JP2013110480A - アンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法 - Google Patents

アンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易に生産可能であり、近傍に金属部材が配置されても良好な受信感度を実現することのできるアンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】磁性材料により形成されたコア21の近傍に、磁性材料により形成され副磁路を形成する副磁路部材25を配置するとともに、コア21と副磁路部材25との間にコア21と副磁路部材25との磁気的結合を妨げるギャップ部材24を配置し、コア21と副磁路部材25とを一括りにして導線を巻回することによりコイル22を形成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、アンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法に関するものである。
従来、時刻情報を含む標準電波を受信するアンテナを備え、受信された時刻情報に基づいて自動的に現在時刻を修正する電波時計等の電波受信機器が知られている。そして、例えば電波時計において標準電波を受信するアンテナとしては、受信感度のよい磁性材料であるアモルファス金属やフェライト等からなるコアにコイルが巻回されてなるアンテナ構造体を備えるものが多く用いられている。
腕時計型の電波時計等の電波受信機器の場合、高級感を演出したり、デザイン性や耐久性を向上させる等の観点からアンテナ構造体を収納するケースや、当該ケースの蓋部材等に金属製の部材が使用されることがある。このように電波受信機器に金属部材が用いられている場合に、これらの金属部材に近接してアンテナ構造体が配置されると、いわゆる渦電流の発生による損失が生じ、これに起因してアンテナ構造体による標準電波の受信感度が劣化してしまう。
しかし、特に女性用の腕時計型の電波時計等の場合、できるだけ装置を小型化・薄型化するために小型のアンテナを小型のケース内に収納すべき要請もある。このような場合には、金属部材とアンテナ構造体とを離して配置しようとするとデザイン上の制約が大きくなってしまうため、金属部材とアンテナ構造体との間に十分な距離を確保することが困難であるとの問題がある。
この点、金属部材とアンテナ構造体との間に十分な距離を確保できない場合でも受信感度の劣化を抑えるための構成として、磁性体からなる磁心(コア)にコイルを巻回した主磁路部材を有し、電磁波の磁界成分を主磁路部材で受信する磁気センサ型のアンテナにおいて、主磁路部材とは別に磁心(コア)の一部にギャップ付の副磁路部材を設ける構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように副磁路部材を設けた場合には、外部から磁束がコイルに入った際に共振により生じる磁束が外部に漏れにくくなるため、アンテナ構造体の近傍に金属部材が配置されても渦電流の発生による損失に起因するアンテナ構造の受信感度の劣化を抑えることが期待できる。
特開2006−81140号公報
しかしながら、特許文献1に示されているように、副磁路を構成する部材が主磁路を構成する部材と接して設けられている場合には、外部からアンテナ構造体に入る磁束が、コイルの形成されている主磁路とコイルの形成されていない副磁路とに分かれてそれぞれ通過するため、コイルの形成されていない副磁路に流れた分が損失(ロス)となり、アンテナ構造体の受信感度の感度劣化を生じるという問題がある。
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、簡易に生産可能であり、近傍に金属部材が配置されても良好な受信感度を実現することのできるアンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明のアンテナ構造体は、
磁性材料により形成された長尺のコアと、
磁性材料により形成され前記コアの近傍に配置され副磁路を形成する副磁路部材と、
前記コアと前記副磁路部材との間に配置され、前記コアと前記副磁路部材との磁気的結合を妨げるギャップ部材と、
前記コアと前記副磁路部材とを一括りにして導線を巻回することにより形成されたコイルと、
を備えていることを特徴としている。
また、本発明の電波受信機器は、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ構造体と、
金属材料により形成され、前記アンテナ構造体を収容する外装ケースと、
を備えていることを特徴としている。
また、本発明のアンテナ構造体の製造方法は、
長尺のコアを磁性材料により形成するコア形成工程と、
磁性材料により形成され副磁路を形成する副磁路部材を前記コアの近傍に配置するとともに、前記コアと前記副磁路部材との間に前記コアと前記副磁路部材との磁気的結合を妨げるギャップ部材を配置した上で、前記コアと前記副磁路部材とを一括りにして導線を巻回しコイルを形成するコイル形成工程と、
を含んでいることを特徴としている。
この発明によれば、副磁路を形成する副磁路部材を、コアと副磁路部材との間にコアと副磁路部材との磁気的結合を妨げるギャップ部材を介してコアの近傍に配置した上で、コアと副磁路部材とを一括りにして導線を巻回することによりコイルを形成している。
これにより、外部からコアに入ってくる磁束は、ギャップ部材により絶縁されている副磁路にはほとんど流れずにコイルの形成されている主磁路に流れ、共振回路によって発生した磁束は、コアにより形成されている主磁路及び副磁路部材により形成されているループ状の副磁路を周回し、アンテナ構造体の外に漏れにくい構成となっている。このため、アンテナ構造体の近傍に金属部材が配置されても金属部材の方に磁束が流れて損失となるのを防ぐことができ、良好な受信感度を実現することができる。
また、薄板状の副磁路部材とコアとを一括りにしてコイルを巻回した後に副磁路部材の両端部を重ね合わせて磁気的に接合させ、閉磁路を形成するため、コイルを機械により自動的に巻回することができ、アンテナ構造体を簡易かつ効率的に生産することができるとの効果を奏する。
本発明に係る電波受信機器の一例である電波腕時計の概略構成を示す正面図である。 第1の実施形態におけるアンテナ構造体の平面図である。 図2における矢視IIIから見たアンテナ構造体の正面図である。 図2におけるアンテナ構造体のIV-IV線に沿う断面図である。 図2のアンテナ構造体における磁束の流れを示した平面図である。 図5のアンテナ構造体における磁束の流れを等価的に示した回路図である。 リングアンテナにおける磁束の流れを示した平面図である。 図2に示すアンテナ構造体の製造工程を示す図であり、(A)は、板状部材形成工程を示し、(B)及び(C)は、コイル形成工程を示し、(D)は副磁路部材接合工程を示している。 第2の実施形態におけるアンテナ構造体の平面図である。 図10における矢視XIから見たアンテナ構造体の正面図である。 図10におけるアンテナ構造体のXII-XII線に沿う断面図である。 図2のアンテナ構造体の一変形例を示す平面図である。
[第1の実施形態]
図1から図9を参照しつつ、本発明に係るアンテナ構造体及びこれを備える電波受信機器の第1の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、電波受信機器としての電波腕時計にアンテナ構造体を搭載する場合を例として説明する。なお、本発明の範囲は図示例に限定されない。
図1は、本実施形態における電波腕時計(電波受信機器)を示す正面図である。
図1に示すように、電波腕時計1は、アンテナ構造体2及びこのアンテナ構造体2が収容されたアンテナ外装ケース4を備えている。
また、本実施形態において、電波腕時計1は、時刻等の表示を行う表示装置51、アンテナ構造体2が電波を受信するための受信回路部等を含む電子部品等(図示せず)が搭載された時計本体5、この時計本体5が収容された時計外装ケース6及びこれらと連結されて電波腕時計1の時計バンドを構成する複数の駒部材7を備えている。
アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7の裏面側には、それぞれ図示しない連結部が設けられており、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7が相互に連結されて鎖状となるようになっている。
なお、アンテナ構造体2が収容されたアンテナ外装ケース4は、時計本体5が収容された時計外装ケース6に隣接又は近接して配置されることが好ましいが、その配置は特に限定されない。
図1に示すように、本実施形態の電波腕時計1は、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6及び駒部材7が、いずれもほぼ同じ形状、大きさに形成されている。アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7は、例えばステンレスやチタン等の金属材料その他の導電性部材により、ほぼ直方体形状に形成されている。なお、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7は、全てが同じ材料で形成されている必要はなく、例えば時計外装ケース6のみが金やプラチナ、又はこれらの組み合わせ等で形成される等、一部の部材が異なる材料で形成されていてもよい。
アンテナ外装ケース4は、例えば裏面側(すなわち、ユーザが電波腕時計1を腕に装着した際に腕に接触する側)等の1つの面に図示しない開口部が設けられた中空構造となっており、この中空部分がアンテナ構造体2を収容する収容空間となる。
開口部には、図示しない蓋部材が防水リング(図示せず)を介して取り付けられている。なお、蓋部材を形成する材料は特に限定されないが、樹脂等、電波を透過させる材料で形成されていることが好ましい。
なお、アンテナ外装ケース4の内部にアンテナ構造体2を収納する際の収納方向、向きは特に限定されず、電波腕時計1のデザイン等に応じて適宜変更可能である。例えばアンテナ外装ケース4の開口面とほぼ平行となる向きでアンテナ構造体2がアンテナ外装ケース4内に載置されていてもよいし、アンテナ外装ケース4の内側面とほぼ平行となる向きでアンテナ構造体2がアンテナ外装ケース4内に収納されていてもよい。アンテナ構造体2はアンテナ外装ケース4の内側面に接触しないように配置されることが好ましい。
図2は、本実施形態におけるアンテナ構造体2の平面図であり、図3は、図2に示すアンテナ構造体2を矢視IIIの方向から見た側面図であり、図4は、図2に示すアンテナ構造体2のIV-IVに添う断面図である。
図2から図4に示すように、本実施形態において、アンテナ外装ケース4内に収納されているアンテナ構造体2は、長尺の板状に形成されたコア21と、このコア21に形成されたコイル22と、ギャップ部材24を介して配置された副磁路部材25とを備えている。
コア21は、例えばアモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料により形成されており、図2に示すように、アンテナ構造体2の長手方向に延在する直状部211とこの直状部211の両端から直状部211の延在方向と直交する一方側に張り出した一対の張出し部212とを備えている。本実施形態において、張出し部212における直状部211の中央部側端部は斜めに切り欠かれており、張出し部212は張出し方向の端部に行くほど幅が狭くなっている。これにより直状部211に導線を巻回して後述するコイル22を形成する際に張出し部212が巻回動作を妨げず、容易にコイル22を形成することができる。
なお、直状部211の長さ・幅・形状や張出し部212の形状・大きさ等はここに示したものに限定されない。
また、コア21を形成する材料は、アモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイに限定されず、コア21の形状に加工することが可能な磁性材料であれば他の材料も適用可能である。また、コア21を形成する手法は特に限定されず、例えば、アモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金等の軟磁性金属箔帯を積層して薄い板状にしてもよいし、アモルファス合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料の粉体を固めることにより一体形成してもよいし、パーマロイ等を加工・成型することにより形成してもよい。
本実施形態では、図2から図4に示すように、コア21の近傍であって、直状部211における張出し部212が設けられている側には、樹脂等の透磁率の低い材料で形成されたギャップ部材24と、磁性材料により形成され副磁路を形成する副磁路部材25が配置されている。
本実施形態において、副磁路部材25は、ギャップ部材24を介してコア21と平行に配置された薄板状(シート状)の部材の両端部を磁気的に接合させることにより、閉磁路を形成するものである。副磁路部材25の両端部を接合させる手法は特に限定されないが、例えば磁性材料等が含まれた接着剤等により接着固定される。これにより、副磁路部材25はコイル22を取り囲むように配置され、コイル22から出る磁束を周回させるループ状の磁路を構成する。なお、副磁路部材25の両端部における重なり合う面積を十分に広く取ることにより、接合部分の隙間(ギャップ)を無視できる程度に小さくすることができ、磁気抵抗を少なくして磁束をより通りやすくすることができる。
なお、副磁路部材25は、例えばパーマロイ等、柔軟性に優れ、曲げ加工を施しても割れ等を生じにくい磁性材料で形成されている。なお、副磁路部材25は、一枚で構成されていてもよいし、複数枚の薄板を積層したものであってもよい。
また、ギャップ部材24は、コア21と副磁路部材25との間に配置され、コア21と副磁路部材25との磁気的結合を妨げるものである。ギャップ部材24は、コア21と副磁路部材25との間を磁気的に絶縁可能なものであればよく、その形状・大きさ・厚み・材料等は特に限定されない。ギャップ部材24は、極薄いフィルム状のものであってもよく、例えば樹脂材料で形成された両面テープ等であってもよい。ギャップ部材24を両面テープとした場合には、コア21と副磁路部材25とを容易に貼り合せ、固定することができる。
コイル22は、コア21の直状部211にコア21と副磁路部材25とを一括りにして導線を所定回数巻回することにより形成されている。
本実施形態では、図2から図4に示すように、副磁路部材25である薄板状の部材がフィル状のギャップ部材24を介して配置されており、コイル22は、コア21とギャップ部材24と副磁路部材25とを一括りにしてコア21の直状部211に巻回されている。
コイル22の巻線数は特に限定されず、アンテナ構造体2により受信する電波の周波数等に応じて適宜設定される。
コイル22には、コンデンサ23が接続されており、アンテナ構造体2にはコイル22及びコンデンサ23により共振回路が形成されている。
共振回路の共振周波数は、例えばコイル22の巻線数やコンデンサ23の容量を調整することにより、アンテナ構造体2の用途等に応じて適宜設定される。本実施形態では、アンテナ構造体2の共振周波数は、例えば日本における標準電波の送信周波数である40kHz又は60kHzに設定されている。
図5は、本実施形態におけるアンテナ構造体2の磁束の流れを模式的に示したものである。なお、図5ではアンテナ構造体2の左側から入る磁束の流れのみを図示しているが、実際にはアンテナ構造体2の右側からも磁束が取り込まれ、同様に流れる。
本実施形態のように、コイル22が設けられ主磁路を構成するコア21と副磁路を構成する副磁路部材25との間にギャップ部材24を介在させて、コア21と副磁路部材25との磁気的結合が少なくなるように構成した場合には、図5に示すように、外部から入った磁束の多くがコア21で形成される主磁路を通ってコイル22に流れ、ギャップ部材24によって絶縁されている副磁路部材25により形成される副磁路にはほとんど流れない。このため、外部から入った磁束がコイル22を通らずに副磁路に流れて損失(ロス)となるのを防止することができる。また、共振によりコイル22から出る磁束は、その多くが、コイル22を取り囲むように配置され充分低い磁気抵抗となっている副磁路部材25を周回(巡回)し、外部に漏れるのを防止することができる。このため、アンテナ構造体2の近傍にアンテナ外装ケース4等の金属部材がある場合でも、金属部材側に漏れる磁束がほとんどなく、渦電流の発生による損失(ロス)等を生じにくい。これにより、アンテナ構造体2は良好な受信感度を保つことができ、高いQ値を示す。
図6は、外部からアンテナ構造体2に取り込まれる磁束を定電流源と捉えて、本実施形態のアンテナ構造体2における磁束の流れを回路図で等価的に示したものである。
図6において、L1は図5におけるコイル22に対応し、C1は図5におけるコンデンサ23に対応する。また、磁気抵抗20aはアンテナ構造体2における主磁路の磁気抵抗に対応するものであり、磁気抵抗20bはアンテナ構造体2における副磁路の磁気抵抗に対応するものである。
図6に示すように、外部からアンテナ構造体2に取り込まれる磁束を定電流源としたとき、その電流はコイルL1に流れる。このとき、磁気抵抗20aを有する主磁路とは別に、仮想的には主磁路から絶縁され、かつ主磁路と同じインダクタンスで充分結合度の高いコイルがもう1つ存在し、これと副磁路の持つ磁気抵抗20bとが相俟って共振型閉回路を形成すると考えられる。ここで共振型閉回路とはコイルに電流(磁束)が入って共振による電流(磁束)が生じた場合に、この電流(磁束)が周回(ループ)する閉回路をいう。これと同様に、本実施形態におけるアンテナ構造体2では、図5に示すように、共振の際に副磁路部材25により形成される副磁路に共振型閉回路が形成され、コア21で形成される主磁路だけでなく、副磁路部材25により形成されるループ状の副磁路においても共振により生じた磁束が周回する。
ここでコイル22の起電力を高めるためには、各磁性体(すなわち、コア21及び副磁路部材25)の磁気抵抗20a,20bを、できるだけ磁束の通りやすい形にすればよく、このためには、例えば副磁路部材25をできるだけ隙間(ギャップ)がなく磁気抵抗の少ない閉磁路となるように構成することが好ましい。
そして、コイル22とコンデンサ23による共振回路のQ値が高くなるようにすることでアンテナ構造体2の高感度化を実現することができる。
これに対して、図7に示すように、別体として副磁路を設けていないリングアンテナ3の場合には、コンデンサ33とともに共振回路を形成しているコイル32部分への磁束の流れは磁気インピーダンスが上がることから減少し、その分磁束は共振回路の構成されていない磁性体部分(副磁路、図7においてリングアンテナ3のコア31の下側部分)を通過していくと考えられる。
図8は、外部からリングアンテナ3に取り込まれる磁束を定電流源と捉えて、リングアンテナ3における磁束の流れを回路図で等価的に示したものである。
図8において、L2は図7におけるコイル32に対応し、C2は図7におけるコンデンサ33に対応する。また、磁気抵抗30aはリングアンテナ3における主磁路の磁気抵抗に対応するものであり、磁気抵抗30bはリングアンテナ3における副磁路の磁気抵抗に対応するものである。
図8に示すように、外部からリングアンテナ3に取り込まれる磁束を定電流源としたとき、その電流は共振回路に流れるものと副磁路部分に流れるものとに別れ、各回路に抵抗(磁気抵抗30a,30b)が入る。
これと同様に、リングアンテナ3においては、図7に示すように、外部から取り込まれる磁束が主磁路と副磁路とに分かれて流れる。このとき、副磁路回路の磁気抵抗30aが、主磁路回路の磁気抵抗30bよりも小さくなることで、コイル32及びコンデンサ33により構成される共振回路のQ値は高まるが、副磁路への磁束の漏れも増加する。この副磁路への磁束の漏れは損失(ロス)となり、この分はアンテナ構造体2の受信感度の劣化となる。
このような損失に対する対応策として一部に隙間(ギャップ)を設けたリング状の副磁路を備え、磁気抵抗を上げて、共振回路への通過磁束とQ値との最適化を図ることも考えられる。
しかしながら、主磁路と副磁路とが絶縁されていない場合には、外部から入る時刻標準電波等の磁束が共振回路と同じように副磁路にも流れることを防止できず、損失(ロス)を生じることから、共振回路のQ値はそれほど上がらない。
時計外装ケース6は、上下が開口した中空構造となっており、この中空部分が時計本体5を収容する収容空間となる。
時計外装ケース6の表面側(すなわち、ユーザが電波腕時計1を腕に装着した際の視認側)の開口部には、ガラス等で形成された風防部材52が装着されており、時計外装ケース6の裏面側(すなわち、ユーザが電波腕時計1を腕に装着した際に腕に接触する側)の開口部には、図示しない裏蓋部材が防水リング(図示せず)を介して取り付けられている。なお、裏蓋部材を形成する材料は特にされないが、外観上時計外装ケース6、アンテナ外装ケース4及び駒部材7と同じ例えばステンレスやチタン等の金属その他の材料で形成されていることが好ましい。
時計外装ケース6の内部に収納されている時計本体5は、時刻表示等を行う表示装置51、電波腕時計の各種機能部を動作させる図示しない制御装置を構成する各種回路や電子部品等が実装された回路基板(図示せず)等を備えている。
表示装置51は、例えば液晶表示パネル等で構成された表示手段である。なお、表示装置51を構成する液晶表示パネルの構成や表示される内容等は特に限定されない。また表示装置51は液晶表示パネルで構成されているものに限定されず、例えば有機EL(Electro-Luminescence)等で構成されていてもよい。
本実施形態では、図1に示すように、表示装置51の表示画面に現在時刻と曜日とが表示される場合を例としているが、表示装置51により表示される内容はこれに限定されない。
制御装置は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、記憶手段としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備えるコンピュータである。制御装置は、機能的に見た場合、表示装置51を駆動・制御するための表示制御部、後述するアンテナ構造体2により電波を受信するための電波受信部、アンテナ構造体2により受信された標準電波に基づいて現在時刻の修正等を行う時刻計時部等(いずれも図示せず)を備えている。なお、制御装置による表示制御や電波受信制御、時刻修正制御等は、一般的な電波受信機器において行われているものと同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態において、アンテナ外装ケース4に収納されているアンテナ構造体2は、時計外装ケース6に収納されている時計本体5の回路基板と電気的に接続されており、アンテナ構造体2により受信された電波は受信信号として時計本体5の制御装置に送られ、適宜この信号に基づく時刻修正等の処理が行われるようになっている。
次に、図9(A)〜図9(D)を参照しつつ、本実施形態におけるアンテナ構造体2の製造方法及び作用について説明する。
図9(A)に示すように、まず、例えばアモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料により、直状部211とこの直状部211の両端から直状部211の延在方向と直交する一方側に張り出した張出し部212とを備えるコア21を形成する(コア形成工程)。そして、フィルム状のギャップ部材24を介して薄板状の副磁路部材25を、コア21の近傍であって直状部211における張出し部212の設けられている側に配置する。
次に、図9(B)及び図9(C)に示すように、コア21と副磁路部材25との間にコア21と副磁路部材25との磁気的結合を妨げるギャップ部材24を配置した状態で、コア21と副磁路部材25とを一括りにして導線を巻回しコイル22を形成する(コイル形成工程)。
このようにコア21と副磁路部材25とを一括りにしてコイル22を巻回した後に、図9(D)に示すように、ギャップ部材24を介してコア21と平行に配置された副磁路部材25の両端部を、重ね合わせて接着固定等することにより磁気的に接合させる。これにより、閉磁路が形成され(副磁路部材接合工程)、アンテナ構造体2が完成する。
完成したアンテナ構造体2をアンテナ外装ケース4に収納し、このアンテナ外装ケース4と時計本体5が収納された時計外装ケース6とを連結させて、アンテナ構造体2と時計本体5内の回路基板等を電気的に接続する。
さらに、このアンテナ外装ケース4及び時計外装ケース6に駒部材7を連結させることにより、ブレスレッド型の電波腕時計1が完成する。
標準電波に基づく時刻修正を行う際には、アンテナ構造体2により標準電波が受信される。このとき、図5に示すように、アンテナ構造体2の外部から入った磁束は、そのほとんどがコア21の細くなっている部分(すなわち、直状部211)に流れ、直状部211に設けられているコイル22に流れ込む。コイル22に磁束が流れ込むと、起電力を生じてそのエネルギーがコンデンサ23に蓄積される。そしてコンデンサ23からエネルギーが放出され、コイル22を通って磁束が発生する。この共振により生じた磁束は、そのほとんどが副磁路部材25により形成されているループ状の副磁路を周回し、外部に漏れにくい。このため、アンテナ構造体2の近傍にアンテナ外装ケース4等の金属部材がある場合でも、金属部材側に漏れる磁束がほとんどなく、渦電流の発生による損失(ロス)の発生を防いで、アンテナ構造体2の受信感度は良好に維持される。
アンテナ構造体2により受信された標準電波に基づく受信信号は制御装置に送られ、制御装置において信号の増幅・解析等が行われて、時刻情報が読み出される。制御装置は、この時刻情報に基づいて現在時刻を修正し、修正された時刻を表示装置51の表示画面に表示させる。
以上のように、本実施形態によれば、副磁路を形成する副磁路部材25を、コア21と副磁路部材25との間にコア21と副磁路部材25との磁気的結合を妨げるギャップ部材24を介してコア21の近傍に配置した上で、コア21と副磁路部材25とを一括りにして導線を巻回することによりコイル22を形成している。
これにより、外部からコア21に入ってくる磁束は、ギャップ部材24により絶縁されている副磁路にはほとんど流れずにコイル22の形成されている主磁路に流れるとともに、共振回路によって発生した磁束は、コア21により形成されている主磁路及び副磁路部材25により形成されているループ状の副磁路を周回し、アンテナ構造体2の外に漏れにくい構成となっている。このため、アンテナ構造体2の近傍に金属部材が配置されても金属部材の方に磁束が流れて損失となるのを防ぐことができ、良好な受信感度を実現することができる。これにより、小型のアンテナ構造体2によって十分な受信感度を得ることができる。また、アンテナ外装ケース4等の金属部材をアンテナ構造体2の極近傍まで近接させることができるため、アンテナ構造体2を備える電波腕時計1等の電波受信機器を小型することが可能となる。
また、薄板状の副磁路部材25とコア21とを一括りにしてコイル22を巻回した後に副磁路部材25の両端部を重ね合わせて磁気的に接合させ、閉磁路を形成する。このため、コイル22を機械により自動的に巻回することができ、アンテナ構造体2を簡易かつ効率的に生産することができる。
また、本実施形態では、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6及び駒部材7を全て同じ大きさ・形状としているため、意匠に優れたブレスレッド型の腕時計を実現することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図10から図12を参照しつつ、本発明に係るアンテナ構造体、電波受信機器及びアンテナ構造体の製造方法の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、副磁路部材の構成のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図10は、本実施形態に係るアンテナ構造体8の平面図であり、図11は、図10に示すアンテナ構造体8を矢視XI方向から見た側面図であり、図12は、図10に示すアンテナ構造体8のXII-XIIに添う断面図である。
本実施形態に係る電波受信機器は、第1の実施形態と同様、アンテナ構造体8とこれを収納する金属材料で形成されたアンテナ外装ケース4とを備える電波腕時計であり、アンテナ構造体8により受信される標準電波に基づいて現在時刻を修正し、表示装置に表示させるものである。
図10から図12に示すように、本実施形態において、アンテナ構造体8は、第1の実施形態と同様のコア21、コイル22及びギャップ部材24を備えている。
本実施形態において、副磁路部材27は、ギャップ部材24を介してコア21と平行に配置された直状部271aとこの直状部271aから一方向に突出した一対の突出部271bとを備えるコ字状のベース部材271と、このベース部材271の一対の突出部271bを磁気的に接合させて閉磁路を形成する接合部材272とを備えている。
ベース部材271、接合部材272は、例えばアモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイ等で形成されている。なお、ベース部材271、接合部材272を形成する材料は、ベース部材271、接合部材272の形状に加工することが可能な磁性材料であれば他の材料も適用可能である。また、ベース部材271、接合部材272を形成する手法は特に限定されず、例えば、アモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金等の軟磁性金属箔帯を積層して薄い板状にしてもよいし、アモルファス合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料の粉体を固めることにより一体形成してもよいし、パーマロイ等を加工・成型することにより形成してもよい。
また、接合部材272は例えば接着剤による接着固定等の手法によりベース部材271の突出部271bに取り付けられる。接着剤は例えば磁性体が混ぜ込まれたものを使用する。なお、接合部材272を突出部271bに取り付ける手法は接着固定に限定されない。また、接着固定する場合、接着剤の種類は特に限定されない。
なお、その他の構成は、第1の実施形態と同様であることから、同一部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、本実施形態におけるアンテナ構造体8の製造方法及び作用について説明する。
まず、第1の実施形態と同様に、例えばアモルファス合金、Fe-Cu-Nb-Si-B系等のナノ結晶磁性合金、Fe-Si系磁性合金やフェライト、パーマロイ等の磁性材料により、直状部211とこの直状部211の両端から直状部211の延在方向と直交する一方側に張り出した張出し部212とを備えるコア21を形成する(コア形成工程)。そして、フィルム状のギャップ部材24を介してコ字状のベース部材271を、コア21の近傍であって直状部211における張出し部212の設けられている側に配置する。
次に、コア21と副磁路部材27のベース部材271との間にコア21と副磁路部材27との磁気的結合を妨げるギャップ部材24を配置した状態で、コア21と副磁路部材27とを一括りにして導線を巻回しコイル22を形成する(コイル形成工程)。
このようにコア21と副磁路部材27とを一括りにしてコイル22を巻回した後に、ャップ部材24を介してコア21と平行に配置されたベース部材271の一対の突出部271bを磁気的に接合させて閉磁路を形成する接合部材272をベース部材271に接着等により固定する(副磁路部材接合工程)。これにより、アンテナ構造体2が完成する。
完成したアンテナ構造体2をアンテナ外装ケース4に収納し、このアンテナ外装ケース4と時計本体5が収納された時計外装ケース6とを連結させて、アンテナ構造体2と時計本体5内の回路基板等を電気的に接続する。
さらに、このアンテナ外装ケース4及び時計外装ケース6に駒部材7を連結させることにより、ブレスレッド型の電波腕時計1が完成する。
なお、その他は、第1の実施形態と同様であることから、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態では、副磁路部材27が、直状部271aとこの直状部271aから一方向に突出した一対の突出部271bとを備えるコ字状のベース部材271と、このベース部材271の一対の突出部271bを磁気的に接合させて閉磁路を形成する接合部材272とで構成されている。このため、副磁路部材を折曲げ加工して接合させる場合等と比較して副磁路部材27の組立をより容易に行うことができる。また、副磁路部材を柔軟性のある材料で形成する場合と比較してアンテナ構造体8の剛性を高めることができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態では、ギャップ部材及び副磁路部材を1つずつ備える場合を例としたが、ギャップ部材及び副磁路部材は2つ以上設けられていてもいい。
この場合には、例えば図13に示すように、アンテナ構造体9を、直状部911とこの直状部911の両端部に設けられた張出し部912からなるコア91と、直状部911の両側にそれぞれ配置されたギャップ部材94,96と、このギャップ部材94,96を介して直状部911の両側にそれぞれ平行に配置された副磁路部材95,97とを備え、コア91の直状部911とギャップ部材94,96と副磁路部材95,97とをを一括りにして導線を巻回してコイル92を形成する。これにより、直状部911の両側に2つのループ状の副磁路が形成され、磁束の漏れをより確実に防ぐことが可能となる。
なお、ギャップ部材及び副磁路部材を設ける数、位置等は特に限定されず、例えば、コアの直状部を囲むように3面又は4面にそれぞれギャップ部材及び副磁路部材を設けてもよい。また、ギャップ部材と副磁路部材とは1対1で対応していなくてもよく、例えばギャップ部材をコアの直状部全周に亘って巻きつけ、このギャップ部材を介して複数の副磁路部材をコアの直状部の周りに設けてもよい。
また、各実施形態では、アンテナ外装ケース4とアンテナ構造体との間に僅かな隙間しかない小さい寸法のアンテナ外装ケース4の内部にアンテナ構造体を収納する場合を例としたが、アンテナ外装ケース4の大きさや形状等は、ここに例示したものに限定されない。例えばアンテナ外装ケース4の内側面とアンテナ構造体との間に大きく空間が確保できる程度にアンテナ外装ケース4が大きく構成されていてもよい。この場合には、アンテナ構造体においてコイルが設けられている側により広い空間が確保されるような向きで、アンテナ構造体をアンテナ外装ケース4内に配置することが好ましい。
また、各実施形態では、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7が四角形状に形成されている場合を例としたが、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7の形状はこれに限定されず、例えば円形状や多角形状等でもよい。
また、各実施形態では、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7が全てほぼ同じ形状、同じ大きさである場合を例としたが、アンテナ外装ケース4、時計外装ケース6、及び駒部材7の形状や大きさはそれぞれ異なっていてもよい。例えば時計外装ケース6のみがアンテナ外装ケース4や駒部材7よりも大きく形成されていてもよい。
また、コアやギャップ部材及び副磁路部材の形状、大きさ等は、図示例に限定されず、アンテナ構造体が収納されるアンテナ外装ケース4の形状等に合わせて適宜変更することが可能である。
また、各実施形態では、アンテナ構造体を収納するアンテナ外装ケース4と時計本体5を収納する時計外装ケース6とを別個に設けて、アンテナ構造体と時計本体5とをそれぞれ異なる外装ケース内に収納する場合について説明したが、アンテナ構造体と時計本体5とを1つの外装ケース内に収納する構成としてもよい。この場合には、例えばアンテナ構造体を時計本体5の回路基板上等に配置することにより、アンテナ構造体と回路基板との電気的接続を簡易に行うことができる。
また、各実施形態では、アンテナ構造体を適用する電波受信機器がブレスレッド型に構成された電波時計である場合を例としたが、電波時計の形状はブレスレッド型に限定されず、例えばペンダント型に構成された電波時計でもよい。
また、各実施形態では、アンテナ構造体を適用する電波受信機器が電波腕時計である場合を例として示したが、アンテナ構造体を適用可能な電波受信機器はこれに限られるものではなく、アンテナ構造体により電波を受信する構成のものであれば如何なるものであってもよい。例えば、固定式の電波時計や、小型ラジオ、携帯端末等にアンテナ構造体を適用してもよい。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
磁性材料により形成された長尺のコアと、
磁性材料により形成され前記コアの近傍に配置され副磁路を形成する副磁路部材と、
前記コアと前記副磁路部材との間に配置され、前記コアと前記副磁路部材との磁気的結合を妨げるギャップ部材と、
前記コアと前記副磁路部材とを一括りにして導線を巻回することにより形成されたコイルと、
を備えていることを特徴とするアンテナ構造体。
<請求項2>
前記副磁路部材は、
前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された薄板状の部材の両端部を磁気的に接合させることにより、閉磁路を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
<請求項3>
前記副磁路部材は、
前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された直状部とこの直状部から一方向に突出した一対の突出部とを備えるコ字状のベース部材と、
このベース部材の前記一対の突出部を磁気的に接合させて閉磁路を形成する接合部材と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
<請求項4>
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ構造体と、
金属材料により形成され、前記アンテナ構造体を収容する外装ケースと、
を備えていることを特徴とする電波受信機器。
<請求項5>
長尺のコアを磁性材料により形成するコア形成工程と、
磁性材料により形成され副磁路を形成する副磁路部材を前記コアの近傍に配置するとともに、前記コアと前記副磁路部材との間に前記コアと前記副磁路部材との磁気的結合を妨げるギャップ部材を配置した上で、前記コアと前記副磁路部材とを一括りにして導線を巻回しコイルを形成するコイル形成工程と、
を含んでいることを特徴とするアンテナ構造体の製造方法。
<請求項6>
前記副磁路部材は、薄板状の部材であり、
前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された前記副磁路部材の両端部を、前記コイルを巻回した後に磁気的に接合させることにより、閉磁路を形成する副磁路部材接合工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ構造体の製造方法。
<請求項7>
前記副磁路部材は、前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された直状部及びこの直状部から一方向に突出した一対の突出部を備えるコ字状のベース部材と、前記ベース部材の前記一対の突出部を磁気的に接合させる接合部材とを備え、
前記コイルを巻回した後に、前記ベース部材の前記一対の突出部を磁気的に接合させて閉磁路を形成する副磁路部材接合工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ構造体の製造方法。
1 電波腕時計(電波受信機器)
2 アンテナ構造体
4 アンテナ外装ケース
5 時計本体
6 時計外装ケース
7 駒部材
8 アンテナ構造体
9 アンテナ構造体
21 コア
22 コイル
23 コンデンサ
24 ギャップ部材
25 副磁路部材
211 直状部
212 張出し部
本発明に係る電波受信機器の一例である電波腕時計の概略構成を示す正面図である。 第1の実施形態におけるアンテナ構造体の平面図である。 図2における矢視IIIから見たアンテナ構造体の正面図である。 図2におけるアンテナ構造体のIV-IV線に沿う断面図である。 図2のアンテナ構造体における磁束の流れを示した平面図である。 図5のアンテナ構造体における磁束の流れを等価的に示した回路図である。 リングアンテナにおける磁束の流れを示した平面図である。 図7のリングアンテナにおける磁束の流れを等価的に示した回路図である。 図2に示すアンテナ構造体の製造工程を示す図であり、(A)は、板状部材形成工程を示し、(B)及び(C)は、コイル形成工程を示し、(D)は副磁路部材接合工程を示している。 第2の実施形態におけるアンテナ構造体の平面図である。 図10における矢視XIから見たアンテナ構造体の正面図である。 図10におけるアンテナ構造体のXII-XII線に沿う断面図である。 図2のアンテナ構造体の一変形例を示す平面図である。

Claims (7)

  1. 磁性材料により形成された長尺のコアと、
    磁性材料により形成され前記コアの近傍に配置され副磁路を形成する副磁路部材と、
    前記コアと前記副磁路部材との間に配置され、前記コアと前記副磁路部材との磁気的結合を妨げるギャップ部材と、
    前記コアと前記副磁路部材とを一括りにして導線を巻回することにより形成されたコイルと、
    を備えていることを特徴とするアンテナ構造体。
  2. 前記副磁路部材は、
    前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された薄板状の部材の両端部を磁気的に接合させることにより、閉磁路を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
  3. 前記副磁路部材は、
    前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された直状部とこの直状部から一方向に突出した一対の突出部とを備えるコ字状のベース部材と、
    このベース部材の前記一対の突出部を磁気的に接合させて閉磁路を形成する接合部材と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造体。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ構造体と、
    金属材料により形成され、前記アンテナ構造体を収容する外装ケースと、
    を備えていることを特徴とする電波受信機器。
  5. 長尺のコアを磁性材料により形成するコア形成工程と、
    磁性材料により形成され副磁路を形成する副磁路部材を前記コアの近傍に配置するとともに、前記コアと前記副磁路部材との間に前記コアと前記副磁路部材との磁気的結合を妨げるギャップ部材を配置した上で、前記コアと前記副磁路部材とを一括りにして導線を巻回しコイルを形成するコイル形成工程と、
    を含んでいることを特徴とするアンテナ構造体の製造方法。
  6. 前記副磁路部材は、薄板状の部材であり、
    前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された前記副磁路部材の両端部を、前記コイルを巻回した後に磁気的に接合させることにより、閉磁路を形成する副磁路部材接合工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ構造体の製造方法。
  7. 前記副磁路部材は、前記ギャップ部材を介して前記コアと平行に配置された直状部及びこの直状部から一方向に突出した一対の突出部を備えるコ字状のベース部材と、前記ベース部材の前記一対の突出部を磁気的に接合させる接合部材とを備え、
    前記コイルを巻回した後に、前記ベース部材の前記一対の突出部を磁気的に接合させて閉磁路を形成する副磁路部材接合工程をさらに含んでいることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ構造体の製造方法。
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