JP2017150597A - 転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法 - Google Patents

転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法 Download PDF

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直哉 長谷川
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Abstract

【課題】転動部の油膜形成性が悪い状態で使用されても表面損傷を抑制し長寿命を容易に実現可能な転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法を提供する。
【解決手段】転動装置1は、SUJ2からなる第1の転動部品20,21と、第1の転動部品20,21に接触し、SUJ2からなる第2の転動部品22とを備えている。軌道面20A,21Aのロックウェル硬度はころ転動面22Aのロックウェル硬度よりも低く、軌道面20A,21Aの算術平均粗さはころ転動面22Aの算術平均粗さよりも大きい。ころ転動面22Aの算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下、ころ転動面22Aの二乗平均平方根傾斜は0.07以上0.10以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法に関し、特に第1および第2の転動部品を備えた転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法に関するものである。
転がり軸受などの転動装置は、転動部の潤滑状態が悪いために油膜形成が不十分になる環境下で使用されると、ピーリング、焼き付きなどの表面損傷およびこの表面損傷を起点とした剥離が転動部の表面に発生する。これによりその転動装置の寿命は低下する。たとえば論文「ころ軸受の疲れ寿命に及ぼす潤滑の影響」(非特許文献1)には、転がり軸受における内外輪と転動体との間で、潤滑状態の過酷さを示す油膜パラメータΛの値が約1.2以上になる条件では転がり軸受の寿命は長くなるが、油膜パラメータΛの値が約1.2未満になる条件では転がり軸受の転動部に表面起点型の剥離が起きるため転がり軸受の寿命は低下することが記載されている。
油膜形成性が悪い状態で使われる転がり軸受の表面損傷対策として、たとえば特開2006−161887号公報(特許文献1)には、針状ころ軸受のころまたは内外輪の転動部に微小凹部を形成し、その凹部に固体潤滑剤を被覆する方法が記載されている。またたとえば特開平4−265480号公報(特許文献2)には、転動部に微小凹部をランダムに形成し、油膜形成能力を高める方法が記載されている。さらにこれらの他に、表面損傷対策として、たとえば超仕上げ加工、バレル研磨加工またはバニシング加工などによって転がり軸受の転動部の表面粗さを表面損傷が起きない程度まで小さくする方法がある。
特開2006−161887号公報 特開平4−265480号公報
高田浩年、鈴木進、前田悦生、「ころ軸受の疲れ寿命に及ぼす潤滑の影響」、NSK Bearing Journal No.642、p.7−13
上記各特許文献に記載された方法はいずれも転動部に微小凹部を形成するが、その加工工程が複雑である。また超仕上げ加工などによる転がり軸受の転動部の表面粗さを小さくする方法を用いた場合、処理部材の形状および寸法によっては加工が難しいため、十分に表面粗さを小さくすることができない場合や加工そのものが不可能な場合がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、転動部の油膜形成性が悪い状態で使用されても表面損傷を抑制し長寿命を容易に実現可能な転がり軸受、転動装置および転動装置の製造方法を提供することである。
本発明の転動装置は、高炭素クロム軸受鋼からなる第1の転動部品と、第1の転動部品に接触し、高炭素クロム軸受鋼からなる第2の転動部品とを備えている。第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも低い。第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さ(Ra)は、第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さよりも大きい。第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下であり、第2の転動部品の転動部の表面の二乗平均平方根傾斜(RΔq)は0.07以上0.10以下である。
このようにすれば、第1の転動部品の転動部の表面に存在する微細な突起が第2の転動部品の転動部の表面と接触することにより、第1の転動部品の微細な突起は摩擦や塑性変形によってその形状が滑らかになり、その突起の傾斜角度(または突起の先端の曲率)が小さくなるように変形する。このような現象を本明細書においては突起のなじみと表現する。このため第1および第2の転動部品の転動部の表面における突起同士が接触する部分の局所面圧が低下する。したがって、第1および第2の転動部品の転動部の突起同士の接触による第2の転動部品の転動部の表面の損傷を抑制することができる。これにより第2の転動部品の転動部の表面の損傷による転動装置の寿命低下を抑制することができ、転動装置の長寿命を実現することができる。
上記の転動装置においては、第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、前記第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも0.5HRC以上低いことが好ましい。このようにすれば、第1の転動部品の転動部の表面の突起のなじみによりその突起の傾斜角度を小さくすることができ、第2の転動部の表面の損傷を抑制することができる。
本発明の転がり軸受は、上記の転動装置としての転がり軸受である。当該転がり軸受は、複数の転動体と、複数の転動体の外側において複数の転動体に接触するように配置され、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、複数の転動体の内側において複数の転動体に接触するように配置され、外周面に内輪軌道面を有する内輪とを備える。外輪および内輪は第1の転動部品であり、複数の転動体は第2の転動部品である。
外輪および内輪のそれぞれと転動体との間の潤滑状態が良好でなく油膜形成性が良好でない条件で転がり軸受が使用されても、外輪軌道面と内輪軌道面の微小な突起と転動体の突起との接触による転動体の転動部の表面の損傷を抑制することができる。これにより、転がり軸受の長寿命を実現することができる。
本発明の転がり軸受は、上記の転動装置としての転がり軸受である。当該転がり軸受は、複数の転動体と、複数の転動体の外側において複数の転動体に接触するように配置され、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、複数の転動体の内側において複数の転動体に接触するように配置され、外周面に内輪軌道面を有する内輪とを備える。外輪および内輪は第2の転動部品であり、複数の転動体は第1の転動部品である。
外輪および内輪のそれぞれと転動体との間の潤滑状態が良好でなく油膜形成性が良好でない条件で転がり軸受が使用されても、外輪軌道面と内輪軌道面の微小な突起と転動体の突起との接触による外輪および内輪の転動部の表面の損傷を抑制することができる。これにより、転がり軸受の長寿命を実現することができる。
本発明の転がり軸受は、外輪と複数の転動体のそれぞれとの間の領域、および内輪と複数の転動体のそれぞれとの間の領域における油膜パラメータの値が1.2以下であることが好ましい。
上記の突起のなじみという現象は、転動部品の油膜形成性が良好でない油膜パラメータΛが1.2以下の条件において進行する。また油膜パラメータΛが1.2以下の条件において、第1の転動部品の突起による第2の転動部品の表面損傷による寿命低下が起こりやすい。このため油膜パラメータΛが1.2以下の条件であることにより、本来であれば寿命低下が起こりやすい条件において、外輪軌道面および内輪軌道面の微小な突起と転動体の突起との接触による転動体の転動部の表面の損傷を抑制する効果を発揮することができる。したがって、突起のなじみによる転がり軸受の長寿命を実現することができる。
本発明の転動装置の製造方法においては、まず高炭素クロム軸受鋼からなる第1の転動部品が準備される。第1の転動部品に接触し、高炭素クロム軸受鋼からなる第2の転動部品が準備される。第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも低くなるように第1および第2の転動部品が加工される。第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは、第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さよりも大きくなるように第1および第2の転動部品が加工される。第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下となり、第2の転動部品の転動部の表面の二乗平均平方根傾斜は0.07以上0.10以下となるように第2の転動部品が加工される。このようにすれば、上記のように転動装置の長寿命を実現することができる。
上記の転動装置の製造方法においては、第1および第2の転動部品は焼入れ処理された後に焼戻し処理されることが好ましい。これは転がり軸受の機能を満たすために必要な処理である。
上記の転動装置の製造方法においては、第1の転動部品の転動部の表面は、回転砥石を用いた研削または研磨加工により仕上げられている。言い換えれば、第1の転動部品の転動部の表面には、超仕上げ加工、バレル研磨加工、およびバニシング加工のいずれもなされなくてもよい。つまりこれらの加工を行なわなくても、転動部の表面粗さを表面損傷が起きない程度まで十分に小さくすることができる。
本発明によれば、転動部品の転動部の表面の微細な突起がなじみ、それらの突起同士が接触する部分の局所面圧が低下することにより、転動部品の転動部の表面の損傷およびこれに伴う寿命低下を抑制することができる。
本実施の形態における円錐ころ軸受の構成を示す概略断面図である。 本実施の形態における円筒ころ軸受の構成を示す概略断面図である。 本実施の形態における転動装置に含まれる第1および第2の転動部品の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 第1の転動部品の処理工程を示すフローチャート(A)と、第2の転動部品の処理工程を示すフローチャート(B)とである。 本実施例における二円筒試験機の構成を示す概略図である。 本実施の形態の比較例の条件による試験片の転動部の表面の、耐ピーリング性能評価試験後の顕微鏡拡大写真と、本実施の形態の実施例の条件による試験片の転動部の表面の、耐ピーリング性能評価試験後の顕微鏡拡大写真とである。
以下、図面を参照して、本実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
まず図1および図2を用いて、本実施の形態の転動装置の一例としての転がり軸受の構成について説明する。なおここでは、転がり軸受の一例として円錐ころ軸受および円筒ころ軸受について説明するが、円錐ころ軸受および円筒ころ軸受以外の種類の転がり軸受についても以下と同様に本実施の形態を適用可能である。
図1を参照して、本実施の形態の円錐ころ軸受2は、環状の外輪20と、中心線Cに関して外輪20の内側に配置された環状の内輪21と、外輪20と内輪21との間に配置された転動体としての複数のころ22と、外輪20、内輪21および複数のころ22を保持する円環状の保持器23とを有している。
外輪20は、複数のころ22の外側において複数のころ22に接触するように配置されている。外輪20は、中心線Cに関する内側に形成される内周面に、外輪軌道面20Aを有している。内輪21は、複数のころ22の内側において複数のころ22に接触するように配置されている。内輪21は、中心線Cに関する外側に形成される外周面に、内輪軌道面21Aを有している。外輪軌道面20Aと内輪軌道面21Aとが互いに対向するように、外輪20と内輪21とが配置されている。
複数のころ22は、その表面にころ転動面22Aを有している。言い換えれば複数のころ22のそれぞれはその表面全体がころ転動面22Aである。複数のころ22は外輪軌道面20Aと内輪軌道面21Aとの間で転動するように構成されている。複数のころ22はころ転動面22Aにおいて、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aに接触し、かつ保持器23により周方向にある間隔のピッチを有するように複数並んで配置される。これにより複数のころ22のそれぞれは、外輪20および内輪21の円環状の軌道上に転動自在に保持されている。
保持器23は合成樹脂からなっている。また、円錐ころ軸受2は、外輪転走面20Aを含む円錐、内輪転走面21Aを含む円錐、およびころ22が転動した場合の回転軸の軌跡を含む円錐のそれぞれの頂点が軸受の中心線上の1点で交わるように構成されている。以上の構成により、円錐ころ軸受2の外輪20および内輪21は、互いに相対的に回転可能となっている。
図2を参照して、本実施の形態の円筒ころ軸受3は、環状の外輪30と、中心線Cに関して外輪30の内側に配置された環状の内輪31と、外輪30と内輪31との間に配置された転動体としての複数のころ32と、外輪30、内輪31および複数のころ32を保持する円環状の保持器33とを有している。
外輪30は、複数のころ32の外側において複数のころ32に接触するように配置されている。外輪30は、中心線Cに関する内側に形成される内周面に、外輪軌道面30Aを有している。内輪31は、複数のころ32の内側において複数のころ32に接触するように配置されている。内輪31は、中心線Cに関する外側に形成される外周面に、内輪軌道面31Aを有している。外輪軌道面30Aと内輪軌道面31Aとが互いに対向するように、外輪30と内輪31とが配置されている。
複数のころ32は、円筒形状を有しており、その表面にころ転動面32Aを有している。言い換えれば複数のころ32のそれぞれはその表面全体がころ転動面32Aである。複数のころ32は外輪軌道面30Aと内輪軌道面31Aとの間で転動するように構成されている。複数のころ32はころ転動面32Aにおいて、外輪軌道面30Aおよび内輪軌道面31Aに接触し、かつ保持器33により周方向にある間隔のピッチを有するように複数並んで配置される。これにより複数のころ32のそれぞれは、外輪30および内輪31の円環状の軌道上に転動自在に保持されている。
保持器33は合成樹脂からなっている。以上の構成により、円筒ころ軸受3の外輪30および内輪31は、互いに相対的に回転可能となっている。
図1における外輪20および内輪21に挟まれる空間、より具体的には外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aに挟まれる空間である軌道空間には、図示しないグリース組成物が封入されている。このグリース組成物により外輪20および内輪21の各々ところ22との間に油膜が形成されている。また外輪20と複数のころ22のそれぞれとの間の領域、および内輪21と複数のころ22のそれぞれとの間の領域における油膜パラメータΛの値が1.2以下となっている。なお詳細な説明を省略するが、図2においても上記図1と同様に、外輪軌道面30Aおよび内輪軌道面31Aに挟まれる空間である軌道空間にはグリース組成物が封入されている。
次に円錐ころ軸受2を構成する転動部品としての外輪20、内輪21およびころ22について説明する。第1の転動部品としての外輪20および内輪21のそれぞれに第2の転動部品としてのころ22が接触している。外輪20、内輪21およびころ22のいずれも高炭素クロム軸受鋼である、たとえばJIS規格SUJ2からなっている。なお円筒ころ軸受3を構成する外輪30、内輪31およびころ32についても上記と同様である。
本実施の形態においては、たとえば図1の外輪20の転動部は外輪軌道面20Aを含む領域であって、外輪20の転動部の表面が外輪軌道面20Aを構成している。また内輪21の転動部は内輪軌道面21Aを含む領域であって、内輪21の転動部の表面が内輪軌道面21Aを構成している。ころ22の転動部はころ転動面22Aを含む領域であって、ころ22の転動部の表面がころ転動面22Aを構成している。
本実施の形態においては、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aのロックウェル硬度は、ころ転動面22Aのロックウェル硬度よりも低い。具体的には、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aのロックウェル硬度は、ころ転動面22Aのロックウェル硬度よりも0.5HRC以上低いことが好ましい。
また本実施の形態においては、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21AのJIS B 0601−2001に規格される算術平均粗さ(Ra)は、ころ転動面22Aの算術平均粗さよりも大きい。さらに外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21AのJIS B 0601−2001に規格される二乗平均平方根傾斜(RΔq)はころ転動面22Aの二乗平均平方根傾斜よりも大きい。
具体的には、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの算術平均粗さは0.70μm以下、二乗平均平方根傾斜は0.30以下にされている。またころ転動面22Aの算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下、二乗平均平方根傾斜は0.07以上0.10以下にされている。
なお詳細な説明を省略するが、以上のロックウェル硬度、算術平均粗さおよび二乗平均平方根傾斜の数値および大小関係などの特徴は、図2の外輪30の外輪軌道面30A、内輪31の内輪軌道面31Aおよびころ32のころ転動面32Aに対しても同様に成り立つ。
次に図3および図4を用いて、以上の外輪20、内輪21およびころ22のそれぞれの加工方法について説明する。なお詳細説明を省略するが、外輪30、内輪31およびころ32の加工方法についても基本的に同様である。
図3を参照して、JIS規格SUJ2からなる第1の転動部品としての外輪20および内輪21が準備される(S01)。またJIS規格SUJ2からなる第2の転動部品としてのころ22が準備される(S02)。
図4(A)を参照して、第1の転動部品としての外輪20および内輪21については、材料であるJIS規格SUJ2が焼入れ処理(S11)された後に焼戻し処理(S12)される。
その後、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの加工がなされる(S13)。このとき、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aのロックウェル硬度は、ころ転動面22Aのロックウェル硬度よりも低くなるように加工される。また外輪20の外輪軌道面20Aおよび内輪21の内輪軌道面21Aの算術平均粗さは、ころ22のころ転動面22Aの算術平均粗さよりも大きくなるように加工される。さらに外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの二乗平均平方根傾斜はころ転動面22Aの二乗平均平方根傾斜よりも大きくなるように加工される。
具体的には、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aのロックウェル硬度は、ころ転動面22Aのロックウェル硬度よりも0.5HRC以上低くなることが好ましい。外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの算術平均粗さは0.70μm以下、二乗平均平方根傾斜は0.30以下となるように加工される。
図4(B)を参照して、第2の転動部品としてのころ22については、材料であるJIS規格SUJ2が焼入れ処理(S21)された後に焼戻し処理(S22)される。その後ころ22のころ転動面22Aの算術平均粗さが、外輪20の外輪軌道面20Aおよび内輪21の内輪軌道面21Aの算術平均粗さよりも小さくなるように加工される。具体的には、ころ転動面22Aの算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下、二乗平均平方根傾斜は0.07以上0.10以下となるように加工される(S23)。
以上の工程(S13)および工程(S23)における各軌道面の加工は、回転砥石を用いた研削または研磨加工により仕上げられている。つまり特に第1の転動部品としての外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aに対して超仕上げ加工、バレル研磨加工、およびバニシング加工のような表面粗さを改善する加工はいずれもなされなくてもよい。たとえば外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aが、その形状および寸法による制約のために、算術平均粗さおよび二乗平均平方根傾斜などを小さくする超仕上げ加工などを行なうことが困難である場合においても、軌道面20A,21Aところ転動面22Aとの算術平均粗さおよび二乗平均平方根傾斜の値の組み合わせを上記数値範囲とすればよい。
このようにすれば、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aに超仕上げ加工などを行なわなくても、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの突起の先端形状をなじみによって平滑化することができる。このためころ転動面22Aに、ピーリングなどの転動疲労による損傷が発生する可能性を低減することができ、当該損傷による転動装置の寿命の低下を抑制することができる。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態の円錐ころ軸受2は、外輪20の転動部の表面としての外輪軌道面20Aおよび内輪21の転動部の表面としての内輪軌道面21Aのロックウェル硬度が、ころ22の転動部の表面としてのころ転動面22Aのロックウェル硬度よりも0.5HRC以上低くなっている。また外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの算術平均粗さが、ころ転動面22Aの算術平均粗さよりも大きくなっている。またころ転動面22Aの算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下であり、ころ転動面22Aの二乗平均平方根傾斜が0.07以上0.10以下となるように加工されている。
具体的な算術平均粗さなどを上記の数値範囲の組み合わせとすることにより、たとえばころ転動面22Aの算術平均粗さの値が0.07μm未満の場合などに比べて、算術平均粗さの値がころ転動面22Aより大きい外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aに多数含まれる微小な突起がなじみやすくなる。また、外輪20および内輪21の各々の転動部の表面のロックウェル硬度をころ転動面22Aの硬度よりも低くすることにより、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの粗さをさらに微小な突起がなじみやすいようにすることができる。
上記2つの作用により、円錐ころ軸受2の運転開始から短時間経過後において、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aがころ転動面22Aと接触することにより、ころ転動面22Aに存在する粗さの突起が、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aに存在する大きな突起を摩耗または塑性変形させる。これにより、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aに存在する大きな突起等のなじみが促進され、当該突起の先端形状が平滑化される。これにより、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの微小な突起と、この突起に接触するころ転動面22Aの平坦面または微小な突起との局所的な接触面圧が低下する。このため、たとえば外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの微小な突起に起因するころ転動面22Aの損傷の発生を抑制することができる。したがって、たとえば外輪軌道面20Aなどの表面に微小な凹部をランダムに形成してそこへ固体潤滑剤を被覆するなどの方法を用いなくても、ころ転動面22Aの損傷による円錐ころ軸受2の寿命の低下を抑制することができる。よって、円錐ころ軸受2の長寿命を実現することができる。
また本実施の形態の円錐ころ軸受2によれば、上記のように外輪軌道面20A、内輪軌道面21Aところ転動面22Aとの算術平均粗さの値などが調整される。このため、たとえ円錐ころ軸受2が外輪20および内輪21ところ22との間の潤滑状態が良好でないために油膜形成性が良好でない条件で使用されたとしても、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの微小な突起との接触によるころ転動面22Aの損傷を抑制することができる。これにより、円錐ころ軸受2の長寿命を実現することができる。
さらに本実施の形態の円錐ころ軸受2においては、外輪20と複数のころ22のそれぞれとの間の領域、および内輪21と複数のころ22のそれぞれとの間の領域における油膜パラメータΛの値が1.2以下である。したがって、ころ転動面22Aに表面起点型の剥離が起きるために円錐ころ軸受2の寿命が低下しやすい条件において、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの微小な突起との接触によるころ転動面22Aの損傷を抑制することができる。これにより、効果的に円錐ころ軸受2の長寿命を実現することができる。
以上の手法によりころ転動面22Aの損傷が抑制されるため、本実施の形態においては、外輪軌道面20A、内輪軌道面21Aおよびころ転動面22Aに超仕上げ加工、バレル研磨加工、およびバニシング加工のいずれもなされる必要がなくなる。このため円錐ころ軸受2の加工工程を簡略化させることができ、そのコストを低減させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態の円錐ころ軸受2は、基本的に実施の形態1の円錐ころ軸受2と同一の図面を用いて同様に説明可能であるため詳細な説明を省略する。ただし本実施の形態の円錐ころ軸受2は、ころ22が第1の転動部品として、外輪20および内輪21が第2の転動部品として、それぞれ配置されている。この点において本実施の形態の円錐ころ軸受2は、実施の形態1の円錐ころ軸受2と異なっている。
したがって本実施の形態においては、ころ転動面22Aのロックウェル硬度が、外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aのロックウェル硬度よりもたとえば0.5HRC以上低くなっている。またころ転動面22Aの算術平均粗さは外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの算術平均粗さよりも大きい。外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下、二乗平均平方根傾斜は0.07以上0.10以下にされている。さらにころ転動面22Aの二乗平均平方根傾斜は外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aの二乗平均平方根傾斜よりも大きい。ころ転動面22Aの算術平均粗さは0.70μm以下、二乗平均平方根傾斜は0.30以下にされている。
なお円筒ころ軸受3についても、円錐ころ軸受2と同様に、ころ32を第1の転動部品、外輪30および内輪31を第2の転動部品として適用させることができる。なおこれらの円錐ころ軸受2および円筒ころ軸受3の製造方法は、第1および第2の転動部品が実施の形態1とは互いに逆になっているものの、基本的に実施の形態1と同様であるため詳細な説明を省略する。
本実施の形態においても、基本的に実施の形態1と同様に、この場合は第2の転動部品である外輪軌道面20Aおよび内輪軌道面21Aへの損傷を抑制する効果を高めることができる。
以上に述べた各実施の形態の構成による作用効果を調べるため、2種類の試験片を用いて2種類の耐ピーリング性能評価試験が行なわれた。以下、図5〜図6を用いてこの試験の内容および結果について説明する。
図5を参照して、これは耐ピーリング性能評価試験に用いられた二円筒試験機4を示している。二円筒試験機4は、駆動側回転軸D1と、従動側回転軸F1とを有している。
駆動側回転軸D1は、図5の左右方向に延びる部材であり、図5における左側の末端部にモータMが接続されている。このモータMにより駆動側回転軸D1は、図5の左右方向に延びる中心軸C1に対して回転可能となっている。図5における駆動側回転軸D1の右側の先端部には駆動側試験片D2が取り付けられている。駆動側試験片D2は、上記の各実施の形態における第1の転動部品に相当する部材であり、駆動側回転軸D1の回転に伴い中心軸C1の周りに回転可能となるように、駆動側回転軸D1の右側の先端部に固定された。
一方、従動側回転軸F1は、図5の左右方向に延びる部材であり、図5の左右方向に延びる中心軸C2に対して回転可能となっている。図5において従動側回転軸F1は、駆動側回転軸D1とは逆に、左側が先端部に、右側が末端部になっている。図5における従動側回転軸F1の左側の先端部には従動側試験片F2が取り付けられている。従動側試験片F2は、上記の各実施の形態における第2の転動部品に相当する部材であり、従動側回転軸F1の回転に伴い中心軸C2の周りに回転可能となるように、従動側回転軸F1の左側の先端部に固定された。
駆動側回転軸D1の先端部は図5の右側を、従動側回転軸F1の先端部は図5の左側を向いている。しかし駆動側回転軸D1の中心軸C1と従動側回転軸F1の中心軸C2とは一致しておらず、両者は図5の上下方向に間隔を有している。このため駆動側回転軸D1の先端部に固定された駆動側試験片D2と、従動側回転軸F1の先端部に固定された従動側試験片F2とは、駆動側回転軸D1および従動側回転軸F1のそれぞれの外径面同士が、これらの回転していない状態において外径面接触部DFにて互いに接触するように配置されている。なお互いに接触するように配置される駆動側試験片D2および従動側試験片F2は、これらの下に敷いている、給油用フェルトパッド5と接触している。
以上のように設置された二円筒試験機4の設備の駆動条件を表1に示す。
表1に示すように、二円筒試験機4には潤滑油として無添加ポリ−α−オレフィン油(VG5相当)が用いられた。この潤滑油は給油用フェルトパッド5内に含浸されており、そこから駆動側試験片D2および従動側試験片F2の外径面に供給された。また試験条件として、駆動側回転軸D1の中心軸C1周りの回転数は2000rpmとし、従動側試験片F2に加えられる荷重W(図5参照)の値は230kgfとされた。ここで荷重Wとは、駆動側回転軸D1の回転時に従動側回転軸F1が図5の矢印Wに示す方向すなわち駆動側回転軸D1に近づく方向に従動側試験片F2に対して加える荷重を意味する。駆動側回転軸D1がモータMにより中心軸C1周りに回転するのに伴い、従動側回転軸F1が中心軸C2周りに、駆動側回転軸D1とは互いに逆方向に回転した。これは駆動側試験片D2と従動側試験片F2とが互いに接触しているためである。
そして試験時間は100分間とし、従動側試験片F2に加わる総負荷回数が20万回に達した時点で試験が終了された。以上の条件は、従動側試験片F2の転動部の表面にピーリングと呼ばれる微小な剥離が発生しやすい条件とした。
次に2種類の試験のそれぞれに用いられた駆動側試験片D2および従動側試験片F2のそれぞれの形状および寸法等について表2および表3を用いて説明する。ここで2種類の試験とは、本実施の形態の規格外の試験である比較例、および本実施の形態に基づく試験である実施例を意味する。まず表2を用いて、2種類の試験のそれぞれに用いられた駆動側試験片D2の寸法等の条件について説明する。
表2に示すように、駆動側試験片D2は、これがセットされる駆動側回転軸D1をその先端側から平面視したときに円形を有する円筒形状である。その外径の直径は、2種類の試験すなわち比較例および実施例のいずれにおいても同一の40mm、その内径の直径は上記2種類のいずれも20mmである。以下同様に、上記2種類のいずれも軸方向の寸法に相当する幅が12mm、軸方向副曲率半径が60mmである。
試験片の材質は、上記2種類のいずれもJIS規格SUJ2とされ、これらはいずれも一般的な焼入れ処理がされた後に焼戻し処理がなされることにより、比較例においてはその幅面のロックウェル硬度が62.2HRCとなるように加工され、実施例においてはその幅面のロックウェル硬度が60.5HRCとなるように加工された。その後、上記2種類のいずれも、駆動側試験片D2の平面視における円形の外径面の軸方向に関する算術平均粗さRaの値が0.650μm、当該駆動側試験片D2の円形の外径面の軸方向に関する二乗平均平方根傾斜RΔqの値が0.270となるように研磨加工がなされた。
次に表3を用いて、2種類の試験のそれぞれに用いられた従動側試験片F2の寸法等の条件について説明する。
表3に示すように、従動側試験片F2は、これがセットされる従動側回転軸F1をその先端側から平面視したときに円形を有する円筒形状である。上記2種類のいずれもその外径の直径は40mm、その内径の直径は20mmであり、軸方向の寸法に相当する幅が12mmであるが、軸方向副曲率半径を有さないものとした。
試験片の材質は、上記2種類のいずれもJIS規格SUJ2とされ、これらはいずれも焼入れ処理がされた後に焼戻し処理がなされることにより、比較例においてはその幅面のロックウェル硬度が62.2HRCとなるように加工され、実施例においてはその幅面のロックウェル硬度が63.0HRCとなるように加工された。従動側試験片F2については上記2種類のいずれも、焼戻し処理の後に研磨加工および超仕上げ加工がなされた。これにより、比較例においてはその外径面の算術平均粗さRaが0.020μm、二乗平均平方根傾斜RΔqが0.013となるように仕上げられた。また実施例においては、その外径面の算術平均粗さRaが0.070μm、二乗平均平方根傾斜RΔqが0.074となるように仕上げられた。
なお比較例の駆動側試験片D2および従動側試験片F2はいずれも幅面ロックウェル硬度が62.2HRCとなっているが、このようにするために以下の工程がなされた。まず鋼材を840℃で40分保持後、80℃の油中で冷却して焼入れされ、その後180℃で3時間の焼戻し処理が行なわれた。また実施例の駆動側試験片D2の幅面ロックウェル硬度は60.5HRCとなっているが、このようにするために以下の工程がなされた。まず鋼材を850℃で80分保持後、80℃の油中で冷却して焼入れされ、その後220℃で100時間の焼戻し処理が行なわれた。また実施例の従動側試験片F2の幅面ロックウェル硬度は63.0HRCとなっているが、このようにするために以下の工程がなされた。まず鋼材を850℃で80分保持後、80℃の油中で冷却して焼入れされ、その後180℃で4時間の焼戻し処理が行なわれた。
以上の各試験片を用いた比較例および実施例のそれぞれの試験を行なった後の、第2の転動部品に相当する従動側試験片F2の転動部である外径面の平面形状の顕微鏡拡大写真を図6に示す。図6を参照して、比較例の従動側試験片F2の転動部の表面上には多くのピーリングが発生したが、実施例の従動側試験片F2の転動部の表面上にはピーリングが発生しなかった。
次に以上の各試験片を用いた比較例および実施例のそれぞれの試験を行なった後の、第1の転動部品に相当する駆動側試験片D2の転動部の軸方向の二乗平均平方根傾斜RΔqの測定結果を表4に示す。
表4より、比較例の駆動側試験片D2に比べて、実施例の駆動側試験片D2の方が二乗平均平方根傾斜RΔqの値が小さくなった。
この結果から、駆動側試験片D2の転動部の表面粗さを従動側試験片F2の転動部の表面粗さよりも大きくし、駆動側試験片D2の転動部表面の硬度を従動側試験片F2の転動部表面の硬度よりも軟らかくさせ、従動側試験片D2の試験前の転動部表面の算術平均粗さを0.070μm程度、二乗平均平方根傾斜を0.074程度とすることが好ましいといえる。このような試験片の組み合わせを適用することにより、駆動側試験片D2の試験中の転動部のなじみが促進され、駆動側試験片D2の転動部表面の粗さ突起の傾斜が平滑化され、ピーリングを抑制できることが分かった。
今回開示された各実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
2 円錐ころ軸受、3 円筒ころ軸受、4 二円筒試験機、5 給油用フェルトパッド、20,30 外輪、20A,30A 外輪軌道面、21,31 内輪、21A,31A 内輪軌道面、22,32 ころ、22A,32A ころ転動面、23,33 保持器、D1 駆動側回転軸、D2 駆動側試験片、DF 外径面接触部、F1 従動側回転軸、F2 従動側試験片。

Claims (8)

  1. 高炭素クロム軸受鋼からなる第1の転動部品と、
    前記第1の転動部品に接触し、高炭素クロム軸受鋼からなる第2の転動部品とを備え、
    前記第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、前記第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも低く、
    前記第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは、前記第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さよりも大きく、
    前記第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下であり、前記第2の転動部品の転動部の表面の二乗平均平方根傾斜は0.07以上0.10以下である、転動装置。
  2. 前記第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、前記第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも0.5HRC以上低い、請求項1に記載の転動装置。
  3. 請求項1または2に記載の転動装置としての転がり軸受であって、
    複数の転動体と、
    複数の前記転動体の外側において複数の前記転動体に接触するように配置され、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
    複数の前記転動体の内側において複数の前記転動体に接触するように配置され、外周面に内輪軌道面を有する内輪とを備え、
    前記外輪および前記内輪は前記第1の転動部品であり、複数の前記転動体は前記第2の転動部品である、転がり軸受。
  4. 請求項1または2に記載の転動装置としての転がり軸受であって、
    複数の転動体と、
    複数の前記転動体の外側において複数の前記転動体に接触するように配置され、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
    複数の前記転動体の内側において複数の前記転動体に接触するように配置され、外周面に内輪軌道面を有する内輪とを備え、
    前記外輪および前記内輪は前記第2の転動部品であり、複数の前記転動体は前記第1の転動部品である、転がり軸受。
  5. 前記外輪と複数の前記転動体のそれぞれとの間の領域、および前記内輪と複数の前記転動体のそれぞれとの間の領域における油膜パラメータの値が1.2以下である、請求項3または4に記載の転がり軸受。
  6. 高炭素クロム軸受鋼からなる第1の転動部品を準備する工程と、
    前記第1の転動部品に接触し、高炭素クロム軸受鋼からなる第2の転動部品を準備する工程とを備え、
    前記第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、前記第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも低くなるように前記第1および第2の転動部品が加工され、
    前記第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは、前記第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さよりも大きくなるように前記第1および第2の転動部品が加工され、
    前記第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは0.07μm以上0.10μm以下となり、前記第2の転動部品の転動部の表面の二乗平均平方根傾斜は0.07以上0.10以下となるように前記第2の転動部品が加工される、転動装置の製造方法。
  7. 前記第1および第2の転動部品は焼入れ処理された後に焼戻し処理される、請求項6に記載の転動装置の製造方法。
  8. 前記第1の転動部品の転動部の表面は、回転砥石を用いた研削または研磨加工により仕上げられている、請求項6または7に記載の転動装置の製造方法。
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