JP2013096351A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータ駆動の密閉型圧縮機における低速回転時の潤滑油の粘度上昇による効率低下を防止すると共に、高速回転時の放熱を促進することで、効率と信頼性を向上した密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】シャフト118に、主軸部120や偏心軸部122の摺動部に潤滑油104を供給する第1の給油通路182と、シャフトが高速回転する場合にのみ、潤滑油を密閉容器102内空間に放出する第2の給油通路184を設けることにより、低い回転数のときは密閉容器内の空間へ潤滑油を飛散させず、潤滑油の粘度の上昇を抑制し、効率を向上する。また、高い回転数のときは第2の給油経路により潤滑油を密閉容器内へ飛散させ、放熱を促進して潤滑油の劣化や摩耗を防止し、信頼性を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫などの冷凍サイクルシステムに用いられる密閉型圧縮機に関する。
従来、この種の密閉型圧縮機は、シリンダの偏心軸側端面から所定寸法のシリンダ内径を大きく形成することで、シリンダとピストンの潤滑部に供給される潤滑油の量を増やし、潤滑性およびシール性を向上したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、シリンダの偏心軸側の径が拡大したテーパー形状にすることで、摺動損失を低減する構成を用いたものがある(例えば、特許文献2参照)。
図6は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図7(a)は、同特許文献記載された圧縮機部要部断面図、(b)は、同図(a)のX部の拡大図である。
図6、図7において、密閉容器1の内部には、電動機2と、この電動機2によりシャフト3を介して駆動される圧縮機部7が設けられている。圧縮機部7は、シャフト3に設けられた偏心軸3aの回転運動を、スライダー4とピストン5のクロススライド部5aを介して往復運動に変換し、シリンダ6内をピストン5が往復運動するスコッチヨーク型で構成されている。
シリンダ6には、その側部に弁座板8を介して吐出マフラ9が備えられ、冷媒ガスの吸入と吐出径路が形成されている。また、密閉容器1の底部には、圧縮機部7の摺動部と、これを駆動するシャフト3の軸受摺動部14を潤滑するための冷凍機油15を貯留している。そして、シャフト3の下端部に設けられた遠心ポンプ16により冷凍機油15を汲み上げて、先ず軸受14との摺動部へ給油し、更にシャフト3と偏心軸3aとの内径に備えた給油孔18を通して上方に位置する圧縮機部7に給油する構成としている。
圧縮機部7に給油された冷凍機油15は、偏心軸3aの外径に導かれ、スライダー4の内径及び外径の摺動部を潤滑した後、ピストン5とスライダー4の往復運動によって摺動部の末端から周囲に飛散する。さらに、スライダー4に給油して残った余分の冷凍機油15は、偏心軸3aの上端で開放された給油孔18から飛散する。
この飛散した冷凍機油15の一部は、往復運動するピストン5の外周面に油滴となって付着することで、ピストン5の外周面とシリンダ6の内周面との摺動部を潤滑すると共に、この摺動部の隙間をシールしている。
図7に示すように、シリンダ6は、偏心軸3a側の端面から所定寸法A(特許文献1で提示されている寸法Aは10mm)以内のシリンダ6の内径を拡大して油溜り11を形成している。
これにより給油孔18の上端から飛散し、油滴となってピストン5の摺動部上面に付着した冷凍機油15は、ピストン5が上死点へ移動する圧縮行程でピストン5とシリンダ6間の隙間に入り込み、潤滑する。この時隙間から溢れた冷凍機油15は、油溜り11に貯油される。
次に、ピストン5が下死点へ移動する吸入行程では、油溜り11に貯留された冷凍機油
15は、ピストンの摺動部全体に満遍なく付着する。そのため、ピストン5が往復運動を行うことでシリンダ6とピストン5の間の隙間全周に亘って給油することが可能になり、シール性と潤滑特性の改善が図れる。
図8は、特許文献2に記載された従来の密閉型圧縮機のシリンダの形状を示す部分断面図である。
図8において、シリンダ6は、圧縮室40側から、反圧縮室40側に向けて、径がDtからDbに拡大するテーパー形状を有しており、ピストン5は、ピストンピン5とコンロッド43を介してシャフト3側にCb/2拡大する構成となっている。これによりピストン5とシリンダ6との摺動長さが短くなり、摺動損失が低減できる。また、シャフト側から供給された潤滑油がピストン5とシリンダ6の隙間に入り込み、シール性や潤滑性が改善される。
特許文献1と2における構成の違いは、シャフト3の回転運動をピストン5の往復運動へ運動伝達する機構の差異であり、特許文献1がスコッチヨーク型、特許文献2がピストン・コンロッド型である。これらは、レシプロ型往復動圧縮機であることについては同じであり、シリンダ6、及びピストン5に関わる構成・効果も同じである。
以上のように構成された従来のピストン5は、シリンダ6の内摺面との接触面積を低減することで、摺動損失を少なくし、密閉型圧縮機の入力を低減することで高効率化する効果を有している。
特開2002−70742号公報 特開2002−89450号公報
しかしながら、上記従来の構成は、冷凍機油をピストンとシリンダ間へ十分に供給し、ピストンとシリンダ部の摺動損失を低減することはできるが、ピストンが下死点、すなわち、シャフト側に近づくにつれて、シリンダ内でのピストンの実質的な支持長さが短くなるとともに、シリンダ内での往復動方向以外の可動範囲が大きくなるため、挙動が不安定になる課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ピストンの挙動不安定を改善し、ピストンとシリンダの上下部分での片当りを防止し、騒音の増加を抑えた密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、円筒形孔部で、ピストンが下死点に位置する時、ピストンと接する円筒形孔部の内面の一部に凹部を設けたものである。
かかる構成とすることにより、シリンダの摺動面積を低減して摺動損失を低減できる。また、ピストンが下死点に位置するとき、すなわち反圧縮側に最大に位置する配置となった場合でも、円筒形孔部の一部のみ凹部となっているため、ピストンの実質的な支持長さを長く保持し、シリンダ内での往復動方向以外の可動範囲を抑制できる。そのため、ピストンと円筒形孔部の内面の摺動面のこじり力を低減でき、ピストンの姿勢のふらつきを抑
制し、ピストンの略円筒形の端の円筒形孔部の内摺面への片当りを抑制することができる。その結果、騒音が低減されに、信頼性の高い圧縮機を得ることができる。
本発明の密閉型圧縮機は、ピストンの略円筒形の端が円筒形孔部の内面と片当りすることによって発生する騒音や摩耗の発生を抑制することができるので、騒音が低減されるとともに、信頼性の高い圧縮機を提供できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態1における密閉型圧縮機の要部縦断面図 同実施の形態1における密閉型圧縮機のシリンダ摺動面の展開図 同実施の形態1における図2のA−A矢視の断面図 同実施の形態1における図2の要部拡大図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 (a)従来の密閉型圧縮機の要部断面図、(b)同図(a)のX部の拡大図 従来の異なる密閉型圧縮機の要部断面図
第1の発明は、底部に潤滑油を貯留する密閉容器と、前記密閉容器内に配置された電動機構と、前記電動機構によって駆動される圧縮機構を備え、前記圧縮機構を、前記電動機構によって回転駆動される主軸部と、前記主軸部に形成された偏心軸部とを有するシャフトと、圧縮室を構成する円筒形孔部と、前記主軸部を回転可能に支持する軸受部とを有し、かつ前記円筒形孔部の軸心と前記軸受部の軸心が直交するように前記円筒形孔部と前記軸受部が配置されたシリンダブロックと、前記円筒形孔部に挿入されて往復動するピストンと、前記偏心軸部と前記ピストンを連結するコンロッドと、前記潤滑油を前記円筒形孔部に供給する給油手段を具備する構成とし、さらに、前記円筒形孔部における前記ピストンが下死点に位置した状態において、前記ピストンに接する前記円筒形孔部の内面の一部に、凹部を形成したものである。
かかる構成とすることにより、前記ピストンが下死点に位置する時、ピストンと円筒形孔部の摺動面積を低減することができるため、摺動損失を低減することができる。また、ピストンが下死点に位置するとき、すなわち反圧縮側に最大に位置する配置となった場合でも、円筒形孔部の一部のみ凹部となっているため、ピストンの実質的な支持長さを長く保持できるとともに、シリンダ内での往復動方向以外の可動範囲を抑制することができる。そのため、ピストンと円筒形孔部の内面の摺動面のこじり力を低減でき、ピストンの姿勢のふらつきを抑制することができる。したがって、ピストンの略円筒形の端の円筒形孔部の内周面との片当りが防止され、騒音が低減されるとともに、信頼性の高い圧縮機を提供できることとなる。
第2の発明は、第1の発明において、前記ピストンが下死点に位置するとき、前記凹部における円筒形孔部の内面の略水平方向の両面がピストンと接するように形成したものである。
かかることにより、電動機の回転力がピストンの往復運動に変換される際、ピストンの水平方向の側圧荷重が増大する運転条件においても、円筒形孔部の摺動面が略水平方向に形成されたピストンの水平方向の荷重を支持するため、ピストン側圧荷重によるこじり力を低減できるとともに、ピストンの水平方向挙動が過大となることを抑制することができ、信頼性を向上することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記円筒形孔部の凹部を、前記ピストンが接する円筒形孔部の鉛直下方以外に設けたものである。
かかることにより、特にピストンが下死点に位置する場合において、往復運動する可動部品の重心が円筒形孔部の摺動面から外に出て重力の影響で鉛直下方向のモーメント力が作用する場合においても、円筒形孔部の摺動面の少なくとも鉛直下方に摺動部が形成されているため、ピストンの鉛直上下方向のこじり力を低減できるとともに、ピストンの上下方向の挙動が安定し、圧縮機の信頼性を向上することができる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明において、前記円筒形孔部の凹部を、ピストンの側圧荷重が作用する摺動部の面積が、対向する摺動部の面積より大きくなるように設けたものである。
かかることにより、ピストン側圧荷重を受ける摺動部の面圧を低減することができ、過大な面圧に起因するピストンの部分片当りを回避することができる。その結果、騒音の増大や摩耗等の信頼性の低下を防止することができる。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明において、前記円筒形孔部の凹部を、ピストンの往復動方向に対して非平行形状となる摺動部を形成するように設けたものである。
かかることにより、摺動部の境界である縁部が往復動方向に対して非平行であるために、潤滑油を供給する稜線の長さが長く形成される。その結果、ピストンの往復運動に伴って凹部の縁部から摺動部へ供給される潤滑油の供給量を増大し、ピストンの局所的な部分片当りの頻度を抑制することができる。
第6の発明は、第1から第5のいずれかの発明において、前記摺動部と、凹部との境界である縁部の断面形状が、円筒形孔部の軸方向表面に対して摺動部側から45°以下の傾斜角度、もしくは同等の曲面形状を有する形状としたものである。
かかることにより、凹部に貯留された潤滑油をスムーズに潤滑摺動部に供給できるとともに、縁部と潤滑摺動部の境界においては、微視的にはくさび膜効果により油膜圧力が生じることで、ピストンの部分片当りの頻度を低減し、騒音の増大や摩耗等の信頼性の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同実施の形態1における密閉型圧縮機の要部縦断面図、図3は、同実施の形態1における密閉型圧縮機のシリンダ摺動面の展開図、図4は、同実施の形態1における図2のA−A矢視の断面図、図5は、同実施の形態1における図2の要部拡大図である。
図1乃至図5において、密閉型圧縮機300は、密閉容器301の内部下方に配置された電動機構302と、この電動機構302によりシャフト337を介して駆動される圧縮機構307が上方に設けられている。圧縮機構307は、シャフト337に設けられた偏心軸部303aの回転運動を、コンロッド304の小端孔304aとピストン305のピストンピン孔305aに挿入されたピストンピン305bを介してピストン305の運動を往復運動に変換する。したがって、ピストン305は、円筒形孔部306内を往復運動
する。
シャフト337は、シリンダブロック331に形成された軸受部334とシャフト337の主軸部340が隙間を介して回転する。
シリンダブロック331には、その側部に弁座板408を介してシリンダヘッド409が備えられ、冷媒ガス411の吸入と吐出径路419が形成されている。
また、密閉容器301の底部には、密閉型圧縮機300の各摺動部と、軸受摺動部414を摺動潤滑するための潤滑油415が貯留されている。潤滑油415は、主軸部340の下端部に設けられた給油手段416によって汲み上げられ、先ず軸受摺動部414へ給油され、さらに偏心軸部303aとの内径に備えた給油孔418を通して上方に位置する圧縮機構307に給油される。
圧縮機構307に給油された潤滑油415は、偏心軸部303aの外径に導かれ、コンロッド304の内径の摺動部を潤滑した後、偏心軸部303aの上部から周囲に飛散し、ピストン305とシリンダブロック331の円筒形孔部306にも供給され、ピストン305によって圧縮された冷媒ガス411が圧縮室353から過剰に漏れることがないようにシールしている。
次に、円筒形孔部306の内面について説明する。
シリンダブロック331の円筒形孔部306の内面306aは、ピストン305の外周面305cと摺動する圧縮室摺動部500と、下死点側に設けられた凹部510によって形成された第1摺動部501a、第2摺動部501b、第3摺動部501c、第4摺動部501dを有している。
凹部510により形成された第1摺動部501aと第2摺動部501bは、略水平方向に対向して配置され、ピストンの側圧荷重が作用する第1摺動部の面積が、第2摺動部の面積より大きく形成されている。
また、同じく凹部510により形成された第3摺動部501cと第4摺動部501dは、略鉛直方向に対向して配置され、鉛直下方に位置する第3摺動部は、対向する第4摺動部より面積が大きく形成されている。
さらに、第1摺動部501a、第2摺動部501b、第3摺動部501c、第4摺動部501dは、それぞれ、凹部510との境界である両側縁部511a、511b、511c511dが、ピストンの往復動方向に対して非平行形状となっている。
また、各摺動部から凹部510への境界である縁部511a、511b、511c511dの断面形状は、円筒形孔部306の軸方向表面に対して30°の傾斜角度を有する傾斜した面となっている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
密閉型圧縮機300の電動機構302に通電されると、シャフト337が回転し、偏心軸部303aの運動がコンロッド304を介してピストン305に伝わることで、ピストン305は、圧縮室353内を往復運動する。シリンダブロック331の円筒形孔部306の中をピストン305が往復運動することにより、圧縮室353の容積が変化し、冷媒ガス411の吸入と圧縮が行われる。
シリンダブロック331の円筒形孔部306は、その内面306aの下死点側に円周方向外側に窪んだ凹部510を有しており、ピストン305の外周面305cと、凹部510は非接触となっている。これにより、ピストン305と円筒形孔部306との摺動面積は小さくなり、摺動の損失を低減し、効率を向上することができる。
しかし、一般に、摺動面積が小さくなると、ピストン305が円筒径孔部306内で安定した姿勢を保つことが難しくなり、ピストン305の部分片当りや、摩耗の起点となって信頼性などの課題を発生する可能性がある。
この課題を解決するために、本実施の形態1の仕様は、第1摺動部501aと第2摺動部501bが、ピストン305の挙動の左右方向の側圧摺動の安定を図り、さらに第3摺動部501cと第4摺動部501dが、上下方向での安定を図ることで、ピストン305の挙動を安定させることができる。その結果、騒音が低減されるとともに、信頼性の高い圧縮機を提供できることとなる。
次に、給油・潤滑について説明する。
給油手段416により、ピストン305と円筒形孔部306に安定的に潤滑油415を供給する方法は、種々提案されているが、本実施の形態1の構成においても同様に潤滑油415の供給を行っており、特に、ピストン305と円筒形孔部306内の圧縮室摺動部500、第1摺動部501a、第2摺動部501b、第3摺動部501c、第4摺動部501dには、十分に潤滑油415が供給されている。
また、ピストン305は、下死点側に位置する場合においても第1摺動部501a、第2摺動部501b、第3摺動部501c、第4摺動部501dに保持されることによって、上下左右の挙動が安定するとともに、安定した潤滑油415の供給により、潤滑油415の介在を確保した上で、ピストン305と円筒形孔部306が部分片当りすることがなく、また、不安定挙動による局部当たりを起こすことなく運動ができる。
さらに、第1摺動部501a、第2摺動部501b、第3摺動部501c、第4摺動部501dについて、各対向位置にある第1摺動部501aと第2摺動部501b摺動部および、第3摺動部501c、第4摺動部501dの面積の大きさについて、それぞれ側圧荷重の大きい第1摺動部501aと、重力の影響を受ける第3摺動部501cを大きく形成することにより、上下左右4箇所の摺動部の面圧が均等化される。したがって、ピストン305と円筒形孔部306が部分的に片当りすることがなく、また、不安定挙動による局部の当たりが防止できる。
さらに、凹部510は、図3に示すように、矢印Yで示すピストン305の往復動方向に対してその両側が、ラインL1、L2で示すように非平行形状となる第1摺動部501a、第2摺動部501b、第3摺動部501c、第4摺動部501dを形成している。したがって、摺動部の境界である両側縁部511a、511b、511c511dが往復動方向に対して非平行であることから、潤滑油415を供給する稜線距離は長く形成されている。そのため、ピストン305の往復動に伴い、潤滑油を第1摺動部501a、第2摺動部501b、第3摺動部501c、第4摺動部501dの摺動面に巻き込んで供給することができる。すなわち、凹部510の両側縁部511a、511b、511c511dから各摺動部への給油量が実質的に増大する。その結果、ピストン305の局所的な部分片当りの頻度を抑制することができる。
また、凹部510と各摺動部の境界である両側縁部511a、511b、511c51
1dの断面形状を、図5に示すように円筒形孔部306の軸方向表面に対して30度の傾斜角度を有する曲面とすることにより、凹部510に貯留された潤滑油415をスムーズに潤滑摺動部に供給することができる。特に、両側縁部511a、511b、511c511dと潤滑摺動部の境界においては、微視的に、くさび膜効果によって油膜圧力が生じるため、ピストン305の往復動で避け得ない部分片当りの頻度を低減し、騒音の増大や摩耗等の信頼性の低下を防止することができる。
これによって、ピストン305の略円筒形の端が円筒形孔部306の内面355と部分的に片当りを生じ、これによって発生する騒音や、その部分が起点となって起こる摩耗の発生を抑制することができ、信頼性の高い圧縮機を提供できることとなる。
このような構成は、ピストン・コンロッド型の密閉型圧縮機のみならず、他の方式の密閉型圧縮機にも応用展開でき、高効率と低騒音、信頼性の向上を図ることができる。
300 密閉型圧縮機
301 密閉容器
302 電動機構
303a 偏心軸部
304 コンロッド
305 ピストン
306 円筒形孔部
307 圧縮機構
331 シリンダブロック
337 シャフト
340 主軸部
334 軸受部
353 圧縮室
415 潤滑油
416 給油手段
501a、501b、501c、501d 摺動部
510 凹部
511a、511b、511c、511d 縁部

Claims (6)

  1. 潤滑油を貯留した密閉容器内に、固定子と回転子を備えた電動要素と、前記電動要素の上方に配置された圧縮要素を収容し、前記圧縮要素を、前記回転子が固定された主軸部と偏心軸部とを有するシャフトと、シリンダを備えたシリンダブロックと、前記シリンダの内部に往復動可能に挿設されたピストンと、前記ピストンと前記偏心軸部とを連結する連結手段と、前記シリンダブロックに形成され、前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受と、前記シャフトに具備された給油機構とを備えた構成とし、前記給油機構を、前記主軸部や前記偏心軸部の摺動部に前記潤滑油を供給する第1の給油経路と、前記シャフトが所定の回転数以上で回転する場合にのみ、前記潤滑油が前記密閉容器内空間に放出されるように前記シャフトの上端まで前記潤滑油を搬送する第2の給油経路を備える構成とした密閉型圧縮機。
  2. 前記給油機構を、前記シャフトの下端より、前記第1の給油経路と前記第2の給油経路との分岐に至る第3の給油経路を備える構成とし、さらに、前記第3の給油経路にポンプ機能を設けた請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記第1の給油経路を、前記主軸部の表面に設けたらせん溝が含まれる構成とした請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記第2の給油経路を、前記主軸部の中心軸に対して偏心した貫通穴とした請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記円筒形孔部の凹部を、ピストンの往復動方向に対して非平行形状となる摺動部を形成するように設けた請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 前記摺動部と、凹部との境界である縁部の断面形状が、円筒形孔部の軸方向表面に対して摺動部側から45°以下の傾斜角度、もしくは同等の曲面形状を有する形状とした請求項1から5のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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