JP2012254661A - 航空機用ラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、耐発熱性能及び耐圧性能を低下させることなく、タイヤの耐磨耗性を向上した航空機用ラジアルタイヤを提供することにある。
【解決手段】本発明の航空機用ラジアルタイヤは、タイヤショルダ部の形状を適切化したことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の航空機用ラジアルタイヤは、タイヤショルダ部の形状を適切化したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、航空機用ラジアルタイヤに関し、特に、タイヤの耐磨耗性を向上させた航空機用ラジアルタイヤに関する。
航空機用ラジアルタイヤに要求される性能として、耐磨耗性が挙げられる。耐磨耗性を向上させるには、径成長を抑制することが有利であることが知られている。
これに対し、例えば特許文献1には、従来タイヤで主流であったナイロンコードなどの比較的剛性の低い有機繊維に代わり、アラミドコードなどのより剛性の高い有機繊維コードを主ベルト層に用い、タイヤの内圧充填時の径成長を抑制する技術が記載されている。
上記タイヤによれば、主ベルト層に高強度のコードを用いることでタイヤの内圧充填時の径成長を抑え、タイヤの耐磨耗性を向上させることができる。
しかしながら、上述の技術では、主ベルト層のタイヤ周方向の強度を高めるために、高剛性の有機繊維コードを主ベルト層に用い、該コードをタイヤ赤道面に対して略0°で螺旋状に連続巻きしている。
このため、タイヤ踏面内におけるせん断剛性が失われ、耐磨耗性能の向上効果が十分でないという問題があった。
このため、タイヤ踏面内におけるせん断剛性が失われ、耐磨耗性能の向上効果が十分でないという問題があった。
ここで、上記の問題に対し、耐磨耗性能をより向上させるために、タイヤのセンタ部、ショルダ部での外径差及びベルト径差を抑制することが効果的である。
しかし、外径差を抑制すると、タイヤクラウン部が平坦化し、耐発熱性能が低下してしまうという問題がある。
また、ベルト径差を抑制すると、ベルト張力が低下し、耐圧性能が低下してしまうという問題もある。
しかし、外径差を抑制すると、タイヤクラウン部が平坦化し、耐発熱性能が低下してしまうという問題がある。
また、ベルト径差を抑制すると、ベルト張力が低下し、耐圧性能が低下してしまうという問題もある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、タイヤの耐磨耗性を向上した航空機用ラジアルタイヤを提供することを目的とする。
発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意究明を重ねた。
その結果、発明者は、タイヤショルダ部の形状を適切化することにより、タイヤショルダ部における外径の成長をより抑制して、タイヤの耐磨耗性を向上させつつも、上述した外径差やベルト径差の減少による耐発熱性能及び耐圧性能の低下を抑制することもできることの新規知見を得た。
その結果、発明者は、タイヤショルダ部の形状を適切化することにより、タイヤショルダ部における外径の成長をより抑制して、タイヤの耐磨耗性を向上させつつも、上述した外径差やベルト径差の減少による耐発熱性能及び耐圧性能の低下を抑制することもできることの新規知見を得た。
本発明にかかる空気入りタイヤの要旨構成は、以下の通りである。
(1)一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる少なくとも1層の副ベルト層と、トレッドとを順に備えた航空機用ラジアルタイヤにおいて、
前記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填し、規定荷重を負荷した際の接地幅を2TWとし、タイヤ幅方向断面において、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.7×TW、0.84×TWの位置に対応するタイヤ表面の点をそれぞれC70、C84とし、点C70、点C84を結ぶ直線と、タイヤ赤道面に対する法線とがなす鋭角をαとするとき、
5°≦α≦12.5°
を満たすことを特徴とする、航空機用ラジアルタイヤ。
(1)一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる少なくとも1層の副ベルト層と、トレッドとを順に備えた航空機用ラジアルタイヤにおいて、
前記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填し、規定荷重を負荷した際の接地幅を2TWとし、タイヤ幅方向断面において、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.7×TW、0.84×TWの位置に対応するタイヤ表面の点をそれぞれC70、C84とし、点C70、点C84を結ぶ直線と、タイヤ赤道面に対する法線とがなす鋭角をαとするとき、
5°≦α≦12.5°
を満たすことを特徴とする、航空機用ラジアルタイヤ。
(2)タイヤ幅方向断面において、前記少なくとも2層の主ベルト層のうちタイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向中心に対応する点をP0、該最外側主ベルト層の端部を点P1とするとき、
前記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填した後、該タイヤの内圧を大気圧の0.5%以下に低下させたとき、点P0と点P1とのタイヤ径方向の距離β(mm)と、タイヤ内半径A(mm)との比β/Aは、
0.03≦β/A≦0.047
を満たす、上記(1)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
前記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填した後、該タイヤの内圧を大気圧の0.5%以下に低下させたとき、点P0と点P1とのタイヤ径方向の距離β(mm)と、タイヤ内半径A(mm)との比β/Aは、
0.03≦β/A≦0.047
を満たす、上記(1)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
(3)タイヤ幅方向断面において、幅方向位置がタイヤ幅方向中心位置に対応するタイヤ最内層の点をI0とし、幅方向位置が前記点C84に対応するタイヤ最内層の点をI84としたとき、点I0と点I84とのタイヤ径方向の距離をγ(mm)と、タイヤ内半径A(mm)との比γ/Aは、
0.0165≦γ/A≦0.0310
を満たす上記(1)又は(2)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
0.0165≦γ/A≦0.0310
を満たす上記(1)又は(2)に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
(4)前記主ベルト層の積層厚みは、タイヤの幅方向中心から幅方向外側に向かって漸減し、前記少なくとも2層の主ベルト層のうちタイヤ幅方向の幅が最大である主ベルト層のタイヤ幅方向の幅を2W1(mm)とするとき、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.8×W1(mm)離れた位置での前記主ベルト層の積層厚みG1(mm)は、タイヤ幅方向中心位置における前記主ベルト層の積層厚みG0(mm)に対し、関係式
0.2≦G1/G0≦0.8
を満たす、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の航空機ラジアルタイヤ。
0.2≦G1/G0≦0.8
を満たす、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の航空機ラジアルタイヤ。
(5)前記副ベルト層のコードは、タイヤ周方向に対して2°〜45°の角度で傾斜する、上記(1) 〜(4)のいずれか1つに記載の航空機用ラジアルタイヤ。
(6)前記副ベルト層は、少なくとも1本のコードを埋設した、複数層のリボン状トリートを、前記副ベルト層の幅端部にて反対方向に傾斜するように同一面内で屈曲させながら延在させてなる、上記(1) 〜(5)のいずれか1つに記載の航空機用ラジアルタイヤ。
本発明によれば、タイヤショルダ部の形状を適切化することにより、耐磨耗性に優れた航空機用ラジアルタイヤを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるタイヤを示す、タイヤ幅方向概略断面図である。
図1は、タイヤ赤道面CLを境界とする半部のみ示している。
図1に示すように、本発明のタイヤは、一対のビード部1に埋設したビードコア1aにトロイダル状に跨るカーカス2のクラウン部の径方向外側に、ベルト3と、トレッド4とを順に備えている。
ここで、ベルト3は、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の、図示例では2層の主ベルト層3a、3bと、ゴム被覆したコードからなる少なくとも1層の、図示例では1層の副ベルト層3cとからなる。
図1に示すように、副ベルト層3cは主ベルト層3a、3bの径方向外側に配置されている。
図1は、本発明の一実施形態にかかるタイヤを示す、タイヤ幅方向概略断面図である。
図1は、タイヤ赤道面CLを境界とする半部のみ示している。
図1に示すように、本発明のタイヤは、一対のビード部1に埋設したビードコア1aにトロイダル状に跨るカーカス2のクラウン部の径方向外側に、ベルト3と、トレッド4とを順に備えている。
ここで、ベルト3は、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の、図示例では2層の主ベルト層3a、3bと、ゴム被覆したコードからなる少なくとも1層の、図示例では1層の副ベルト層3cとからなる。
図1に示すように、副ベルト層3cは主ベルト層3a、3bの径方向外側に配置されている。
ここで、タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填し、規定荷重を負荷した際のタイヤの接地面の幅(幅方向の幅)を2TWとする。
このとき、図2に示すように、本発明にあっては、タイヤ幅方向断面において、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.7×TW、0.84×TWの位置に対応するタイヤ表面の点をそれぞれC70、C84として、点C70、点C84を結ぶ直線と、タイヤ赤道面に対する法線とがなす鋭角をαとするとき、
5°≦α≦12.5°
を満たすことが肝要である。
なお、ここでいう、「規定リム」とは所定の産業規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または“Approved Rim”、“Recommended Rim”)のことであり、規定内圧とは同規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことである。
また、規定荷重とは、同規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。
かかる産業規格については、タイヤが生産もしくは使用される地域においてそれぞれ有効な規格が定められており、これらの規格は、例えば、アメリカ合衆国では“The Tire and Rim Association Inc. Year Book”(デザインガイドを含む)により、欧州では、“The European Tire and Rim Technical Organization Standards Manual”により、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”によりそれぞれ規定されている。
以下、本発明の作用効果について説明する。
このとき、図2に示すように、本発明にあっては、タイヤ幅方向断面において、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.7×TW、0.84×TWの位置に対応するタイヤ表面の点をそれぞれC70、C84として、点C70、点C84を結ぶ直線と、タイヤ赤道面に対する法線とがなす鋭角をαとするとき、
5°≦α≦12.5°
を満たすことが肝要である。
なお、ここでいう、「規定リム」とは所定の産業規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または“Approved Rim”、“Recommended Rim”)のことであり、規定内圧とは同規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことである。
また、規定荷重とは、同規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。
かかる産業規格については、タイヤが生産もしくは使用される地域においてそれぞれ有効な規格が定められており、これらの規格は、例えば、アメリカ合衆国では“The Tire and Rim Association Inc. Year Book”(デザインガイドを含む)により、欧州では、“The European Tire and Rim Technical Organization Standards Manual”により、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”によりそれぞれ規定されている。
以下、本発明の作用効果について説明する。
本発明によれば、まずタイヤ周方向に螺旋巻きしてなる主ベルト層が配置されているため、タイヤ周方向の剛性が高まり、内圧充填時におけるタイヤの径成長を抑制することが可能となって、耐磨耗性を向上させることができる。
さらに角度αを上記の範囲とすることにより、耐発熱性能、耐圧性能を低下させることなく、耐磨耗性を向上させることができる。すなわち、αを5°以上とすることにより、内圧充填時におけるタイヤショルダ部における外径の変形を抑制して接地長の減少を抑えることができる。これにより、タイヤショルダ部におけるひきずりを低減し、耐磨耗性をさらに向上させることができる。一方で、αを12.5°以下とすることにより、タイヤクラウン部がフラット化することに因る耐発熱性能の低下を回避することができる。
さらに角度αを上記の範囲とすることにより、耐発熱性能、耐圧性能を低下させることなく、耐磨耗性を向上させることができる。すなわち、αを5°以上とすることにより、内圧充填時におけるタイヤショルダ部における外径の変形を抑制して接地長の減少を抑えることができる。これにより、タイヤショルダ部におけるひきずりを低減し、耐磨耗性をさらに向上させることができる。一方で、αを12.5°以下とすることにより、タイヤクラウン部がフラット化することに因る耐発熱性能の低下を回避することができる。
ここで、主ベルト層に用いるコードは、タイヤ周方向の剛性を強化するために、非伸張性の高剛性のコードを用いることが好ましい。
ここで、本発明のタイヤにあっては、図3に示すように、幅方向断面において、少なくとも2層の主ベルト層のうちタイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向中心に対応する点をP0、該最外側主ベルト層の端部を点P1とするとき、
上記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填した後、該タイヤの内圧を大気圧の0.5%以下に低下させたとき、点P0と点P1とのタイヤ径方向の距離βと、タイヤ内半径Aとの比β/Aは、
0.03≦β/A≦0.047
を満たすことが好ましい。
ここで、タイヤ内半径Aとは、タイヤ断面高さからゴムの厚さを減じたものである。
上記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填した後、該タイヤの内圧を大気圧の0.5%以下に低下させたとき、点P0と点P1とのタイヤ径方向の距離βと、タイヤ内半径Aとの比β/Aは、
0.03≦β/A≦0.047
を満たすことが好ましい。
ここで、タイヤ内半径Aとは、タイヤ断面高さからゴムの厚さを減じたものである。
なぜなら、ベルト径差を示す指標であるβ/Aを0.047以下とすることにより、タイヤショルダ部におけるトレッドゴムの厚さを薄くして、ゴムによる熱の蓄積を低減して、タイヤの耐発熱性能の向上を図ることができるからである。一方で、β/Aを0.3以上とすることにより、主ベルト層の平坦化によるベルト張力の低下を抑制し、耐圧性能、耐スタンディングウェーブ性能を確保することができるからである。
また、本発明のタイヤにあっては、図4に示すように、タイヤ幅方向断面において、幅方向位置がタイヤ幅方向中心に対応するタイヤ最内層の点をI0、幅方向位置が上記点C84に対応するタイヤ最内層の点をI84とするとき、点I0と点I84とのタイヤ径方向の距離をγと、タイヤ内半径Aとの比γ/Aは、
0.0165≦γ/A≦0.0310
を満たすことが好ましい。
0.0165≦γ/A≦0.0310
を満たすことが好ましい。
ここで、主ベルト層の積層厚みは、タイヤの幅方向中心CLから幅方向外側に向かって漸減することが好ましい。
具体的には、図1に示すように、主ベルト層のうちタイヤ幅方向の幅が最大の主ベルト層3aのタイヤ幅方向の幅を2W1(mm)とする。
このとき、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.8×W1(mm)離れた位置での主ベルト層の積層厚みをG1(mm)は、タイヤ幅方向中心位置における主ベルト層の積層厚みG0(mm)に対し、以下の関係式、
0.2≦G1/G0≦0.8
を満たすことが好ましい。
0.2以上とすることにより、ショルダ部付近に位置するコードにかかる張力を抑えて耐圧性能を向上させることができ、一方で、0.8以下とすることにより、タイヤの内圧に対するベルトの剛性配分が最適化して、タイヤを軽量化することができるからである。
具体的には、図1に示すように、主ベルト層のうちタイヤ幅方向の幅が最大の主ベルト層3aのタイヤ幅方向の幅を2W1(mm)とする。
このとき、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.8×W1(mm)離れた位置での主ベルト層の積層厚みをG1(mm)は、タイヤ幅方向中心位置における主ベルト層の積層厚みG0(mm)に対し、以下の関係式、
0.2≦G1/G0≦0.8
を満たすことが好ましい。
0.2以上とすることにより、ショルダ部付近に位置するコードにかかる張力を抑えて耐圧性能を向上させることができ、一方で、0.8以下とすることにより、タイヤの内圧に対するベルトの剛性配分が最適化して、タイヤを軽量化することができるからである。
さらに、副ベルト層3cは、タイヤ周方向に対して2°〜45°の角度で傾斜するコードをゴム被覆したものとすることが好ましい。
上記範囲とすることにより、主ベルト層と、トレッドとの間の剛性段差を緩和して、ベルト耐久性を高めることができるからである。
すなわち、2°以上とすることで、副ベルト層の剛性が過大となるのを抑え、副ベルト層とトレッドゴムとの間の剛性段差を小さくして、この界面での故障を抑制することができる。
一方で、45°以下とすることで、副ベルト層と主ベルト層との剛性段差を抑え、この界面における故障を抑制することができるからである。
上記範囲とすることにより、主ベルト層と、トレッドとの間の剛性段差を緩和して、ベルト耐久性を高めることができるからである。
すなわち、2°以上とすることで、副ベルト層の剛性が過大となるのを抑え、副ベルト層とトレッドゴムとの間の剛性段差を小さくして、この界面での故障を抑制することができる。
一方で、45°以下とすることで、副ベルト層と主ベルト層との剛性段差を抑え、この界面における故障を抑制することができるからである。
さらにまた、図5に示すように、副ベルト層は、少なくとも1本、図示例では4本のコード5aを埋設したリボン状トリート5を準備し、該リボン状トリート5をタイヤ周方向に対し傾斜させながら巻回し、副ベルト層の幅端部5bで反対方向に傾斜するように同一面内で屈曲させた、ジグザグ状のベルト層とすることが好ましい。図示例では、タイヤの半周分巻回した際に副ベルト層3cの反対側の幅端部5bに達するようにしてジグザグ状に延在させている。
これにより、ベルトの幅端部5bにおいて、コードの切断端を作ることなくベルトを形成することが可能となり、コード端部にてゴムが剥離し、これが進展して生じる故障を効果的に抑制してベルトの耐久性を向上させることが可能となる。
これにより、ベルトの幅端部5bにおいて、コードの切断端を作ることなくベルトを形成することが可能となり、コード端部にてゴムが剥離し、これが進展して生じる故障を効果的に抑制してベルトの耐久性を向上させることが可能となる。
本発明の効果を確かめるため、発明例タイヤ1〜3、比較例タイヤを試作し、従来例タイヤを用意して、タイヤの性能を評価する試験を行った。
発明例タイヤ1〜3、比較例タイヤは、図1に示す構造を有する。なお、発明例1〜3において、G1/G0=0.5である。また、副ベルト層のコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は、20°である。
発明例タイヤ1〜3、比較例タイヤは、図1に示す構造を有する。なお、発明例1〜3において、G1/G0=0.5である。また、副ベルト層のコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は、20°である。
タイヤ性能について評価を行った。以下のようにして、評価結果を表1に示す。
《耐磨耗性》
従来例タイヤの評価結果を1としたときの指数で表し、数値が小さい方が耐磨耗性に優れていることを示す。
《耐発熱性能》
従来例タイヤの温度を1としたときの指数で表し、数値が小さい方が耐発熱性能に優れていることを示す。
《耐圧性能》
各タイヤ内を水で満たし、タイヤ内圧を上昇させたとき、タイヤが破壊する圧力、いわゆる破壊圧を測定した。従来例タイヤにおいてタイヤ破壊が発生した圧力を1として、指数表示し、数値が大きいほどタイヤの耐圧性能が良好であることを示す。
《耐磨耗性》
従来例タイヤの評価結果を1としたときの指数で表し、数値が小さい方が耐磨耗性に優れていることを示す。
《耐発熱性能》
従来例タイヤの温度を1としたときの指数で表し、数値が小さい方が耐発熱性能に優れていることを示す。
《耐圧性能》
各タイヤ内を水で満たし、タイヤ内圧を上昇させたとき、タイヤが破壊する圧力、いわゆる破壊圧を測定した。従来例タイヤにおいてタイヤ破壊が発生した圧力を1として、指数表示し、数値が大きいほどタイヤの耐圧性能が良好であることを示す。
表1に示すように、発明例1〜3にかかるタイヤは、従来例と比較して、耐圧性能や耐発熱性能が低下しておらず、また耐磨耗性に優れていることがわかる。
本発明によれば、耐発熱性能と耐圧性能を確保しつつも、耐磨耗性に優れた航空機用ラジアルタイヤを製造して市場に提供することができる。
1 ビード部
2 カーカス
3 ベルト
4 トレッド
・ リボン状トリート
2 カーカス
3 ベルト
4 トレッド
・ リボン状トリート
Claims (6)
- 一対のビード部にトロイダル状に跨るカーカスのクラウン部の径方向外側に、ゴム被覆したコードをタイヤ周方向に沿って螺旋巻きしてなる少なくとも2層の主ベルト層と、ゴム被覆したコードからなる少なくとも1層の副ベルト層と、トレッドとを順に備えた航空機用ラジアルタイヤにおいて、
前記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填し、規定荷重を負荷した際の接地幅を2TWとし、タイヤ幅方向断面において、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.7×TW、0.84×TWの位置に対応するタイヤ表面の点をそれぞれC70、C84とし、点C70、点C84を結ぶ直線と、タイヤ赤道面に対する法線とがなす鋭角をαとするとき、
5°≦α≦12.5°
を満たすことを特徴とする、航空機用ラジアルタイヤ。 - タイヤ幅方向断面において、前記少なくとも2層の主ベルト層のうちタイヤ径方向最外側の主ベルト層のタイヤ幅方向中心に対応する点をP0、該最外側主ベルト層の端部を点P1とするとき、
前記タイヤを規定リムに組み込み、規定内圧を充填した後、該タイヤの内圧を大気圧の0.5%以下に低下させたとき、点P0と点P1とのタイヤ径方向の距離β(mm)と、タイヤ内半径A(mm)との比β/Aは、
0.03≦β/A≦0.047
を満たす、請求項1に記載の航空機用ラジアルタイヤ。 - タイヤ幅方向断面において、幅方向位置がタイヤ幅方向中心位置に対応するタイヤ最内層の点をI0とし、幅方向位置が前記点C84に対応するタイヤ最内層の点をI84としたとき、点I0と点I84とのタイヤ径方向の距離をγ(mm)と、タイヤ内半径A(mm)との比γ/Aは、
0.0165≦γ/A≦0.0310
を満たす請求項1又は2に記載の航空機用ラジアルタイヤ。 - 前記主ベルト層の積層厚みは、タイヤの幅方向中心から幅方向外側に向かって漸減し、前記少なくとも2層の主ベルト層のうちタイヤ幅方向の幅が最大である主ベルト層のタイヤ幅方向の幅を2W1(mm)とするとき、タイヤ幅方向中心からタイヤ幅方向に0.8×W1(mm)離れた位置での前記主ベルト層の積層厚みG1(mm)は、タイヤ幅方向中心位置における前記主ベルト層の積層厚みG0(mm)に対し、関係式
0.2≦G1/G0≦0.8
を満たす、請求項1〜3のいずれか一項に記載の航空機用ラジアルタイヤ。 - 前記副ベルト層のコードは、タイヤ周方向に対して2°〜45°の角度で傾斜する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
- 前記副ベルト層は、少なくとも1本のコードを埋設した、複数層のリボン状トリートを、前記副ベルト層の幅端部にて反対方向に傾斜するように同一面内で屈曲させながら延在させてなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014151644A (ja) * | 2013-02-14 | 2014-08-25 | Bridgestone Corp | 生タイヤのモノスパイラルベルト巻付け方法およびモノスパイラルベルト巻付け装置 |
WO2020129870A1 (ja) * | 2018-12-21 | 2020-06-25 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用空気入りタイヤ |
-
2011
- 2011-06-07 JP JP2011127489A patent/JP2012254661A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020129870A1 (ja) * | 2018-12-21 | 2020-06-25 | 株式会社ブリヂストン | 航空機用空気入りタイヤ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140902 |