JP2012512885A - 新規な塩 - Google Patents
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Abstract
本発明は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)の塩酸塩形態、リンゴ酸塩形態、シュウ酸塩形態および酒石酸塩形態、この塩を含む医薬組成物、この塩を形成するための方法、ならびに医療におけるその使用に関する。さらに、本発明は、これら各々の塩の新規な多形形態、ならびに、これらの多形形態を含む医薬組成物、それを取得する方法、および医療におけるその使用に関する。
Description
本発明は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(以後、化合物Iと称する)の新規な塩形態、この塩形態を含む医薬組成物、この塩を形成(生成)する方法、および医療におけるその使用に関する。さらに、本発明は、化合物Iの新規な塩形態の特定の多形形態(polymorphic forms)、ならびに、これらの多形形態を含む医薬組成物、それを取得する方法、および医療におけるその使用に関する。
簡便に、製造され、製剤され、患者に投与できる薬物の形態を同定することが重要である。
さらには、経口薬物組成物の製造では、患者に投与した後の血漿濃度に信頼性および再現性がある薬物形態であることが重要である。
薬物物質の化学的安定性、固体状態安定性および「可使時間」も特に重要な因子である。薬物物質およびそれを含む組成物は、理想的には、有効成分の物理化学的特性(例えば、その化学組成、密度、吸湿性および溶解度)が大きく変化せずに、相当な期間にわたり効果を持続させながら貯蔵可能であるべきである。
さらには、可能な限り化学的に純粋である形態の薬物を提供できることも重要である。
この点では、非晶質薬物材料にはいくつかの問題点が存在する恐れがあることが公知である。例えば、かかる材料は、通常、加工および製剤が困難であり、溶解度の信頼性がなく、不安定で化学的に純粋でないことが判明する場合が多い。
したがって、安定な結晶形態の薬物を容易に取得することができれば、上の問題点の多くが解決可能であることは、当業者には理解されよう。したがって、市販が可能で、薬学的に許容される薬物組成物の製造では、可能であれば、実質的に結晶性で安定な形態の薬物を提供することが重要である。しかし、この目標が常に達成可能とは限らないことに留意されたい。実際、分子構造に基づくだけでは、ある化合物が、それ自体としてまたは塩の形態でいかなる結晶挙動を示すかを予測することは通常不可能である。これは、実験的にのみ決定可能である。
その全体が参照により本明細書に組み込まれている国際公開第2004/103306号には、EDG受容体の阻害が可能な一連の化合物が開示されている。国際公開第2004/103306号には、そこに開示された化合物は、例えば、移植拒絶反応、自己免疫症状および癌など、リンパ球によって媒介される複数の医学症状の治療で使用するための潜在的に有用な薬剤であることが教示されている。可能な症状の全リストが、国際公開第2004/103306号の13頁9行〜14頁3行に記載されている。国際公開第2004/103306号に開示されている1つの特定な化合物は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)であり、その構造は以下に示す。
本発明者らは、化合物Iの特定の結晶塩の形が有利な医薬特性を有することを見出した。
化合物Iの塩酸塩
本発明者らは、塩酸塩としての化合物Iを得、それが医薬として複数の有利な特性(例えば、好ましい安定性および低吸湿性を含める)を有することを見出した。
本発明者らは、塩酸塩としての化合物Iを得、それが医薬として複数の有利な特性(例えば、好ましい安定性および低吸湿性を含める)を有することを見出した。
したがって、第1の態様では、本発明は、化合物Iの塩酸塩を提供する。
化合物Iの塩酸塩は、結晶形態として存在することができる。
適切には、化合物Iの塩酸塩は、実質的に結晶性である。「実質的に結晶性である」とは、粉末X線回折データによって求められる結晶度が、好ましくは、約20%超、より好ましくは、約60%超、さらにより好ましくは、約80%超、好ましくは、約90%超であることを意味する。
さらなる態様によれば、本発明は、化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aを提供する。
化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aは、実質的に図1に示すような粉末X線回折パターンをもたらすことを特徴とする。
化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aの最も顕著な粉末X線回折ピークを表1に示す。
本発明によれば、化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=12.2°、15.8°、18.9°または19.7°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、前記結晶形態が、約2θ=12.2°、15.8°、18.9°および19.7°に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する、化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aが提供される。
本発明によれば、化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=8.1°、12.2°、15.8°、18.9°または19.7°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=8.1°、12.2°、15.8°、18.9°および19.7°に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね表1に列挙された値に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、図1に示す粉末X線回折パターンと実質的に同じである粉末X線回折パターンを有する。
化合物Iのリンゴ酸塩
本発明者らはまた、化合物Iのリンゴ酸塩を得、それが医薬として複数の有利な特性を有することを見出した。
本発明者らはまた、化合物Iのリンゴ酸塩を得、それが医薬として複数の有利な特性を有することを見出した。
したがって、さらなる態様では、本発明は、化合物Iのリンゴ酸塩を提供する。
化合物Iのリンゴ酸塩は、結晶形態として存在することができる。
適切には、化合物Iのリンゴ酸塩は、実質的に結晶性である。
さらなる態様によれば、本発明は、化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aを提供する。
化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aは、実質的に図2に示すような粉末X線回折パターンをもたらすことを特徴とする。
化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aの最も顕著な粉末X線回折ピークを表2に示す。
本発明によれば、化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aが提供される前記結晶形態は、概ね2θ=13.7°に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=6.8°、13.7°、15.8°、17.2°または20.5°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=6.8°、13.7°、15.8°、17.2°および20.5°に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね表2に列挙された値に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iのリンゴ酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、図2に示す粉末X線回折パターンと実質的に同じである粉末X線回折パターンを有する。
化合物Iのシュウ酸塩
本発明者らはまた、化合物Iのシュウ酸塩を得、それが医薬として複数の有利な特性を有することを見出した。
本発明者らはまた、化合物Iのシュウ酸塩を得、それが医薬として複数の有利な特性を有することを見出した。
したがって、第1の態様では、本発明は、化合物Iのシュウ酸塩を提供する。
化合物Iのシュウ酸塩は、結晶形態で存在することができる。
適切には、化合物Iのシュウ酸塩は、実質的に結晶性である。
さらなる態様によれば、本発明は、化合物Iのシュウ酸塩の結晶形態Aを提供する。
化合物Iのシュウ酸塩の結晶形態Aは、実質的に図3に示すような粉末X線回折パターンをもたらすことを特徴とする。
化合物Iのシュウ酸塩の結晶形態Aの最も顕著な粉末X線回折ピークを表3に示す。
本発明によれば、化合物Iのシュウ酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=7.3°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iのシュウ酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね表3に列挙された値に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iのシュウ酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、図3に示す粉末X線回折パターンと実質的に同じである粉末X線回折パターンを有する。
化合物Iの酒石酸塩
本発明者らはまた、化合物Iの酒石酸塩を得、それが医薬として複数の有利な特性(例えば、好ましい化学安定性を含める)を有することを見出した。
本発明者らはまた、化合物Iの酒石酸塩を得、それが医薬として複数の有利な特性(例えば、好ましい化学安定性を含める)を有することを見出した。
したがって、第1の態様では、本発明は、化合物Iの酒石酸塩を提供する。
化合物Iの酒石酸塩は、結晶形態で存在することができる。
適切には、化合物Iの酒石酸塩は、実質的に結晶性である。
さらなる態様によれば、本発明は、化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aを提供する。
化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aは、実質的に図4に示すような粉末X線回折パターンをもたらすことを特徴とする。
化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aの最も顕著な粉末X線回折ピークを表4に示す。
本発明によれば、化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=13.6°または17.9°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=13.6°および17.9°に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=6.8°、13.6°または17.9°に少なくとも1つの特異ピークを有する粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね2θ=6.8°、13.6°および17.9°に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、概ね表4に列挙された値に特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有する。
本発明によれば、化合物Iの酒石酸塩の結晶形態Aが提供され、前記結晶形態は、図4に示す粉末X線回折パターンと実質的に同じである粉末X線回折パターンを有する。
本明細書に記載の化合物Iの塩の結晶形態は、それにより、医薬開発の候補者になり得る有利な医薬特性を有する。そうした有利な特性の1つは、安定性であると思われる。
本明細書で規定される「安定性」という用語には、化学的安定性および/または固体状態の安定性が含まれる。
「化学的安定性」には、それぞれの化合物が、化学的劣化もしくは分解を限定的にしか受けずに、通常の貯蔵条件下で単離形態で、または、薬学的に許容される担体、希釈剤またはアジュバントとの混合物で提供される製剤形態で(例えば、錠剤、カプセルなどの経口投与形態で)貯蔵できることが含まれるものとする。
「固体状態の安定性」には、それぞれの化合物が、固体状態の転換(例えば、結晶化、再結晶化、固体形態の相転移、水和、脱水、溶媒和または脱溶媒和)をわずかしか受けずに、通常の貯蔵条件下で単離固体形態で、または、薬学的に許容される担体、希釈剤またはアジュバントとの混合物で提供される固体製剤形態で(例えば、錠剤、カプセルなどの経口投与形態で)貯蔵できることが含まれるものとする。
測定条件(装置、試料調製または用いる機械など)に応じて1つまたは複数の測定誤差のある粉末X線回折パターンが得られる場合があることは当技術分野で公知である。詳細には、粉末X線回折パターンの強度が、測定条件および試料調製に応じて変動することがあることは一般に公知である。例えば、粉末X線回折の当業者には、ピークの相対強度は、例えば、粒径が30ミクロン超の粒子および単一でないアスペクト比によって影響される場合があり、それによって試料の分析が影響を受ける恐れがあることが理解されよう。当業者にはまた、反射位置が、回折計に試料が置かれる正確な高さ、および回折計のゼロ較正によって影響される場合があることも理解されよう。試料の表面平滑性も、少しは影響する場合がある。したがって、当業者には、本明細書に示された回折パターンデータは絶対であるとみなすべきではないことが理解されよう(さらなる情報については、Jenkins,R&Snyder,R.L.「Introduction to X−Ray Powder Diffractometry」 John Wiley&Sons、1996を参照されたい)。したがって、本明細書で規定された本発明の化合物Iの塩の結晶形態は、添付の図に示された粉末X線回折パターンと同一の粉末X線回折パターンをもたらす結晶に限定されず、図に示されたのと実質的に同じ粉末X線回折パターンをもたらす任意の結晶は本発明の範囲内に入ることが理解されよう。粉末X線回折の当業者であれば、粉末X線回折パターンの実質的な同一性を判断することが可能である。
本明細書で規定された化合物Iの塩の結晶形態に対する粉末X線回折ピークを規定する前記パラグラフでは、「概ね」という用語は、ピークの正確な位置(即ち、2θで表された角度値)は絶対的な値であるとみなすべきでないことを示すために「・・・概ね2θ=・・・で」という表現で使用される。本明細書で規定された化合物Iの塩の結晶形態は、添付の図に示す粉末X線回折パターンと「実質的に」同じである粉末X線回折パターンをもたらすとも前記パラグラフで述べられている。本文脈で「実質的に」という用語の使用はまた、粉末X線回折パターンの角度2θ値が、こうした測定で生じ得る固有の実験誤差の結果としてわずかに変動し得ることを示すことも意図されていることが理解されよう。したがって、図に示すピーク図形は絶対であるとみなすことができない。
一般には、粉末X線回折図形の回折角の測定誤差は、概ね2θ=0.2°以下であり、本明細書に記載の粉末X線回折パターンデータを検討する場合にはこの程度の測定誤差を考慮すべきである。したがって、例えば、結晶形態が、概ね2θ=15.2°の少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有すると述べられた場合は、2θ=15.2°±0.2°であると解釈することができる。
調製方法
本発明のさらなる態様によれば、本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を調製する方法であって、適切な溶媒または溶媒混合物の存在下で化合物Iの遊離塩基を対応する酸と反応させるステップを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を調製する方法であって、適切な溶媒または溶媒混合物の存在下で化合物Iの遊離塩基を対応する酸と反応させるステップを含む方法が提供される。
したがって、本発明の特定の態様では、本明細書に記載の化合物Iの塩酸塩(その結晶形態を含める)を調製する方法であって、適切な溶媒または溶媒混合物の存在下で化合物Iの遊離塩基を塩酸と反応させるステップを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様では、本明細書に記載の化合物Iのリンゴ酸塩(その結晶形態を含める)を調製する方法であって、適切な溶媒または溶媒混合物の存在下で化合物Iの遊離塩基をリンゴ酸と反応させるステップを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様では、本明細書に記載の化合物Iのシュウ酸塩(その結晶形態を含める)を調製する方法であって、適切な溶媒または溶媒混合物の存在下で化合物Iの遊離塩基をシュウ酸と反応させるステップを含む方法が提供される。
本発明のさらなる態様では、本明細書に記載の化合物Iの酒石酸塩(その結晶形態を含める)を調製する方法であって、適切な溶媒または溶媒混合物の存在下で化合物Iの遊離塩基を酒石酸と反応させるステップを含む方法が提供される。
化合物Iの遊離塩基は、国際公開第2004/103306号の実施例3に提示の手順に従って調製することができる。
任意の適切な溶媒または溶媒混合物は、本明細書で記載の化合物Iの塩を形成するのに使用することができる。特に適切な溶媒はエタノールである。
当業者であれば、塩形成反応を実施するための適切な反応時間および条件を選択することができよう。
適切には、適切な溶媒(添付の実施例で記載のものなどの)中に、化合物Iの遊離塩基を対応する酸と一緒に溶解する。あるいは、適切な溶媒中に、化合物Iの遊離塩基の溶液を溶解し、対応する酸(これを同じまたは相溶性の溶媒に溶解する)の溶液と混合することもできる。適切には、溶液を攪拌することによって化合物Iの遊離塩基と対応する酸の混合を促進する。溶液は、周囲温度で混合することができるが、この手順はより高温で実施することもできる。
本明細書に記載の化合物Iの塩は、当業者に周知の技法、例えば、デカンテーション、ろ過または遠心分離を使用することによって単離することができる。適切には、塩はろ過によって集められる。
この方法は、さらに、化合物Iの塩を適切な溶媒で洗浄し、その塩を乾燥するさらなるステップを含むことができる。好ましくは、洗浄塩は、真空下で乾燥される。当業者には理解されようが、乾燥温度および乾燥時間は、溶媒和の形態にある化合物の固体状態の特性に影響を与える場合がある(例えば、脱溶媒和は、高目の温度および/または減圧で行われる場合がある)。
さらなる実験の詳細は、実施例に示されている。
医薬の調製および医療での使用
本発明に従って、本明細書で規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、薬学的に許容される投与形態で本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を含む医薬調製形態で、経口的に、静脈内に、皮下に、頬側に、経直腸的に、皮膚に、経鼻的に、気管に、気管支に、任意の他の非経口経路によって、または吸入を介して投与することができる。
本発明に従って、本明細書で規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、薬学的に許容される投与形態で本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を含む医薬調製形態で、経口的に、静脈内に、皮下に、頬側に、経直腸的に、皮膚に、経鼻的に、気管に、気管支に、任意の他の非経口経路によって、または吸入を介して投与することができる。
したがって、通常、本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、宿主に経口的にまたは非経口的に(本明細書で使用される場合、「非経口的に」は、静脈内の、筋肉内の、腹腔内の、胸骨内の、皮下のおよび関節内の注射および輸液を含めた投与モードを指す)投与することができる。ヒトなどの大型動物の場合、本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、薬学的に許容される希釈剤、賦形剤または担体と組み合わせた組成物としての投与の代わりに単独で投与することができる。
障害、治療を受ける患者、および投与経路に応じて、本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、様々な投与形態で投与することができる(以下を参照されたい)。
本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、適切な医薬製剤に製剤する前にさらに加工することもでき、例えば、粉砕または磨砕して小粒子にすることもできる。
本発明のさらなる態様によれば、薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合された、本明細書に記載の化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を含む医薬組成物が提供される。
かかる組成物で用いられる化合物Iの塩(その結晶形態を含める)の量は、治療を受ける症状および患者次第であるが、経験的に決めることができる。
非経口注射用の本発明の医薬組成物は、適切には、薬学的に許容される、殺菌した水性もしくは非水性溶液、分散液、懸濁液または乳濁液、および使用直前に注射可能な殺菌溶液もしくは分散液に再構成するための殺菌粉末を含む。適切な水性および非水性の担体、希釈剤、溶媒またはビヒクルの例として、水、エタノール、ポリオール(グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの)およびそれらの適切な混合物、植物油(オリーブオイルなどの)ならびにオレイン酸エチルなど注射可能な有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用によって、分散液の場合、必要な粒径を維持することによって、および界面活性剤の使用によって維持することができる。
こうした組成物はまた、防腐剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤などのアジュバントも含むことができる。微生物の作用は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノールまたはフェノールソルビン酸を含ませることによって確実に防止することができる。例えば、砂糖や塩化ナトリウムなどの等張剤を含むことも望ましいことがある。注射可能な医薬形態の吸収を長引かせるには、吸収を遅延する薬剤(例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン)を含ませることによってもたらすことができる。
一部の場合、薬物の効果を延ばすために、皮下注射または筋肉注射からの薬物の吸収を遅くすることが望ましい。これは、水への溶解度が少ない結晶性または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって実施することができる。次いで、薬物の吸収速度は、結晶径および結晶形態によって決まることがある溶解速度によって決まる。あるいは、非経口投与される薬物形態の遅延吸収は、オイルビヒクル中に薬物を溶解または懸濁することによっても実現される。
注射可能なデポー形態は、適切には、生分解性ポリマー、例えば、ポリラクチド−ポリグリコリド中に薬物のマイクロ封入マトリックスを形成することによって作製される。薬物とポリマーの比、および用いる特定のポリマーの性質に応じて、薬物の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。注射可能なデポー製剤はまた、リポソーム、または体組織と適合性のあるマイクロエマルジョン中に薬物を封入することによって調製することもできる。注射可能な製剤は、例えば、バクテリア保持フィルタによるろ過によって、または使用の直前に殺菌水または他の注射可能な殺菌媒体中に溶解または分散できる殺菌固体組成物の形態で殺菌剤を組込むことによって殺菌することができる。
経口投与向けの固体投与形態として、カプセル、錠剤、ピル、粉末および顆粒が挙げられる。かかる固体投与形態では、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、通常、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムおよび/または1つまたは複数のa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などのフィラーもしくはエクステンダー、b)カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシアなどの結合剤、c)グリセリンなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ポテトもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケートおよび炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセリンなどの湿潤剤、h)カオリン粘土やベントナイト粘土などの吸収剤およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびそれらの混合物などの潤滑剤などの少なくとも1つの安定で薬学的に許容される賦形剤または担体と混合される。カプセル、錠剤およびピルの場合、投与形態はまた、緩衝剤を含むこともできる。類似のタイプの固体組成物はまた、例えば、ラクトースやミルク糖などの賦形剤、および高分子量ポリエチレングリコールを使用することによって軟質および硬質ゼラチンカプセル中のフィラーとして用いることもできる。
適切には、経口製剤は、溶解補助剤を含む。溶解補助剤は、薬学的に許容される限りそれ自体に限定されない。例として、スクロース脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ソルビタントリオレエート)、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、メトキシポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルチオエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ペンタエリトリトール脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミドおよびアルキルアミンオキシド;胆汁酸およびその塩(例えば、ケノデオキシコリン酸、コリン酸、デオキシコリン酸、デヒドロコリン酸およびその塩、ならびにそのグリシンもしくはタウリン共役体)などの非イオン性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸せっけん、アルキルスルホネート、アルキルホスフェート、エーテルホスフェート、塩基性アミノ酸の脂肪酸塩;トリエタノールアミンせっけんおよびアルキル第四級アンモニウム塩などのイオン性界面活性剤;ならびにベタインやアミノカルボン酸塩などの両性界面活性剤が挙げられる。
錠剤、ドラジェ、カプセル、ピルおよび顆粒の固体投与形態は、コーティング、および腸溶コーティングなどの殻、および医薬製剤技術分野で周知の他のコーティングなどを用いて調製することができる。こうした固体投与形態は、任意選択で、不透明化剤を含んでもよい。こうした固体投与形態はまた、活性成分(複数可)のみを放出する、または好ましくは、腸管のある部分で放出するおよび/または遅延様式で放出するような組成物であってもよい。埋め込み組成物の例として、ポリマー物質およびロウが挙げられる。
本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)はまた、適切なら、1つまたは複数の上述の賦形剤を含むマイクロカプセル化形態であってもよい。
本明細書に記載の化合物I(その結晶形態を含める)の塩はまた、微細化された形態であってもよく、例えば、マイクロ化されていてもよい。
経口投与向けの液体投与形態として、薬学的に許容される乳濁液、溶液、懸濁液、シロップおよびエキシルが挙げられる。本明細書に記載の化合物I(その結晶形態を含める)の塩に加えて、液体投与形態は、水や他の溶媒など当技術分野で通常使用される不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実、アメリカホドイモ、コーン、胚芽、オリーブ、ひましおよびゴマ油)、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルおよびそれらの混合物などの可溶化剤および乳化剤を含むことができる。不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化および懸濁剤、甘味、矯味矯臭および芳香剤などのアジュバントを含むこともできる。懸濁液は、活性化合物に加えて、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天およびトラガカントおよびそれらの混合物などの懸濁剤を含むことができる。
直腸または膣投与向けの組成物は、好ましくは、座薬であり、この座薬は、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を室温では固体であるが体温では液体であるので直腸または膣腔中で溶け、活性化合物を放出する、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは座薬用ロウなど適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製することができる。
本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)はまた、リポソームの形態で投与することもできる。当技術分野で公知のように、リポソームは、一般に、ホスホリピドまたは他のリピド物質から誘導される。リポソームは、水性媒体中に分散している単層または多層の水和液晶から形成される。リポソームを形成できる非毒性で生理学的に許容でき、代謝可能な任意のリピドを使用することができる。リポソーム形態の本組成物は、本発明の化合物に加えて、安定剤、防腐剤、賦形剤などを含むことができる。好ましいリピドは、天然と合成双方のホスホリピドおよびホスファチジルコリン(レシチン)である。リポソームの形成法は、当技術分野で公知であり、例えば、Prescott,Ed.,Methods in Cell Biology,第14巻,Academic Press,New York,N.Y.(1976)33ページ以下にある。
有利には、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、経口で活性で、活性の開始が速やかで、低毒性であり得る。
本発明の医薬組成物における本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)の実際の投与水準は、特定の患者、組成物および投与モードで所望の治療応答を実現するのに有効である活性薬物量が得られるように変えることができる。投与水準の選択は、化合物の活性度、投与の経路、治療症状の重篤度ならびに治療患者の症状およびそれまでの医療履歴によって決まることになる。しかし、所望の治療効果を挙げるために必要な濃度よりも低い濃度で化合物の投与を開始し、所望の効果が得られるまで投与量を徐々に増加することは、当業者の裁量範囲内である。
国際公開第2004/103306号には、実施例3(29頁1〜15行で)に本発明の化合物Iが開示され、8頁19行〜11頁28行に好ましい化合物のリスト中の1つとしても言及されている。さらには、国際公開第2004/103306号にはまた、そこに記載の化合物が、EDG受容体の有効な阻害剤であり、したがって、リンパ球相互作用に伴う疾患を治療するための有用な薬剤であり、その場合、EDG受容体の活性の変化が疾患の病理または症候に寄与することが教示されている。
したがって、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、例えば、移植において、細胞の急性もしくは慢性の拒絶、組織もしくは臓器の同種もしくは異種移植、または遅延移植機能、移植片対宿主病;自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、ハシモト甲状腺機能亢進症、多発性硬化症、重症筋無力症、I型もしくはII型糖尿病および関連障害、脈管炎、悪性貧血、シェグレン症候群、ブドウ膜炎、乾癬、グラベス眼病、円形脱毛症、その他;アレルギー性疾患、例えば、アレルギー性ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎/結膜炎、アレルギー性接触皮膚炎;任意選択で内因性異常反応を伴う炎症性疾患、例えば、炎症性腸疾患、クローン病または潰瘍性大腸炎、内因性ぜんそく、炎症性肺障害、炎症性肝臓障害、炎症性糸球体障害、アテローム性動脈硬化症、変形性関節症、刺激性接触皮膚炎およびさらなる湿疹様皮膚炎、脂漏性皮膚炎、免疫媒介性障害の皮膚症状、炎症性眼疾患、角結膜炎、炎症性筋疾患;心筋炎または肝炎;虚血/再かん流障害、例えば、心筋梗塞、脳卒中、腸管虚血、腎不全または出血ショック、外傷性ショック;T細胞リンパ腫またはT細胞白血病;感染性疾患、例えば、毒素ショック(例えば、超抗原誘導の)、敗血症性ショック、成人性呼吸困難症候群またはウイルス感染症、例えば、AIDS、ウイルス肝炎、慢性バクテリア感染症;筋肉疾患、例えば、多発性筋炎;または老年性認知症など、リンパ球相互作用によって媒介される疾患または障害の治療に有用である。細胞、組織または固形臓器の移植の例として、例えば、膵臓ランゲルハンス島、幹細胞、骨髄、角膜組織、神経組織、心臓、肺、心臓と肺を合わせたもの、腎臓、肝臓、腸、膵臓、気管または食道が挙げられる。上の使用の場合、必要な投与量は、投与モード、治療の特定の症状および所望の効果に応じて変わることになるのは当然である。
さらには、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、癌の化学療法、特に充実性腫瘍、例えば、乳癌の癌化学療法で、または抗血管形成剤として潜在的に有用である。
加えて、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、様々な末梢神経障害、特に急性または慢性の脱髄性神経障害の治療で有用であることがある。したがって、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、1つまたは複数のギランバレー症候群(GBS)、慢性炎症性脱髄性多発神経根障害(CIDP)、伝導ブロックを伴う多巣性運動神経障害(MMN)、およびパラプロテイン血症性脱髄性末梢神経障害(PDN)の治療に有用であることがある。詳細には、神経障害はCIDPである。化合物の有効性は、患者間で変動することがある。
本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、多発性硬化症、ブドウ膜炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、感染疾患(例えば、ウイルス性感染症)、慢性炎症性脱髄性多発神経根障害(CIDP)および多発性筋炎を治療するのに潜在的に有用である。
化合物の治療用途として、患者がそれに罹患のリスクにある末梢神経疾患の重篤度を予防、制御または軽減するための予防用途、および罹患中の疾患の重篤度を制御または軽減するための治療を挙げることができる。本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)は、徴候の発現前に投与することができ、また徴候の発現後に投与することもできる。末梢神経障害にかかるリスクにある患者に投与することもできる。
したがって、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を使用できる治療は、末梢神経障害にかかっている、かかっている疑いのある、またはかかるリスクを有する患者の医学的症状および/または快適性悪化を改善、維持または遅延することができる。
「治療」と言う用語には、末梢神経障害の1つまたは複数の徴候を緩和する、あるいはかかる疾患の進行を遅延するための治療が含まれる;これにはまた、かかる疾患を治癒する、患者を機能状態にするおよび/または患者を機能状態に維持するまたは再発までの時間を延ばす治療が含まれる。
必要な投与量が、投与モード、治療を受ける特定の症状および所望の効果に応じて変わることは当然である。一般には、満足な結果は、全身に対して、1日当り患者の体重1kgにつき約0.01〜500mgの毎日の投与で得られることが示されており、この量を1回または多数回の投与で投与することができる。投与水準は、1日当り約0.1〜約250mg/kgであってよく、例えば、1日当り約0.5〜約100mg/kgである。適切な投与水準は、1日当り約0.01〜250mg/kg、1日当り約0.05〜100mg/kgまたは1日当り約0.1〜50mg/kgであってよい。この範囲内で、投与量は、1日当り0.05〜0.5、0.5〜5または5〜50mg/kgであってよい。経口投与の場合、組成物は、活性成分を1.0〜1000ミリグラム、詳細には、活性成分を1.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0または1000.0ミリグラム含む錠剤形態で提供することができる。化合物は、1日当り1〜4回、好ましくは、1日当り1または2回という方式で投与することができる。投与方式は、最適の治療応答が得られるように調整することができる。
前述に従って、本発明は、さらに以下のものを提供する。
1.01 例えば、上に示したように、そのような治療を必要としている被験者(被験対象)における、リンパ球によって媒介される障害または疾患を予防または治療する方法であって、有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.02 そのような治療を必要としている被験者における、臓器もしくは組織移植拒絶反応、移植片対宿主病、自己免疫疾患、アレルギー疾患、炎症性疾患もしくは症状、または筋肉疾患を予防または治療する方法であって、有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.03 例えば、上に示したように、そのような治療を必要としている被験者における、急性もしくは慢性移植拒絶反応またはT細胞媒介炎症性疾患または自己免疫疾患を予防または治療する方法であって、有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.04 そのような治療を必要としている被験者における、無秩序血管形成、例えば、スフィンゴシン−I−ホスファート(SIP)媒介血管形成を阻害または制御するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.05 そのような治療を必要としている被験者における、新生血管形成過程によって媒介される疾患または無秩序血管形成を伴う疾患を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む。前記方法;
1.06 そのような治療を必要としている被験者における、癌を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.07 そのような治療を必要としている被験者における、末梢神経障害を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.08 そのような治療を必要としている被験者における、ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経根障害(CIDP)、伝導ブロックを伴う多巣性運動神経障害、およびパラプロテイン血症性脱髄性末梢神経障害から選択される末梢神経障害を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.09 そのような治療を必要としている被験者における、慢性炎症性脱髄性多発神経根障害(CIDP)を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.10 そのような治療を必要としている被験者における、多発性硬化症を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.11 そのような治療を必要としている被験者における、ブドウ膜炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.12 そのような治療を必要としている被験者における、炎症性腸疾患、クローン病または潰瘍性大腸炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.13 そのような治療を必要としている被験者における、炎症性腸疾患を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.14 そのような治療を必要としている被験者における、クローン病を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.15 そのような治療を必要としている被験者における、潰瘍性大腸炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.16 そのような治療を必要としている被験者における、感染性疾患(例えば、ウイルス性感染症)を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.17 そのような治療を必要としている被験者における、ウイルス性感染症を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.18 そのような治療を必要としている被験者における、多発性筋炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
2.医薬として使用するための、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)
2.1 上のパラグラフ1.01〜1.18に規定されたうちの任意の方法において、医薬として使用するための、または上記で述べられた医学症状のうちの任意の1つを治療するための本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める);
3.例えば、上のパラグラフ1.01〜1.18に規定された任意の方法において使用するための、または上記で述べられた医療症状のうちの任意の1つを治療するための医薬組成物であって、薬学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせた、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を含む医薬組成物;
4.上のパラグラフ1.01〜1.18に規定されたうちの任意の方法において使用するための、または上記で述べられた医学症状のうちの任意の1つを治療するための医薬組成物を調製するために使用する、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)。
1.01 例えば、上に示したように、そのような治療を必要としている被験者(被験対象)における、リンパ球によって媒介される障害または疾患を予防または治療する方法であって、有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.02 そのような治療を必要としている被験者における、臓器もしくは組織移植拒絶反応、移植片対宿主病、自己免疫疾患、アレルギー疾患、炎症性疾患もしくは症状、または筋肉疾患を予防または治療する方法であって、有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.03 例えば、上に示したように、そのような治療を必要としている被験者における、急性もしくは慢性移植拒絶反応またはT細胞媒介炎症性疾患または自己免疫疾患を予防または治療する方法であって、有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.04 そのような治療を必要としている被験者における、無秩序血管形成、例えば、スフィンゴシン−I−ホスファート(SIP)媒介血管形成を阻害または制御するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.05 そのような治療を必要としている被験者における、新生血管形成過程によって媒介される疾患または無秩序血管形成を伴う疾患を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む。前記方法;
1.06 そのような治療を必要としている被験者における、癌を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.07 そのような治療を必要としている被験者における、末梢神経障害を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.08 そのような治療を必要としている被験者における、ギランバレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経根障害(CIDP)、伝導ブロックを伴う多巣性運動神経障害、およびパラプロテイン血症性脱髄性末梢神経障害から選択される末梢神経障害を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.09 そのような治療を必要としている被験者における、慢性炎症性脱髄性多発神経根障害(CIDP)を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.10 そのような治療を必要としている被験者における、多発性硬化症を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.11 そのような治療を必要としている被験者における、ブドウ膜炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.12 そのような治療を必要としている被験者における、炎症性腸疾患、クローン病または潰瘍性大腸炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.13 そのような治療を必要としている被験者における、炎症性腸疾患を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.14 そのような治療を必要としている被験者における、クローン病を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.15 そのような治療を必要としている被験者における、潰瘍性大腸炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.16 そのような治療を必要としている被験者における、感染性疾患(例えば、ウイルス性感染症)を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.17 そのような治療を必要としている被験者における、ウイルス性感染症を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
1.18 そのような治療を必要としている被験者における、多発性筋炎を予防または治療するための方法であって、治療有効量の本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を前記被験者に投与するステップを含む、前記方法;
2.医薬として使用するための、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)
2.1 上のパラグラフ1.01〜1.18に規定されたうちの任意の方法において、医薬として使用するための、または上記で述べられた医学症状のうちの任意の1つを治療するための本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める);
3.例えば、上のパラグラフ1.01〜1.18に規定された任意の方法において使用するための、または上記で述べられた医療症状のうちの任意の1つを治療するための医薬組成物であって、薬学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせた、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を含む医薬組成物;
4.上のパラグラフ1.01〜1.18に規定されたうちの任意の方法において使用するための、または上記で述べられた医学症状のうちの任意の1つを治療するための医薬組成物を調製するために使用する、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)。
本発明はまた、上記で述べられた医学症状のうちの任意の1つの治療、または上のパラグラフ1.01〜1.18で使用するための医薬の製造で本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)を使用することにも関する。
組合せ療法
本明細書に規定された化合物Iの塩(その任意の結晶形態を含める)は、単独の活性成分で、または例えばアジュバントとして、例えば、急性もしくは慢性の同種移植片もしくは異種移植片拒絶障害または炎症性障害もしくは自己免疫障害を治療または予防する際の免疫抑制もしくは免疫軽減剤または他の抗炎症剤などの他の薬物と組み合わせて;あるいは例えば、悪性細胞の抗増殖剤など、癌治療用の化学療法剤として投与することができる。例えば、本明細書に規定された化合物Iの塩(その任意の結晶形態を含める)は、カルシニューリン阻害剤、例えば、シクロスポリンAまたはFK 506;mTOR阻害剤、例えば、ラパマイシン、40−0−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、CCI779、ABT578またはAP23573;免疫抑制特性を有するアスコマイシン、例えば、ABT−281、ASM981など;コルチコステロイド;シクロホスファミド;アザチオプレン;メトトレキサート;レフルノミド;ミゾリビン;ミコフェノール酸;ミコフェノラートモフェチル;15−デオキシスペルグアリンまたは免疫抑制同族体、類縁体またはその誘導体;免疫抑制モノクロナール抗体、例えば、白血球受容体、例えば、MHC、CD2、CD3、CD4、CD7、CD8、CD25、CD28、CD40、CD45、CD58、CD80、CD86またはそれらのリガンドに対するモノクロナール抗体;他の免疫調節化合物、例えば、CTLA4またはその突然変異体の細胞外ドメインの少なくとも一部分、例えば、非CTLA4タンパク配列、例えば、CTLA4Ig(例えば、指定されたATCC 5 68629)またはその突然変異体、例えば、LEA29Yに結合したCTLA4またはその突然変異体の細胞外ドメインの少なくとも一部分を含む組換え結合分子;接着分子阻害剤、例えば、LF A−Iアンタゴニスト、ICAM−1もしくは−3アンタゴニスト、VCAM−4アンタゴニスト、またはVLA−4アンタゴニスト;または化学療法剤と組み合わせて使用することができる。
本明細書に規定された化合物Iの塩(その任意の結晶形態を含める)は、単独の活性成分で、または例えばアジュバントとして、例えば、急性もしくは慢性の同種移植片もしくは異種移植片拒絶障害または炎症性障害もしくは自己免疫障害を治療または予防する際の免疫抑制もしくは免疫軽減剤または他の抗炎症剤などの他の薬物と組み合わせて;あるいは例えば、悪性細胞の抗増殖剤など、癌治療用の化学療法剤として投与することができる。例えば、本明細書に規定された化合物Iの塩(その任意の結晶形態を含める)は、カルシニューリン阻害剤、例えば、シクロスポリンAまたはFK 506;mTOR阻害剤、例えば、ラパマイシン、40−0−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、CCI779、ABT578またはAP23573;免疫抑制特性を有するアスコマイシン、例えば、ABT−281、ASM981など;コルチコステロイド;シクロホスファミド;アザチオプレン;メトトレキサート;レフルノミド;ミゾリビン;ミコフェノール酸;ミコフェノラートモフェチル;15−デオキシスペルグアリンまたは免疫抑制同族体、類縁体またはその誘導体;免疫抑制モノクロナール抗体、例えば、白血球受容体、例えば、MHC、CD2、CD3、CD4、CD7、CD8、CD25、CD28、CD40、CD45、CD58、CD80、CD86またはそれらのリガンドに対するモノクロナール抗体;他の免疫調節化合物、例えば、CTLA4またはその突然変異体の細胞外ドメインの少なくとも一部分、例えば、非CTLA4タンパク配列、例えば、CTLA4Ig(例えば、指定されたATCC 5 68629)またはその突然変異体、例えば、LEA29Yに結合したCTLA4またはその突然変異体の細胞外ドメインの少なくとも一部分を含む組換え結合分子;接着分子阻害剤、例えば、LF A−Iアンタゴニスト、ICAM−1もしくは−3アンタゴニスト、VCAM−4アンタゴニスト、またはVLA−4アンタゴニスト;または化学療法剤と組み合わせて使用することができる。
用語「化学療法剤」とは、任意の化学療法剤を意味し、限定されないが、化学療法剤として、以下のものが挙げられる。
i.アロマターゼ阻害剤、
ii.抗エストロゲン、抗アンドロゲン(特に、前立腺癌の場合)またはゴナドレリンアゴニスト、
iii.トポイソメラーゼI阻害剤またはトポイソメラーゼII阻害剤、
iv.微小管活性剤、アルキル化剤、抗新生物、抗代謝またはプラチン(platin)化合物、
v.タンパクもしくはリピドキナーゼ活性またはタンパクもしくはリピドホスファターゼ活性を標的とする/減少させる化合物、さらなる抗血管新生化合物または細胞分化過程を誘発する化合物、
vi.ブラディキニンI受容体またはアンジオテンシンIIアンタゴニスト、
vii.シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ビスホスホナート、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、ヘパラナーゼ阻害剤(ヘパランスルファートの分解を予防する)、例えば、PI−88、生物学的応答修飾剤、好ましくは、リンホキンもしくはインターフェロン、例えば、インターフェロンγ、ユビキチン化阻害剤、または抗アポトーシス経路を遮断する阻害剤、
viii.Ras腫瘍形成性イソフォームの阻害剤、例えば、H−Ras、K−RasもしくはN−Ras、またはファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、L−744,832もしくはDK8G557、
ix.テロメラーゼ阻害剤、例えば、テロメスタチン、
x.プロテアーゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤、例えば、ベングアミドもしくはその誘導体、またはプロテオソーム阻害剤、例えば、PS−341および/または
xi.mTOR阻害剤。
i.アロマターゼ阻害剤、
ii.抗エストロゲン、抗アンドロゲン(特に、前立腺癌の場合)またはゴナドレリンアゴニスト、
iii.トポイソメラーゼI阻害剤またはトポイソメラーゼII阻害剤、
iv.微小管活性剤、アルキル化剤、抗新生物、抗代謝またはプラチン(platin)化合物、
v.タンパクもしくはリピドキナーゼ活性またはタンパクもしくはリピドホスファターゼ活性を標的とする/減少させる化合物、さらなる抗血管新生化合物または細胞分化過程を誘発する化合物、
vi.ブラディキニンI受容体またはアンジオテンシンIIアンタゴニスト、
vii.シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ビスホスホナート、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、ヘパラナーゼ阻害剤(ヘパランスルファートの分解を予防する)、例えば、PI−88、生物学的応答修飾剤、好ましくは、リンホキンもしくはインターフェロン、例えば、インターフェロンγ、ユビキチン化阻害剤、または抗アポトーシス経路を遮断する阻害剤、
viii.Ras腫瘍形成性イソフォームの阻害剤、例えば、H−Ras、K−RasもしくはN−Ras、またはファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、L−744,832もしくはDK8G557、
ix.テロメラーゼ阻害剤、例えば、テロメスタチン、
x.プロテアーゼ阻害剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤、メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤、例えば、ベングアミドもしくはその誘導体、またはプロテオソーム阻害剤、例えば、PS−341および/または
xi.mTOR阻害剤。
本明細書で使用される「アロマターゼ阻害剤」という用語は、エストロゲン産生、即ち、それぞれ基材アンドロステンジオンおよびテストステロンのエストロンおよびエストラジオールへの転換を阻害する化合物に関係する。その用語には、限定されないが、ステロイド、特に、アタメスタン、エキセメスタンおよびホンネスタン、詳細には、非ステロイド、特に、アミノグルテチミド、ログレトイミド、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾールおよびレトロゾールが含まれる。アロマターゼ阻害剤である化学療法剤を含む本発明の組合せは、ホルモン受容体である陽性腫瘍、例えば、乳腺腫瘍の治療に特に有用である。
本明細書で使用される「抗エストロゲン」という用語は、エストロゲン受容体レベルでエストロゲンの効果に拮抗する化合物に関係する。その用語には、限定されないが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェン塩酸塩が含まれる。抗エストロゲンである化学療法剤を含む本発明の組合せは、エストロゲン受容体である陽性腫瘍、例えば、乳腺腫瘍の治療に特に有用である。
本明細書で使用される「抗アンドロゲン」という用語は、アンドロゲン性ホルモンの生物学的効果を阻害できる任意の物質に関係し、その用語には、限定されないが、ビカルトアミドが含まれる。
本明細書で使用される「ゴナドレリンアゴニスト」という用語には、限定されないが、アバレリックス、ゴセレリンおよびゴセレリンアセタートが含まれる。
本明細書で使用される「トポイソメラーゼI阻害剤」という用語には、限定されないが、トポテカン、イリノテカン、9−ニトロカンプトテシンおよび高分子のカンプトテシン共役体PNU−166148(国際公開第99/17804号では、化合物Al)が含まれる。
本明細書で使用される「トポイソメラーゼII阻害剤」という用語には、限定されないが、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシンなどのアントラサイクリン、アントラキノンミトキサントロンおよびアントラキノンロソキサントロンならびにポドフィロトキシンエトポシドおよびポドフィロトキシンテニポシドが含まれる。
「微小管活性剤」という用語は、限定されないが、タキサン、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル、ビンカアルカロイド、例えば、ビンブラスチン、特に、ビンブラスチンスルファート、ビンクリスチン、特に、ビンクリスチンスルファート、およびビノレルビン、ジスコデンノリドおよびエポチロンおよびその誘導体、例えば、エポチロンBもしくはその誘導体を含めた微小管安定化剤および微小管脱安定化剤に関係する。
本明細書で使用される「アルキル化剤」という用語には、限定されないが、ブスルファン、クロランブシル、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファランまたはニトロソ尿素(BCNUもしくはGliadeI(商標))が含まれる。
「抗新生物性抗代謝体」という用語には、限定されないが、5−フルオロウラシル、カペシタビン、ゲムシタビン、シタラビン、フルダラビン、チオグアニン、メトトレキサートおよびエダトレキサートが含まれる。
本明細書で使用される「プラチン(platin)化合物」という用語には、限定されないが、カルボプラチン、cis−プラチンおよびオキサリプラチンが含まれる。
本明細書で使用される「タンパクもしくはリピドキナーゼ活性を標的とする/減少させる化合物、またはさらなる抗血管新生化合物」という用語には、限定されないが、タンパクチロシンキナーゼおよび/またはセリンおよび/またはトレオニンキナーゼ阻害剤またはリピドキナーゼ阻害剤、例えば、チロシンキナーゼ受容体の表皮性成長因子ファミリー(ホモもしくはヘテロダイマーとしてEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)、チロシンキナーゼ受容体の血管内皮成長因子ファミリー(VEGFR)、血小板由来の成長因子−受容体(PDGFR)、線維芽細胞成長因子−受容体(FGFR)、インスリン様成長因子受容体1(IGF−IR)、Trk受容体チロシンキナーゼファミリー、Axl受容体チロシンキナーゼファミリー、Ret受容体チロシンキナーゼ、KitlSCFR受容体チロシンキナーゼ、c−Ablファミリーおよびその遺伝子融合産生物のメンバー(例えば、BCR−Abl)、タンパクキナーゼC(PKC)およびセリン/トレオニンキナーゼのRafファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK、FAK、PDKもしくはPI(3)キナーゼファミリーまたはPI(3)−キナーゼ関連キナーゼファミリーのメンバー、および/またはサイクリン依存キナーゼファミリー(CDK)およびその活性に対して別の機作、例えば、タンパクもしくはリピドキナーゼ阻害と無関係である機作を有する抗血管新生化合物のメンバーの活性を標的とし、低減しまたは阻害する化合物が含まれる。
VEGFRの活性を標的とし、低減しまたは阻害する化合物は、特に、VEGF受容体チロシンキナーゼを阻害し、VEGF受容体を阻害し、またVEGFに結合する化合物、タンパクまたは抗体であり、詳細には、国際公開第98/35958号において(例えば、1−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンもしくは薬学的に許容されるその塩、例えば、スクシナート)、国際公開第00127820号において(例えば、N−アリール(チオ)アントラニル酸アミド誘導体、例えば、2−[(4−ピリジル)メチル]アミノ−N−[3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドもしくは2−[(1−オキシド−4−ピリジル)メチル]アミノ−N−[3−トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド)、また国際公開第00/09495号、国際公開第00/159509号、国際公開第98/11223号、国際公開第00/27819号および欧州特許第0769947号において総合的におよび具体的に開示されている化合物、タンパクまたはモノクロナール抗体;Cancer Research 59(1999)5209〜5218でM.Prewettらによって、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,93巻,14765〜14770頁,1996年12月でF.Yuanらによって、Cancer Res. 58,1998,3209〜3214でZ.Zhuらによって、およびToxicologic Pathology,27巻,1号,14〜21,1999でJ.Mordentiらによって記載されたもの;国際公開第00/37502号および国際公開第94/10202号において開示されたもの;Cell 79,1994,315〜328でM.S.O’Reillyらによって記載されたアンギオスタチン(商標);Cell 88,1997,277〜285でM.S.O’Reillyらによって記載されたエンドスタチン(商標);アントラニル酸アミド;ZD4190;ZD6474;SU5416;SU6668;または抗VEGF抗体もしくは抗VEGF受容体抗体、例えば、RhuMabである。
抗体とは、無傷モノクロナール抗体、ポリクロナール抗体、少なくとも2つの無傷抗体から形成される多特異的抗体、および所望の生物学的活性を示す限りにおいての抗体断片を意味する。
表皮性成長因子受容体ファミリーの活性を標的とし、低減しまたは阻害する化合物は、特に、EGF受容体チロシンキナーゼファミリーのメンバー、例えば、EGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4を阻害し、またEGFもしくはEGF関連リガンドに結合する、あるいはErbBおよびVEGF受容体キナーゼに対して2重の阻害効果を有する化合物、タンパクまたは抗体であり、詳細には、国際公開第97/02266号において(例えば、実施例39の化合物)、また欧州特許第0564409号、国際公開第99/03854号、欧州特許第0520722号、欧州特許第0566226号、欧州特許第0787722号、欧州特許第0837063号、米国特許第5747498号、国際公開第98/10767号、国際公開第97/30034号、国際公開第97/49688号、国際公開第97/38983号ならびに、特に、国際公開第96/30347号(例えば、CP358774として公知の化合物)、国際公開第96/33980号(例えば、化合物ZD1839)および国際公開第95103283号(例えば、化合物ZM105180)または国際出願PCT/EP02/08780において総合的におよび具体的に開示された化合物、タンパクまたはモノクロナール抗体;例えば、トラスツズマブ(ヘルペチン(登録商標))、セツキシマブ、イレッサ、OSI−774、CI−1033、EKB−569、GW−2016、El.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3またはE7.6.3である。
PDGFRの活性を標的とし、低減しまたは阻害する化合物は、特に、PDGF受容体、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブを阻害する化合物である。
c−AbIファミリーメンバーおよびその遺伝子融合産生物活性を標的とし、低減しまたは阻害する化合物は、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブ;PD180970;AG957;またはNSC680410である。
タンパクキナーゼC、Raf、MEK、SRC、JAK、FAKおよびPDKファミリーメンバー、またはPI(3)キナーゼもしくはPI(3)キナーゼ関連ファミリーメンバー、および/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーの活性を標的とし、低減しまたは阻害する化合物は、特に、欧州特許第0296110号で開示されたスタウロスポリン誘導体、例えば、ミドスタウリンである;さらなる化合物の例として、例えば、UCN−Ol、サフィンゴール、BAY43−9006、ブリオスタチン1、ペリホシン;イルモホシン;RO318220およびRO320432;GO6976;イシス3521;またはLY333531/LY379196が挙げられる。
さらなる抗血管新生化合物は、例えば、サリドマイド(THALOMID)およびTNP−470である。
タンパクもしくはリピドホスファターゼの活性を標的とし、低減しまたは阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1、ホスファターゼ2A、PTENまたはCDC25の阻害剤、例えば、オカダ酸またはその誘導体である。
細胞分化過程を誘発する化合物は、例えば、レチノイン酸、α−、β−もしくはγ−トコフェロールまたはα−、β−もしくはγ−トコトリエノールである。
本明細書で使用されるシクロオキシゲナーゼ阻害剤という用語には、限定されないが、例えば、セレコキシブ(セレブレックス(登録商標))、ロフェコキシブ(ビオックス(登録商標))、エトリコキシブ、バルデコキシブまたは5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸、例えば、5−メチル−2−(2’−クロロ−6’−フルオロアニリノ)フェニル酢酸が含まれる。
本明細書で使用されるヒストンデアセチラーゼ阻害剤という用語には、限定されないが、MS−275、SAHA、ピロキサミド、FR−901228またはバルプロ酸が含まれる。
本明細書で使用される「ビスホスホナート」という用語には、限定されないが、エトリドン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、プアミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸が含まれる。
本明細書で使用される「マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤」という用語には、限定されないが、コラーゲンペプチド類似およびコラーゲンペプチド非類似阻害剤、テトラサイクリン誘導体、例えば、ヒドロキサマートペプチド類似阻害剤バチマスタトおよびその経口生利用性類似体マリマスタト、プリノマスタト、BMS−279251、BAY12−9566、TAA211またはAAJ996が含まれる。
本明細書で使用される「mTOR阻害剤」という用語には、限定されないが、ラパマイシン(シロリムス)またはその誘導体、例えば、32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32−デオキソラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−ラパマイシン、16−ペント−2−イニルオキシ−32(S)−ジヒドロ−40−0−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンおよび、より好ましくは、40−0−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンが含まれる。ラパマイシン誘導体のさらなる例として、例えば、米国特許第5362718号で開示されたのと同様なCCI779または40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノアート]−ラパマイシンまたはその薬学的に許容される塩、ABT578または40−(テトラゾリル)−ラパマイシン、特に、例えば、国際公開第99/15530号で開示されたのと同様な40−エピ−(テトラゾリル)−ラパマイシン、または、例えば、国際公開第98/02441号および国際公開第O/14387号で開示されたのと同様なラパログ(rapalog)、例えば、AP23573が挙げられる。化合物Iの塩が、他の免疫抑制、免疫調整、抗炎症性または化学治療療法と組み合わせて投与される場合、共投与される免疫抑制、免疫調整、抗炎症性または化学治療化合物の投与量は、用いる共薬物の型、例えば、それがステロイドまたはカルシノイリン阻害剤のいずれであるか、用いる具体的な薬物、治療の症状などに応じて変わることは当然である。
末梢神経障害の治療では、本明細書に規定された化合物Iの塩は、末梢神経障害、例えば、脱髄性末梢神経障害を治療するのに有用であるさらなる治療剤と共に投与することができる。例として、第2の治療剤は、免疫抑制剤(例えば、シクロスポリンA、シクロスポリンG、FK−506、ABT−281、ASM981、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプリン、メトトレキサート、レフルノミド、ミゾリビン、ミコフェノラートモフェチルまたは15−デオキシスペルグアリン)、ステロイド(例えば、プレドニゾンまたはヒドロコルチゾン)、免疫グロブリンまたは1型インターフェロンであってよい。本明細書に規定された化合物Iの塩および第2の薬剤は、同時でも連続的でも投与することができる。
前記に従って、本発明は、以下のさらなる態様を提供する。
5.例えば、上に示したように、非毒性で治療有効な量の、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)と少なくとも1つの第2の薬物物質、例えば、免疫抑制、免疫調整、抗炎症性または化学治療薬物とを、例えば、同時にまたは連続で共投与するステップを含む上に規定したような方法;
6.例えば、上に示したような、a)本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)である第1の薬剤とb)少なくとも1つの共薬剤、例えば、免疫抑制、免疫調整、抗炎症性または化学治療薬物とを含む医薬の組合せ、例えば、キット。
5.例えば、上に示したように、非毒性で治療有効な量の、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)と少なくとも1つの第2の薬物物質、例えば、免疫抑制、免疫調整、抗炎症性または化学治療薬物とを、例えば、同時にまたは連続で共投与するステップを含む上に規定したような方法;
6.例えば、上に示したような、a)本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)である第1の薬剤とb)少なくとも1つの共薬剤、例えば、免疫抑制、免疫調整、抗炎症性または化学治療薬物とを含む医薬の組合せ、例えば、キット。
そのキットは、投与のための説明書を含むことができる。
本明細書で使用される「共投与」または「複合投与」などという用語の意味は、単一の患者に選択された治療剤を投与することを包含しており、治療指示書上、薬剤は、同じ投与経路によって、また同時に投与されるとは限らないことも含まれているものとする。
本明細書で使用される「複合医薬」という用語は、1つを超える活性成分を混合または合わせることによって生成する生成物を意味し、活性成分の組合せには、一定のものと不定のものの双方が含まれる。「一定の組合せ」という用語は、活性成分、例えば、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)と共薬剤の双方が、単一形態または投与体で患者に同時に投与されることを意味する。「不定の組合せ」という用語は、活性成分、例えば、本明細書に規定された化合物Iの塩(その結晶形態を含める)と共薬剤の双方が、別個の形態として、特定の時間制限なしで同時に、平行してまたは連続してのいずれかで患者に投与され、かかる投与によって、患者の体内に治療有効水準の2つの化合物がもたらされることを意味する。後者はまた、カクテル療法、例えば、3つ以上の活性成分の投与にも適用される。
本発明を以下の実施例によって、および添付の図面を参照して例示するが、いかなる意味においても本発明を限定するものではない。
一般的手順
粉末X線回折
粉末X線回折分析(XRPD)を標準法、例えば、Giacovazzo,C.ら(1995),Fundamentals of Crystallography,Oxford University Press;Jenkins,R.およびSnyder,R.L.(1996),Introduction to X−Ray Powder Diffractometry,John Wiley&Sons,New York;Bunn,C.W.(1948),Chemical Crystallography,Clarendon Press,London;またはKlug,H.P.&Alexander,L.E.(1974),X−ray Diffraction Procedures,John Wiley and Sons,New York.に記載の方法に従って調製された試料について実施した。X線分析をBruker D8 Advance Powder X−ray Diffactometerを使用することによって実施した。試料を粉末として分析し、供試体ホルダー上に粉末として置いた。
粉末X線回折
粉末X線回折分析(XRPD)を標準法、例えば、Giacovazzo,C.ら(1995),Fundamentals of Crystallography,Oxford University Press;Jenkins,R.およびSnyder,R.L.(1996),Introduction to X−Ray Powder Diffractometry,John Wiley&Sons,New York;Bunn,C.W.(1948),Chemical Crystallography,Clarendon Press,London;またはKlug,H.P.&Alexander,L.E.(1974),X−ray Diffraction Procedures,John Wiley and Sons,New York.に記載の方法に従って調製された試料について実施した。X線分析をBruker D8 Advance Powder X−ray Diffactometerを使用することによって実施した。試料を粉末として分析し、供試体ホルダー上に粉末として置いた。
XRPD回折角(2θ)は、±0.2°(2θ)の範囲で変動し得る。
以下の実施例の一部では、同じ結晶形態を様々な方法によって調製する。かかる場合、それぞれの方法によって「基本的」に同じXRPD回折パターンを有する同じ結晶形態が生成したので、代表的な同じ特性データを示す。換言すれば、当該のパターンから(実験誤差は許容する)、同じ結晶形態が調製されたことは明白であった。
出発材料の調製
本明細書において別段の指示がない限り、化合物Iの遊離塩基形態は、国際公開第2004/103306号の実施例3に記載されているのと同様に調製することができる。
本明細書において別段の指示がない限り、化合物Iの遊離塩基形態は、国際公開第2004/103306号の実施例3に記載されているのと同様に調製することができる。
図面の概要
本明細書の記載に従って得られた結晶をXRPDによって分析し、その結果を前述の表で示し、かつそれぞれの図で示す。
本明細書の記載に従って得られた結晶をXRPDによって分析し、その結果を前述の表で示し、かつそれぞれの図で示す。
1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)の塩酸塩の結晶形態Aの調製
方法1
化合物Iの遊離塩基(100mg)と1N HCL(193.5μL)をエタノール1mLに添加した。生成溶液を72時間攪拌した。次いで、アセトニトリル(2mL)を添加し、その溶液を終夜攪拌した。白色固体沈殿を真空ろ過によって集めた。
方法1
化合物Iの遊離塩基(100mg)と1N HCL(193.5μL)をエタノール1mLに添加した。生成溶液を72時間攪拌した。次いで、アセトニトリル(2mL)を添加し、その溶液を終夜攪拌した。白色固体沈殿を真空ろ過によって集めた。
方法2
化合物Iの遊離塩基(200mg)と1N HCl(387μL)をエタノール2mLに添加した。化合物Iの遊離塩基を一度溶解してしまってから、その溶液を乾固するまで蒸発させ、非晶質ガラスを形成した。温水浴中で20分間超音波処理しながら、この非晶質ガラス生成物にアセトニトリル(4mL)を分割して添加した。次いで、生成溶液を終夜放置攪拌し、形成された白色固体生成物を真空ろ過によって集めた。
化合物Iの遊離塩基(200mg)と1N HCl(387μL)をエタノール2mLに添加した。化合物Iの遊離塩基を一度溶解してしまってから、その溶液を乾固するまで蒸発させ、非晶質ガラスを形成した。温水浴中で20分間超音波処理しながら、この非晶質ガラス生成物にアセトニトリル(4mL)を分割して添加した。次いで、生成溶液を終夜放置攪拌し、形成された白色固体生成物を真空ろ過によって集めた。
化合物Iの塩酸塩の結晶形態Aの分析
XRPD分析によれば、この生成物は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)の塩酸塩の結晶形態Aであり、上の表1に示す最も顕著なピークおよび図1に示すXRPD図形を有することが示された。
XRPD分析によれば、この生成物は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)の塩酸塩の結晶形態Aであり、上の表1に示す最も顕著なピークおよび図1に示すXRPD図形を有することが示された。
1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)のリンゴ酸塩の結晶形態Aの調製
固体リンゴ酸(26mg)と化合物Iの遊離塩基(100mg)をエタノール1mLに添加した。その溶液を72時間攪拌し、次いで、窒素ガス流によって乾固するまで蒸発させることによって非晶質ガラスを形成した。アセトニトリル(2mL)を非晶質ガラスに添加し、生成白色固体を真空ろ過によって集めた。
固体リンゴ酸(26mg)と化合物Iの遊離塩基(100mg)をエタノール1mLに添加した。その溶液を72時間攪拌し、次いで、窒素ガス流によって乾固するまで蒸発させることによって非晶質ガラスを形成した。アセトニトリル(2mL)を非晶質ガラスに添加し、生成白色固体を真空ろ過によって集めた。
XRPD分析によれば、この生成物は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)のリンゴ酸塩の結晶形態Aであり、上の表2に示す最も顕著なピークおよび図2に示すXRPD図形を有することが示された。
1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)のシュウ酸塩の結晶形態Aの調製
化合物Iの遊離塩基(100mg)とシュウ酸(17.43mg)をエタノール1mLに溶解した。その溶液を72時間攪拌し、形成された沈殿を真空ろ過によって集めた。
化合物Iの遊離塩基(100mg)とシュウ酸(17.43mg)をエタノール1mLに溶解した。その溶液を72時間攪拌し、形成された沈殿を真空ろ過によって集めた。
XRPD分析によれば、この生成物は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)のシュウ酸塩の結晶形態Aであり、上の表3に示す最も顕著なピークおよび図3に示すXRPD図形を有することが示された。
1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)の酒石酸塩の結晶形態Aの調製
方法1
化合物Iの遊離塩基(64.4mg)を、エタノール1mLと0.125mM酒石酸溶液1mLの溶液に溶解した。その溶液を終夜攪拌し、次いで、生成固体を真空ろ過によって集めた。
方法1
化合物Iの遊離塩基(64.4mg)を、エタノール1mLと0.125mM酒石酸溶液1mLの溶液に溶解した。その溶液を終夜攪拌し、次いで、生成固体を真空ろ過によって集めた。
方法2
酒石酸(116mg)をエタノールEtOH 1mLに添加し、50°Cまで加熱して溶解させた。次いで、化合物Iの遊離塩基(400mg)をこの溶液に添加した。30分以内に沈殿が形成された。混合物の混合を2時間続け、スラリーを氷浴中でさらに30分間冷却した。次いで、このスラリーを真空ろ過することによって白色固体を集めた。
酒石酸(116mg)をエタノールEtOH 1mLに添加し、50°Cまで加熱して溶解させた。次いで、化合物Iの遊離塩基(400mg)をこの溶液に添加した。30分以内に沈殿が形成された。混合物の混合を2時間続け、スラリーを氷浴中でさらに30分間冷却した。次いで、このスラリーを真空ろ過することによって白色固体を集めた。
方法3
化合物Iの遊離塩基(50mg)と酒石酸(14.5mg)をエタノール1mLに40°Cで溶解し、その溶液を2時間攪拌した。次いで、その混合物を乾固するまで蒸発させることによって非晶質ガラスを取得した。アセトニトリル(2mL)を添加し、非晶質ガラスは白色結晶性粉末に変化した。白色結晶性粉末を真空ろ過によって集めた。
化合物Iの遊離塩基(50mg)と酒石酸(14.5mg)をエタノール1mLに40°Cで溶解し、その溶液を2時間攪拌した。次いで、その混合物を乾固するまで蒸発させることによって非晶質ガラスを取得した。アセトニトリル(2mL)を添加し、非晶質ガラスは白色結晶性粉末に変化した。白色結晶性粉末を真空ろ過によって集めた。
XRPD分析によれば、この生成物は、1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸(化合物I)の酒石酸塩の結晶形態Aであり、上の表4に示す最も顕著なピークおよび図4に示すXRPD図形を有することが示された。
化合物Iの塩酸塩および酒石酸塩の結晶形態Aの吸湿性
化合物Iの塩酸塩および酒石酸塩の結晶形態Aを実施例1および4に記載の方法に従って調製した。試料の吸湿性をRH95%の雰囲気に暴露することによって試験した。酒石酸塩は、わずかに吸湿性であり、水分吸収量が2.49%であることが判明した。塩酸塩は、吸湿性が小さく、水分吸収量が0.61%であることが判明した。RH93%、25°Cで1日間貯蔵後のXRPDパターンは、いずれの試料でも全く変化を示さなかった。
化合物Iの塩酸塩および酒石酸塩の結晶形態Aを実施例1および4に記載の方法に従って調製した。試料の吸湿性をRH95%の雰囲気に暴露することによって試験した。酒石酸塩は、わずかに吸湿性であり、水分吸収量が2.49%であることが判明した。塩酸塩は、吸湿性が小さく、水分吸収量が0.61%であることが判明した。RH93%、25°Cで1日間貯蔵後のXRPDパターンは、いずれの試料でも全く変化を示さなかった。
化合物Iの塩酸塩および酒石酸塩の結晶形態Aの安定性
化合物Iの塩酸塩および酒石酸塩の結晶形態Aを実施例1および4に記載の方法に従って調製した。次いで、温度および光に対する安定性を以下に記載のように測定した。温度安定性は、80°Cの気密容器に1週間試料を置き(バルクの形態および2つの混合物中1%成分で)、80°C、相対湿度75%で同一容器に1週間置くことによって引き起こされる分解および色変化を測定することによって試験した。XRPDの変化が観察された場合、走査型示差熱分析法(DSC)を使用することによって相転移の温度を測定した。光安定性は、キセノン光からの1200キロルックス時間のキセノン光に試料を暴露した後の分解および色変化を測定することによって試験した。その結果を以下の表5に示す。
化合物Iの塩酸塩および酒石酸塩の結晶形態Aを実施例1および4に記載の方法に従って調製した。次いで、温度および光に対する安定性を以下に記載のように測定した。温度安定性は、80°Cの気密容器に1週間試料を置き(バルクの形態および2つの混合物中1%成分で)、80°C、相対湿度75%で同一容器に1週間置くことによって引き起こされる分解および色変化を測定することによって試験した。XRPDの変化が観察された場合、走査型示差熱分析法(DSC)を使用することによって相転移の温度を測定した。光安定性は、キセノン光からの1200キロルックス時間のキセノン光に試料を暴露した後の分解および色変化を測定することによって試験した。その結果を以下の表5に示す。
これらの結果により、塩酸塩と酒石酸塩の結晶形態は双方とも、高温での分解に対して良好な耐性を示すことが示される。加えて、酒石酸塩の形態は、高湿度の条件下および代表的な医薬組成物と混合した場合分解に対して優れた耐性を示す。
Claims (18)
- 1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩酸塩。
- 実質的に結晶性である、請求項1に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩酸塩。
- 1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩酸塩の結晶形態A。
- 結晶形態が、概ね2θ=8.1°、12.2°、15.8°、18.9°または19.7°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項3に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩酸塩の結晶形態A。
- 結晶形態が、図1に示される粉末X線回折パターンと実質的に同じ粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項3または4に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩酸塩の結晶形態A。
- 1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸のリンゴ酸塩。
- 結晶形態が、概ね2θ=6.8°、13.7°、15.8°、17.2°または20.5°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項6に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸のリンゴ酸塩の結晶形態A。
- 結晶形態が、図2に示される粉末X線回折パターンと実質的に同じ粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項7に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸のリンゴ酸塩の結晶形態A。
- 1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸のシュウ酸塩。
- 結晶形態が、概ね2θ=7.3°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項9に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸のシュウ酸塩の結晶形態A。
- 結晶形態が、図3に示される粉末X線回折パターンと実質的に同じ粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項10に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸のシュウ酸塩の結晶形態A。
- 1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の酒石酸塩。
- 結晶形態が、概ね2θ=6.8°、13.6°または17.9°に少なくとも1つの特異ピークを示す粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項12に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の酒石酸塩の結晶形態A。
- 結晶形態が、図4に示される粉末X線回折パターンと実質的に同じ粉末X線回折パターンを有することを特徴とする、請求項13に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の酒石酸塩の結晶形態A。
- 薬学的に許容されるアジュバント、希釈剤または担体と混合された、請求項1〜14のいずれか1項に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩を含む、医薬組成物。
- 医薬として使用するための請求項1〜14のいずれか1項に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩。
- リンパ球によって媒介される障害または疾患を予防または治療する方法であって、有効量の請求項1〜14のいずれか1項に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩を、そのような治療を必要としている被験者に投与するステップを含む、前記方法。
- 臓器もしくは組織移植拒絶反応、移植片対宿主病、自己免疫疾患、アレルギー疾患、炎症性疾患もしくは症状、または筋肉疾患を予防または治療する方法であって、有効量の請求項1〜14のいずれか1項に記載の1−(4−{1−[(E)−4−シクロヘキシル−3−トリフルオロメチル−ベンジルオキシイミノ]−エチル}−2−エチル−ベンジル)−アゼチジン−3−カルボン酸の塩を、そのような治療を必要としている被験者に投与するステップを含む、前記方法。
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