JP2013035913A - 蛍光体および蛍光体ペースト - Google Patents

蛍光体および蛍光体ペースト Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマディスプレイパネルの駆動において、蛍光体を発光させる放電セルを選択する書込み期間にアドレス電極に印加される書込み電圧を低減する。
【解決手段】プラズマディスプレイパネルにおける蛍光体層用材料として用いられる蛍光体27は、蛍光体粒子28と、フッ素化合物粒子30と、を備える。フッ素化合物粒子30は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である。
【選択図】図6

Description

ここに開示された技術は、表示装置などの発光体として用いられる蛍光体および蛍光体ペーストに関する。
表示装置の一つであるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)は、放電ガスが封入された複数の放電セルを有する。放電セル内には蛍光体が配置されている。蛍光体は、放電によって発生する紫外線に励起されて発光する。特にカラー表示をするために、赤色の発光をする蛍光体、青色の発光をする蛍光体および緑色の発光をする蛍光体のそれぞれが異なる放電セルに配置される。
蛍光体形成の際の焼成による輝度低下を抑制するために、紫外線照射により青色に発光する無機蛍光体、銅または銅化合物、およびリンまたはリン化合物からなる蛍光体組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−49248号公報
ところで、PDPの駆動は、蛍光体を発光させる維持放電の期間と、蛍光体を発光させる放電セルを選択するために行われる書込み放電の期間とが分けられている。書込み放電の電圧が上がると、PDPの消費電力が増加するだけではなく、書込み放電を発生させるパルスを制御する回路の耐電圧を上げなくてはならない、といった課題があった。
ここに開示された技術は、上記の課題を解決しうる蛍光体および蛍光体ペーストを提供する。
ここに開示された蛍光体は、蛍光体粒子と、フッ素化合物粒子と、を備える。フッ素化合物粒子は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である。
ここに開示された蛍光体ペーストは、蛍光体粒子と、フッ素化合物粒子と、溶媒と、を備える。フッ素化合物粒子は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である。
PDPの駆動において、書込み電圧を低減できる。
PDPの分解斜視図である。 PDPを前面板側から見た正面図である。 図2における3−3断面の一部を示す図である。 実施の形態にかかるPDPの製造フロー図である。 実施の形態にかかる蛍光体層の製造フロー図である。 実施の形態にかかる蛍光体を示す図である。 実施の形態にかかる蛍光体ペーストを示す図である。 実施の形態にかかる背面板の概略断面を示す図である。 実施の形態にかかる背面板の概略断面を示す図である。 実施の形態にかかる背面板の概略断面を示す図である。 実施の形態にかかるPDPの概略断面を示す図である。
(実施の形態)
[1.PDP1の構成]
本実施の形態にかかるPDP1は、交流面放電型PDPである。図1に示すように、前面板2と背面板10とが、互いに向き合って配置されている。前面板2は、前面ガラス基板3を含む。背面板10は、背面ガラス基板11を含む。複数の表示電極6が、前面ガラス基板3の表面に配置されている。それぞれの表示電極6は、前面ガラス基板3の長辺と平行に配置されている。それぞれの表示電極6は、一つの走査電極4と一つの維持電極5とを有する。走査電極4と維持電極5との間が放電ギャップである。走査電極4は、前面ガラス基板3上に配置された透明電極4aと、透明電極4a上に積層されたバス電極4bとを含む。維持電極5は、前面ガラス基板3上に配置された透明電極5aと、透明電極5a上に積層されたバス電極5bとを含む。前面板2は、表示電極6を被覆する誘電体層8を含む。前面板2は、誘電体層8を被覆する保護層9を含む。
複数のアドレス電極12が背面ガラス基板11の表面に配置されている。それぞれのアドレス電極12は、背面ガラス基板11の短辺と平行に配置されている。言い換えると、それぞれのアドレス電極12は、表示電極6と直交する方向に配置されている。背面板10は、複数のアドレス電極12を被覆する下地誘電体層13を含む。下地誘電体層13上には放電空間16を区切る隔壁14が配置されている。隔壁14は、アドレス電極12と平行に配置された縦隔壁24と、表示電極6と平行に配置された横隔壁26とを含む。縦隔壁24は、アドレス電極12とアドレス電極12との間に配置されている。背面板10は、蛍光体層15を含む。蛍光体層15は、下地誘電体層13の表面および隔壁14の側面に配置されている。蛍光体層15は、赤色光を発する赤色蛍光体層151、青色光を発する青色蛍光体層152および緑色光を発する緑色蛍光体層153を含む。赤色蛍光体層151、青色蛍光体層152および緑色蛍光体層153は、紫外線によって励起される発光中心を有する。
図2に示すように、PDP1は、封着部材22を備える。封着部材22は、前面板2の周縁と背面板10の周縁とを封着する。つまりPDP1は、封着部材22によって気密封着されている。PDP1における表示領域の外側に封着部材22が配置される。
封着部材22は、一例として、三酸化二ビスマス(Bi23)、三酸化二硼素(B23)、五酸化二バナジウム(V25)などを主成分としたガラスフリットが用いられる。例えば、Bi23−B23−RO−MO系ガラスが用いられる。ここでRは、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)およびマグネシウム(Mg)のいずれかである。Mは、銅(Cu)、アンチモン(Sb)および鉄(Fe)のいずれかである。他にも、例えば、V25−BaO−TeO−WO系のガラスが用いられる。さらに、封着部材22としては、第1のガラス部材に三酸化二アルミニウム(Al23)、二酸化珪素(SiO2)、コージライトなどの酸化物からなるフィラーを加えたものを用いることができる。ガラスフリットの軟化点は、460℃から480℃程度である。
さらに、放電空間16には、キセノン(Xe)を含む放電ガスが55kPa〜80kPaの圧力で封入される。
[2.PDP1の製造方法]
図4に示すように、PDP1の製造方法は前面板2を形成するステップ(S10)、背面板10を形成するステップ(S20)および前面板2と背面板10とを組立てるステップ(S30)を含む。S10は、表示電極6を形成するステップ(S11)、誘電体層8を形成するステップ(S12)および保護層9を形成するステップ(S13)を含む。S20は、アドレス電極12を形成するステップ(S21)、下地誘電体層13を形成するステップ(S22)、隔壁14を形成するステップ(S23)および蛍光体層15を形成するステップ(S24)を含む。また、S30は、封着を行うステップ(S31)、排気するステップ(S32)および放電ガスを導入するステップ(S33)を含む。
[2−1.前面板2の製造]
[2−1−1.表示電極6の形成]
S11では、フォトリソグラフィ法によって、前面ガラス基板3上に、走査電極4および維持電極5が形成される。まず、インジウム錫酸化物(ITO)などからなる透明電極4a、5aが形成される。
次に、バス電極4b、5bが形成される。バス電極4b、5bの材料には、銀(Ag)と銀を結着させるためのガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含む電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、電極ペーストが、透明電極4a、5aが形成された前面ガラス基板3に塗布される。次に、乾燥炉によって、電極ペーストが、例えば100℃から250℃の温度範囲で乾燥される。乾燥によって、電極ペースト中の溶剤が除去される。次に、例えば、複数の矩形パターンが形成されたフォトマスクを介して、電極ペーストが露光される。
次に、電極ペーストが現像される。ポジ型の感光性樹脂が用いられた場合は、露光された部分が除去される。残存した電極ペーストが電極パターンである。最後に、焼成炉によって、例えば400℃から550℃の温度範囲で、電極パターンが焼成される。焼成によって、電極パターン中の感光性樹脂が除去される。焼成によって、電極パターン中のガラスフリットが溶ける。溶けたガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、バス電極4b、5bが形成される。
上述の方法の他、スパッタ法、蒸着法などにより、金属膜を形成し、その後パターニングする方法なども用いることができる。
[2−1−2.誘電体層8の形成]
S12では、誘電体層8が形成される。誘電体層8の材料には、誘電体ガラスフリットと樹脂と溶剤などを含む誘電体ペーストが用いられる。まずダイコート法などによって、誘電体ペーストが所定の厚みで前面ガラス基板3上に塗布される。塗布された誘電体ペーストは、走査電極4および維持電極5を被覆する。次に、乾燥炉によって、誘電体ペーストが、例えば100℃から250℃の温度範囲で乾燥される。乾燥によって、誘電体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、例えば400℃から550℃の温度範囲で、誘電体ペーストが焼成される。焼成によって、誘電体ペースト中の樹脂が除去される。焼成によって、誘電体ガラスフリットが溶ける。溶けた誘電体ガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、誘電体層8が形成される。
上述の方法の他、スクリーン印刷法、スピンコート法などを用いることができる。また、誘電体ペーストを用いずに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、誘電体層8となる膜を形成することもできる。
[2−1−3.保護層9の形成]
S13では誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)などからなる保護層9が形成される。保護層9は、一例として、EB(Electron Beam)蒸着装置により形成される。保護層9の材料は、単結晶のMgOからなるペレットである。ペレットには、さらに不純物としてアルミニウム(Al)、珪素(Si)などが添加されていてもよい。
まず、EB蒸着装置の成膜室に配置されたペレットに電子ビームが照射される。電子ビームのエネルギーを受けたペレットの表面は蒸発していく。ペレットから蒸発したMgOは、成膜室内に配置された誘電体層8上に付着する。MgOの膜厚は、電子ビームの強度、成膜室の圧力などによって、所定の範囲に収まるように調整される。
なお、保護層9は、MgOの他にもCaOとの混合膜であってもよい。あるいは、保護層9は、SrO、BaO、Al23などの金属酸化物を含む膜であってもよい。また、保護層9は、複数の種類の金属酸化物を含む膜であってもよい。
[2−2.背面板10の製造]
[2−2−1.アドレス電極12の形成]
S21では、フォトリソグラフィ法によって、背面ガラス基板11上に、アドレス電極12が形成される。アドレス電極12の材料には、導電体としての銀(Ag)粒子と銀粒子同士を結着させるガラスフリットと感光性樹脂と溶剤などを含むアドレス電極ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、アドレス電極ペーストが所定の厚みで背面ガラス基板11上に塗布される。次に、乾燥炉によって、例えば100℃から250℃の温度範囲でアドレス電極ペーストが乾燥される。乾燥によって、アドレス電極ペースト中の溶剤が除去される。例えば、複数の矩形パターンが形成されたフォトマスクを介して、アドレス電極ペーストが露光される。次に、アドレス電極ペーストが現像される。ポジ型の感光性樹脂が用いられた場合は、露光された部分が除去される。残存したアドレス電極ペーストがアドレス電極パターンである。最後に、焼成炉によって、例えば400℃から550℃の温度範囲で、アドレス電極パターンが焼成される。焼成によって、アドレス電極パターン中の感光性樹脂が除去される。焼成によって、アドレス電極パターン中のガラスフリットが溶ける。溶けたガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、アドレス電極12が形成される。
上述の方法の他、スパッタ法、蒸着法などにより、金属膜を形成し、その後パターニングする方法なども用いることができる。
[2−2−2.下地誘電体層13の形成]
S22では、下地誘電体層13が形成される。下地誘電体層13の材料には、下地誘電体ガラスフリットと樹脂と溶剤などを含む下地誘電体ペーストが用いられる。まず、スクリーン印刷法などによって、下地誘電体ペーストが所定の厚みで背面ガラス基板11上に塗布される。塗布された下地誘電体ペーストは、アドレス電極12を被覆する。次に、乾燥炉によって、例えば100℃から250℃の温度範囲で下地誘電体ペーストが乾燥される。乾燥によって、下地誘電体ペースト中の溶剤が除去される。最後に、焼成炉によって、例えば400℃から550℃の温度範囲で、下地誘電体ペーストが焼成される。焼成によって、下地誘電体ペースト中の樹脂が除去される。焼成によって、ガラスフリットが溶ける。溶けた下地誘電体ガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、下地誘電体層13が形成される。
上述の方法の他、スクリーン印刷法、スピンコート法などを用いることができる。また、下地誘電体ペーストを用いずに、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などによって、下地誘電体層13となる膜を形成することもできる。
[2−2−3.隔壁14の形成]
S23では、フォトリソグラフィ法によって、隔壁14が形成される。隔壁14の材料には、フィラーと、フィラーを結着させるためのガラスフリットと、感光性樹脂と、溶剤などを含む隔壁ペーストが用いられる。まず、ダイコート法などによって、隔壁ペーストが所定の厚みで下地誘電体層13上に塗布される。次に、乾燥炉によって、例えば100℃から250℃の温度範囲で隔壁ペーストが乾燥される。乾燥によって、隔壁ペースト中の溶剤が除去される。次に、例えば井桁パターンのフォトマスクを介して、隔壁ペーストが露光される。次に、隔壁ペーストが現像される。ポジ型の感光性樹脂が用いられた場合は、露光された部分が除去される。残存した隔壁ペーストが隔壁パターンである。最後に、焼成炉によって、例えば400℃から550℃の温度範囲で隔壁パターンが焼成される。焼成によって、隔壁パターン中の感光性樹脂が除去される。焼成によって、隔壁パターン中のガラスフリットが溶ける。焼成によっても、隔壁パターン中のフィラーは溶けない。溶けたガラスフリットは、焼成後に再びガラス化する。以上の工程によって、隔壁14が形成される。
上述の方法の他、サンドブラスト法などを用いることができる。
[2−2−4.蛍光体層15の形成]
図5に示すように、蛍光体層15は、蛍光体ペーストを作成するステップ(S241)、蛍光体ペースト膜を形成するステップ(S242)、蛍光体ペースト膜を乾燥するステップ(S243)および蛍光体ペースト膜を焼成するステップ(S244)によって形成される。
(蛍光体ペースト)
S241では、図6および図7に示すように蛍光体粒子28とフッ素化合物粒子30とを含む蛍光体27、有機バインダ40および溶媒41を含む蛍光体ペースト29が作成される。青色に発光する蛍光体を含む蛍光体ペースト、緑色に発光する蛍光体を含む蛍光体ペーストおよび赤色に発光する蛍光体を含む蛍光体ペーストが別々に作成される。
乾燥状態の蛍光体ペースト29は、40〜95wt%の蛍光体27および5〜60wt%の有機バインダ40を有することが好ましい。乾燥状態の蛍光体ペースト29は、70〜90wt%の蛍光体27および10〜30wt%の有機バインダ40を有するとより好ましい。なお乾燥状態とは、蛍光体ペースト29からほとんど全ての溶媒41が除去された状態である。有機バインダ40が少ないと、蛍光体ペースト29中の蛍光体粒子28の分散が不安定になる場合がある。その他にも、有機バインダ40が少ないと、蛍光体ペースト29の粘度や流動性が不十分になる場合がある。その結果、蛍光体ペースト29の塗布時における膜厚が不安定になる傾向がある。また、有機バインダ40が多いと、焼成後においても有機成分の残渣が発生する場合がある。有機成分の残渣は蛍光体層15の表面に付着するので、発光強度が低下する場合がある。
(蛍光体)
青色蛍光体は、一例として、420nm以上500nm未満の波長領域に主発光ピークを有するEu2+付活青色蛍光体である。Eu2+を付活剤とする青色蛍光体は、Eu2+イオンの4f65d1→4f7電子エネルギー遷移に基づいて発光する。そのために、1msec未満の残光時間の青色発光が実現できる。
青色蛍光体は、具体的には、BaMgAl1017:Eu2+(BAM蛍光体)、CaMgSi26:Eu2+(CMS蛍光体)、Sr3MgSi28:Eu2+(SMS蛍光体)などの蛍光体粒子である。
緑色蛍光体は、一例として、500nm以上560nm未満の波長領域に発光ピークを有し残光時間が2msecを超え5msec未満のMn2+付活短残光緑色蛍光体と、490nm以上560nm未満の波長領域に発光ピークを有するCe3+付活緑色蛍光体またはEu2+付活緑色蛍光体を含む蛍光体である。
緑色蛍光体は、具体的には、Zn2SiO4:Mn2+(ZSM蛍光体)およびY3Al512:Ce3+(YAG蛍光体)などの蛍光体粒子である。
赤色蛍光体は、一例として、610nm以上630nm未満の波長領域に主発光ピークを有するEu3+付活赤色蛍光体である。
赤色蛍光体は、具体的には、Y23:Eu3+(YOX蛍光体)、(Y,Gd)23:Eu3+(YGX蛍光体)およびY(P,V)O4:Eu3+(YPV蛍光体)などの蛍光体粒子である。
それぞれの蛍光体粒子28の平均粒径は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。より好ましい蛍光体粒子28の平均粒径は、0.5μm以上3μm以下である。蛍光体ペーストにおいて凝集を抑制するためである。なお、平均粒径とは、体積累積平均径(D50)を意味する。また、平均粒径の測定には、日機装株式会社製レーザ回折式粒度分布測定装置MT−3300が用いられた。
さらに、蛍光体27はフッ素化合物粒子30を含む。フッ素化合物粒子30は、一例として、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化カリウム(KF)、フッ化ルビジウム(RbF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化カルシウム(CaF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)、フッ化バリウム(BaF2)、フッ化イットリウム(YF3)およびフッ化アルミニウム(AlF3)の群から選ばれる少なくとも一種を含む。フッ素化合物粒子30は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である。この理由は、後に詳細に述べられる。
フッ素化合物粒子30の平均粒径は、1μm以上10μm以下であることが好ましい。より好ましいフッ素化合物粒子30の平均粒径は、3μm以上8μm以下である。蛍光体ペースト29において凝集を抑制するためである。
蛍光体27は、蛍光体粒子28とフッ素化合物粒子30とを混合分散することによって得られる。
(溶媒)
溶媒41として、α−ターピネオール、ブチルカービトールなどの水に対して難溶性の溶剤が用いられる。また、多価アルコール誘導体として、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセタート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、3−メトキシ−3−メチルブタノール、アリルアルコール、イソプロピルアルコール、エタノール、グリシドール、テトラヒドロフルフィリルアルコール、t−ブタノール、フリフリルアルコール、プロパルギルアルコール、1−プロパノール、メタノール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、15−クラウン−5、18−クラウン−6、酸化プロピレン、1,4−ジオキサン、ジプロピルエーテル、ジメチルエーテル、テトラヒドラフラン、アセトアルデヒド、ジアセトンアルコール、乳酸メチル、γ−ブチロラクトン、グリセリン、グリセリン1,2−ジメチルエーテル、グリセリン1,3−ジメチルエーテル、グリセリン1−アセタート、2−クロロ−1,3−プロパンジオール、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールクロロヒドリン、ジエチレングリコールジアセタート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールなどのような水に対して自由混合できる溶剤を用いることができる。
(有機バインダ)
有機バインダ40として、平均分子量3万から20万の、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、アクリル樹脂などが用いられる。また、PMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)やPVA(ポリビニルアルコール)などの高分子を添加することもできる。
また、必要に応じて、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコールジベンゾエート、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル、アビエチン酸メチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸−2−エチルヘキシン、2−ニトロビフェニル、ジノニルナフタリン、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシルのいずれか1つ以上の可塑剤が添加されてもよい。
蛍光体ペーストは、上述の材料を混合分散することにより得られる。具体的には、ボールミル、ブレンダーミル、3本ロールなどの各種混合機を用いて混合する方法が挙げられる。
なお、蛍光体粒子28と、フッ素化合物粒子30とを個別に準備してもよい。つまり、蛍光体粒子28、フッ素化合物粒子30、溶媒41および有機バインダ40を混合分散することによって、蛍光体ペースト29を得ることもできる。
(蛍光体ペースト膜の形成)
S242では、図8に示すように、蛍光体ペースト膜32が形成される。蛍光体ペースト膜32は、放電セル内に塗布された蛍光体ペースト29である。蛍光体ペースト29の塗布には、具体的には、スクリーン印刷法、インクジェット法、ディスペンス法などが用いられる。特に、ディスペンス法は、複数のノズルを有する口金の吐ノズル先端から蛍光体ペースト29を吐出して、隔壁14と隔壁14との間に蛍光体ペースト29を塗布する方法である。
まず、赤色蛍光体を有する蛍光体ペースト29が、所定の範囲に塗布される。次に、緑色蛍光体を有する蛍光体ペースト29が、所定の範囲に塗布される。最後に青色蛍光体を有する蛍光体ペースト29が、所定の範囲に塗布される。つまり、各色について塗布が繰り返される。なお、塗布の順番は、上述の限りではない。ディスペンス法は、現像によって3分の2程度の蛍光体ペースト29を廃棄する感光性ペースト法などに比べると、材料の使用効率が高い。
また、スクリーン印刷法は、蛍光体ペースト29が開放系で存在する。よって、有機成分の揮発などの影響を考慮する必要が生じる。
一方、ディスペンス法では蛍光体ペースト29が閉鎖系で存在する。よって、蛍光体ペースト29において粘度の変化が少なく塗布量が一定で安定するという特徴を有する。
本実施の形態においては、ノズル先端径が150μmの口金が用いられた。塗布に際して、吐出圧、ノズルの走行速度などが調整された。その結果、図7に示すように、縦隔壁24の高さまで蛍光体ペースト29が塗布された。図8に示すように、蛍光体ペースト膜32には、複数のフッ素化合物粒子30が分散している。なお、図8から図11では、説明の便宜のため、蛍光体粒子28は省略されている。
(乾燥)
S243では、蛍光体ペースト膜32が乾燥される。乾燥によって、蛍光体ペースト膜32に含まれていた溶媒41が除去される。その結果、図9に示すように、蛍光体ペースト膜32の体積は減少する。いくつかのフッ素化合物粒子30は、蛍光体ペースト膜32の表面に現れる。乾燥装置としては、赤外線加熱炉、ヒータ加熱炉などが用いられる。乾燥温度は溶媒41の蒸気圧などにも依存するが、100℃〜150℃の範囲である。乾燥時間は5分〜20分の範囲である。加熱炉の雰囲気は、大気、窒素などが用いられる。
なお、真空乾燥装置などを用いることにより、加熱せずに溶媒41を除去することも可能である。
(焼成)
S244では、蛍光体ペースト膜32が焼成される。焼成によって、有機バインダ40などの有機成分が、水と二酸化炭素に分解される。水と二酸化炭素は、焼成装置外に排出される。図10に示すように、蛍光体ペースト膜32の体積がさらに減少することにより、蛍光体層15が形成される。いくつかのフッ素化合物粒子30は、焼成によって分解する。分解されたフッ素化合物粒子30は、蛍光体ペースト膜32から脱離して、焼成装置外に排出される。いくつかのフッ素化合物粒子30は、蛍光体層15の表面に存在する。
焼成装置としては、ヒータ加熱炉などが用いられる。焼成温度は、300℃以上500℃以下の範囲が好ましい。焼成時の圧力は、大気圧(105Pa程度)である。焼成時間は10分〜60分の範囲が好ましい。焼成温度が300℃未満では、焼成が不充分であり有機成分を十分に除去することが難しい。焼成温度が500℃を越えると、蛍光体粒子が熱履歴により劣化する場合がある。この場合、輝度が低下する懸念がある。さらには、背面ガラス基板11に歪が生じることにより、不良品が発生する懸念がある。
図1に示すように焼成によって、隔壁14の側面に厚さ5〜20μm、隔壁14間の下地誘電体層13上には厚さ5〜15μmの蛍光体層15が形成された。
以上の工程により、背面ガラス基板11上に、所定の構成を有する背面板10が完成する。
[2−3.前面板2と背面板10との組立]
[2−3−1.封着工程]
S31では、ディスペンス法などによって、背面板10の周縁に封着ペーストが塗布される。封着ペーストは、ガラス部材とバインダと溶剤などを含む。塗布された封着ペーストは、封着ペースト層(図示せず)を形成する。次に乾燥炉によって、封着ペースト層中の溶剤が除去される。その後、封着ペースト層は、ヒータ加熱炉などにより、約350℃の温度で仮焼成される。仮焼成時の圧力は、大気圧(105Pa程度)である。仮焼成によって、封着ペースト層中の樹脂成分などが除去される。次に、表示電極6とアドレス電極12とが直交するように、前面板2と背面板10とが対向配置される。さらに、前面板2と背面板10の周縁部が、クリップなどにより押圧した状態で保持される。
次に、封着が行われる。まず、温度は、室温からガラス部材の軟化点(例えば、470℃)まで上昇する。次に、温度は、ガラス部材の軟化点から封着温度(例えば490℃)まで上昇する。封着温度は、一定時間保持される。封着時の圧力は、大気圧(105Pa程度)である。
[2−3−2.排気工程]
S32では、放電空間16が排気される。温度は、排気温度(例えば440℃)まで下降し、さらに、一定時間保持される。排気時の圧力は、10-2Pa程度である。排気温度に保持されている期間において、放電空間16内が排気される。S31およびS32の熱処理を経ることによって、図11に示すように、いくつかのフッ素化合物粒子30は、分解する。フッ素化合物粒子30が分解することによって生成されるフッ素成分34の一部は、保護層9に付着する。
[2−3−3.放電ガス導入工程]
S33では、放電空間16内に放電ガスが導入される。PDP1の温度が室温程度に下がった後に放電ガスが導入される。
以上の工程によって、PDP1が完成する。なお、S33の後に、放電電圧を安定させるために強制放電をさせるエージング工程を挿入してもよい。
[3.実施例]
発明者らは、上述の製造方法によって種々のPDP1を試作した。次に、PDP1の性能が評価された。試作されたPDP1は、42インチクラスのハイビジョンテレビに適合するものである。PDP1は、前面板2と、前面板2と対向配置された背面板10と、を備える。また、前面板2と背面板10の周囲は、封着材で封着されている。前面板2は、表示電極6と誘電体層8と保護層9とを有する。背面板10は、アドレス電極12と、下地誘電体層13と、隔壁14と、蛍光体層15とを有する。PDP1には、キセノン(Xe)の含有量が15体積%のネオン(Ne)−キセノン(Xe)系の混合ガスが、60kPaの内圧で封入された。また、表示電極6と表示電極6との電極間距離は、0.06mmであった。縦隔壁24の高さは0.15mm、縦隔壁24と縦隔壁24との間隔(セルピッチ)は0.15mmであった。横隔壁26の高さは0.13mm、横隔壁26と横隔壁26との間隔は0.45mmであった。表1に試作されたPDP1の一覧が示される。
Figure 2013035913
表1に示すように、試作されたPDP1において、赤色蛍光体にはYPVが用いられた。緑色蛍光体にはZSMとYAGを1:1の割合で混合したものが用いられた。青色蛍光体はBAMが用いられた。また、緑色蛍光体は、フッ素化合物粒子としてAlF3を含む。なお、基準試料であるサンプル1の緑色蛍光体は、フッ素化合物粒子を含まない。
サンプル2の緑色蛍光体は、AlF3を500ppm含む。
サンプル3の緑色蛍光体は、AlF3を1000ppm含む。サンプル2およびサンプル3において、AlF3の濃度は、緑色蛍光体全体に対する、フッ素の重量割合である。
維持電圧および書き込み電圧は、PDP1をサブフィールド駆動することにより測定された。サブフィールド駆動法は、1フィールドを複数のサブフィールドにより構成する。一つのサブフィールドは、初期化期間と、書込み期間と、維持期間とを有する。初期化期間は放電セルにおいて初期化放電を発生させる期間である。書込み期間は、初期化期間のあと、発光させる放電セルを選択する書込み放電を発生させる期間である。書込み電圧は、書込み放電を発生させるためにアドレス電極12に印加される電圧である。本実施の形態において、書込み電圧とは、正常な書込み放電を発生させるために必要な最も低い電圧を意味する。維持期間は、書込み期間において選択された放電セルに維持放電を発生させる期間である。維持電圧は、維持放電を発生させるために表示電極6に印加される電圧である。本実施の形態において、維持電圧とは、正常な維持放電を発生させるために必要な最も低い電圧を意味する。
サンプル2は、サンプル1と比較して、維持電圧が0.5V高かった。しかし、書込み電圧が3V低かった。
サンプル3は、サンプル1と比較して、維持電圧が1.0V高かった。しかし、書込み電圧が3V低かった。
発明者らは、XPS(X−ray Photoelectron Spectroscopy)を用いて、サンプル1、サンプル2およびサンプル3の保護層9表面におけるFの濃度を分析した。その結果、サンプル2およびサンプル3からは、サンプル1の約2倍のFが検出された。保護層9におけるFは、保護層9を構成するMgOに存在する格子欠陥に入り込んでいると考えられる。そのため、MgOの欠陥密度が減少する。格子欠陥は、電子放出サイトとして機能する。したがって、欠陥密度が減少したMgOは、電荷保持能力が向上する。よって、サンプル2およびサンプル3は、サンプル1と比較して書込み電圧が低下したと考えられる。
[4.まとめ]
本実施の形態における蛍光体27は、蛍光体粒子28と、フッ素化合物粒子30と、を備える。フッ素化合物粒子30は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である。
ここに開示された蛍光体ペースト29は、蛍光体粒子28と、フッ素化合物粒子30と、溶媒41と、を備える。フッ素化合物粒子30は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である。
上記の蛍光体および蛍光体ペーストによれば、PDPの製造工程において、フッ素化合物粒子が分解することによって生成されたフッ素成分が、保護層に付着する。よって上述のように、PDPの駆動において書込み電圧が低減される。
なお、実施例において、フッ素化合物粒子30のとして、AlF3を例示した。しかし本発明は、これに限られない。フッ素化合物粒子30は、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、MgF2、CaF2、SrF2、BaF2、YF3およびAlF3の群から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。つまり、PDPの製造工程において、フッ素成分が分解し、保護層に付着する化合物であればよい。
さらに、フッ素化合物粒子30は、AlF3を含み、蛍光体粒子28の母材は、Al23を含むことが好ましい。蛍光体の特性に与える影響が、より小さくなるからである。AlF3はフッ素成分が脱離した後、酸化してAl23になる。つまり、母材と同じ化合物が生成されるからである。
ここに開示された技術は、プラズマディスプレイパネルの消費電力削減を実現できるので、大画面の表示デバイスなどに有用である。
1 PDP
2 前面板
3 前面ガラス基板
4 走査電極
4a、5a 透明電極
4b、5b バス電極
5 維持電極
6 表示電極
8 誘電体層
9 保護層
10 背面板
11 背面ガラス基板
12 アドレス電極
13 下地誘電体層
14 隔壁
15 蛍光体層
16 放電空間
22 封着部材
24 縦隔壁
26 横隔壁
27 蛍光体
28 蛍光体粒子
29 蛍光体ペースト
30 フッ素化合物粒子
32 蛍光体ペースト膜
34 フッ素成分
40 有機バインダ
41 溶媒
151 赤色蛍光体層
152 青色蛍光体層
153 緑色蛍光体層

Claims (6)

  1. 蛍光体粒子と、
    フッ素化合物粒子と、を備え、
    前記フッ素化合物粒子は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である、
    蛍光体。
  2. 前記フッ素化合物粒子は、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、MgF2、CaF2、SrF2、BaF2、YF3およびAlF3の群から選ばれる少なくとも一種を含む、
    請求項1に記載の蛍光体。
  3. 前記フッ素化合物粒子は、AlF3を含み、
    前記蛍光体粒子の母材は、Al23を含む、
    請求項2に記載の蛍光体。
  4. 蛍光体粒子と、
    フッ素化合物粒子と、
    溶媒と、を備え、
    前記フッ素化合物粒子は、10-2Pa以上105Pa以下の圧力範囲において、分解が始まる温度が200℃以上500℃以下である、
    蛍光体ペースト。
  5. 前記フッ素化合物粒子は、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、MgF2、CaF2、SrF2、BaF2、YF3およびAlF3の群から選ばれる少なくとも一種を含む、
    請求項4に記載の蛍光体ペースト。
  6. 前記フッ素化合物粒子は、AlF3を含み、
    前記蛍光体粒子の母材は、Al23を含む、
    請求項5に記載の蛍光体ペースト。
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