JP2013092175A - ころ軸受およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】起動トルクが低いころ軸受を提供する。
【解決手段】この円すいころ軸受10は、内輪1に形成されたつば部5を備え、つば部5は、ころ3の端面と摺接するつば面5aに、ショット面のカバー率が90%以上となるようにショットブラスト加工が施されるとともに、ショット面は、粗さRaが0.05〜0.3μmRaであり、さらに、摺動方向に対して平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとしたときに、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たすものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、円環状の内輪や外輪に設けられたつば部を備えるころ軸受およびその製造方法に関する。
円すいころ軸受のようなころ軸受においては、円環状の内輪や外輪に設けられたつば部ところの端面とが回転時に摺接するため、摩擦が発生する。この摩擦は、低速域(低回転域)での、ころ軸受の摩擦抵抗の大部分を占める。そのため、つば部ところの端面との摩擦が大きいと、ころ軸受の起動トルクが大きくなるという問題がある(なお、以降においては、つば部のうち、ころの端面と摺接する内側面を「つば面」と記す。)。
そこで、前記のような問題に鑑み、ころの端面やつば面に、ショットピーニング加工やショットブラスト加工などのショット加工を施し、ショット面の粗さを所定に収めることにより、ころ軸受の摩擦抵抗を低減させる提案が種々されている(例えば特許文献1乃至4参照)。
特開平08−232964号公報 特開2003−184883号公報 特開2004−316699号公報 特開2005−161419号公報
しかしながら、特許文献1乃至4に記載の技術において、これまでの考え方は、ころの端面やつば面の粗さなどを単に規定するものであった。これに対し、本発明者らは、起動トルクが一層の低トルクなころ軸受を提供すべく鋭意検討を重ねたところ、単にショット加工によるショット面の粗さを最適な範囲に規定するだけでは、一層の低トルクなころ軸受を提供する上で不十分であるとの知見を得た。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、円環状の内輪や外輪に設けられたつば部を備えるころ軸受において、起動トルクが従来より一層低いころ軸受およびその製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るころ軸受の製造方法は、円環状の内輪と、円環状の外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方に形成されたつば部とを備えるころ軸受を製造する方法であって、前記つば部に形成されて前記ころの端面と摺接するつば面に、ショットピーニング加工又はショットブラスト加工を、ショット面のカバー率が90%以上となるように施すとともに、前記ショット面の粗さRaが0.05〜0.3μmRaであり、さらに、摺動方向に対して平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとしたときに、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たすように施すことを特徴とする。
本発明の一態様に係るころ軸受の製造方法によって製造されたころ軸受は、ショット面の性状を、摺動方向に対して平行な粗さと垂直な粗さとの関係に基づくという新たな技術思想に鑑みて規定されたものとなる。これにより、後述の実施例の結果(例えば図4参照)からも判るように、これにより製造されたころ軸受の起動トルクを、従来例と比較して、より一層低いものとすることができる。
なお、ショット面のカバー率(カバレッジ)を90%以上とする理由は、カバー率が90%以上でないとショット加工を実施する意味が薄れるからである。
また、ショット面の粗さRaを0.05〜0.3μmRaとする理由は、相手面となるころの端面をなじませるためには、ころの端面あるいはつば部のつば面のうち少なくとも1つの粗さRaを0.05μmRa以上としなければならず、一方、粗さRaを0.3μmRa以上にすると粗くなりすぎるので、音響の低下ならびに油膜厚さが小さくなり、焼きつきやすくなるからである。
また、ショット面の性状を、摺動方向に対して規定する点について、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2、とする理由は、ころの端面もしくはつば部のつば面の粗さが、摺動方向に対して平行方向と垂直方向とで異なっていると十分に低摩擦化が図れないため、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2と規定した。つまり、粗さRaの比が0.8以下、又は1.2以上では、摺動方向に対して方向性があるので十分な低摩擦化が図れないからである。
ここで、本発明の一態様に係るころ軸受の製造方法において、前記ショット面が、とがり度合いRkuが3〜7、ゆがみRskが−1.5〜−0.1の範囲を満たすころ軸受を製造するものであれば、これにより製造されたころ軸受のショット面が、油だまりの効果を奏するので好ましい。ゆがみRskが−0.1以上であると油だまりの効果がなく、一方、ゆがみRskが−1.5以下ではころ軸受の外輪又は内輪の作製が困難であるのでコストアップの要因となる。また、本発明の一態様に係るころ軸受の製造方法において、前記ショットピーニング加工又はショットブラスト加工は、前記つば面に限って施されていることは好ましい。
ここで、本発明の一態様に係るころ軸受の製造方法において、前記ショットピーニング加工又はショットブラスト加工が、投射材(メディア)として、SiCからなる不規則形状の多面体を用いてなされていれば、投射材の角によって容易に対象ワークを加工する上でより好ましい。
また、前記投射材が、その大きさが10〜100μmの範囲を満たすものであれば、投射材の角によって容易に対象ワークを加工することができるので好適である。特に、ショット面の粗さRaを0.05〜0.3μmRaの範囲にするためには、投射材の大きさが10〜100μmであれば容易に加工する上で好適である。
また、前記投射材の投射速度を、50m/sec以上とすれば、ショット面の粗さRaを0.05〜0.3μmRaの範囲にする上でより一層好ましく、さらに、前記投射材の噴射圧力を、0.1〜0.9MPaとすれば、ショット面の粗さRaを0.05〜0.3μmRaの範囲にする上でより一層好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るころ軸受は、円環状の内輪と、円環状の外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方に形成されたつば部とを備えるころ軸受であって、上述した本発明の一態様に係るころ軸受の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
特に、本発明の一態様に係るころ軸受は、前記つば部に形成されて前記ころの端面と摺接するつば面に、投射材としてその大きさが10〜100μmの範囲を満たすSiCからなる不規則形状の多面体を用いて、その投射速度を50m/sec以上且つ噴射圧力を0.1〜0.9MPaとしたショットピーニング加工又はショットブラスト加工が、ショット面のカバー率が90%以上となるように施されることにより、前記ショット面が、粗さRaが0.05〜0.3μmRaであり、さらに、摺動方向に対して平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとしたときに、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たすものとされていれば、起動トルクを従来より一層低くする上で好適である。
上述のように、本発明によれば、つば部を備えるころ軸受において、つば部には、ころの端面と摺接するつば面に、ショットピーニング加工又はショットブラスト加工が、ショット面のカバー率が90%以上となるように施され、そのショット面は、粗さRaが0.05〜0.3μmRaであり、さらに、摺動方向に対して平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとした場合に、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たすものとされるので、起動トルクを従来より一層低くすることができる。
本発明の一態様に係るころ軸受の一実施形態である円すいころ軸受の構造を示す部分縦断面図である。 つば部のつば面の性状を比較して示す図であって、同図(a)が本発明のころ軸受に施されたショット面の例、同図(b)が比較例である。 トルク試験に用いた試験機の構造を示す断面図である。 トルク試験の結果を示すグラフである。 クリーンはくり寿命試験に用いた試験機の構造を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1に示す円すいころ軸受10は、円環状の内輪1及び外輪2と、これら内輪1及び外輪2の間に転動自在に配された複数の円すいころ3と、これら複数の円すいころ3を内輪1及び外輪2の間に保持する保持器4とを有して構成されている。内輪1の外周面及び外輪2の内周面の間によって画成された軸受内部空間には、図示しない潤滑剤(例えば潤滑油,グリース)が封入されている。なお、保持器4は備えていなくてもよい。
また、内輪1の外周面の軸方向両端部には、つば部5,5が径方向外方に突出して設けられている。外輪2には、つば部は設けられていない。ただし、図1の例とは逆に、外輪2の内周面の軸方向両端部につば部を設け、内輪1にはつば部を設けない構成としてもよいし、内輪1及び外輪2の両方につば部を設ける構成としてもよい。そして、このつば部5,5の内側面がつば面5a,5aとなっている。このつば面5a,5aは、円すいころ3を案内し保持する面として機能しており、円すいころ3の端面3a,3bと摺接する。
この円すいころ3の端面のうち大径側の端面である大端面3aには、油溜まりとして機能する多数の凹部(図示せず)が形成されている。この凹部は、ショットブラストにより形成される。すなわち、大端面3aに投射材を投射することにより、大端面3aに凹凸を形成した後に、この凹凸のうち凸部を研磨により平滑にして凹部のみを残している。これにより、大端面3aは、平坦な面に多数の凹部が方向性なく点在する状態となる。なお、この凹部は円すいころ3の小端面3bに形成してもよいし、両端面にそれぞれ形成してもよい。
ここで、この円すいころ軸受10では、つば5,5のつば面5a,5aに、ショット加工として、ショットピーニング加工又はショットブラスト加工が、ショット面のカバー率(カバレッジ)が90%以上で施されている。本実施形態では、ショット加工としてショットブラスト加工を用いた。投射材は、目開き100μmの篩を通過する大きさの不定形な多面体であることが好ましい。また、投射材は、目開き100μmの篩を通過し、目開き10μmの篩は通過しない大きさの不定形な多面体であることがさらに好ましい。つまり、投射材(メディア)は、その大きさが10〜100μmの範囲を満たすものが好ましい。さらに、目開き75μmの篩を通過し、目開き20μmの篩は通過しない大きさの不規則形状の多面体であることが最も好ましい。
本実施形態においては、ショットブラスト加工に使用される投射材はセラミック製であり、特に、この投射材として、SiCからなる不規則形状の多面体を用いている。なお、加工性を考えた場合、略球形は好ましくない。これは、投射材が不規則形状の多面体であれば、投射材の角によって容易に対象ワークを加工することが可能だからである。また、略球形のAlやSiOなどは投射材が割れるので好ましくない。
ショットブラスト加工の処理装置としては、エアー式ブラスト加工装置を用いた。ただし、インペラー方式等の機械エネルギーを利用した方式のブラスト加工装置を用いることもできる。投射材を噴射するノズルの内径は5mmで、ノズルの先端と内輪1のつば部5,5のつば面5a,5aとの間隔は150mmとした。また、投射角度は、5°以上90°以下とした。ただし20°以上45°以下がより好ましい。さらに、投射材の投射速度は、50m/sec以上、噴射圧力は、0.1〜0.9MPaであることが好ましい。本実施形態においては、投射材の投射速度は、50m/sec以上、噴射圧力は、0.1〜0.9MPaである。
このショットブラスト加工により、つば面5a,5aに加工されたショット面は、粗さRaが0.05〜0.3μmRaであり、さらに、摺動方向に対して平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとしたときに、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たすものとされている。さらに、つば面5a,5aに加工されたショット面は、とがり度合いRkuが3〜7、ゆがみRskが−1.5〜−0.1の範囲を満たすものとされている。このようにして得られたつば面5a,5aに施されたショット面の性状を図2(a)に示す。一方、同図(b)は比較例であって、つば面5a,5aの摺動方向に対し、平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとしたとき、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たさない場合の例である。
なお、本実施形態においては、内輪の軌道面5bには、上述のショット加工(ショットピーニング加工又はショットブラスト加工)が施されておらず、つば面5a,5aに限ってショット加工を施している。なおまた、つば面5a,5aに対し、ショット加工後に凸部の研磨をするほうが好ましい。凸部の研磨方法としては、超仕上げ砥石による超仕上げ加工、砥粒を含有する弾性体粒子によるショットブラスト、微細砥粒によるショットブラスト、砥粒を含有する流体による液体ホーニング等が採用できる。好ましくは、砥粒を含有する弾性体粒子によるショットブラストを採用することができる。
次に、上述の円すいころ軸受10を、種々の回転速度で回転させて、その際のトルクを測定した。まず、このトルク試験に用いた試験機の構造を、図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、この試験機20は、縦型内輪回転式の試験機である。この試験機20では、支持軸受23に回転自在に支持された主軸24の端部24aは、試験軸受としての円すいころ軸受26の内輪26aに内嵌されている。内輪26aの外周面にはつば部26dが形成されており、円すいころ26bに対して滑り接触を行う。内輪26a及び円すいころ26bと共に円すいころ軸受26を構成する外輪26cは、本体部28に内嵌されている。本体部28の軸方向上端面には静圧軸受31が設けられており、その上面にはアキシアル荷重が付与される。
また、本体部28の側面には棒材34を介してロードセル33が接続されており、本体部28に掛かる動摩擦トルクがロードセル33により検出される。さらに、本体部28には、円すいころ軸受26の転がり接触面及び滑り接触面に外部から潤滑油を供給するための通路36が形成されている。また、転がり接触面及び滑り接触面の温度を検出する熱電対38が、本体部28の側面から取り出されている。
上記構成を有する試験機20では、アキシャル荷重,ラジアル荷重,回転速度,潤滑油量を任意に変えて試験することができ、回転中の動摩擦トルク及び前記接触面の温度上昇を同時に測定することができる。
このような試験機20に、前述の図2(a)に示すようなショット加工をつば面に施した内輪を備える円すいころ軸受を試験軸受として装着してトルク試験を行った。ショット加工の加工面は、円すいころ軸受のつば面のみ、あるいは円すいころ軸受のつば面と内輪軌道面である。そして、前述の図2(b)に示すようなショット加工をつば面に施していない内輪を備える通常の円すいころ軸受の場合と比較した。なお、トルクの測定を行う前に、5000rpmで1時間以上回転させる慣らし運転を行い、十分にトルクが安定したことを確認した。
(トルク試験の条件)
試験軸受の呼び番号:HR32008XJ(内径40、外径60)
アキシャル荷重:4000kN
ラジアル荷重:0kN
回転速度:0〜3000rpm
潤滑油:ISO粘度グレードがISO VG32である鉱油
潤滑油量:500ml/min
潤滑油温度:50±5℃
試験数:10
トルク試験の結果を図4に示す。なお、同図には測定トルクの平均値を記載した。同図に示すグラフから、前述のショット加工後の円すいころ軸受は、ショット加工をつば面に施していない軸受に比べて、低速回転域(250rpm近辺)のトルクが10〜80%低滅していることが分かる。
また、前述のようなショット加工により寿命の低下が懸念されるので、下記の条件にて軸受の寿命試験を行った。ここでは、金属摩耗粉などの異物をほとんど含まないクリーンな潤滑環境下でのはく離寿命(クリーンはくり寿命)を、実施例と比較例の一部の軸受を用いて調べた。
この寿命試験では、図5に示す様な試験機を使用した。そして、軸17の中間部にサポート軸受18を装着し、この軸17の両端部に2個の試験用の円すいころ軸受6a、6aを装着する事により、円すいころ軸受6a、6aを2個ずつ試験した。そして、外輪7a、7aをハウジング40、41に固定し、内輪8a、8aを外嵌した軸17を、5/1000ラジアン傾斜させた状態で軸17を回転させた。そして、表1に示した軸受毎に、それぞれ5個(N=5)ずつ寿命試験を行ない、振動センサにより検出される振動値が初期振動の5倍になった時点で試験を中止し、内輪、外輪各軌道11a、10aと各円すいころ9aの転動面とでのはく離の発生の有無を観察した。なお、試験条件は下記のとおりである。
(クリーンはく離寿命試験の条件)
試験軸受の呼び番号:HR32008XJ(内径40、外径60)
アキシャル荷重:5000kN
ラジアル荷重:20000kN
回転速度:3000rpm
潤滑油:ISO粘度グレードがISO VG32である鉱油
潤滑方法:油浴潤滑
潤滑油温度:80±5℃
試験数:5
表1に、ワイブルプロットで整理した、実施例1のL10寿命を100とした場合の寿命比を表1の右端に併せて記載している。
Figure 2013092175
実施例9、10、11では、略球形のメディアを用いている。略球形のメディアを用いた場合では、メディアが割れるので、軸受にとっては異物となる。そのため、異物を噛み込んだことによって、表面に圧痕が形成される。そのため、表面起点型のはく離が起こり、寿命が低下する場合がある。
なお、本発明に係るころ軸受は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、ころ軸受の例として円すいころ軸受をあげて説明したが、これに限定されず、例えば円筒ころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等、他の種類の様々なころ軸受に対して適用することができる。
1 内輪
2 外輪
3 円すいころ(ころ)
4 保持器
5 つば部
10 円すいころ軸受(ころ軸受)

Claims (10)

  1. 円環状の内輪と、円環状の外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方に形成されたつば部とを備えるころ軸受において、
    前記つば部に形成されて前記ころの端面と摺接するつば面に、投射材としてその大きさが10〜100μmの範囲を満たすSiCからなる不規則形状の多面体を用いて、その投射速度を50m/sec以上且つ噴射圧力を0.1〜0.9MPaとしたショットピーニング加工又はショットブラスト加工が、ショット面のカバー率が90%以上となるように施されることにより、
    前記ショット面が、粗さRaが0.05〜0.3μmRaであり、さらに、摺動方向に対して平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとしたときに、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たすものとされていることを特徴とするころ軸受。
  2. 前記ショット面は、とがり度合いRkuが3〜7、ゆがみRskが−1.5〜−0.1の範囲を満たすものであることを特徴とする請求項1に記載のころ軸受。
  3. 前記ショット面は、前記つば面に限って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のころ軸受。
  4. 円環状の内輪と、円環状の外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方に形成されたつば部とを備えるころ軸受を製造する方法であって、
    前記つば部に形成されて前記ころの端面と摺接するつば面に、ショットピーニング加工又はショットブラスト加工を、ショット面のカバー率が90%以上となるように施すとともに、
    前記ショット面の粗さRaが0.05〜0.3μmRaであり、さらに、摺動方向に対して平行な粗さをRa,parallel、垂直な粗さをRa,perpendicularとしたときに、0.8≦Ra,perpendicular/Ra,parallel≦1.2を満たすように施すことを特徴とするころ軸受の製造方法。
  5. 前記ショットピーニング加工又はショットブラスト加工が、投射材として、SiCからなる不規則形状の多面体を用いてなされていることを特徴とする請求項4に記載のころ軸受の製造方法。
  6. 前記投射材は、その大きさが、10〜100μmの範囲を満たすものであることを特徴とする請求項5に記載のころ軸受の製造方法。
  7. 前記投射材の投射速度が、50m/sec以上であることを特徴とする請求項5または6に記載のころ軸受の製造方法
  8. 前記投射材の噴射圧力が、0.1〜0.9MPaであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載のころ軸受の製造方法
  9. 前記ショットピーニング加工又はショットブラスト加工が、前記つば面に限って施されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項に記載のころ軸受の製造方法。
  10. 円環状の内輪と、円環状の外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に転動自在に配された複数のころと、前記内輪及び前記外輪の少なくとも一方に形成されたつば部とを備えるころ軸受であって、
    請求項4〜9のいずれか一項に記載のころ軸受の製造方法によって製造されたことを特徴とするころ軸受。
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