JP2013109887A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

マイクロ波加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013109887A
JP2013109887A JP2011252551A JP2011252551A JP2013109887A JP 2013109887 A JP2013109887 A JP 2013109887A JP 2011252551 A JP2011252551 A JP 2011252551A JP 2011252551 A JP2011252551 A JP 2011252551A JP 2013109887 A JP2013109887 A JP 2013109887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microwave
waveguide
heating
heating chamber
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011252551A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Nishimura
誠 西村
Tadashi Sadahira
匡史 貞平
Koji Yoshino
浩二 吉野
Daisuke Hosokawa
大介 細川
Yoshiharu Omori
義治 大森
Tomotaka Nobue
等隆 信江
Ryuta Kondo
龍太 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2011252551A priority Critical patent/JP2013109887A/ja
Publication of JP2013109887A publication Critical patent/JP2013109887A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/64Heating using microwaves
    • H05B6/70Feed lines
    • H05B6/707Feed lines using waveguides
    • H05B6/708Feed lines using waveguides in particular slotted waveguides

Abstract

【課題】テーブル、アンテナ、位相器の回転機構などを用いない簡易的でコンパクトな構造で被加熱物を効率良く、均一に加熱すること。
【解決手段】マイクロ波発生手段50で発生するマイクロ波を加熱室200へ伝送する導波管100は、マイクロ波放射部における第2の幅を広くすることでマイクロ波を放射する複数の開口を加熱室200に広く分散させることができ、マイクロ波発生手段50を接続する入力部110における第1の幅101を第2の幅102よりも小さくして回転機構を用いることのなく小型でシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子レンジ等のマイクロ波加熱装置に関し、特にマイクロ波給電部の構造に特徴を有するマイクロ波加熱装置に関するものである。
マイクロ波により被加熱物を加熱処理するマイクロ波加熱装置の代表的な装置としては、電子レンジがある。電子レンジにおいては、マイクロ波供給手段において発生したマイクロ波が金属製の加熱室の内部に放射され、加熱室内部の被加熱物が放射されたマイクロ波により加熱処理される。
従来の電子レンジにおけるマイクロ波供給手段としては、マグネトロンが用いられている。マグネトロンにより生成されたマイクロ波は、導波管を介して加熱室内部に放射される。加熱室内部におけるマイクロ波の電磁界分布が不均一であると、被加熱物を均一にマイクロ波加熱することができない。
被加熱物を均一に加熱する手段として、被加熱物を載置するテーブルを回転させて被加熱物を回転させる構造、被加熱物を固定してマイクロ波を放射するアンテナを回転させる構造、または位相器によってマイクロ波供給手段から発生するマイクロ波の位相を変化させる構造を有するマイクロ波加熱装置が一般的であった。
例えば、従来のマイクロ波加熱装置では、導波管内部に回転アンテナ、アンテナシャフトなどが配置されており、アンテナモータによって回転アンテナを回転させながらマグネトロンを駆動することで、加熱室内のマイクロ波分布の不均一さを低減している。
また、特許文献1に記載されているように、マグネトロンの上部に回転可能なアンテナを設け、該回転アンテナの羽根に送風ファンからの冷却風をあてることにより、該送風ファンの風力でアンテナを回転させ、加熱室内のマイクロ波分布を変化させているマイクロ波加熱装置が提案されている。
一方、マイクロ波加熱による被加熱物の不均一加熱の低減と共にコストダウンおよび給電部の省スペース化を図った特許文献2に記載されているように、円偏波を加熱室内部に放射する単一のマイクロ波放射部を有したマイクロ波加熱装置が提案されている。
特開昭62−64093号公報 米国特許第4301347号明細書
しかしながら、前記従来の構成の電子レンジのようなマイクロ波加熱装置では、なるべく簡易的な構造で、被加熱物を効率良く、ムラ無く加熱することが求められているが、これまで提案されていた構造では種々の問題があった。
また、マイクロ波加熱装置、特に電子レンジは、高出力化の技術開発が進み、国内では定格高周波出力1000Wが商品化されている。電子レンジは、熱伝導によって食品を加熱するのではなく、誘電加熱を用いて直接食品を加熱できる利便性が商品の大きな特徴で
あるが、不均一加熱が未解決の中での高出力化は不均一加熱の問題をより顕在化させることになる。
従来のマイクロ波加熱装置が抱える構造上の問題としては、下記の2点のことが挙げられる。1点目は、不均一加熱を低減するためにテーブルまたはアンテナを回転させる機構を必要としており、このため回転スペースおよびテーブルまたはアンテナを回転させるモータなどの設置スペースを確保しなければならず、電子レンジの小型化を阻害していたことである。2点目は、テーブルまたはアンテナを安定的に回転させるために、該回転アンテナを加熱室の上部又は下部に設ける必要があり、構造が制限されていたことである。
マイクロ波加熱装置におけるマイクロ波放射室内にテーブルまたは位相器の回転機構などを設置することは信頼性の確保や小型化や低コスト化の実現を困難にするものである。よって、これら機構を不要とするマイクロ波加熱装置が要求されている。
また、マイクロ波加熱による被加熱物の不均一加熱の低減と共に、コストダウンおよび給電部の省スペース化を図った特許文献2に記載されているような、円偏波を加熱室内部に放射する単一のマイクロ波放射部を有したマイクロ波加熱装置については、回転機構を有していないという利点はあるが、マイクロ波加熱による十分な均一加熱が実現されていないことが課題であり、さらに改善の余地がある。
ここで従来の加熱室側面の一箇所に設けたマイクロ波放射開口に対し被加熱物自体をテーブルに載置して回転させる方式や、アンテナを回転させて加熱室のマイクロ波を攪拌させる方式ではなく回転機構を用いずに均一加熱を実現する場合には、加熱室に収容した被加熱物に対して広い範囲にマイクロ波を直接入射させることが有効であるが、この場合のマイクロ波の放射口としては単一ではなく加熱室の壁面に複数の開口を適性に広く分散して設けることが重要である。
しかしながら所望の均一加熱が実現するようにマイクロ波の放射口を適正に分散して配置する場合には、その領域を確保するために導波管(マイクロ波伝送路)が大型化してしまいマイクロ波発生手段からマイクロ波放射部までの伝送路の配置には大きなスペースが必要である。一般的にマイクロ波加熱装置には電源やマイクロ波発生装置の冷却用ファンなども同時に配置され、そのほかにも高機能化に伴い蒸気加熱やヒータなど他の加熱のための熱源や機能部品などを備えるものもあり、マイクロ波の給電構成には省スペースでシンプルな形態が要求されている。
本発明は前記課題を解決するものであり、回転機構を用いずに被加熱物を均一にマイクロ波加熱させることができるマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のマイクロ波加熱装置は、被加熱物を収納する加熱室と、加熱室に供給するマイクロ波を発生させるマイクロ波発生手段と、マイクロ波発生手段で発生するマイクロ波を加熱室へ伝送するようにマイクロ波発生手段を接続する入力部と加熱室に接続する複数の開口を設けたマイクロ波放射部とを含む長方形断面の伝送線路からなる導波管と、を備え、導波管のマイクロ波放射部における第2の幅は導波管の入力部における第1の幅よりも大きくしたものである。これにより被加熱物に対して複数箇所に広く分散させた開口からマイクロ波を放射することができるため、被加熱物の全体に偏りなくマイクロ波を放射させることができる。
本発明によれば、マイクロ波発生手段で発生するマイクロ波を加熱室へ伝送する導波管
は、マイクロ波放射部における第2の幅を広くすることでマイクロ波を放射する複数の開口を加熱室に広く分散させることができ、マイクロ波発生手段を接続する入力部における第1の幅を第2の幅よりも小さくして省スペースであり回転機構を用いることのなくシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
つまりマイクロ波放射部にはマイクロ波を放射する複数の開口を広く適正に配置することで、加熱室に収容する被加熱物に対して広い範囲にマイクロ波を直接入射させることができ、さらに複数の開口の形状や大きさも適正な放射特性と放射量が得られるように開口ごとに設定することが可能となり効果的に被加熱物を均一加熱させることがでる。
さらにマイクロ波発生手段からマイクロ波放射部に向けてマイクロ波を伝送するための導波管はマイクロ波発生手段を接続する入力部の幅を小さくすることで省スペースであることから、周辺の部品に制約されることなく加熱室に放射されるマイクロ波のエネルギーが加熱室の中心に対して対称性を確保できるようにマイクロ波放射部を配置できるので、加熱室内の被加熱物の置き位置によって加熱状態が変わることもない。
また、導波管の入力部とマイクロ波放射部との幅の違いにより伝送されるマイクロ波の管内波長が変化するので、入力部とマイクロ波放射部との長さを管内波長の関係により設定してもよく、この場合には伝送されるマイクロ波の位相をマイクロ波放射部の開口配置に合わせて適正にして反射波の少ない整合状態にすることができ、均一性とともに高効率を実現することができ経済的で使用感の良いマイクロ波加熱装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるマイクロ波加熱装置の要部外観斜視図 本発明の実施の形態1におけるマイクロ波加熱装置の導波管の斜視図 本発明の実施の形態2におけるマイクロ波加熱装置の導波管の斜視図 本発明の実施の形態3におけるマイクロ波発生手段を取り外した状態のマイクロ波加熱装置の一部側面図 本発明の実施の形態4におけるマイクロ波加熱装置の要部断面模式図 本発明の実施の形態5におけるマイクロ波加熱装置の導波管の斜視図
第1の発明は、被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱室に供給するマイクロ波を発生させるマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段で発生するマイクロ波を前記加熱室へ伝送するように前記マイクロ波発生手段を接続する入力部と前記加熱室に接続する複数の開口を設けたマイクロ波放射部とを含む長方形断面の伝送線路からなる導波管と、を備え、前記導波管の前記マイクロ波放射部における第2の幅は当該導波管の前記入力部における第1の幅よりも大きいマイクロ波加熱装置である。
本発明はマイクロ波発生手段で発生するマイクロ波を加熱室へ伝送する導波管は、マイクロ波放射部における第2の幅を広くすることでマイクロ波を放射する複数の開口を加熱室に広く分散させることができ、マイクロ波発生手段を接続する入力部における第1の幅を第2の幅よりも小さくして省スペースであり回転機構を用いることのなくシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明にさらに加えて前記導波管の前記マイクロ波放射部における第2の厚さは当該導波管の前記入力部における第1の厚さよりも小さくしたものである。
本発明のマイクロ波加熱装置は第1の発明の効果に加えてマイクロ波発生手段を接続する入力部の導波管内でのスパークの発生を防止し、マイクロ波放射部を薄く構成できてさらに省スペースであり回転機構を用いることのなくシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
第3の発明は、第1もしくは第2の発明において、前記導波管は、前記入力部における第1の幅の中心が前記マイクロ波放射部における前記第2の幅の中心に対して偏心して設けられているマイクロ波加熱装置である。
第3の発明によれば、省スペースであり回転機構を用いることのなくシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。つまり、たとえば前記導波管の前記マイクロ波放射部は前記加熱室の略中心に配置することで加熱室におけるマイクロ波のエネルギー分布の対称性を確保させることで様々な形状・量の被加熱物を所望の状態に加熱させることができる。
さらにマイクロ波発生手段を接続する入力部を周辺部品の配置などに適した位置に選ぶことができるので導波管の幅中心を偏心してできた空間を有効に利用してマイクロ波加熱装置をスペース効率良く小型に構成することができるものである。
第4の発明は、第1から第3のいずれか1つの発明において、前記導波管は前記加熱室を構成する壁面に沿うように前記マイクロ波放射部から屈曲させて前記入力部を有する側部を設け、前記側部に当該導波管の断面寸法が徐々変化する断面寸法変化部を構成したマイクロ波加熱装置である。
これにより導波管は加熱室の壁面を有効に活用して配置され、マイクロ波放射部の形成方向とは異なる方向に前記入力部と前記断面寸法変化部を設けてあるので、マイクロ波放射部を加熱室壁面の広い領域に面して設けることができるので複数の開口を広く分散して好適に配置することができる。つまり省スペースであり回転機構を用いることのなくシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
第5の発明は、第1から第4のいずれか1つの発明において、前記導波管の前記マイクロ波放射部における前記加熱室と接続する開口は、円偏波を放射する開口形状を含むマイクロ波加熱装置である。
これにより円偏波を放射する開口からは電界方向が回転変化するマイクロ波が被加熱物に放射されることになり複数の開口と相まってさらに効果的に被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
第6の発明は、第1から第5のいずれか1つの発明において、前記導波管の前記マイクロ波放射部における前記加熱室と接続する開口は、前記第1の幅方向に複数設けられているマイクロ波加熱装置である。
これによりマイクロ波放射部における複数の開口は、加熱室に放射されるマイクロ波のエネルギー分布の対称性を確保しつつ、マイクロ波が広く分散して放射されるように好適に配置することができるので、省スペースであり回転機構を用いることのなくシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
以下、本発明に係るマイクロ波加熱装置の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態のマイクロ波加熱装置においては電子レンジについて説明するが。また、本発明は、以下の実施の形態の具体的な構成に限定されるものではなく、同様の技術的思想に基づく構成が本発明に含まれる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるマイクロ波加熱装置の要部外観模式図である。図1において10は被加熱物、200は加熱室、50はマイクロ波発生手段であるマグネトロン、100は導波管である。加熱室200はマイクロ波を反射させる金属材料からなる壁面と、被加熱物10を出し入れする開閉扉200dで略直方体に構成され、供給されるマイクロ波を内部に閉じ込めるように構成している。
図2は実施の形態1におけるマグネトロン50および加熱室200を接続しない状態での導波管100の構成を示す斜視図である。図2において110hは導波管100の入力部110に設けたマグネトロン50の接続口である。120は導波管100の加熱室200に接続されるマイクロ波放射部であり120hはマイクロ波放射部120に設けたマイクロ波を加熱室200に放射する複数の開口である。
以下、マイクロ波加熱装置の動作について説明を行う。被加熱物10は加熱室200を構成する1部壁面に設けた開閉扉200dから入れられ加熱室200内の載置部201上に置かれる。なお載置部201は低誘電損失材料のガラス板をマイクロ波放射部120が接続される壁面に面して設けられている。使用者により加熱開始指示が行われると、マイクロ波加熱装置は、マイクロ波発生手段であるマグネトロン50が動作し導波管100内にマイクロ波を発生しマイクロ波放射部120に伝送されて複数の開口120hから加熱室200に供給されて被加熱物10の加熱がおこなわれる。
ここで導波管100は、マイクロ波加熱装置で使用されるマグネトロン50に応じ一対の幅面と一対の厚み面に囲まれた長方形断面の伝送路で構成されている。一般的な方形導波管では、導波管の幅面の寸法aと厚み面の寸法bは、伝送する波長λから、λ/2<a<λ、b<λ/2の範囲で形状を選ぶことでTE10モードと呼ばれる形態で伝送される。マグネトロン50が2450MHzの周波数で発振する場合には波長λが約120mmなので、幅面の寸法aは70〜110mm、厚み面の寸法bは15〜40mmなどで選定される。
図2に示すように本実施の形態の導波管100はマグネトロン50を接続する入力部110における第1の幅101よりもマイクロ波放射部120における第2の幅102を大きく構成している。具体的には本実施の形態において第1の幅101の寸法は75mmに設定されるのに対して、第2の幅102は第1の幅101よりも広く105mmに設定されている。またマイクロ波放射部120においてマイクロ波を加熱室200に放射する開口120hが第2の幅102の広い範囲に分散して複数配置することができる。
以上のように、本実施の形態においては、導波管100はマイクロ波放射部120における第2の幅102を入力部110における第1の幅101よりも大きく構成したものである。従来一般の幅寸法が一定の導波管では、幅寸法の制約から複数の開口を十分に分散して配置することができずに被加熱物の均一な加熱を実現することができなかった。逆に配置を優先して導波管の幅を広くする場合には導波管全体が大きくなりマイクロ波加熱装置の大型化を招くものであった。これに対し本発明のマイクロ波加熱装置においては回転機構を用いることのなく小型でシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2におけるマイクロ波加熱装置の導波管の斜視図である。図3において実施の形態1と異なる点は、導波管100の入力部110における第1の厚さ103よりもマイクロ波放射部120における第2の厚さ104を小さく構成した点にある。
入力部110において接続口110hにはマグネトロン50のアンテナ(図示せず)が挿入される。マグネトロン50のアンテナ(図示せず)と導波管100の入力部110の壁面との絶縁距離を確保してスパークを防止するためにするために第1の厚さ103を小さくするには制約がある。本実施の形態においてはスパークの発生を防止しつつマイクロ波放射部120における導波管の第2の厚さ104を薄く構成するものである。
実施の形態1の効果に加えて、さらに無駄なスペースがないので回転機構を用いることのなく、さらに小型でシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3におけるマイクロ波発生手段を取り外した状態のマイクロ波加熱装置の一部側面図である。図4において105は第1の幅101の中心であり、106は第2の幅の中心である。実施の形態1もしくは2と異なる点は、図4に示すように入力部110における第1の幅の中心105がマイクロ波放射部120における第2の幅の中心106に対して偏心107だけ偏心して設けられている。
本実施の形態によれば、偏心してできた周辺の空間にマイクロ波加熱装置に付属する部品(例えば、マグネトロンを冷却するファン、マグネトロンを駆動する電源、加熱制御する制御部など)を効率的に配置することができる。つまり給電構成周辺に配置される部品を回避して、加熱室に放射されるマイクロ波のエネルギーが加熱室の中心に対して対称性を確保できるようにマイクロ波放射部を配置できるので、加熱室内の被加熱物の置き位置によって加熱状態が大きく変わることがない。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4におけるマイクロ波加熱装置の要部断面模式図である。
図5に示すように、導波管100は加熱室200を構成する壁面に沿うようにマイクロ波放射部120から屈曲させて入力部110を有する側部130を設けている。図5において側部130には導波管100の断面寸法が徐々変化する断面寸法変化部135が構成されている。
入力部110からマイクロ波放射部120に向かって断面変化部135を設けて導波管100の幅もしくは厚さもしくは幅と厚さの両方を徐々変化させることで、導波管を伝送されるマイクロ波は複雑な反射による損失を防止して効率良く加熱室200に供給することができる。
これにより加熱効率の低下を防ぎ、さらに回転機構を用いることのなく小型でシンプルなマイクロ波の給電構成で被加熱物を均一に加熱させることが可能なマイクロ波加熱装置を提供することができる。
また、導波管100の入力部110とマイクロ波放射部120との幅の違いにより断面寸法変化部135では伝送されるマイクロ波の管内波長が変化するので、入力部110とマイクロ波放射部120との長さと同様に断面寸法変化部135の伝送路長さを管内波長
の関係により設定することができる。
つまり第1の幅101を75mmに設定した場合には入力部110における管内波長は約207mmであり第2の幅を105mmに設定したマイクロ波放射部120における管内波長は約150mmとなり断面寸法変化部135における波長は約207mmから約150mmに徐々変化するので、マグネトロン50の配置を一定にして導波管の全長を変えることなく断面寸法変化部135の長さや設ける位置を伝送方向に調整することによって、入力部110とマイクロ波放射部120の伝送路の長さを調整することが可能であり加熱室200との接続において反射波の少ない整合条件にすることが可能である。この場合には伝送されるマイクロ波の位相をマイクロ波放射部の開口に合わせて適正にして反射波の少ない整合状態にすることができ、均一性とともに高効率を実現することができる。
(実施の形態5)
図6は、本発明の実施の形態5におけるマイクロ波加熱装置の導波管100の斜視図である。実施の形態1から4と異なる点は、図6に示すように、導波管100のマイクロ波放射部120における加熱室200と接続する開口120hは、円偏波を放射する開口形状を含むものである。さらに開口120hは、第2の幅102方向に複数設けられているマイクロ波加熱装置である。
本実施の形態においては、マイクロ波放射部120を図6に示すような円偏波を放射する形状としている。円偏波とは、移動通信および衛星通信の分野で広く用いられている技術であり、身近な使用例としては、ETC(Electronic Toll Collection System)「ノンストップ自動料金収受システム」などが挙げられる。
円偏波は、電界の偏波面が電波の進行方向に対して時間に応じて回転するマイクロ波であり、円偏波を形成すると電界の方向が時間に応じて変化し続けるので、加熱室に放射されるマイクロ波の放射角度も変化し続けるという特徴を有している。これにより、従来のマイクロ波加熱装置に用いられている直線偏波によるマイクロ波加熱と比較して、広範囲にわたってマイクロ波が分散放射されて、被加熱物を均一にマイクロ波加熱することができるようになる。特に、円偏波の周方向に対して均一加熱の傾向が強い。なお、円偏波は回転方向から右旋偏波(CW:clockwise)と左旋偏波(CCW:counter clockwise)の2種類に分類されるが、加熱性能に違いはない。
前記の特長を利用し、開口120hを通して円偏波のマイクロ波を放射することで、加熱室200内の加熱分布をより均一化することができる。なお、導波管100に設けたマイクロ波放射部120の開口120hから円偏波を出力するための開口形状としては、図6に示すように、各直線偏波の合成が電磁界理論により円偏波となるように幅を持った2つのスロット(開口)を中央で交差させ、マイクロ波伝送方向に対し45度傾けた形状とし、さらに導波管100のマイクロ波放射部120における第1の幅の中心106を挟む2列に配置されマイクロ波の伝送方向(導波管100の長さ方向)には3列で合計6個の開口120hが設けてある。
以上のように、本実施の形態においては、マイクロ波放射部120の開口120hを円偏波を放射する形状とすることで、マイクロ波放射部120の複数の開口120hから拡がりをもったマイクロ波が加熱室に放射され、被加熱物10へのマイクロ波の放射をさらに広い範囲で均一化することができる。またマイクロ波放射部120における第2の幅102を広く構成することにより開口の形状や大きさも適正な放射特性と放射量が得られるように開口ごとに設定することが可能となり効果的に被加熱物を均一加熱させることがでる。
つまりマイクロ波放射部120における伝送されるマイクロ波の位相にあわせて開口120hを配置することでマイクロ波の放射方向を適正にすることが可能であり、開口120hの大きさにより放射量を適正にすることが可能であり、開口の形状やマイクロ波の伝送方向と開口120hの配置角度によりマイクロ波の放射特性を適正にすることが可能となるので接続する加熱室に応じて所望の均一加熱を実現できる効果がある。
なお本実施の形態において、円偏波を放射するマイクロ波放射部120の開口120hの形状は図6で示した形状で説明したが、形状は図6に限定されるものではなく円偏波を放射する形状であれば何でもよい。また開口の配置についても本実施例において本発明を限定するものではない。
以上のように、本発明のマイクロ波加熱装置は、被加熱物への均一照射ができ、さらにはマイクロ波を供給するための特別な可動部を設ける必要がないので信頼性、耐久性の面においても優れたものである。食品の加熱加工や殺菌などを行うマイクロ波加熱装置などに有効に利用することができる。
10 被加熱物
50 マイクロ波発生手段
100 導波管
101 第1の幅
102 第2の幅
110 入力部
120 マイクロ波放射部
120h 開口
200 加熱室

Claims (6)

  1. 被加熱物を収納する加熱室と、
    前記加熱室に供給するマイクロ波を発生させるマイクロ波発生手段と、
    前記マイクロ波発生手段で発生するマイクロ波を前記加熱室へ伝送するように前記マイクロ波発生手段を接続する入力部と前記加熱室に接続する複数の開口を設けたマイクロ波放射部とを含む長方形断面の伝送線路からなる導波管と、を備え、
    前記導波管の前記マイクロ波放射部における第2の幅は当該導波管の前記入力部における第1の幅よりも大きいマイクロ波加熱装置。
  2. 前記導波管の前記マイクロ波放射部における第2の厚さは当該導波管の前記入力部における第1の厚さよりも小さい請求項1記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 前記導波管において、前記入力部における第1の幅の中心が前記マイクロ波放射部における前記第2の幅の中心に対して偏心して設けられている請求項1または2に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記導波管は前記加熱室を構成する壁面に沿うように前記マイクロ波放射部から屈曲させて前記入力部を有する側部を設け、前記側部に当該導波管の断面寸法が徐々変化する断面寸法変化部を構成した請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記導波管の前記マイクロ波放射部における前記加熱室と接続する開口は、円偏波を放射する開口形状を含む請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記導波管の前記マイクロ波放射部における前記加熱室と接続する開口は、前記第1の幅方向に複数設けられている請求項1から5のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置。
JP2011252551A 2011-11-18 2011-11-18 マイクロ波加熱装置 Pending JP2013109887A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011252551A JP2013109887A (ja) 2011-11-18 2011-11-18 マイクロ波加熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011252551A JP2013109887A (ja) 2011-11-18 2011-11-18 マイクロ波加熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013109887A true JP2013109887A (ja) 2013-06-06

Family

ID=48706473

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011252551A Pending JP2013109887A (ja) 2011-11-18 2011-11-18 マイクロ波加熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013109887A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109548214A (zh) * 2018-12-20 2019-03-29 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109548214A (zh) * 2018-12-20 2019-03-29 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉
CN109548214B (zh) * 2018-12-20 2022-02-25 广东美的厨房电器制造有限公司 微波炉

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2013018358A1 (ja) マイクロ波加熱装置
JP6016135B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5991595B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP5895247B2 (ja) マイクロ波加熱装置
WO2013005438A1 (ja) マイクロ波加熱装置
JP6273598B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP6179814B2 (ja) マイクロ波加熱装置
WO2013005420A1 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2013098106A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2013109887A (ja) マイクロ波加熱装置
JP6111421B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2016213099A (ja) 加熱調理器
JP2013105690A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2014229532A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2015015225A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2013098021A (ja) マイクロ波加熱装置
JP6212705B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2013109987A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2013171648A (ja) マイクロ波加熱装置
JP3925281B2 (ja) 高周波加熱装置
JP2013120632A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2014053231A (ja) マイクロ波加熱装置
JP5877304B2 (ja) マイクロ波加熱装置
JP2013191349A (ja) マイクロ波加熱装置
JP2007141538A (ja) マイクロ波加熱装置