本発明の根底にある目的は、上述のような調理器具を提供することであり、それにより従来技術の問題が避けられることができ、かつそれは有利な光学温度表示器、特に熱表示器または残留熱表示器としてのものを特に可能にし、それは簡単な構造を持つ。
この目的は、請求項1の特徴を持つ調理器具により達成される。本発明の有利で好ましい実施態様は、従属請求項の主題であり、続いて詳細に説明されるだろう。請求項の用語は、明白な参照により説明の内容中に組み込まれる。
この調理器具は、調理上面板の下に配置されている加熱装置を持つ調理上面板を備えている。従って、調理上面板上の加熱装置の上に配置された内容物を含む調理容器が加熱されることができる。光学温度表示器のための光学表示装置は、調理上面板の下に設けられかつ調理上面板を通して見ることができるかまたは認識できる。表示器装置は、温度表示のための熱変色性物質を含む。
本発明によれば、熱変色性物質は、蛍光性でありかつ粉末として存在する金属酸化物から本質的になる。この粉末または熱変色性物質の主要部は、10nm〜80nm、特に20nm〜50nmの粒径を持つ。この粉末または熱変色性物質は、塗料または被覆中に混合されることができ、塗料または被覆はまた、好適な方法を用いて付与される。完成または仕上げ後の蛍光性に関する光学的性質は、それにより、混合された熱変色性物質により大きく決定される。
過去20年間、対応する物質の物理的性質は、標語「量子点」または「量子ドット」の下に専門家集団で十分に研究されている。同じように、かかる「量子ドット」または物質のための種々の製造方法が、例えば湿式化学またはリソグラフィー法のように、集中的に研究された。
従って、変化温度に達するとき、熱変色性物質がその色を変化するだけでなく、色自体の変化した陰影のためにその可視性もわずかな変化を伴うことが可能であるが、前記可視性は、物質が実際に蛍光性であり、特に、前記変化温度以上では、それが単独で準即時放射を示すように選ばれ、従って着色ガラスセラミックから作られた調理上面の通常の調理上面板を通してさえ見ることができるという事実により有意に変化されるかまたは劇的に増加される。この理由のため、光学温度表示の非常に高い知覚性は、いかなる場合でも、特に警告が実際に出力されるべきである前記変化温度以上の高温の場合に、確実にされる。従って、本発明により、光学表示器は、今日までの熱変色表示器装置により得られるものより従来の発光表示器に近い光学表示器が作られる。
熱変色性物質の粉末の小さな寸法または小さな粒度のため、熱変色性物質の蛍光性を起こす前記物質の量子効果または量子特性が使用されることができる。この物質の粉末粒子は、古典的理論によりもはや実行されず、予め決められたエネルギーギャップを持つ量子粒子として実行される。それらは、エネルギーにより励起されたときにそれらが鋭い波長を持つ光を放射することができ、従ってそれらは目で見ることができる。前記範囲の狭い粒度分布は、この場合において必須である。
本発明の有利な構成では、熱変色性物質の少なくとも50%が前記10nm〜80nmの範囲の粒度を持つことが条件とされる。特に少なくとも75%、好ましくは90%以上という非常に有意な部分がその中に含まれる。もし熱変色性物質の前記の高い割合が20nm〜50nmの範囲、従ってさらにより小さな範囲の粒度を持つなら、さらに良好な結果が達成されることができる。
小さな粒度を持つ熱変色性物質の少なくとも90%は、好ましくは平均粒子直径の+/−10%の範囲内であることができる。かかる狭い粒度分布により、前記効果は非常に良好に発生されるかまたは利用されることができる。
蛍光熱変色性効果を示すことができる多数の物質が熱変色性物質として考えられることができる。有利な物質は、CdSe(セレン化カドミウム)またはCdS(硫化カドミウム)のようなカドミウム(Cd)に基づく。
本発明の有利な実施態様では、上述のドイツ特許出願DE102011085117と同様の方法において、熱変色性物質または上述の塗料または被覆を調理上面板の下に配置し、不透明態様で調理上面板を設計することができる。これは、それが光を通すべきでないことを意味せず、単にそれが完全に透明である必要がないことを意味する。もし特に調理上面板が透明であるなら、当然、本発明による表示器はより一層良好に作動する。従って、本発明はまた、半透明調理上面板により作動する。当然、光透過能力は、主として蛍光熱変色性物質により放射された光に適用され、従って光波長に依存することができる。
本発明の別の実施態様では、蛍光熱変色性物質は、粉末としてまたは塗料または被覆への混合物としてキャリヤー上に、特に雲母またはセラミックのようなキャリヤーの電気的及び/または熱的絶縁物質上に付与されることができる。代替例として、熱変色性物質はまた、接着ラベルまたは箔のようなキャリヤー上の塗料または被覆に付与されることができ、接着ラベルまたは箔は、それらの一部で加熱装置または誘導コイルまたは接触加熱装置のような種々の装置にそれらをそれらの装置上に単にはり付けることにより取り付けられることができる。
熱変色性物質の付与手段は、面、記号、文字等として設計されることができる。また、ある環境下では層構造に直接隣接してまたは層構造内に重ねられて配置されることができる多数の熱変色性物質を使用することが一般的に可能である。このようにして、例えば幾つかの変化温度が、二つの温度の差別化を含む準二工程表示法のために達成されることができる。これは、もちろん操作の便利さ及び表示の便利さをなお一層高めるであろう。
本発明のさらに別の有効な実施態様では、蛍光熱変色性物質により放射される光の波長は480nmから650nmの範囲にある。一方、この光は操作人により容易に知覚されることができる。他方、それは、調理上面板を着色するために一般的に使用される色の範囲内にあり、それらは、赤褐色の色合いに着色されることが多く、従ってかかる光学温度表示器は、同様にこのタイプの調理上面板を通して特に良好に識別されることができる。
本発明のさらに別の有利な実施態様では、光学温度表示器は、蛍光性熱変色性物質が調理器具の加熱装置の近くに配置されるような方法で設計される。特に有利な構成において、誘導加熱装置の場合には、熱変色性物質は、誘導加熱装置の上に配置されるかまたは誘導加熱装置と調理上面板との間に挿入される。例えば、それは、かかる誘導加熱装置の断熱カバー上の被覆または着色接着ラベルとして設計されることができる。
輻射加熱装置を用いるより有利にするには、本発明は、接触加熱素子として作用しかつ電気抵抗加熱素子を含みかつ調理上面板の下側に配置されている保温加熱装置による、いわゆる保温加熱装置により実現される。上部に置かれた調理容器は、そのときそれらの内容物と一緒に50℃から80℃の温度に保温され、従って内側の食品はいつでも出されることができる。かかる保温加熱素子またはその中の電気抵抗加熱素子は、輻射加熱装置のような高温にはるかに到達しないばかりか、取り扱いがより良好な温度範囲内に保たれることができ、そこでは十分に強い材料が利用できる。それらの上部側(それは抵抗加熱素子のためのカバーまたはキャリヤーであることができる)に、調理上面板に向けて、熱変色性物質が、他の方法で、例えば直接被覆としてまたは接着ラベルとして、付与されることができる。抵抗加熱素子のためのキャリヤーは、酸化アルミニウム等のようなセラミックから、または金属及び絶縁層から作られることができる。
上述の抵抗加熱装置または厚膜加熱装置の場合には、電気絶縁キャリヤーは通常、安全上の理由のため加熱抵抗器と調理上面板の間に配置される。従って、熱変色性物質の被覆または上述の熱変色性物質を持つ接着ラベルまたは箔は、調理上面板の下側と接触するキャリヤーの側上に付与されることができる。
前記特徴及びさらなる特徴は、請求項からだけでなく、説明及び図面からも発生し、さらに個々の特徴は、各場合に本発明の実施態様のサブコンビネーションの一つ以上として一緒にかつ他の分野で具体化されることができ、かつ有利であることができ、かつここに保護が請求されているそれら自身で保護されることができる。出願の個々の部分への分割並びに文中の見出しは、それらの内容の一般的有効性を限定しない。
本発明の実施態様は、図面に概略的に示され、続いてより詳細に説明されるであろう。
図1は、加熱装置の周りに熱変色性塗料を持つリング形状の光学表示器装置を持つ、本発明による第一調理器具の部分側面図を示す。
図2は、加熱装置としての誘導コイルと、加熱装置に向き合って結合されている光学表示器装置とを持つ、本発明による第二調理器具を示す。
図3は、図2に記載の調理上面板または光学表示器装置の熱い状態で示された表示器装置を示す。
図4は、図2に記載の表示器装置の断面図をかなり大きな縮尺で示す。
図5は、図3に基づいた拡張した二工程表示器を示す。
図6は、図3と同様にもう一度拡張した表示器を示す。
図1は、調理上面板13の下に配置されている加熱装置18を持つ調理上面板13を持つ調理上面11の形の調理器具の断面側面図を示す。調理上面板13は、下側14と上側15を含む通常のガラスセラミック調理上面板であることができる。それは、有利には、事実そうであることが多い、例えば赤褐色または乳白色に着色されることができる。代替例として、それは、少なくとも表示器装置または蛍光熱変色性物質のそれぞれの上では本質的に半透明または透明であることができる。しかし、そのときは蛍光特性の利点はあまり明白ではない。なぜなら調理上面板13を通しての透過は容易であるからである。調理上面板は、それ自身知られた一種のマスキングで透明領域の周りを着色されるかまたは被覆されるかまたは塗料で仕上げられることができる。
一般的に、加熱装置18は、一方では調理上面11のために使用される輻射加熱装置または保温加熱装置または接触加熱装置であることができ、または他方では誘導加熱装置のための誘導コイルであることができる。本ケースの場合、これは、図1に示された実施態様に関して予想される温度または調整されるべき温度に対してのみ関連する。
加熱装置18は、たとえそれが調理上面板13に直接固定されないとしても、調理上面板13の下側14に対して押圧されることが有利である。しかし、限定された位置はこのようにして達成されることができる。
リング形状の表示器装置20が、加熱装置18の周りに配置される。それは、加熱装置18に比較的接近して走り、調理上面板13の下側14に対して小さな距離を持つことができるかまたはそれが調理上面板13に接触するかもしくはそれに押圧されることができるかのいずれかであることができる。しかし、表示器装置20の実際の固定は、別個の固定手段を用いて実現される。一方で、固定突起22が、図1の(左側)に示されるように設けられることができ、その上に表示器装置20が例えば結合または締め付けにより取り付けられる。固定突起22は加熱装置18の側面に設けられることができるかまたはむしろ加熱装置から突出し、例えばシート金属連結リンク等として形成されることができる。代替例として、それは円形リング等としてその上に留められることができる。
固定突起22′の代替実施態様が図1の右側に示されており、前記固定突起は加熱装置18上に直接設けられておらず、むしろおそらく加熱装置18並びにさらに調理上面の加熱装置も支持することができる別個の固定手段上に設けられる。固定突起22′は、代替的に調理上面板13の下側14に取り外せない態様で結合されることもでき、そのときは、例えば所定場所中への締め付けまたはかみ合いにより表示器装置20を支持する。一方では、加熱装置18の周りのそのすぐ近くの表示器装置20の配置がこの場合には重要である。他方では、表示器装置20は、実際に調理上面板13の下側14に対して押圧されることができ、ある環境下では、これは有利であることさえある。いずれにしても、表示器装置20は、取り外しできない態様で、例えば接着剤結合または直接被覆により調理上面板13に固定されない。このようにして本発明によって、調理上面板13の構造または製造はそれぞれ簡単にすることができる。
加熱装置18を操作するとき、一方では輻射加熱装置または保温加熱装置または接触加熱装置間にそれぞれ差があり、他方では誘導コイル間に差がある。輻射加熱装置の場合、輻射加熱装置は、例えばフィラメント等のタイプのグロー加熱要素により調理上面板13を通してその加熱能力により上向きに放射し、この加熱能力は、そのとき調理上面板の上に置かれている調理容器の下側を介して容器または容器内の調理内容物のそれぞれの中に結合される。それにより調理上面板13は、直接的に輻射力を通してかつ間接的に容器の下部を介して加熱される。調理工程を終わった後、これは、そのとき調理上面板13またはこの領域のその上側15の前記高温度の問題を導き、それが、熱表示器または残留熱表示器が操作人を不慮の接触から保護するために必要である理由である。保温加熱装置または接触加熱装置の場合もそれぞれ同様であり、それは、調理上面板13に対して接触することにより調理上面板13を直接加熱するだけである。加熱された調理上面板13は、その熱を表示器上に渡し、ある変化温度でそこに上述の色変化を起こすことができる。
温度が超過したときに残留熱表示器装置が活性化されるべきである調理上面板に関する上述の50℃から70℃またはさらには90℃までの決定的な温度を考えると、前記変化温度は、調理上面板13から表示器装置20への熱伝達を考慮して、さらに低く選ばれることができる。輻射加熱装置の形の加熱装置18を操作するとき、表示器装置20は有意に高い温度(すなわち実際には150℃から250℃)に実際に加熱されるであろう。しかし、この場合、変化温度は超過しておりかつ色変化は蛍光熱変色性塗料で実現されるので、これは問題とならない。この文脈において、本質的な問題は、前記変化温度以下の温度であり、より高い温度の場合に光学表示が再度消えるというまたは変化温度が到達されるまでそれは存在すべきであるという結果である。従って、例えば35℃から60℃までの変化温度は、この場合、十分であることができ、特にもし表示器装置20が調理上面板13の下側14に直接取り付けられ、極めて近い温度で非常に良好な熱伝達を提供するなら、十分であることもできる。もちろん、熱変色性塗料の変化温度を選択するとき、調理上面板13が表示器装置20に接近した境界領域内より加熱装置18の上の中央領域内で一層熱いこともありうることを考慮しなければならない。
表示器装置20は、例えばMikanitまたはセラミックのような耐熱性プラスチックまたは他の材料から作られるキャリヤー23からなる。蛍光熱変色性物質は、塗料24としてまたは塗料24に混合される粉末としてそれに付与される。表示器装置20の温度が前記変化温度の上にある場合、熱変色性塗料24は、その色を青のような濃い色の目立たない色から赤のような蛍光発光色に変えることができ、それは、そのとき明瞭に目に見える表示器または残留熱表示器としての役目をする。このようにして、前記変化温度以上の温度に対する色変化により、光学残留熱表示は、変化した蛍光熱変色性塗料自身により発生/形成される。
誘導加熱装置が加熱装置18として使用される場合、加熱装置18は、例えば誘導コイルでの損失のため、表示器装置20をわずかな度合いでのみ直接加熱することができる。表示器装置20の対応して加熱可能なキャリヤー23の誘導加熱は、特にそのとき調理上面板13の温度から独立しているから、排除される。この点で、蛍光熱変色性塗料24を持つ表示器装置20は、まさに先に既述したとおり調理上面板13の戻り熱によってのみ加熱される。それにより誘導加熱装置は調理上面板13を直接加熱しないが、容器の直接加熱された下側の戻り熱によってのみ熱くなり、従って調理上面板はあまり激しく加熱されないかまたは主として低い速度で加熱される。
図2による調理上面板111の代替実施態様は、加熱装置118のための誘導加熱装置を含む。前記誘導加熱装置118は、その上側に表示器装置120を備えており、かつ調理上面板113の下側114に対して前記装置と一緒に押圧される。誘導加熱装置118の押圧は、通常の方法及び手段により、例えば通常のキャリヤー板(図示せず)上に調理上面板111の他の誘導加熱装置と一緒に取り付けることにより実現されることができ、キャリヤー板はまた、調理上面板113の境界に横方向に設けられた固定手段に固定される。誘導加熱装置の代替として、一般的に上述の保温加熱装置または接触加熱装置が使用されることができ、それはまた、調理上面板111の下側に対して押圧される。ヒーターはキャリヤーを含むことができ、このキャリヤー上に、任意選択的にシート金属等から作られた金属キャリヤーの場合に挿入された絶縁層を持つ電気抵抗加熱素子が設けられ、さらに図4では、キャリヤーは上部にあり、かつ熱伝達のために調理上面板111の下側114に対して直接押圧される。表示器装置120は、この場合、キャリヤーの上側に配置されるであろうし、一方、抵抗加熱素子はその下側に設けられる。
誘導加熱装置118の上部側に配置された大面積表示器装置120は、ここでは調理上面板113の下側114に対して直接押圧されるが、それはそれに対して直接固定または結合されておらず、そうでなければ取り外し不可能な態様で取り付けられる。表示器装置120の具体的な構造は図4から見ることができる。キャリヤー膜123は、その下側に接着ラベル126を持ち、それによりそれは誘導加熱装置118の上側に結合される。この場合、キャリヤー膜123はまた、例えば調理上面板の下側に対して押圧するために誘導加熱装置の上側に通常置かれるような、いわゆるKapton膜または別の絶縁膜または絶縁板であることができる。
塗料層124、例えば有利な構成では冷たい状態で濃い赤色のような濃い色合いを持つ上述の熱変色性塗料がキャリヤー膜123の上側に設けられる。それは、本質的に表示器装置120ほどの大きさの大面積態様で設けられることができるか、または例えば図3に記載の文字「HOT」のような記号の形状を持つことができる。この場合、それは、変化温度以下で濃く、従って調理上面板113を通して知覚できないような性質を持つ。前記変化温度以上で、蛍光熱変色性塗料124は光輝赤色のような光輝色を呈し、図3による記号または文字の形で見ることができる。このようにして、それは残留熱表示器としての役目をする。
図2に見ることができるような加熱装置118の直ぐ上に配置されている表示器装置120の利点は、通常、誘導コイルを持つかかる誘導加熱装置が既にその上側に絶縁膜、例えば上述のKapton膜、または代替的に絶縁板を含むことである。従って、追加の要素は要求されないが、異なる態様で設計される要素のみを必要とする。前記要素は、そのとき、顧客の好み及び用途または形式系列のそれぞれに依存して印刷または接着ラベルを与えられることができる。
別の利点は、図1に記載のリング形状の実施態様によりうまく実施されることができない大面積残留熱表示器が達成されることができることである。
最後に、調理上面板113の最大残留熱が加熱装置の上の中央の中心領域に位置され、従って光学残留熱表示器がそれを考慮すべきであることが考えられる。一方、これは、前記中心領域から時間と空間の両方に関して加熱装置118の外縁を越えた側方境界領域にまで及ぶそれ自身知られた温度分配により実現されることができる。それにもかかわらず、前記中心領域を直接含む残留熱表示はより正確である。これはまた、この実施態様のために好ましい。
キャリヤー膜123及びキャリヤー膜の上に付与された熱変色性塗料124を持つ表示器装置120の特別な実施態様に対する代替例として、異なる色変化温度を持つ二つの熱変色性塗料、すなわち熱変色性物質を含む二つの異なるタイプの粉末がまた、設けられることができる。それらの一つは、例えば100℃を有意に越える調理上面板の上部の温度に相当する高い温度、すなわち接触すると非常に危険である温度で変化色を持つ。他の変化温度は、約50℃から70℃の調理上面板の温度に相当する温度で、すなわち残留熱表示器のための通常の値の温度で発生し、そこでは前記温度以下では、調理上面板への接触はもはややけどの危険を意味しない。前記二つの熱変色性塗料は並んで配置されることができる。より低い変化温度を持つものは、図5に記載のように下部に文字「HOT」を表わす。従って、より高い変化温度を持つ蛍光熱変色性塗料は相応して強い色の「VERY」を示すことができる。非常に熱い調理上面板の場合には、「VERY HOT」は、表示器装置120により表示され、わずかに低い温度で、しかしなお50℃から70℃の限界温度の上の温度では、「HOT」のみが図3により表示される。
図6はまた、ロゴが文字の代わりに示されることができることを示す。図6の上部は、どのように熱変色性塗料層が冷たい状態で、例えば濃い青色のような特に目立たない色合いを持つかを示す。50℃から70℃の限界温度以上の加熱された状態で、下の図のように、色合いが変わり、例えば光輝青色を得る。これは、警告目的のための温度表示としてまたは温度依存操作表示器としてのいずれかで使用されることができ、従って加熱された状態では、例えば器具の製造者のロゴが輝いて見え、着色された調理上面板を通してであっても明瞭に知覚可能である。