JP2012510086A - アンチグレア特性を持つ光学物品の製造方法 - Google Patents

アンチグレア特性を持つ光学物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、下記の工程を備える、反射防止特性を持つ光学物品を作る方法に関する。
a)支持体の少なくとも一つの主面上に、1.80以上の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物を備えるゾルを塗布することによって、初期空隙を有する第1の下層を形成する。
b)任意で、少なくとも前記第1の下層の初期空隙と同じ初期空隙を有する第2の下層を、前記第1の下層の上に、1.65未満の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物を備えるゾルを塗布することによって、形成する。
c)前記1またはそれ以上の下層上に、1.50以下の屈折率を持つ光透過性ポリマー材料の上層組成物を塗布する。
d)前記工程(c)で形成された前記上層組成物の前記材料の少なくとも一部を前記1またはそれ以上の下層へ浸透させることによって前記1またはそれ以上の下層が有する前記空隙を充填し、かつ、膜厚が決定された硬化した上層を、前記上層とその前記初期空隙が充填された後の前記1またはそれ以上の下層とが400〜700nm、好ましくは450〜650nmの範囲内の2層反射防止コーティングを形成するように、形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機または無機ガラスで作られた透明な基材上に少なくとも2層反射防止スタックを備え、任意で覆われた光学物品(例えば、眼科用レンズ)を作る方法、および、これにより得られた、反射防止特性を持つ光学物品に関する。
一般に、反射防止コーティング(本願においては、ARともいう)は、通常、透明な基材(例えば、レンズ)の上に直接的にではなく、むしろ、むき出しの基材または接着性および/もしくは耐衝撃性プライマによって覆われた基材上に前もって配置された耐摩耗性コーティング上に配置される。
周知のとおり、反射防止コーティング層は、ほとんどの場合、以下の技術:任意でイオン支援下で行われる蒸発、イオンビームを用いた噴霧、陰極スパッタリング、または、プラズマ支援化学蒸着に従って、真空蒸着によって塗布される。
ゾル−ゲル法によって反射防止コーティングを準備することも、先端技術において周知である。
これらの反射防止コーティングは、スピンコーティングまたはディップコーティングによって配置されてよい。
このような反射防止コーティングは、例えば、特許文献1および特許文献2に記載されている。
これらの文献に記載された方法のいずれもが、眼科用光学分野において幅広く受け入れられた製品を提供できていない。
これらの文献に記載された技術の欠点の1つは、適切な膜厚の制御と、外観上許容し得る(換言すると、特にディップコーティングによって配置された場合に、視覚的に認知できる光学的欠陥がない)反射防止コーティングとを得るための困難の中に位置している。
液体技術、特に、ゾル−ゲル法を使用することによって配置されたこれらの反射防止コーティングの光学的または機械的な特性は、従来の技術(蒸発)を用いて得られた反射防止コーティングのそれと比較して、しばしば劣る。
これらの様々な欠点の結果、ゾル−ゲル法によって配置された反射防止コーティングは、眼科用光学分野において、いまだ発展が不十分である。
それゆえ、商業的に入手可能な、眼科用光学分野においてゾル−ゲル法を用いて得られる反射防止コーティングは多くなく、それらは、高価な方法であるスピンコーティングによって配置される。
特許文献3には、シリカ中空粒子から得られる単層ARコーティングが記載されている。耐摩耗および引っかき抵抗性、耐湿性、および、それが全て組み合わされた処理に対する耐性、ならびに、このようなARコーティングの光学特性は、改善されることが望まれている。
関連分野では、特許文献4においては、基材とポリマー層との間の界面に形成される干渉縞の課題を、基材とポリマー性質の層との間にコロイド状の鉱物酸化物粒子に基づいた初期に多孔質である4分の1波長板(λ/4)を挿入することによって、解決する提案がなされており、その空隙は、ポリマー層の材料またはポリマー性質である場合には基材の材料によって、少なくとも一部が充填され、通常、全体的またはほとんど全体的に充填されている。このような構造は、干渉縞強度を効果的に低減する。
特許文献4に記載された発明の好ましい実施形態においては、4分の1波長板が直接的に基材の一面に接触し、かつ、基材の他面は直接的に耐衝撃性プライマコーティングに接触し、次に、耐摩耗性コーティングによって覆われる。
このスタックにおいて、4分の1波長板の機械的表面特性は、主要な役割を演じない。なぜなら、この層は、その表面が外的な物理事象に直接的に曝されない中間層だからである。
この文献に記載された4分の1波長板は、反射防止スタックではない。
定義によれば、反射防止コーティングは、基材から最も離れて、レンズ外面に提供された、空気/レンズ界面での反射を減らす反射防止スタックを意味する。
反射防止コーティングは、空気と接触し、または、優れた追加層を介して空気から離され、外的な物理事象に対抗することを意図されている。
したがって、反射防止スタックは、その外面上に、その機械的表面特性を変える、通常50nmより薄い、好ましくは10nmより薄い、さらに好ましくは5nmより薄い、優れた追加層が覆われてよく、例えば、先端技術においてよく知られた疎水性および/または疎油性の層であり、結果的に、防汚特性を改善する。
その場合、この優れた外層は、レンズ−空気界面を形成する。そのような層は、ARスタックの光学特性を変更しないか、または、ごくわずかに変更する。
また、エッジング作業の実施を促進するために一時的な層が防汚層上に配置されてもよく、そのようなエッジング処理の後に取り除かれる。
米国特許第5,104,692号明細書 米国特許第4,590,117号明細書 国際公開第2006/095469号 国際公開第03/056366号
本発明の第1の目的は、反射防止コーティングを作る方法を提供することであり、そのスタックは、液体プロセス、つまり、連続的に溶液(特にゾル−ゲル型)を配置する手段によって得られ、それは、液体プロセス配置、特に、ディップコーティング(特に、液体の加熱が、その配置後および次の液体の配置前において、特別必要とされない)を使用することによって容易に実行される。
本発明の第2の目的は、実質的に液体プロセスの手段によって得られ、その光学的および/または機械的特性が先端技術において知られた反射防止コーティングと比べて改善された、反射防止コーティングを提供することである。
さらに、本発明は、いかなる外観欠陥もない反射防止コーティングを提供することも目的とする。
本発明によれば、反射防止コーティングは、ある程度の空隙を有する単層または多層のスタックを配置すること、および、このスタックの表面上に、少なくともその一部が1またはそれ以上の多孔質層の中に拡散し、その空隙を充填する硬化性組成物によって作られた上層を塗布することによってもたらされる。
この硬化性組成物が層に拡散した後、残留した硬化性組成物層の厚さを調整することによって、例えば、高屈折率/低屈折率(HI/LI)2層型で、それぞれ、λ/2−λ/4またはλ/2−3λ/4の光学的深さを持つ反射防止コーティングが形成され得る。
HIおよびLI層のそれぞれの定義は、各種の特別な層の記載の関係で以下に与えられるが、任意の反射防止コーティングHIまたはLI層に一般化されてもよい。
したがって、本発明は、下記の工程を備える、反射防止特性を持つ光学物品を作る方法に関する。
a)支持体の少なくとも一つの主面上に、1.80以上の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備えるゾルを塗布することによって、1.80以上の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備え、初期空隙を有する第1の下層を形成する。
b)任意で、少なくとも前記第1の下層の初期空隙と同じ、好ましくはそれ以上の初期空隙を有する第2の下層を、前記第1の下層の上に、1.65未満の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備えるゾルを塗布することによって、形成する。
c)前記1またはそれ以上の下層上に、1.50以下の屈折率を持つ光透過性ポリマー材料の上層組成物を塗布する。
d)前記工程(c)で形成された前記上層組成物の前記材料の少なくとも一部と任意で前記バインダの一部とを前記1またはそれ以上の下層へ浸透させることによって前記1またはそれ以上の下層が有する前記空隙を充填し、かつ、膜厚が決定された硬化した上層を、前記上層とその前記初期空隙が充填された後の前記1またはそれ以上の下層とが400〜700nm、好ましくは450〜650nmの範囲内の2層反射防止コーティングを形成するように、形成する。
本明細書では、「反射防止コーティング」または「反射防スタック」は、面当りのR値が2.5%以下であるコーティングを意味する意図である。Rである「平均視感反射率」は、基準ISO13666:1998で定義され、基準ISO8980−4に従って測定されたようなものであり、言い換えれば、380〜780nmの可視スペクトルの全範囲内での分光反射率加重平均である。
本発明の方法によって得られる反射防止コーティングは、面当り2%未満、より好ましくは面当り1.5%以下、さらに好ましくは面当り1%以下のR値の到達を可能にする。
好ましくは、2層反射防止コーティングは、500〜600nmの範囲の波長λで、λ/2−λ/4またはλ/2−3λ/4の光学的深さを有するスタックを形成する。
好ましくは、その初期空隙が充填された後の第1の下層は、100〜160nmの範囲の物理膜厚を有する。
本発明の反射防止コーティングが配置された被覆物品の概略図である。 本発明の第1の下層によって覆われた物品の概略図である。 本発明の第1の実施形態の2層反射防止コーティングを形成する、下層および上層によって覆われた物品の概略図である。 上層が配置される前に本発明の2つの下層で覆われた物品の概略図である。 本発明の第2の実施形態によって得られた反射防止コーティングで覆われた物品の概略図である。
本発明の第1の実施形態では、第2の下層を形成する任意の工程b)を備えず、2層反射防止コーティングは、その初期空隙が充填された後の第1の下層を備え、かつ、上層からなる。
上層がλ/2−λ/4またはλ/2−3λ/4型の反射防止コーティングに属するかどうかによって、上層は、好ましくは70〜90nmまたは250〜290nmの範囲内の物理膜厚を有する。
本発明の第2の実施形態では、工程b)は実行される、すなわち、第2の下層は配置される。その後、上層組成物が配置され、上層組成物の材料の全体は、これによって下層を充填するために、下層に浸透できる。この実施形態においては、2層反射防止コーティングは、その孔が充填された後の第1および第2の下層を用いて形成される。
本発明のこの実施形態において、「上層組成物の材料の全体が浸透できる」とは、上層の材料が、下層空隙に浸透し充填した後に、得られるARスタックの光学的特性における重大な変化を引き起こすことなく、もはや残留層を有さないか、または、数ナノメートルの極薄層を形成することを意味することを意図する。
上述の2層反射防止コーティングに加えて、当業者は、10〜30nmのHI下層と80〜120nmのLI上層とを持つ2層ARコーティングのような他の厚さ範囲を構想してもよい。
下層組成物について、より詳細に記載する。
本願においては、特別の定めのない限り、屈折率は、589nmの波長で、25℃で決定される。
初期空隙を有する第1の下層組成物は、1.80以上の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備えるゾルに基材を浸漬させるか、または、このゾルをスピンコーティングするかによって得られ、浸漬が好ましい。
ディップコーティングに関して、配置される厚さは、ゾルの固形分、粒子径、および、ディウェッティング速度(ランドー−レビッチ則)に依存する。したがって、ゾル組成物、粒子径、下層内に拡散してその空隙を充填する上層組成物の結果として生じる材料の屈折率、および、望ましい厚さを得るために適切なディウェッティング速度を考慮すれば、そのような充填は、配置された下層の厚さを実質的に変更しないという事実があるため、コロイド状の鉱物酸化物層に要求される厚さが決定され得る。
配置された層を乾燥した後、期待された厚さを持つ多孔質のコロイド状の鉱物酸化物層が得られる。
層空隙は、重要なパラメータであって、バインダがない場合には、好ましくは少なくとも40体積%、より好ましくは少なくとも50体積%であるべきであり、バインダがある場合には、少なくとも25体積%、より好ましくは少なくとも30体積%であるべきである。
配置後における層の乾燥は、20〜130℃、好ましくは20〜120℃の範囲の温度下で、通常15分間よりも短い時間で、実行されてよい。
好ましくは、乾燥は、室温(20〜25℃)下で実行される。室温下での好ましい処理時間は、約3〜5分間の範囲である。
層の空隙は、偏光解析法によって測定された層の屈折率から計算されてよい。
バインダを持たない層に関して
多孔質のコロイド状の鉱物酸化物層の空隙は、p=V/(V+V)である。ここで、Vは層の細孔容積であり、Vは層の鉱物酸化物の体積である。
層の空隙は、ここでは、バインダを持たない空隙と同じである。
層の空隙値pは、下記の屈折率から計算され得る:
−n (偏光解析法によって測定される)多孔質鉱物層の屈折率、
−n 鉱物酸化物粒子(複数の酸化物が使用される場合には任意で混合される)および関係式:n=p+n (1−p)の平均屈折率、ここで、pは細孔容積率であり、細孔は空気によって充填され、かつ、鉱物酸化物体積率が1−pであるとみなしている。
バインダを持つ層について
層空隙pは、下記の関係式から計算される:
(1) n=p+X +x
ここで、nは鉱物酸化物多孔質層の屈折率であり、
層の空隙であるp=V/Vtotal
は層の鉱物酸化物体積率
=V/Vtotal
は層のバインダ体積率
=V/Vtotal
,V,V,Vtotalは、それぞれ、孔(空気)、鉱物酸化物、バインダ、および全部の層によって占められた体積であり、nは、鉱物酸化物粒子の平均屈折率であり、
は、バインダの屈折率であり、
(2) p+x+x=1
(3) (x/x)=(m/m)・(d/d
=鉱物酸化物密度、
=バインダ密度、
=層中のバインダの固形分、
=相中の鉱物酸化物の固形分。
いかなるバインダも無い中での空隙は、p’=p+xによって定義される、つまり、バインダ体積が空気で占められた場合に層が有するであろう空隙に対応する。
pおよびp’値は、偏光解析法によるn、既に知られたnおよびn指数、ならびに、実験的にセットされたm/m比を測定することによって得られる。
各種の屈折率は、25℃、波長589nmで決定される(n25 )。
好ましくは、その初期空隙が充填された後の第1の下層は、少なくとも1.70、好ましくは少なくとも1.75、より好ましくは1.75〜1.85の範囲の高屈折率を有する。
第2の下層が配置され、かつ、その初期空隙が充填されたとき、これは、一般的に、70〜90nmまたは250〜290nmの物理膜厚を有してよい。
下層内における1またはそれ以上のコロイド状の鉱物酸化物の粒子径は、5〜80nm、好ましくは10〜30nmの範囲内である。
特に、鉱物酸化物は、小さなサイズの粒子(つまり、10〜15nmの範囲)と大きなサイズの粒子(つまり、30〜80nmの範囲)との混合物で構成されてもよい。
第1の下層における1またはそれ以上のコロイド状の鉱物酸化物は、好ましくは、TiO、ZrO、SnO、Sb、Y、Ta、および、これらの組み合わせから選ばれる。
特定の実施形態では、分散された粒子は、TiO、SnO、ZrOおよびSiOに基づく複合構造を有する。そのような構造では、チタンTiOは、ルチルであるのが好ましい。なぜなら、チタンルチル相は、アナターゼ相よりも低光活性だからである。
ZnO、IrO、WO、Fe、FeTiO、BaTi、SrTiO、ZrTiO、MoO、CO、SnO、ビスマスに基づく三元酸化物、RuO、Sb、BaTi、MgO、CaTiO、V、Mn、CeO、Nb、RuSからなる群から選ばれる他の酸化物またはカルコゲン化物も、高指数層のために、ナノ粒子として使用されてよい。
特に望ましいコロイドの例は、1120 Z 9 RS−7 A15コロイド(2.48の屈折率を持つ複合TiO粒子)または1120 Zコロイド(8RX7−A15)(2.34の屈折率を持つ複合TiO粒子)である。両方のコロイドは、CCIC社から得られてよい。
バインダは、一般的には、下層の光学特性に影響を及ぼさず、かつ、鉱物酸化物粒子の基材表面への凝集性および粘着性を高めるポリマー材料である。
好ましいバインダは、ポリウレタンラテックスおよび(メタ)アクリルラテックスであり、特にポリウレタン型ラテックスである。
バインダは、好ましくは、ポリウレタンラテックスである。
バインダは、存在する場合、一般的に、下層における鉱物酸化物の乾燥総質量の0.1〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%を占める。
好ましくは、第1および第2の下層のいずれもが、バインダを含有しない。
第2の下層は、存在する場合、1.65未満の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物を備え、かつ、第1の下層の初期空隙と同じか好ましくはより高い初期空隙を有する。
第2の下層の空隙が第1の下層のそれよりも高い場合、第1の下層と比べて多量の上層組成物が、第2の下層に浸透し、同じ物を充填するという結果となる。
上層の屈折率が低いため、そのように用意された2つの下層内の異なる空隙を充填することにより、これら2層の間の指数が異なるという結果となり、第2の下層が第1の下層よりも低い指数を有する。
第2の下層は、存在する場合、少なくとも1つの低指数のコロイド状の鉱物酸化物(n25 ≦1.50)、好ましくはコロイド状のシリカと、適切な場合、低量の少なくとも1つの高指数のコロイド状の鉱物酸化物(n25 >1.54)とを備える。高指数のコロイド状の鉱物酸化物は、通常、第1の下層の製造に関して言及された高指数のコロイド状の鉱物酸化物から選ばれる。
好ましいコロイド状のシリカは、ステーバー法の手段によって準備される。ステーバー法は、エタノール中でエチルテトラシリケート(Si(OCまたはTEOS)をアンモニア触媒を介して加水分解した後に縮合する、単純かつよく知られた方法である。その方法は、エタノール中で直接得ることを可能し、ほとんど単分散の粒子の集団であって、調整可能な粒子サイズおよび粒子表面(SiO−NH4+)である。
第2の下層の屈折率を減らす目的のために、国際公開第2006/095469号(特許文献3)や特開2001−233611号公報に記載されたようなシリカ中空粒子を使用することが可能である。
しかしながら、理由に関する機械的特性にとっては、従来のシリカ粒子を使用することが好ましい。
好ましくは、第2の下層における低指数のコロイド状の鉱物酸化物/高指数の鉱物酸化物の質量比は、0〜10%、好ましくは0〜5%である。
より好ましくは、第2の下層は、高屈折率のコロイド状の鉱物酸化物を含有しない。
好ましくは、低屈折率(LI)を持つ上層組成物は、低屈折率、すなわち屈折率が1.38〜1.53、好ましくは1.40〜1.50、より好ましくは1.45〜1.49である材料を提供し、かつ、前もって配置された下層内への浸透と、その空隙の充填とが可能である硬化性組成物、好ましくは熱硬化性組成物で作られてよい。
好ましい実施形態においては、(LI)上層組成物は、少なくとも1つのシラン、好ましくは少なくとも1つのエポキシアルコキシシランの加水分解物である。
好ましいエポキシアルコキシシランは、エポキシ基と、ケイ素原子に直接結合された3つのアルコキシ基とを備える。とりわけ、エポキシアルコキシシランは、下記式(I)を有する。
ここで、Rは、1〜6の炭素原子を備えるアルキル基であり、好ましくはメチル基またはエチル基である。Rは、メチル基または水素原子である。aは1〜6の整数である。bは、0,1または2である。
そのようなエポキシシランの例は、γ−グリシドキシプロピル−トリエトキシシランまたはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチル−トリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、グリシドキシメチルトリプロポキシシラン、グリシドキシメチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシエチルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリブトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、γ−プロポキシブチルトリブトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、δ−グリシドキシブチルトリプロポキシシラン、α−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシブチルトリプロポキシシランおよびα−グリシドキシブチルトリブトキシシランを含む。
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましく使用される。
他の好ましいエポキシシランは、エポキシジアルコキシシランであり、例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル−メチルジイソプロペノキシシランおよびγ−グリシドキシエトキシプロピルメチルジメトキシシランである。
シランに基づく加水分解物は、それ自体が知られた方法で準備される。
加えて、組成物は、エポキシ基を持たないトリもしくはジアルコキシシラン、または、式Si(W)の前駆体化合物を含んでもよい。ここで、W基は、加水分解性基であり、全てのW基が同時に水素原子ではないという条件で、同一または異なる。
そのような加水分解性のW基は、好ましくはOR,Cl,Hであり、Rはアルキル基、好ましくはC〜Cのアルキル基であり、例えば、CH,C,Cである。
米国特許第4,211,823号明細書に記載された技術を使用してもよい。
(LI)低指数上層の硬化性組成物は、前駆体フルオロシランを備えていてもよい。これにより、上層および存在する場合には第2の下層の材料マトリクスに低屈折率が提供され、より効果的な反射防止コーティングが得られる。しかしながら、前駆体フルオロシランは、上層の硬化性組成物において少量使用されることが好ましい。なぜなら、その屈折率が低くなるほど、充填された後の下層屈折率(または、2つの下層を使用する場合、第1の下層屈折率)の削減により寄与するからである。一方、ARコーティングが効果的であるためには、下層屈折率は高い必要がある。実際、前駆体フルオロシランが上層組成物中でより多くなるに従って、空隙の充填前において、スタックの下層(または、スタックの第1の下層)の屈折率はより高くなるべきである。前駆体フルオロシランの含有量は、好ましくは、上層組成物に含有されるシランの総量のうち、最大でも20質量%であり、より好ましくは最大でも10質量%である。
前述したように、前駆体フルオロシランは、1分子当り少なくとも2つの加水分解性基を備える。
前駆体フルオロシラン加水分解性基(以下の記載におけるX)は、ケイ素原子に直接結合している。
より正確には、好ましい前駆体フルオロシランは、下記式のフルオロシランを含む。
1.Rf−SiR’3−a
ここで、RfはC〜C20のフッ素化有機基であり、R’は一価のC〜Cの炭化水素基であり、Xは加水分解性基であり、aは0〜2の整数である。
2.CFCHCH−SiR’3−a
ここで、R’,Xおよびaは、上記で定義されたものである。
好ましくは、Rfは、式C2n+1−YまたはCFCFCFO(CF(CF)CFO)CF(CF)Yのポリフルオロアルキル基である。Yは、(CH,CHO,NR”,CO,CONR”,S,SOおよびSONR”である。R”は、HまたはC〜Cのアルキル基である。nは、2〜20の整数である。yは、1または2である。jは、1〜50、好ましくは1〜20の整数である。mは、1〜3の整数である。
前駆体フルオロシランは、好ましくはポリフルオロエーテルであり、より好ましくはポリ(パーフルオロエーテル)である。これらのフルオロシランは周知であり、特に、米国特許第5,081,192号明細書;米国特許第5,763,061号明細書、米国特許第6,183,872号明細書;米国特許第5,739,639号明細書;米国特許第5,922,787号明細書;米国特許第6,337,235号明細書;米国特許第6,277,485号明細書および欧州特許第933377号明細書に記載されている。
フルオロシランの他の好適な種類は、米国特許第6,277,485号明細書に記載されたフルオロポリエーテル基を含有するものである。
これらのフルオロシランは、下記の一般式を有する。
ここで、Rfは、一価または二価のパーフルオロポリエーテル基であり;Rは、二価のアルキレン基、アリレン基またはこれらの組み合わせであり、任意で1もしくはそれ以上のヘテロ原子または官能基を含有し、任意でハロゲン原子と置換され、好ましくは2〜16の炭素原子を含有し;Rは、低アルキル基(つまり、C〜Cアルキル基)であり;Yは、ハロゲン原子、低アルコキシ基(つまり、C〜Cアルコキシ基、好ましくはメトキシ基またはエトキシ基)または低アシロキシ基(つまり、−OC(O)R、ここで、RはC〜Cアルキル基である)であり;xは0または1であり;yは1(Rfが一価)または2(Rfが二価)である。
適切な化合物は、一般的には、少なくとも1000の数平均分子量を有する。
好ましくは、Yは低アルコキシ基であり、Rfはパーフルオロポリエーテル基である。
他の望ましいフルオロシランは、下記の式を有するものである。
ここで、nは5,7,9または11であり、Rはアルキルラジカル、好ましくはC〜Cアルキルであり、例えば、−CH,−Cおよび−Cである。
ここで、n’は7または9であり、Rは上記で定義されたものである。
さらに、望ましいフルオロシランは、米国特許第6,183,872号明細書に記載された、フルオロポリマーを含有する有機基である。
Si基を持つ、フルオロポリマーを含有する有機基は、下記一般式で表され、5.102〜1.105の範囲の分子量を有する。
ここで、Rfはパーフルオロアルキル基を示し、Zはフッ素原子またはトリフルオロメチル基を観し、a+b+c+d+eが1以上であって、かつ、下付き文字a,b,c,dおよびeによって括弧に入れられた繰返し単位の順序が示されたものに限定されないという条件で、a,b,c,dおよびeは各々独立して0または1以上の整数を示す;Yは水素原子または1〜4の炭素原子を含有するアルキル基を示す;Xは水素、臭素またはヨウ素原子を示す;Rはヒドロキシ基または加水分解性基を示す;Rは水素原子または一価の炭化水素基を示す;lは0,1または2であり;mは1,2または3であり;n”は1以上の整数、好ましくは少なくとも2である。
望ましいフルオロシランは、オプツールDSX(登録商標)の商品名で販売されている。
トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロクチル−1−トリエトキシシラン(CF(CFCHCHSi(OC)は好ましく使用される。
組成物が前駆体フルオロシランを備える場合、結果として得られる反射防止コーティングは、防汚特性を有してもよく、これにより、その後に、疎水性および/または疎油性の層を配置する必要がなくなる。
上層組成物は、屈折率が低い、一般的には1.52未満、より好ましくは1.50未満であるべきコロイドを含んでもよい。一般的には、使用されるコロイドはコロイド状のシリカである。
コロイド状のシリカの固形分は、通常、上層組成物の理論固形分質量の0〜50質量%でよい。
理論固形分は、欧州特許第614957号明細書に記載されているように計算される。
コロイド状のシリカの粒子径が小さい場合には、これらの粒子は、多孔質の下層内に浸透する。
粒子径が細孔径よりも大きい場合には、コロイドは下層の表面に残ったままとなって、非コロイド状の硬化性材料だけが細孔容積に浸透してもよい。
上層組成物は、通常、硬化触媒を含む。
上層組成物にとっての硬化触媒の適切な例は、なかでも、アルミニウム化合物、とりわけ、
−アルミニウムキレート、および、
−以下に詳しい、式(II)または(III)の化合物
から選ばれるアルミニウム化合物を含む。
ここで、RおよびR’は、1〜10個の炭素原子を持つ直鎖状または分岐状のアルキル基であり、R”は、1〜10個の炭素原子を持つ直鎖状または分岐状のアルキル基、フェニル基、または下記の基である。
ここで、Rは上記で定義されたものであり、nは1〜3の整数である。
周知のように、アルミニウムキレートは、アルコラートまたはアシル酸アルミニウムが、窒素および硫黄を含まず配位原子として酸素を備える金属イオン封鎖剤と反応することによって形成される化合物である。
アルミニウムキレートは、式(IV)の化合物から選ばれるのが好ましい。
AlX3−v (IV)
ここで、XはOL基であって、Lは1〜10個の炭素原子を備えるアルキル基であり、Yは、少なくとも、式(1)または(2)の化合物に由来する1つの配位子である。
(1) MCOCHCOM
(2) MCOCHCOOM
ここで、M,M,MおよびMは1〜10個の炭素原子を持つアルキル基であり、vは0,1または2である。
式(IV)の化合物の例は、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセトアセタートビスアセチルアセトナート、アルミニウムビスエチルアセトアセタートアセチルアセトナート、アルミニウムジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセタート、および、アルミニウムジ−n−プロポキシドモノ−メチルアセトアセタートを含む。
式(III)または(IV)の化合物のなかでは、R’がイソプロピル基またはエチル基であり、RおよびR”がメチル基であるものが選ばれるのが好ましい。
特に、上層組成物の硬化触媒として、組成物総量の0.1〜5質量%のアルミニウムアセチルアセトナートを使用することが有利である。
他の硬化触媒を使用してもよく、例えば、POLYCAT SA−1/10(登録商標)、DABCO 8514(登録商標)、およびDABCODA−20(登録商標)の商品名でAir Products社により販売されている触媒であるアミン塩;METATIN 713(登録商標)の商品名でAcima社により販売されている製品などのスズ塩;等である。
上層組成物は、1またはそれ以上の界面活性剤、特に、フッ素化された、または、フルオロシリコン化された(fluorosiliconated)界面活性剤を備えてよく、通常、総量に対して0.001〜1質量%、好ましくは0.01〜1質量%である。好ましい界面活性剤は、3M社が販売しているFLUORAD(登録商標)FC430、EFKA社が販売しているEFKA3034(登録商標)、BYK社が販売しているBYK−306(登録商標)、およびBORCHERS社が販売しているBaysilone OL31(登録商標)を含む。
また、下層組成物も上述したような界面活性剤を備えてもよいが、含有しないのが好ましい。
本発明の下層組成物と同様に、上層組成物は、通常、少なくとも1種の有機溶媒を含む。本発明での使用に好適な有機溶媒は、アルコール、エステル、ケトン、テトラヒドロピラン、およびこれらの組み合わせを含む。
アルコールは、メタノール、エタノール、およびイソプロパノールなどのC〜Cの低級アルコールから選ばれるのが好ましい。
エステルは、酢酸塩(アセテート)から選ばれるのが好ましく、酢酸エチルは特に言及されるべきである。
ケトンの中では、メチルエチルケトンが好ましく使用される。
好適な溶媒は、例えば、下記のものを含む。
メタノール(CHOH、Carlo Erba社製)、
1−プロパノール(CHCHCHOH、VWR International社製)、
1−メトキシ−2−プロパノール(CHCH(OH)CHOCH、Sigma Aldrich社製)、
4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン((CHC(OH)CHCOCH、VWR International社製)、
2−メチル−2−ブタノール((CHC(OH)CHCH、Sigma Aldrich社製)、
ブトキシエタノール(CH(CHOCHCHOH、Sigma Aldrich社製)、
水/有機溶媒の混合物、または、
少なくとも1種のアルコールを含有するこれらの溶媒の組み合わせ。
(HI)および(LI)組成物は、紫外線吸収剤または顔料などの他の添加剤を含んでもよい。
上記で定義したような本発明の物品を作る方法において、本発明の下層または上層組成物は、それ自体が周知な液体プロセス、つまり、具体的には、ディップコーティングによる配置、またはスピンコーティングによる配置を手段として用いて、好適な技術によって配置されてよい。
ディップコーティングによる配置が好ましく、本発明の方法は、特にこの配置技術によく適合する。なぜなら、光学的欠陥の発生を削減し、または回避さえするからである。
本発明の方法は、一般的に、各層の配置の間に、後の層を配置する前に先の層を乾燥および/または予備硬化する工程を備える。
上層組成物に関しては、少なくとも部分的にまたは全体的に、硬化が行われる前に下層内に拡散してしまうべきである。
一般的には、拡散および充填の時間は短く、これらの作用は、ディップコーティングまたはスピンコーティングの配置作業中に少なくとも一部が開始してもよい。
予備硬化は、例えば、室温下で行われる乾燥作業、任意で室温下でエアフローを使用した冷却工程がその後に行われる赤外線処理、またはオーブン内での従来の乾燥である。
予備硬化は、室温下で行われる乾燥作業であるのが好ましい。
反射防止コーティングの正確な再現性および光学的欠陥がないことを確実にするためには、再現可能な条件の下で配置が実行されるのが好ましい。
通常、湿度が一定に制御された下で作業を行うことが特に望ましい。
高含水率条件下(55%より高い)、環境湿度に相当する条件下、または低含水率条件下(一般的に5〜40%)にて、作業を行うことは可能である。
一般的に、低含水率条件が好ましい(10%以下)。
含水率の制御は当技術分野で周知であり、例えば、米国特許第5,856,018号明細書、米国特許出願公開第2005/0233113号明細書、米国特許出願公開第2005/0266208号明細書に記載されている。
本発明の反射防止コーティングは、適切な任意の基材上に配置されてもよく、有機ガラスか無機ガラスかによらず、例えば、有機ガラスに属する眼科用レンズであり、その基材はむき出しであってもよく、任意で、耐摩耗性もしくは耐衝撃性のコーティング、または従来使用されている任意のコーティングによって覆われていてもよい。
本発明の光学物品において使用される適切な有機ガラス基材は、ポリカーボネート基材(PC)、および、アルキルメタクリレート、特に、メチル(メタ)アクリレートおよびエチル(メタ)アクリレートなどのC〜Cのアルキルメタクリレート、ポリエトキシル化ビスフェノレートジメタクリレート(polyethoxylated bisphenolate dimethacrylates)などのポリエトキシル化芳香族(メタ)アクリレート、直鎖状または分岐状の脂肪族または芳香族ポリオールアリルカーボネートなどのアリル誘導体を重合することにより得られる基材、ならびに、チオ(メタ)アクリル酸基材、ポリチオウレタン基材、およびポリエピ硫化物基材を含む。
望ましい基材は、例えば、エチレングリコールビスアリルカーボネート、ジエチレングリコールビス2−メチルカーボネート、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、エチレングリコールビス(2−クロロアリルカーボネート)、トリエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、1,3−プロパンジオールビス(アリルカーボネート)、プロピレングリコールビス(2−エチルアリルカーボネート)、1,3−ブチレンジオールビス(アリルカーボネート)、1,4−ブテンジオールビス(2−ブロモアリルカーボネート)、ジプロピレングリコールビス(アリルカーボネート)、トリメチレングリコールビス(2−エチルアリルカーボネート)、ペンタメチレングリコールビス(アリルカーボネート)、イソプロピレンビスフェノール−Aビス(アリルカーボネート)を含むポリオールアリルカーボネートを重合することによって得られる基材を含む。
特に望ましい基材は、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートを重合することによって得られる基材であり、PPG INDUSTRIE社からCR39(登録商標)の商品名で販売されている(ESSILOR社によるORMA(登録商標)レンズ)。
他の望ましい基材は、チオ(メタ)アクリル酸モノマーを重合することによって得られる基材を含み、例えば、仏国特許出願公開第FR−A−2734827号明細書に記載されている。
上述したモノマーの混合物を重合することによって基材が得られてもよいことは言うまでもない。
基材は、1.50〜1.80、好ましくは1.60〜1.75の範囲の屈折率を有することが好ましい。
本発明の他の実施形態によれば、反射防止コーティングは薄いポリマーフィルム(一般的に50〜200ミクロン、好ましくは75〜125ミクロン)上に配置される。
この被覆されたフィルムは、その後、上述した基材の表面に接着されてもよい。
眼科用レンズなどの透明なポリマー材料によって作られた物品に従来使用されている全ての耐衝撃性プライマ層は、耐衝撃性プライマ層として適切に使用される。
好ましいプライマ組成物は、特開昭63−141001号公報および特開昭63−87223号公報に記載された組成物などの熱可塑性ポリウレタンに基づく組成物、米国特許第5,015,523号明細書に記載された組成物などのポリ(メタ)アクリル酸プライマ組成物、欧州特許第0404111号明細書に記載された組成物などの熱硬化性ポリウレタンに基づく組成物、米国特許第5,316,791号明細書および欧州特許第0680492号明細書に記載された組成物などのポリ(メタ)アクリル酸ラテックスおよびポリウレタンラテックスに基づく組成物を含む。
好ましいプライマ組成物は、ポリウレタンに基づく組成物、および、ラテックス特にポリウレタンラテックスに基づく組成物である。
ポリ(メタ)アクリル酸ラテックスは、例えば、エチルもしくはブチル(メタ)アクリレート、または、メトキシもしくはエトキシエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレートと通常少量の少なくとも1種の例えばスチレンなどのコモノマーとから実質的になる共重合体に由来するラテックスである。
好ましいポリ(メタ)アクリル酸ラテックスは、アクリレート−スチレン共重合体に基づくラテックスである。
そのようなアクリレート−スチレン共重合体ラテックスは、NEOCRYL(登録商標)という商品名で、ZENECA RESINS社から商業的に入手可能である。
ポリウレタンラテックスも、商業的に入手できることが知られている。
ポリエステル単位を備えるポリウレタンラテックスは、適切な実施例として言及されてもよい。そのようなラテックスは、NEOREZ(登録商標)という商品名でZENECA RESINS社から販売され、WITCOBOND(登録商標)という商品名でBAXENDEN CHEMICAL社から販売されている。
プライマ組成物において、これらのラテックスの組み合わせを採用してもよく、特に、ポリウレタンラテックスとポリ(メタ)アクリル酸ラテックスとの組み合わせである。
これらのプライマ組成物は、光学物品の表面にディップコーティングまたはスピンコーティングによって配置され、その後、少なくとも70℃最大100℃の温度、好ましくは約90℃で、2分間〜2時間、通常約15分間、乾燥され、硬化後の膜厚が0.2〜2.5μm、好ましくは0.5〜1.5μmの範囲であるプライマ層が形成されてよい。
本発明の光学物品および特に眼科用レンズにおける硬い摩耗防止コーティングは、眼科用光学分野において知られている任意の耐摩耗性コーティングであってよい。
本発明において使用される望ましい硬い摩耗防止コーティングは、例えば、欧州特許第0614957号明細書および米国特許第4,211,823号明細書に記載された組成物などのシラン加水分解物(特にエポキシシラン型加水分解物)に基づく組成物、または、(メタ)アクリル酸誘導体に基づく組成物から得られるコーティングを含む。
好ましい硬い摩耗防止コーティング組成物は、エポキシシランおよびジアルキルジアルコキシシランに基づく加水分解物、コロイド状のシリカ、ならびに、触媒量のアルミニウムアセチルアセトナートを備え、このような組成物を配合するために従来使用される溶媒から実質的になっている。
好ましく使用される加水分解物は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GLYMO)およびジメチルジエトキシシラン(DMDES)に基づく加水分解物である。
本発明の特定の実施形態では、本発明の反射防止コーティングが配置された基材は、すでに、初期多孔質層を含む。
1またはそれ以上の下層および上層は、この初期多孔質層上に、初期層の空隙を含むこれら全ての層の空隙を上層組成物が充填しつつ、連続的に配置されてよい。
第1の下層を形成するコロイド状の鉱物酸化物ゾルは直接的に初期層上に配置され、上層組成物の材料は空隙を充填し、空隙が充填された後のこの層は中間的な屈折率を持つ層を形成し、1またはそれ以上の下層および上層とともに、中間指数(II)/高指数(HI)/低指数(LI)構造を持つ3層反射防止コーティングが創造される。
したがって、初期層における屈折率および空隙は、その空隙が充填された後の中間的な屈折率を持つ層を形成するために決定され、3層反射防止スタックの第1の層に対応する。
初期層の初期空隙が充填された後に1.53〜1.65の範囲内の屈折率を得るために、初期層は、低屈折率酸化物(1.52未満、好ましくは1.50未満)と高屈折率酸化物(1.80以上)との混合物を備えるゾルを配置することによって得られるのが好ましい。
上述したように、本発明の光学物品のための反射防止コーティングは、任意で、表面特性を変化させることができるコーティングによって被覆されてもよく、例えば、疎水性の防汚コーティングである。数ナノメートル、好ましくは1〜10nm、より好ましくは1〜5nmの範囲の膜厚を持つフルオロシラン型の材料が、通常存在する。
使用されるフルオロシランは、低指数上層を形成する組成物の前駆体シラン(II)と同じであってよいが、高濃度で使用され、防汚層の中で整然とする。
上層組成物そのものがフルオロシランを備える場合、通常、追加の防汚層を配置する必要はない。なぜなら、上層がその役割を果たすからである。
しかし、たとえそうであっても、最適な防汚性能を得るために、高性能であるOptool DSXTMなどのフッ素化シランの追加層が配置されてもよい。
本発明は、例えば、フラットパネルディスプレイ、コンピュータスクリーン、眼科用レンズなどの光学物品(特にメガネ用)等の反射防止コーティングを使用する各種の技術分野のほとんどにおいて、反射防止コーティングを作るために使用されてよい。
以下の記載は、添付の図面に言及する。各々の図面は以下のものを示す:
図1は、本発明の反射防止コーティングが配置された被覆物品の概略図であり;
図2は、本発明の第1の下層によって覆われた物品の概略図であり;
図3は、本発明の第1の実施形態の2層反射防止コーティングを形成する、下層および上層によって覆われた物品の概略図であり;
図4は、上層が配置される前に本発明の2つの下層で覆われた物品の概略図であり;
図5は、本発明の第2の実施形態によって得られた反射防止コーティングで覆われた物品の概略図である。
図1〜3は、本発明の第1の実施形態の反射防止コーティングを作る各種の工程を示す。
図1に示される、有機または無機ガラスであってよい基材2と耐摩耗性コーティング3とを備える物品1上に、配置が実行される。
その後、1.80より高い屈折率を持つコロイド状の鉱物酸化物に由来するゾルの薄層4が配置される。
配置および溶媒を蒸発させた後、粒子5の間に空隙6を持つ層4が得られる。粒子のサイズおよび密度によって、期待される空隙を調整することができる。図2の層4においては、粒子は、結合していないものとして示されているが、より大きかったり多数であってりする場合には、結合していてもよい。
第2の工程では、図3に示される、下層4の空隙6を充填する上層7が配置され、層7の残留層が、2層反射防止スタックの低指数層を形成する。
図4および5は、本発明の第2の実施形態を示し、ここでは、2つの下層4bisおよび4terが連続的に配置されている。
図4における粒子は、同じサイズで表されているが、下層4bisおよび4terの空隙が異なって、層4terが層4bisよりも高い空隙を有するように、異なるサイズを有していてもよい。
コロイド状の粒子5bisは、粒子5terよりも高い屈折率を有していてもよく、通常有している。
層4terおよび4bisが乾燥したとき、高層8に由来する溶液が配置され、その量は、層4terおよび4bisの空隙に浸透するように調整される。
上記のよう示された本発明の2つの実施形態では、量は、所定の膜厚となる高層溶液を配置すること、および、空隙を充填した後の残留膜厚を測定することによって、実験的に決定されてよい。
したがって、AR特性を得るために要求される周知の膜厚を形成するめに適切に配置される高層溶液の量は調整されるべきである。
以下の実施例では、Optolake 1120Z(登録商標)(9 RS7−A15)という商品名でCatalyst&Chemical社から販売されている製品が、下層組成物によって覆われるコロイド状の鉱物粒子のゾルとして使用された。
通常、本発明の物品の反射防止コーティングは、従来技術の反射防止コーティングのものと比べられ得る反射率R(400と700nmとの間の平均反射)を有する。実際、本発明の反射防止コーティングは、通常、1.4%未満のR値と、1.6%未満のR値を有し、1%未満のR値に到達してもよい。
所定の波長での反射率(C)およびR(400と700nmとの間の平均反射)の定義は当業者にとって周知であり、規格文書ISO/WD8980−4において言及されている。
である「平均視感反射率」は、基準ISO13666:1998で定義され、基準ISO8980−4に従って測定されたようなものであり、言い換えれば、380〜780nmの可視スペクトルの全範囲内での分光反射率加重平均である。
すでに述べたように、本発明の光学物品は、優れた光学特性が備わっており、視覚的に認知できる外観上の欠陥がない。
一実施形態の実施例をより詳細に記載して、本発明を説明するが、これに限定されない。
下記の実施例によって得られた被覆ガラスの特性を評価するため、下記のパラメータが測定されてよい:
− 規格ISO/WD8980−4に従った、所定の波長における反射率(C)、および、R(400と700nmとの間の平均反射);
− Rである「平均視感反射率」は、基準ISO13666:1998で定義され、基準ISO8980−4に従って測定されたようなものであり、言い換えれば、380〜780nmの可視スペクトルの全範囲内での分光反射率加重平均である。
実施例にて言及される比率、パーセンテージ、および量は、特別な定めがない限り、質量によって表される比率、パーセンテージ、および量である。
下記の実施例では、支持体は、ラテックスW234TMに基づく耐衝撃性プライマと耐摩耗性コーティングとによって覆われた、ジエチレングリコールジアリルカーボネートに基づく眼科用レンズである。
耐衝撃性プライマ:
耐衝撃性プライマは、基材上に配置されて約1μmの膜厚となるように希釈されたラテックスW234TMから得られる。
耐摩耗性コーティング:
耐摩耗性コーティング組成物は、滴状の42.9部の塩酸0.1Nを、135.7部のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GLYMO)と49部のジメチルジエトキシシラン(DMDES)とを備える溶液に加えることによって、欧州特許第614957号明細書の実施例3(Example 3)の手順に従って準備される。加水分解溶液は、室温下で24時間攪拌され、その後、8.8部のアルミニウムアセチルアセトナート、26.5部のエチルセロソルブ、400部のコロイド状のシリカMAST(コロイドシリカの粒径は10〜13nmであり、メタノール中に30%)、および157部のメタノールが、それに加えられる。
少量の界面活性剤がその後加えられる。組成物の理論固形分は、約10%の、加水分解したDMDESに由来する固形分を備える。
実施例1:
この実施例では、光学膜厚λ/2を持つ下層と、光学膜厚λ/4を上層(下層の空隙を充填した後の上層の膜厚)とからなる2層反射防止コーティングが準備される。
下層溶液:
この溶液は、CCIC社から得られる、固形分10質量%を持つ、コロイド1120 Z 9 RS−7 A15(2.48の屈折率を持つ複合TiO粒子)のアルコール溶液(エタノール溶液)からなる。
上層溶液:
耐摩耗性コーティングの組成物と同じ組成物であり、固形分が2.5%に到達するように希釈された。
界面活性剤EFKA3034が、高層溶液中において0.2質量%の量で使用される。
実施(Implementation)
下層は、上述した下層を含有するバス(bath)の中に浸漬させることによって配置され、このバスは温度20℃に維持され、上昇率は2mm/sである。
その後、層は、空気内で、5分間、25〜30℃の範囲の温度で、乾燥される。
乾燥されて得られる層の物理膜厚は140nmである。
第2の段階では、140nmの理論物理膜厚(ランドー−レビッチ則)を持つ上層組成物が、この下層上に、上層溶液を含有するバスの中への浸漬(1.5mm/sの上昇率)によって配置され、バスの温度は7℃に維持される。
バスからの除去の後、2層からなるスタックを備える物品は、温度75℃で予備重合され、次いで、100℃で3時間、重合される。
最終物品における上層の物理膜厚は80nmである(下層の膜厚:140nm)。
SMR装置内で測定された反射防止コーティング特性は下記のとおりである:
Rm:0.9〜1.1%
Rv:1.3〜1.5%
これらの値は面当りで示されている。
結果物であるレンズには、視覚的に認知できる欠陥がない。
実施例2:
膜厚の値が変更された以外は、実施例1の繰返しである。
結果として得られる最終物品は、膜厚72nmの反射防止コーティング下層(1.80の屈折率を持つ)と、膜厚105nmの上層(1.48の屈折率を持つ)とを有する。
=面当り0.50%。

Claims (28)

  1. 下記の工程を備える、反射防止特性を持つ光学物品の製造方法。
    a)支持体の少なくとも一つの主面上に、1.80以上の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備えるゾルを塗布することによって、1.80以上の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備え、初期空隙を有する第1の下層を形成する。
    b)任意で、少なくとも前記第1の下層の初期空隙と同じ、好ましくはそれ以上の初期空隙を有する第2の下層を、前記第1の下層の上に、1.65未満の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備えるゾルを塗布することによって、形成する。
    c)前記1またはそれ以上の下層上に、1.50以下の屈折率を持つ光透過性ポリマー材料の上層組成物を塗布する。
    d)前記工程(c)で形成された前記上層組成物の前記材料の少なくとも一部と任意で前記バインダの一部とを前記1またはそれ以上の下層へ浸透させることによって前記1またはそれ以上の下層が有する前記空隙を充填し、かつ、膜厚が決定された硬化した上層を、前記上層とその前記初期空隙が充填された後の前記1またはそれ以上の下層とが前記光学物品に反射率R≦2.5%を与える2層反射防止コーティングを形成するように、形成する。
  2. 前記2層反射防止コーティングが、500〜600nmの波長λで、λ/2−λ/4またはλ/2−3λ/4の光学膜厚を有するスタックを形成する、請求項1に記載の方法。
  3. その初期空隙が充填された後の前記第1の下層が、100〜160nmの範囲の物理膜厚を有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 第2の下層を形成するいかなる工程も備えず、前記2層反射防止コーティングが、その初期空隙が充填された後の前記第1の下層を備え、かつ、前記上層からなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記上層が、70〜80nmの範囲の物理膜厚を有する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記上層が、250〜290nmの範囲の物理膜厚を有する、請求項4に記載の方法。
  7. 工程b)の実施を備え、
    前記上層組成物の前記材料の全体が、前記1またはそれ以上の下層へ浸透し、かつ、前記2層反射防止コーティングが、空隙が充填された後の前記第1および第2の下層を用いて形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  8. その初期空隙が充填された後の前記第2の下層が、70〜90nmの範囲の物理膜厚を有する、請求項7に記載の方法。
  9. その初期空隙が充填された後の前記第2の下層が、250〜290nmの範囲の物理膜厚を有する、請求項7に記載の方法。
  10. その初期空隙が充填された後の前記第1の下層が、少なくとも1.70、好ましくは少なくとも1.75の高屈折率を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記第1または第2の下層の前記初期空隙は、前記バインダがない場合、少なくとも40体積%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記第1または第2の下層の前記初期空隙は、前記バインダがない場合、少なくとも50体積%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記1つまたはそれ以上のコロイド状の鉱物酸化物の粒子径が、5〜80nmの範囲であり、好ましくは10〜30nmの範囲である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物の前記ゾルが、さらに、前記下層における前記鉱物酸化物の乾燥総質量の0.1〜10質量%を占めるバインダを備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記第1および第2の下層のいずれもが、バインダを含有しない、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記バインダが、ポリウレタンラテックスである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記第1の下層の少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物が、TiO、ZrO、SnO、Sb、Y、Ta、および、これらの組み合わせから選ばれる、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記第1の下層上に、1.65未満の屈折率を持つ少なくとも1つのコロイド状の鉱物酸化物と任意でバインダとを備えるゾルを塗布することによって、少なくとも前記第1の下層の初期空隙と同じ初期空隙を有する第2の下層を形成する工程を備え、前記第2の下層は、少なくとも1つの低屈折率のコロイド状の鉱物酸化物(n25 ≦1.50)を備える、請求項1〜3および7〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記上層組成物が、少なくとも1つのエポキシアルコキシシラン加水分解物を備える、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記1またはそれ以上の下層と前記上層とが、ディップコーティングおよび/またはスピンコーティング、好ましくはディップコーティングにより、配置される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 防汚層を配置する付加的な工程を備える、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記支持体が、有機または無機ガラスの基材である、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記有機ガラスの基材が、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、ホモおよびコポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリチオ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、ポリチオウレタン、ポリエポキシド、ポリエピ硫化物、ならびに、これらの組み合わせである、ポリマーおよびコポリマーから選ばれる、請求項22に記載の方法。
  24. 前記基材が、1.50〜1.80の範囲、好ましくは1.60〜1.75の範囲の屈折率を有する、請求項22または23に記載の方法。
  25. 前記支持体は、その少なくとも1つの前記主面上が、前記下層の配置前に、耐摩耗性コーティングによって覆われる、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記第1の下層を形成する前記コロイド状の鉱物金属酸化物が直接的に配置された前記支持体が、初期空隙と初期膜厚とを有する初期層によって覆われ、かつ、前記上層組成物の前記材料が、前記初期層の前記空隙を充填し、それにより、その前記空隙が充填された後の当該層が中間的な屈折率を持つ層を形成し、前記1またはそれ以上の下層と前記上層とを用いて3層MI/HI/LI反射防止コーティングを形成する、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 光学物品であって、
    少なくとも1つのその主面上に、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法によって得られる反射防止コーティングを備える、光学物品。
  28. 特にメガネ用である眼科用レンズである、請求項27に記載の光学物品。
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