JP2013006941A - 除菌洗浄剤 - Google Patents

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敬子 菅沼
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Abstract

【課題】除菌効果に優れているとともに、取り扱いが容易で、広範囲な用途で使用することができる除菌洗浄剤を提供する。
【解決手段】本発明の除菌洗浄剤は、両性界面活性剤であるポリオクチルポリアミノエチルグリシン2.5〜5.0質量%、アニオン性界面活性剤1.0〜2.1質量%、及び、非イオン性界面活性剤4.3〜8.8質量%を含有し、pH値が6〜8の範囲内にある。ここで、アニオン性界面活性剤は少なくともアルキルエーテル硫酸エステル塩を含むものであり、非イオン性界面活性剤は少なくともポリオキシエチレンアルキルエーテルを含むものであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、除菌効果を有する除菌洗浄剤に関するものである。
除菌洗浄剤の代表例として、塩素系の洗浄剤がある。この塩素系の洗浄剤は、カビ取り剤、漂白剤等として一般家庭において広く利用されている。また、最近では、亜鉛、銅、銀などの抗菌効果のある金属イオンを含有する洗浄剤も開発されている(例えば、特許文献1参照。)。特に、塩素系の洗浄剤や金属イオンを含有する除菌洗浄剤は、即効性に優れているという特徴がある。
特開2009−235058号公報
しかしながら、従来の塩素系、金属イオン系の除菌洗浄剤は即効性に優れているが、一カ月もたたないうちにカビが発生してしまうなど、除菌効果の持続性が劣るという問題があった。また、一般に塩素系の漂白剤は悪臭が酷く、しかも、皮膚に付着したときの刺激が強いので、作業者はゴム手袋を装着して、取扱いに十分注意しながら作業を行わなければならない。更に、洗浄後には洗浄剤を水で丁寧に洗い流す必要があり、地球環境にとって良くないという問題もある。また、洗浄剤を水で洗い流してもその臭いを完全に消し去ることはできない。
また、最近では、各家庭での清潔意識が高まってきており、広範囲な用途で使用することができる除菌力・洗浄力に優れた洗浄剤の開発が望まれている。
本発明は上記事情に基づいてなされたものであり、除菌効果に優れているとともに、取り扱いが容易で、広範囲な用途で使用することができる除菌洗浄剤を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するための本発明に係る除菌洗浄剤は、両性界面活性剤であるポリオクチルポリアミノエチルグリシン2.5〜5.0質量%、アニオン性界面活性剤1.0〜2.1質量%、及び、非イオン性界面活性剤4.3〜8.8質量%を含有し、pH値が6〜8の範囲内にあることを特徴とするものである。
また、アニオン性界面活性剤は少なくともアルキルエーテル硫酸エステル塩を含むものであり、非イオン性界面活性剤は少なくともポリオキシエチレンアルキルエーテルを含むものであることが好ましい。
更に、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン2.5〜5.0質量%、アニオン性界面活性剤1.0〜2.1質量%、及び、非イオン性界面活性剤4.3〜8.8質量%を含有するものを水で多くとも10倍までの範囲内、又は、10倍から200倍までの範囲内で希釈してもよい。
本発明に係る除菌洗浄剤は、洗浄に適した成分と除菌に適した成分とを配合したことにより、洗浄と除菌及び消臭を同時に行うことができる。しかも、この除菌洗浄剤は、持続性の除菌効果に優れているとともに、取り扱いが容易で、広範囲な用途で使用することができる。
以下に、本発明の内容を詳しく説明する。
本発明に係る除菌洗浄剤は、グリシン型の両性界面活性剤と、アニオン性界面活性剤と、非イオン性界面活性剤とを含有し、pH値が6〜8の範囲内にあることを特徴とするものである。一般に、界面活性剤は、界面の性質を変える作用があり、界面張力を下げ、水と油を混ぜることができる。そして、この界面活性剤の働きとしては、湿潤作用・浸透作用・可溶化作用・再付着防止作用等がある。
グリシン型の両性界面活性剤は、優れた殺菌力を有しており、本発明に係る除菌洗浄剤において主に殺菌成分として機能する。具体的に、本発明の除菌洗浄剤では、グリシン型の両性界面活性剤として、下記の構造式で表されるものが用いられる。尚、本発明では、下記の構造式で表されないもの、例えば長鎖アルキルジ(アミノエチル)グリシン等は、グリシン型の両性界面活性剤として使用しない。
Figure 2013006941
特に、グリシン型の両性界面活性剤としては、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンを用いることが好ましい。ポリオクチルポリアミノエチルグリシンは、多くの優れた特徴を有している。すなわち、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンは、広い範囲で殺菌力・除菌力を発揮すると共に、かなり強い洗浄力を示す。この洗浄力による細菌やウイルスを洗い流す効果は殺菌力・除菌力に相乗効果を与えている。そして、蛋白質等の共存下でも殺菌力・除菌力の低下が少ない。このように、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンは、汚れを除去するばかりでなく、様々な菌やカビの除去・繁殖防止の除菌効果に極めて優れている。しかも、毒性が少ないので、食品用器具、建物、調度品等に使用しても差し支えなく、皮膚に付着しても何らの害もない。また、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンは、海水や硬水、あるいはアニオン石鹸水によく溶解するという汎用性を備えている。更に、寒冷、温暖の影響を受け難く、簡単に水に溶解するので、作業性にも優れている。
本発明の除菌洗浄剤において、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤は、主に洗浄成分として機能する。このアニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテル硫酸エステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、液体脂肪油硫酸エステル塩、N−アシルサルコシン塩、脂肪酸石鹸、アルキル(N−メチル)タウリン塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ナフタレン誘導体スルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル塩、スルホコハク酸アルキル2ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。かかるアニオン性界面活性剤には帯電防止作用がある。
また、上記の非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル誘電体、ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセロールボレート脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロールボレート脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。かかる非イオン性界面活性剤には、乳化力、浸透力及び分散力に優れ、生物分解性もよいという特徴がある。さらに、帯電防止作用もある。
本発明の除菌洗浄剤において、グリシン型の両性界面活性剤の含有量は2.5〜5.0質量%であり、アニオン性界面活性剤の含有量は1.0〜2.1質量%であり、非イオン性界面活性剤の含有量は4.3〜8.8質量%である。かかる含有割合は、除菌効果及び洗浄効果をともに安定して発揮することができるようにするという観点から定められた。このように、本発明の除菌洗浄剤では、グリシン型の両性界面活性剤の含有割合が多く、グリシン型の両性界面活性剤を主成分としていることが本発明の一つの特徴である。
本発明の除菌洗浄剤は、上記各界面活性剤の他に、除菌効果及び洗浄効果を損なわない範囲で、pH調整剤、香料、色素、酸化防止剤、防腐剤、粘度調整剤等の各種の添加剤を含有することができる。尚、本発明の除菌洗浄剤の残りの成分は、水である。
また、本発明の除菌洗浄剤のpH値は6.0〜8.0の範囲内である。すなわち、この除菌洗浄剤は中性の洗浄剤であるので、手にやさしく安全性・作業性に優れている。中性であるということは本発明の一つの特徴である。
本発明の除菌洗浄剤は、例えば、上記各界面活性剤を含有する香粧品・洗剤原料等を水とともに混合することにより製造することができる。
本発明の除菌洗浄剤は、各種の界面活性剤を含むことにより洗浄力に優れているとともに、グリシン型の両性界面活性剤を主成分として2.5〜5.0質量%含有することにより、高い除菌効果及び消臭効果を得ることができる。すなわち、この除菌洗浄剤は、洗浄に適した成分と除菌に適した成分とを配合したことにより、洗浄と除菌及び消臭を同時に行うことができる。そして、本発明の除菌洗浄剤の持つ除菌効果及び消臭効果は持続性を有する。実際、この除菌洗浄剤を水で例えば100倍に薄めたものを使用しても、除菌効果及び消臭効果を十分に発揮し続けることができる。また、グリシン型の両性界面活性剤については毒性が少なく、しかも、本発明の除菌洗浄剤は中性であるので、手にやさしく、取り扱いが容易で作業性に優れている。更に、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の持つ帯電防止作用により、本発明の除菌洗浄剤をつけた布等で被洗浄物を拭いて被洗浄物の表面にこの除菌洗浄剤の被膜を作れば、汚れが長期間、付着しにくくすることができる。
また、本発明の除菌洗浄剤では、アニオン性界面活性剤の含有量が1.0〜2.1質量%であって、グリシン型の両性界面活性剤の含有量(2.5〜5.0質量%)、非イオン性界面活性剤の含有量(4.3〜8.8質量%)に比べて相対的に少ないことにより、泡立ちが少なく、泡切れがよいという特徴がある。このため、除菌洗浄剤を洗い流すための水の使用量が少なくて済むので、経済的であり、地球環境にもやさしい。尚、本発明の除菌洗浄剤(原液)を水で多くとも200倍までの範囲内で希釈したものを用いても、上述した原液の持つ効果と同様の効果が得られる。
このように、本発明の除菌洗浄剤は、グリシン型の両性界面活性剤の持つ特徴と、非イオン性界面活性剤の持つ特徴と、アニオン性界面活性剤の持つ特徴とをそれぞれ余すことなく発揮し、しかも、それら各特徴の相乗効果も十分に働くので、洗浄力等のあらゆる点で従来の除菌洗浄剤に比べて高い能力を示す。したがって、本発明の除菌洗浄剤は、浴室、トイレ、洗面所、シンク、エアコン、換気扇、ステンレス、ガラス、鏡、網戸、タイル、床、家具、調度品、自動車、食器、配管、ビル外壁、冷蔵庫、家電製品等、広範囲にわたる被洗浄物の洗浄・除菌(消臭)に使用することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明の内容を具体的に説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
[製造]
本発明者等は、除菌・消臭洗浄剤と、食器・野菜洗い洗剤と、水とを混合することにより、本発明の除菌洗浄剤を製造した。ここで、食器・野菜洗い洗剤とは、界面活性剤の作用で、汚れをあら落としするものであり、食器や野菜に付着して人の口に入ることも想定されるため、食品衛生法の規制を受ける。具体的に、除菌・消臭洗浄剤としては、東邦化学株式会社が販売する「オバゾリン(登録商標)516S」(商品名)を用い、食器・野菜洗い洗剤としては、東邦化学株式会社が販売する「DJ−250CH」(商品名)を用いた。ここで、「オバゾリン516S」及び「DJ−250CH」は、一般家庭用として販売されているものではなく、工業用に販売されているものである。
オバゾリン516Sの成分及び含有量を表1に、DJ−250CHの成分及び含有量を表2に、そして、オバゾリン516SとDJ−250CHを混合して製造した本実施例の除菌洗浄剤の成分及び含有量を表3に示す。
Figure 2013006941
オバゾリン516Sは、表1に示すように、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンと、ポリオキシエチレンアルキルエーテルと、水とからなる混合物(液体)である。ここで、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンは両性界面活性剤であり、ポリオキシエチレンアルキルエーテルは非イオン性界面活性剤である。このオバゾリン516Sは、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンを約6質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを4.0質量%、水を約90質量%含有している。また、オバゾリン516SのpH値は5.0〜6.0である。
Figure 2013006941
一方、DJ−250CHは、表2に示すように、非イオン活性剤と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルと、アニオン活性剤と、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム(アルキルエーテル硫酸エステル塩)と、他化合物と、水とからなる混合物(液体)である。ここで、上記の非イオン活性剤、アニオン活性剤、他化合物の詳細は非公開とされている。また、非イオン活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルは非イオン性界面活性剤であり、アニオン活性剤、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウムはアニオン性界面活性剤である。このDJ−250CHは、非イオン活性剤を1質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを12質量%、アニオン活性剤を3質量%、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウムを2質量%、他化合物を約8質量%、水を約74質量%含有している。また、DJ−250CHのpH値は6.0〜8.0である。
Figure 2013006941
本発明者等は、オバゾリン516SとDJ−250CHと水とを2:1:1の割合で混合することにより、本実施例の除菌洗浄剤(原液)を製造した。こうして製造された本実施例の除菌洗浄剤は、表3に示すように、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンと、アニオン活性剤と、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウム(アルキルエーテル硫酸エステル塩)と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルと、非イオン活性剤と、他化合物と、水とからなる混合物(液体)である。そして、この除菌洗浄剤には、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンが約3質量%、アニオン活性剤が0.75質量%、ポリオキシエチレンドデシルエーテル硫酸エステルナトリウムが0.5質量%、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが5.0質量%、非イオン活性剤が0.25質量%、他化合物が約2質量%、水が約88.5質量%含有している。すなわち、この除菌洗浄剤は、約3質量%のポリオクチルポリアミノエチルグリシンと、1.25質量%のアニオン性界面活性剤と、5.25質量%の非イオン性界面活性剤とを含むものである。また、本実施例の除菌洗浄剤は低刺激、低臭である。
[分析試験]
本実施例の除菌洗浄剤について分析試験を行った。この分析試験は財団法人日本食品油脂検査協会に依頼して行われた。表4に本実施例の除菌洗浄剤についての分析試験の結果を示す。表4に示すように、本実施例の除菌洗浄剤については、そのpH値(25℃)が6.0であるという結果が得られた。また、蛍光増白剤は検出されず、ひ素(As)限度試験、重金属(Pb)限度試験、メタノール限度試験の結果はいずれも適であった。
Figure 2013006941
[除菌効果試験]
また、本実施例の除菌洗浄剤について除菌効果試験を行った。この除菌効果試験は、財団法人日本食品分析センターに依頼し、住宅用合成洗剤及び石けんの除菌活性試験方法(平成19年7月31日、洗剤・石けん公正取引協議会)にしたがって行われた。具体的に、この試験では、まず、適当な汚れとともに細菌を試験片に接種し、所定時間放置する。その後、試験片に所定量の試験試料を接種し、所定時間後に不活性化剤を用いて細菌の増殖を抑制し、試験片上の生菌数を定量する。この除菌効果試験の試験条件を表5に示す。
Figure 2013006941
この試験では、細菌(試験菌)として、大腸菌(Escherichia coli NBRC 3972)と黄色ぶどう球菌(Staphylococcus aureus subsp. aureus NBRC 12732)とを用い、それぞれについて試験を行う。また、この細菌とともに接種する汚れとしては、Albumin from bovine serum, Fraction V, Minimum 96 % A2153 [SIGMA]を用いる。細菌の生菌数が所定範囲内の値になるように調整した菌液に、この汚れを加えて混合することにより、試験菌液を調整する。ここで、試験菌液中における汚れの濃度は1.5W/V%である。
試験片は複数枚用意する。その半分の枚数の試験片は試験試料用に、残り半分の枚数の試験片は対照試料用に使用される。本試験では、試験試料として、本実施例の除菌洗浄剤(原液)と、その原液を3°の硬水を用いて調整した100倍希釈液とをそれぞれ用いる。また、対照試料としては、0.05%ポリソルベート80溶液を用いる。
試験菌液が接種された複数の試験片にそれぞれ、所定量の試験試料、対照試料を接種した。ここで、各試験片には、0.1mLの試験試料が接種された。そして、各試験片を25℃±1℃の環境下で5分間静置した。その後、不活性化剤を用いて各試験片における細菌の増殖を抑え、各試験片上の生菌数を測定した。ここで、不活性化剤としては、7%チオ硫酸ナトリウム添加SCDLP培地(日本製薬株式会社)及びLP希釈液を用いた。この除菌効果試験の結果を表6に示す。また、この結果から算出した除菌活性値を表7に示す。
Figure 2013006941
Figure 2013006941
表6に示すように、試験菌として大腸菌を用いた場合には、原液用の各試験片では細菌が検出されず(<10)、一方、これら原液用の試験片と対照するための対照試料用の各試験片ではそれぞれ、8.0×10、8.8×10、7.8×10の生菌数が測定された。したがって、この場合の試験試料(原液)の除菌活性値は、表7に示すように、4.9より大きいという評価が得られた。ここで、除菌活性値とは、対照試料を接種した試験片の生菌数の常用対数値に対する試験試料を接種した試験片の生菌数の常用対数値の差である。具体的には、対照試料を接種した3つの試験片の生菌数の常用対数値についての平均値から、試験試料を接種した3つの試験片の生菌数の常用対数値についての平均値を減算することにより、除菌活性値を求めている。また、表6に示すように、100倍希釈液用の各試験片では細菌が検出されず(<10)、一方、これら100倍希釈液用の試験片と対照するための対照試料用の各試験片ではそれぞれ、1.2×10、1.9×10、1.9×10の生菌数が測定された。したがって、この場合の試験試料(100倍希釈液)の除菌活性値は、表7に示すように、5.2より大きいという評価が得られた。
また、表6に示すように、試験菌として黄色ぶどう球菌を用いた場合には、原液用の各試験片では細菌が検出されず(<10)、一方、これら原液用の試験片と対照するための対照試料用の各試験片ではそれぞれ、9.8×10、1.0×10、1.0×10の生菌数が測定された。したがって、この場合の試験試料(原液)の除菌活性値は、表7に示すように、5.0より大きいという結果が得られた。また、表6に示すように、100倍希釈液用の各試験片ではそれぞれ、20、<10(検出せず)、80の生菌数が測定され、一方、これら100倍希釈液用の試験片と対照するための対照試料用の各試験片ではそれぞれ、9.5×10、1.0×10、1.1×10の生菌数が測定された。したがって、この場合の試験試料(100倍希釈液)の除菌活性値は、表7に示すように、4.6であるという評価が得られた。
このように、原液、100倍希釈液を5分間作用させただけで、これら原液、100倍希釈液は、除菌効果のない対照試料と比べて生菌数を10分の1以下に減少させることができるので、本実施例の除菌洗浄剤は優れた除菌性能を有することが確認された。
[用途・用法及び効果]
次に、本実施例の除菌洗浄剤について具体的な使用法を説明する。
まず、本実施例の除菌洗浄剤を用いて浴室を洗浄する場合には、原液を使用する。少量の原液をメラミンスポンジ等につけてから水を含ませ、このメラミンスポンジ等を用いて浴槽や浴室床を洗う。また、浴室壁面を洗浄するときには、浴室壁面に原液を吹きかけた後に乾拭きを行う。本発明者等は、本実施例の除菌洗浄剤を用いて浴室の洗浄を行ったところ、浴槽や床にはぬめりが付き難くなり、一方、浴室壁面のカビが取れ、しかも、カビが浴室壁面に発生しにくくなることを確認した。また、浴室の鏡や蛇口(ステンレス)については、原液をつけたメラミンスポンジ等を用いて洗う。ここで、この洗浄剤は洗い流す必要がない。本発明者等は、浴室の鏡がくもり難くなり、蛇口には水垢等が付き難くなることを確認した。尚、本実施例の除菌洗浄剤は香粧品原料を用いて製造されており、しかも中性であるので、入浴中に、この除菌洗浄剤を用いて浴室掃除を行うことができる。
本実施例の除菌洗浄剤を用いてトイレを洗浄する場合には、原液と、その原液を水で100倍に希釈した100倍希釈液とを使用する。便器の内側については、メラミンスポンジやたわし等に原液をつけてから水を含ませて掃除を行う。一方、便器の外周囲については、100倍希釈液をスプレー等で吹きかけ、その後に乾拭きを行う。本発明者等は、本実施例の除菌洗浄剤を用いてトイレの洗浄を行ったところ、汚れが付き難くなると共に、消臭効果が得られることを確認した。このように、本実施例の除菌洗浄剤は、トイレ用洗浄剤として用いるのに好適であり、汚れを落とす効果と汚れを付き難くする効果に加えて、ニオイ対策にも効果がある。
本実施例の除菌洗浄剤を用いてエアコン・換気扇を洗浄する場合には、原液を使用する。原液をメラミンスポンジや雑巾等につけてから水を含ませ、このメラミンスポンジ等を用いてエアコン本体、エアコンフィルター、換気扇等の拭き掃除を行う。特に、汚れが酷い場合には、付け置き洗いをしてもよい。本発明者等は、本実施例の除菌洗浄剤を用いてエアコン・換気扇の掃除を行ったところ、光沢が出ると共に、カビ臭くならないことを確認した。
本実施例の除菌洗浄剤を用いてステンレス、ガラス、鏡を洗浄する場合には、原液を水で100倍に希釈した100倍希釈液を使用する。その100倍希釈液をメラミンスポンジや雑巾等にスプレーし、このメラミンスポンジや雑巾等を用いてステンレス、ガラス、鏡等の拭き掃除を行い、その後、乾拭きを行う。この場合の清掃には水は不要である。また、本実施例の除菌洗浄剤を用いて網戸を洗浄する場合には、100倍希釈液をスプレー等で吹きかけ、その後、拭きとる。本発明者等は、本実施例の除菌洗浄剤を用いてステンレス、ガラス、鏡、網戸の掃除を行ったところ、汚れが長期間、付き難くなることを確認した。特に、ステンレスについては光沢を出すことができ、ガラスや鏡については透明感が持続し、そして、網戸については2年間以上汚れが付き難くなることを確認した。
また、本実施例の除菌洗浄剤を用いて床、家具、調度品、自動車を洗浄する場合にも、上記のステンレス等を洗浄する場合と同様に、100倍希釈液をつけた雑巾等を用いて床、家具、調度品、自動車等を拭く。掃除後の床等には光沢が出てとてもきれいになる。このため、本実施例の除菌洗浄剤を用いて床、自動車等を洗浄すれば、ワックスをかける必要はない。また、水を使用しないので掃除がとても楽である。
本実施例の除菌洗浄剤を用いて食器を洗浄する場合には、原液を水で2倍に希釈した2倍希釈液を使用する。この2倍希釈液を含ませたメラミンスポンジ等を用いて食器を洗う。これにより、食器にはスベスベ感を出すことができるとともに光沢も出すことができる。また、本実施例の除菌洗浄剤を用いて配管の洗浄を行う場合には、約1Lの原液を配管に流し込み、少し時間をおいてお湯又は水を配管に流す。これにより、配管をきれいにするだけでなく、消臭効果が得られる。更に、本実施例の除菌洗浄剤は、生ごみ、ペット等の消臭に用いることができる。この場合には、原液を水で100倍に希釈した100倍希釈液を使用し、この100倍希釈液をスプレー等で生ごみ、ペット等の周辺に吹きかければよい。このように、本実施例の除菌洗浄剤は消臭剤として使用することができる。
以上説明したように、本発明の除菌洗浄剤は、持続性を有する除菌効果を発揮することができるとともに、取り扱いが容易で、広範囲な用途で使用することができる。具体的に、本発明の除菌洗浄剤は、例えば、浴室、トイレ、洗面所、シンク、エアコン、換気扇、ステンレス、ガラス、鏡、網戸、タイル、床、家具、調度品、自動車、食器、配管、ビル外壁、冷蔵庫、家電製品等、広範囲にわたる被洗浄物の洗浄・除菌(消臭)に使用することができる。

Claims (3)

  1. 両性界面活性剤であるポリオクチルポリアミノエチルグリシン2.5〜5.0質量%、アニオン性界面活性剤1.0〜2.1質量%、及び、非イオン性界面活性剤4.3〜8.8質量%を含有し、pH値が6〜8の範囲内にあることを特徴とする除菌洗浄剤。
  2. 前記アニオン性界面活性剤は少なくともアルキルエーテル硫酸エステル塩を含むものであり、前記非イオン性界面活性剤は少なくともポリオキシエチレンアルキルエーテルを含むものであることを特徴とする請求項1記載の除菌洗浄剤。
  3. 前記ポリオクチルポリアミノエチルグリシン2.5〜5.0質量%、前記アニオン性界面活性剤1.0〜2.1質量%、及び、前記非イオン性界面活性剤4.3〜8.8質量%を含有するものを水で多くとも10倍までの範囲内、又は、10倍から200倍までの範囲内で希釈したことを特徴とする請求項1又は2記載の除菌洗浄剤。
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