JP2012236895A - 樹脂組成物、並びにその樹脂組成物からなる成形品及び粘着フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エチレン、プロピレン及び炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも2種のオレフィンに由来する単量体単位を含有し、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である非晶性α−オレフィン系共重合体(A)55〜95質量部及びスチレン系モノマーに由来する単量体単位の含有量が10〜35質量%であり、メルトフローレートが1〜40g/10分であるスチレン系ブロック共重合体(B)5〜45質量部(A成分及びB成分の合計100質量部)を含む樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物からなる成形品及び粘着フィルム。
【選択図】なし
Description
非晶性α−オレフィン系共重合体(A)は、エチレン、プロピレン及び炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも2種のオレフィンに由来する単量体単位を含有し、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である非晶性α−オレフィン系共重合体であり、
スチレン系ブロック共重合体(B)は、スチレン系ブロック共重合体中の全単量体単位の含有量を100質量%としたときに、スチレン系モノマーに由来する単量体単位の含有量が10〜35質量%であり、メルトフローレートが1〜40g/10分であるスチレン系ブロック共重合体であり、
非晶性α−オレフィン系共重合体(A)とスチレン系ブロック共重合体(B)の合計を100質量部としたときに、非晶性α−オレフィン系共重合体(A)の含有量が55〜95質量部、スチレン系ブロック共重合体(B)の含有量が5〜45質量部である樹脂組成物である。
分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法によって測定した。測定装置としてはWaters社製150C/GPCを用い、測定溶媒としてはo−ジクロロベンゼンを用い、カラムとしては昭和電工(株)製Shodex Packed ColumnA−80M(2本)を用い、分子量標準物質としては標準ポリスチレン(東ソー(株)社製、分子量68〜8,400,000)を用い、溶出温度140℃、溶出溶媒流速1.0ml/分の条件で、試料重合体約5mgを5mlのo−ジクロロベンゼンに溶解したものを400μl注入し、示差屈折検出器にてポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定し、両者の比である分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
極限粘度[η]は、ウベローデ粘度計を用いて、135℃のテトラリン溶媒中で測定を行った。非晶性α−オレフィン系共重合体(A)の濃度(c)が、0.6、1.0、1.5mg/mlであるテトラリン溶液を調製し、試料溶液の液面が標線間を流過する時間を3回測定した。それぞれの濃度で3回繰り返して測定し、得られた3回の値の平均値をその濃度における比粘度(ηSP)とし、ηSP/cのcをゼロ外挿した値を極限粘度[η]として求めた。
結晶融解熱量及び融解ピーク温度(Tm)は、JIS K 7122に従い、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製DSC220C:入力補償DSC)を用いて測定を行った。具体的には、状態調整として、試料重合体を室温から200℃まで30℃/分で昇温し、200℃で5分間保持し、次いで10℃/分で−50℃まで降温し、−50℃で5分間保持し、次いで−50℃から200℃まで10℃/分で昇温し、結晶融解熱量測定を行った。この結果から、ピーク面積が1J/g以上の融解ピークの有無を確認した。
メルトフローレート(MFR)は、JIS K 7210に従って、試験温度230℃、試験荷重21.18Nの条件で、重量法にて測定した。
非晶性α−オレフィン系共重合体中の各単量体単位の含有量は、核磁気共鳴装置(Bruker社製、商品名AC−250)を用いて、13C NMRスペクトルの測定結果に基づき算出した。具体的には、13C NMRスペクトルのプロピレンに由来する単量体単位に由来するメチル炭素のスペクトル強度と1−ブテンに由来する単量体単位に由来するメチル炭素のスペクトル強度の比からプロピレンに由来する単量体単位と1−ブテンに由来する単量体単位の組成比モル%を算出した。
粘着力(cN/25mm幅)は、JIS−K−Z0237に従って評価した。まず、基材層/粘着層が積層された粘着フィルムを短冊状(幅25mm、長さ150mm)に切り出して、これを評価用サンプルとした。この評価用サンプルを、23℃の恒温室において、幅50mm、長さ150mm、表面粗さRa=1.5μmのポリカーボネート製のマット調板上に貼合速度300mm/分で貼合ローラを1往復させて圧着させ、30分間放置した。次いで、23
℃の雰囲気中、剥離速度300mm/分の条件で、180°剥離法により評価用サンプルの剥離に要する力を(株)島津製作所製オートグラフAGS−500Dによって測定した。この剥離に要する力を粘着力(cN/25mm幅)とした。
まず上記(6)の初期粘着力の測定と同様に、評価用サンプルをポリカーボネート製のマット調板(表面粗さRa=1.5μm)に圧着させた。次いで、これを50℃オーブンに1日間入れて促進試験を実施し、その後オーブンから取り出し、30分間放置した。次いで、上記(6)の初期粘着力の測定と同じ条件で180°剥離法により評価用サンプルの剥離に要する力を測定した。ここで測定された経時粘着力を初期粘着力で除した値(昂進比)が1に近いほど、粘着力の経時変化が小さいといえる。
分子量調節剤として水素を用い、以下に示す方法に従いプロピレン及び1−ブテンを連続的に重合させて、非晶性α−オレフィン系共重合体(A)に相当するプロピレン−1−ブテン共重合体(以下「共重合体(A−1)」と言う)を得た。
表1に示す樹脂組成物を、250mmφ二軸押出機を用いて押出温度230℃で溶融混練し、ペレットを得た。次に、このペレットを粘着層の構成材料とし、またプロピレン単独重合体(住友化学(株)製、商品名ノーブレンFLX80E4、MFR=8)を基材層の構成材料として、30mmφ2種2層多層Tダイフィルム成形機(Tダイ幅250mm、リップ開度0.9mm)を用いて、粘着フィルム(粘着層10μm厚、基材層50μm厚)を得た。この粘着フィルムの粘着力を測定、評価した。結果を表1に示す。
・「重合体(A-1)」:製造例1で得たプロピレン−1−ブテン共重合体(プロピレン96モル%、1−ブテン4モル%。[η]=2.3dl/g、Mw/Mn=2.2、融解ピーク無し)。
・「SEBS-1」:水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(旭化成(株)製、商品名タフテックH1052、スチレン含量20質量%、MFR=13g/10分)。
・「PP」:ポリプロピレン。
表1に示すように、実施例1では粘着フィルムの初期粘着力が十分であり、しかも粘着力の経時変化も小さかった。比較例1では(B)成分を使用しないので、初期粘着力は十分であるが、経時で粘着力が大幅に上昇し、粘着力の経時変化が大きかった。
Claims (4)
- 非晶性α−オレフィン系共重合体(A)及びスチレン系ブロック共重合体(B)を含有する樹脂組成物であって、
非晶性α−オレフィン系共重合体(A)は、エチレン、プロピレン及び炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも2種のオレフィンに由来する単量体単位を含有し、分子量分布(Mw/Mn)が1〜4である非晶性α−オレフィン系共重合体であり、
スチレン系ブロック共重合体(B)は、スチレン系ブロック共重合体中の全単量体単位の含有量を100質量%としたときに、スチレン系モノマーに由来する単量体単位の含有量が10〜35質量%であり、メルトフローレートが1〜40g/10分であるスチレン系ブロック共重合体であり、
非晶性α−オレフィン系共重合体(A)とスチレン系ブロック共重合体(B)の合計を100質量部としたときに、非晶性α−オレフィン系共重合体(A)の含有量が55〜95質量部、スチレン系ブロック共重合体(B)の含有量が5〜45質量部である樹脂組成物。 - 非晶性α−オレフィン系共重合体(A)が、下記の要件(1)及び(2)を満たす請求項1記載の樹脂組成物。
(1)示差走査熱量測定によって融解ピークが実質的に観測されないこと。
(2)極限粘度[η]が0.1〜10dl/gであること。 - 請求項1又は2記載の樹脂組成物からなる成形品。
- 請求項1又は2記載の樹脂組成物からなる粘着フィルム。
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