JP2013126767A - プラスチック素材の選別方法、及び、このプラスチック素材の選別方法で選別されたプラスチック素材を用いた再生プラスチック部品 - Google Patents

プラスチック素材の選別方法、及び、このプラスチック素材の選別方法で選別されたプラスチック素材を用いた再生プラスチック部品 Download PDF

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Abstract

【課題】回収されたプラスチックの再利用率を向上させることが可能なプラスチック素材の選別方法を得る。
【解決手段】プラスチック素材の選別方法は、ポリプロピレン樹脂部品、ポリスチレン樹脂部品及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂部品が混在したものである混合プラスチックを粉砕するステップS22と、粉砕された混合プラスチックから、比重選別によりポリプロピレン樹脂を選別するステップS25,26と、比重選別後の混合プラスチックから、静電選別によってポリスチレン樹脂とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂とを選別するステップS29,30と、を備えたものである。
【選択図】図6

Description

本発明は、プラスチック素材の選別方法、及び、このプラスチック素材の選別方法で選別されたプラスチック素材を用いた再生プラスチック部品に関する。
2001年4月の家電リサイクル法の施行により、廃棄された空気調和装置、冷蔵庫及びテレビ等から回収された鉄、銅、アルミ、及びプラスチック等の再利用が図られている。
廃棄された空気調和装置、冷蔵庫及びテレビ等(以後、廃棄物という)からの鉄、銅、アルミ、及びプラスチック等の回収作業は、リサイクルセンターで行われている。具体的には、廃棄物を解体・分解して容易に取り外せる部品においては、手作業にて取り外され、鉄、銅、アルミ、及びプラスチック等に選別される。解体・分解により容易に取り外せない部品においては、粉砕機によって粉砕される。そして、この粉砕物から鉄、銅、アルミ、及びプラスチック等を選別し、回収している。
これら回収した材料のうち、鉄、銅及びアルミ等の金属は、高熱処理により溶解するため、これらに付着した異物、不純物、汚れ等の影響は少なく再利用が容易であり、有価物として再利用されている(再度、部品として加工されている)。
しかしながら、回収されたプラスチックは、プラスチックに付着した異物の影響により、回収されたプラスチックの洗浄や組成調整等を行って再度プラスチック素材を生成しても、物性にバラツキが生じてしまう(以後、回収されたプラスチックから再生産されたプラスチック素材を再生プラスチック素材という)。このため、再生プラスチック素材を用いて再度部品を成形するのが難しいという課題があった。
この問題を解決するため、例えば「熱可塑性樹脂組成物からなる部材を備えた製品の廃棄物の再資源化方法であって、該廃棄物を破砕する工程と、破砕された廃棄物を金属系破砕物とプラスチック系破砕物とに選別する工程と、プラスチック系破砕物を比重差によって分離する工程を経て得られた熱可塑性樹脂組成物廃材に、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物およびポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物に対して相溶性および/または分散性を持つ改質材を混合する熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。」というものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−15721号公報(要約、図1)
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物(ポリプロピレン等)の再生プラスチック素材の強度の向上を図ったものである。つまり、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物の再生プラスチック素材から、強度の必要な箇所に用いられる部品を形成し、回収されたプラスチックの再利用率の向上を図ったものである(以後、再生プラスチック素材から再生産される部品を再生プラスチック部品という)。このため、特許文献1に記載の技術を用いても、ポリスチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン等のポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物の再生プラスチック素材から、強度の必要な箇所に用いられる再生プラスチック部品を形成できないという問題点があった。
また、特許文献1に記載の技術は、廃棄物から回収されたポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物に混入する異物がポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物のみであることを前提とした技術である。
しかしながら、回収されたポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物に混入する異物は、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物に限らず、汚れ等種々のものが存在する。特に、混合プラスチック(種々の材質のプラスチックが混在するもの)から回収されたポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物は、手作業により回収されたものと比べて混入する異物の量が多くなってしまう。
このため、現実には、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物の再生プラスチック素材からも、強度の必要な箇所に用いられる再生プラスチック部品を形成できていないという問題点があった。
つまり、現実には、依然として回収されたプラスチックの再利用率の向上が図られていないという問題点があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためのものであり、回収されたプラスチックの再利用率を向上させることが可能なプラスチック素材の選別方法、及び、このプラスチック素材の選別方法で選別されたプラスチック素材を用いた再生プラスチック部品を提供することを目的とする。
本発明に係るプラスチック素材の選別方法は、ポリプロピレン樹脂部品、ポリスチレン樹脂部品及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂部品が混在したものである混合プラスチックを粉砕するステップと、粉砕された前記混合プラスチックから、比重選別によりポリプロピレン樹脂を選別するステップと、比重選別後の前記混合プラスチックから、静電選別によってポリスチレン樹脂とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂とを選別するステップと、を備えたものである。
本発明においては、リサイクルセンター等で判別が容易でないとされたプラスチック部品、つまり様々な材質のプラスチック部品が混在したもの(混合プラスチック)のなかから、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を選別することができる。混合プラスチックは、選別の容易なプラスチック部品よりも多くの量が回収されるが、従来では再利用し難かったものである。本発明のように、混合プラスチックから選別されたプラスチック素材を用いて生成された再生プラスチック素材を再生プラスチック部品として用いることで、回収されたプラスチックの再利用率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室内機を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室内機を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室外機を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室外機を示す分解斜視図である。 図4に示す室外機の格納部品を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1における、廃棄物から回収されたプラスチックの再利用工程を示すフローチャートである。 再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合と引っ張り強度との関係を示す特性図である。 再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合と曲げ強度との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る室内機のボックス及びパネルを示す分解斜視図である。 図9のA部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る室内機のボックス及びパネルの上部取り付け構造を示す縦断面模式図である。 本発明の実施の形態2に係る室内機のボックス及びパネルの下部取り付け状態を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係るパネル及びグリルの取り付け状態を示す縦断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る室内機のモーター保持具の取り付け状態を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る室内機のモーター保持具の取り付け状態を示す縦断面模式図である。 本発明の実施の形態4に係る室内機のパネルとノズルとの接触状態を示す縦断面模式図である。 再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合とMFRとの関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態5に係る金型の一例を示す図である。 本発明の実施の形態5に係る組成調整作業から再生プラスチックの生成までの流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係るステップS102,103に用いる装置のライン構成図である。
以下の実施の形態では、本発明を空気調和装置に実施した場合について説明する。
なお、上記及び以下の記載では、リサイクル工程において回収されたプラスチック部品から生成されたプラスチックを「再生プラスチック素材」、この再生プラスチック素材とバージン素材を混合したものを「再生プラスチック」と称している。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室内機を示す外観斜視図である。また、図2は、この室内機を示す分解斜視図である。以下、これら図1、図2を用いて、室内機1の構成について説明する。
室内機1の筐体部分は、熱交換器9やファンモーター14等の主要部品を保持するボックス2、外郭の形状を構成するパネル3、パネル3の正面開口を開閉自在に覆うとともに、正面の意匠部となる意匠パネルであるグリル5、パネル3とボックス2を締結するボルトの頭部を覆って隠すネジキャップ4、据付け作業時に配管接続作業を容易にするための部品であるコーナーボックス7、及び室内の壁面に当該室内機1を設置するためにその壁面に取り付け固定される鉄製の据え付け板6等より形成されている。室内機1の筐体には、その上部(より詳しくはパネル3の上部)に室内空気を吸引するための吸込口1bが形成されている。また、室内機1の筐体の下部には、吸込口1bから吸い込まれた室内空気を熱交換器9にて冷媒と熱交換することで生成される調和空気である温風や冷風を吹き出すための吹出口1aが形成されている。吹出口1aには、室内機1が吹き出す調和空気の方向を上下方向に調節するための上下風向ベーン16が設けられている。上下方向に回動可能な上下風向ベーン16は、この空気調和装置の運転停止時には、吹出口1aを覆うような状態で停止することで、グリル5と同様に室内機1の正面の意匠を担っている。
室内機1の内部には、ボックス2とパネル3との間に(より詳しくは、ボックス2とパネル3との間に形成される空間内の上側に)、熱交換器9が設けられている。熱交換器9には、室外機に通じる冷媒配管(図示せず)と連結する配管ジョイント26,27が接続されている。
また、室内機1の内部には、ボックス2とパネル3との間に(より詳しくは、ボックス2とパネル3との間に形成される空間内の下側に)、ファン10、ファン10を回転させるファンモーター14、ファンモーター14をボックス2へ固定するためのモーター保持具15(モーターベット15a、モーターカバー15b)、熱交換器9に付着した結露水を回収するノズル12、ノズル12にたまった結露水を屋外に放出するためのドレンホース11、室内機1が吹き出す空気の方向を左右方向に調節するための左右風向ベーン13、左右風向ベーン13を駆動するベーンモーター25等が設けられている。ノズル12は、その下面が吹出口1aの上面部分を構成しており、その下面に左右風向ベーン13が取り付けられている。そして、ノズル12の上面が、熱交換器9の下方に熱交換器9と空間を介して位置し、その上面にて熱交換器9で生成される結露水を回収してドレンホース11へと導いている。
ボックス2とパネル3との間には、室内制御基板20、室内制御基板20を保持する基板ホルダー21、基板ホルダー21の開口部を閉じるための電気品カバー19、熱交換器9の配管温度を検出する管温サーミスタ18、電気品ボックス23、室内温度を検出する室温サーミスタ24等も設けられている。室内制御基板20には、電源コード17が接続されている。VAクランプ22は、室内機1と室外機100を接続する通信ケーブル(図示せず)を固定している。
また、室内機1の内部には、空気の流れにおける熱交換器9の上流側に、吸込口1bから吸い込んだ室内空気中に含まれる埃の侵入を防止するエアフィルター8が設けられている。
これら室内機1を構成する部品のうち、ボックス2、パネル3、ネジキャップ4、グリル5、コーナーボックス7、エアフィルター8、ファン10、ノズル12、左右風向ベーン13、モーターベット15a、モーターカバー15b、上下風向ベーン16、基板ホルダー21、及びVAクランプ22が、プラスチックで形成されたプラスチック部品である。
図3は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室外機を示す外観斜視図である。また、図4は、この室外機に格納される部品を示す分解斜視図である。以下、これら図3及び図4を用いて、室外機100の構成について説明する。
室外機100の筐体部分は、正面と一方の側面を覆うフロントカバー102、底板となるベース103、他方の側面と背面の一部を覆うバックパネル109及び天面を覆うトップパネル114により形成される。これらは、いずれも鉄製であり、工具を使用することで、手で分解できる。さらに、室外機100の筐体部分には、例えば同材質のプラスチック(例えばポリプロピレン(PP))で統一された、ファン116の通風出口の開口を通風可能に覆う格子状のファンカバー101、室内機1と室外機100の電源線を結ぶ端子台120、バックパネル109の側面開口部を覆って端子台120等をカバーするサービスパネル108、熱交換器115のコーナー部に対向して設置され熱交換器115を保護するコンデンサーネット112、が取り付けられている。
室外機100の筐体内部には、圧縮機105、組立パイプ110、ストップバルブ106,107、四方弁111、ファン116、ファン116を回転駆動させるモーター117、ファン116及びモーター117を支持するモーターサポート113、筐体内部を機械室(圧縮機105が位置する空間)と通風室(ファン116が位置する空間)とに仕切るセパレーター104、及び熱交換器115等が設けられている。
また、室外機100の筐体内部には、機械室の上部に、マイコン等を搭載した室外制御基板121、室外制御基板121を固定する基板ホルダー122、リアクタ118、及び室外電気品ボックス123が設けられている。また、室外機100の筐体内部には、通風室に、室外温度(外気温度)を検出するサーミスタ119が設けられている。図示してはいないが、機械室には、圧縮機105の表面温度を検出する圧縮機温度検知サーミスタや、圧縮機105の吐出側で圧縮機105近傍に接続する組立パイプ110の吐出配管表面温度(圧縮機105から吐き出された吐出冷媒ガス温度に相当する温度)を検出する吐出温度検知サーミスタも設置されている。これらサーミスタの検出値は、当該空気調和装置の運転制御や各種構成要素、部品を保護するために使用される。
これら室外機100を構成する部品のうち、ファンカバー101、サービスパネル108、コンデンサーネット112、ファン116、端子台120、及び基板ホルダー122が、プラスチックで形成されたプラスチック部品である。
本実施の形態1では、次に示す方法によって、再生プラスチック部品の物性(例えば、強度、流動性、熱膨張率、熱収縮率、表面荒さ等)を向上させている。そして、これら再生プラスチック部品を、室内機1及び室外機100を構成するプラスチック部品として用いている。
以下では、まず、廃棄された空気調和装置等の電化製品(廃棄物)からプラスチック部品を回収して再生プラスチック素材を生成し、この再生プラスチック素材を用いて形成(成形)された再生プラスチック部品を空気調和装置等の電化製品に組み込むまでの流れを説明する。そして、回収されたプラスチック部品から生成される再生プラスチック素材の物性を向上させる方法について説明する。その後、再生プラスチック部品が、室内機1及び室外機100のどの部品に用いられているかを説明する。
図6は、本発明の実施の形態1における、廃棄物から回収されたプラスチックの再利用工程を示すフローチャートである。
空気調和装置等の電化製品が廃棄される場合、市役所等の公的機関、廃却品を扱う専門の業者、家電品販売店、メーカー等により、リサイクルセンターに搬入される(ステップS1〜S2)。リサイクルセンターに搬入された空気調和装置等の電化製品は、例えば工具等を用いた手作業により、分解・解体作業が行われる(ステップS3)。
例えば室外機100の場合、内部に配管を接続するストップバルブ106と端子台120を収納するサービスパネル108を取り外す。そして、ストップバルブ106より室外機100の内部に封入された冷媒を回収する。次に、トップパネル114、フロントカバー102、バックパネル109等の外観部品を、例えば工具等を用いた手作業により取り外す。さらに、電気品等の電気部品を取り外し、ファン116、モーターサポート113、組立パイプ110、四方弁111、圧縮機105、セパレーター104、熱交換器115等の取り外しを、随時手作業により行う。
また、例えば室内機1の場合、グリル5、据付け板6、パネル3、エアフィルター8、コーナーボックス7、熱交換器9、ファン10、室内制御基板20及びファンモーター14等を、例えば工具等を用いた手作業により取り外す。
分解・解体された各部品は、プラスチックか否かが判別される(ステップS4)。分解・解体された各部品がプラスチックでない場合、ステップS10に進む。そして、鉄、銅及びアルミ等は再生され、ダストは廃棄される(ステップS10)。なお、銅とアルミで構成された熱交換器9,115の様に手で解体しにくい部品に関しては、破砕機及び分別機を用いて、銅とアルミの分別作業を行う。
分解・解体された各部品がプラスチックの場合、ステップS5に進み、選別が容易か否かを判別する。材質の選別が容易なプラスチック部品の場合、ステップS6に進み、各材質ごとに収集される。選別が容易なプラスチック部品としては、例えば、プラスチック部品に材質の表示がされているものである。このような部品は、材質表示に基づき、材質毎に選別する。
また、ファン10,116は、強度を保つため、プラスチックにガラス繊維等を混入しているケースがある。このため、本実施の形態1では、ファン10を選別しやすい形状に工夫している。
室内機1のファン10は、貫流ファンが一般的である。このため、ファン10の両端には、ファン10を回転させるために必要な金属シャフトが、防振ゴムとともにインサート成形されている。金属シャフトや防振ゴムは、ファン10をリサイクルする上で異物となり、その混入はリサイクル材の品質低下につながる。よって、ファン10回収時、該当部位を除去する必要がある。このため、ファン10の端部に略円盤状のプレートを形成し、このプレートとファン10本体とを、複数本の細いブレードで連結している。端部のプレートとファン10本体との連結部をハンマー等で叩くと、連結部を破壊でき、ファン10本体と金属シャフト及び防振ゴムとを容易に分離することができる。なお、ファン10の本体部分には、ファン10の偏芯を補正するためのバランスピースが備えつけられている場合がある。バランスピースは通常金属であるため、これも事前に除去する必要がある。このような場合、リサイクル工程の主要個所に金属異物除去のための磁石を備え付けることにより、バランスピースを除去できる。
本実施の形態1では特に言及していないが、室外機100のファン116においても、ファン116の本体部分を容易に分離できる構成にするとよい。
ステップS6で収集された選別の容易なプラスチック部品は、異物等が付着している場合が多い。このため、ステップS6で収集された選別の容易なプラスチック部品を洗浄し、プラスチック部品から異物を除去する(ステップS40)。この際、プラスチック部品の形状そのままでは、保管時のスペース効率が悪いばかりでなく、洗浄がしにくくなる。このため、プラスチック部品をある程度の大きさに粉砕することが望ましい。したがって、ステップS40に先だって、プラスチック部品を粉砕する(ステップS7)。プラスチック部品を粉砕する際、あまり細かく粉砕するとステップ40の洗浄工程(異物除去工程)における物理的な剥離作用が期待できなくなるため、数cm〜20cm程度の大きさに粉砕を留めることが望ましい。
ステップS40で洗浄されたプラスチックの粉砕物に組成調整作業(ステップS41)を行うことにより、再生プラスチック素材を生成することができる。
ところで、廃棄された家電製品等から生成された再生プラスチック素材は、同材質の表示がされているものであっても、物性のバラツキが大きい。また、洗浄工程において全ての異物を除去することは難しく、再生プラスチック素材には多少なりとも異物が混入してしまう。また、組成調整作業においてバージン素材に近い物性の再生プラスチック素材を生成することも不可能ではないが、検査費用や調整費用等に多額の費用がかかってしまう。
そこで、本実施の形態では、以下に示す方法によって、再生プラスチック素材の物性をバージン素材に近づけている。つまり、後述する再生プラスチックを得ている(ステップS42)。そして、この再生プラスチックを用いて再生プラスチック部品を形成し、従来では再生プラスチック部品を用いることができなかった箇所に再生プラスチック部品を用いて、空気調和装置等の家電品を組み立てる(ステップS43)。なお、再生プラスチックの生成方法については後述する。
一方、ステップS5において選別が容易でないと判断されたプラスチック部品は、様々な材質が混在したプラスチック(以後、混合プラスチックという)として保管される(ステップS21)。実際のリサイクル工程においては、ステップS6に進むプラスチック部品よりも、混合プラスチックとなるプラスチック部品の方が多い。
これら混合プラスチックは、混合プラスチックのままでは再利用(再生プラスチック部品の生成)ができないので、ステップS22〜ステップS32に示す方法において、各材質ごとに選別される。ステップS22〜ステップS32では、空気調和装置等の家電製品の主要なプラスチック材料であるポリプロピレン樹脂(PP)、ポリスチレン樹脂(PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)の選別方法について説明する。
ステップS21で回収された混合プラスチックは、破砕機等によりステップS22で所定の大きさに粉砕される。そして、比重選別により、ポリプロピレン樹脂(PP)と、ポリスチレン樹脂(PS)及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)と、を選別する(ステップS25,26)。PPは、水より軽い特徴があるので、水槽から水に浮くプラスチックを取り出す比重選別を利用して、PPのみを選別することができる(ステップS27,28)。
なお、混合プラスチックから再生プラスチック素材を生成しない場合、製鉄所の高炉還元剤として混合プラスチックを利用してもよい(ステップS24)。
PS及びABSは、静電選別により選別する。この方法は、PS及びABSの帯電状態の違いを利用する方法である。具体的には、ABSとPSを含む混合プラスチックの粉砕物をお互いに擦り合わせ、帯電(静電気を発生)させる。電圧を印加した電極間に帯電した粒状のプラスチックを落下させる。帯電した静電気と異なる電極側へ落下軌道を変化させることにより、ABSとPSの選別・回収が可能となる(ステップS29〜32)。ここで、マイナス側電極に引き寄せられるのがABSであり、プラス側電極に引き寄せられるのがPSとなる。すなわち、ABSがプラスに帯電し、PSがマイナスに帯電するのである。
混合プラスチックから選別されたPP、PS及びABSの粉砕物のそれぞれは、洗浄されて、異物が除去される。ステップS40で洗浄されたPP、PS及びABSの粉砕物のそれぞれに組成調整作業(ステップS41)を行うことにより、PP、PS及びABSの再生プラスチック素材を生成することができる。
混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材は、選別が容易なプラスチック部品から生成された再生プラスチック素材と比べて異物等の混入が多く、より物性のバラツキが大きい。このため、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材は、選別が容易なプラスチック部品から生成された再生素材と比べ、より再利用が難しい。しかしながら、本実施の形態では、以下に示す方法によって、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材の物性をバージン素材に近づけている。つまり、後述する再生プラスチックを得ている(ステップS42)。そして、この再生プラスチックを用いて再生プラスチック部品を形成し、従来では再生プラスチック部品を用いることができなかった箇所に再生プラスチック部品を用いて、空気調和装置等の家電品を組み立てる(ステップS43)。混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材を再利用することにより、資源有効利用をさらに推進できるのである。
次に、再生プラスチック素材の物性を向上させる方法について説明する。なお、本実施の形態1では、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材が再利用可能なように、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材の物性の向上を図っている。つまり、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材を用いて形成された再生プラスチック部品を空気調和装置等の家電製品に利用できるように、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材の物性の向上を図っている。混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材は、選別が容易なプラスチック部品から生成された再生プラスチック素材よりも、物性が劣っているからである。つまり、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材を再利用できれば、同条件で物性を向上させることにより、選別が容易なプラスチック部品から生成された再生プラスチック素材は当然に再利用可能だからである。
本実施の形態1では、再生プラスチック素材とバージン素材とを混合することにより、再生プラスチック素材の物性の向上を図っている。つまり、再生プラスチック素材とバージン素材とを混合することにより、再生プラスチック素材よりも物性の向上した再生プラスチックを得ることができる。
なお、ここでバージン素材とは、石油等から作られた素原料よりプラスチックとして合成された後で一度も成形品としては加工されたことのない未使用プラスチック素材のことである。
また、再生プラスチック素材のみから生産される部品だけでなく、再生プラスチック素材とバージン素材とを混合して生産される部品も、再生プラスチック部品と称する。すなわち再生プラスチック部品とは、再生プラスチック素材を含んで生産されるプラスチック部品を指している。
図7は、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合(混合率)と引っ張り強度との関係を示す特性図である。また、図8は、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合(混合率)と曲げ強度との関係を示す特性図である。
なお、図7及び図8の横軸は、重量%を示している。また、100%は全て再生プラスチック素材のときの強度、0%は全てバージン素材のときの強度を示している。
また、PP、PS、ABSともに同様の特性を示したので、PP、PS、ABSの特性を示すよう、図7の引っ張り強度及び図8の曲げ強度は変化率として示している。
図7及び図8に示すように、再生プラスチックに再生プラスチック素材を混合することにより、引っ張り強度及び曲げ強度の双方は、再生プラスチック素材単体よりも大きくなっている。また、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合が少なくなるほど、引っ張り強度及び曲げ強度の双方は、バージン素材に近くなる。
なお、図示しないが、その他の物性においても、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合が少なくなるほど、その物性はバージン素材に近くなる。
このため、再生プラスチック素材とバージン素材とを混合して再生プラスチックを生成し、この再生プラスチックを用いて再生プラスチック部品を形成することで、従来では使用できなかった箇所に再生プラスチック部品を使用することができるようになる。
また、発明者らが再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合についてさらに検討したところ、再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックは、その物性がバージン素材と遜色のないものであることがわかった。
例えば、発明者らは、プラスチック部品の強度を検証する基準の1つとして、ネジ部の強度試験を行っている。この強度試験は、雌ネジが形成されるボス部を有するプラスチック部品の強度試験である。具体的には、このプラスチック部品に対し、対象部品(プラスチック部品にネジ固定される部品)のネジ固定及び取り外しを所定の複数回繰り返す。所定回数中にネジが締結不可能とならないか、また所定回数後に、プラスチック部品のボス部に変形、割れ等が発生していないかを確認する。
再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いた再生プラスチック部品は多くのサンプル数(N数)のいずれにおいても、ネジ部の強度試験をクリアし、バージン素材で形成したプラスチック部品と遜色ない強度を示した。
また、ネジのボス部の破壊トルク試験においても、再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いた再生プラスチック部品は、多くのサンプル数(N数)のいずれにおいても、バージン素材で形成したものと同様に所定の規格値をすべてクリアできた。
再生プラスチック素材の割合が60重量%を越えると、部品によっては上記のボス部の強度評価試験をクリアできないものが散見されるようになり、その発生頻度は割合(混合率)が100重量%に近づくほど高くなる傾向にある。
なお、再生プラスチック素材の割合が60重量%より大きい再生プラスチックにおいても、バージン素材と遜色のない強度の再生プラスチック部品を形成することは可能ではある。しかしながら、この場合では、組成調整作業において酸化防止剤を含む添加剤の調整を行う必要がある等、再生プラスチック部品の製作コストが増加してしまう。このため、再生プラスチック素材の利用率を高めるためには、コスト面から考えても、再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いて、バージン素材と遜色のない強度の再生プラスチック部品を形成することが好ましい。
また、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合は、低ければ低いほど、その強度は向上する。しかしながら、再生プラスチック素材の利用率の向上という観点から鑑みると、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合は、10重量%以上が好ましい。
次に、本実施の形態1に係る室内機1及び室外機100において、上記の再生プラスチックから形成された再生プラスチック部品が用いられている箇所について説明する。
なお、以下に示す再生プラスチック部品の使用箇所は、あくまでも一例である。以下に示す以外の部品を再生プラスチック部品で形成しても、もちろんよい。
室内機1では、例えばパネル3、ノズル12、モーター保持具15(モーターベット15a、モーターカバー15b)、及び左右風向ベーン13が、再生プラスチックにより形成されている。
パネル3は、室内機1の中でもプラスチックを多量に使用する部品である。また、パネル3は、外観意匠部としては側面のみとなり、比較的外観意匠に影響されにくい部品である。また、パネル3は、熱交換器9、ファン10、ファンモーター14等の重量物を保持する必要がなく、強度をあまり必要としない部品である(これらの保持は、ボックス2が担っている)。したがって、本実施の形態1では、再生プラスチックにより形成したパネル3を用いている。
なお、室内機1が動作すると、物性の異なるプラスチック部品同士が互いに接していると、温度差によりそれらが異なる量の熱収縮又は熱膨張することで、部品間でこすれ音(軋み音)が発生する場合がある。後述するようにパネル3と接触するボックス2及びグリル5はバージン素材で形成されているので、部品間のこすれ音(軋み音)の発生を抑制するため、本実施の形態1に係るパネル3は、再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いている。具体的には、本実施の形態1に係るパネル3は、再生プラスチック素材の割合が50重量%の再生プラスチックを用いている。このようにすることで、パネル3の熱膨張率及び熱収縮率がボックス2及びグリル5の熱膨張率及び熱収縮率と近くなり、部品間でのこすれ音(軋み音)の発生を抑制することができる。
ノズル12は、外観意匠に影響されない部品であり、室内機1の中でもプラスチックを比較的多量に使用する部品である。このため、本実施の形態1では、再生プラスチックにより形成したノズル12を用いている。
また、ノズル12は、バージン素材で形成されたボックス2に取り付けられる。したがって、部品間でのこすれ音(軋み音)の発生を抑制するため、本実施の形態1に係るノズル12は、再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いている。具体的には、本実施の形態1に係るノズル12は、再生プラスチック素材の割合が50重量%の再生プラスチックを用いている。
モーター保持具15は、外観意匠に影響されない部品であり、室内機1の中でもプラスチックを比較的多量に使用する部品である。このため、本実施の形態1では、再生プラスチックにより形成したモーター保持具15を用いている。
また、モーター保持具15は、ファンモーター14をボックス2に保持するための部品であり、強度が求められる部品である。また、モーター保持具15は、バージン素材で形成されたボックス2に取り付けられる。したがって、強度確保や部品間でのこすれ音(軋み音)の発生を抑制する目的により、本実施の形態1に係るモーター保持具15は、再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いている。具体的には、本実施の形態1に係るモーター保持具15は、再生プラスチック素材の割合が50重量%の再生プラスチックを用いている。
左右風向ベーン13は、外観意匠部ではあるが、温風や冷風の吹出口1aに設けられる部品であり、埃や汚れが付着しやすい部品である。また、左右風向ベーン13は、荷重が加わる部品ではないために、強度をあまり必要としない。また、左右風向ベーン13は、リサイクルセンターでのリサイクル工程において、再生プラスチック部品として選別・回収するのが容易である。このため、本実施の形態1では、再生プラスチックにより形成した左右風向ベーン13を用いている。
また、室外機100では、例えば、サービスパネル108、ファンカバー101、及びコンデンサーネット112が、再生プラスチックにより形成されている。
リサイクル工程で回収されるプラスチック部品は、材質が同じものであっても、その色調は様々である。このため、再生プラスチック部品は、バージン素材から形成されたプラスチック部品と比べて、色調のバラツキが大きい。しかしながら、室外機100は屋外に設置されるため、室外機100の外郭部品は意匠的な影響を受けない(色調のバラツキがある程度あっても差し支えない)。このため、室外機100では、外郭部品であるサービスパネル108、ファンカバー101、及びコンデンサーネット112にも、再生プラスチック部品を用いている。
なお、本実施の形態1では、室内機1のボックス2をバージン素材で形成している。
ボックス2は、熱交換器9、ファンモーター14、電気品等が取り付けられる部品であり、据え付け板6を介して壁面に固定される部品である。このため、ボックス2は強度を求められる。このため、本実施の形態1では、ボックス2をバージン素材で形成している。なお、再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いることにより、バージン素材と遜色のないボックス2を得ることはできる。しかしながら、本実施の形態1では、安全をみて、ボックス2をバージン素材で形成している。
また、本実施の形態1では、室内機1のグリル5をバージン素材で形成している。
上述のように、再生プラスチック部品の色調は、バージン素材から形成したプラスチック部品の色調と比較して、バラツキが大きい。このため、室内機1の正面意匠部を構成するグリル5は、バージン素材で形成されたプラスチック部品を使用している。
また、室内機1のファン10や室外機100のファン116は、再生プラスチック素材を用いて、再生されている。リサイクルセンターで回収されるファン10,116の素材は、アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS)で統一されているからである。また、ファン10,116は、選別が容易なように形成されているからである。このため、再生プラスチック素材を用いて再生しても、バージン素材に近い特性のファン10,116を形成できるからである。
以上、本実施の形態1のように再生プラスチック部品を形成することにより、その物性が向上する(バージン素材の物性と近くなる)。このため、従来では使用できなかった箇所に再生プラスチック部品を使用することができ、再生プラスチック素材の利用率、すなわち、回収されたプラスチックの再利用率を向上させることができる。
また、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合を60重量%以下とすることで、バージン素材で形成されたプラスチック素材と遜色のない再生プラスチック部品を得ることができる。このため、従来では使用できなかった箇所により再生プラスチック部品を使用することができ、再生プラスチック素材の利用率、すなわち、回収されたプラスチックの再利用率をより向上させることができる。
また、再生プラスチックに混合する再生プラスチック素材として、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材を用いることもできる。混合プラスチックは、選別の容易なプラスチック部品よりも多くの量が回収されるが、従来では再利用し難かったものである。本実施の形態1のように混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材を再生プラスチック部品として用いることで、回収されたプラスチックの再利用率をより向上させることができる。また、混合プラスチックを利用することで、従来よりも安定して、再生プラスチック素材を入手することができるようになる。
実施の形態2.
上述のように、物性の異なるプラスチック部品同士が互いに接すると、それぞれの熱収縮量や熱膨張量が異なることにより、部品間でこすれ音(軋み音)が発生する場合がある。このこすれ音(軋み音)の発生を抑制するため、実施の形態1では、再生プラスチックに混合する再生プラスチック素材の量を60重量%以下とした。
以下の構成を併用することにより、部品間で発生するこすれ音(軋み音)の発生をより防ぐことが可能となる。
なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図9は、実施の形態2に係る室内機のボックス及びパネルを示す分解斜視図である。図10は、図9のA部拡大図である。図11は、これらボックス及びパネルの上部取り付け構造を示す縦断面模式図である。また、図12は、これらボックス及びパネルの下部取り付け状態を示す説明図である。
ボックス2のパネル3と対向する端面部には、その上面側端部と側面側端部にリブ2aが形成されている。ボックス2のパネル3と対向する端面部には、その上面側端部に係合凸部2bが形成されている。また、ボックス2のパネル3と対向する端面部には、その下面側端部に雌ねじ2eが形成されるボス部2dが形成されている。
パネル3のボックス2と対向する端面部には、係合凸部2bと整合する位置に係合凸部3aが形成されている。パネル3のボックス2と対向する端面部には、その上面側端部に、横方向に延びるリブ3bが形成されている。また、パネル3のボックス2と対向する端面部には、ボス部2dの雌ねじ2eが形成される位置と整合する位置に貫通孔3cが形成されている。
パネル3の上部は、係合凸部3aと係合凸部2bとが係合することにより、ボックス2に取り付けられる。また、パネル3の下部は、貫通孔3cを貫通したネジ30がボス部2dに螺入されることにより、雌ねじ2eが形成され、ねじ固定されて取り付けられる。
パネル3がボックス2に取り付けられた状態では、係合凸部3aと係合凸部2bとが、図11(a)に示すように接触している。また、リブ2aが設けられている範囲では、リブ2aとリブ3bとが、図11(b)に示すように接触している。また、リブ2aが設けられていない範囲では、ボックス2の端面部に形成された段部2cとリブ3bとが、図11(c)に示すように一定の隙間を保った位置関係になっている。
このように、パネル3及びボックス2に凸部(リブ2a、係合凸部2b、係合凸部3a)を設け、両者の接触面積を低減することにより、部品間で発生するこすれ音(軋み音)の発生をより防止することが可能となる。
なお、凸部はパネル3及びボックス2の両者に設ける必要はなく、パネル3又はボックス2の一方に凸部が設けられていてもよい。
また、パネル3とボックス2との下部取り付け構造はネジ止め固定となっているので、部品間で発生するこすれ音(軋み音)の発生の心配はない。ネジ止め部分では、パネル3及びボックス2の熱膨張及び熱収縮が一体的になり、こすれが生じることがないためである。
凸部を設けることによる両部品間の接触面積の低減は、その他の箇所でも採用することができる。例えば、室内機1のパネル3とグリル5との接触部に凸部を設けてもよい。
図13は、本発明の実施の形態2に係るパネル及びグリルの取り付け状態を示す縦断面模式図である。
グリル5の上部は、パネル3の上部に回動自在に取り付けられている。グリル5を回動することにより、パネル3の前面部を開閉できるようになっている。
図13に示すように、グリル5のパネル3と対向する面には、凸部5aが形成されている。これにより、グリル5がパネル3の前面部を閉止した際、グリル5とパネル3とは、凸部5aで接触することとなる。このため、両者の接触面積を低減することにより、部品間で発生するこすれ音(軋み音)の発生を防止することが可能となる。
実施の形態3.
再生プラスチック部品の接触部に以下の構成を採用しても、部品間でのこすれ音(軋み音)の発生をより防止することが可能となる。
なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1又は実施の形態2と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図14は、本発明の実施の形態3に係る室内機のモーター保持具の取り付け状態を示す分解斜視図である。また、図15は、本発明の実施の形態3に係る室内機のモーター保持具の取り付け状態を示す縦断面模式図である。
室内機1のファンモーター14を保持するモーター保持具15は、ボックス2に取り付けられるモーターベット15aとモーターカバー15bから構成されている。図15に示すモーターベット15aの貫通孔にモーターカバー15bの凸部を挿入することにより、モーターカバー15bの凸部外周に形成された段部がモーターベット15aの貫通孔に係合される(以後、この係合部を係合部15cという)。これにより、モーターベット15aとモーターカバー15bとが接続され、ファンモーター14を保持する。
モーター保持具15は重量のあるファンモーター14を保持するため、係合部15cの面積をある程度確保する必要がある。このため、モーターベット15aやモーターカバー15bが熱膨張した際、部品間でこすれ音(軋み音)の発生が懸念される。また、モーターベット15aはバージン素材で形成されたボックス2に取り付けられるため、両者の接触部においても、部品間でこすれ音(軋み音)の発生が懸念される。
本実施の形態3では、このようなこすれ音(軋み音)の発生が懸念される箇所に潤滑層を形成している。潤滑層の形成方法は任意であるが、本実施の形態3では、フッ素系コーティング剤を塗布している。塗布後にフッ素系コーティング剤中に含まれる水分が蒸発することで、塗布面にフッ素膜が形成される。
こすれ音(軋み音)の発生が懸念される箇所に潤滑層を形成することにより、部品間の摩擦抵抗が低減し、部品間でのこすれ音(軋み音)の発生をより防止することが可能となる。
なお、潤滑層を形成する箇所は、図15に示す箇所に限られるものではない。再生プラスチック部品が接触する箇所であれば、潤滑層の形成箇所は任意である。例えば、実施の形態2で示したパネル3やボックス2の凸部に潤滑層を形成してもよい。
実施の形態4.
再生プラスチック部品の接触部に以下の構成を採用しても、部品間でのこすれ音(軋み音)の発生をより防止することが可能となる。
なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態1〜実施の形態3と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図16は、本発明の実施の形態4に係る室内機のパネルとノズルとの接触状態を示す縦断面模式図である。
例えば図12で示したように、室内機1のノズル12は、パネル3とボックス2に挟持されて固定される。このとき、ノズル12とパネル3とは、図16のように接触している。具体的には、ノズル12に形成されたリブ12aとパネル3に形成された凹溝3dとが接触している。
本実施の形態4では、ノズル12に形成されたリブ12aとパネル3に形成された凹溝3dとの間に、緩衝材31を設けている。本実施の形態4では、緩衝材31として不織布(フェルト)を用いている。
ノズル12に形成されたリブ12aとパネル3に形成された凹溝3dとの間に緩衝材31を設けることにより、両部品のこすれを防止できるとともに、これら部品間でのこすれ音(軋み音)の発生をより防ぐことが可能となる。
なお、緩衝材31を設ける箇所は、図16に示す箇所に限られるものではない。再生プラスチック部品が接触する箇所であれば、緩衝材31を設ける箇所は任意である。例えば、実施の形態2で示したパネル3やボックス2の凸部に緩衝材31を設けてもよい。また例えば、実施の形態3で示した潤滑層の上面に緩衝材31を設けてもよい。
実施の形態5.
発明者らは、再生プラスチックを用いての再生プラスチック部品の形成に射出成形を採用するため、再生プラスチックの流動性について検討した。その検討結果を以下に示す。
なお、本実施の形態5において、特に記述しない項目については実施の形態1〜実施の形態4と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図17は、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合(混合率)とMFRとの関係を示す特性図である。図17の横軸は、重量%を示している。また、100%は全て再生プラスチック素材のときのMFR、0%は全てバージン素材のときのMFRを示している。この図17は、PSのMFRを示すグラフである。
MFR(Melt Flow Rate)とは、プラスチックの流動性を示す指標であり、図17では、220℃に加熱し、98Nの圧力で押出したときに容器開口部から10分間あたりに押出された樹脂量(g)である。図17に示すように、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合(混合率)が小さくなるほど、流動性は向上している。しかしながら、再生プラスチック素材の割合に対するこの流動性の差は小さく、特に実施の形態1で強度的に遜色のないことが確認できている再生プラスチック素材の割合が60重量%のものと、0重量%(全てバージン素材)との差はわずかなものであることがわかる。
また、発明者らは、バージン素材で使用している金型を利用して、再生プラスチックを用いた射出成形を行った。その結果、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合が60重量%以下のものでは、いずれの部品においても、未充填箇所が発生することなく再生プラスチック部品の成形が可能であることを確認した。すなわち、バージン素材と再生プラスチックとで型を共通に使用できることを確認することができた。ある部品を形成する場合、バージン素材を用いても、再生プラスチックに占める再生プラスチック素材の割合が60重量%以下の再生プラスチックを用いても、同一の金型を用いて射出成形することができる。したがって、例えば再生プラスチック素材を入手することができず、ある期間だけバージン素材で射出成形することになった場合でも、金型変更等の段取り替えが不要となり、生産効率が向上する。
なお、再生プラスチック素材の割合が60重量%より大きい場合であっても、さらに100重量%再生プラスチック素材を用いた場合であっても、部品によってはバージン素材で使用している金型をそのまま使用して再生プラスチック部品の成形ができることもわかった。
しかしながら、射出成形後の部品を観察すると、再生プラスチックを用いて射出成形を行った場合、バージン素材で射出成形した場合よりもシルバー(銀条)の発生頻度が多いことがわかった。
そこで、以下のような対策を講じることにより、再生プラスチックを用いて射出成形を行った際のシルバーの発生頻度を抑制するとよい。
図18は、本発明の実施の形態5に係る金型の一例を示す図である。図18(a)は金型を示す外観斜視図であり、図18(b)は金型の要部を示す断面図である。また、図18(b)に示す実線矢印は再生プラスチック210の流れ方向を示し、図18(b)に示す破線矢印はガスの流れ方向を示す。
再生プラスチック素材は、再生時に再度加熱されているため、分子鎖が切断されて短くなっている場合がある。このため、再生プラスチックを用いて射出成形する場合にシルバーの発生頻度が増加する理由の1つとして、射出成形時のせん断発熱によるガス生成の促進が考えられる。
そこで、本実施の形態5に係る金型200は、金型本体201に開口部を設け、この開口部に入れ子202を挿入している。これにより、金型本体201の開口部と入れ子202との間に、ガス抜き通路203を形成している。
シルバーは、再生プラスチック部品の肉厚変化部や、再生プラスチック210の合流部に発生することが多い。このため、再生プラスチック部品の肉厚変化部や、再生プラスチック210の合流部に、ガス抜き通路203を形成している。
このように金型200を構成することにより、射出成形時のせん断発熱によって生成されたガスは、ガス抜き通路203から金型外部へ放出される。このため、シルバーの発生を抑制することができる。
ガス拭き通路203は、その幅が0.02〜0.03mm程度の狭い幅の通路である。そのため生成されたガスはここを通過して金型外部へと流出するが、溶融状態のプラスチックは流路抵抗が大きいため、ここから流出してしまうことはない。よって、このようなシルバー発生頻度抑制対策を施した金型を、バージン素材に使用しても差し支えない。バージン素材ではガスの発生がないような箇所にガス抜き通路203が存在していても成形上の影響はない。そして、バージン素材であっても、肉厚変化部や合流部でガスが発生することもあり、その場合には同様にガス抜き通路203からガスを放出でき、シルバーの発生を抑制できる。このため、ガス抜き通路203を設けた金型を、バージン素材と再生プラスチックとで共通に使用(共用化)すれば、バージン素材であっても再生プラスチックであっても、成形部品のシルバーの発生が抑制できることになり、生産効率の向上だけでなく、成形部品の品質向上も図れる効果がある。
図19は、組成調整作業から再生プラスチックの生成までの流れを示すフローチャートである。詳しくは、図19(a)が本実施の形態5に係る組成調整作業から再生プラスチックの生成までの流れを示すフローチャートである。参考として、組成調整作業から再生プラスチックの生成までの従来の流れを図19(b)に示す。
本実施の形態5では、まず、洗浄工程を経たプラスチックの粉砕物を計量し、これらに添加剤や着色剤等を混合する(ステップS101)。そして、添加剤や着色剤等が混合されたプラスチック粉砕物を押出し、ペレット化する(ステップS102,103)。
図20に、ステップS102,103に用いる装置のライン構成を示す。図20(a)が本実施の形態5に係るライン構成である。参考として、図20(b)に従来のライン構成を示す。なお、図20(a)及び図20(b)では、溶融したプラスチックを310a、凝固したプラスチックを310b、ペレットを311として表している。
ホッパー301に投入されたプラスチック粉砕物は、押出機302に供給される。押出機302はプラスチック粉砕物を溶融し、溶融されたプラスチックを冷却水槽303に押し出す。
シルバーの発生頻度が増加する理由の1つとして、ペレット内に残留するガスがある。そこで、本実施の形態5では、プラスチックの溶融過程において、押出機302内のガスを真空ポンプ302aで吸引している。この吸引工程は、従来なかったものである(ステップS102,202参照)。押出機302内のガスを真空ポンプ302aで吸引することにより、ペレット内に残留するガスを低減することができ、シルバーの発生を抑制することができる。
冷却水槽303に入った溶融プラスチックは冷却され凝固する。凝固したプラスチックは、切断機304でペレットに切断される。このペレットは、振動機305及び脱水機306を通って、貯蔵タンク307に貯蔵される。
再び図19に着目すると、ステップS103で形成されたペレットは、ステップS104で異物が除去される。一度のペレット形成作業で形成された量を1ロットとすると、ステップS105では、1ロット分のペレットを混合する。廃棄されたプラスチック部品から得られたプラスチック粉砕物の物性はバラツキが大きい。このため、ペレット形成作業開始時のペレットとペレット形成作業終了時のペレットでは、物性が異なる場合がある。したがって、1ロット分のペレットを混合することにより、次工程で梱包された各梱包内のペレットの物性バラツキを抑制することができる。なお、従来、このステップS105を行わない場合もあった。
ステップS106では、混合されたペレットを、所定の重量毎に梱包する。そして、出荷前検査ののち(ステップS107)、出荷される。
このように組成調整作業から再生プラスチックの生成までを行うことによっても、再生プラスチックを用いて射出成形する際のシルバーを抑制することができる。
以上、実施の形態1から実施の形態5においては、再生プラスチックを主に空気調和装置の部品に用いた場合について説明した。これに限らず、再生プラスチックにより形成された再生プラスチック部品は、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ファクシミリ、パソコン等、種々の装置の部品に利用することができ、このように種々の装置の部品に使用することで、回収されたプラスチックの再利用率を大きく向上させることができるようになる。
また、当然なことではあるが、再生プラスチック素材を生成するために回収するプラスチック部品は、空気調和装置の部品に限るものではなく上記のような種々の装置の部品であってよく、このように種々の装置の部品を回収し再生プラスチック素材を生成することで、プラスチックの再利用率を向上させることができる。
再生プラスチック部品を更に再利用することで、プラスチックの再利用率をより向上できることは言うまでもない。ただし、先にも述べたが、再生プラスチック部品は、バージン素材から成るプラスチック部品と物性や特性が同一ではない。そのため、再生プラスチック部品が廃棄され回収される際に、素材の材質表示だけでなく、再生プラスチック部品であることが表示されていることが望ましい。分別作業者が再生プラスチック部品であることがわかる表示を、再生プラスチック部品に刻印等により明記しておくのである。これにより、再生プラスチック部品の分別が可能となり、例えば、材質の選別が容易な再生プラスチック部品であっても混合プラスチックとして回収する、といった方法を採ることができ、材質の選別が容易なプラスチック部品から生成する再生プラスチック素材の物性バラツキが大きくなることを防ぐことができる。
また、先にも述べているが、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材は、選別が容易な、すなわち元のバージン素材が明確であるプラスチック部品から生成された再生プラスチック素材と比べて異物等の混入が多く、物性のバラツキが大きい。このため、再生プラスチック部品に明記する再生プラスチック部品であることの表示においても、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材を使用した再生プラスチック部品であるのか、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材は使用していない再生プラスチック部品であるのか、区分けが可能となる表示があることが望ましい。これにより、混合プラスチックから生成された再生プラスチック素材を使用した再生プラスチック部品と使用していない再生プラスチック部品を分別することができ、例えば、これらをすべて混合プラスチックとして回収する場合においても、混合プラスチックをランク分けすることで、生成される再生プラスチック素材を、物性バラツキ度合いや異物混入度合いに応じたランクに分けることも可能となる。再生プラスチック素材の使用用途(それを使用した再生プラスチック部品の使用環境)に応じて、適宜ランクを選択すればよい。
また、再生プラスチック部品であることがわかる表示において、再生プラスチック部品に含まれる再生プラスチック素材の割合を併せて表示するのもよい。これにより回収時にその割合に応じたランク分けをすることも可能となる。これにより、例えば、再生プラスチック素材の割合が10重量%と低いものであれば、物性バラツキや異物の混入量は小さいとして、材質の選別が容易なプラスチック部品と同様に扱うとか、逆に再生プラスチック素材の割合が高いものであれば、混合プラスチックとして回収し、割合に応じてランク分けするというようなことができる。
以上のように、再生プラスチック部品の回収時にランク分けを行うことで、再生プラスチック素材の使用用途に応じた再利用が可能となって、再生プラスチック素材を利用できる範囲を拡大することができ、再生プラスチック部品の再利用が促進でき、プラスチックの再利用率の更なる向上を図ることができる。プラスチックの再利用率の向上は、資源の有効活用に大きく寄与するものである。
1 室内機、1a 吹出口、1b 吸込口、2 ボックス、2a リブ、2b 係合凸部、2c 段部、2d ボス部、2e 雌ネジ部、3 パネル、3a 係合凸部、3b リブ、3c 貫通孔、3d 凹溝、4 ネジキャップ、5 グリル、5a 凸部、6 据え付け板、7 コーナーボックス、8 エアフィルター、9 熱交換器、10 ファン、11 ドレンホース、12 ノズル、12a リブ、13 左右風向ベーン、14 ファンモーター、15 モーター保持具、15a モーターベット、15b モーターカバー、15c 係合部、16 上下風向ベーン、17 電源コード、18 管温サーミスタ、19 電気品カバー、20 室内制御基板、21 基板ホルダー、22 VAクランプ、23 電気品ボックス、24 室温サーミスタ、25 ベーンモーター、26 配管ジョイント(液側)、27 配管ジョイント、30 ネジ、31 緩衝材、100 室外機、101 ファンカバー、102 フロントカバー、103 ベース、104 セパレーター、105 圧縮機、106 ストップバルブ、107 ストップバルブ、108 サービスパネル、109 バックパネル、110 組立パイプ、111 四方弁、112 コンデンサーネット、113 モーターサポート、114 トップパネル、115 熱交換器、116 ファン、117 モーター、118 リアクタ、119 サーミスタ、120 端子台、121 室外制御基板、122 基板ホルダー、123 室外電気品ボックス、200 金型、201 金型本体、202 入れ子、203 ガス抜き通路、210 再生プラスチック、301 ホッパー、302 押出機、302a 真空ポンプ、303 冷却水槽、304 切断機、305 振動機、306 脱水機、307 貯蔵タンク、310a プラスチック(溶融状態)、310b プラスチック(凝固状態)、311 ペレット。

Claims (6)

  1. ポリプロピレン樹脂部品、ポリスチレン樹脂部品及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂部品が混在したものである混合プラスチックを粉砕するステップと、
    粉砕された前記混合プラスチックから、比重選別によりポリプロピレン樹脂を選別するステップと、
    比重選別後の前記混合プラスチックから、静電選別によってポリスチレン樹脂とアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂とを選別するステップと、
    を備えたことを特徴とするプラスチック素材の選別方法。
  2. 選別が容易なプラスチック部品か否かを判別するステップを備え、
    前記混合プラスチックは、判別が容易でないと判断されたプラスチック部品が集められたものであることを特徴とする請求項1に記載のプラスチック素材の選別方法。
  3. 選別が容易なプラスチック部品か否かを判別するステップに先だって、
    電化製品を分解・解体し、プラスチック部品を取り外す工程を備えたことを特徴とする請求項2に記載のプラスチック素材の選別方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のプラスチック素材の選別方法で選別された所定の材質のプラスチック素材と、該プラスチック素材と同材質のバージン素材と、が混合された再生プラスチックを用いて形成されていることを特徴とする再生プラスチック部品。
  5. 当該再生プラスチック部品は、空気調和装置の室内機のパネル、ノズル、モーター保持具、モーターカバー、及び左右風向ベーンのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項4に記載の再生プラスチック部品。
  6. 当該再生プラスチック部品は、空気調和装置の室外機のサービスパネル、ファンカバー、及びコンデンサーネットのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の再生プラスチック部品。
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