JP2013142134A - 蛍光体及び発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の蛍光体よりも発光強度の高い蛍光体、及び、この蛍光体を用いた高輝度の発光装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、Cuの含有量が15ppm以下である窒化物又は酸窒化物蛍光体に関する。窒化物又は酸窒化物蛍光体には、一般式:Si6−zAl8−z(0<z≦4.2)で示され、発光中心としてEuを含有するβサイアロン蛍光体、一般式:(MI)(Eu)(Si,Al)12(O,N)16で示されるαサイアロン蛍光体、一般式:(MII)(Si,Al)(N,O)3±yで示され、MII元素の一部がEu元素で置換されている蛍光体であって、主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有する蛍光体が含まれる。
【選択図】なし

Description

本発明は、LEDなどの発光素子の光の波長を変換する蛍光体及びこの蛍光体を用いた発光装置に関するものである。さらに詳しくは、発光ピーク強度が高い窒化物又は酸窒化物蛍光体、並びに当該蛍光体の使用により優れた輝度を有する発光装置に関するものである。
半導体発光素子と蛍光体とを組み合わせた発光装置は、低消費電力、小型、高輝度かつ広範囲な色再現性が期待される次世代の発光装置として注目され、活発に研究、開発が行われている。このような蛍光体として、発光特性、熱安定性、化学的安定性が良好であるという理由から、窒化物もしくは酸窒化物を母体材料とし、遷移金属もしくは希土類金属で付活された窒化物又は酸窒化物蛍光体が広く用いられている。
代表的な窒化物又は酸窒化物蛍光体として、βサイアロン蛍光体、αサイアロン蛍光体、CASN蛍光体(すなわち、CaAlSiN蛍光体)等が知られている。
βサイアロンを母体材料に用いた蛍光体としては、β型Si結晶構造を持つ窒化物または酸窒化物を母体結晶とし、金属元素M(ただし、Mは、Mn、Ce、Euから選ばれる1種または2種以上の元素)を発光中心として添加した蛍光体が提案されており、この蛍光体は、従来の希土類付活サイアロン蛍光体より緑色の輝度が高く、従来の酸化物蛍光体よりも耐久性に優れるとされている(特許文献1)。
αサイアロンを母体材料に用いた蛍光体としては、母体材料であるαサイアロンに固溶する金属の一部若しくは全てが、発光の中心となるランタニド金属Re1(Re1は、Ce、Pr、Eu、Tb、Yb、又はErの一種若しくは二種以上)又は二種類のランタニド金属Re1及び共付活剤としてのRe2(Re2はDy)で置換した結晶性の酸窒化物蛍光体が提案されており、この蛍光体は、従来の酸化物蛍光体と比較して励起スペクトルが長波長側にシフトしており、熱及び機械的性質、さらに化学的安定性に優れるとされている(特許文献2)。
CaAlSiN結晶と同一の結晶構造を有する無機化合物を母体結晶とするCASN蛍光体については、従来の希土類付活サイアロン蛍光体より長波長の橙色や赤色に発光し、また従来報告されている窒化物や酸窒化物を母体結晶とする赤色蛍光体よりも輝度が高いとされている(特許文献3及び4)。
また、これらの窒化物又は酸窒化物蛍光体について、発光特性を改善するための種々の試みもなされている。例えば、原料混合物を特定の圧力範囲の窒素中において特定の温度範囲で焼結し、次いで、得られた焼結体を平均粒径が特定の範囲となるまで粉砕する方法(特許文献5)、液相焼結することにより粗大化した単結晶粒子を得る方法(特許文献6)、あるいは、特定の組成領域範囲となるように制御する方法などが提案されている(特許文献7)。さらに、蛍光体の原材料に微粒子の二酸化珪素(SiO)で被覆された窒化アルミニウム(AlN)を混合することにより、窒化物又は酸窒化物蛍光体の反射率を向上させることが提案されている(特許文献8)。
しかしながら、高輝度の発光装置を得るためには、蛍光体の発光特性をさらに改善することが依然として求められている。
特開2005−255895号公報 特開2002−363554号公報 特開2006−8721号公報 特開2005−239985号公報 特開2005−8794号公報 特開2006−152069号公報 国際公開第2006/101095号パンフレット 特開2008−127547号公報
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、高い発光強度を有する蛍光体を提供すること、及び、かかる蛍光体を用いた高輝度の発光装置を提供することを目的とする。
本発明者らは検討を重ねた結果、窒化物又は酸窒化物蛍光体においてCuの存在量を一定値以下に制御することにより、高発光強度の蛍光体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。これにより半導体発光素子、特に青色LED又は紫外LEDを光源としたときに、高発光強度の窒化物又は酸窒化物蛍光体、さらにこれらを用いた高効率の発光装置を提供することができる。
すなわち、本発明は以下を要旨とするものである。
(1)Cuの含有量が15ppm以下である窒化物又は酸窒化物蛍光体。
(2)付活元素が2価のEu又は3価のCeである(1)の蛍光体。
(3)一般式:Si6−zAl8−z(0<z≦4.2)で示され、発光中心としてEuを含有するβサイアロン蛍光体である(1)の蛍光体。
(4)一般式:(MI)(Eu)(Si,Al)12(O,N)16(ただし、MI元素はLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Y及びランタニド元素(LaとCeを除く)からなる群から選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素を示し、0<x≦3.0、0.005≦y≦0.4)で示されるαサイアロン蛍光体である(1)の蛍光体。
(5)前記MI元素がCaである(4)の蛍光体。
(6)一般式:(MII)(Si,Al)(N,O)3±y(ただし、MII元素はLi、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれる一種以上のアルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素であり、0.8≦x≦1.2、0≦y≦0.2)で示され、MII元素の一部がEu元素で置換されている蛍光体であって、主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有する(1)の蛍光体。
(7)前記MII元素がCa及びSrのいずれか一方又は双方の元素である(6)の蛍光体。
(8)一次光を発する発光素子と、前記一次光の一部を吸収して、一次光の波長よりも長い波長を有する二次光を発する波長変換部とを備えた発光装置であって、前記波長変換部は前記(1)乃至(7)のいずれかの蛍光体を少なくとも一つ含む発光装置。
本発明によれば、高発光強度の窒化物又は酸窒化物蛍光体を提供することができ、さらに、当該蛍光体を使用することにより高輝度を実現できる発光装置を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の蛍光体は、付活元素M、2価の金属元素M、3価の金属元素M、及び4価の金属元素Mを含むことができ、下記一般式[1]で表される窒化物又は酸窒化物蛍光体である。
[1]
付活元素Mとしては、窒化物又は酸窒化物蛍光体を構成する結晶母体に含有可能な各種の発光イオンを使用することができ、Cr、Mn、Fe、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、及びYbよりなる群から選ばれる1種以上の元素を使用すると、発光特性の高い蛍光体を製造することが可能なので好ましい。発光中心となる元素Mの中でも、Eu又はCeは高い輝度が得られるため特に好ましい。
付活元素M以外の元素としては、2価の金属元素MがMg、Ca、Sr、Ba、及びZnよりなる群から選ばれる1種以上の元素、3価の金属元素MがAl、Ga、In、及びScよりなる群から選ばれる1種以上の元素、4価の金属元素MがSi、Ge、Sn、Ti、Zr、及びHfよりなる群から選ばれる1種以上の元素であることが、発光特性の高い蛍光体を得ることができるので好ましい。
このような窒化物又は酸窒化物蛍光体の中でも、特に、2価のEuで付活されたβサイアロン蛍光体、2価のEuで付活されたαサイアロン蛍光体、主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有する2価のEuで付活されたCASN蛍光体が好ましい。
Eu付活βサイアロン蛍光体は、一般式:Si6−ZAl8−Zで示されるβサイアロンをホスト結晶とするものであり、発光中心としてEu2+が固溶されたものである。このβサイアロン蛍光体は、一般式:Si6−zAl8−z:Eu(0<z≦4.2)と表される。
Eu付活αサイアロン蛍光体は、一般式:(MI)(Eu)(Si,Al)12(O,N)16(但し、MI元素はLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Y及びランタニド元素(LaとCeを除く)からなる群から選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素を示し、0<x≦3.0、0.005≦y≦0.4)で示される。MI元素としては、色度調整の面で有利なCaが好ましい。
主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有するEu付活蛍光体は、一般式:(MII)(Si,Al)(N,O)3±y(ただし、MII元素はLi、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれる一種以上のアルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素であり、0.8≦x≦1.2、0≦y≦0.2)で示され、MII元素の一部がEu元素で置換されている蛍光体である。MII元素としては、色度調整が有利なCa及びSrの少なくとも一方又は双方の元素が好ましい。
一般式[1]で表される他の窒化物又は酸窒化物蛍光体の例としては、次のものがある。CaSi:Eu、SrSi:Eu、(Sr0.5Ca0.5Sr:Eu、CaSi0.17.9:Eu、SrSi0.17.9:Eu、(Sr0.5Ca0.5Sr0.17.9:Eu、BaSi:Eu、SrSi:Eu、CaSi:Eu、SrAlSiON13:Eu、SrAlSi1321:Eu、CaSi:Eu、SrSi:Eu、CaAlSi:Eu、CaAlSi:Ce、SrAlSi:Eu、SrAlSi:Ce、Ce付活βサイアロン、Ce付活αサイアロン、主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有するCe付活蛍光体。
本発明は、上記一般式[1]で表される窒化物又は酸窒化物蛍光体におけるCuの存在量を規定したことを主な特徴とするものである。Cuは、特開2007−138007等に示されるとおり、一部の蛍光体においては発光中心として添加されうる遷移金属である。本発明者は、無数に存在し得る元素の中から、発光中心にもなり得るCuに敢えて着目し、予想外にも、Cuが窒化物又は酸窒化物蛍光体においては発光強度を低下させてしまうことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の窒化物又は酸窒化物蛍光体におけるCu含有量は15ppm以下であり、好ましくは10ppm以下である。蛍光体中のCu含有量が15ppmを超えると発光強度の低下が大きくなる傾向がある。各蛍光体中におけるCuの含有量は、例えば質量分析計を備えたICP発光分析装置を用いて微量分析を行うことにより算出することができる。蛍光体のCu含有量は、原料粉末に含まれるCu含有量を反映するため、Cu含有量の少ない原料を用いることによって制御することが可能である。
本発明は、前記各蛍光体を用いた発光装置にも関する。すなわち、本発明に係る発光装置は、一次光を発する発光素子と、前記一次光の一部を吸収して、一次光の波長以上の長さの波長を有する二次光を発する波長変換部とを備え、当該波長変換部に上述した窒化物又は酸窒化物蛍光体の少なくともいずれかを含む。当該発光装置に用いられる窒化物又は酸窒化物蛍光体はCu含有量が一定値以下であり発光強度が高いため、発光装置の輝度を向上させることが可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1の蛍光体として、βサイアロンを用いて説明する。
合成後のβサイアロン(Si6−zAl8−z)のz値が0.2となるように、Cu含有量が20ppmの窒化ケイ素粉末、窒化アルミニウム粉末、酸化アルミニウム粉末を配合し、更にこれらに対して外割で0.8質量%の酸化ユーロピウム粉末を配合し、原料混合物を得た。この原料混合物に対して、ナイロン製ポットと窒化ケイ素製のボールを用い、乾式ボールミルによる混合を行った。ボールミル混合後、目開き150μmの篩を全通させて凝集物を取り除き、原料混合粉末を得た。
原料混合粉末を蓋付き円筒窒化ホウ素製容器に充填し、カーボンヒーターの電気炉で0.8MPaの加圧窒素雰囲気中、2000℃で10時間の加熱処理を行った。
得られた合成物を乳鉢で軽く解砕し、目開き150μmの篩を全通させ、蛍光体粉末を得た。CuKα線を用いた粉末X線回折測定により、結晶相を調べたところ、結晶相はβサイアロン単相であった。
この蛍光体粉末をアルカリ溶剤(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及びホウ酸)に加熱融解させ塩酸を加えたものを試料液として、ICP発光分光分析装置(株式会社リガク製、CIROS−120)により、Cu含有量の分析を行った。その結果、この粉末のCu含有量は8ppmであり、Eu0.15Si5.8Al0.20.27.8で表されるβサイアロンであった。
(実施例2)
原料としてCu含有量が30ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例1と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が14ppmであり、Eu0.15Si5.8Al0.20.27.8で表されるβサイアロンを得た。
(比較例1)
原料としてCu含有量が50ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例1と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が20ppmであり、Eu0.15Si5.8Al0.20.27.8で表されるβサイアロンを得た。
(実施例3)
実施例3の蛍光体としてαサイアロンを用いて説明する。
Cu含有量が20ppmの窒化ケイ素粉末を71.6質量%、窒化アルミニウム粉末を質量25.8%、酸化ユーロピウム粉末を2.6質量%とし、これらをエタノール溶媒中において、窒化ケイ素質ポットとボールによる湿式混合を1時間行い、得られたスラリーを吸引濾過し、溶媒を除去し、乾燥し、予混合粉末を得た。
次に、この予混合粉末を窒素雰囲気下のグローブボックス内に入れ、窒化カルシウム粉末と乳鉢混合し、原料混合粉末を得た。混合比は予混合粉末:窒化カルシウム粉末=87.1:12.9質量比とした。
前記原料混合粉末を、同じくグローブボックス内で、目開き250μmの篩を通過させた後、窒化ホウ素質の坩堝に充填し、カーボンヒーターの電気炉で大気圧窒素雰囲気中、1750℃で16時間の加熱処理を行った。尚、原料混合粉末に含まれる窒化カルシウムは、空気中で容易に加水分解しやすいので、原料混合粉末を充填した坩堝はグローブボックスから取り出した後、速やかに電気炉にセットし、直ちに真空排気し、窒化カルシウムの反応を防いだ。
得られた合成物を乳鉢で軽く解砕し、目開き150μmの篩を全通させ、蛍光体粉末を得た。CuKα線を用いた粉末X線回折測定により、結晶相を調べたところ、存在する結晶相はαサイアロン単相であった。
この蛍光体粉末をアルカリ溶剤(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及びホウ酸)に加熱融解させ塩酸を加えたものを試料液として、ICP発光分光分析装置(株式会社リガク製、CIROS−120)により、分析を行った。その結果、この粉末はCu含有量が7ppmであり、Ca1.7Eu0.1Si8.5Al3.50.115.9で表されるαサイアロンであった。
(実施例4)
原料としてCu含有量が30ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例3と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が13ppmであり、Ca1.7Eu0.1Si8.5Al3.50.115.9で表されるαサイアロンを得た。
(比較例2)
原料としてCu含有量が50ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例3と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が18ppmであり、Ca1.7Eu0.1Si8.5Al3.50.115.9で表されるαサイアロンを得た。
(実施例5)
実施例5の蛍光体として主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有し、MII元素がCaである蛍光体を用いて説明する。
Cu含有量が20ppmの窒化ケイ素粉末を33.8質量%、窒化アルミニウム粉末を29.7質量%、窒化カルシウム粉末を35.5質量%、窒化ユーロピウム粉末を1.0質量%とし、メノウ乳棒と乳鉢で30分間混合を行なった後に、得られた混合物を、目開き500μmの篩を全通させて凝集物を取り除き、原料混合粉末を得た。粉末の秤量、混合、成形の各工程は全て、水分1ppm以下酸素1ppm以下の窒素雰囲気を保持することができるグローブボックス中で操作を行った。
この原料混合粉末を窒化ホウ素製の坩堝に充填し、カーボンヒーターの電気炉で大気圧窒素雰囲気中、1800℃で2時間の加熱処理を行った。
得られた合成物を乳鉢で軽く解砕し、目開き100μmの篩を全通させ、蛍光体粉末を得た。CuKα線を用いた粉末X線回折測定により、結晶相を調べたところ、主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有していた。
この蛍光体粉末をアルカリ溶剤(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及びホウ酸)に加熱融解させ塩酸を加えたものを試料液として、ICP発光分光分析装置(株式会社リガク製、CIROS−120)により、分析を行った。その結果、この粉末はCu含有量が6ppmであり、Ca1.0Eu0.01Si1.0Al1.02.80.2で表される蛍光体であることが分かった。なお、このように原料粉末中にOが存在していなくても、空気中の酸素によりNの一部がOで置換される場合がある。この場合でも、置換されていないものと変わらない発光特性を示すため、Nの一部がOで置換されたものも本発明の範囲に含む。
(実施例6)
原料としてCu含有量が30ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例5と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が11ppmであり、Ca1.0Eu0.0 1Si1.0Al1.02.80.2で表される蛍光体を得た。
(比較例3)
原料としてCu含有量が50ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例5と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が18ppmであり、Ca1.0Eu0.0 1Si1.0Al1.02.80.2で表される蛍光体を得た。
(実施例7)
実施例7の蛍光体として主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有し、MII元素がCa及びSrである蛍光体を用いて説明する。
Cu含有量が20ppmの窒化ケイ素粉末を26.6質量%、窒化アルミニウム粉末を23.3質量%、窒化カルシウム粉末を5.6質量%、窒化ストロンチウム粉末を43.7質量%、窒化ユーロピウム粉末を0.8質量%用いた以外は実施例5と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が7ppmであり、Sr0.8Ca0.2Eu0.01Si1.0Al1.02.80.2で表される蛍光体を得た。
(実施例8)
原料としてCu含有量が30ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例7と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が12ppmであり、Sr0.8Ca0.2Eu0.0 1Si1.0Al1.02.80.2で表される蛍光体を得た。
(比較例4)
原料としてCu含有量が50ppmの窒化ケイ素粉末を用いた以外は実施例7と同様にして蛍光体を製造したところ、Cu含有量が19ppmであり、Sr0.8Ca0.2Eu0.0 1Si1.0Al1.02.80.2で表される蛍光体を得た。
実施例1〜8、比較例1〜4で得られた蛍光体について、分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製F4500)を用いて発光ピーク強度を測定した結果を表1に示す。測定においては、励起光として波長455nmの青色光を用いた。発光強度は、対応する蛍光体種毎に相対強度(%)で表した。すなわち、実施例1、比較例1の値は実施例2の発光ピーク強度を100%としたときの相対強度、実施例3、比較例2の値は実施例4の発光ピーク強度を100%としたときの相対強度、実施例5、比較例3の値は実施例6の発光ピーク強度を100%としたときの相対強度、実施例7、比較例4の値は実施例8の発光ピーク強度を100%としたときの相対強度である。
表1に示されるように、いずれの窒化物又は酸窒化物蛍光体においても、Cu含有量を15ppm以下、特に10ppm以下に制御することにより、高い発光ピーク強度を示すことが確認された。
(実施例:実施例1〜8の蛍光体を用いた発光装置)
発光素子として、440nmにピ−ク波長を有する窒化ガリウム(GaN)系半導体を用いた。波長変換部には、実施例1〜8の蛍光体を用いた。この蛍光体を所定のシリコーン樹脂中に分散して波長変換部を形成し、発光装置を作製した。得られた発光装置は、いずれも高輝度であった。
本発明に係る蛍光体は、LEDの蛍光体として適用できる。本発明に係る蛍光体を用いた発光装置は、照明装置、液晶パネルのバックライト、画像表示用プロジェクター及び信号表示装置の光源に適用することができる。

Claims (8)

  1. Cuの含有量が15ppm以下である窒化物又は酸窒化物蛍光体。
  2. 付活元素が2価のEu又は3価のCeである請求項1記載の蛍光体。
  3. 一般式:Si6−zAl8−z(0<z≦4.2)で示され、発光中心としてEuを含有するβサイアロン蛍光体である請求項1記載の蛍光体。
  4. 一般式:(MI)(Eu)(Si,Al)12(O,N)16(ただし、MI元素はLi、Mg、Ca、Sr、Ba、Y及びランタニド元素(LaとCeを除く)からなる群から選ばれる少なくともCaを含む1種以上の元素を示し、0<x≦3.0、0.005≦y≦0.4)で示されるαサイアロン蛍光体である請求項1記載の蛍光体。
  5. 前記MI元素がCaである請求項4記載の蛍光体。
  6. 一般式:(MII)(Si,Al)(N,O)3±y(ただし、MII元素はLi、Mg、Ca、Sr及びBaから選ばれる一種以上のアルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素であり、0.8≦x≦1.2、0≦y≦0.2)で示され、MII元素の一部がEu元素で置換されている蛍光体であって、主結晶相がCaAlSiNと同一の結晶構造を有する請求項1記載の蛍光体。
  7. 前記MII元素がCa及びSrのいずれか一方又は双方の元素である請求項6記載の蛍光体。
  8. 一次光を発する発光素子と、前記一次光の一部を吸収して、一次光の波長よりも長い波長を有する二次光を発する波長変換部とを備えた発光装置であって、前記波長変換部は請求項1乃至7のいずれかの蛍光体を少なくとも一つ含む発光装置。
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