JP2013089038A - 基準電圧回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力電圧における温度補償をする際の抵抗のばらつきの影響を低減する。
【解決手段】基準電圧(Vref)を生成して出力端から出力するバンドギャップリファレンス回路(1)と、基準電圧の分割電圧(ノードAの電圧)とダイオード(36)の順方向電圧との差電圧に応じて差電圧を電流に変換する電圧電流変換回路(3に相当)と、を備え、電圧電流変換回路は、変換された電流(19)を出力端にフィードバックする。
【選択図】図1

Description

本発明は、基準電圧回路に係り、特に、温度補償型の基準電圧回路に係る。
携帯機器やハイブリッド車を代表とするバッテリー搭載機器の市場が拡大している。このような機器では、1回の充電でバッテリーを長時間使うことが求められる。そのためにはバッテリーの残量が少なくなった場合の警告表示のため、あるいはスタンバイ状態へ移行するため、バッテリーの残量を正確にモニターする必要がある。このような場合、高精度な電圧監視回路が必要になり、高精度な電圧監視回路を実現するバンドギャップリファレンス回路と呼ばれる基準電圧回路が用いられる(特許文献1参照)。
さらに、基準電圧回路に関し、広い動作環境での高精度を保証するために、より温度特性の良い回路が必要とされ、特許文献2、3等において開示されている。ここでは、特許文献2を例に温度補償について説明する。
図7は、特許文献2の温度補償型の基準電圧回路の回路図である。この回路は、バンドギャップレファレンス回路400の出力電圧VBGを温度補償することを目的とし、バンドギャップレファレンス回路400と電流注入回路401から構成される。定電流源404から電流Iを抵抗408に流し込み、得られる一定電圧(R0×I)をアンプ402の非反転入力に接続し、バンドギャップレファレンス回路400を構成するダイオード304のアノード側の電圧をアンプ402の反転入力に接続し、アンプ402の出力を定電流源404のゲートと定電流源406に接続し、バンドギャップレファレンス回路400を構成するダイオード306のアノード側に定電流源406から電流を流し込む。ダイオード306のアノード・カソード間電圧の温度非直線性を改善するために、高温側でダイオード306に電流を多く流し込むことでダイオード306のアノード・カソード間電圧の温度係数を少なくし、バンドギャップレファレンス回路400の出力電圧VBGの温度係数を補正する。
特開2004−206633号公報 米国特許出願公開第2007/0052473号明細書 特開2009−59149号公報
以下の分析は本発明において与えられる。
ところで、特許文献2において、電流注入回路401は、定電流源404から電流Iを抵抗408に流し込んで一定電圧を作りアンプ402の非反転入力の電圧を作っている。このため、抵抗408の抵抗値のバラツキでアンプ402の非反転入力の電圧がばらついてしまう。この影響で補正する電流Iが流れる際の温度が精度よく設定されず、バンドギャップレファレンス回路400の出力電圧VBGの温度係数が精度よく制御されないことになってしまう。
これに関し、図8〜図10を用いてさらに詳細に説明する。図8は、アンプ402の反転入力と非反転入力における電圧・温度特性を示す図である。アンプ402の非反転入力の電圧は、定電流源404から電流Iを抵抗408に流し込んで得られる電圧(R0×I)による。また、アンプ402の反転入力の電圧は、バンドギャップレファレンス回路400を構成するダイオード304のアノード側の電圧による。抵抗408の抵抗値がセンタ値より大きくばらついた場合は、アンプ402の非反転入力は電圧の高い方向にシフトし、抵抗408の抵抗値がセンタ値より小さくばらついた場合は、アンプ402の非反転入力は電圧の低い方向にシフトする。一方、バンドギャップレファレンス回路400を構成するダイオード304のアノード側の電圧は、抵抗408の抵抗値のバラツキの影響を受けないので、アンプ402の反転入力の電圧は、およそ−2mV/℃の温度依存の変化をする。つまり、抵抗408の抵抗値のバラツキによって、アンプ402の非反転入力とアンプ402の反転入力のクロスポイント(アンプ402の出力)が温度依存性を有する。
ここで、ダイオードの温度非直線性について説明する。図9は、ダイオードの温度非直線性を示した図であり、横軸は温度、縦軸はダイオードのアノード・カソード間電圧(VF)を表している。図9によれば、ダイオードに流す電流IFが小さい程、温度係数が大きく、また温度が高くなる程、温度係数が大きくなることが示される。
図8のクロスポイント(Ta、Tb、Tc)の温度を超えると、電流注入回路401は、Pchトランジスタ406から電流Iを流してダイオード306の温度非直線性を補正する。すなわち、電流Iをダイオード306に流すことにより、ダイオード306の温度係数を小さくする。この場合、図10に示すように、出力電圧VBGは、3次曲線のような特性となる。
図10は、先に説明したアンプ402の非反転入力とアンプ402の反転入力のクロスポイントの温度が抵抗のバラツキで変わることによるバンドギャップレファレンス回路400の出力電圧414の温度依存を示した図である。抵抗408の抵抗値がセンタ値より大きくばらついた場合は、クロスポイントが低温側(Ta)に移動するのでダイオード温度非直線性を補正する温度も低温側(Ta)にシフトし基準電圧回路の出力電圧VBGの温度係数を悪化させる。また、抵抗408の抵抗値がセンタ値より小さくばらついた場合は、クロスポイントが高温側(Tc)に移動するのでダイオード温度非直線性を補正する温度も高温側(Tc)にシフトし基準電圧回路の出力電圧VBGの温度依存を悪化させる。
また、特許文献3における基準電圧回路においても同様に、温度補償用の電流に関し、抵抗の抵抗値のバラツキの影響で温度補償特性が変動してしまう。
以上のように従来の基準電圧回路は、温度補償をする際の抵抗のばらつきによって、温度補償特性が変動してしまう虞がある。
本発明の1つのアスペクト(側面)に係る基準電圧回路は、基準電圧を生成して出力端から出力するバンドギャップリファレンス回路と、基準電圧の分割電圧とダイオードの順方向電圧との差電圧に応じて該差電圧を電流に変換する電圧電流変換回路と、を備え、電圧電流変換回路は、変換された電流を出力端にフィードバックする。
本発明によれば、出力電圧における温度補償をする際の抵抗のばらつきの影響を低減することができる。
本発明の第1の実施例に係る基準電圧回路の回路図である。 本発明の第1の実施例に係る基準電圧回路のノードA、Bにおける電圧・温度特性を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る基準電圧回路の出力電圧の温度依存性を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る基準電圧回路の回路図である。 本発明の第2の実施例に係る基準電圧回路のノードA、B、Dにおける電圧・温度特性を示す図である。 本発明の第3の実施例に係る基準電圧回路の回路図である。 従来の基準電圧回路の回路図である。 従来の基準電圧回路の所定のノードにおける電圧・温度特性を示す図である。 ダイオードの温度非直線性を示す図である。 従来の基準電圧回路の出力電圧の温度依存性を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、概説する。なお、以下の概説に付記した図面参照符号は、専ら理解を助けるための例示であり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
本発明の一実施形態に係る基準電圧回路は、基準電圧(図1のVref)を生成して出力端から出力するバンドギャップリファレンス回路(図1の1)と、基準電圧の分割電圧(図1のAの電圧)とダイオード(図1の36)の順方向電圧との差電圧に応じて差電圧を電流に変換する電圧電流変換回路(図1の3に相当)と、を備え、電圧電流変換回路は、変換された電流(図1の19)を出力端にフィードバックする。
基準電圧回路において、電圧電流変換回路は、基準電圧の分割電圧がダイオードの順方向電圧より高い場合に、変換された電流を出力端に供給するようにしてもよい。
基準電圧回路において、電圧電流変換回路は、抵抗素子(図1の48)と、非反転入力端子に分割電圧を受け、反転入力端子にダイオードの順方向電圧を抵抗素子を介して受ける増幅器(図1の12に相当)と、ソースを反転入力端子に接続し、ゲートを増幅器の出力端子に接続するトランジスタ(図1の5に相当)と、トランジスタのドレインを入力端に接続し、出力端からバンドギャップリファレンス回路の出力端に向け、変換された電流を供給するカレントミラー回路(図1の7)と、を備えるようにしてもよい。
基準電圧回路において、電圧電流変換回路は、ダイオードと、ダイオードに流す電流を生成する電流源(図1の34に相当)と、を備え、電流源は、バンドギャップリファレンス回路における基準電圧を生成するための電流に比例する電流を流すようにしてもよい。
基準電圧回路において、基準電圧のそれぞれ異なる分割電圧をそれぞれ入力する複数の電圧電流変換回路を備えるようにしてもよい。
以上のような基準電圧回路によれば、バンドギャップリファレンス回路の出力電圧を温度補正し、出力電圧の温度係数を小さくすることができる。この場合、基準電圧の分割電圧とダイオードの順方向電圧との差電圧を電流に変換し、変換した電流をバンドギャップリファレンス回路の出力端に流すので、出力電圧における温度補償をする際の抵抗のばらつきの影響を低減することができる。
以下、実施例に即し、図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施例に係る基準電圧回路の回路図である。図1において、基準電圧回路は、バンドギャップリファレンス回路1と温度補償機能を有する電圧電流変換回路3とを備える。
バンドギャップリファレンス回路1は、Pchトランジスタ4、14、24とアンプ2とダイオード6、16、26と抵抗8、18、28、38とを備える。電圧電流変換回路3は、Pchトランジスタ34とPchトランジスタ44、54で構成されるカレントミラー回路7とアンプ12とダイオード36と抵抗48とNchトランジスタ5とを備える。
Pchトランジスタ4は、ソースを電源に接続し、ドレインをダイオード6のアノード側とアンプ2の反転入力とに接続する。ダイオード6のカソード側はGNDに接続される(接地される)。Pchトランジスタ14は、ソースを電源に接続し、ドレインを抵抗8の一端とアンプ2の非反転入力とに接続する。抵抗8の他端はダイオード16のアノード側に接続され、ダイオード16のカソード側はGNDに接続される。Pchトランジスタ24は、ソースを電源に接続し、ドレインをPchトランジスタ44のドレインと抵抗18の一端と抵抗28の一端とに接続し、基準電圧である出力電圧Vrefを出力する。抵抗18の他端はダイオード26のアノード側に接続され、ダイオード26のカソード側はGNDに接続される。抵抗28の他端は抵抗38の一端とアンプ12の非反転入力とに接続(ノードAとする)され、抵抗38の他端がGNDに接続される。アンプ2の出力は、Pchトランジスタ4、14、24、34のそれぞれのゲートに接続される。
Pchトランジスタ34は、ソースを電源に接続し、ドレインを抵抗48の一端とダイオード36のアノード側とに接続(ノードBとする)する。抵抗48の他端はアンプ12の反転入力とNchトランジスタ5のソースとに接続(ノードCとする)され、ダイオード36のカソード側はGNDに接続される。Pchトランジスタ44は、ソースを電源に接続し、ゲートをPchトランジスタ54のソースおよびゲートとNchトランジスタ5のドレインとに接続する。Pchトランジスタ54のソースは電源に接続される。アンプ12の出力はNchトランジスタ5のゲートに接続される。
図2は、ノードA、Bにおける電圧・温度特性を示す図である。図2において、ノードAとノードBの電位がクロスする温度をTdとし、温度Tdより温度が低い時の動作と、温度Tdより温度が高い時の動作について以下に説明する。
温度Tdより温度が低い時の出力電圧Vrefは、以下の式(1)で示される。
Vref=1/{1+R18/(R28+R38)}×{R18/R8・KT/q・lnN+VF(D26)} ・・・(1)
ただし、KT/qは、熱電圧(常温で約26mV)、Kはボルツマン定数、Tは絶対温度、qは電子の電荷量、Nはダイオード6とダイオード16のアノード面積比、VF(D26)はダイオード26のアノード・カソード間の電圧、R8、R18、R28、R38は、抵抗8、抵抗18、抵抗28、抵抗38のそれぞれの抵抗値である。
温度Tdより温度が低い時は、ノードAの電位がノードBの電位よりも低い。ノードAはアンプ12の非反転入力であり、ノードCはアンプ12の反転入力であって、ノードA、Cは、イマジナリーショートの関係となり、ノードAの電位とノードCの電位は等しい。したがって、ノードCの電位がノードBの電位よりも低い。ノードCの電位がノードBの電位よりも低い場合、ノードCからノードBの方向には電流が流れないので電流29はゼロとなる。よって、カレントミラー回路7を介してPchトランジスタ44から流れる電流19もゼロとなり、出力電圧Vrefは、電圧電流変換回路3による温度補償がなされずにバンドギャップリファレンス回路1のみで決定される値となる。
一方、温度Tdより温度が高い時の出力電圧Vrefは、以下の式(2)で示される。
Vref=1/{1+(1−R38/R48)R18/(R28+R38)}×[R18/R8・KT/q・lnN+VF(D26)−(R18/R48)VF(D36)] ・・・(2)
ただし、VF(D36)はダイオード36のアノード・カソード間の電圧、R48は抵抗48の抵抗値である。
温度Tdより温度が高い時は、ノードCの電位がノードBの電位よりも高い。ノードCとノードBは、抵抗48の両端のノードであるので、ノードCの電位とノードBの電位の差電圧に対応する電流29が流れる。電流29の電流値がカレントミラー回路7を介してPchトランジスタ44からの電流19として、Pchトランジスタ24に流れる電流9に追加される。すなわち、電圧電流変換回路3は、基準電圧の分割電圧(ノードAの電位)とダイオードの順方向電圧(ノードBの電位)との差電圧(抵抗48の両端の電位)に応じて差電圧を電流19に変換する電圧電流変換機能を有する。
ノードBの温度係数は、ダイオード36のアノード電圧によるものであり、およそ−2mV/℃の特性となる。ノードBに対してノードAの電圧の温度依存は小さいので、ある温度TdでノードAの電位とノードBの電位はクロスする。尚、ノードAとノードBの電圧が温度Tdでクロスするように、抵抗28と抵抗38の抵抗比でノードAの電圧を設定しておくものとする。この場合、ノードAの電圧は、抵抗28と抵抗38の抵抗比で決まり、抵抗18、28、38の抵抗値のばらつきの影響を受けないので、ノードBとのクロスポイントも1点となる。なお、抵抗値のばらつきとは、製造工程や温度変化、経年変化などによって生じるものであって、それぞれの抵抗値が同一の割合で変化することを意味する。
以上のような基準電圧回路によれば、電圧電流変換回路3において、抵抗48は、ダイオード26のアノード側であるノードBに一端を接続し、出力電圧Vrefを抵抗28と抵抗38で抵抗分圧したノードAと同電位のノードCに他端を接続する。抵抗48の両端の電圧は、任意の温度でクロスする温度特性を持つ。電圧電流変換回路3は、高温側ではバンドギャップリファレンス回路1の出力電圧Vrefに対して電流19を流すことで、高温側で生じるダイオード26の温度非直線性を補正させるように動作する。この場合、出力電圧Vrefを補正する温度が抵抗のばらつきの影響を受けず、出力電圧Vrefの温度係数を小さくすることができる。
電圧電流変換回路3は、図2における温度Tdより高い温度になった時に生じるノードAとノードBの差電圧を抵抗48によって電流29に変換する。変換された電流29は、抵抗のばらつきの影響を受けるが、電流29がカレントミラー回路7を介して電流19として出力電圧Vrefに流れ込むと、出力電圧Vrefは、ダイオード26のアノード・カソード間の電圧と抵抗18、28、38と電流9、19の積によって決定される。したがって、電流19の抵抗のばらつきは、抵抗18、28、38の抵抗のばらつきと相殺されることとなる。よって、温度補償された出力電圧Vrefが抵抗のばらつきの影響を受けず、出力電圧Vrefの温度係数を小さくすることができる。
式(1)、(2)を温度Tで微分すると、それぞれ以下の式(3)、(4)が得られる。
ΔVref/ΔT=1/{1+R18/(R28+R38)}×{R18/R8・K/q・lnN+ΔVF(D26)} ・・・(3)
ΔVref/ΔT=1/{1+(1−R38/R48)R18/(R28+R38)}×[R18/R8・K/q・lnN+ΔVF(D26)−(R18/R48)ΔVF(D36)] ・・・(4)
式(3)、(4)において、R2/R1・K/q・lnNは、プラスの温度係数を持ち、ΔVF(D3)/ΔTと、(R18/R48)ΔVF(D36)/ΔTとは、マイナスの温度係数を持つ。式(3)において、R2/R1・K/q・lnNのプラスの温度係数とΔVF(D26)/ΔTのマイナスの温度係数とによって、出力電圧Vrefの温度係数を打ち消しあう。しかし、ΔVF(D26)/ΔTは、ダイオードの温度非直線性の影響で温度係数が一定ではなく、高温側で温度係数が小さくなる(負の温度係数の絶対値が大きくなる)。したがって、出力電圧Vrefの温度係数は、高温側で負の温度係数となる。そこで、(R18/R48)ΔVF(D36)/ΔTは、マイナスの温度係数を引くことによってプラスの温度係数とし、高温側での温度係数をプラス側に補正することによって出力電圧Vrefの温度係数を小さくしている。図3は、このようにして補正された出力電圧Vrefの温度依存性を示す図である。
以上のように電圧電流変換回路3は、高温側で出力電圧Vrefに電流をより多く流し込むことで、ダイオードの温度非直線性(図9を参照)を補正するので、バンドギャップリファレンス回路1の出力電圧Vrefの温度係数を小さくすることが可能となる。
図4は、本発明の第2の実施例に係る基準電圧回路の回路図である。図4において、図1と同一の符号は、同一物を表し、その説明を省略する。本実施例の基準電圧回路は、電圧電流変換回路13が2段構成になっている点が実施例1と異なり、Pchトランジスタ64、74から構成されるカレントミラー回路17とNchトランジスタ15とアンプ22と抵抗78が図1に対し追加される。なお、抵抗58、68は、直列接続されて図1の抵抗38に置き換えられ、抵抗58と抵抗68の抵抗値の和は、抵抗38の抵抗値と等しい。
Pchトランジスタ64、74、Nchトランジスタ15、アンプ22、抵抗78は、それぞれPchトランジスタ44、54、Nchトランジスタ5、アンプ12、抵抗48と同じものであって同様に接続される。アンプ22の非反転入力は、ノードDとして抵抗58、68の接続点に接続される。
このような電圧電流変換回路13において、アンプ22の非反転入力(ノードD)の電位は、アンプ12の非反転入力(ノードA)の電位よりも低く、より高温側でダイオード26の温度非直線性に補正を効かせるように動作する。
図5は、ノードA、B、Dにおける電圧・温度特性を示す図である。ノードBの温度係数は、ダイオード36のアノード電圧によるものであり、およそ−2mV/℃の特性となる。ノードBに対してノードAの温度依存は小さいので、温度TdでノードAの電位とノードBの電位はクロスする。また、ノードBに対してノードDの温度依存は小さいので、温度TeでノードDの電位とノードBの電位はクロスする。尚、ノードBとノードA、ノードDの電圧がそれぞれ温度Td、Teでクロスするように、抵抗28と抵抗58と抵抗68の比によってノードA、Dの電圧を設定しておく。また、ノードA、Dの電圧は、抵抗28と抵抗58と抵抗68の抵抗比で決まり、抵抗18、28、58、68の抵抗値のばらつきの影響を受けないのでノードBとのクロスポイントもそれぞれ1点ずつとなる。
Pchトランジスタ34とPchトランジスタ44、54で構成されるカレントミラー回路7とアンプ12とダイオード36と抵抗48とNchトランジスタ5で構成される回路の動作は、実施例1の動作で説明したので省略する。温度範囲が高温側に広くなった場合、クロスポイントが温度Tdだけであると温度補償しきれない場合がある。その理由は、式(4)におけるR2/R1・K/q・lnNのプラスの温度係数は、温度に依らず一定であるが、ΔVF(D26)/ΔTと(R18/R48)ΔVF(D36)/ΔTのマイナスの温度係数は、図9に示すように高温になるにつれ温度係数がより低下する。R2/R1・K/q・lnN−(R18/R48)ΔVF(D36)/ΔTのプラスの温度係数とΔVF(D26)/ΔTのマイナスの温度係数とをある温度でゼロになるように設定しても、さらに高温側では、ΔVF(D26)/ΔTと(R18/R48)ΔVF(D36)/ΔTの差が広がるため、高温側で出力電圧Vrefに流す電流をさらに多くして温度補償するようにしている。
図5において、温度Teより温度が低い時の動作は、実施例1の動作と同じであるので説明を省略し、温度Teより温度が高い時の動作について説明する。温度Teより温度が高い時は、ノードDの電位がノードBの電位よりも高い。ノードDはアンプ22の非反転入力であり、ノードEはアンプ22の反転入力であるので、ノードD、Eは、イマジナリーショートの関係となり、ノードDの電位とノードEの電位は等しい。よって、ノードBの電位がノードEの電位よりも低い。ノードEとノードBは、抵抗78の両端のノードであるので、ノードEの電位とノードBの電位の差電圧分に対応した電流49が流れる。電流49の電流値がカレントミラー回路17を介してPchトランジスタ64から電流39として電流9、19にさらに追加される。
以上のように、高温側の温度範囲がより広くなって、クロスポイントの温度Tdの設定だけでは温度補償が不十分である場合、より温度の高い側に別のクロスポイントの温度Teを設けることで、より多くの電流を出力電圧Vrefに流し込むことが可能となる。
実施例2では、2つの温度Td、Teで温度補償の程度を変更している。すなわち、温度範囲が高温側に広くなった場合に、電圧電流変換回路を1段構成では、より高温側でダイオードのアノード・カソード間電圧の温度依存が大きくなり温度補償しきれなくなる場合が生じる。このような場合であっても、電圧電流変換回路を2段構成にすることで、より高温側で電流39をさらに追加して温度補償することができる。また、温度範囲が変わらない場合であっても、複数の温度でより詳細に温度補償をかけることによって、実施例1よりもさらに温度係数を小さくすることもできる。
ここでは、電圧電流変換回路を2段構成とする例を示した。しかし、これに限定されることなく、電圧電流変換回路を3段以上の構成とし、3点以上の温度で温度補償の程度を変更することで、よりきめ細かい温度補償を行うことも可能である。
図6は、本発明の第3の実施例に係る基準電圧回路の回路図である。図6において、図1と同一の符号は、同一物を表し、その説明を省略する。本実施例の基準電圧回路において、実施例1とバンドギャップリファレンス回路11の構成が異なり、電圧電流変換回路3の構成は同一である。
バンドギャップリファレンス回路11は、Pchトランジスタ84、94とNchトランジスタ45、55とダイオード46と抵抗88、98、108、118とを備える。Pchトランジスタ84、94は、ソースを共通に電源に接続し、ゲートを共通にPchトランジスタ94のドレインに接続し、カレントミラー回路を構成する。Pchトランジスタ94のドレインは、Pchトランジスタ34のゲートに接続される。Nchトランジスタ45は、ドレインとゲートをPchトランジスタ84のドレインに接続し、ソースから基準電圧である出力電圧Vrefを出力する。Nchトランジスタ55は、ドレインをPchトランジスタ94のドレインに接続し、ゲートをPchトランジスタ84のドレインに接続し、ソースを抵抗88を介してNchトランジスタ45のソースに接続する。Nchトランジスタ45のソースは、抵抗98を介してダイオード46のアノードに接続され、ダイオード46のカソードは接地される。また、Nchトランジスタ45のソースは、抵抗108、118の直列回路を介して接地され、抵抗108、118の接続点がノードAとされる。
以上のような構成のバンドギャップリファレンス回路11において、Nchトランジスタ45、55は面積が異なり、ゲートソース間電圧Vgsが異なる。このため、抵抗88の両端の電圧に差(Nchトランジスタ45、55のVgsの差)があるので、Pchトランジスタ94のドレイン電流である電流59が流れる。また、Pchトランジスタ84、94はカレントミラー回路であるので同じ電流が流れる。したがって、抵抗98、108、118、ダイオード46に電流59の2倍の電流が流れ、出力電圧Vrefが出力される。
本実施例の基準電圧回路において、温度補償に関する動作は実施例1と変わらない。すなわち、図2に示すようにノードAとノードBの電位がある温度Tdでクロスする。温度Tdより温度が低い時は、出力電圧Vrefは温度補償されずにバンドギャップリファレンス回路11のみで動作し、温度Tdより温度が高い時は、電流19によって、出力電圧Vrefを温度補償する。
以上の各実施例で、バンドギャップリファレンス回路の構成例を2種類挙げたが、バンドギャップリファレンス回路の構成は他にもいくつも知られている。このような場合であっても、本発明である電圧電流変換回路の温度補正電流を基準電圧出力に帰還(フィードバック)をかけることで、どのようなバンドギャップリファレンス回路であっても抵抗のばらつきの影響を受けず、温度補償することが可能である。
なお、前述の特許文献等の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1、11 バンドギャップリファレンス回路
2、12、22 アンプ
3、13 電圧電流変換回路
4、14、24、34、44、54、64、74、84、94 Pchトランジスタ
5、15、25、35、45、55 Nchトランジスタ
6、16、26、36、46 ダイオード
7、17 カレントミラー回路
8、18、28、38、48、58、68、78、88、98、108、118 抵抗

Claims (5)

  1. 基準電圧を生成して出力端から出力するバンドギャップリファレンス回路と、
    前記基準電圧の分割電圧とダイオードの順方向電圧との差電圧に応じて該差電圧を電流に変換する電圧電流変換回路と、
    を備え、
    前記電圧電流変換回路は、前記変換された電流を前記出力端にフィードバックすることを特徴とする基準電圧回路。
  2. 前記電圧電流変換回路は、前記基準電圧の分割電圧が前記ダイオードの順方向電圧より高い場合に、前記変換された電流を前記出力端に供給することを特徴とする請求項1記載の基準電圧回路。
  3. 前記電圧電流変換回路は、
    抵抗素子と、
    非反転入力端子に前記分割電圧を受け、反転入力端子に前記ダイオードの順方向電圧を前記抵抗素子を介して受ける増幅器と、
    ソースを前記反転入力端子に接続し、ゲートを前記増幅器の出力端子に接続するトランジスタと、
    前記トランジスタのドレインを入力端に接続し、出力端から前記バンドギャップリファレンス回路の出力端に向け、前記変換された電流を供給するカレントミラー回路と、
    を備えることを特徴とする請求項2記載の基準電圧回路。
  4. 前記電圧電流変換回路は、
    前記ダイオードと、
    前記ダイオードに流す電流を生成する電流源と、
    を備え、
    前記電流源は、前記バンドギャップリファレンス回路における基準電圧を生成するための電流に比例する電流を流すことを特徴とする請求項2または3に記載の基準電圧回路。
  5. 前記基準電圧のそれぞれ異なる分割電圧をそれぞれ入力する複数の前記電圧電流変換回路を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の基準電圧回路。
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