JP2006110859A - プラスチックの回収方法、ならびに当該方法により得られるプラスチック組成物原料およびプラスチック部材 - Google Patents

プラスチックの回収方法、ならびに当該方法により得られるプラスチック組成物原料およびプラスチック部材 Download PDF

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宏 高坂
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Hirosuke Sakai
宏祐 酒井
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隆三 堀
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洋平 川口
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Abstract

【課題】 複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材から、オーステナイト系のSUSビスなどのSUS部品などを効率的に回収した後に、破砕機を損傷することなく細破砕を行うことができるプラスチックの回収方法を提供する。
【解決手段】 複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材を破砕する工程と、廃プラスチック複合材の破砕物に含まれる磁性を有する材料のみを磁性金属検知機にて検知して除去する工程と、磁性を有する材料を除去後の破砕物を細破砕する工程とによって、略単一素材のプラスチックを分別回収するプラスチックの回収方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、廃家庭用電気製品、廃自動車製品などの廃プラスチック複合材を破砕してプラスチックを分別回収する方法およびそれにより得られるプラスチック組成物原料、プラスチック部材に関する。
近年、わが国では所得水準の向上に伴い、エアコンディショナ(本明細書においては、「エアコン」と呼称する。)、テレビジョン受信機(本明細書においては、「テレビ」と呼称する。)、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサなどの情報機器、プリンタ、ファックスなどの事務用機器、その他の各種の家具、文具、玩具などが、一般家庭に高い普及率で備えられるようになっており、家庭生活における利便性は飛躍的に向上しつつある。その結果、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄量も年々増加する傾向にある。
資源の有効利用のために、廃棄された家電製品などからプラスチックをリサイクルする方法が従来より知られている。たとえば、熱回収、電気回収のための燃料としてプラスチックを用いるサーマルリサイクル、高炉用還元剤に用いるなどのプラスチックの化学的性質を利用するケミカルリサイクル、プラスチック素材に用いてプラスチック製品として再生するマテリアルリサイクルなどが挙げられる。
家電製品の廃棄物は、通常、複数種類の材質が混合している(本明細書では、この複数種類の材質の混合したプラスチックを主体成分とする廃材を「廃プラスチック複合材」と呼称する。)。廃プラスチック複合材には、金属材料も混入していることもあるため、リサイクルに際してはこれを除去する必要がある。
このような技術として、たとえば特許文献1には、マテリアルリサイクルの一環として、まず使用済みのプラスチック製品を粗破砕機で破砕し、風力選別機でプラスチックのみを選別し、細破砕機にて細かく破砕(細破砕)した後、螺旋状の水流を用いて温水で洗浄を行う洗浄機にて破砕プラスチックを清浄にし、脱水機、乾燥機で乾燥させた後に、金属検出機にて混入金属を除去する方法が開示されている。
また特許文献2には、廃棄物を破砕して金属等を分別回収する装置として、金属分別装置の後に第一分級装置、プラスチックの低温での脆化特性を利用してプラスチックを選別的に破砕するための冷却装置と破砕機および第二分級装置を順に設け、第一分級装置で大きい方に分級された破砕物を上記の順に処理し、第二分級装置で分級された小さい方の廃棄物を第一分級装置で小さい方に分級された廃棄物と一緒に比重差で分別する比重選別装置を通すようにしたプラスチック選別装置を備える廃棄物処理装置が開示されている。このような特許文献2に記載の装置における金属分別装置には鉄系金属を磁気力で選別する磁気選別機、渦電流選別機が用いられ、使用済みプラスチック製品を破砕後、磁気選別機や渦電流選別機にて金属材料を取り除いた後、低温で破砕し、湿式比重分離でプラスチックの分別を行う。
特開2002−234030号公報 特開平6−226241号公報
しかし、上記特許文献1や特許文献2に開示された方法で選別を行うと、複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材にオーステナイト系のSUSビスなどのSUS部品が含まれていた場合(プラスチックについたままのもの)、プラスチックについているため風力選別機では分けられず、また渦電流選別機ではビスは小さ過ぎて渦電流選別機により発生する力が小さく取り除けない。また、オーステナイト系のSUSビスなどのSUS部品は、ビス止時や1回目の粗破砕時(目の大きさ:30mm〜50mm)に力が加わり、1部がマルテンサイト系のSUSに変わって若干の磁性を示すが、磁力が弱いため、磁気選別機では回収できない。
そして、オーステナイト系のSUSビスなどのSUS部品が回収されないまま細破砕(目の大きさ:4mm〜20mm)を行うと、このSUS部品により破砕機の歯が傷ついたり、割れたりする。そこで、細破砕の前に通常の金属検知機(渦電流方式)を使用しオーステナイト系のSUSビスなどのSUS部品を検知する方法も考えられるが、金属検知機は廃プラスチック複合材に含まれる銅線やアルミ片(細破砕の歯を傷つけることがない)にも反応するため、検知回数(1kgに5個程度)が増え処理時間がかかるという問題が発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材から、オーステナイト系のSUSビスなどのSUS部品などを効率的に回収した後に、破砕機を損傷することなく細破砕を行うことができるプラスチックの回収方法を提供することである。
本発明のプラスチックの回収方法は、複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材を破砕する工程と、廃プラスチック複合材の破砕物に含まれる磁性を有する材料のみを磁性金属検知機にて検知して除去する工程と、磁性を有する材料を除去後の破砕物を細破砕する工程とによって、略単一素材のプラスチックを分別回収することを特徴とする。
ここにおいて、前記廃プラスチック複合材が、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品由来のものであるのが好ましい。
また本発明のプラスチック回収方法においては、目の大きさが4〜20mmの細破砕機を用いて細破砕を行うことが好ましい。
本発明のプラスチック回収方法において用いられる磁性金属検知機は、直流磁界を用いて磁界の変化を検知するものであることが好ましい。
本発明はまた、上述した本発明のプラスチックの回収方法によって回収されたプラスチックから製造されたプラスチック組成物原料をも提供する。ここにおいて、本発明のプラスチック組成物原料は、ペレット状であるのが好ましい。
本発明はさらに、上述した本発明のプラスチックの回収方法によって回収されたプラスチックから製造されたプラスチック部材をも提供する。ここにおいて、本発明のプラスチック部材は、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品であることが好ましい。
本発明により、オーステナイト系のSUSビスなどのSUS部品を細破砕の前に回収することができるため、細破砕機の歯が傷ついたり、割れたりすることがなくなる。また本発明では銅線やアルミ片を検知することがないため、ビスによる検知か、他の銅線などによる検知かを判断する必要がなく、効率よくSUSなどの細破砕機の歯を破砕する金属のみを除去することができる。これによって、安定して安価で、プラスチックの分別が行えるようになる。
図1は、本発明のプラスチックの回収方法を模式的に示す図である。本発明のプラスチックの回収方法は、複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材を破砕する工程と、廃プラスチック複合材の破砕物に含まれる磁性を有する材料のみを磁性金属検知機にて検知して除去する工程と、磁性を有する材料を除去後の破砕物を細破砕する工程とによって、略単一素材のプラスチックを分別回収することを特徴とする。ここで、「略単一素材のプラスチック」とは、全体の90重量%以上が単一の樹脂成分で構成されたものを指す。なお、略単一素材のプラスチックであるか否かは、たとえば、ポリプロピレンであれば他のプラスチックを溶解する溶剤(THFなど)に一定量の生成物を入れ、不溶分の重さを測定することにより、単一樹脂の比率を解析することで、判断することができる。本発明の方法によって回収される略単一素材プラスチックは、特に制限されるものではなく、たとえば、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリスチレンなどが包含される。図1には、本発明の方法によってポリプロピレンを回収する場合を一例をして示している。
本発明において、対象とする廃棄物となった廃プラスチック複合材は、いかなるプラスチック部材を備えた製品(プラスチック部材)由来のものであるかは特に制限されないが、プラスチックが多く含まれ、また単位素材でないことから、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品由来のものであることが好ましい。
本発明においては、まず、破砕工程に先立ち、たとえば上述した家電製品の廃棄物から、通常の方法によって廃プラスチック複合材を回収する。廃プラスチック複合材の回収は、たとえば、家電製品の廃棄物を従来公知の適宜の手法にて解体(手解体)して、コンプレッサー、熱交換器などの大型の金属部材などを部品ごとに回収することによって行う。
次に、家電製品の廃棄物より大型金属部材などが回収された後の廃プラスチック複合材を、たとえば衝撃式破砕装置やせん断式破砕装置などの大型破砕機で粗破砕する(破砕工程)。破砕工程で得られる破砕物の粒径は、特に制限されるものではないが、10mm以上であるのが好ましく、40mm以上であることがより好ましい。また、破砕物の粒径は80mm以下であることが好ましく、60mm以下であることがより好ましい。粗破砕機には、たとえば30〜50mmの目の大きさのものを用いる。
続いて、廃プラスチック複合材の破砕物を、金属選別機で鉄、銅、アルミニウムなどで形成された金属系破砕物とプラスチック系破砕物に選別する。金属系破砕物のうち鉄系金属の破砕物は、たとえば磁力を用いて選別することが好ましい。また、金属系破砕物のうちアルミニウム系金属の破砕物は、たとえば渦電流を用いて選別することが好ましい。
上記金属選別機による選別後、廃プラスチック複合材の破砕物1は、図1に示すように、たとえば、コンベア2に載せられ、分別に適した量で風力分別装置3に供される。風力分別装置3では、図1中白抜きの矢符で示すような送風ファンからの風により、破砕物1中の材料の比重に対し見かけ比重が極めて小さい低嵩比重破砕物1b(たとえば、粉塵や発泡プラスチックなど)を吹き飛ばし、軽量物収集装置4に収集する。なお、低嵩比重破砕物とは、嵩比重が0.3以下の破砕物を指す。なお、風力分別装置3に換えて、サイクロン式風力選別器を用いるようにしてもよい。
風力分別装置3にて重量側に分別された破砕物1aは、湿式比重選別装置5に供される。湿式比重選別装置5は、破砕物1a中に混在するプラスチックを比重分別するのに適した比重を有する液体媒体6を収容した槽を備える。破砕物1aは、この液体媒体6中で、液体媒体6に対し浮くものと沈むものとに分かれる。たとえば液体媒体6として水(比重:1.0)を用いた場合、ポリプロピレン(比重:0.9)およびポリエチレン(比重:0.9)以外に、発泡ウレタンが付着しているポリスチレン(比重:0.7〜1.0)やABS樹脂(比重:0.7〜1.0)、丸まって空気や発泡剤を巻き込んでいるアルミ箔(比重:0.9〜1.5)、発泡ウレタン(比重:0.04〜0.32)、発泡スチレン(比重:0.01〜0.20)、ホットメルトも、水に浮かぶ。一方、ABS樹脂(比重:1.05)、ポリスチレン(比重:1.08)、ポリウレタン樹脂(比重:1.2)、ポリ塩化ビニル(比重:1.3)、ポリ塩化ビニリデン(比重:1.7)などは、水に沈む。
破砕物1aのうち液体媒体6中に沈んだものは、エアリフト、ポンプ、スクリューなどを利用して、湿式比重選別装置5の槽外に排出される。その後、水切部7を通過し、脱水槽8を経て液体媒体6と分離され、重量群1cとして回収される。
また破砕物1aのうち液体媒体6に浮いたものは、液体媒体6とともに堰より流れ出し、水切部9を通過後、脱水槽10を経て液体媒体6と分離され、軽量群1dとして回収される。軽量群1dには、たとえば、ポリプロピレン、ポリエチレン、発泡材ウレタン付きのプラスチック(ポリスチレン、ABS樹脂)、ポリプロピレンに付いたSUSビスなどのSUS部品、アルミ箔、ホットメルト、ホットメルトについた銅線などが含まれる。
なお、湿式比重選別装置5からの水切時および脱水時に出る液体媒体6は、図1に示すように貯水槽11に貯められ、たとえばポンプ12を用いて湿式比重選別装置5の槽に戻されるように構成されるのが、好ましい。
次に、軽量群1dは、ホッパー13に投入された後、振動篩14上に落下する。振動篩14はその下方に振動モータ15が載置され、斜め45度方向に振動する。振動篩14は、篩目が5〜20mmの範囲内のものを用いるのが好ましい。このような振動篩14上の軽量群1dのうち篩目より小さなものは振動篩14より落下する。
軽量群1dのうち振動篩14上に残った大きなもの(上軽量群1e)は、振動篩14上をコンベア16のある方向に進み、コンベア16上に落下する。コンベア16に乗った上軽量群1eは、磁性金属検知機17を通過する。本発明のプラスチックの回収方法においては、この磁性金属検知機17によって、後述する細破砕に供する前に、廃プラスチック複合材の破砕物の上軽量群1eに含まれる磁性を有する材料のみを除去する。
図2は、本発明において好適に用いられる磁性金属検知機17の一例を模式的に示す図である。本発明のプラスチック回収方法において用いられる磁性金属検知機としては、たとえば、直流磁界を用いて磁界の変化を検知するもの、低周波数(100Hz以下)の交流磁界を用いて磁界の変化を検知するものなどを挙げることができるが、中でも直流磁界を用いて磁界の変化を検知するものであることが好ましい。
図2に示す例の磁性金属検知機17は、一次コイル21と、検出コイル22と、直流電源23と、増幅器24とを少なくとも備える。かかる磁性金属検知機17において、一次コイル21は直流電源23で励磁され、直流磁界を形成する。なお、磁性金属検知機17は、直流磁界を発生させればよいので、一次コイル21を磁石で置き換えることも可能である。また図2に示す磁性金属検知機17において、検出コイル22は、直流磁界に鎖交するように配置される。上軽量群1eは、このように構成された磁性金属検知機17の一次コイル21と検出コイル22との間を通過するように配置される。
磁性金属検知機17の一次コイル21と検出コイル22との間を導体が通過する場合、一次コイル21で直流磁界を発生しているため、検出コイル22付近での磁界の変化が小さく、渦電流の発生が小さい。そのため、検出コイル22内を通過する磁束の変化が小さく、アルミ片や銅線が通過するときには、検出コイル22で発生する電圧は小さい。これに対し、一次コイル21と検出コイル22との間を強磁性体が通過する場合には、直流磁界により磁化されるため、検出コイル22内を通過する磁束の変化は大きなものとなる。
一方、SUSビスなどに使用されているオーステナイト系のステンレスは、強磁性体ではないが、製造時の取り付け、破砕時の衝撃により、1部がマルテンサイト系のステンレスに変化することにより、一部が強磁性となっている。したがって、オーステナイト系のステンレスが一次コイル21と検出コイル22との間を通過した場合には、アルミ箔や銅線が通過する場合と比較して、大きな電圧が発生することになる。この磁性金属検知機17を通過する際の電圧の差によって、使用済みのSUSビスなどの検知が可能となる。検出コイル22に発生した電圧は、全波整流され、その後、増幅器24で増幅され、その電圧によって上軽量群1e中の磁性を有する材料の有無を判断することができる。
表1に、実際に上記原理で動作する磁力検査機(ATTER−V8S3、日本金属検知機(株)製)を使用し、使用済みのSUSビス(M3:10mm)と細破砕前の軽量群1dより採取したアルミ箔、銅線の区別を確認した結果を示す。表1よりSUSビスを検知して、アルミ箔および銅線を検知しないことが分かる。
Figure 2006110859
また、本発明に用いる磁性金属検知機17は、図2に示すようにダミーコイル25を検出コイル22に対向して一次コイル21よりも外側に配置し、ダミーコイル25と検出コイル22とを比較することで、外部からのノイズを消すようにしてもよい。
本発明のプラスチックの回収方法においては、上述した磁性金属検知機17にて磁性を有する材料を検知してこれを除去した後、細破砕機18に供する(図1)。磁性を有する材料の除去は、たとえば、磁性金属検知機17により検知した場合に、ラインの切り替えを行ったり、エアを使って周辺のプラスチックとともに、ライン外に排出することにより、行うことができる。
図3には、磁性金属検知機17により検知された磁性を有する材料を上軽量群1eより除去する機構の一例を模式的に示している。図3に示す例においては、たとえば、正規ライン31と別ライン32とに中途で分岐した管路において、各ライン31,32の入口のいずれか一方を塞ぐようモータ33にて角変位可能な仕切板34を設けた機構を用いる。図3に示す機構では、仕切板34がAの位置にある場合には別ライン32の入口を塞ぎ、仕切板34はBの位置にある場合には正規ライン31の入口を塞ぐように構成される。このような機構を用いて、磁性金属検知機17にて磁性を有する材料が検知された後、一定時間後、仕切板をAの位置からBの位置に切り替えることでラインを切り替え、図3中に白抜きの矢符で示す方向にエアを吹き付けることにより、SUSビスなどを周りのプラスチックとともに、別ライン32に移動させる。その後、仕切板34をBの位置からAの位置に角変位させる。
SUSビスは、通常、上軽量群1e約50kg中に1個程度存在する。また、上記1回の動作で、300g程度のプラスチックとともに別ライン32に移動するため、別ライン32に移動されたプラスチックは、手選別によりSUSビスを除外した後、正規ライン31に戻すようにするのが好ましい。
その後、上軽量群1eよりSUSビスなど磁性を有する材料を除外したプラスチック群1fは、細破砕機18に投入され、細破砕される。本発明においては、細破砕の前にSUSビスなどの磁性を有する材料を除去しているので、従来とは異なり細破砕によって細破砕機18の歯を痛めてしまうようなことがない。
細破砕機18としては、たとえば、せん断式破砕装置を用いることができる(細破砕後のものを、以下「細破砕物」と呼ぶ。)。細破砕機18の目の大きさは、細破砕物を成形機のシリンダー内で十分に溶融し、均一混練させ得る大きさとし得ることから、4〜20mmであるのが好ましく、8〜14mmであるのがより好ましい。
その後、通常、微破砕物を洗浄し、付着している異物を除去する。洗浄は、従来公知の湿式水洗浄を行い、たとえば翼型ローター・脱水スクリーン式洗浄脱水乾燥機で行う。このようにして、複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材から、細破砕機を損傷することなく細破砕を行い、略単一素材のプラスチックを分別回収することができるようになる。
本発明のプラスチックの回収方法においては、上述した全ての工程を含む必要はなく、複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材を破砕する工程と、廃プラスチック複合材の破砕物に含まれる磁性を有する材料のみを磁性金属検知機にて検知して除去する工程と、磁性を有する材料を除去後の破砕物を細破砕する工程とを少なくとも有するのであれば、本発明の範囲に包含される。
その後、細破砕された略単一素材のプラスチックは、成形用樹脂原料(プラスチック組成物原料)に加熱成形される。本発明は、このように本発明のプラスチックの回収方法によって回収されたプラスチックから製造されたプラスチック組成物原料も提供する。本発明のプラスチック組成物原料は、ペレット状、シート状、フィルム状、パイプ状などの様々な形状に成形することができるが、成形性の良さから、ペレット状に成形されるのが好ましい。
なお、本発明のプラスチック組成物原料の加熱成形に際し、略単一素材プラスチックの融点をT℃とすると、この加熱成形時の加熱温度はT℃以上であることが好ましく、特に(T+10)℃以上であることがより好ましい。また、このときの加熱温度は(T+120)℃以下であることが好ましく、特に(T+80)℃以下であることがより好ましい。加熱成形時の加熱温度がT℃未満の場合には、略単一素材プラスチックが十分に溶融しないために成形し難いという傾向にあるためであり、また、加熱成形時の加熱温度が(T+120)℃を越えると、略単一素材プラスチックが熱劣化してしまう傾向にあるためである。加熱成形を用いる装置としては、特に制限されるものではないが、たとえば、単軸押出成形機あるいは多軸式押出成形機が挙げられる。なお、加熱成形の際に、成形機に金網(40〜200メッシュ)を入れておき、アルミ片や銅線を取り除くことが望ましい。
なお、ペレット状のプラスチック組成物原料に成形してマテリアルリサイクルする場合には、プラスチック組成物原料を、シートカット、ストランドカット、ホットエアカット、アンダーウォーターカットなどのいずれかの方法により造粒してもよい。これらの造粒方法の中でも、後に射出成形により特定の形状に成形する場合には、略単一素材プラスチックの供給が円滑に行え、大量処理にも対応できるアンダーウォーターカットが特に好ましい。
また、プラスチック組成物原料をペレット状とする場合、その粒径は特に制限されるものではないが、1mm以上が好ましく、特に2mm以上がより好ましい。ペレットの粒径が1mm未満の場合には、浮遊するため作業性が低下するという傾向があるためである。またペレットの粒径は、8mm以下が好ましく、特に5mm以下がより好ましい。ペレットの粒径が8mmを越えると、成形機のシリンダー内で充分に溶融しないため均一混練されないという傾向があるためである。
さらに、本発明のプラスチック組成物原料には、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を害しない範囲の量で添加してもよい。
また、ペレット状のプラスチック組成物原料を射出成形機に投入し成形体を作成することもできる(本明細書において、この成形体を「プラスチック部材」と呼ぶ。)。本発明は、このように本発明のプラスチックの回収方法によって回収されたプラスチックから製造されたプラスチック部材も提供する。本発明のプラスチック部材は、特に制限されるものではないが、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機よりなる群から選ばれる家電製品であることが好ましい。
本発明のプラスチック部材の成形に用いる射出成形機としては、特に限定するものではないが、たとえばスクリュインライン式射出成形機、プランジャ式射出成形機などが挙げられる。
本発明のプラスチック部材の成形の工程をより簡略化するために、ペレット状などの形状を有する上記プラスチック組成物原料を作製することなく、細破砕したプラスチック組成物を射出成形機にそのまま投入し、プラスチック部材を直接作製しても構わない。
また、本発明のプラスチック部材は、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を害しない範囲の量で添加した上で成形して作成してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のプラスチックの回収方法を模式的に示す図である。 本発明において好適に用いられる磁性金属検知機17の一例を模式的に示す図である。 磁性金属検知機17により検知された磁性を有する材料を上軽量群1eより除去する機構の一例を模式的に示す図である。
符号の説明
1 廃プラスチック複合材の破砕物、1a 重量側の破砕物、1b 低嵩比重破砕物、1c 重量群、1d 軽量群、1e 上軽量群、1f プラスチック群、2 コンベア、3 風力分別装置、4 軽量物収集装置、5 湿式比重選別装置、6 液体媒体、7 水切部、8 脱水槽、9 水切部、10 脱水槽、11 貯水槽、12 ポンプ、13 ホッパー、14 振動篩、15 振動モータ、16 コンベア、17 磁性金属検知機、18 細破砕機、21 一次コイル、22 検出コイル、23 直流電源、24 増幅器、25 ダミーコイル、31 正規ライン、32 別ライン、33 モータ、34 仕切板。

Claims (8)

  1. 複数種類の材質の混合した廃プラスチック複合材を破砕する工程と、
    廃プラスチック複合材の破砕物に含まれる磁性を有する材料のみを磁性金属検知機にて検知して除去する工程と、
    磁性を有する材料を除去後の破砕物を細破砕する工程とによって、略単一素材のプラスチックを分別回収することを特徴とするプラスチックの回収方法。
  2. 前記廃プラスチック複合材が、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品由来のものである、請求項1に記載の方法。
  3. 目の大きさが4〜20mmの細破砕機を用いて細破砕することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 磁性金属検知機が、直流磁界を用いて磁界の変化を検知するものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法により回収されたプラスチックから製造されたプラスチック組成物原料。
  6. ペレット状であることを特徴とする請求項5に記載のプラスチック組成物原料。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載された方法により回収されたプラスチックから製造されたプラスチック部材。
  8. エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品であることを特徴とする請求項7に記載のプラスチック部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007331300A (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Sharp Corp プラスチックの再資源化方法、ならびに再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体
CN107009545A (zh) * 2017-06-13 2017-08-04 安徽天润塑业有限公司 一种pvc板回收处理装置

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