以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1〜図9を参照して説明する。
<構成>
図1には、第1実施形態に係るデバイス制御装置100aの概略的な構成が、ブロック図にて示されている。この図1に示されるように、デバイス制御装置100aは、表示部としての表示ユニット210a、デバイス250A(以下、「デバイスA」と呼ぶ)及びデバイス250B(以下、「デバイスB」と呼ぶ)と接続されている。
ここで、デバイスA及びデバイスBの例としては、テレビ放送受信装置、ラジオ放送受信装置、CD(Compact Disk)プレイヤ、DVD(Digital Versatile Disk)プレイヤ、BD(Blue ray Disk)プレイヤ、シリコンプレイヤ、画像モニタ装置等のAV機器が挙げられる。また、デバイスA及びデバイスBは、上記のような物理的形状を伴うものに限定されず、いわゆる仮想デバイス(CDやDVD等の光学ドライブをコンピュータ上に仮想的にソフトウエアで作成し、あたかもその記録媒体をドライブに挿入してアクセスしているかのように扱われる仮想ディスクドライブ等)であってもよい。
デバイスAの記憶領域には、デバイスAに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報候補群PGAが、予め記憶されている。また、デバイスBの記憶領域には、デバイスBに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報候補群PGBが、予め記憶されている。ここで、プロファイル情報とは、操作制御が可能なデバイスの一覧表示画面等を、図形、文字等で、表示ユニットに表示する際に利用する情報である。なお、プロファイル情報候補群PGA,PGBの内容については、後述する。
上記のデバイス制御装置100aは、自制御部及び表示制御部としての制御ユニット110aと、記憶ユニット120aと、操作入力ユニット130aとを備えている。
上記の制御ユニット110aには、表示ユニット210a、デバイスA及びデバイスBが直接的に接続されている。なお、本第1実施形態では、制御ユニット110aと、デバイスA及びデバイスBとの接続が、スター型接続となっているが、デイジーチェイン型接続であってもよいし、バス型接続であってもよい。
制御ユニット110aは、デバイス制御装置100aの全体を統括制御するとともに、様々な処理を実行する。この制御ユニット110aが実行する処理の詳細については、後述する。
なお、制御ユニット110aは、制御ユニット110aに接続されている表示ユニット(以下、「接続表示ユニット」と呼ぶ:図1の状態のときには、表示ユニット210a)の表示能力を取得できるようになっている。そして、制御ユニット110aは、接続表示ユニットの表示能力を取得結果に基づいて、記憶ユニット120aに記憶される後述する表示能力情報121の更新を行う。
また、制御ユニット110aは、制御ユニット110aに接続されているデバイス(以下、「接続デバイス」と呼ぶ:図1の状態のときには、デバイスA及びデバイスB)を検出できるようになっている。そして、制御ユニット110aは、接続デバイスの検出結果に基づいて、後述するデバイス情報122aの更新を行う。
また、制御ユニット110aは、表示能力情報121及びデバイス情報122aに基づいて、接続デバイスに記憶されているプロファイル情報候補群を参照して、デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報を取得し、後述するプロファイル情報123aの更新を行う。
上記の記憶ユニット120aは、書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるフラッシュメモリ素子等から構成され、制御ユニット110aがアクセスできるようになっている。この記憶ユニット120aには、後述するデバイス制御用情報が記憶されている。
上記の操作入力ユニット130aは、本第1実施形態では、表示ユニット210aの表示デバイスに設けられたタッチパネルを備えて構成される。なお、操作入力ユニット130aとしては、本体部に設けられたキー部、及び/又は、キー部を備えるリモート入力装置等により構成されるようにしてもよい。また、キー部を有する構成に代えて、又は、併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。
この操作入力ユニット130aを利用者が操作することにより、制御ユニット110aに対する設定や動作指令の入力等が行われる。操作入力ユニット130aへの入力内容は、操作入力データとして、制御ユニット110aへ送られる。
上記の表示ユニット210aは、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成される。この表示ユニット210aは、制御ユニット110aから送られた情報表示データ及び表示能力に応じたプロファイル情報を受ける。そして、表示ユニット210aは、プロファイル情報を利用して、情報表示データに対応する画像を表示する。この表示ユニット210aは、制御ユニット110aによる制御のもとで、デバイスA及びデバイスBに関する情報(以下、単に「デバイス情報」とも記す)、制御ユニット110aの動作状態情報、操作ガイダンス情報等を表示する。
また、表示ユニット210aには、当該表示ユニット210aの表示能力を示す情報である表示能力情報DPaが予め記憶されている。ここで、表示能力情報DPaには、画素構成及び表示可能色数が含まれている。
次に、記憶ユニット120aに記憶される上述したデバイス制御用情報の内容について、説明する。このデバイス制御用情報は、図2に示される表示能力情報121と、デバイス情報122aと、プロファイル情報123aとが含まれている。
上記の表示能力情報121は、制御ユニット110aが接続表示ユニットから取得した表示能力を示す情報である。図1の状態のときでは、制御ユニット110aに接続されている表示ユニットが、表示ユニット210aなので、表示能力情報121として、表示ユニット210aの表示能力を示す情報である表示能力情報DPaが登録されている。
上記のデバイス情報122aは、接続デバイスの構成情報である。図1の状態のときでは、制御ユニット110aに接続されているデバイスが、デバイスA及びデバイスBなので、デバイス情報122aには、デバイスA、デバイスBが登録されている。
上記のプロファイル情報123aは、接続デバイスと、当該接続デバイスに対する接続表示ユニットの表示能力に応じた個別プロファイル情報とが、関連付けられて登録された情報である。ここで、個別プロファイル情報PRAは、デバイスAに関する情報を表示ユニット210aに表示する際に利用されるプロファイル情報である。また、個別プロファイル情報PRBは、デバイスBに関する情報を表示ユニット210aに表示する際に利用されるプロファイル情報である。
次に、デバイスA,Bに記憶される上述したプロファイル情報候補群PGA,PGBの内容について、説明する。このプロファイル情報候補群は、図3に示されるように、表示ユニットの表示能力と、当該表示能力に対応したプロファイル情報候補とが関連付けられて登録された情報である。
ここで、図3(A)には、デバイスAに関するプロファイル情報候補群PGAが示され、図3(B)には、デバイスBに関するプロファイル情報候補群PGBが示されている。本第1実施形態では、プロファイル情報候補群PGA,PGBには、表示能力「低」、「中」、「高」に対応して、それぞれ「表示能力低用プロファイル」、「表示能力中用プロファイル」、「表示能力高用プロファイル」が用意されている。
ここで、「表示能力低用プロファイル」とは、例えばドットマトリックス表示が可能な表示ユニットが各デバイスに関する情報をテキストのみで表現するための情報である。また、「表示能力中用プロファイル」とは、上記のテキストでの表現に加え、例えば静止画オブジェクトやアイコン等を用いて、デバイスに関する情報を表現するための情報である。また、「表示能力高用プロファイル」とは、上記の静止表現に加え、オブジェクトやアイコンに動作を加えて、デバイスに関する情報を表現するための情報である。
このようなプロファイル情報候補が用意されていることによって、表示ユニットの表示能力が低い場合には、「表示能力低用プロファイル」が利用されることにより、接続デバイスに関する情報を、文字テキストで表示することが可能となる。また、表示ユニットの表示能力が中程度である場合には、「表示能力中用プロファイル」が利用されることにより、接続デバイスに関する情報を、当該接続デバイスを示すアイコン等の図形(例えばデバイスAがCDプレイヤである場合は、CDのディスク形状を模ったもの)で表示することが可能となる。また、表示ユニットの表示能力が高い場合には、「表示能力高用プロファイル」が利用されることにより、「表示能力中用プロファイル」が利用されたときよりも、より高度な動的な図形表示が可能となる。
なお、本第1実施形態では、表示ユニット210aの表示能力情報DPaが「低」である場合には、個別プロファイル情報PRA,PRBは、それぞれ「表示能力低用プロファイルA」、「表示能力低用プロファイルB」となっている。また、表示能力情報DPaが「中」である場合には、個別プロファイル情報PRA,PRBは、それぞれ「表示能力中用プロファイルA」、「表示能力中用プロファイルB」となっている。また、表示能力情報DPaが「高」である場合には、個別プロファイル情報PRA,PRBは、それぞれ「表示能力高用プロファイルA」、「表示能力高用プロファイルB」となっている。
<動作>
以上のように構成されたデバイス制御装置100aの動作について、制御ユニット110aによる処理に主に着目して説明する。なお、制御ユニット110aは、表示ユニット210aの表示能力情報DPaを既に取得しており、当該取得された表示能力情報DPaが、記憶ユニット120a内に、表示能力情報121として、登録されているものとする。
《デバイス情報の更新に際しての処理》
デバイスの追加、又は、取り外しによるデバイス情報の更新に際しての制御ユニット110aによる処理について説明する。
なお、以下の説明に際しては、当初においては、デバイス情報122a及びプロファイル情報123aが、上述した図2に示される内容となっている状態(以下、「当初状態」と呼ぶ)にあるものとする。そして、本第1実施形態では、表示ユニット210aにおいて、当初状態のデバイス情報表示は、図4に示されるように表示されているものとする。この例においては、表示ユニット210aの表示能力は静止画アイコンによる表示が可能な程度であり、デバイスA及びデバイスBが接続されている状態が、当該表示ユニット210aに静止画アイコンで表示されている。
また、前提として、デバイス制御装置100aに追加されるデバイスには、デバイスA及びデバイスBと同様に、表示能力「低」、「中」、「高」に対応したプロファイル情報候補が用意されたプロファイル情報候補群が記憶されているものとする。
デバイス情報122aの更新に際しての処理は、図5に示されるように、まず、ステップS11において、制御ユニット110aが、デバイス情報122aを参照して、デバイスが追加されたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、処理はステップS12へ進む。
ステップS12では、制御ユニット110aが、デバイスが取り外されたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS12:N)には、処理はステップS11に戻る。一方、ステップS12における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS12:Y)には、処理は後述するステップS15へ進む。
上述したステップS11における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS11:Y)には、処理はステップS13へ進む。ステップS13では、制御ユニット110aが、表示能力情報121を参照して、追加されたデバイスのプロファイル情報候補群の中から、表示ユニット210aの表示能力情報DPaに応じた個別プロファイル情報を取得する。この後、処理はステップS15へ進む。
ステップS15では、制御ユニット110aが、記憶ユニット120aにアクセスして、デバイス情報122a及びプロファイル情報123aの内容を更新する。そして、処理はステップS16へ進む。
ステップS16では、制御ユニット110aが、更新されたデバイス情報122aを表示ユニット210aに表示させることにより、デバイス情報表示を更新する。そして、処理はステップS11に戻る。
以後、ステップS11〜S16の処理が繰り返される。この結果、デバイス情報122a及びプロファイル情報123aの更新が行われるたびに、デバイス情報表示の更新が行われる。
こうしたデバイス情報122a及びプロファイル情報123aの更新例を、更新例a及び更新例bとして、図6及び図7を参照して説明する。
更新例a:
デバイスが追加された場合には、デバイス情報122a及びプロファイル情報123aが更新される。図6には、デバイスXが当初状態から追加された場合のデバイス情報122aの更新例(図6(A))及びプロファイル情報123aの更新例(図6(B))が示されている。また、図6には、こうしたデバイス情報122a及びプロファイル情報123aの更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図6(C))が示されている。
更新例b:
デバイスが取り外された場合には、デバイス情報122a及びプロファイル情報123aが更新される。図7には、デバイスBが当初状態から取り外された場合のデバイス情報122aの更新例(図7(A))及びプロファイル情報123aの更新例(図7(B))が示されている。また、図7には、こうしたデバイス情報122a及びプロファイル情報123aの更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図7(C))が示されている。
《表示ユニットの交換に際しての処理》
表示ユニットの交換に際しての制御ユニット110aによる処理について説明する。
表示ユニットの交換に際しての処理は、図8に示されるように、まず、ステップS21において、制御ユニット110aが、表示ユニットが交換されたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)には、ステップS21の処理が繰り返される。一方、表示ユニットが交換され、ステップS21における判定の結果が肯定的になると(ステップS21:Y)、処理はステップS22へ進む。
ステップS22では、制御ユニット110aが、新たに接続された表示ユニットから表示能力情報を取得する。引き続き、ステップS23において、制御ユニット110aが、新たに接続された表示ユニットの表示能力が、交換前の表示ユニットの表示能力から変化したか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS23:Y)には、処理はステップS24へ進む。
ステップS24では、制御ユニット110aが、接続デバイスに記憶されているプロファイル情報候補群を参照して、新たに接続された表示ユニットの表示能力情報に応じた個別プロファイル情報を取得する。引き続き、ステップS25において、制御ユニット110aが、記憶ユニット120aにアクセスして、プロファイル情報123aの内容を更新する。そして、制御ユニット110aは、更新された内容のプロファイル情報123aを利用して、デバイス情報表示を更新する。そして、処理はステップS21に戻る。
上述したステップS23における判定の結果が否定的であった場合(ステップS23:N)には、処理はステップS26へ進む。ステップS26では、制御ユニット110aが、従来のデバイス情報表示を行う。そして、処理はステップS21に戻る。
以後、ステップS21〜S26の処理が繰り返される。この結果、プロファイル情報123aの更新が行われるたびに、デバイス情報表示の更新が行われる。
こうしたプロファイル情報123aの更新例を、更新例cとして、図9を参照して説明する。
更新例c:
表示ユニットが交換され、新たに接続された表示ユニット210a’(図9参照)の表示能力が、交換前の表示ユニット210aの表示能力から変化した場合には、プロファイル情報123aが更新される。図9には、デバイスAに関する情報を新たに接続された表示ユニット210a’に表示する際に利用されるプロファイル情報が個別プロファイル情報PRA’となり、デバイスBに関する情報を新たに接続された表示ユニット210a’に表示する際に利用されるプロファイル情報が個別プロファイル情報PRB’となったときのプロファイル情報123aの更新例(図9(A))が示されている。また、図9には、こうしたプロファイル情報123aの更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図9(B))が示されている。この例においては、表示ユニットが、当初状態(図4)の表示ユニット210aに比べて、表示能力が低い表示ユニット210a’に交換されている。そのため、当初状態では静止画アイコン表示にてデバイス情報が表示されていたものが(図4)、この例においてはテキスト表示にてデバイス情報が表示されている(図9(B))。
《デバイスに対する制御》
次いで、制御ユニット110aによるデバイスに対する制御の処理について説明する。
上述のようにして表示ユニット210aに表示されたデバイス情報を見た利用者が、操作入力ユニット130aを操作して、デバイスの操作指令を入力すると、当該操作指令が、入力データとして、操作入力ユニット130aから制御ユニット110aへ送られる。
デバイスに対する操作指令を受けた制御ユニット110aは、当該操作指令に従って、必要な制御を当該デバイスに対して行う。そして、制御ユニット110aは、表示ユニット210aの表示能力に応じた当該デバイスについてプロファイル情報を利用して、操作ガイダンス情報や操作進行状況情報を、表示ユニット210aに表示させる。
以上説明したように、本第1実施形態では、制御ユニット110aが、表示ユニット210aの表示能力を示す情報である表示能力情報DPaを取得する。引き続き、制御ユニット110aは、制御ユニット110aに接続されているデバイスに記憶されたプロファイル情報候補群の中から、表示能力情報DPaに応じたデバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報を取得し、プロファイル情報123aとして記憶する。そして、制御ユニット110aは、当該プロファイル情報123aを利用して、デバイスに関する情報を、表示ユニット210aに表示させる。
したがって、本第1実施形態によれば、表示ユニット210aの表示能力に応じたデバイス情報の表示を行うことが可能となり、利用者の利便性を向上させることができる。
また、本第1実施形態では、デバイスの追加、又は、取り外しにより、制御ユニット110aに接続されるデバイスの変更があった場合には、現時点で、制御ユニット110aに接続されているデバイスに関するプロファイル情報候補群の中から、表示能力情報DPaに応じたプロファイル情報を取得し、プロファイル情報123aとして記憶する。そして、制御ユニット110aは、当該プロファイル情報123aを利用して、デバイスに関する情報を、表示ユニット210aに表示させる。
また、本第1実施形態では、表示ユニットが交換され、新たに接続された表示ユニットの表示能力が、交換前の表示ユニットの表示能力から変化した場合には、現時点で、制御ユニット110aに接続されているデバイスに関するプロファイル情報候補群の中から、新たに接続された表示ユニットの表示能力に応じたプロファイル情報を取得し、プロファイル情報123aとして記憶する。そして、制御ユニット110aは、当該プロファイル情報123aを利用して、デバイスに関する情報を、表示ユニット210aに表示させる。
このため、本第1実施形態では、制御ユニット110aに接続されるデバイスの変更や、表示ユニットの交換があった際にも、接続されている表示ユニットの表示能力に応じたプロファイル情報を利用して、デバイスに関する情報を表示ユニットに表示させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、図10〜図31を主に参照して説明する。
<構成>
図10には、第2実施形態に係るデバイス制御システム300の概略的な構成が、ブロック図にて示されている。
図10に示されるように、デバイス制御システム300は、デバイス制御サブシステム2001,2002を備えている。デバイス制御サブシステム2001,2002の相互間では、ネットワーク290を介したデータ通信が行われる。かかるデータ通信により、デバイス制御サブシステム200j(j=1,2)が備える後述の制御ユニット110bjのそれぞれは、他のデバイス制御サブシステムのそれぞれに含まれるデバイスの情報、及び、当該デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報の取得を行う。また、かかるデータ通信により、制御ユニット110bjのそれぞれは、他のデバイス制御サブシステムが備える制御ユニットのそれぞれが、どのデバイスに対して操作権限を有しているかの情報の取得、並びに、デバイスの操作権限の授受を行う。
次に、上記のデバイス制御サブシステム200j(j=1,2)のそれぞれの構成について、代表例として、デバイス制御サブシステム2001の構成を説明する。なお、デバイス制御サブシステム2002は、含んでいるデバイスを除いて、デバイス制御サブシステム2001と同様に構成されている。
デバイス制御サブシステム2001は、図11に示されるように、デバイス制御装置100b1と、表示部としての表示ユニット210b1と、デバイスA及びデバイスBとを備えている。
上記のデバイス制御装置100b1は、デバイス制御装置100b1にとっての自制御部及び表示制御部としての制御ユニット110b1と、記憶ユニット120b1と、操作入力ユニット130b1とを備えている。
上記の制御ユニット110b1には、デバイス制御サブシステム2001における他の要素が直接的に接続されている。また、制御ユニット110b1は、ネットワーク290に接続されている。
なお、本第2実施形態では、制御ユニット110b1と、デバイスA及びデバイスBとの接続が、スター型接続となっているが、デイジーチェイン型接続であってもよいし、バス型接続であってもよい。
制御ユニット110b1は、デバイス制御装置100b1の全体を統括制御するとともに、様々な処理を実行する。この制御ユニット110b1が実行する処理の詳細ついては、後述する。
なお、制御ユニット110b1は、上述した第1実施形態の制御ユニット110aと同様に、制御ユニット110b1に接続されている表示ユニット(以下、「接続表示ユニット」と呼ぶ:図11の状態のときには、表示ユニット210b1)の表示能力を取得できるようになっている。そして、制御ユニット110b1は、接続表示ユニットの表示能力を取得結果に基づいて、記憶ユニット120b1に記憶される後述する表示能力情報121b1の更新を行う。
また、制御ユニット110b1は、制御ユニット110b1に直接的に接続されているデバイス(以下、「直接接続デバイス」と呼ぶ:図11の状態のときには、デバイスA及びデバイスB)を検出できるようになっている。そして、制御ユニット110b1は、直接接続デバイスの検出結果に基づいて、後述するデバイス情報122b1に含まれる直接接続情報DCI1の更新を行うとともに、更新された直接接続情報DCI1を、デバイス制御システム300に参画している他の制御ユニット(本第2実施形態では、後述するデバイス制御サブシステム2002における制御ユニット110b2)へ送信する。
また、制御ユニット110b1は、表示能力情報121b1及びデバイス情報122b1に基づいて、直接接続デバイスから当該デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報を取得するとともに、制御ユニット110b1と通信可能な他の制御ユニットを介して間接的に接続されたデバイス(以下、「間接接続デバイス」と呼ぶ)から、当該デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報を取得して、後述するプロファイル情報123b1の更新を行う。
また、制御ユニット110b1にとっての直接接続デバイスが増加した場合には、その増加した直接接続デバイスに対する操作権限は、まず、制御ユニット110b1が獲得するようになっている。そして、制御ユニット110b1は、後述するように、その獲得結果を追加する操作権限情報CAI1の更新を行う。
さらに、制御ユニット110b1は、ネットワ−ク290を介した通信により、デバイス制御システム300に参画している制御ユニットとの間で、直接接続デバイス及び間接接続デバイスの操作権限の授受を行うようになっている。
なお、制御ユニット110b1は、デバイスの操作権限を獲得した場合には、更新された操作権限情報CAI1を、デバイス制御システム300に参画している制御ユニットへ送信する。
上記の記憶ユニット120b1は、書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるフラッシュメモリ素子等から構成され、制御ユニット110b1がアクセスできるようになっている。この記憶ユニット120b1には、後述するデバイス制御用情報が記憶されている。
上記の操作入力ユニット130b1は、上述した第1実施形態の操作入力ユニット130aと同様に構成されている。この操作入力ユニット130b1を利用者が操作することにより、制御ユニット110b1に対する設定や動作指令の入力等が行われる。操作入力ユニット130b1への入力内容は、操作入力データとして、制御ユニット110b1へ送られる。
上記の表示ユニット210b1は、液晶パネル等の表示デバイスを備えて構成される。この表示ユニット210b1は、制御ユニット110b1から送られた情報表示データ及び表示能力に応じたプロファイル情報を受ける。そして、表示ユニット210b1は、プロファイル情報を利用して、情報表示データに対応する画像を表示する。この表示ユニット210b1は、制御ユニット110b1による制御のもとで、制御ユニット110b1が操作権限を有する可能性があるデバイス構成情報、及び、制御ユニット110b1が操作権限を有するデバイスを示す操作権限情報を含むデバイス情報、並びに、制御ユニット110b1の動作状態情報、操作ガイダンス情報等を表示する。
また、表示ユニット210b1には、当該表示ユニット210b1の表示能力を示す情報である表示能力情報DPb1が予め記憶されている。
以下の説明においては、デバイス制御サブシステム2002の構成要素を示す場合には、添字として「2」を付す。なお、デバイス制御サブシステム2002に含まれるデバイスは、デバイスC及びデバイスDとなっている。そして、デバイスC及びデバイスDには、デバイスA及びデバイスBと同様に、表示能力「低」、「中」、「高」に対応したプロファイル情報候補が用意されたプロファイル情報候補群が記憶されているものとする。このため、本第2実施形態では、制御ユニット110bj(j=1,2)が操作権限を有する可能性があるデバイスは、デバイスA〜デバイスDとなっている。
なお、デバイス制御装置100b1,100b2を備えるデバイス制御システム300においては、デバイス制御装置100b1にとっては、制御ユニット110b1が自制御部であるとともに、制御ユニット110b2が他制御部となっている。また、デバイス制御装置100b2にとっては、制御ユニット110b2が自制御部であるとともに、制御ユニット110b1が他制御部となっている。
次に、記憶ユニット120b1に記憶される上述したデバイス制御用情報の内容について、説明する。このデバイス制御用情報は、図12に示される表示能力情報121b1と、デバイス情報122b1と、プロファイル情報123b1と、通信先情報124b1とが含まれている。
上記の通信先情報124b1は、図13に示されるように、制御ユニット110b1がデータ通信を行う制御ユニットの識別子と通信先アドレスとが関連付けられて登録された情報である。なお、本第2実施形態では、制御ユニット110b1がデータ通信を行う制御ユニットは制御ユニット110b2である。このため、通信先情報124b1では、制御ユニット110b2の識別子CU2と通信アドレスCAD2とが関連付けられている。
上記のデバイス情報122b1は、図14に示されるように、デバイス接続情報CDI1と操作権限情報CAI1とから構成されている。そして、デバイス接続情報CDI1は、直接接続情DCI1と間接接続情報ICI1とから構成されている。
ここで、直接接続情報DCI1は、制御ユニット110b1にとっての直接接続デバイスの構成情報である。また、間接接続情報ICI1は、制御ユニット110b2に直接的に接続されることにより、制御ユニット110b1に間接的に接続されている間接接続デバイスの構成情報である。
上記の直接接続情DCI1は、図15に示されるように、制御ユニット110b1の識別子CU1と、制御ユニット110b1に直接的に接続されているデバイスとが関連付けられて登録された情報である。なお、本第2実施形態では、制御ユニット110b1に直接的に接続されているデバイスが、デバイスA及びデバイスBなので、直接接続情DCI1では、制御ユニット110b1の識別子CU1と、デバイスA及びデバイスBとが関連付けられている。
上記の間接接続情ICI1は、図16に示されるように、デバイス制御システム300における制御ユニット110b1以外の制御ユニット110b2の識別子CU2と、制御ユニット110b2に直接的に接続されているデバイスとが関連付けられて登録された情報である。なお、本第2実施形態では、上述のように、制御ユニット110b2に直接的に接続されているデバイスが、デバイスC及びデバイスDであるので、間接接続情ICI1では、制御ユニット110b2の識別子CU2と、デバイスC及びデバイスDとが関連付けられている。
上記の操作権限情報CAI1は、デバイスA〜デバイスDと、デバイスA〜デバイスDのそれぞれに対する操作権限を有している制御ユニットの識別子とが関連付けられて登録された情報である。操作権限情報CAI1の内容の例が、図17に示されている。この例においては、制御ユニット110b1はデバイスA及びデバイスDの操作権限を、制御ユニット110b2はデバイスB及びデバイスCの操作権限を、それぞれ有している。
上記のプロファイル情報123b1は、デバイスA〜デバイスDと、デバイスA〜デバイスDのそれぞれの表示能力に応じた個別プロファイル情報とが、関連付けられて登録された情報である。プロファイル情報123b1の内容の例が、図18に示されている。
ここで、個別プロファイル情報PRA1は、デバイスAに関する情報を表示ユニット210b1に表示する際に利用されるプロファイル情報である。また、個別プロファイル情報PRB1は、デバイスBに関する情報を表示ユニット210b1に表示する際に利用されるプロファイル情報である。また、個別プロファイル情報PRC1は、デバイスCに関する情報を表示ユニット210b1に表示する際に利用されるプロファイル情報である。また、個別プロファイル情報PRD1は、デバイスDに関する情報を表示ユニット210b1に表示する際に利用されるプロファイル情報である。
<動作>
以上のように構成されたデバイス制御システム300の動作について、デバイス制御装置100b1における制御ユニット110b1による処理に主に着目して説明する。なお、デバイス制御装置100b2における制御ユニット110b2も、制御ユニット110b1と同様の処理を行う。また、制御ユニット110b1は、表示ユニット210b1の表示能力情報DPb1を既に取得しており、当該取得された表示能力情報DPb1が、記憶ユニット120b1内に、表示能力情報121b1として、登録されているものとする。
《デバイス接続情報の更新に際しての処理》
まず、デバイスの追加、又は、取り外しによるデバイス接続情報の更新に際しての制御ユニット110b1による処理について説明する。
なお、以下の説明に際しては、当初においては、通信先情報124b1、直接接続情DCI1、間接接続情ICI1、操作権限情報CAI1及びプロファイル情報123b1が、上述した図13及び図15〜図18に示される内容となっている状態(以下、「当初状態」と呼ぶ)にあるものとする。そして、本第2実施形態では、表示ユニット210b1において、当初状態のデバイス情報表示は、図19に示されるように表示されているものとする。この図19では、表示ユニット210b1の表示能力は静止画アイコンによる表示が可能な程度であり、制御ユニット110b1が操作権限を有しているデバイスが、白地上に黒字でアイコン表示されるとともに、制御ユニット110b1が操作権限を有していないデバイスが、黒字上に白抜きでアイコン表示される例が示されている。
また、前提として、デバイス制御装置100b1,100b2に追加されるデバイスには、デバイスA及びデバイスBと同様に、表示能力「低」、「中」、「高」に対応したプロファイル情報候補が用意されたプロファイル情報候補群が記憶されているものとする。
デバイス接続情報CDI1の更新に際しての処理は、図20に示されるように、まず、ステップS31において、制御ユニット110b1が、デバイス制御装置100b1,100b2へのデバイスの追加、又は、デバイス制御装置100b1,100b2からのデバイスの取り外しにより、デバイス接続情報CDI1の更新が必要であるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、ステップS31の処理が繰り返される。一方、ステップS31における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS31:Y)には、処理はステップS32へ進む。ステップS32では、制御ユニット110b1が、デバイス接続情報CDI1及び操作権限情報CAI1の更新を行う。
引き続き、ステップS33において、制御ユニット110b1が、当該更新が直接接続情報DCI1の更新であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS33:Y)には、処理はステップS34へ進む。ステップS34では、更新された直接接続情報DCI1を、通信先情報124b1に通信アドレスが登録されている他の制御ユニットへ送信する。この後、処理はステップS35へ進む。
ステップS35では、制御ユニット110b1が、当該直接接続情報DCI1の更新が直接接続デバイスの追加であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS35:Y)には、処理はステップS36へ進む。ステップS36では、制御ユニット110b1が、更新された操作権限情報CAI1を、通信先情報124b1に通信アドレスが登録されている他の制御ユニットへ送信する。
なお、当該送信に対して、他の制御ユニットから、当該他の制御ユニットに接続されている表示ユニットの表示能力情報を指定した追加デバイスのプロファイル情報要求を受信した場合には、当該指定された表示能力情報に対応するプロファイル情報を取得し、追加デバイスのプロファイル情報要求を発行した他の制御ユニットへ返送する。
引き続き、ステップS37において、制御ユニット110b1が、表示能力情報121b1を参照して、追加された直接接続デバイスから、表示ユニット210b1の表示能力情報DPb1に応じた個別プロファイル情報を取得する。そして、処理は、後述するステップS41へ進む。一方、直接接続デバイスが外され、上述したステップS35における判定の結果が否定的であった場合(ステップS35:N)にも、処理はステップS41へ進む。
上述したステップS33における判定の結果が否定的であった場合(ステップS33:N)には、処理はステップS38へ進む。ステップS38では、制御ユニット110b1が、間接接続デバイスの追加があったか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS38:Y)には、処理はステップS40へ進む。
ステップS40では、制御ユニット110b1が、表示能力情報121b1を参照する。そして、制御ユニット110b1は、追加された間接接続デバイスを接続している制御ユニットに対して、制御ユニット110b1に接続されている表示ユニットの表示能力情報を指定したプロファイル情報要求を発行する。そして、当該プロファイル情報要求に対する返信として、制御ユニット110b1は、表示ユニット210b1の表示能力情報DPb1に応じた個別プロファイル情報を取得する。そして、処理はステップS41へ進む。一方、間接接続デバイスが外され、上述したステップS38における判定の結果が否定的であった場合(ステップS38:N)にも、処理はステップS41へ進む。
ステップS41では、制御ユニット110b1が、記憶ユニット120b1にアクセスして、プロファイル情報123b1の内容を更新する。この後、処理はステップS42へ進む。ステップS42では、制御ユニット110b1が、更新されたロファイル情報123b1を利用して、デバイス情報表示を更新する。そして、処理はステップS31に戻る。
以後、ステップS31〜S42の処理が繰り返される。この結果、直接接続デバイス又は間接接続デバイスの追加又は取り外しが行われ、デバイス情報122b1及びプロファイル情報123b1の更新が行われるたびに、デバイス情報表示の更新が行われる。
こうしたデバイス情報122b1及びプロファイル情報123b1の更新例を、更新例dから更新例gとして、図21〜図26を参照して説明する。
更新例d:
制御ユニット110b1にとっての直接接続デバイスが追加された場合(図20におけるステップS35の判定の結果が肯定的である場合)には、直接接続情報DCI1、操作権限情報CAI1及びプロファイル情報123b1が更新される。図21には、制御ユニット110b1にとっての直接接続デバイスXが当初状態から追加された場合における直接接続情報DCI1の更新例(図21(A))及び操作権限情報CAI1の更新例(図21(B))が示されている。また、図22には、プロファイル情報123b1の更新例(図22(A))、及び、こうしたデバイス情報1221及びプロファイル情報123b1の更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図22(B))が示されている。
更新例e:
制御ユニット110b1にとっての直接接続デバイスが取り外された場合(図20におけるステップS35の判定の結果が否定的である場合)には、直接接続情報DCI1、操作権限情報CAI1及びプロファイル情報123b1が更新される。図23には、制御ユニット110b1にとっての直接接続デバイスBが当初状態から取り外された場合の直接接続情報DCI1の更新例(図23(A))及び操作権限情報CAI1の更新例(図23(B))が示されている。また、図23には、プロファイル情報123b1の更新例(図23(C))、及び、こうしたデバイス情報1221及びプロファイル情報123b1の更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図23(D))が示されている。
更新例f:
制御ユニット110b1にとっての間接接続デバイスが追加された場合(図20におけるステップS38の判定の結果が肯定的である場合)には、間接接続情報ICI1、操作権限情報CAI1及びプロファイル情報123b1が更新される。図24には、制御ユニット110b1にとっての間接接続デバイスYが当初状態から追加された場合における間接接続情報ICI1の更新例(図24(A))及び操作権限情報CAI1の更新例(図24(B))が示されている。また、図25には、プロファイル情報123b1の更新例(図25(A))、及び、こうしたデバイス情報1221及びプロファイル情報123b1の更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図25(B))が示されている。
更新例g:
制御ユニット110b1にとっての間接接続デバイスが取り外された場合(図20におけるステップS38の判定の結果が否定的である場合)には、間接接続情報ICI1、操作権限情報CAI1及びプロファイル情報123b1が更新される。図26には、制御ユニット110b1にとっての間接接続デバイスDが当初状態から取り外された場合の間接接続情報ICI1の更新例(図26(A))及び操作権限情報CAI1の更新例(図26(B))が示されている。また、図26には、プロファイル情報123b1の更新例(図26(C))、及び、こうしたデバイス情報1221及びプロファイル情報123b1の更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図26(D))が示されている。
《操作権限の授受に際してのデバイス情報の更新処理》
デバイスの操作権限の授受に際しての制御ユニット110b1による処理について説明する。
デバイス制御サブシステム2001,2002の利用者は、それぞれのデバイス制御サブシステムが有するデバイスを、相互に利用することができる。かかる相互利用は、利用者間の合意を前提として、制御ユニット間でデバイスの操作権限の授受を行う。このため、個々の利用者は、操作すること欲するデバイスの操作権限を有している制御ユニットの利用者の承諾が得られれば、当該デバイスの操作を行うことができる。
操作権限の獲得に際しては、デバイス制御サブシステム2001の利用者が、獲得対象のデバイスを指定した操作権限獲得指令を操作入力ユニット130b1に入力すると、制御ユニット110b1が、当該操作権限獲得指令で指定されたデバイスの操作権限を有している制御ユニットへ、操作権限の獲得対象デバイスを指定した操作権限の委譲要求を送信する。そして、当該委譲要求を送信した制御ユニットから、委譲許可の応答を受信すると、獲得対象のデバイスの操作権限を獲得する。
また、操作権限の委譲に際しては、操作権限の委譲要求を受信した制御ユニット110bjは、操作権限の委譲要求を受けた利用者による操作権限の委譲の許可/不許可の判断を仰ぐための委譲要求受信画面を、表示ユニット210bjに表示させる。そして、操作入力ユニット130bjに、利用者による委譲許可指令が入力された場合には、委譲許可の応答を、当該委譲要求を送信した制御ユニットへ送信する。一方、操作入力ユニット130bjに、利用者による委譲不許可指令が入力された場合には、委譲不許可の応答を、当該委譲要求を送信した制御ユニットへ送信する。
かかるデバイスの操作権限の授受に際してのデバイス情報の更新処理は、図27に示されるように、まず、ステップS51において、制御ユニット110b1が、制御ユニット110b2との間で、デバイスの操作権限の授受があったか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS51:N)には、ステップS51の処理が繰り返される。一方、ステップS51における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS51:Y)には、処理はステップS52へ進む。
ステップS52では、制御ユニット110b1が、操作権限情報CAI1の更新を行う。引き続き、ステップS53において、制御ユニット110b1が、当該授受が操作権限の獲得であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS53:Y)には、処理はステップS54へ進む。
ステップS54では、制御ユニット110b1が、操作権限を獲得した旨の情報を、通信先情報124b1に通信アドレスが登録されている他の制御ユニットへ送信する。そして、処理はステップS55へ進む。一方、操作権限を喪失し、ステップS53における判定の結果が否定的であった場合(ステップS53:N)にも、処理はステップS55へ進む。
ステップS55では、制御ユニット110b1が、更新された操作権限情報CAI1に基づいて、デバイス情報表示を更新する。そして、処理はステップS51に戻る。
以後、ステップS51〜S55の処理が繰り返される。この結果、操作権限情報CAI1の更新が行われるたびに、デバイス情報表示の更新が行われる。
こうした操作権限情報CAI1の更新例を、更新例h及び更新例iとして、図28及び図29を参照して説明する。
更新例h:
制御ユニット110b1が操作権限を獲得した場合には、デバイス情報122b1としては、操作権限情報CAI1が更新される。図28には、当初状態から、制御ユニット110b1がデバイスBに対する操作権限の委譲を受けた場合の操作権限情報CAI1の更新例(図28(A))が示されている。また、図28には、こうしたデバイス情報122b1の更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図28(B))が示されている。
更新例i:
制御ユニット110b1が操作権限を喪失した場合には、デバイス情報122b1としては、操作権限情報CAI1が更新される。図29には、当初状態から、制御ユニット110b1がデバイスDに対する操作権限を喪失した場合の操作権限情報CAI1の更新例(図29(A))が示されている。また、図29には、こうしたデバイス情報122b1の更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図29(B))が示されている。
《表示ユニットの交換に際しての処理》
表示ユニットの交換に際しての制御ユニット110b1による処理について説明する。
表示ユニットの交換に際しての処理は、図30に示されるように、まず、ステップS61において、第1実施形態におけるステップS21と同様に、制御ユニット110b1が、表示ユニットが交換されたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS61:N)には、ステップS61の処理が繰り返される。一方、ステップS61における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS21:Y)には、処理はステップS62へ進む。
ステップS62では、第1実施形態におけるステップS22と同様に、制御ユニット110b1が、新たに接続された表示ユニットから表示能力情報を取得する。引き続き、ステップS63において、第1実施形態におけるステップS23と同様に、制御ユニット110b1が、新たに接続された表示ユニットの表示能力が、交換前の表示ユニットの表示能力から変化したか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS63:Y)には、処理はステップS64へ進む。
ステップS64では、制御ユニット110b1が、新たに接続された表示ユニットの表示能力情報に応じた直接接続デバイスの個別プロファイル情報を取得する。引き続き、ステップS65において、制御ユニット110b1が、新たに接続された表示ユニットの表示能力情報に応じた間接接続デバイスの個別プロファイル情報を取得する。この後、処理はステップS66へ進む。
ステップS66では、第1実施形態におけるステップS25と同様に、プロファイル情報123b1の内容を更新する。そして、制御ユニット110b1は、更新された内容のプロファイル情報123b1を利用して、デバイス情報表示を更新する。そして、処理はステップS61に戻る。
上述したステップS63における判定の結果が否定的であった場合(ステップS63:N)には、処理はステップS67へ進む。ステップS67では、第1実施形態におけるステップS26と同様に、制御ユニット110b1が、従来のデバイス情報表示を行う。そして、処理はステップS61に戻る。
以後、ステップS61〜S67の処理が繰り返される。この結果、プロファイル情報123b1の更新が行われるたびに、デバイス情報表示の更新が行われる。
こうしたプロファイル情報123b1の更新例を、更新例jとして、図31を参照して説明する。
更新例j:
表示ユニットが交換され、新たに接続された表示ユニット210b1’(図31参照)の表示能力が、交換前の表示ユニット210b1の表示能力から変化した場合には、プロファイル情報123b1が更新される。図31には、プロファイル情報123b1の更新例(図31(A))が示されている。また、図31には、こうしたプロファイル情報123b1の更新に伴うデバイス情報表示の更新例(図31(B))が示されている。
この例においては、表示ユニットが、当初状態(図19)の表示ユニット210b1に比べて、表示能力が低い表示ユニット210b1’に交換されている。そのため、当初状態では静止画アイコン表示にてデバイス情報が表示されていたものが(図19)、この例においては、制御ユニット110b1が操作権限を有しているデバイスが、下線有りでテキスト表示されるとともに、制御ユニット110b1が操作権限を有していないデバイスが、下線無しでテキスト表示されている(図31(B))。
《デバイスに対する主体的な制御》
次いで、制御ユニット110b1によるデバイスに対する主体的な制御の処理について説明する。
上述のようにして表示ユニット210b1に表示されたデバイス情報を見た利用者が、操作入力ユニット130b1を操作して、制御ユニット110b1が操作権限を有しているデバイスの操作指令を入力すると、当該操作指令が、入力データとして、操作入力ユニット130b1から制御ユニット110b1へ送られる。
なお、制御ユニット110b1が操作権限を有していないデバイスに対する操作指令を受けた場合には、制御ユニット110b1は、当該操作指令の対象となったデバイスの操作権限を有していない旨を、所定時間にわたって表示ユニット210b1に表示させる。この後、制御ユニット110b1は、当該操作指令に対応する処理を終了する。
操作権限を有しているデバイスに対する操作指令を受けた制御ユニット110b1は、当該操作指令の対象となったデバイスが制御ユニット110b1に直接的に接続されている場合には、当該操作指令に従って、必要な制御を当該デバイスに対して行う。そして、制御ユニット110b1は、表示ユニット210b1の表示能力に応じた当該直接接続デバイスについてプロファイル情報を利用して、操作ガイダンス情報や操作進行状況情報を、表示ユニット210b1に表示させる。
また、当該操作指令の対象となったデバイスが制御ユニット110b1に間接的に接続されている場合には、当該操作指令を操作要求として、当該デバイスが直接的に接続されている他の制御ユニットへ送信する。そして、制御ユニット110b1は、当該操作要求に対応する応答の待ち状態となる。
こうした操作要求に対応する応答として、操作ガイダンス情報や操作進行状況情報を受信すると、制御ユニット110b1は、受信した情報を、表示ユニット210b1の表示能力に応じた当該間接接続デバイスについてプロファイル情報を利用して、表示ユニット210b1に表示させる。この後、制御ユニット110b1は、当該操作指令に対応する処理を終了する。
なお、制御ユニット110b1から送信された操作指令を受信した他の制御ユニットは、後述する他の制御ユニットから送信された操作指令を受信した制御ユニット110b1の場合と同様の処理を実行する。
《デバイスに対する従属的な制御》
次に、制御ユニット110b1によるデバイスに対する従属的な制御の処理について説明する。
他の制御ユニットから送信された操作指令を受信した制御ユニット110b1は、制御ユニット110b1に直接的に接続され、かつ、当該操作指令で指定されたデバイスに対して、当該操作指令に従って必要な制御を行う。そして、制御ユニット110b1は、当該デバイスに関する操作ガイダンス情報や操作進行状況情報を、当該操作指令を送信した制御ユニットへ送信する。この後、制御ユニット110b1は、受信した操作指令に関する処理を終了する。
上記のようにして動作する制御ユニット110b1、及び、制御ユニット110b1と同様に動作する他の制御ユニットによる制御もとで、デバイス制御システム300におけるデバイス制御動作及びデバイス制御関連動作が行われる。
以上説明したように、本第2実施形態では、制御ユニット110bjが、表示ユニット210bjの表示能力を示す情報である表示能力情報DPbjを取得する。引き続き、制御ユニット110bjは、制御ユニット110bjに直接的に、又は、制御ユニット110bjと通信可能な他の制御ユニットを介して間接的に接続され、制御ユニット110bjが操作権限を有する可能性があるデバイスに関するデバイス接続情報を取得する。そして、当該デバイスに記憶されたプロファイル情報候補群の中から、表示能力情報DPbjに応じて、デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報を取得し、プロファイル情報123bjとして記憶する。そして、制御ユニット110bjは、当該プロファイル情報123bjを利用して、直接的に、又は、間接的に接続されているデバイスに関する情報を、表示ユニット210bjに表示させる。
したがって、本第2実施形態によれば、表示ユニット210bjの表示能力に応じたデバイス情報の表示を行うことが可能となり、利用者の利便性を向上させることができる。
また、本第2実施形態では、制御ユニット110bjに直接的に、又は、制御ユニット110bjと通信可能な他の制御ユニットを介して間接的に接続されたデバイスの追加、又は、取り外しにより、操作権限を有する可能性があるデバイスの変更があった場合には、現時点で、制御ユニット110bjに直接的に、又は、間接的に接続されているデバイスに関するプロファイル情報候補群の中から、表示能力情報DPbjに応じたプロファイル情報を取得し、プロファイル情報123bjとして記憶する。そして、制御ユニット110bjは、当該プロファイル情報123bjを利用して、デバイスに関する情報を、表示ユニット210bjに表示させる。
また、本第2実施形態では、表示ユニットが交換され、新たに接続された表示ユニットの表示能力が、交換前の表示ユニットの表示能力から変化した場合には、現時点で、制御ユニット110bjに直接的に、又は、間接的に接続されているデバイスに関するプロファイル情報候補群の中から、新たに接続された表示ユニットの表示能力に応じたプロファイル情報を取得し、プロファイル情報123bjとして記憶する。そして、制御ユニット110bjは、当該プロファイル情報123bjを利用して、デバイスに関する情報を、新たに接続された表示ユニットに表示させる。
このため、本第2実施形態では、制御ユニット110bjに直接的に、又は、間接的に接続されるデバイスの変更があった際や、表示ユニットの交換があった際にも、接続されている表示ユニットの表示能力に応じたプロファイル情報を利用して、直接的に、又は、間接的に接続されるデバイスに関する情報を表示ユニットに表示させることができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の第1及び第2実施形態では、各デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報候補群は、各デバイスが保有することとした。これに対して、プロファイル情報候補群を、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体に記憶させ、制御ユニットにデバイスが接続された際に、制御ユニットが接続デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報を、当該可搬型記録媒体から取得するようにしてもよい。また、サーバが各デバイスのプロファイル情報候補群を保有し、制御ユニットにデバイスが接続された際に、制御ユニットが接続デバイスに関する情報の表示に利用されるプロファイル情報を、当該サーバから取得するようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2実施形態では、表示ユニットの表示能力を「低」、「中」、「高」の3段階としたが、表示ユニットの表示能力が2段階、又は、4段階以上であってもようことは勿論である。
また、上記の第1及び第2実施形態では、表示ユニットをデバイス制御装置とは別途に用意することにしたが、デバイス制御装置が表示ユニットを備えるようにしてもよい。この場合、表示ユニットが表示制御機能を内蔵するようにすることができる。
また、上記の第1及び第2実施形態では、表示ユニットにおける表示により、利用者に情報を提供するようにしたが、利用者への情報提供に際しては、音声出力を併用するようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、制御ユニット同士がネットワークを介して接続されるようにしたが、このネットワークは、広域ネットワークでもよいし、LAN(Local Area Network:例えば、車内LAN、家庭内LAN)であってもよい。また、車内や家庭内に存在する複数の制御ユニットのように、制御ユニット間の距離が短く、かつ、制御ユニットの数が少ない場合には、ネットワークを利用せずに、制御ユニット間で直接的にデータの授受を行うようにしてもよい。
また、上記の第2実施形態では、デバイス制御システムは、2個のデバイス制御サブシステムを備えることとしたが、デバイス制御サブシステムの数は3以上であってもよいことは勿論である。
なお、上記の第1及び第2実施形態における制御ユニットを、演算手段としてのコンピュータを備えたコンピュータ装置として構成し、上述した制御ユニットの機能の一部又は全部の機能を、プログラムを実行することにより実現するようにすることができる。これらのプログラムは、CD−ROM,DVD,USBメモリ等のシリコン媒体等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにすることができる。