JP2012233995A - ファインダ内表示部品とファインダ内表示部品の製造方法 - Google Patents

ファインダ内表示部品とファインダ内表示部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ファインダ内で枠の外周輪郭の凹凸を少なくして、枠の輪郭を鮮明にする。
【解決手段】カメラのファインダ内表示部品としての光学平板68は、斜面22,23と稜線21とからなる基本凹み26を同じ向きに複数配列して形成された枠51を表面に備え、稜線11が表面に対して傾斜して枠の縁51aが凸凹になっており、縁の凹部51c内に形成されて、2方向に傾斜した斜面12,13と斜面が接して形成される稜線11とからなる追加凹み16を備え、追加凹みの稜線11の向きが、基本凹みの稜線の向きと同じである。追加凹み16によって、縁51aの凹凸を少なくすることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、スーパーインポーズ機能を有するカメラのファインダ内表示部品と、このファインダ内表示部品の製造方法とに関する。
従来、カメラ等のファインダは、撮像範囲の物体を視認すると同時に、撮像範囲、測距範囲、測光範囲等を示す指標となるスーパーインポーズ機能を備えている。さらに、近年は、撮影視野内で複数の測距、測光ポイントを設定して場面に応じて最適な測距、測光を行える機能を付加したカメラ等が実現している。このようなカメラ等は、その測距、測光ポイントの位置を示す複数の図案をファインダ視野内で発光、非発光で、表示、非表示に切り替えることにより、撮影者にその位置を知らせている。
図15(A)は、特許文献1に開示されたファインダ内表示部品としての光学平板の簡略図である。この光学平板991は、図15(A)に示す光学平板上に測距、測光ポイントの位置を示す図案として複数の四角形の枠992,993,994を設けてある。
図15(B)は、図15(A)の左右中央領域995の枠992の拡大図である。図15(C)は、図15(A)の左周辺領域996の枠993の拡大図である。図15(B)、(C)の枠992,993は、光学平板991に複数並んで形成された照明光を反射する光学面としての凹状のプリズム901,911によって形成されている。
カメラの撮影者は、照明発光時にプリズムの斜面902,912による反射光が撮影者の瞳に導かれることにより、ファインダ内で枠の点灯を視認できる。一方、照明非発光時には、撮影者はファインダ内のプリズムが存在する範囲を枠として視認できる。
左右中央領域995の枠992のプリズム901は、図15(B)に示すようにプリズム901の稜線904が枠992に対し平行に配列されている。一方、左周辺領域996の枠993のプリズム911は、図15(C)に示すようにプリズム911の稜線914が枠993に対し、角度α傾いて配列されている。なお、図15(A)の右周辺領域997の枠994(拡大図省略)は、左周辺領域996の枠993のプリズム911とは、向きがαだけ、左向きになっている。
このように、枠992,993,994のプリズム901,911の角度が、領域によって異なるのは、枠を発光させるための照明光源と、光学平板991上での枠との、カメラ内での位置関係にものである。すなわち、照明光は、光学平板上の枠に配列されたプリズムに反射して撮影者の視野に反射光として導かれる必要があるため、プリズムは、左右方向の位置に応じて角度α傾けて配列されている。
特開2006−099089号公報
しかし、従来の光学平板は、図15(B)に示すように、プリズム901間に符号903で示すだけの凹凸があった。特に、図15(C)に示すように、プリズム911が角度α傾いていると、符号913で示す凹凸があった。この場合、凹凸量913は、凹凸量903より大きい。
このため、プリズムの形状や枠の大きさ、太さなによっては、枠の輪郭がシャープに見えない場合があった。特に、左右の領域996,997の枠993,994の凹凸量913は、中央の枠992の凹凸量903より大きく、輪郭がシャープでなかった。
本発明は、ファインダ内表示部品の枠の輪郭の凹凸量を少なくして、枠の輪郭をシャープにして視認性を向上させたファインダ内表示部品およびその製造方法を提供することにある。
本発明のカメラのファインダ内表示部品は、少なくとも2方向に傾斜した斜面と前記斜面が接して形成される稜線とからなる基本反射部が前記稜線を同じ向きに複数配列して形成された図案を備え、前記稜線が表面に対して傾斜して前記図案の縁が凹凸になっており、前記図案の縁の凹部内に形成されて、少なくとも2方向に傾斜した斜面と前記斜面が接して形成される稜線とからなる追加反射部を備え、前記追加反射部の稜線の向きが、前記基本反射部の稜線の向きと同じである、ことを特徴としている。
本発明のカメラのファインダ内表示部品の製造方法は、前記基本反射部と追加反射部が、前記表面に凹んで形成された凹部であり、前記凹部の面で光を反射するファインダ内表示部品である場合、凹んだ前記複数の基本反射部及び追加反射部と同形の凹んだ複数の元基本反射部及び元追加反射部を1本の工具で連続して切削加工することによって形成された元金型によって凹凸反転して形成された複製金型に基づいて成形されることを特徴としている。
本発明のカメラのファインダ内表示部品の製造方法は、前記基本反射部と追加反射部が、前記表面から突出して形成された凸部であり、前記凸部の内面で光を反射するファインダ内表示部品である場合、突出した前記複数の基本反射部及び追加反射部に対して凹凸反転して凹んだ複数の元基本反射部及び元追加反射部を1本の工具で連続して切削加工することによって形成された金型に基づいて成形されることを特徴としている。
本発明のファインダ内表示部品は、ファインダ内表示部品の図案の縁の凹部を追加反射部で埋めた構成なっているので、縁の凹凸量を少なくして、図案の輪郭をシャープにし、視認性を向上させことができる。
また、本発明のファインダ内表示部品の製造方法は、1本の工具で連続して切削加工した金型を使用してファインダ内表示部品を製造するので、製作精度の高い金型を使用して製造することができ、図案の輪郭をシャープにし、視認性を向上させことができる。
本発明の実施形態のファインダ内表示部品としての光学平板を備えた一眼レフカメラの光学系の構成を示す図である。 本発明の実施形態におけるカメラの光学平板の図である。 図2の光学平板の左右中央領域における図案としての枠の部分拡大図である。(A)は、枠の左下の部分拡大図である。(B)は、(A)のQ−Q矢視断面図である。(C)は(A)のR−R矢視断面図である。 図2の光学平板において、各領域の枠を構成する基本反射部としての基本凹みの図である。(A)は基本凹みの平面図である。(B)は(A)のS―S矢視断面図である。(C)は基本凹みの斜視図である。 図2の光学平板において、各領域の枠を構成する追加反射部としての追加凹みの図である。(A)は追加凹みの平面図である。(B)は(A)のT―T矢視断面図である。(C)は追加凹みの斜視図である。 図2の光学平板において、左周辺領域の枠の左下の部分拡大図である。 基本凹みと追加凹みが形成された光学平板の製造方法を説明する概略図である。 図7の製造方法のフローチャートである。 光学平板を成形するのに使用する元金型を製作する加工機の模式図である。(A)は平面図である。(B)は正面図である。 図9の加工機に使用される回転工具の図である。(A)は回転工具を先端側から見た図である。(B)は正面図である。 光学平板の枠を形成する基本凸部の図である。(A)は斜視図である。(B)は、(A)のU−U矢視断面を天地逆にした図である。 光学平板の枠を形成する追加凸部の斜視図である。 基本凸部と追加凸部が形成される光学平板の製造方法を説明する概略図である。 図13の製造方法のフローチャートである。 従来のファインダ内表示部品としての光学平板の図である。(A)は、光学平板の簡略図である。(B)は、(A)の光学平板における左右中央領域の枠の拡大図である。(C)は、(A)の光学平板における左周辺領域の枠の拡大図である。
本発明の実施形態のファインダ内表示部品を図に基づいて説明する。なお、実施の形態における数値は、参考数値であって、本発明を限定する数値ではない。
図1は、本発明の実施形態のファインダ内表示部品としての光学平板68を備えた一眼レフカメラ1の光学系の構成を示す図である。
被写体像は、撮影光学系61を含むレンズ鏡筒62を通り、カメラボディ63内のクイックリターンミラー64で反射し焦点板65の上面に結像する。レンズ鏡筒62は、カメラボディ63に着脱自在又は一体化されている。クイックリターンミラー64の後方(撮影光学系61からの光の直進する方向)には、不図示の銀塩フィルムや固体撮像素子(CCDやCMOSセンサ)が配置されている。クイックリターンミラー64は、カメラのレリーズに連動して回動することにより、撮影光路とファインダ光路を切り替えるようになっている。クイックリターンミラー64で上方に反射された光は、焦点板65の上面に結像する。ここで、焦点板65の下面はフレネル面が形成されている。
焦点板65に形成された被写体像は、ペンタダハプリズム66で正立正像とされて接眼レンズ67を介し撮影者の瞳に導かれる。この場合、被写体像は、ファインダ内で表示される測距および測光ポイントの位置を示す複数の四角形の枠を設けたファインダ内表示部品としての光学平板68によって、ファインダ内で枠とともに撮影者に視認される。
また、撮影者が測距および測光ポイントの位置を知ることができるのは、光学平板68の下面に設けられた枠を形成するプリズムで反射した光が、被写体像と共にペンタダハプリズム66および接眼レンズ67を介して撮影者の瞳へ導かれるためである。その反射した光の発生経緯は、照明光源69から発せられた照明光が照明光学系70およびペンタダハプリズム66を介し、撮影光学系61の光軸を含む平面内で撮影視野の短辺方向から光学平板68を斜めに照射する経路である。なお、短辺方向とは、図1の左右方向、後述する図2の光学平板の上下方向及びファインダ視野内の上下方向である。
図2は、本発明の実施形態におけるカメラの光学平板68の図である。
光学平板68は、左周辺領域54の図案としての枠51が7箇所形成されている。また、右周辺領域55の図案としての枠52も7箇所形成されている。さらに、左右中央領域56の図案としての枠53が5箇所形成されている。したがって、枠51,52,53は都合19箇所形成されている。
枠51,52,53は、図4に示すように光学平板68の表面68Aに凹んで形成された基本凹み(プリズム、基本反射部)26を図3(A)、図6に示すように一部重なり合って複数並べて形成されている。
図4(A)は基本凹み26の平面図であり、図4(B)は図4(A)のS―S矢視断面図であり、図4(C)は基本凹みの斜視図である。基本凹み26は、2方向に傾斜した斜面22,23と、斜面22,23が接して形成される稜線21と、稜線21の一方の端に位置する円錐面24,25とで形成されている。斜面22,23は、図3(B)に示すように、光Lを反射するプリズムであり反射面でもある。基本凹み26は、図4(A)に示すように、平面視、略二等辺三角形に形成されている。稜線21は、三角形の頂点から底辺の中央を結ぶようにして形成され、かつ図3(B)に示すように、光学平板68の表面68Aに対して角度δだけ傾斜している。このため、基本凹み26は、斜面22,23と円錐面24,25とが交わる部分27が最も凹んだ部分である。
図3(A)において、枠53の上下方向の部分(縦の部分)は、基本凹み26を、稜線21を枠53の縦の部分と平行になるように配置され、横に7つ互いに平行に並べて形成されている。枠53の左右方向の部分(横の部分)は、基本凹み26を、稜線21を枠53の縦の部分と平行になるように位置されて、横に多数平行に並べて形成されている。因みに枠53の幅は、約40μmであり、内側から最も凹んだ部分27までの長さが約30μmであり、基本凹み26のピッチは5μmである。
ところで、基本凹み26は、図4(A)に示すように、平面視略二等辺三角形に形成され、かつ図4(B)に示すように、稜線21が角度δ傾斜している。このため、図3(A)において、枠53の縦の部分の外側の縁53aと内側の縁53bとの基本凹み26同士の間に凹部53c,53dが形成されて凹凸になっている。このため、撮影者が、ファインダを覗いて枠53を見たとき、枠53の輪郭がばぼやけて見えることなり、枠53の視認性が劣ることがある。
そこで、本発明の光学平板68は、基本凹み26同士の間の凹部53c,53d(凹部内)に追加凹み16を形成して凹部53c、53dを埋めた状態にして凹部53c,53dの凹凸量34(図3(A))を少なくした。これによって、撮影者が、ファインダを覗いて枠53を見たとき、枠53の輪郭が鮮明に見えて、枠53の視認性を向上させることができる。
以下、その構成を説明する。図5(A)は追加凹み16の平面図であり、図5(B)は図5(A)のT―T矢視断面図であり、図5(C)は追加凹みの斜視図である。追加凹み16は、基本凹み26の平面視(図4(A))の略二等辺三角形の頂部を切断したような形状になっている。
追加凹み16(プリズム、追加反射部)は、2方向に傾斜した斜面12,13と、斜面12,13が接して形成される稜線11と、稜線11の片端に位置する円錐面14,15とで形成されている。斜面12,13は、基本凹み26の斜面22,23と同様に、光を反射するプリズムであり追加反射面でもある。追加凹み16の斜面12,13の円錐面14,15と反対側の部分は、円弧部18になっている。稜線11は、円弧部18の中央と円錐面14,15同士が交わる部分とを結ぶようにして形成され、かつ図5(B)に示すように、光学平板68の光学面(表面)68Aに対して角度δだけ傾斜している。このため、追加凹み16は、斜面12,13と円錐面14,15とが交わる部分17が最も凹んだ部分である。
追加凹み16と基本凹み26は、光学平板68の平面視の図である図3(A)に示すように、追加凹み16の稜線11と基本凹み26の稜線21とが一直線状に位置するように形成されている。このため、図3(A)において、枠53の上下方向の縦の部分の縁に位置する縦一列の基本凹み26(断面矢視Qの線上に配置されている基本凹み)とその内側の一列の基本凹み26の一部分が追加凹み16に形成されている。
これにより、基本凹み26と追加凹み16が複数配列された枠53の外周輪郭の凹凸量34を従来の図15(B)に示す凹凸量903より少なくすることができる。
以上説明した枠53は、図2に示す左右中央領域56の枠であった。次に説明する枠51(図2、図6)は、左周辺領域54の枠51である。
図6は、枠51の左下の部分拡大図であり、図3(A)に相当する図である。図6において、図3(A)と同様な部分については、同一符号を付して、その部分の説明は省略する。左周辺領域54の枠51も、左右中央領域56(図2)の枠53と同様に、基本凹み26(図4)と追加凹み16(図5)とで形成されている。
但し、図6において、枠51の上下方向の部分(縦の部分)は、基本凹み26を、稜線21を枠51の縦の部分に対してαだけ傾けて配置され、横に5つ互いに平行に並べて形成されている。枠51の左右方向の部分(横の部分)も、基本凹み26を、稜線21を枠51の縦の部分に対してαだけ傾いて形成されて、横に多数互いに平行に並べて形成されている。
また、この枠51の縦の外側縁51aも基本凹み26同士の間の凹部51cに追加凹み16を形成して凹部51cを埋めた状態にし、凹部51cの凹凸量4(図6)を少なくしてある。この場合、基本凹み26の稜線21と追加凹み16の稜線11は、互いに平行であるが、互いにずれた位置にある。この枠51も、撮影者が、ファインダを覗いて枠51を見たとき、枠51の輪郭が鮮明に見えて、枠51の視認性を向上させることができる。
次に、右周辺領域55の枠52を説明する。枠52の拡大図は省略するが、枠52も、図6と同様に、多数の基本凹み26(図4)で形成され、枠52の縦の外側の縁の凹部を追加凹み16(図5)で埋められている。但し、枠52は、図6に示すαの角度が枠52の縦の部分に対して逆向きに傾いている。
以上のように、左周辺領域の枠51、右周辺領域の枠52及び左右中央領域の枠53は、縦の部分の縁の凹部51c,53c,53d等を追加凹み16で埋めて凹凸量4,34を少なくしてある。
この結果、撮影者は、照明発光時に、基本凹み26のプリズムの役目をする斜面22,23、及び追加凹み16のプリズムの役目をする斜面12,13で反射した光を、ペンタダハプリズムと接眼レンズを介しファインダ内で枠として視認することができる。このため、撮影者は、照明非発光時に基本凹み26と追加凹み16とが存在する範囲を、ファインダ内で外周輪郭の凹凸量の小さな枠を視認することができる。これらにより、撮影者は、枠の非点灯時および点灯時でもカメラのファインダ内で高品質な枠を視認することができる。
なお、以上の説明では、図1に示す焦点板65と光学平板68とが別部材になっているが、1つの部材にしても良い。すなわち、撮影光学系の結像位置に配置される焦点板65そのものに、以上説明した基本凹み26と追加凹み16とからなる枠51,52,53を形成してもよい。
次に、光学平板(ファインダ内表示部品)68の製造方法を説明する。図7は製造工程を示す概略図である。図8は製造方法のフローチャートである。
まず、金型の母材に後述する1本の工具80で光学平板68と同形の複数の元基本凹み(元基本反射部)26Aと元追加凹み(元追加反射部)16Aとを後述する金型製作方法によって連続して刻み込み元金型41を製作する。この工程を元金型製作工程(図7(A)、図8のS81)と称する。
そして、例えば、電鋳メッキにより元金型41に刻み込んだ基本凹み26と追加凹み16が凹凸反転した複製金型42を作成する(複製金型製作工程、図7(B)、図8のS82)。この場合、突出している部分が、次の工程において、基本凹み26と追加凹み16とになる部分である。
続いて、複製金型42を使用して射出成形等のプラスチック成形を行う(成形工程、図7(C)、図8のS83)。
最後、複製金型42からプラスチック成型品43を分離する。分離したプラスチック成型品43は、基本凹み26と追加凹み16が形成された光学平板68である。これによって、光学平板68が成形製作されたことになる(成形品分離工程、図7(D)、図8のS84)。
以上の光学平板68の製造方法は、電鋳メッキ等の複製技術を使って複製金型を成形するので、金型の製作時間や手間まで考慮した場合、容易に光学平板68を成形することができる。
次に、本発明のファインダ内表示部品を成形するのに必要とする元金型41の加工方法を図9、図10に基づいて説明する。図9は、元金型41を製作する加工機79の模式図であり、(A)は正面図であり、(B)は平面図である。図10は、図9の加工機に使用される回転工具80の図であり、(A)は回転工具を先端側から見た図であり、(B)は正面図である。
加工機79は、XYスライダ75とZスライダ73との直交3方向の直進位置決め軸とB軸回転装置74とC軸回転装置76との2つの回転位置決め軸を有する5軸NC加工機である。
切削加工を行う回転工具80は、C軸回転装置76上に固定された回転スピンドル78に取り付けられ、高速回転できるようになっている。また、元金型41となる被加工物71は、B軸回転装置74に固定され、B軸周りの回転角を調整されるようになっている。
図10に示す回転工具80は、回転スピンドル78(図9)に取り付けられるシャンク部85と刃先部86とで形成されている。刃先部86の先端部には、単結晶ダイヤモンドチップ87がロウ付けされて、刃先が形成されている。最先端の単結晶ダイヤモンドチップ87は、三角錐の形状に研磨されて3つの切れ刃稜線84が形成されている。3つの切れ刃稜線84は、三角錐の頂点を通る工具中心軸88に対して回転対称に形成されている。また、切れ刃稜線84と工具中心軸88とがなす頂角θは、基本凹み26の斜面22,23によって形成されるV字状の溝の角度γ(図4(C))、追加凹み16の斜面12,13によって形成されるV字状の溝の角度γ(図5(C))の1/2以下に設定されている。すわなち、θ≦γ/2に設定されている。
このような頂角θの三角錐の回転工具80で、溝底角γの溝の斜面22,23及び12,13を加工する際には、γ/2とθの角度の差の分だけ、それぞれC軸回転装置76の角度(図9(A)のβ)を調整する。
次に、加工機79及び回転工具80を使用して、光学平板68に形成する枠52,53,54を被加工物71に形成して元金型41を製作する手順を説明する。なお、基本凹み26を被加工物71に刻み込む手順のみを説明し、追加凹み16を刻み込む手順は省略する。
まず、被加工物71は、斜面22,23で形成される稜線21が、正確にZY平面に平行に形成できるように、Z軸方向に向きを決められてB軸回転装置74に取り付けられる。被加工物71をB軸回転装置74に取り付ける向きによって、基本凹み26の向きを、左右中央領域の枠53の縦の縁53a、53bに沿った向きに、或いは、左周辺領域の枠51,52の外側の縁51a,52aに対してα傾いた向きにすることができる。なお、枠51の基本凹みの傾きαと、枠52の基本凹みの傾きαは、互いに逆向きになっている。
そして、回転工具80は、回転工具80の先端の三角錐の頂点81及び回転工具80の工具中心軸88が、回転スピンドル78の回転中心軸と一致するように、回転工具80の振れを調整されて回転スピンドル78に装着される。このとき、回転工具80は、回転工具80の三角錐の頂点81がC軸回転装置76の中心軸(C軸)と一致するように、回転スピンドル78からの所定の長さだけ突出するように調整される。
なお、三角錐の頂点81がC軸回転装置76の中心軸(C軸)からずれて取り付けられることがある。これを防止するため、あらかじめテスト加工をして、頂点81と中心軸(C軸)のXY方向の誤差量を測定する。そして、XYスライダ75の位置決め機能を使用して、C軸回転装置76の角度βを調整して、その誤差量を調整する。
以上の調整が行われた後、回転工具80を回転スピンドル78によって所定の回転数で回転させ、その頂点81を、まず、X軸とZ軸を使用して溝の稜線21を加工できる位置に合わせる。次に、Y軸とZ軸を使用して、回転工具80の頂点81を走査させ、回転工具80によって、基本凹み26の稜線21と片側の斜面22と円錐面24とを被加工物71に形成する。続いて、反対側の斜面23を形成するため、回転工具80の三角錐の頂角θと、斜面22,23によって形成される溝の底角γの半分の角度(γ/2)差に基づきC軸回転装置76の角度βを調整する。その後、再度、先に形成した稜線21に沿って走査させることにより反対側の斜面22と円錐面25とを加工する。このようにして、斜面22,23、円錐面24,25で形成される基本凹み26が被加工物71に刻み込まれる。
1つの基本凹み26を形成した後、図4(A)に示す基本凹み26の幅より狭い間隔で隣に次の基本凹み26を回転工具80で連続して同じ手順により形成する。
このようにして、多数の基本凹み26、複数の追加凹み16を形成して枠51,52,53を形成する。この結果、被加工物71は、元金型41となる。
この元金型41は、図7に示すように複製金型42を形成するのに使用される。
このようにして、元金型41は、1本の回転工具で回転工具の位置を、加工を開始した後、調整することなく加工されるため、加工精度の向上と加工時間の短縮とが図られる。
以上説明した枠51,52,53は、基本凹み26と追加凹み16とによって形成されているが、図11、図12に示すように基本凸部126と追加凸部116とによって形成されていてもよい。図11(A)は、基本凸部126の斜視図である。(B)は、(A)のU−U矢視断面を天地逆にした図である。
基本凸部(基本反射部)126と追加凸部(追加反射部)116は、基本凹み26(基本反射部)と追加凹み16(追加反射部)との形状を凹凸逆にした形状をしている。
基本凸部126は、2方向に傾斜した斜面122,23と、斜面122,123が接して形成される稜線121と、稜線121の片端に位置する円錐面124,125とで形成されている。斜面122,123は、図11(B)に示すように、光Lを反射するプリズムであり反射面でもある。斜面122,123は、光学平板168の内面を反射面としている。基本凸部126は、平面視、図11(A)に示すような形状になっており、略二等辺三角形に形成されている。稜線121は、三角形の頂点から底辺の中央を結ぶようにして形成され、かつ図11(B)に示すように、光学平板168の表面168Aに対して角度δだけ傾斜している。このため、基本凸部126は、斜面122,123と円錐面24,25とが交わる部分127が最も突出した部分である。
図12は追加凸部116の斜視図である。追加凸部116は、基本凸部126の平面視の略二等辺三角形の頂部を切断したような形状になっている。
追加凸部116は、2方向に傾斜した斜面112,113と、斜面112,113が接して形成される稜線111と、稜線111の片端に位置する円錐面114,115とで形成されている。斜面112,113は、基本凸部126の斜面122,123と同様に、内面を反射面としてプリズムでもある。追加凸部116の斜面112,113の円錐面114,115と反対側の部分は、円弧部118になっている。稜線111は、円弧部118の中央と円錐面114,115同士が交わる部分とを結ぶようにして形成され、かつ図11(B)に示すように、光学平板168の表面168Aに対して角度δだけ傾斜している。このため、追加凸部116は、斜面112,113と円錐面114,115とが交わる部分117が最も突出した部分である。
次に、基本凸部126、追加凸部116によって枠が形成される光学平板168の製造方法を説明する。
図13は製造工程を示す概略図である。図14は製造方法のフローチャートである。
まず、金型の母材に1本の工具80で光学平板168と凹凸逆形状に相当する元基本凹み26Aと元追加凹み16Aとを複数、連続して刻み込み、金型41を製作する(金型製作工程、図13(A)、図14のS141)。この金型は、図7に示す元金型である。
そして、金型41を使用して射出成形等のプラスチック成形を行う(成形工程、図13(B)、図14のS142)。
最後、金型41からプラスチック成型品32を分離する。分離したプラスチック成型品32は、基本凸部126と追加凸部116が形成された光学平板168である。これによって、光学平板168が成形製作されたことになる(成形品分離工程、図13(C)、図14のS143)。
なお、使用した金型は、図7に示す元金型であるので、金型の製造方法の説明は省略する。
1:一眼レフカメラ、4:外周輪郭の凹凸量、11:稜線、12,13:斜面、16:追加凹み(プリズム、追加反射部)、16A:元追加凹み(元追加反射部)、21:稜線、22,23:斜面、26:基本凹み(プリズム、基本反射部)、26A:元基本凹み(元基本反射部)、32:成形品、34:外周輪郭の凹凸量、41:元金型、42:複製金型、43:成形品、51:左周辺領域の枠(図案)、51a:枠の外側の縁、51c:外側の縁の凹部、52:右周辺領域の枠(図案)、53:左右中央領域の枠(図案)、53a:外側の縁、53b:内側の縁、53c:外側の縁の凹部、53d:内側の縁の凹部、54:左周辺領域、55:右周辺領域、56:左右中央領域、68:光学平板(ファインダ内表示部品)、68A:光学面(表面)、79:加工機、80:回転工具、111:稜線、112,113:斜面、116:追加凸部(プリズム、追加反射部)、116A:光学面(表面)、
121:稜線、122,123:斜面、124,125:円錐面、126:基本凸部(プリズム、基本反射部)、168:光学平板(ファインダ内表示部品)、168A:光学平板の表面。

Claims (5)

  1. 少なくとも2方向に傾斜した斜面と前記斜面が接して形成される稜線とからなる基本反射部が前記稜線を同じ向きに複数配列して形成された図案を備え、前記稜線が表面に対して傾斜して前記図案の縁が凹凸になっているカメラのファインダ内表示部品において、
    前記図案の縁の凹部内に形成されて、少なくとも2方向に傾斜した斜面と前記斜面が接して形成される稜線とからなる追加反射部を備え、
    前記追加反射部の稜線の向きが、前記基本反射部の稜線の向きと同じである、
    ことを特徴とするカメラのファインダ内表示部品。
  2. 前記基本反射部と追加反射部は、前記表面に凹んで形成された凹部であり、前記凹部の面で光を反射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカメラのファインダ内表示部品。
  3. 前記基本反射部と追加反射部は、前記表面から突出して形成された凸部であり、前記凸部の内面で光を反射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカメラのファインダ内表示部品。
  4. 請求項2に記載のカメラのファインダ内表示部品の製造方法であって、
    凹んだ前記複数の基本反射部及び追加反射部と同形の凹んだ複数の元基本反射部及び元追加反射部を1本の工具で連続して切削加工することによって形成された元金型によって凹凸反転して形成された複製金型に基づいて成形された、
    ことを特徴とするカメラのファインダ内表示部品の製造方法。
  5. 請求項3に記載のカメラのファインダ内表示部品の製造方法であって、
    突出した前記複数の基本反射部及び追加反射部に対して凹凸反転して凹んだ複数の元基本反射部及び元追加反射部を1本の工具で連続して切削加工することによって形成された元金型に基づいて成形された、
    ことを特徴とするカメラのファインダ内表示部品の製造方法。
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