JP2012222090A - 電子ビーム露光装置及び露光マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】各コラムセルの露光マスクの開口パターンの線幅が異なっている場合であっても、コラムセル間のパターンの仕上がり寸法のばらつきを抑制できるマルチコラム型の電子ビーム露光装置及び露光マスクを提供することを目的とする。
【解決手段】試料の上方に配置され、電子ビームを照射して並列して前記試料の露光を行う複数のコラムセルを備えた電子ビーム露光装置において、各コラムセルに対応する部分に相似形状で線幅が異なる複数のパターン163が大きさ順に並べて配置された露光マスク110を用い、パターンの線幅の設計値と予め測定して求めたパターンの仕上がり寸法とのずれ量に相当する線幅Δwだけ露光データで指定されたパターンと異なる線幅のパターン163を前記露光マスク110から選択するようにした。
【選択図】図13

Description

本発明は、複数のコラムセルで並列して露光処理を行うマルチコラム型の電子ビーム露光装置及び露光マスクに関する。
近年、半導体装置の微細化が進み、ウェハに微細なパターンを電子ビーム露光装置用で描画することが行われている。
このような電子ビーム露光装置の一つとして、ウェハステージ上に電子ビームを照射するコラムセルを複数並べて配置し、これらのコラムセルを用いて並列して露光処理を行うマルチコラム型の電子ビーム露光装置が提案されている。
マルチコラム型の電子ビーム露光装置の各コラムセルには、それぞれの所定のパターン形状に電子ビームを整形する露光マスクが設けられており、所定形状に整形された電子ビームをウェハ表面に照射して露光を行なう。
特開2006−278492号公報
しかし、各コラムセルの露光マスクの開口パターンは、製造プロセス上の理由により線幅(サイズ)がわずかに異なっている。そのため、各コラムセルで同じ開口パターンを用いて露光を行っても、コラムセル間でパターンの仕上がり寸法がばらついてしまう。
そこで、各コラムセルの露光マスクの開口パターンの線幅が異なっている場合であっても、コラムセル間のパターンの仕上がり寸法のばらつきを抑制できるマルチコラム型の電子ビーム露光装置及び露光マスクを提供することを目的とする。
上記した課題は、試料の上方に配置され、電子ビームを照射して並列して前記試料の露光を行う複数のコラムセルと、前記各コラムセルに対応する部分に設けられ、それぞれが相似形状で線幅が異なる複数のパターンが線幅順に並べて配置されたパターン群を有する露光マスクと、前記各コラムセルに設けられ、前記パターンの線幅の設計値と予め測定して求めた前記パターンの仕上がり寸法とのずれ量に基づいて、露光に用いるパターンを指定されたパターンから前記ずれ量だけ線幅が異なったパターンに変更するパターンデータ処理部と、前記パターンデータ処理部で選択された前記露光マスク上のパターンに前記電子ビームを偏向するマスク偏向部と、を備える電子ビーム露光装置により解決する。
また、上記した課題は、複数のコラムセルから電子ビームを照射して並列して露光を行う電子ビーム露光装置に使用する露光マスクであって、薄板状のウェハと、前記ウェハ上の前記各コラムセルに対応する部分にそれぞれ設けられ、それぞれが相似形状で線幅が異なる複数のパターンが線幅順に並べて配置されたパターン群と、を備えた露光マスクにより解決する。
上記電子ビーム露光装置では、それぞれが相似形状で線幅が異なるパターンを線幅順に並べて配置された露光マスクを用いる。そして、各コラムセルで実際に露光して得られた線幅と露光に用いたパターンの設計上の線幅とのずれ量に基づいて、露光に使用するパターンをそのずれ量に相当する分だけ変更する。
これにより、露光マスクのパターンの線幅がばらついている場合であっても、各コラムセル11間で露光に使用するパターンを変更するので線幅のばらつきを防げる。
図1は、実施形態に係る電子ビーム露光装置のブロック図である。 図2は、図1の電子ビーム露光装置の各コラムセルがウェハ上で描画を行う領域を示す平面図である。 図3は、図1の電子ビーム露光装置の各コラムセルのブロック図である。 図4は、第1の実施形態に係る露光マスクを示す図である。 図5は、図4の露光マスク上のCPパターンの配置の一例を示す模式図である。 図6は、図5のCPパターンの配置において、線幅のずれ量Δwに基づいたCPパターンの変更方法を示す模式図である。 図7は、図3のマスク偏向制御部のブロック図である。 図8は、変換テーブルの一例を示す図である。 図9は、マスクメモリに格納されるマスクデータの一例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係る電子ビーム露光装置による電子ビーム露光方法を示すフローチャートである。 図11は、第1の実施形態に係る露光マスクでの電子ビームの照射位置の変化量(ジャンプベクトル)の一例を示す図である。 図12は、第1の実施形態に係る電子ビーム露光装置の各コラムセルの露光動作時間及び待ち時間の一例を示す図である。 図13は、第2の実施形態に係る露光マスクのCPパターンの配置を示す図である。 図14は、第2の実施形態の変形例に係る露光マスクのCPパターンの配置を示す模式図である。
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る電子ビーム露光装置のブロック図である。
図1のように、電子ビーム露光装置1は、複数のコラムセル11を備えた電子ビームコラム10と、電子ビームコラム10を制御する制御部20とを備える。このうち、制御部20は、電子銃高圧電源21、レンズ電源22、バッファメモリ23、ステージ駆動コントローラ24及びステージ位置センサ25を有する。
電子銃高圧電源21は、電子ビームコラム10内の各コラムセル11の電子銃を駆動させるための高電圧を発生させる。レンズ電源22は、電子ビームコラム10内の各コラムセル11の電磁レンズに駆動電流を供給する。バッファメモリ23は、コラムセル11の数に対応する分だけ用意されており、統合制御系26から送出された露光データを格納し、露光データに含まれる各ショットの露光条件を順次読みだしてコラムセル11に転送する。ステージ駆動コントローラ24は、ステージ位置センサ25からの位置情報に基づいて、ウェハ12の位置を移動させる。
上記の制御部20の各部21〜24は、ワークステーション等よりなる統合制御系26によって制御される。
電子ビームコラム10は、同等なコラムセル11を複数、例えば4本備えている。そして、各コラムセル11の下には、ウェハ12を搭載するウェハステージ13が配置されている。
図2は、ウェハ12上で各コラムセル11が描画を行う領域を示す平面図である。なお、図2は電子ビームコラム10が4本のコラムセル11を備えている場合を示している。
図2に示すように、1回のショットで各コラムセル11はそれぞれウェハ12上の異なる領域a1、b1、c1、d1に電子ビームを所定時間照射して露光を行う。各コラムセル11は、このようなショットを電子ビームEBの照射位置及びウェハの位置を変えながら繰り返すことで、ウェハ12の上の各領域a〜dの露光を行う。
図3は、図1の電子ビーム露光装置1のコラムセル11のブロック図である。
図3に示すように、コラムセル11は、露光部100と、露光部100を制御するコラムセル制御部31とに大別される。このうち、露光部100は、電子ビーム生成部130、マスク偏向部140及び基板偏向部150を備えている。
電子ビーム生成部130では、電子銃101から電子ビームEBを発生させ、この電子ビームEBを第1電子レンズ102で収束させて、所定の電流密度の電子ビームEBを生成する。さらに、収束された電子ビームEBは、ビーム整形用マスク103の矩形アパーチャ103aを通過することにより、矩形状の断面に整形される。
このようにして電子ビーム生成部130で生成された電子ビームEBは、マスク偏向部140の第2電子レンズ105によって露光マスク110上に結像される。そして、電子ビームEBは、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106により、露光マスク110に形成された特定のパターンSiに偏向される。電子ビームEBは、露光マスク110を通過することにより、その断面の形状がパターンSiの形状に整形される。
なお、露光マスク110はマスクステージ123に固定されるが、そのマスクステージ123は水平面内で移動することができる。第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106の偏向範囲(ビーム偏向領域)を超える部分にあるパターンSiを使用する場合には、マスクステージ123を移動させて、そのパターンSiをビーム偏向領域内に移動させる。
露光マスク110の上下に配置された第3電磁レンズ108及び第4電磁レンズ111は、電子ビームEBをウェハ12上で結像させる。
露光マスク110を通った電子ビームEBは、第3静電偏向器112及び第4静電偏向器113によって光軸Cに振り戻された後、第5電磁レンズ114によってそのサイズが縮小される。
マスク偏向部140の静電偏向器104、106、112、113で発生する電子ビームEBの偏向収差は、第1補正コイル107及び第2補正コイル109により補正される。
その後、電子ビームEBは、基板偏向部150に設けられた遮蔽板115のアパーチャ105aを通過して、第5静電偏向器119及び電磁偏向器120によってウェハ12上の所定の位置に偏向される。そして、電子ビームEBは、第1投影用電磁レンズ116及び第2投影用電磁レンズ121を通じてウェハ12の表面に投影される。
なお、基板偏向部150の偏向器119、120で生じた電子ビームEBの偏向収差は、第3補正コイル117及び第4補正コイル118によって補正される。
以上の電子光学系により、露光マスク110のパターンSiの像が、所定の縮小率、例えば1/10の縮小率でウェハ12上に転写される。
一方、コラムセル制御部31は、電子銃制御部202、電子光学系制御部203、マスク偏向制御部204、マスクステージ制御部205、ブランキング制御部206及び基板偏向制御部207を有する。これらのうち、電子銃制御部202は電子銃101を制御して、電子ビームEBの加速電圧やビーム放射条件などを制御する。また、電子光学系制御部203は、電磁レンズ102、105、108、111、114、116及び121へ供給する電流量を制御して、電子光学系の倍率や焦点位置を調整する。マスク偏向制御部204は、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106に印加する電圧を制御して露光マスク110上の所望のパターンに電子ビームEBを導く。
ブランキング制御部206は、ブランキング電極127へ印加する電圧を制御して、電子ビームEBを所定の露光時間の間だけ遮蔽板115のアパーチャ115aを通過させてウェハ12の表面に照射させる。基板偏向制御部207は、第5静電偏向器119に印加する電圧と、電磁偏向器120に供給する電流量を制御して、ウェハ12の所望の位置に電子ビームEBを偏向させる。
上記のコラムセル制御部31の各部202〜207は、統合制御系26からバッファメモリ23を介して送出された露光データに基づいて動作する。
以下、本実施形態の電子ビーム露光装置1に用いられる露光マスク110について説明する。
図4(a)は、本実施形態の電子ビーム露光装置1に用いる露光マスク110を示している。図4(a)のように、露光マスク110は、薄板状の基板160の上に各コラムセル11の露光用のパターンが集まったメンブレン領域161a〜161dを備えている。これらのメンブレン領域161a〜161dは互いに各コラムセル11の間隔と同じ間隔d(例えば75mm程度)だけ開けて配置されている。各メンブレン領域161a〜161dは、それぞれ一辺の長さが約10mm程度の正方形状の領域に形成され、これらのメンブレン領域161a〜161dには、複数のパターン群162が設けられている。パターン群162は、それぞれ約1.6mm角の正方形状の領域であり、そのパターン群162内には、約4μm角の矩形状の部分一括露光(Character Projection;CP)パターン163が複数形成されている。これらのCPパターン163は、各パターン群162内において、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106で偏向範囲内に形成されており、同一のパターン群162に属するCPパターン163であれば、露光マスク110を移動させずに電子ビームEBの偏向量を変えるだけで露光を行える。
図4(b)は、CPパターン163の一例を示している。CPパターン163には、開口パターン164〜166が形成されている。図示の例では、CPパターン163に、幅がwの縦方向及び横方向のライン状の開口パターン164、165と、直径がwの円形の開口パターン166とが形成されている。なお、図4(b)のCPパターン163では、開口パターン164、165と矩形状の電子ビームEBとの重なり(斜線部)によって、縦方向又は横方向のラインパターンの長さを調節できる。また、開口パターン166に矩形状の電子ビームEBを重ね合わせれば直径wの円形パターンを形成できる。
図4(c)は、図4(b)のA−A線に沿った部分の断面図である。露光マスク110は、露光マスク110全体を機械的に支持する厚さ700μm程度のウェハ(シリコン基板)160の上に、電子ビームEBを透過する窒化シリコン膜(メンブレン)168と、シリコン膜169とが積層されている。シリコン膜169には、開口パターン164〜166が形成され、シリコン膜169はこの開口パターン164〜166の部分で選択的に電子ビームを透過させる。また、開口パターン164〜166の下方のシリコン基板160には開口パターン164〜166よりも大きな径の開口部160aが形成されている。
ところで、上記の露光マスク110では、製造プロセス条件の揺らぎ等により、開口パターンのサイズがシリコン基板160の面内でばらついている。そのため、各コラムセル11のメンブレン領域161a〜161d間では、CPパターン163の設計上の線幅が同じであっても、実際の線幅が異なっている。そのため、各コラムセル11で同じ線幅のCPパターン163を使用して露光を行っても、形成されるパターンの線幅がばらついてしまう。
そこで、本願発明者らは、上記の露光マスク110において、基板160の面内のCPパターン163の線幅のばらつきの傾向を調べた。その結果、CPパターン163の線幅は、基板160上の位置により、所定の線幅Δwだけオフセットするようにずれることが明らかとなった。例えば、設計線幅がそれぞれ90nm、80nm、70nm、60nmのCPパターン163については、それぞれ90nm+Δw、80nm+Δw、70nm+Δw、60nm+Δwといったように、線幅によらずに一定のずれ量Δwだけずれる。また、上記のずれ量Δwは、基板160内で緩やかに変化しており、10mm角程度の各メンブレン領域161a〜161d内のずれ量Δwの値はほぼ一定とみなせる。
図5は、本実施形態の露光マスク110のCPパターン163の配置を示す図である。なお、図5の部分拡大図では、CPパターン163内の開口パターンの形状は省略し、CPパターン163の開口パターンの線幅(設計値)のみをウェハ12上に転写されたときのサイズで示している。
本実施形態の露光マスク110では、図5に示すように、各パターン群162内には、それぞれが相似形状で線幅が一定の値Δdずつ増加する開口パターンがサイズ順に並べて配置する。ここで、各CPパターン163の線幅の増加幅Δdは、ウェハ12上でのパターンの仕上がり線幅の許容誤差よりも小さい値、例えば0.5nm程度とする。
なお、電子ビーム露光装置1の縮小倍率が10倍なので、実際の露光マスク110上では、各CPパターン163が0.5×10=5nmずつ線幅が変化する。
次に、各コラムセル11で上記の露光マスク110を用いて電子ビーム露光を行い、実際に形成されたパターンの仕上がり線幅とCPパターン163の設計上の線幅とのずれ量Δwを求める。その後、ずれ量Δwに基づいて、各コラムセル11で使用するCPパターン163を、ずれ量Δwだけ異なる線幅のCPパターン163に変更する。
図6(a)〜(c)は、設計上の線幅と実際に形成されたパターンの仕上がり線幅との差に基づいたCPパターン163の変更方法を説明する模式図である。図6において、太線で囲んだ部分は、仕上線幅12nm〜31nmに対応するCPパターン163を示している。
例えば、実際の仕上がり線幅がCPパターン163の線幅の設計値よりも2nm大きい場合(Δw=+2nm)には、図6(a)のように、設計値よりも2nmだけ小さなCPパターン163を用いる。また、実際の仕上がり線幅がCPパターン163の線幅の設計値と同じ場合(Δw=0nm)には、図6(b)のように設計値と同じ線幅のCPパターンを用いる。さらに、実際の仕上がり線幅がCPパターン163の線幅の設計値よりも2nm小さい場合(Δw=−2nm)には、図6(c)のように設計値よりも2nmだけ大きなCPパターン163を用いる。
本実施形態の電子ビーム露光装置1では、上記のCPパターン163の変更を、各コラムセル11のマスク偏向制御部204で行なう。
図7は、図3のマスク偏向制御部204のブロック図であり、図8はパターンデータコード変換テーブルの一例を示す図である。また、図9は、マスクメモリに格納されたデータの一例を示す図である。
マスク偏向制御部204は、パターンデータ処理部211、パターンデータコード(Pattern Data Code;PDC)変換テーブル212、マスクメモリ213及び駆動回路214を備える。これらのうち、パターン変換テーブル212には、図8のように、露光データにおいて、いずれのパターンを使用して露光を行うかを指定するパターンデータコード(PDC)と、実際の露光に使用すべきパターンを指定するPDCとの対応関係を表すデータが格納されている。このPDC変換テーブル12は、予め測定して求めたCPパターン163による実際の仕上がり線幅と、設計上の線幅とのずれ量Δwを打ち消すようにPCDの対応関係が定められている。
また、マスクメモリ213には、図9のようにPDCと、そのPDCで特定されたパターンの露光マスク上の位置座標X,Yとが記憶されている。
パターンデータ処理部211は、バッファメモリ23から送出された各ショットの露光条件(露光データ)から、PDC35を抽出する。そして、パターン変換テーブル212を参照して、露光データのPDC35を実際に使用するPDCに変換する。さらに、パターンデータ処理部211は、マスクメモリ213を参照して変換後のPDCの露光マスク110上の位置座標X,Yを抽出して駆動回路214に送出する。
駆動回路214は、露光マスク110上の位置座標X、Yに電子ビームEBを変更すべく、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器105に所定の制御信号を出力する。
駆動回路214は、パターンデータ処理部211から取得した座標データに基づいて電子ビームEBを偏向するべく、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106に制御信号出力する。
これにより、各コラムセル11間でCPパターンの線幅を揃えることができる。
次に、電子ビーム露光装置1による露光方法について説明する。
図10は、電子ビーム露光装置1による電子ビーム露光方法を示すフローチャートである。
先ず、ステップS11において、電子ビーム露光装置1はマスクステージ123を駆動させて、各コラムセル11のマスク偏向範囲を各メンブレン領域161a〜161dの第1のパターン群162に移動させる。
次に、ステップS12において、電子ビーム露光装置1は、バッファメモリ23に記憶された露光データの各ショットの露光条件を各コラムセル11で読み出し、各コラムセル11で第1のパターン群162に含まれるCPパターン163を用いた露光を繰り返す。
その後、ステップS13において、全てのコラムセル11でそのパターン群162での露光が完了したか否かを判断する。全コラムセル11での露光が完了していない場合(NO)には、ステップS13の判定を繰り返して、全コラムセル11での露光の完了を待つ。
一方、ステップS13において、全コラムセル11での露光が完了したと判断した場合(YES)には、ステップS14に移行して露光データに含まれる全ショットの露光が完了したかを判断する。
ステップS14において、全ショットの露光が完了していないと判断した場合(NO)には、ステップS15に移行する。
ステップS15では、マスクステージ123を駆動して露光マスク110を移動させて、次のパターン群162に各コラムセル11のマスク偏向範囲を合わせる。その後、ステップS12に移行する。
一方、ステップS14で全ショットの露光が完了したと判断した場合(YES)には、露光を終了する。
以上のように、本実施形態の電子ビーム露光装置1では、露光マスク110において、相似形状で線幅が一定のステップΔdずつ増加するCPパターン163を並べて配置する。そして、各コラムセル11で実際に露光して得られた線幅と露光に用いたCPパターン163の設計上の線幅とのずれ量Δwに基づいて、使用するCPパターン163をΔwに相当する分だけ変更する。
これにより、露光マスク110のCPパターン163の開口パターンの線幅が面内方向でばらついていても、コラムセル11間でのパターンの線幅のばらつきを防止できる。
(第2の実施形態)
図11(a)〜(c)は、第1の実施形態に係る露光マスク110での電子ビームEBの照射位置の変化量(ジャンプベクトル)の一例を示す図であり、図12は同じく電子ビーム露光装置1の各コラムセル11の動作状態の一例を示す図である。
図11(a)〜(c)に示すように、第1の実施形態の露光マスク110で、パターンの線幅のずれ量Δwが+2nm、0nm及び−2nmのときに、線幅が14nmのパターン及び線幅が25nmのパターンを交互に露光する場合を考える。この場合には、図示のように線幅の変化量が同じであるにもかかわらず、矢印に示すように露光マスク110上での電子ビームEBの照射位置の変化量(ジャンプベクトル)が、線幅のずれ量Δwによって異なる。
電子ビーム露光装置1では、ジャンプベクトルが大きいほど第1静電偏向器104及び第2静電偏向器105に印加する電圧が大きくなり、電子ビームEBの位置が一定になるまでの待ち時間(整定待ち時間)が増加する。そのため、図11(a)〜(c)の場合のように、線幅のずれ量Δwによってジャンプベクトルが異なると、各ショットでの整定待ち時間が累積されてコラムセル11間で露光処理の進み方が変わる。
そして、図12のように、各コラムセル11で露光が完了するまでの時間に差が生じてしまう。露光マスク110の移動は、露光処理の進みが最も遅いコラムセル11での露光処理の完了を待って行われる。そのため、露光処理が早く完了したコラムセル11では、符号Hで示すように無駄な待ち時間が生じ、電子ビーム露光装置1の全体の処理速度が遅くなってしまう。
そこで、第2の実施形態では、各コラムセル11間で整定待ち時間の差を抑制するべく、CPマスク163の配置を変えた。
図13(a)〜(c)は、第2の実施形態に係る露光マスク110のCPパターン163の配置を示す図である。
本実施形態の露光マスク110では、図13(a)〜(c)に示すように、列方向に長さΔdずつ線幅が増大するように相似形状のCPパターン163を配置する。また、行方向には、長さΔd×n(ただし、nは2以上の自然数)ずつ線幅が増大するように相似形状のCPパターン163を配置する。そして、上記のように配置されたCPパターン163のうち、太線に囲まれたn行分の領域170に囲まれたCPパターン163を露光に用いるものとする。
例えば、図示のように、CPパターン163の線幅を列方向にΔd=0.5nmずつ線幅を増加させるとともに、幅方向に4nm(=0.5nm×8)ずつ線幅を増加させるように配置する。また、連続した8行分の領域170を露光に用いるものとする。
次に、各コラムセル11で所定の線幅のCPパターン163について仕上がり線幅と設計値の線幅とのずれ量Δwを求め、その線幅のずれ量Δwを打ち消すように領域170を列方向にシフトさせることで、CPパターン163の線幅のばらつきを打ち消す。
例えば、図13(a)のように、仕上がり線幅が設計値よりも1.5nm大きい場合、すなわちΔw=+1.5nmの場合には、図13(b)の領域170の位置から3行(1.5nm)だけ線幅が減少する方向にずらした領域170を露光に用いる。また、図13(c)のように、仕上がり線幅が設計値よりも2nm小さい場合、すなわちΔw=−2.0nmの場合には、図13(b)の領域170の位置から4行分(2.0nm分)だけ線幅が増加する方向にずらした領域170を露光に用いる。
これにより、コラムセル間11でCPパターン163の線幅のずれ量Δwが打ち消され、各コラムセル11の仕上がり線幅のばらつきを防止できる。
また、本実施形態では、図13(a)〜(c)に示すように、線幅のずれ量Δwに応じて領域170を変えても、ジャンプベクトルは平行移動するだけであり、ジャンプベクトルの大きさは変化しない。そのため、各コラムセル11の電子ビームEBの整定待ち時間の差を少なくすることができ、各コラムセル11で無駄な待ち時間の発生を抑制できる。
(第2の実施形態の変形例)
図14は、第2の実施形態の変形例に係る露光マスク110のCPパターン163の配置を示す図である。
本変形例では、図14のように、それぞれ相似形状で線幅が一定のステップΔdずつ増大するCPパターン163を列方向に線幅順に並べて配置する。また、行方向にはそれぞれ異なる形状の開口パターンが形成されたCPパターン163を配置する。
そして、上記のように配置されたCPパターン163のうち、太線に囲まれたn行分の領域170を露光に用いるパターンとする。
ここで、各コラムセル11で所定の線幅のCPパターン163について仕上がり線幅と設計値の線幅とのずれ量Δwを求め、その線幅のずれ量Δwに応じた分だけ領域170を列方向にシフトさせる。これにより、CPパターン163の線幅のばらつきを打ち消すことができる。
また、本変形例によれば、ジャンプベクトルの差をなくすことができるとともに、様々なパターンに対応できる。
1…電子ビーム露光装置、10…電子ビームコラム、11…コラムセル、12…ウェハ、13…ウェハステージ、20…制御部、21…電子銃高圧電源、22…レンズ電源、23…バッファメモリ、24…ステージ駆動コントローラ、25…ステージ位置センサ、26…統合制御系、31…コラムセル制御部、35…パターンデータコード(PDC)、100…露光部、101…電子銃、102…第1電子レンズ、103…ビーム整形用マスク、103a…矩形アパーチャ、104…第1静電偏向器、105…第2電子レンズ、106…第2静電偏向器、107…第1補正コイル、108…第3電磁レンズ、109…第2補正コイル、110…露光マスク、111…第4電磁レンズ、112…第3静電偏向器、113…第4静電偏向器、114…第5電磁レンズ、115…遮蔽板、115a…アパーチャ、116…第1投影用電磁レンズ、117…第3補正コイル、118…第4補正コイル、119…第5静電偏向器、120…電磁偏向器、123…マスクステージ、130…電子ビーム生成部、140…マスク偏向部、150…基板偏向部、160…ウェハ(基板)、160a…開口部、161a〜161d…メンブレン領域、162…パターン群、163…CPパターン、164、165、166…開口パターン、168…窒化シリコン膜(メンブレン)、169…シリコン膜、202…電子銃制御部、203…電子光学系制御部、204…マスク偏向制御部、205…マスクステージ制御部、206…ブランキング制御部、207…基板偏向制御部、211…パターンデータ処理部、212…変換テーブル、213…マスクメモリ、214…駆動回路。

Claims (7)

  1. 試料の上方に配置され、電子ビームを照射して並列して前記試料の露光を行う複数のコラムセルと、
    前記各コラムセルに対応する部分に設けられ、それぞれが相似形状で線幅が異なる複数のパターンが線幅順に並べて配置されたパターン群を有する露光マスクと、
    前記各コラムセルに設けられ、前記パターンの線幅の設計値と予め測定して求めた前記パターンの仕上がり寸法とのずれ量に基づいて、露光に用いるパターンを指定されたパターンから前記ずれ量だけ線幅が異なったパターンに変更するパターンデータ処理部と、
    前記パターンデータ処理部で選択された前記露光マスク上のパターンに前記電子ビームを偏向するマスク偏向部と、
    を備えることを特徴とする電子ビーム露光装置。
  2. 前記露光マスクの各パターンは、列方向又は行方向に所定の長さずつ線幅が増加することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光装置。
  3. 前記露光マスクの各パターンは、列方向に長さΔdずつ線幅が増加するとともに、行方向に長さΔd×n(ただし、nは2以上の自然数)ずつ線幅が増加するように並べて配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子ビーム露光装置。
  4. 前記パターンデータ処理部は、前記露光マスクの連続したn行分の領域に含まれるパターンから露光に使用するパターンを選択するとともに、前記パターンの線幅の設計値と予め測定して求めた前記パターンの仕上がり線幅とのずれ量に応じて、前記露光マスクの連続したn行分の領域を前記列方向に移動させることを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム露光装置。
  5. 複数のコラムセルから電子ビームを照射して並列して露光を行う電子ビーム露光装置に使用する露光マスクであって、
    薄板状のウェハと、
    前記ウェハ上の前記各コラムセルに対応する部分にそれぞれ設けられ、それぞれが相似形状で線幅が異なる複数のパターンが線幅順に並べて配置されたパターン群と、
    を備えたことを特徴とする露光マスク。
  6. 前記各パターンは、列方向又は行方向に所定の長さずつ線幅が増加することを特徴とすることを特徴とする請求項5に記載の露光マスク。
  7. 前記露光マスクの各パターンは、列方向に長さΔdずつ線幅が増加するとともに、行方向に長さΔd×n(ただし、nは2以上の自然数)ずつ線幅が増加するように並べて配置されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の露光マスク。
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