JP2013082273A - 高電圧機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】インターロック機構を簡素化して、製造コストを削減するとともに、小型化を図る。
【解決手段】車両に搭載される高電圧機器10は、高電圧機器10の筐体30と、筐体30に締結部材36を介して着脱可能に取り付けられ、筐体30の開口を覆って内部を保護するプロテクタ32と、プロテクタ32の外側に対して着脱可能に取り付けられ、インターロック回路と外方に張り出したブラケット54とを含む信号用コネクタ42とを有する。信号用コネクタ42とプロテクタ32の接続時に、インターロック回路の導通が達成されるとともにブラケット54が締結部材36を覆うことで、安全対策が施される。
【選択図】図3
【解決手段】車両に搭載される高電圧機器10は、高電圧機器10の筐体30と、筐体30に締結部材36を介して着脱可能に取り付けられ、筐体30の開口を覆って内部を保護するプロテクタ32と、プロテクタ32の外側に対して着脱可能に取り付けられ、インターロック回路と外方に張り出したブラケット54とを含む信号用コネクタ42とを有する。信号用コネクタ42とプロテクタ32の接続時に、インターロック回路の導通が達成されるとともにブラケット54が締結部材36を覆うことで、安全対策が施される。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両の電動機に電気的に接続される高電圧機器に関し、特にこの機器のインターロック機構の改良に関する。
近年、環境問題を考慮して、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車などのように、電動機の出力により走行する車両が注目されている。このような車両には、電動機に接続される電源として充放電可能なバッテリとともに、電動機とバッテリの間で授受される電力を制御するインバータ装置などの高電圧機器が搭載されている。
この高電圧機器の点検又は整備作業は、通常、高電圧機器の筐体から、筐体内部の高電圧領域を保護するプロテクタを外して行われるため、電気事故に対する安全対策が施されている。この安全対策として、筐体からプロテクタを外すと高電圧機器に供給される電力を遮断するインターロック回路を設ける場合がある。
下記特許文献1には、高電圧ユニットが収納される本体と、本体表面に設けられた第1及び第2の開口と、これらの開口をそれぞれ覆う第1及び第2の蓋とを有する高圧ユニットケースが記載されている。第1及び第2の蓋には、それぞれ第1及び第2のインターロックコネクタが設けられている。そして、第2のインターロックコネクタが第1の開口に延びるように第2の蓋が第2の開口に取り付けられるとともに、第1のインターロックコネクタが第2のインターロックコネクタと導通部材を介して導通するように第1の蓋が第1の開口に取り付けられることで、インターロックスイッチがオフになるように構成されている。
上記特許文献1のようなインターロック回路は、2つの開閉蓋と、これらの開閉蓋にそれぞれ取り付けられる2つのインターロックコネクタと、2のインターロックを導通させる導通部材とにより構成される。このような構成では、構造が複雑になり作業工数がかかってしまうとともに、当然に製造コストが上昇してしまう。
また、一般的に、自動車などにインバータ装置が搭載される場合においては、車両内の設置スペースに余裕がないなどの理由から、インバータ装置の小型化が図られている。しかしながら、上記のような構成では、構造が複雑化して部品が増加するため、小型化が困難になってしまうという問題がある。
本発明の目的は、インターロック機構を簡素化して、製造コストを削減するとともに、小型化を図ることができる高電圧機器を提供することにある。
本発明は、車両に搭載される高電圧機器において、高電圧機器の筐体と、筐体に締結部材を介して着脱可能に取り付けられ、筐体の開口を覆って内部を保護するプロテクタと、プロテクタの外側に対して着脱可能に取り付けられ、インターロック回路と外方に張り出したブラケットとを含む信号用コネクタと、を有し、信号用コネクタとプロテクタの接続時に、インターロック回路の導通が達成されるとともにブラケットが締結部材を覆うことを特徴とする。
また、前記信号用コネクタは、筐体に収容される高電圧機器の制御基板と、車両を制御する制御部とを電気的に接続するラインに設けられることが好適である。
また、筐体から露出する前記信号用コネクタはワイヤーハーネスの一部として構成され、ワイヤーハーネスは筐体に固定されることが好適である。
また、前記プロテクタは、筐体内に設けられる、高電圧機器と外部機器とを電気的に接続する端子を保護することができる。
また、前記外部機器は車両駆動用の電動機であることが好適である。
本発明の高電圧機器によれば、インターロック機構を簡素化して、製造コストを削減するとともに、小型化を図ることができる。
以下、本発明に係る高電圧機器の実施形態について、図を用いて説明する。一例として、電動機の出力で走行する電気自動車を挙げ、この自動車に搭載される高電圧機器について説明する。なお、本発明は、電気自動車に限らず、内燃機関と電動機との出力で走行する車両、すなわちハイブリッド車両用の高電圧機器、または燃料電池車両用の高電圧機器にも適用できる。
まず、本実施形態に係る高電圧機器10を搭載する電気自動車12の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電気自動車12の構成を示す図である。
電気自動車12は、原動機として電動機14を有する。電動機14には、動力伝達機構16を介して駆動輪18が接続される。電動機14の動力は、動力伝達機構16を介して、駆動輪18に伝達され、電気自動車12が走行する。
また、電気自動車12は、パワーコントロールユニット(以下、「PCU(Power Control Unit)」と記す)20と、バッテリ22とを有する。電動機14は、PCU20を介してバッテリ22に電気的に接続される。
この電気自動車12に搭載されるPCU20は、例えば数百Vもの高電圧が印加される高電圧機器10に対応し、コンバータとインバータ(ともに図示せず)とを含む。インバータは、6個のスイッチング素子を含む三相ブリッジ回路を有し、これらのスイッチング素子のスイッチング動作により直流電力を三相交流電力に変換したり、三相交流電力を直流電力に変換したりする装置である。コンバータは、リアクトルとスイッチング素子とを有し、スイッチング素子のスイッチング動作によりリアクトルにおけるエネルギの蓄積と放出とを繰り返し、入力電圧を変換して出力電圧を得る装置である。なお、本実施形態においては、PCU20がインバータとコンバータとを含む場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されず、PCU20がコンバータまたはインバータのいずれか一方であってもよい。
バッテリ22は、充放電可能な二次電池であり、例えばニッケル水素バッテリ、リチウムイオンバッテリなどで構成される。もちろん、バッテリ22が、二次電池以外の充放電可能な蓄電器、例えばキャパシタで構成されてもよい。
バッテリ22に蓄えられた電力は、PCU20により昇圧されるとともに直流から交流に変換された後に、電動機14に供給され、電動機14を駆動する。また、回生時に電動機14により発電された電力は、PCU20により交流から直流に変換されるとともに降圧された後に、バッテリ22に送られて蓄えられる。
次に本実施形態の高電圧機器10の構成について、図2を用いて説明する。図2は、高電圧機器10の構成を示す図である。
高電圧機器10は、高電圧機器10の筐体30と、筐体30に着脱可能に取り付けられるプロテクタ32とを有する。筐体30には、高電圧機器10とともに高電圧機器10を制御する制御基板34が収容される。プロテクタ32は、筐体30の開口を覆って内部を保護する部材であり、締結部材36(図3に示す)を介して筐体30に締結される。本実施形態に係るプロテクタ32は、筐体30内に設けられる、高電圧機器10と電動機14とを電気的に接続する端子(図示せず)を保護する部材である。しかし、本発明はこの構成に限定されず、作業中の電気事故を防止することができるのであれば、筐体30内の他の高電圧領域、例えば高電圧機器10と外部機器(バッテリ22)の端子を保護してもよい。
また、高電圧機器10は、制御基板34と、電気自動車12を制御する制御部38とを電気的に接続して、これらの間の信号の伝送を行うケーブルである信号ライン40を有する。制御部38は、ECU(Electronically Control Unit)であり、電気自動車12の状況に応じて高電圧機器10及び電動機14を制御する。なお、車両がハイブリッド車両の場合、制御部38は、ハイブリッドECU又はエンジンECUの少なくとも一つとすることもできる。
信号ライン40は、制御部38を起点として、制御部38から筐体30内に入り、一度筐体30から露出してからまた筐体30内に入り制御基板34に接続される。信号ライン40は、上述のように一度筐体30から露出した経路の途中に信号用コネクタ42を有する。信号用コネクタ42は、プロテクタ32の外側、すなわち筐体30との接続時において露出している側のコネクタの受け口(図示せず)に着脱可能に取り付けられる。そして、信号ライン40は、信号用コネクタ42がプロテクタ32に接続されると、信号ライン40の導通を達成するようなインターロック回路が構成される。このインターロック回路は、その導通が遮断されると、信号ライン40を介して高圧電気機器10への電源供給が停止される。
なお、本実施形態においては、信号ライン40が、上述のように一度筐体30から露出するように構成される場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。信号ライン40が、制御部38から筐体30内に入り、そのまま制御基板34に接続されてもよい。この構成では、制御部38と筐体30間の経路の途中に信号用コネクタ42が設けられる。
図2に示されるように、信号ライン40の領域であって、筐体30から信号用コネクタ42までの領域は、ワイヤーハーネス44として構成される。ワイヤーハーネス44は、クランプなどの固定部材46を介して筐体30に固定される。これにより、信号用コネクタ42の自由度が制限される。言い換えれば、信号用コネクタ42は、所定の範囲内のみ動かすことができる。
次に、筐体30とプロテクタ32と信号用コネクタ42との接続構造について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る高電圧機器10の構成を示す斜視図である。
高電圧機器10は、プロテクタ32を筐体30に締結する締結部材36を有する。締結部材36は、例えばボルトである。筐体30は、締結部材36がねじ込まれるねじ孔48が形成された取付座50を4個有する。プロテクタ32には、取付座50に対応し、締結部材36が貫通する貫通孔52が4個形成される。なお、取付座50及び貫通孔52の数は一例であって、本発明は、取付座50及び52の数4個に限定されない。このように構成される高電圧機器10においては、まず、プロテクタ32が筐体30の開口を覆うようにプロテクタ32の位置が決定され、締結部材36が貫通孔52を通してねじ孔48にねじ込まれることで、プロテクタ32が筐体30に取り付けられ固定される。
本実施形態に係る信号用コネクタ42は、外方に張り出したブラケット54を有する。ブラケット54は、信号用コネクタ42とプロテクタ32の接続時に、締結部材36を覆うように形成される。言い換えれば、ブラケット54は、信号用コネクタ42とプロテクタ32の接続時に、貫通孔52を外部から覆うように形成される。図3においては、ブラケット54は、1個の締結部材36を覆うように形成されているが、本発明はこの構成に限定されず、ブラケット54が、2個以上の締結部材36を覆うように形成されてもよい。
上述したように信号用コネクタ42には、インターロック回路が設けられている。よって、信号用コネクタ42をプロテクタ32から外すとインターロック回路の動作により、高電圧機器10に供給される電力が遮断される。さらに、本実施形態の信号用コネクタ42には、締結部材36を覆うブラケット54が設けられている。このような簡易な構成により、信号用コネクタ42をプロテクタ32から取り外さない限り、締結部材36を緩めて筐体30からプロテクタ32を取り外すことができなくなる。つまり、高電圧機器10の点検又は整備作業をするためにプロテクタ32を筐体30から取り外す際、必ず信号用コネクタ42がプロテクタ32にから外されるので、高圧電気機器10への電源供給が停止される、すなわち安全対策が確実に施される。よって、車両のユーザまたは保守員が誤って、筐体30内の高電圧が印加された部位に触れてしまうことを防止することができ、結果として作業安全性の向上を図ることができる。
また、信号用コネクタ42のワイヤーハーネス44は固定部材46を介して筐体30に固定されているため、信号用コネクタ42の可動範囲は小さい。よって、筐体30から取り外されたプロテクタ32に対して、信号用コネクタ42を接続することが困難になり、作業中に誤って、インターロック回路の導通が達成されてしまうことを防止することができる。このように本実施形態の高電圧機器10によれば、作業の安全性の向上を図るとともに、インターロック機構を簡素化させて、製造コストを削減するとともに、小型化も図ることができる。
10 高電圧機器、12 電気自動車、14 電動機、16 動力伝達機構、18 駆動輪、20 PCU、22 バッテリ、30 筐体、32 プロテクタ、34 制御基板、36 締結部材、38 制御部、40 信号ライン、42 信号用コネクタ、44 ワイヤーハーネス、46 固定部材、48 ねじ孔、50 取付座、52 貫通孔、54 ブラケット。
Claims (5)
- 車両に搭載される高電圧機器において、
高電圧機器の筐体と、
筐体に締結部材を介して着脱可能に取り付けられ、筐体の開口を覆って内部を保護するプロテクタと、
プロテクタの外側に対して着脱可能に取り付けられ、インターロック回路と外方に張り出したブラケットとを含む信号用コネクタと、
を有し、
信号用コネクタとプロテクタの接続時に、インターロック回路の導通が達成されるとともにブラケットが締結部材を覆う、
ことを特徴とする高電圧機器。 - 請求項1に記載の高電圧機器において、
前記信号用コネクタは、筐体に収容される高電圧機器の制御基板と、車両を制御する制御部とを電気的に接続するラインに設けられる、
ことを特徴とする高電圧機器。 - 請求項1又は2に記載の高電圧機器において、
筐体から露出する前記信号用コネクタはワイヤーハーネスの一部として構成され、ワイヤーハーネスは筐体に固定される、
ことを特徴とする高電圧機器。 - 請求項1から3のいずれか1つに記載の高電圧機器において、
前記プロテクタは、筐体内に設けられる、高電圧機器と外部機器とを電気的に接続する端子を保護する、
ことを特徴とする高電圧機器。 - 請求項4に記載の高電圧機器において、
前記外部機器は車両駆動用の電動機である、
ことを特徴とする高電圧機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011222435A JP2013082273A (ja) | 2011-10-07 | 2011-10-07 | 高電圧機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2011222435A JP2013082273A (ja) | 2011-10-07 | 2011-10-07 | 高電圧機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013082273A true JP2013082273A (ja) | 2013-05-09 |
Family
ID=48527957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011222435A Pending JP2013082273A (ja) | 2011-10-07 | 2011-10-07 | 高電圧機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013082273A (ja) |
-
2011
- 2011-10-07 JP JP2011222435A patent/JP2013082273A/ja active Pending
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