JP2006063123A - 粘着剤用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低温環境下での粘着力が高く、被着体への汚染性が少ない粘着剤用組成物を提供する。
【解決手段】 非晶性オレフィン系重合体(成分(A))95〜99.9重量%と、エチレン系重合体(成分(B))0.1〜5重量%とを含有し、前記エチレン系重合体(成分(B))が、示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度が120℃以下のエチレン系重合体である粘着用組成物(但し、粘着用組成物の全量を100重量%とする)。
【選択図】 なし
【解決手段】 非晶性オレフィン系重合体(成分(A))95〜99.9重量%と、エチレン系重合体(成分(B))0.1〜5重量%とを含有し、前記エチレン系重合体(成分(B))が、示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度が120℃以下のエチレン系重合体である粘着用組成物(但し、粘着用組成物の全量を100重量%とする)。
【選択図】 なし
Description
本発明は粘着剤組成物に関するものである。詳しくは、低温環境下での粘着力が高く、被着体への汚染性が少ない粘着剤用組成物に関するものである。
従来から、粘着剤には、特定の結晶性ポリオレフィン系樹脂や特定のオレフィン系共重合体が用いられていた。
例えば、特開2003−226853号公報には、有機溶媒を用いないで粘着もしくは接着し、接合体の置かれる環境温度に係らず低温環境下や高温環境下でも極端な経時変化することなく、好適な粘着性を維持する粘着剤として、結晶性ポリオレフィン樹脂を鞘とし、特定のオレフィン系共重合体を芯とする形状を有する多層ペレットからなる粘着剤が記載されている。
例えば、特開2003−226853号公報には、有機溶媒を用いないで粘着もしくは接着し、接合体の置かれる環境温度に係らず低温環境下や高温環境下でも極端な経時変化することなく、好適な粘着性を維持する粘着剤として、結晶性ポリオレフィン樹脂を鞘とし、特定のオレフィン系共重合体を芯とする形状を有する多層ペレットからなる粘着剤が記載されている。
上記の特開2003−226853号公報に記載の粘着剤においても、使用環境温度や用途によっては粘着力が必ずしも十分とは言えず、さらなる改良が求められていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、低温環境下での粘着力が高く、被着体への汚染性が少ない粘着剤用組成物を提供することにある。
かかる状況の下、本発明の目的は、低温環境下での粘着力が高く、被着体への汚染性が少ない粘着剤用組成物を提供することにある。
すなわち本発明は、
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))95〜99.9重量%と、エチレン系重合体(成分(B))0.1〜5重量%とを含有し、前記エチレン系重合体(成分(B))が、示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度が120℃以下のエチレン系重合体である粘着用組成物に係るものである(但し、粘着用組成物の全量を100重量%とする)。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))95〜99.9重量%と、エチレン系重合体(成分(B))0.1〜5重量%とを含有し、前記エチレン系重合体(成分(B))が、示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度が120℃以下のエチレン系重合体である粘着用組成物に係るものである(但し、粘着用組成物の全量を100重量%とする)。
本発明によれば、低温環境下での粘着力が高く、被着体への汚染性が少ない粘着剤用組成物を得ることができる。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))は、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも二種のオレフィンを共重合して得られる非晶性オレフィン系重合体である。
前記の炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、鎖状オレフィンが挙げられ、鎖状オレフィンとしては、直鎖状オレフィンや分岐状オレフィンが挙げられる。
直鎖状オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられ、分岐状オレフィンとしては、例えば、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。
直鎖状オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられ、分岐状オレフィンとしては、例えば、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、プロピレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体等が挙げられる。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))として、好ましくは、プロピレンとエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種のオレフィンを共重合して得られる非晶性オレフィン系重合体である。例えば、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−1−オクテン共重合体、プロピレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、プロピレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体等が挙げられ、より好ましくは、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体である。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))は、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィン以外の単量体から誘導される構造単位を含有していてもよく、エチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィン以外の単量体としては、環状オレフィン、ビニル芳香族化合物、ポリエン化合物等が挙げられる。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))として、好ましい非晶性オレフィン系重合体であるプロピレンとエチレンおよび炭素原子数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた少なくとも一種のオレフィンを共重合して得られる非晶性オレフィン系重合体に含有されるプロピレンから誘導される構造単位の含有量は、粘着剤用組成物の粘着力を高めるという観点から、好ましくは50モル%以上であり、より好ましくは70モル%以上であり、さらに好ましくは80モル%以上である(但し、非晶性オレフィン系重合体(成分(A))に含有される単量体から誘導される構造単位の合計を100モル%とする)。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))として、好ましくは、粘着剤用組成物の粘着力を高めるという観点から、示差走査熱量測定(以下、DSCと称する)によって、−100〜200℃に観測される結晶の融解熱量が1J/g以上である融解ピーク、および、結晶化熱量が1J/g以上である結晶化ピークのいずれもが観測されない重合体である。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))の135℃のテトラリン中で測定される極限粘度[η]として、好ましくは、被着体への糊残りを少なくし、被着体への汚染性を少なくするという観点や、溶融混練時の加工性を良好にするという観点から、0.5〜10dl/gであり、より好ましくは1.5〜5dl/gである。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))の分子量分布(Mw/Mn)は、被着体への糊残りを少なくするという観点から、好ましくは4以下であり、より好ましくは3以下である。ここで、非晶性ポリオレフィン系重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)から求められる値である。
非晶性オレフィン系重合体(成分(A))の製造方法としては、公知のチーグラー・ナッタ型触媒や公知のシングルサイト触媒を用いて製造する方法が挙げられる。耐傷付き性や耐熱性をより高めるという観点から、好ましくは、公知のシングルサイト触媒を用いる製造方法である。
シングルサイト触媒としては、メタロセン系触媒や非メタロセン系の錯体触媒が挙げられる。メタロセン系触媒としては、例えば、特開昭58−19309号公報、特開昭60−35005号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35007号公報、特開昭60−35008号公報、特開昭61−130314号公報、特開平3−163088号公報、特開平4−268307号公報、特開平9−12790号公報、特開平9−87313号公報、特開平11−80233号公報、特表平10−508055号公報等に記載のメタロセン系触媒が挙げられる。
また、非メタロセン系の錯体触媒としては、例えば、特開平10−316710号公報、特開平11−100394号公報、特開平11−80228号公報、特開平11−80227号公報、特表平10−513489号公報、特開平10−338706号公報、特開表11−71420号公報等に記載の非メタロセン系の錯体触媒が挙げられる。
シングルサイト触媒の中でも、好ましくは、入手が容易であるという観点から、メタロセン系触媒が好ましく、より好ましくは、少なくとも1個のシクロペンタジエン形アニオン骨格を有し、C1対掌構造を有する周期表第3族〜第12族の遷移金属錯体を含むメタロセン系触媒である。
また、メタロセン触媒を用いた製造方法の例として、欧州特許出願公開第1211287号明細書に記載の方法が挙げられる。
また、メタロセン触媒を用いた製造方法の例として、欧州特許出願公開第1211287号明細書に記載の方法が挙げられる。
エチレン系重合体(成分(B))は、示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度(以下、Tm(℃)と称する)が120℃以下のエチレン系重合体である。例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体等が挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンとしては、鎖状オレフィンが挙げられ、鎖状オレフィンとしては、直鎖状オレフィンや分岐状オレフィンが挙げられる。
直鎖状オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられ、分岐状オレフィンとしては、例えば、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンとして、好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセンである。
エチレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンとしては、鎖状オレフィンが挙げられ、鎖状オレフィンとしては、直鎖状オレフィンや分岐状オレフィンが挙げられる。
直鎖状オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられ、分岐状オレフィンとしては、例えば、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,2,4−トリメチル−1−ペンテン等が挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンとして、好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセンである。
エチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体に用いられるエチレン系不飽和エステルとしては、酢酸ビニルやα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素原子数が3〜8個の不飽和カルボン酸のアルキルエステルが挙げられ、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられる。
エチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体に用いられるエチレン系不飽和エステルとして、好ましくは、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチルである。
α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素原子数が3〜8個の不飽和カルボン酸のアルキルエステルが挙げられ、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられる。
エチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体に用いられるエチレン系不飽和エステルとして、好ましくは、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸メチルである。
エチレン系重合体(成分(B))として用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体またはエチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体には、市販のものを用いても良い。
市販のエチレン−α−オレフィン共重体としては、例えば、住友化学工業(株)製エチレン−1−ヘキセン共重合体(製品名:エクセレンFX、グレード名:CX4002、Tm=68℃)や、住友化学工業(株)製エチレン−1−ブテン共重合体(製品名:エクセレンFX、グレード名:CX3502、Tm=70℃)が挙げられる。
また、市販のエチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体としては、例えば、住友化学工業(株)製エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(製品名:アクリフト、グレード名:WH302、Tm=94℃、またはグレード名:WH303、Tm=89℃)が挙げられる。
市販のエチレン−α−オレフィン共重体としては、例えば、住友化学工業(株)製エチレン−1−ヘキセン共重合体(製品名:エクセレンFX、グレード名:CX4002、Tm=68℃)や、住友化学工業(株)製エチレン−1−ブテン共重合体(製品名:エクセレンFX、グレード名:CX3502、Tm=70℃)が挙げられる。
また、市販のエチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体としては、例えば、住友化学工業(株)製エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(製品名:アクリフト、グレード名:WH302、Tm=94℃、またはグレード名:WH303、Tm=89℃)が挙げられる。
エチレン系重合体(成分(B))の示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度(Tm(℃))は120℃以下であり、好ましくは20℃〜100℃である。Tmが120℃を超えた場合、結晶性が高くなり、粘着剤組成物の低温環境下での粘着力が低下することがある。
エチレン系重合体(成分(B))のメルトフローレート(以下、MFR(g/10分)と称する)は、被着体への糊残りを少なくし、被着体への汚染性を少なくするという観点や、溶融混練時の加工性を良好にするという観点から、通常0.1〜50g/10分であり、好ましくは0.5〜30g/10分である。
なお、エチレン系重合体(成分(B))のMFRは、JIS K6760−1981に従い、温度190℃、荷重21.18Nで測定されるものである。
なお、エチレン系重合体(成分(B))のMFRは、JIS K6760−1981に従い、温度190℃、荷重21.18Nで測定されるものである。
本発明の粘着剤用組成物は、非晶性オレフィン系重合体(成分(A))95〜99.9重量%と、エチレン系重合体(成分(B))0.1〜5重量%とを含有する粘着用組成物である(但し、粘着用組成物の全量を100重量%とする)。成分(A)および成分(B)の含有量として、好ましくは、成分(A)97〜99.7重量%および成分(B)0.3〜3重量%であり、より好ましくは成分(A)98〜99.5重量%および成分(B)0.5〜2重量%である。
成分(B)の含有量が0.1重量%未満の場合や5重量%を超えた場合、低温環境下での良好な粘着力が得られないことがある。
成分(B)の含有量が0.1重量%未満の場合や5重量%を超えた場合、低温環境下での良好な粘着力が得られないことがある。
本発明の粘着剤用組成物には、必要に応じて、公知の方法によって、イオウ架橋、過酸化物架橋、金属イオン架橋、シラン架橋、樹脂架橋、電子線架橋等の架橋を施しても良い。
架橋剤としては、例えば、硫黄、フェノール樹脂、金属酸化物、金属水酸化物、金属塩化物、p−キノンジオキシム、ビスマレイミド系の架橋剤が例示される。
架橋速度を調節するために、架橋剤と架橋促進剤とを組合せて用いても良い。架橋促進剤としては、例えば、鉛丹、ジベンゾチアゾイルサルファイド等の酸化剤が例示される。
また、架橋剤と分散剤とを組合せて用いても良い。分散剤としては、例えば、金属酸化物やステアリン酸等が例示される。分散剤として用いられる金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウム等が例示され、好ましくは、酸化亜鉛、酸化マグネシウムである。
そして、本発明の粘着剤用組成物には、架橋剤の存在下で動的架橋を施しても良い。
架橋剤としては、例えば、硫黄、フェノール樹脂、金属酸化物、金属水酸化物、金属塩化物、p−キノンジオキシム、ビスマレイミド系の架橋剤が例示される。
架橋速度を調節するために、架橋剤と架橋促進剤とを組合せて用いても良い。架橋促進剤としては、例えば、鉛丹、ジベンゾチアゾイルサルファイド等の酸化剤が例示される。
また、架橋剤と分散剤とを組合せて用いても良い。分散剤としては、例えば、金属酸化物やステアリン酸等が例示される。分散剤として用いられる金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウム等が例示され、好ましくは、酸化亜鉛、酸化マグネシウムである。
そして、本発明の粘着剤用組成物には、架橋剤の存在下で動的架橋を施しても良い。
本発明の粘着剤用組成物の製造方法としては、例えば、各成分を、ラバーミル、ブラベンダーミキサー、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、一軸および二軸押出機等の通常の混練り装置で混練する方法が例示される。
混練り装置としては、密閉式または開放式のいずれの形式であっても良く、好ましくは不活性ガスによって置換し得る密閉式装置である。
混練り温度は、通常120〜250℃、好ましくは140〜240℃である。混練り時間は、用いられる成分の種類や量、および、混練り装置の種類に応じて適宜決定すれば良く、加圧ニーダーやバンバリーミキサー等の混練り装置を使用する場合、通常、約3〜10分である。
混練り工程で混練する方法としては、例えば、各成分を一括して混練する方法や、各成分の一部を混練りした後、残部を添加して混練りを継続する多段分割混練り法が例示される。
混練り装置としては、密閉式または開放式のいずれの形式であっても良く、好ましくは不活性ガスによって置換し得る密閉式装置である。
混練り温度は、通常120〜250℃、好ましくは140〜240℃である。混練り時間は、用いられる成分の種類や量、および、混練り装置の種類に応じて適宜決定すれば良く、加圧ニーダーやバンバリーミキサー等の混練り装置を使用する場合、通常、約3〜10分である。
混練り工程で混練する方法としては、例えば、各成分を一括して混練する方法や、各成分の一部を混練りした後、残部を添加して混練りを継続する多段分割混練り法が例示される。
本発明の粘着剤用組成物には、必要に応じて、本発明で用いられる非晶性オレフィン系重合体(成分(A))およびエチレン系重合体(成分(B))以外の他の樹脂を添加しても良い。他の樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂、合成石油樹脂、クマロン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、スチレン系樹脂、イソプレン系樹脂等が例示される。
本発明の粘着剤用組成物には、必要に応じて、安定剤、添加剤、充填剤、鉱物油系軟化剤等を添加しても良い。
安定剤としては、例えば、老化防止剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられ、添加剤としては、例えば、帯電防止剤、スリップ剤、難燃剤、着色剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤等が挙げられ、充填剤としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、マイカ、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムウィスカー、タルク、アラミド繊維、硫酸バリウム、ガラスフレーク、フッ素樹脂等が挙げられ、鉱物油系軟化剤としては、例えば、ナフテン油、パラフィン系鉱物油等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、老化防止剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられ、添加剤としては、例えば、帯電防止剤、スリップ剤、難燃剤、着色剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤等が挙げられ、充填剤としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ガラスビーズ、マイカ、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムウィスカー、タルク、アラミド繊維、硫酸バリウム、ガラスフレーク、フッ素樹脂等が挙げられ、鉱物油系軟化剤としては、例えば、ナフテン油、パラフィン系鉱物油等が挙げられる。
本発明の粘着剤用組成物の用途としては、例えば、フィルムやシートが挙げられ、本発明の粘着剤用組成物を含有するフィルムやシートを単独で用いても良く、基材層と少なくとも一つの他の層を有する積層体に含まれる他の層として用いても良い。
積層体に含まれる基材層としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリメチルペンテン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エチレンとアクリル酸系モノマーとの共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸系モノマー共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。また、クラフト紙、不織布等が挙げられる。但し、基材層として用いられるポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂は、本発明で用いられる非晶性オレフィン系重合体(成分(A))およびエチレン系重合体(成分(B))以外の樹脂である。
基材層として、好ましくは、粘着層と共押出しによって、安価に積層体を製造するという観点から、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、またはこれらの混合物である。
また、基材層に用いられる樹脂には、必要に応じて、基材層の表面に滑り性を付与するために、離型剤等の添加剤を添加しても良い。
基材層として、好ましくは、粘着層と共押出しによって、安価に積層体を製造するという観点から、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、またはこれらの混合物である。
また、基材層に用いられる樹脂には、必要に応じて、基材層の表面に滑り性を付与するために、離型剤等の添加剤を添加しても良い。
積層体の基材層は、単層であっても良く、少なくとも2層からなる多層であっても良い。
基材層の表面には、周知の表面処理法によって、表面処理が施されていても良く、表面処理法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、電子線照射処理、紫外線照射処置等が挙げられる。
基材層は、無色透明の層であっても良く、着色された層または印刷された層であっても良い。
基材層の表面には、周知の表面処理法によって、表面処理が施されていても良く、表面処理法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、電子線照射処理、紫外線照射処置等が挙げられる。
基材層は、無色透明の層であっても良く、着色された層または印刷された層であっても良い。
基材層は、必要に応じて、一軸方向または二軸方向に延伸されていても良い。一軸延伸の好ましい方法としては、通常用いられているロール延伸法が例示される。また、二軸延伸の方法としては、例えば、一軸延伸の後に二軸延伸を行う逐次延伸法や、チューブラ延伸法等の同時二軸延伸法が例示される。
本発明の粘着剤用組成物を含む粘着剤層を有する積層体は、基材層の片面に粘着剤層を有する積層体であっても良く、基材層の両面に粘着剤層を有する積層体であっても良い。
本発明の粘着剤用組成物を含む粘着剤層を有する積層体の製造方法としては、例えば、基材層と粘着剤層とを共押出する方法や押出コーティングする方法(「押出ラミネート法」ともいう)が例示される。前記の共押出する方法や押出コーティングする方法に用いられる装置としては、例えば、インフレーションフィルム製造装置やTダイフィルム製造装置が例示される。
本発明の粘着剤用組成物を含む粘着剤層を有する積層体の厚さは、通常0.001〜5mmであり、好ましくは0.005〜2mmである。基材層および粘着剤層のそれぞれの厚さは、被着体の種類や、粘着フィルムに要求される物性(例えば、粘着強度等)に応じて決めれば良い。
本発明の粘着剤用組成物を含む粘着剤層を有する積層体を、重ね巻きされた巻物として製造する場合、巻物からの粘着フィルムの引き出し易さ、すなわち自己剥離性という観点から、巻物中に剥離紙を挟んだり、基材層の背面に剥離剤を塗布したりしても良い。
剥離剤としては、シリコーン系剥離剤、非シリコーン系剥離剤等が例示され、シリコーン系剥離剤としては、熱硬化型シリコーン系剥離剤、光硬化型シリコーン系剥離剤、シリコーンポリマーと他ポリマーとの共重合体剥離剤、シリコーンポリマーと他ポリマーとのブレンド系剥離剤が例示される。非シリコーン系剥離剤としては、長鎖アルキルポリマーや、ポリオレフィンや、フッ素化合物を主成分とする剥離剤が例示される。
剥離剤としては、シリコーン系剥離剤、非シリコーン系剥離剤等が例示され、シリコーン系剥離剤としては、熱硬化型シリコーン系剥離剤、光硬化型シリコーン系剥離剤、シリコーンポリマーと他ポリマーとの共重合体剥離剤、シリコーンポリマーと他ポリマーとのブレンド系剥離剤が例示される。非シリコーン系剥離剤としては、長鎖アルキルポリマーや、ポリオレフィンや、フッ素化合物を主成分とする剥離剤が例示される。
本発明の粘着剤用組成物を含む粘着剤層を有する積層体の用途としては、例えば、低温環境下や寒冷地で使用される金属板や樹脂板等の保護フィルム、表示用マーキングフィルム等が挙げられる。
以下、実施例、および比較例によって本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の物性測定は、以下の方法で行った。
(1)非晶性オレフィン系重合体の単量体組成(単量体含有量、単位:モル%)
核磁気共鳴装置(Bruker社製 商品名AC−250)を用いて、13C−NMRスペクトルの測定結果に基づき算出した。具体的には、13C−NMRスペクトルにおいて、プロピレン単位由来のメチル炭素のスペクトル強度と1−ブテン単位由来のメチル炭素スペクトルとの強度比からプロピレン単位と1−ブテン単位の組成比を算出した。
本発明の物性測定は、以下の方法で行った。
(1)非晶性オレフィン系重合体の単量体組成(単量体含有量、単位:モル%)
核磁気共鳴装置(Bruker社製 商品名AC−250)を用いて、13C−NMRスペクトルの測定結果に基づき算出した。具体的には、13C−NMRスペクトルにおいて、プロピレン単位由来のメチル炭素のスペクトル強度と1−ブテン単位由来のメチル炭素スペクトルとの強度比からプロピレン単位と1−ブテン単位の組成比を算出した。
(2)極限粘度([η]、単位:dl/g)
135℃において、ウベローデ粘度計を用いて行った。テトラリン単位体積あたりの非晶性オレフィン系重合体の濃度cが、0.6、1.0、1.5mg/mlである非晶性オレフィン系重合体のテトラリン溶液を調整し、135℃における極限粘度を測定した。それぞれの濃度で3回繰り返し測定し、得られた3回の値の平均値をその濃度での比粘度(ηsp)とし、ηsp/cのcをゼロ外挿した値を極限粘度[η]として求めた。
135℃において、ウベローデ粘度計を用いて行った。テトラリン単位体積あたりの非晶性オレフィン系重合体の濃度cが、0.6、1.0、1.5mg/mlである非晶性オレフィン系重合体のテトラリン溶液を調整し、135℃における極限粘度を測定した。それぞれの濃度で3回繰り返し測定し、得られた3回の値の平均値をその濃度での比粘度(ηsp)とし、ηsp/cのcをゼロ外挿した値を極限粘度[η]として求めた。
(3)分子量分布
ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法によって、下記の条件で測定を行った。
装置 :Waters社製 150C ALC/GPC
カラム :昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M
2本
温度 :140℃
溶媒 :o−ジクロロベンゼン
溶出溶媒流速:1.0ml/min
試料濃度:1mg/ml
測定注入量:400μl
分子量標準物質:標準ポリスチレン
検出器 :示差屈折
ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法によって、下記の条件で測定を行った。
装置 :Waters社製 150C ALC/GPC
カラム :昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M
2本
温度 :140℃
溶媒 :o−ジクロロベンゼン
溶出溶媒流速:1.0ml/min
試料濃度:1mg/ml
測定注入量:400μl
分子量標準物質:標準ポリスチレン
検出器 :示差屈折
(4)結晶融解ピーク(単位:℃)、結晶融解熱量(単位:J/g)、結晶化ピーク(単位:℃)、結晶化熱量(単位:J/g)
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製DSC220C:入力補償DSC)を用い以下の条件で測定した。
(i)試料約5mgを室温から30℃/分の昇温速度で200℃まで昇温し、昇温完了後、5分間保持した。
(ii)次いで、200℃から10℃/分の降温速度で−100℃まで降温し、降温完了後、5分間、保持した。この(ii)で観察されるピークが結晶化ピークであり、ピーク面積が1J/g以上の結晶化ピークの有無を確認した。
(iii)次いで、−100℃から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温した。この(iii)で観察されるピークが結晶の融解ピークであり、ピーク面積が1J/g以上の融解ピークの有無を確認した。
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製DSC220C:入力補償DSC)を用い以下の条件で測定した。
(i)試料約5mgを室温から30℃/分の昇温速度で200℃まで昇温し、昇温完了後、5分間保持した。
(ii)次いで、200℃から10℃/分の降温速度で−100℃まで降温し、降温完了後、5分間、保持した。この(ii)で観察されるピークが結晶化ピークであり、ピーク面積が1J/g以上の結晶化ピークの有無を確認した。
(iii)次いで、−100℃から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温した。この(iii)で観察されるピークが結晶の融解ピークであり、ピーク面積が1J/g以上の融解ピークの有無を確認した。
(5)粘着力(剥離強度、単位:N/25mm幅)
JIS−Z−0237に従い、粘着剤層と基材層とからなる積層体とSUS304鋼板の180度引き剥がしたときの剥離強度を、−10℃ならびに23℃雰囲気下において測定した。
JIS−Z−0237に従い、粘着剤層と基材層とからなる積層体とSUS304鋼板の180度引き剥がしたときの剥離強度を、−10℃ならびに23℃雰囲気下において測定した。
(6)被着体への汚染性
前項の剥離強度測定後、被着体表面を目視で観察し、外観の汚染による曇りの有無を評価した。
前項の剥離強度測定後、被着体表面を目視で観察し、外観の汚染による曇りの有無を評価した。
実施例1
[1]非晶性ポリオレフィン系重合体の製造
攪拌機を備えた100LのSUS製重合器中で、プロピレンと1−ブテンとを、分子量調節として水素を用い、以下の方法で連続的に共重合させて、本発明の非晶性ポリオレフィン系重合体にあたるプロピレン−1−ブテン共重合体を得た。
重合器の下部から、重合溶媒としてのヘキサンを100L/時間の供給速度で、プロピレンを24.00Kg/時間の供給速度で、1−ブテンを1.81Kg/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
重合器の上部から、重合器中の反応混合物が100Lの量を保持するように、反応混合物を連続的に抜き出した。
重合器の下部から、重合触媒の成分として、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005g/時間の供給速度で、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.298g/時間の供給速度で、トリイソブチルアルミニウムを2.315g/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
共重合反応は、重合器の外部に取り付けられたジャケットに冷却水を循環させることによって、45℃で行った。
重合器の上部から連続的に抜き出された反応混合物に少量のエタノールを添加して重合反応を停止させた後、脱モノマー及び水洗浄をし、次いで、大量の水中でスチームによって溶媒を除去することによって、プロピレン−1−ブテン共重合体を得、これを80℃で一昼夜減圧乾燥した。得られた共重合体の生成速度は7.10Kg/時間であった。
得られたプロピレン−1−ブテン共重合体の物性評価結果を表1に示した。
[1]非晶性ポリオレフィン系重合体の製造
攪拌機を備えた100LのSUS製重合器中で、プロピレンと1−ブテンとを、分子量調節として水素を用い、以下の方法で連続的に共重合させて、本発明の非晶性ポリオレフィン系重合体にあたるプロピレン−1−ブテン共重合体を得た。
重合器の下部から、重合溶媒としてのヘキサンを100L/時間の供給速度で、プロピレンを24.00Kg/時間の供給速度で、1−ブテンを1.81Kg/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
重合器の上部から、重合器中の反応混合物が100Lの量を保持するように、反応混合物を連続的に抜き出した。
重合器の下部から、重合触媒の成分として、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライドを0.005g/時間の供給速度で、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.298g/時間の供給速度で、トリイソブチルアルミニウムを2.315g/時間の供給速度で、それぞれ連続的に供給した。
共重合反応は、重合器の外部に取り付けられたジャケットに冷却水を循環させることによって、45℃で行った。
重合器の上部から連続的に抜き出された反応混合物に少量のエタノールを添加して重合反応を停止させた後、脱モノマー及び水洗浄をし、次いで、大量の水中でスチームによって溶媒を除去することによって、プロピレン−1−ブテン共重合体を得、これを80℃で一昼夜減圧乾燥した。得られた共重合体の生成速度は7.10Kg/時間であった。
得られたプロピレン−1−ブテン共重合体の物性評価結果を表1に示した。
[2]粘着剤用組成物の製造
成分(A)として上記方法によって製造された非晶性プロピレン−1−ブテン共重合体99重量%と、成分(B)としてエチレン−1−ヘキセン共重合体(住友化学工業(株)製 商品名:エクセレンFX、グレード名:CX4002、MFR(190℃/21.18N荷重)=8g/10分、Tm=68℃)1重量%とを配合し、ブラベンダー社製の商品名がプラスチコーダーPLV151型なる混練機を用い、スクリュー回転数10rpmにて、200℃で2分間混練した後、次いで、更に、100rpmにて5分間混練し、粘着剤用組成物を得た。
成分(A)として上記方法によって製造された非晶性プロピレン−1−ブテン共重合体99重量%と、成分(B)としてエチレン−1−ヘキセン共重合体(住友化学工業(株)製 商品名:エクセレンFX、グレード名:CX4002、MFR(190℃/21.18N荷重)=8g/10分、Tm=68℃)1重量%とを配合し、ブラベンダー社製の商品名がプラスチコーダーPLV151型なる混練機を用い、スクリュー回転数10rpmにて、200℃で2分間混練した後、次いで、更に、100rpmにて5分間混練し、粘着剤用組成物を得た。
[3]粘着フィルムの製造
基材層としてポリプロピレン樹脂(住友化学工業(株)製 商品名:エクセレンEPX、グレード名:EP3725、MFR(230℃/21.18N荷重)=2.5g/10分、Tm=144℃)を用い、粘着層として前記[2]で製造した粘着剤組成物を用い、それぞれを厚さ100μmのフィルムに成形した後、両者を張り合わせ、次いで、150℃プレス成形で加熱融着させて積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
基材層としてポリプロピレン樹脂(住友化学工業(株)製 商品名:エクセレンEPX、グレード名:EP3725、MFR(230℃/21.18N荷重)=2.5g/10分、Tm=144℃)を用い、粘着層として前記[2]で製造した粘着剤組成物を用い、それぞれを厚さ100μmのフィルムに成形した後、両者を張り合わせ、次いで、150℃プレス成形で加熱融着させて積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
実施例2
実施例1の[2]で用いた成分(A)の配合量を99.5重量%、成分(B)の配合量を0.5重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
実施例1の[2]で用いた成分(A)の配合量を99.5重量%、成分(B)の配合量を0.5重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
実施例3
実施例1の[2]で用いた成分(B)を、エチレン−1−ブテン共重合体(住友化学工業(株)製 商品名:エクセレンFX、グレード名:CX3502、MFR(190℃/21.18N荷重)=4g/10分、Tm=70℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
実施例1の[2]で用いた成分(B)を、エチレン−1−ブテン共重合体(住友化学工業(株)製 商品名:エクセレンFX、グレード名:CX3502、MFR(190℃/21.18N荷重)=4g/10分、Tm=70℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
比較例1
実施例1の[2]で用いた成分(A)の配合量を85重量%、成分(B)の配合量を15重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
実施例1の[2]で用いた成分(A)の配合量を85重量%、成分(B)の配合量を15重量%に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
比較例2
実施例1の[2]で用いた成分(B)を、プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学工業(株)製 商品名:住友ノーブレン、グレード名:FS2011DG2、MFR(230℃/21.18N荷重)=2.5g/10分、Tm=158℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
実施例1の[2]で用いた成分(B)を、プロピレン−エチレンランダム共重合体(住友化学工業(株)製 商品名:住友ノーブレン、グレード名:FS2011DG2、MFR(230℃/21.18N荷重)=2.5g/10分、Tm=158℃)に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体の物性を表2に示した。
本発明の要件を満足する実施例1〜3に用いた粘着剤用組成物は、低温環境下(−10℃)での粘着力が高く、被着体への汚染性が少ない粘着剤用組成物であることが分かる。
これに対して、比較例1は、本発明の要件、すなわち、エチレン系重合体(成分(B))の含有量に関する要件を満足しない粘着剤用組成物であり、−10℃および23℃のいいずれにおいても、剥離強度が不充分で、粘着力が低いものであることが分かる。
また、比較例2は、本発明の要件、すなわち、エチレン系重合体(成分(B))の示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度に関する要件を満足しない粘着剤用組成物であり、−10℃での剥離強度が不充分で、低温環境下(−10℃)での粘着力が低いものであることが分かる。
これに対して、比較例1は、本発明の要件、すなわち、エチレン系重合体(成分(B))の含有量に関する要件を満足しない粘着剤用組成物であり、−10℃および23℃のいいずれにおいても、剥離強度が不充分で、粘着力が低いものであることが分かる。
また、比較例2は、本発明の要件、すなわち、エチレン系重合体(成分(B))の示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度に関する要件を満足しない粘着剤用組成物であり、−10℃での剥離強度が不充分で、低温環境下(−10℃)での粘着力が低いものであることが分かる。
Claims (3)
- 非晶性オレフィン系重合体(成分(A))95〜99.9重量%と、エチレン系重合体(成分(B))0.1〜5重量%とを含有し、前記エチレン系重合体(成分(B))が、示差走査熱量測定によって、−100〜200℃に観測される最大の結晶融解ピークの温度が120℃以下のエチレン系重合体である粘着用組成物(但し、粘着用組成物の全量を100重量%とする)。
- 非晶性オレフィン系重合体(成分(A))が、プロピレン−1−ブテン共重合体およびプロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1種の非晶性オレフィン系重合体である請求項1記載の粘着剤用組成物。
- エチレン系重合体(成分(B))が、エチレン−α−オレフィン共重合体およびエチレン−エチレン系不飽和エステル共重合体から選ばれる少なくとも1種のエチレン系重合体である請求項1記載の粘着剤用組成物。
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- 2004-08-25 JP JP2004244758A patent/JP2006063123A/ja active Pending
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