよび前記ロードビームの少なくとも一方に接合されると共に、前記サスペンション用基板の前記素子接続部に前記導電性接着剤を介して接続された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明は、上述した前記サスペンションと、前記サスペンションに実装された前記ヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンションを提供する。
本発明は、上述した前記ヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、導電性接着剤を介して接続されるアクチュエータ素子との接続信頼性を向上させることができる。
図1は、本発明の実施の形態におけるサスペンション用基板の一例を示す平面図である。 図2は、図1のサスペンション用基板の断面の一例を示す図である。 図3は、図1のサスペンション用基板の素子接続部の断面を示す図である。 図4は、図1のサスペンション用基板の引出部を示す拡大平面図である。 図5は、図4の引出部の断面を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態におけるサスペンションの一例を示す平面図である。 図7は、図6のサスペンションの一部を示す裏面図である。 図8は、図6のサスペンションにおけるピエゾ素子の一例を示す斜視図である。 図9は、図6のサスペンションにおいて、素子接続部の長手方向軸線(X)に垂直な断面を示す図である。 図10は、図6のサスペンションにおいて、素子接続部の長手方向軸線(X)に沿った断面を示す図である。 図11は、本発明の実施の形態におけるヘッド付サスペンションの一例を示す平面図である。 図12は、本発明の実施の形態におけるハードディスクドライブの一例を示す斜視図である。 図13(a)〜(d)は、本発明の実施の形態におけるサスペンションにおいて、素子接続部をピエゾ素子に接続する方法を示す図である。 図14は、図3の変形例(変形例1)を示す図である。 図15は、図3の他の変形例(変形例2)を示す図である。 図16は、図4の変形例(変形例3)を示す図である。
図1乃至図12を用いて、本発明の実施の形態におけるサスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブについて説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1に示すように、サスペンション用基板1は、基板本体2と、基板本体2の両側方に配置された一対の素子接続部3であって、ピエゾ素子44に導電性接着剤(例えば、銀ペースト)を介して接続される一対の素子接続部3と、を備えている。このうち、基板本体2は、ヘッドスライダ52(図11参照)が実装されるヘッド部2aと、FPC基板71(図11参照)が接続されるテール部2bと、を有している。ヘッド部2aには、ヘッドスライダ52に接続される複数のヘッド端子5が設けられ、テール部2bには、FPC基板71に接続される複数のテール端子(外部接続基板端子)6が設けられており、ヘッド端子5とテール端子6とが、後述する複数の信号配線13aを介してそれぞれ接続されている。各素子接続部3は、引出部4を介して基板本体2に連結されている。
サスペンション用基板1は、図2に示すように、絶縁層10と、絶縁層10のピエゾ素子44の側の面(図9および図10参照)に設けられた金属支持層11と、絶縁層10のピエゾ素子44の側とは反対側の面に設けられた配線層12と、を有している。そして、絶縁層10上には、配線層12を覆う保護層20が設けられていることが好ましい。より具体的には、本実施の形態におけるサスペンション用基板1の基板本体2および素子接続部3は、金属支持層11と絶縁層10と配線層12と保護層20とが積層された層構成を有している。しかしながら、引出部4は、金属支持層11が設けられていない層構成、すなわち、絶縁層10と配線層12と保護層20とが積層された層構成となっており、絶縁層10のピエゾ素子44の側の面は露出されている。なお、図1および後述する図4においては、図面を明瞭にするために、保護層20は省略している。
図1に示すように、配線層12は、複数の配線、すなわち、一対の読取配線と一対の書込配線とを含む信号配線13aと、ピエゾ素子44に接続される一対の素子配線13bと、を有している。このうち、信号配線13aは、ヘッド端子5とテール端子6とを接続しており、この信号配線13aに電気信号が流されることによって、ディスク63(図12参照)に対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。また、素子配線13bは、後述する素子接続端子16を介してピエゾ素子44に電圧を印加するようになっている。
一対の素子接続部3は、いずれも平面視で略円形状に形成されている。また、各素子接続部3において、配線層12は、ピエゾ素子44に導電性接着剤を介して電気的に接続される円形状の素子接続端子16を有している。各素子接続端子16は、配線層12の素子配線13bにそれぞれ接続されている。また、素子接続端子16は、各配線13a、13bと同一の材料からなり、各配線13a、13bと略同一の厚さを有しており、ヘッド端子5、テール端子6および配線13a、13bと共に配線層12を構成している。ここで、平面視とは、金属支持層11と絶縁層10と配線層12とが積層された方向から見た状態(例えば、図1および図4における紙面に垂直方向から見た状態)を意味する。
図2および図3に示すように、金属支持層11は、素子接続部3に設けられたリング状の金属枠体部17を有している。金属枠体部17は、基板本体2における金属支持層11を構成する金属支持層本体部分11aと分離されている。また、絶縁層10は、素子接続部3に設けられたリング状の絶縁枠体部18を有している。
金属支持層11の金属枠体部17は、当該金属枠体部17を貫通する金属支持層貫通孔32を形成している。また、絶縁層10の絶縁枠体部18は、金属支持層貫通孔32に対応して、当該絶縁枠体部18を貫通する絶縁層貫通孔33を形成している。このようにして、配線層12の素子接続端子16のピエゾ素子44側の面が、金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33により露出されるようになっている。すなわち、金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33により、素子接続端子16のピエゾ素子44の側の面を露出させる注入孔31が構成されている。そして、本実施の形態においては、素子接続端子16は、絶縁層貫通孔33上に設けられており、注入孔31の金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33に、導電性接着剤が注入されるようになっている。
素子接続端子16の絶縁層貫通孔33において露出された面に、ニッケル(Ni)めっきおよび金(Au)めっきが順次施されて、めっき層15が形成されている。このことにより、素子接続端子16の露出された面が腐食することを防止している。なお、このめっき層15の厚さは、0.1μm〜4.0μmであることが好ましい。
図2および図3に示すように、絶縁層10上には、配線層12を覆う保護層20が設けられている。素子接続部3における保護層20には、図3に示すように、素子接続端子16の上面の中央部分を露出させる検査用貫通孔21が設けられている。この検査用貫通孔21において素子接続端子16が露出されているため、プローブ等の導通検査器を用いることにより、素子接続部16の上面から素子接続部16とピエゾ素子44との間の導通検査を行うことができるようになっている。検査用貫通孔21において素子接続端子16の露出された面に、検査用めっき層22が形成されている。この検査用めっき層22は、上述しためっき層15と同様にして、ニッケルめっきおよび金めっきが順次施されて形成されている。
図4に示すように、各引出部4は、読取配線および書込配線などの信号配線13aに沿って形成された基板本体2と、平面視で略円形状の素子接続部3とを連結する部分であって、図5に示すように、金属支持層11を構成する部分が形成されることなく、絶縁層10のピエゾ素子44の側の面が露出された部分である。このように金属支持層11を構成する部分が形成されていないことにより、引出部4は、基板本体2よりもサスペンション用基板1に対して垂直方向(図1および図4における紙面の垂直方向)の柔軟性を有するように構成されている。
各引出部4において、絶縁層10は、平面視で曲げられた帯状の絶縁曲部35a、35bを有している。すなわち、本実施の形態においては、図4に示すように、引出部4において、絶縁層10は、2つの絶縁曲部(第1絶縁曲部35aおよび第2絶縁曲部35b)を有している。また、各絶縁曲部35a、35bにおいて、絶縁層10は、比較的大きな丸みを帯びて湾曲するように形成されている。なお、絶縁曲部35a、35bにおける“曲り”の程度は、これに限られることはなく、平面視で角部を有すると認められる程度に曲げられて当該角部に比較的小さな丸みが帯びるようになっていてもよい。
引出部4における絶縁層10は、図4に示すように、基板本体2の側に設けられた第1絶縁曲部35aと、素子接続部3の側に設けられた第2絶縁曲部35bと、第1絶縁曲部35aと第2絶縁曲部35bとを連結する第1絶縁連結部36aと、を有している。このうち、第1絶縁連結部36aは、基板本体2に沿って帯状に延びるように形成されている。また、第2絶縁曲部35bと絶縁枠体部18とは、第2絶縁連結部36bによって連結されている。さらに、基板本体2における絶縁層10の絶縁層本体部分10aと第1絶縁曲部35aとは絶縁基部37によって連結されている。この絶縁基部37は、本実施の形態においては、絶縁層本体部分10aから延長されるように平板状に形成されている。
図4に示すように、第1絶縁連結部36aと絶縁基部37との間に、ギャップXの第1空間38aが形成されている。また、第1絶縁連結部36aと絶縁枠体部18との間に、ギャップYの第2空間38bが形成されている。第1空間38aのギャップXは、第2空間38bのギャップYより大きい方が好ましい。この場合、比較的剛性が高い絶縁基部37側の第1絶縁曲部35aをより一層柔軟にすることができ、素子接続部3を基板本体2に対して撓みやすくすることができる。また、この場合、第1絶縁曲部35aの曲率を、第2絶縁曲部35bの曲率より大きくして、ギャップXをギャップYより大きくするようにしてもよい。ここで、第1空間38aおよび第2空間38bは、絶縁層10、配線層12および保護層20のいずれもが形成されていない領域となっている。
また、本実施の形態においては、引出部4における配線層12の素子配線13bは、絶縁層10の第1絶縁曲部35aおよび第2絶縁曲部35bに沿って平面視で曲げられている。すなわち、素子配線13bは、第1絶縁曲部35a、第1絶縁連結部36a、第2絶縁曲部35bおよび第2絶縁連結部36bに沿って形成されている。同様に、引出部4における保護層20は、第1絶縁曲部35a、第1絶縁連結部36a、第2絶縁曲部35bおよび第2絶縁連結部36bに沿って平面視で曲げられている。
図1に示すように、基板本体2には、サスペンション用基板1をロードビーム43に取り付ける際に、ロードビーム43とアライメント(位置合わせ)を行うための2つの治具孔25が設けられている。各治具孔25は、長手方向軸線(X)上に配置されている。すなわち、当該長手方向軸線(X)は、各治具孔25を通っている。
次に、サスペンション用基板1の各層を構成する材料について詳細に述べる。
絶縁層10の材料としては、所望の絶縁性を有する材料であれば特に限定されることはないが、例えば、ポリイミド(PI)を用いることが好適である。なお、絶縁層10の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。また、絶縁層10の厚さは、5μm〜30μm、とりわけ8μm〜10μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層11と各配線13a、13bとの間の絶縁性能を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての剛性が喪失されることを防止することができる。
各配線13a、13bは、電気信号を伝送するための導体として構成されており、各配線13a、13bの材料としては、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されることはないが、銅(Cu)を用いることが好適である。銅以外にも、純銅に準ずる電気特性を有する材料であれば用いることもできる。ここで、各配線13a、13bの厚さは、例えば1μm〜18μm、とりわけ9μm〜12μmであることが好ましい。このことにより、各配線13a、13bの伝送特性を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての柔軟性が喪失されることを防止することができる。なお、ヘッド端子5、テール端子6および素子接続端子16は、各配線13a、13bと同一の材料、同一の厚みからなっている。
金属支持層11の材料としては、所望の導電性、弾力性、および強度を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、ステンレス、アルミニウム、ベリリウム銅、またはその他の銅合金を用いることができ、ステンレスを用いることが好適である。金属支持層11の厚さは、10μm〜30μm、とりわけ15μm〜20μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層11の導電性、剛性、および弾力性を確保することができる。
保護層20の材料としては、樹脂材料、例えば、ポリイミドを用いることが好適である。なお、保護層20の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。保護層20の厚さは、2μm〜30μmであることが好ましい。
次に、図6乃至図10を用いて、本実施の形態によるサスペンション41について説明する。図6に示すサスペンション41は、ベースプレート42と、ベースプレート42上に取り付けられ、サスペンション用基板1の金属支持層11を保持するロードビーム43と、上述のサスペンション用基板1と、ベースプレート42およびロードビーム43の少なくとも一方に接合されると共に、サスペンション用基板1の接続構造領域3に接続されたピエゾ素子44と、を有している。
このうちベースプレート42は、ステンレスからなり、図7に示すように、サスペンション用基板1のヘッド部2aの側に配置されたヘッド側プレート42aと、テール部2bの側に配置されたテール側プレート42bと、ヘッド側プレート42aとテール側プレート42bとを連結した可撓部42cと、を有している。また、ベースプレート42は、ピエゾ素子44を収容する収容開口部42dを有している。この収容開口部42dは、ヘッド側プレート42a、テール側プレート42bおよび可撓部42cにより形成されている。
ロードビーム43は、ベースプレート42と同様にステンレスからなり、図6および図7に示すように、サスペンション用基板1のヘッド部2aの側に配置されたヘッド側ビーム43aと、テール部2bの側に配置されたテール側ビーム43bと、ヘッド側ビーム43aとテール側ビーム43bとを連結した可撓部43cと、を有している。また、ロードビーム43は、ピエゾ素子44の素子接続部3の側の面を露出させる露出開口部43dを有している。この露出開口部43dは、ヘッド側ビーム43a、テール側ビーム43bおよび可撓部43cにより形成されている。
本実施の形態においては、このようにして形成されたベースプレート42およびロードビーム43にピエゾ素子44が接合されている。すなわち、図10に示すように、ピエゾ素子44は、ベースプレート42の収容開口部42dに収容されて、ベースプレート42に接合されると共に、ロードビーム43のベースプレート42の側の面に接合されている。このことにより、ピエゾ素子44を、ベースプレート42およびロードビーム43の厚さ方向において、これらの中心付近に配置させることができ、ピエゾ素子44の伸縮力を、損失させることを抑制し、ベースプレート42およびロードビーム43に効率良く伝達することができる。また、図9および図10に示すように、サスペンション用基板1の素子接続部3は、ロードビーム43の露出開口部43dを介してピエゾ素子44に接続されている。
また、ロードビーム43には、サスペンション用基板1の各治具孔25に対応して、ビーム治具孔(図示せず)が設けられており、サスペンション用基板1にロードビーム43を取り付ける際に、サスペンション用基板1とロードビーム43との位置合わせを行うことができるようになっている。このロードビーム43の治具孔は、長手方向軸線(X)上に配置されている。そして、ロードビーム43とサスペンション用基板1とが溶接により固定されるようになっている。
ピエゾ素子44は、電圧が印加されることにより、図6および図11の矢印P方向に伸縮する圧電素子として構成されており、ヘッドスライダ52をスウェイ方向(旋回方向、図6および図11の矢印Q方向)に移動させるためのものである。各ピエゾ素子44は、図8に示すように、互いに対向する一対の電極44aと、一対の電極44a間に介在され、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスからなる圧電材料部44bと、を有している。一対のピエゾ素子44の圧電材料部44bは、互いに180°異なる分極方向となるように形成されており、所定の電圧が印加されると、一方のピエゾ素子44が収縮すると共に、他方のピエゾ素子44が伸長するようになっている。このようなピエゾ素子44は、図6に示すように、ロードビーム43の長手方向軸線(X)に沿って配置されており、その伸縮方向が、当該長手方向軸線(X)に平行となっている。また、ピエゾ素子44は、長手方向軸線(X)に対して互いに線対称に配置されており、各ピエゾ素子44の伸縮が、ヘッドスライダ52に均等に伝達されるようになっている。
図10に示すように、各ピエゾ素子44は、非導電性接着剤からなる非導電性接着部46を介してベースプレート42およびロードビーム43に接合されている。ピエゾ素子44の一方(サスペンション用基板1とは反対側)の電極44aは、図7および図10に示すように、導電性接着剤からなる第1導電性接着部47を介してベースプレート42のヘッド側ビーム42aに電気的に接続されている(なお、第1導電性接着部47は、テール側ビーム42bに電気的に接続されてもよく、あるいは、一方のピエゾ素子44からベースプレート42の可撓部42cを介して他方のピエゾ素子44に延びるように一体に形成されてもよい)。また、ピエゾ素子44の他方(サスペンション用基板1の側)の電極44aは、図9および図10に示すように、導電性接着剤からなる第2導電性接着部48を介して素子接続部3に接合されると共に電気的に接続されている。すなわち、素子接続部3における注入孔31の金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33に導電性接着剤が注入されて第2導電性接着部48が形成され、ピエゾ素子44が第2導電性接着部48を介して素子接続部3に接合されると共に、ピエゾ素子44の当該他方の電極44aが、第2導電性接着部48を介して配線層12の素子接続端子16に電気的に接続されている。
次に、図11により、本実施の形態におけるヘッド付サスペンション51について説明する。図11に示すヘッド付サスペンション51は、上述したサスペンション41と、サスペンション用基板1のヘッド端子5に接続されたヘッドスライダ52と、を有している。
次に、図12により、本実施の形態におけるハードディスクドライブ61について説明する。図12に示すハードディスクドライブ61は、ケース62と、このケース62に回転自在に取り付けられ、データが記憶されるディスク63と、このディスク63を回転させるスピンドルモータ64と、ディスク63に所望のフライングハイトを保って近接するように設けられ、ディスク63に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うヘッドスライダ52を含むヘッド付サスペンション51と、を有している。このうちヘッド付サスペンション51は、ケース62に対して移動自在に取り付けられており、ケース62にはヘッド付サスペンション51のヘッドスライダ52をディスク63上に沿って移動させるボイスコイルモータ65が取り付けられている。また、ヘッド付サスペンション51は、ボイスコイルモータ65にアーム66を介して取り付けられると共に、ハードディスクドライブ61を制御する制御部(図示せず)に接続されたFPC基板71(図11参照)に接続されている。このようにして、電気信号が、サスペンション用基板1とFPC基板71を介して、制御部とヘッドスライダ52との間で伝送されるようになっている。
次に、本実施の形態によるサスペンション用基板1をサブトラクティブ法により製造する場合について説明する。
まず、絶縁層10と、絶縁層10の一方の面に設けられた金属支持層11と、絶縁層10の他方の面に設けられた配線層12と、を有する積層体(図示せず)を準備する。続いて、配線層12が、所望の形状にエッチングされて、配線13a、13b、ヘッド端子5、テール端子6および素子接続端子16が形成される。この際、金属支持層11も同様にエッチングされて金属支持層貫通孔32が形成される。次に、絶縁層10上に、各配線13を覆う保護層20が形成される。続いて、絶縁層10が所望の形状にエッチングされると共に、絶縁層貫通孔33を含む絶縁枠体部18が形成される。その後、金属支持層11がエッチングされて、外形加工され、金属枠体部17が形成される。この際、引出部4において、金属支持層11がエッチングにより除去され、引出部4における絶縁層10のピエゾ素子44の側の面が露出される。このようにして、所望の形状の引出部4を含む本実施の形態におけるサスペンション用基板1が得られ、図4に示すような引出部4の形状であっても、容易に作製することができる。
次に、本実施の形態におけるサスペンション41の製造方法について説明する。
まず、図13(a)に示すように、ベースプレート42に、ロードビーム43を介して、サスペンション用基板1が、溶接により取り付けられる。この場合、まず、ベースプレート42にロードビーム43が溶接により固定され、続いて、ロードビーム43に設けられたビーム治具孔(図示せず)と、サスペンション用基板1に設けられた治具孔25とにより、ロードビーム43とサスペンション用基板1とのアライメントが行われる。その後、サスペンション用基板1の金属支持層11に溶接が施されて、ロードビーム43とサスペンション用基板1が互いに接合されて固定される。
続いて、図13(b)に示すように、ベースプレート42およびロードビーム43に、ピエゾ素子44が接合される。この場合、まず、ベースプレート42の収容開口部42dを形成するヘッド側ビーム42a、テール側ビーム42bおよび可撓部42cの端面に非導電性接着剤が塗布されると共に、ロードビーム43のベースプレート42の側の面のうち収容開口部42dによって露出されている部分に、非導電性接着剤が塗布されて非導電性接着部46が形成される。その後、ピエゾ素子44が、ベースプレート42の収容開口部42dに収容され、非導電性接着部46を介して、ピエゾ素子44が、ベースプレート42およびロードビーム43に接合される。
次に、図13(c)に示すように、サスペンション用基板1の注入孔31を構成する金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33に、所定量の導電性接着剤48aが注入される。この場合、導電性接着剤48aは、サスペンション用基板1の金属枠体部17とピエゾ素子44との間の隙間から注入される。また、この際、ピエゾ素子44とベースプレート42のヘッド側ビーム42aとの境界部分に導電性接着剤が塗布されて、ピエゾ素子44とベースプレート42のヘッド側ビーム42aとを電気的に接続する第1導電性接着部47が形成される。
次いで、図13(d)に示すように、素子接続部3がピエゾ素子44の側(図13(d)の矢印R方向)に押し込まれる。このことにより、導電性接着剤48aが、金属枠体部17とピエゾ素子44との間の隙間で広がり、導電性接着剤48aと金属枠体部17との接触面積および導電性接着剤48aとピエゾ素子44との接触面積が増大し、第2導電性接着部48が形成される。
その後、非導電性接着部46、第1導電性接着部47および第2導電性接着部48を加熱処理して硬化させる(キュア工程)。このようにして、ピエゾ素子44が実装された図6に示すサスペンション41が得られる。すなわち、素子接続部3とピエゾ素子44とを導電性接着剤を用いて電気的に接続することができ、ピエゾ素子44の実装工程が煩雑化されることを抑制し、ピエゾ素子44が実装された図6に示すサスペンション41を容易に作製することができる。
このサスペンション41のヘッド端子5に、ヘッドスライダ52が接続されて図11に示すヘッド付サスペンション51が得られる。さらに、このヘッド付サスペンション51がハードディスクドライブ61のケース62に取り付けられて、図12に示すハードディスクドライブ61が得られる。
図12に示すハードディスクドライブ61においてデータの書き込みおよび読み取りを行う際、ボイスコイルモータ65によりヘッド付サスペンション51のヘッドスライダ52がディスク63上に沿って移動し、スピンドルモータ64により回転しているディスク63に所望のフライングハイトを保って近接する。このことにより、ヘッドスライダ52とディスク63との間で、データの受け渡しが行われる。この間、サスペンション用基板1とFPC基板71を介して、FPC基板71に接続されている制御部(図示せず)とヘッドスライダ52との間で電気信号が伝送される。このような電気信号は、サスペンション用基板1においては、各信号配線13aによってヘッド端子5とテール端子6との間で伝送される。
ヘッドスライダ52を移動させる際、ボイスコイルモータ65が、ヘッドスライダ52の位置を大まかに調整し、ピエゾ素子44が、ヘッドスライダ52の位置を微小調整する。すなわち、サスペンション用基板1の素子接続部3の側のピエゾ素子44の電極44aに、素子配線13bおよび素子接続端子16を介して所定の電圧を印加することにより、長手方向軸線(X)に沿った方向(図6および図11の矢印P方向)に、一方のピエゾ素子44が収縮すると共に他方のピエゾ素子44が伸長する。この場合、ベースプレート42の可撓部42bとロードビーム43の可撓部43cとが弾性変形し、ロードビーム43の先端側に位置するヘッドスライダ52がスウェイ方向(旋回方向Q)に移動することができる。このようにして、ヘッドスライダ52を、ディスク63の所望のトラックに、迅速に、かつ精度良く位置合わせすることができる。
このように本実施の形態によれば、基板本体2と素子接続部3とを連結する引出部4において、絶縁層10は、平面視で曲げられた帯状の第1絶縁曲部35aおよび第2絶縁曲部35bを有している。このことにより、引出部4は、サスペンション用基板1に対して垂直方向(図1および図4の紙面に垂直な方向)の柔軟性を増大させることができる。このため、導電性接着剤を加熱処理して硬化させるキュア工程において、ピエゾ素子44の側に押し込まれていた素子接続部3が押し込まれる前の形状に戻ろうとする反発力を低減することができる。この結果、素子接続部3と導電性接着剤により形成された第2導電性接着部48とが剥離することを防止できる。さらに、本実施の形態によれば、引出部4における素子配線13bが、第1絶縁曲部35aおよび第2絶縁曲部35bに沿って平面視で曲げられており、引出部4の柔軟性をより一層増大させることができる。
また、本実施の形態によれば、上述したように、素子接続部3が押し込まれる前の形状に戻ろうとする反発力を低減できる。このことにより、押し込まれた素子接続部3が引出部4の反発力によって戻される量を低減させることができる。すなわち、素子接続部3の押込量の決定に見込まれるべき素子接続部3が戻される量が低減される。このため、素子接続部3の押込量を低減することができ、導電性接着剤が素子接続部3の周囲にはみ出すことを抑制できる。また、素子接続部3が戻される量が低減されるため、素子接続部3が戻される量を見込んで導電性接着剤の注入量を増大させることが不要となる。すなわち、導電性接着剤の使用量を全体として低減することができる。このため、導電性接着剤がロードビーム43などの他の周囲の構造物に達して短絡することを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、上述したように、引出部4の柔軟性が増大している。このことにより、導電性接着剤の加熱処理によって引出部4に応力が負荷されることを抑制できる。さらに、電圧が印加されたピエゾ素子44が変形する場合、ピエゾ素子44の変形が引出部4によって阻止されることを抑制でき、ピエゾ素子44の変形に素子接続部3がスムーズに追従することができる。また、この場合、ピエゾ素子44の変形により引出部4に負荷される応力を低減することもできる。
さらに、本実施の形態によれば、引出部4における配線層12の素子配線13bは、絶縁層10により支持されている。このことにより、素子配線13bが、他の周囲の構造物に接して短絡することを防止できる。とりわけ、本実施の形態のように、素子配線13bが保護層20により覆われている場合には、素子配線13bの短絡をより一層確実に防止することができる。
なお、本実施の形態においては、素子接続端子16が絶縁層貫通孔33上に設けられ、注入孔31の金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33に、導電性接着剤が注入される例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、例えば、図14に示すように、絶縁層貫通孔33内に、ニッケルにより形成されたニッケル埋設部81が埋設されて、当該ニッケル埋設部81が素子接続端子16に電気的に接続されるようにしてもよい(変形例1)。この場合、金属支持層貫通孔32によりニッケル埋設部81が露出され、導電性接着剤は、絶縁層貫通孔33内に注入されることはなく、金属支持層貫通孔32内に注入される。すなわち、導電性接着剤は、金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33により構成される注入孔31の一部(金属支持層貫通孔32)に注入される。このため、導電性接着剤の使用量を低減することができ、導電性接着剤が素子接続部3の周囲にはみ出すことを抑制できる。なお、ニッケル埋設部81の下面を、絶縁層10の下面と同一平面上に位置させてもよいが、図14に示すように、ニッケル埋設部81の下面を、絶縁層10の下面より下方に位置させて、ニッケル埋設部81が、絶縁層10から下方(ピエゾ素子44の側)に突出するようにしてもよい。この場合、導電性接着剤の使用量をより一層低減することができる。また、この場合、導電性接着剤とニッケル埋設部81との接触面積を増大させることができ、導電性接着剤と素子接続端子16との電気的接続の信頼性を向上させることができる。なお、ニッケル埋設部81の露出された面には、めっき層15が形成されていることが好適である。
また、本実施の形態においては、素子接続端子16が絶縁層貫通孔33上に設けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、図15に示すように、サスペンション用基板1がアディティブ法により作製されて、素子接続端子16の一部が、絶縁層貫通孔33内に埋設されるようにしてもよい(変形例2)。この場合、金属支持層貫通孔32により素子接続端子16が露出され、導電性接着剤は、絶縁層貫通孔33内に注入されることはなく、金属支持層貫通孔32内に注入される。すなわち、導電性接着剤は、金属支持層貫通孔32および絶縁層貫通孔33により構成される注入孔31の一部(金属支持層貫通孔32)に注入される。このため、導電性接着剤の使用量を低減することができ、導電性接着剤が素子接続部3の周囲にはみ出すことを抑制できる。
また、本実施の形態においては、引出部4における絶縁層10の第1絶縁曲部35aと基板本体2における絶縁層本体部分10aとを連結する絶縁基部37が平板状に形成されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、図16に示すように、絶縁基部37が、基板本体2に沿って帯状に延びるように形成されていてもよい(変形例3)。この場合、引出部4の柔軟性をより一層増大させることができ、引出部4の反発力をより一層低減することができる。なお、図16においては、絶縁基部37は、第1絶縁曲部35aおよび第2絶縁曲部35bよりも大きな丸みを帯びてなだらかに湾曲するように形成されているが、このような形状に限られることはない。
また、上述した本実施の形態においては、引出部4において、絶縁層10が、第1絶縁曲部35aおよび第2絶縁曲部35bを有している例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、引出部4における絶縁層10は、1つの絶縁曲部のみを有するように構成して、例えば、平面視でL字状またはU字状に形成されるようにしてもよい。この場合においても、引出部4の柔軟性を増大させることができ、引出部4の反発力を低減することができる。すなわち、引出部4における絶縁層10が、少なくとも一つの絶縁曲部を有していれば、全体形状は任意とすることができる。
さらに、本実施の形態においては、引出部4における配線層12の素子配線13bが、絶縁層10の第1絶縁曲部35a、第1絶縁連結部36a、第2絶縁曲部35bおよび第2絶縁連結部36bに沿って曲げられている例について説明した。しかしながら、引出部4における素子配線13bは、絶縁層10に沿った形状に限られることはない。例えば、当該素子配線13bを、基板本体2から素子接続部3に略直線状に形成させることも可能である。この場合においても、素子配線13bは、一般に、例えば銅などのような絶縁層10よりも柔軟な材料により形成されるため、引出部4の柔軟性を増大させることができ、引出部4の反発力を低減することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるサスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 サスペンション用基板
2 基板本体
2a ヘッド部
2b テール部
3 素子接続部
4 引出部
5 ヘッド端子
6 テール端子
10 絶縁層
10a 絶縁層本体部分
11 金属支持層
11a 金属支持層本体部分
12 配線層
13a 信号配線
13b 素子配線
15 めっき層
16 素子接続端子
17 金属枠体部
18 絶縁枠体部
20 保護層
21 検査用貫通孔
22 検査用めっき層
25 治具孔
31 注入孔
32 金属支持層貫通孔
33 絶縁層貫通孔
35a 第1絶縁曲部
35b 第2絶縁曲部
36a 第1絶縁連結部
36b 第2絶縁連結部
37 絶縁基部
38a 第1空間
38b 第2空間
41 サスペンション
42 ベースプレート
42a ヘッド側プレート
42b テール側プレート
42c 可撓部
42d 収容開口部
43 ロードビーム
43a ヘッド側ビーム
43b テール側ビーム
43c 可撓部
43d 露出開口部
44 ピエゾ素子
44a 電極
44b 圧電材料部
46 非導電性接着部
47 第1導電性接着部
48 第2導電性接着部
48a 導電性接着剤
51 ヘッド付サスペンション
52 ヘッドスライダ
61 ハードディスクドライブ
62 ケース
63 ディスク
64 スピンドルモータ
65 ボイスコイルモータ
66 アーム
71 FPC基板
81 ニッケル埋設部

Claims (8)

  1. アクチュエータ素子に導電性接着剤を介して接続されるサスペンション用基板において、
    基板本体と、
    前記基板本体に引出部を介して連結され、前記アクチュエータ素子に前記導電性接着剤を介して接続される素子接続部と、を備え、
    前記引出部および前記素子接続部は、絶縁層と、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側とは反対側の面に設けられた配線層と、を有し、
    前記引出部において、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側の面は露出され、
    前記絶縁層は、前記引出部に設けられた、平面視で曲げられた帯状の絶縁曲部を有していることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記絶縁層は、2つの前記絶縁曲部を有していることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記引出部において、前記配線層は、前記絶縁層の前記絶縁曲部に沿って平面視で曲げられていることを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション用基板。
  4. 前記素子接続部において、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側の面に金属支持層が設けられ、
    前記配線層は、前記素子接続部に設けられた、前記アクチュエータ素子に前記導電性接着剤を介して電気的に接続される素子接続端子を有し、
    前記絶縁層に、当該絶縁層を貫通する絶縁層貫通孔が設けられ、
    前記絶縁層貫通孔内に、前記配線層の前記素子接続端子に電気的に接続され、ニッケルにより形成されたニッケル埋設部が埋設され、
    前記金属支持層に、当該金属支持層を貫通し、前記ニッケル埋設部を露出させ、前記導電性接着剤が注入される金属支持層貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のサスペンション用基板。
  5. 前記素子接続部において、前記絶縁層の前記アクチュエータ素子の側の面に金属支持層が設けられ、
    前記配線層は、前記素子接続部に設けられた、前記アクチュエータ素子に前記導電性接着剤を介して電気的に接続される素子接続端子を有し、
    前記絶縁層に、当該絶縁層を貫通する絶縁層貫通孔が設けられ、
    前記配線層の前記素子接続端子は、その一部が前記絶縁層貫通孔内に埋設され、
    前記金属支持層に、当該金属支持層を貫通し、前記素子接続端子を露出させ、前記導電性接着剤が注入される金属支持層貫通孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のサスペンション用基板。
  6. ベースプレートと、
    前記ベースプレートに、ロードビームを介して取り付けられた請求項1乃至5のいずれかに記載の前記サスペンション用基板と、
    前記ベースプレートおよび前記ロードビームの少なくとも一方に接合されると共に、前記サスペンション用基板の前記素子接続部に前記導電性接着剤を介して接続された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするサスペンション。
  7. 請求項6に記載の前記サスペンションと、
    前記サスペンションに実装されたヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンション。
  8. 請求項7に記載の前記ヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブ。
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