JP2013036555A - 軸受装置の設計方法及び軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受ハウジング内の形状変更を行うことなく軸受隙間に最適な流量の潤滑油が流れるようにする。
【解決手段】ラジアル軸受19は、両端にタービンインペラ2及びコンプレッサインペラを備えるロータ軸3を、セミフローティングメタル20を介して軸受ハウジング15に回転可能に支持する。セミフローティングメタル20の軸方向両端の軸受部22,23の軸受幅Lと、軸受隙間25,27の隙間断面積Sとは、式y=ax+bの関係にある。但し、a=0.3±0.1、b=0.7±0.1であり、xは、軸受部22,23の軸受幅Lの基準値L0に対する軸受幅Lの比(x=L/L0)、yは、軸受隙間25,27の隙間断面積Sの基準値S0に対する隙間断面積Sの比(y=S/S0)とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸を円筒形状の軸受部材を介してハウジングに回転可能に支持する軸受装置の設計方法及び軸受装置に係わり、より詳しくは軸受部材が、軸方向両端に軸受隙間を有する軸受部を備えるとともに、ハウジングに対して回転規制されているセミフロート式の軸受装置の設計方法及び軸受装置に関する。
従来、過給機におけるロータ軸を回転支持する軸受装置として、ロータ軸と軸受ハウジングとの間に配置される浮動ブッシュとして使用する円筒形状の軸受部材が、軸受ハウジングに対して回転が規制されるセミフロート式となる軸受装置が用いられる場合がある(例えば下記特許文献1,2参照)。
このセミフロート式の軸受装置に用いられる軸受部材は、軸方向両端部にてロータ軸との間に軸受隙間を備え、この軸受隙間に供給される潤滑油により油膜を形成することで、軸受機能が発揮される。
特開平9−242553号公報 特開2010−133530号公報
ところで、上記した軸受隙間に供給される潤滑油は、潤滑に使用された後、軸受ハウジング内に形成した油路を通って外部に排出されるが、この潤滑油の排出が円滑になされるようにするためには、軸受隙間に最適な流量の潤滑油が流れるようにすることが必要である。
すなわち、軸受隙間を流れる潤滑油量が多すぎると、潤滑後の潤滑油が軸方向両端のシール部を通してタービンハウジング内やコンプレッサハウジング内に流出する恐れがあり、逆に少なすぎると上記した各ハウジング内への流出を抑えることができるものの、潤滑が不完全となって軸受としての機能が損なわれるものとなる。
そのため、例えば軸受ハウジング内の油路の形状を、潤滑油が軸受隙間から軸受ハウジングの排出口まで円滑に流れるように変更することで、軸受隙間に流れる潤滑油量を調整することも可能であるが、軸受ハウジング内のスペースには限りがあるため、油路の形状変更は困難である。
そこで、本発明は、軸受ハウジング内の形状変更を行うことなく軸受隙間に最適な流量の潤滑油が流れるようにすることを目的としている。
本発明は、回転軸を円筒形状の軸受部材を介してハウジングに回転可能に支持する軸受装置の設計方法であって、前記軸受部材は、軸方向両端に前記回転軸との間に軸受隙間を有する軸受部を備えるとともに、前記ハウジングに対して回転規制されているセミフロート式の軸受部材であり、前記軸受部の軸方向長さLと前記軸受隙間の軸方向に対して直交する方向の断面の面積Sとの関係が次式を満たすようにすることを特徴とする。
y=ax+b
但し、a=0.3±0.1、b=0.7±0.1であり、xは、前記軸受部の軸方向長さLの基準値L0に対する軸方向長さLの比(x=L/L0)、yは、前記軸受隙間の面積Sの基準値S0に対する軸受隙間の面積Sの比(y=S/S0)とする。
本発明によれば、軸受部の軸方向長さLと軸受隙間の面積Sとの関係を、軸受部の軸方向長さLの基準値L0に対する軸方向長さLの比(L/L0)をx、軸受隙間の面積Sの基準値S0に対する軸受隙間の面積Sの比(S/S0)をyとして、式y=ax+b[但し、a=0.3±0.1、b=0.7±0.1]が成り立つようにすることで、軸受ハウジング内の形状変更を行うことなく軸受隙間に最適な流量の潤滑油が流れるようにすることが可能となる。
図2の軸受装置の要部を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態に係わる軸受装置を備える過給機の断面図である。 (a)は図2の軸受装置に使用されるセミフローティングメタルの断面図、(b)は図1のA−A断面図である。 図2の軸受装置に使用されるセミフローティングメタルの軸受部の軸受幅と軸受隙間の断面積との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図2に示すように、本発明の一実施形態に係わる過給機1は、図示しない例えば自動車用のエンジンからの排気によってタービンインペラ2が回転し、このタービンインペラ2に対し、回転軸としてのロータ軸3を介してコンプレッサインペラ4が一体的に回転することで、上記したエンジンに供給される空気を過給する。
タービンインペラ2は、タービンハウジング5内に回転可能に収容してあり、中心部のタービンホイール6の外周側にタービンブレード7を周方向に沿って複数設けてある。タービンホイール6のコンプレッサインペラ4側の端部中央に、前記したロータ軸3を一体的に接続してある。
上記したタービンハウジング5は、その適宜位置に、エンジンからの排気を取り入れる排気取入口(図示省略)を形成してある。排気取入口は、エンジンの排気マニホールド(図示省略)に接続可能である。また、タービンハウジング5の内部には、上記した排気取入口に連通するタービンスクロール流路8を、タービンインペラ2を囲むように形成してある。さらに、タービンハウジング5におけるタービンインペラ2の軸方向外側(図2中で左側)には、タービンスクロール流路8内に流入した排気を外部に排出する排気出口9を形成してある。すなわち、タービンスクロール流路8と排気排出口9とは、タービンハウジング5内で互いに連通している。
一方、コンプレッサインペラ4は、コンプレッサハウジング10内に回転可能に収容してあり、中心部のコンプレッサホイール11の外周側にコンプレッサブレード12を周方向に沿って複数設けてある。
上記したコンプレッサハウジング10におけるコンプレッサインペラ4の軸方向外側(図2中で右側)には、空気を吸入する空気吸入口13を形成してあり、この空気吸入口13はエアクリーナ(図示省略)に接続可能である。
また、前記したタービンハウジング5とコンプレッサハウジング10との間には、ハウジングとしての軸受ハウジング15を設けてある。この軸受ハウジング15とコンプレッサハウジング10との間におけるコンプレッサインペラ4の外周側(出口側)には、圧縮された空気を昇圧する環状のディフューザ流路16を形成してあり、ディフューザ流路16は空気吸入口13に連通している。
さらに、コンプレッサハウジング10の外周側の内部には、コンプレッサスクロール流路17を、コンプレッサインペラ4を囲むように形成してあり、コンプレッサスクロール流路17は、ディフューザ流路16に連通している。すなわち、コンプレッサスクロール流路17と空気吸入口13とは、ディフューザ流路16によって互いに連通している。
そして、コンプレッサハウジング10の適宜位置には、圧縮された空気を吐出する空気吐出口(図示省略)を形成してあり、この空気吐出口は、コンプレッサスクロール流路17に連通していて、エンジンの吸気マニホールド(図示省略)に接続可能である。
前記したコンプレッサホイール11の中心部には、ロータ軸3の延長方向(軸方向)に貫通する貫通孔11aを形成してあり、この貫通孔11aにロータ軸3を挿入し、ロータ軸3の貫通孔11aから外部に突出した側の端部の雄ねじ部3aにナット18を締結固定している。
ここで、ロータ軸3は、図1にも拡大して示すように、軸受ハウジング15に対応する位置のジャーナル部3bが、ラジアル軸受19を構成する軸受部材としてのセミフローティングメタル20を介して軸受ハウジング15に対し回転可能に支持される。さらにロータ軸3は、コンプレッサインペラ4の近傍部位にてスラスト軸受21により軸受ハウジング15に対し回転可能に支持される。
セミフローティングメタル20は、図3に示すように、全体として円筒形状を呈し、軸方向両端部に他の部位(中央部)よりも厚肉とした軸受部22,23を形成している。この軸受部22,23とジャーナル部3bとの間が、油膜が形成される軸受隙間25,27となる。
図3(a)に示すように、セミフローティングメタル20の軸受部22,23相互間は、軸受部22,23より薄肉の薄肉部29としてあり、薄肉部29に対応する位置のロータ軸3は、軸受部22,23に対応する位置のジャーナル部3bより小径の中央小径部3cとしている。
なお、セミフローティングメタル20の軸受部22,23の外径は薄肉部29の外径より大きく、軸受部22,23の内径は薄肉部29の内径より小さい。これにより、薄肉部29とロータ軸3の中央小径部3cとの間に、軸受隙間25,27より隙間寸法の大きい内周隙間31が形成されるとともに、薄肉部29と軸受ハウジング15との間には外周隙間32が形成される。
そして、これら内、外周隙間31,32相互を連通する貫通孔29aを、セミフローティングメタル20の図1,2中で上部の軸受部23近傍の薄肉部29に形成している。
また、セミフローティングメタル20の薄肉部29における上記した貫通孔29aのほぼ直下に、ピン挿入孔29bを形成し、このピン挿入孔29bにスラストピン33を挿入している。スラストピン33は、軸受ハウジング15に形成してある雌ねじ部15aに、軸受ハウジング15内に形成してある空隙34からねじ込み締結固定してあり、これにより、セミフローティングメタル20は軸受ハウジング15に対して回転規制されている。なお、上記した空隙34は、軸受ハウジング15の下部に形成してある排油路35に連通している。
スラストピン33は、先端のピン部33aをピン挿入孔29bに対して移動可能に挿入してあり、したがってセミフローティングメタル20はロータ軸3の径方向に移動可能である。
また、図3に示すように、セミフローティングメタル20の軸受部22,23の内周面には、軸方向に沿って延びる断面ほぼ半円形状の溝22a,23aを、円周方向に沿って等間隔に複数(ここでは3箇所)それぞれ形成している。
図2に示すように、軸受ハウジング15には、ラジアル軸受19及びスラスト軸受21に潤滑油を供給するための潤滑油供給口36を、前記した排油口35と反対の上部に設けている。この潤滑油供給口36から下方に延びる潤滑油供給通路37の下端は、図1に示すように、軸受ハウジング15とセミフローティングメタル20との間の前記した外周隙間32に、縦連通路38を通して連通している。
縦連通路38は、潤滑油供給通路37よりも通路断面積が小さく、潤滑油供給通路37のタービンハウジング5側に位置し、セミフローティングメタル20の薄肉部29に形成してある貫通孔29aの一部と端部同士が重なり合っている。また、潤滑油供給通路37の途中には、横連通路39の一端が連通し、横連通路39の他端はスラスト軸受21の側部に連通している。
スラスト軸受21は、タービンインペラ2側からコンプレッサインペラ4側に軸方向に沿って、タービン側スラストリング40、中間スラストリング41及びコンプレッサ側スラストリング42を、順に配置している。
これらタービン側スラストリング40、中間スラストリング41及びコンプレッサ側スラストリング42は、いずれも中心部にロータ軸3が挿入される貫通孔を備えた大略板状のリング状に形成された軸受部材である。
ここで、ロータ軸3は、軸受ハウジング15内に位置するジャーナル部3bに対して小径となる、前記した雄ねじ部3aを備えた先端小径部3dを備えている。すなわち、ジャーナル部3bは先端小径部3dに対して大径部となり、このジャーナル部3bの先端小径部3d側の端部には、ロータ軸3の軸方向に対して直角な面となる突き当て面3eを備えている。
この突き当て面3eに、スラスト軸受21における中間スラストリング41の内周側端部の側面をほぼ接触する状態として、中間スラストリング41を先端小径部3dに嵌入固定する。つまり、中間スラストリング41はロータ軸3と一体的に回転する。
そして、この中間スラストリング41と、コンプレッサインペラ4におけるコンプレッサホイール11の内周側の軸方向に対向する端面11bとの間には、大略円筒形状の油切り部材43を介装している。したがって、ナット18を締結することで、コンプレッサインペラ4は、ロータ軸3におけるジャーナル部3bの突き当て面3eとの間で、中間スラストリング41及び油切り部材43を挟持固定した状態で、ロータ軸3に締結固定されることになる。
油切り部材43は、外周部に径方向外側に突出する環状の突起43aを備え、スラスト軸受21側の潤滑油のコンプレッサインペラ4側への流出を抑える。油切り部材43の突起43aのコンプレッサインペラ4側には、コンプレッサインペラ4とスラスト軸受21とを隔てる隔壁45の内周側端部が回転可能となるようほぼ接触しており、隔壁45はその外周側端部を軸受ハウジング15の内壁に固定している。
一方、ロータ軸3におけるジャーナル部3bの突き当て面3eに対応する位置付近の軸受ハウジング15には、コンプレッサインペラ4側に開口する環状の凹部15bを形成し、この凹部15bに、スラスト軸受21のタービン側スラストリング40を固定している。
この際、タービン側スラストリング40は、その内周面をジャーナル部3bの突き当て面3e近傍の外周面に対して相対回転可能に対向させるとともに、中間スラストリング41の側面に対しては、側面を相対回転可能に接触可能としている。また、中間スラストリング41は、その大部分が凹部15b内に位置している。
一方、コンプレッサ側スラストリング42は、外周側を軸受ハウジング15の内壁に固定している。このコンプレッサ側スラストリング42には、前述した横連通路39が連通する油路47を形成している。油路47は、コンプレッサインペラ4と反対側の面に環状の溝として形成した環状油路47aと、環状油路47aに一端が連通して他端が湯切り部材43付近に達するように全体が傾斜している傾斜油路47bと、傾斜油路47bの他端に一端が連通し、他端が中間スラストリング41側に開口する軸方向油路47cと、を備えている。
傾斜油路47b及び軸方向油路47cは、円周方向に沿って複数設けてあり、横連通路39から環状油路47aに流入した潤滑油は、複数の傾斜油路47b及び軸方向油路47cを経由して、中間スラストリング41とコンプレッサ側スラストリング42との間の微小隙間に供給され、これら相互間を潤滑する。
そして、これらタービン側スラストリング40、中間スラストリング41及びコンプレッサ側スラストリング42を備えるスラスト軸受21は、コンプレッサ側スラストリング42側が軸受ハウジング15内の前記した空隙34に露出していて、上記潤滑に供された潤滑油が、該空隙34に直接または軸受ハウジング15の下部に形成してある排出通路44を通して流出する。また、この空隙34は、タービンインペラ2とラジアル軸受19との間のロータ軸3の外周面に開口する環状通路48に連通しており、潤滑油供給通路37からラジアル軸受19に供給された潤滑油が環状通路48を通して空隙34に流出する。
このように構成された過給機では、エンジンからの排気がタービンハウジング5の排気取入口からタービンスクロール流路8に流入することで、タービンインペラ2が回転し、これに伴い、ロータ軸3及びコンプレッサインペラ4が回転する。コンプレッサインペラ4の回転により、コンプレッサハウジング10の空気吸入口13から空気を吸入して圧縮する。そして、この圧縮した空気を、ディフューザ流路16及びコンプレッサスクロール流路17を経由して空気吐出口から吐出することで、エンジンに供給される空気を過給する。
この際ロータ軸3は、ラジアル軸受19がロータ軸3の直径方向の荷重を受ける一方、スラスト軸受21がロータ軸3の軸方向の荷重を受けつつ回転する。ここで、スラスト軸受21については、ロータ軸3がタービン側(図1,図2中で左方向)へ向けて負荷を受けたときに、中間スラストリング41がタービン側スラストリング40に対して摺動することですべり軸受を構成して軸受効果を発揮する。一方、ロータ軸3がコンプレッサ側(図1,図2中で右方向)へ向けて負荷を受けたときに、中間スラストリング41がコンプレッサ側スラストリング42に対して摺動することですべり軸受を構成して軸受効果を発揮する。
このとき、潤滑油供給通路37には潤滑油が供給されており、この潤滑油の一部は、縦連通路38を経てラジアル軸受19に供給されてラジアル軸受19を潤滑する。すなわち、縦連通路38からラジアル軸受19に向けて流れる潤滑油は、図2の矢印で示すように、セミフローティングメタル20の内周側及び外周側をそれぞれ軸方向外側に向けて流れる。その後、一方のタービンインペラ2に向かう潤滑油は環状通路48を経て空隙34に向けて流れ、他方の潤滑油はタービン側スラストリング40と中間スラストリング41との間の微小隙間に入り込んでこれら相互間を潤滑してから空隙34に向けて流れる。そして、これら空隙34に流出した潤滑油は排油口35を経て外部に排出される。
ここで、ラジアル軸受19においては、セミフローティングメタル20の軸受部22,23内周の軸受隙間25,27に潤滑油が入り込んで油膜を形成し、この油膜によってロータ軸3がセミフローティングメタル20(軸受ハウジング15)に対して円滑に回転する。
また、潤滑油供給通路37に供給された潤滑油の他の一部は、横連通路39から、コンプレッサ側スラストリング42の環状油路47aに流入し、傾斜油路47b及び軸方向油路47cを経て中間スラストリング41とコンプレッサ側スラストリング42との間の微小隙間に流入してこれら相互間を潤滑する。この潤滑後の潤滑油も、軸受ハウジング15の空隙34に流出した後、下端の排油口35から外部に排出される。
このようにしてラジアル軸受19及びスラスト軸受21を潤滑する潤滑油は、潤滑後にタービンハウジング5内やコンプレッサハウジング10内への流出を抑えつつ、軸受ハウジング15内を円滑に流れて排油口35に向けて流す必要がある。
そのため本実施形態では、特にセミフローティングメタル20の軸受部22,23内周の軸受隙間25,27を流れる潤滑油の量を最適化している。軸受隙間25,27を流れる潤滑油量を最適化するために、本実施形態では、軸受部22,23の軸方向長さ(内周側の軸方向長さ)である軸受幅Lと、溝22a,23aを含む軸受隙間25,27の隙間断面積(軸方向に直交する方向の断面積)Sとを考慮した。
なお、軸受部22,23は互いに同じ形状としているので、以下では軸受部22についてのみ説明する。
すなわち、本実施形態では、軸受部22の軸受幅Lと軸受隙間25の隙間断面積Sとの関係が、図4に直線で示す次式を満たすように、セミフローティングメタル20を含む軸受構造を設計している。
y=ax+b
但し、a=0.3±0.1、b=0.7±0.1であり、xは、軸受幅Lの基準値L0に対する軸受幅Lの比(x=L/L0)、yは、隙間断面積Sの基準値S0に対する隙間断面積Sの比(y=S/S0)とする。
ここで、軸受幅Lの基準値L0は3.6mmで、隙間断面積Sの基準値S0は0.6mm2である。
図4の直線[y=ax+b]は、x=1.00、y=1.00、すなわち軸受幅L=L0=3.6mm、隙間断面積S=S0=0.6mm2に対応する点Pを通る直線であり、このL=3.6mm、S=0.6mm2としたときが、軸受隙間25を流れる潤滑油の量が最適となることが実験により確認されている。つまり、L=3.6mm、S=0.6mm2としたときに、軸受隙間25に形成される油膜によってセミフローティングメタル20がラジアル軸受19として有効に機能すると同時に、軸方向端部のシール部を通してのタービンハウジング5への潤滑油の流出を効率よく抑制することができる。
そして、上記したL=3.6mm、S=0.6mm2を基準として、直線[y=ax+b]に対応する軸受幅Lと隙間断面積Sとの関係であれば、軸受隙間25を流れる油量を、L=3.6mm、S=0.6mm2の場合と同様として一定に確保できる。すなわち、直線[y=ax+b]に対応する軸受幅Lと隙間断面積Sとの関係であれば、軸受隙間25に形成される油膜によってセミフローティングメタル20がラジアル軸受19として有効に機能すると同時に、軸方向端部のシール部を通してのタービンハウジング5内への潤滑油の流出を効率よく抑制することができる。
このような効果は、軸受部23についても同様に得ることができる。すなわち、セミフローティングメタル20が軸受部23にてラジアル軸受19として有効に機能すると同時に、軸方向端部のシール部を通してのコンプレッサハウジング10内への潤滑油の流出を効率よく抑制することができる。特に、タービンハウジング5内への潤滑油の流出を抑制することで、タービンスクロール流路8から排気出口9に向けて流れる高温の排気によって潤滑油が加熱されて煙となって外部に流出することを抑制できる。
なお、直線の式[y=ax+b]は、上記した点Pのほか、他の複数の点における軸受幅Lと隙間断面積Sの実際の値を用いた軸受構造において、軸受隙間25を流れる油量を、L=3.6mm、S=0.6mm2の場合と同様に一定に確保できることを確認して作成している。
ここで、過給機1を設計するにあたり、ラジアル軸受19の軸受構造を設計変更する際に、上記した基準値L0=3.6mmに対して軸受幅Lを短くする必要が生じた場合を考える。この場合には、図4の直線[y=ax+b]上の点Pから、該直線に沿って図4中の矢印Bで示す左方向の適宜位置での隙間断面積Sが得られる。
例えば、軸受幅Lを3.0mmとする場合には、y=ax+b=0.3(3.0/3.6)+0.7=0.95となり、y=S/0.6であることから、S/0.6=0.95により、S=0.57mm2となる。すなわち、軸受幅の基準値L0=3.6mm、隙間断面積の基準値S0=0.6mm2に対して、軸受幅Lを3.0mmとした場合に隙間断面積Sは0.57mm2となる。
なお、軸受幅Lを短くするのは、機械的損失を改善するためであり、この場合には隙間断面積Sを一定とすれば潤滑油量が増大してオイルシール性能への影響が懸念されるが、上記のようにして隙間断面積Sを小さく設定することで、潤滑油量の増大を抑えて適正に確保することができる。
逆に、軸受幅Lを長くする必要が生じた場合には、図4の直線[y=ax+b]上の点Pから、該直線に沿って図4中の矢印Cで示す右方向の適宜位置での隙間断面積Sが、上記と同様にして得られる。
軸受幅Lを長くするのは、軸受負荷容量を高めるためであり、この場合には隙間断面積Sを一定とすれば潤滑油量が減少して耐久性への影響が懸念されるが、上記のようにして隙間断面積Sを設定する(隙間断面積Sは大きくなる)ことで、潤滑油量の減少を抑えて潤滑油量を適正に確保することができる。
そして、これら隙間断面積Sの変更は、溝22a,23a以外の部分の軸受隙間25,27はそのままで、溝22a,23aによる断面積を変更することで実施する。溝22a,23aによる断面積の変更は、その形状や数を変更することで容易に行うことができる。その際、溝22a,23a以外の部分の軸受隙間25,27の変更は実施しない。
このように、本実施形態では、過給機1を設計するにあたり、軸受ハウジング15の形状変更を行うことなく、セミフローティングメタル20を用いたラジアル軸受19の軸受隙間25,27を流れる潤滑油量を一定に確保して、セミフローティングメタル20をラジアル軸受19として有効に機能させると同時に、軸方向端部のシール部を通してタービンハウジング5内やコンプレッサハウジング10内への潤滑油の流出を効率よく抑制することができる。
1 過給機
2 タービンインペラ
3 ロータ軸(回転軸)
4 コンプレッサインペラ
15 軸受ハウジング(ハウジング)
20 セミフローティングメタル(軸受部材)
22,23 軸受部
25,27 軸受隙間
L 軸受幅(軸受部の軸方向長さ)
S 隙間断面積(軸受隙間の軸方向に対して直交する方向の断面の面積)

Claims (5)

  1. 回転軸を円筒形状の軸受部材を介してハウジングに回転可能に支持する軸受装置の設計方法であって、前記軸受部材は、軸方向両端に前記回転軸との間に軸受隙間を有する軸受部を備えるとともに、前記ハウジングに対して回転規制されているセミフロート式の軸受部材であり、前記軸受部の軸方向長さLと前記軸受隙間の軸方向に対して直交する方向の断面の面積Sとの関係が次式を満たすようにすることを特徴とする軸受装置の設計方法。
    y=ax+b
    但し、a=0.3±0.1、b=0.7±0.1であり、xは、前記軸受部の軸方向長さLの基準値L0に対する軸方向長さLの比(x=L/L0)、yは、前記軸受隙間の面積Sの基準値S0に対する軸受隙間の面積Sの比(y=S/S0)とする。
  2. 前記軸受部の軸方向長さLの基準値L0を3.6mm、前記軸受隙間の面積Sの基準値S0を0.6mm2として軸受装置を設計することを特徴とする請求項1に記載の軸受装置の設計方法。
  3. 回転軸を円筒形状の軸受部材を介してハウジングに回転可能に支持する軸受装置であって、前記軸受部材は、軸方向両端に前記回転軸との間に軸受隙間を有する軸受部を備えるとともに、前記ハウジングに対して回転規制されているセミフロート式の軸受部材であり、前記軸受部の軸方向長さLと前記軸受隙間の軸方向に対して直交する方向の断面の面積Sとの関係が次式を満たすことを特徴とする軸受装置。
    y=ax+b
    但し、a=0.3±0.1、b=0.7±0.1であり、xは、前記軸受部の軸方向長さLの基準値L0に対する軸方向長さLの比(x=L/L0)、yは、前記軸受隙間の面積Sの基準値S0に対する軸受隙間の面積Sの比(y=S/S0)とする。
  4. 前記軸受部の軸方向長さの基準値L0は3.6mmで、前記軸受隙間の面積Sの基準値S0は0.6mm2であることを特徴とする請求項3に記載の軸受装置。
  5. 前記軸受部材は、一方の端部にエンジンからの排気によって回転するタービンインペラが取り付けられるとともに、他方の端部に前記タービンインペラと一体的に回転するコンプレッサインペラが取り付けられた前記回転軸が回転可能に挿入されて、前記コンプレッサインペラの回転によって前記エンジンに供給される空気を過給する過給機に備えられていることを特徴とする請求項3または4に記載の軸受装置。
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