JP2012219435A - 車両用ドア開閉装置の制御装置、その制御方法及び車両用ドア開閉装置 - Google Patents

車両用ドア開閉装置の制御装置、その制御方法及び車両用ドア開閉装置 Download PDF

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昌樹 小林
Keigo Hikita
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Abstract

【課題】機械式クラッチを用いることによるドアの空走し得る時間を抑制し、ドアの不意な作動を低減できる車両用ドア開閉装置の制御装置を提供する。
【解決手段】挟み込み制御において、ドアの反転作動への移行途中にモータにブレーキトルクを発生させ、ドアにブレーキ力を付与するブレーキ制御が行われる。このとき、ドアのブレーキ制御時の作動速度に応じてブレーキ制御時間(t1〜t4)が変更され、モータの逆転タイミングが調整されて、クラッチでの出力軸側の空転が抑制される。
【選択図】図4

Description

本発明は、手動開閉とモータによる自動開閉とを選択可能にするクラッチを備える車両用ドア開閉装置の制御装置、その制御方法及び車両用ドア開閉装置に関するものである。
車両用ドア開閉装置としては、例えばスライドドアを開閉させるパワースライドドア(PSD)装置が知られている。パワースライドドア装置は、モータの駆動にてスライドドアを自動的に開閉させるが、手動でもスライドドアを開閉させる必要があるため、クラッチを装備したものが提案されている。
ここで、クラッチとして電磁クラッチを用いるものでは、電磁クラッチを駆動するために電力を消費し、また電磁クラッチを駆動するための駆動回路、給電用配線等が必要となることを考慮すると、このような電磁クラッチよりも機械式クラッチを用いる方が有利である。そこで、機械式クラッチとして、例えば特許文献1に示されるように、遠心力を利用する構成のものが提案されている。
この機械式クラッチは、モータの回転軸と、その回転軸の回転力により回転しスライドドアを開閉する出力軸との間に設けられている。そして、モータを駆動して自動でスライドドアを開閉させる場合は、回転軸の回転による遠心力にて、機械式クラッチのコロ部材(動力伝達部材)が外側に移動して回転軸と出力軸とを連結し、回転軸の回転力を出力軸に伝達し、スライドドアがモータの駆動にて自動開閉する。
一方、手動でスライドドアを開閉させる場合は、モータが駆動していないため、回転軸の回転による遠心力が発生しないことから、機械式クラッチのコロ部材は外側に移動せず回転軸と出力軸とを断絶した状態にする。つまり、駆動伝達経路上においてドア側から見た時の負荷となるモータの回転軸が出力軸から切り離されることから、スライドドアが手動にて開閉することができるようになる。
特開2008−133951号公報
ところで、上記のようなパワースライドドア装置では、モータの駆動により自動開閉するスライドドアと車体側との間で異物を挟持した、若しくは挟持し得る状態と判定した場合、一旦モータの端子間ショートを行ってブレーキトルクを発生、即ちスライドドアにブレーキ力を付与し、その後にモータを逆転させてスライドドアを反転作動して異物の解放、若しくは挟持を未然に防止する挟み込み防止機能が備えられている。
しかしながら、反転途中においてスライドドアの作動速度が低速になってくると、先の遠心力を用いる機械式クラッチ等においてはモータの回転軸と出力軸とが一旦断絶状態となり、出力軸側の空転、即ちスライドドアが空走し得る状態となる。特に車両が傾斜地で停車している場合等、スライドドアの作動方向に自重が作用する状況では、スライドドアが不意に作動してしまう虞がある。このことは、挟み込み荷重が大きくなることや、逆転連結時にクラッチにかかる衝撃(負荷トルク)が大きくなってしまうことも懸念されるところである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、機械式クラッチを用いることによるドアの空走し得る時間を抑制し、ドアの不意な作動を低減することができる車両用ドア開閉装置の制御装置、その制御方法及び車両用ドア開閉装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両に設けられる開口を開閉するドアをモータの駆動による出力軸の回転に伴って開閉作動させ、前記ドアを自動開閉させる旨の指令が生じると、機械式クラッチが前記モータの駆動とともに接続されて前記モータの回転軸の回転力を前記出力軸に伝達し、該出力軸の回転により前記ドアを開閉作動させる一方、前記モータの非駆動時には前記クラッチが切り離されて前記出力軸と前記回転軸とを断絶し、前記ドアの手動開閉による負荷側からの前記出力軸の回転力を前記回転軸には非伝達とする車両用ドア開閉装置において、前記ドアによる異物の挟み込みを検出し、その挟み込み検出時に前記ドアを反転作動させる挟み込み制御手段を備えた車両用ドア開閉装置の制御装置であって、前記挟み込み制御手段は、前記ドアの反転作動への移行途中に前記モータにブレーキトルクを発生させ、前記ドアにブレーキ力を付与するブレーキ制御手段を備えるものに対し、前記ドアの少なくともブレーキ制御中の作動速度を取得するドア作動速度取得手段と、前記ドア作動速度取得手段にて取得した前記ドアのブレーキ制御時の作動速度に応じてブレーキ制御時間を変更し、前記モータの逆転タイミングを調整して、前記クラッチでの前記出力軸側の空転を抑制するブレーキ時間変更手段とを備えたことをその要旨とする。
この発明では、挟み込み制御において、ドアの反転作動への移行途中にモータにブレーキトルクを発生させ、ドアにブレーキ力を付与するブレーキ制御が行われる。このとき、ドアの少なくともブレーキ制御中の作動速度が取得され、取得されたドアのブレーキ制御時の作動速度に応じてブレーキ制御時間が変更され、モータの逆転タイミングが調整されて、クラッチでの出力軸側の空転が抑制される。つまり、クラッチの連結状態の維持を図りながらドアへのブレーキ付与が行われ、クラッチでの連結状態が保証できなくなる等のドアの作動速度になるとモータが逆転駆動に切り替えられ、ドアの反転作動が実施される。これにより、ドアの空走し得る時間が好適に抑制され、ドアの不意な作動が防止される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ドア開閉装置の制御装置において、前記挟み込みの検出から所定時間を計時する計時手段を備え、前記挟み込み制御手段は、前記計時手段にて計時される所定時間よりも前記ブレーキ制御時間が長くなる場合は、その所定時間の到達にて前記モータを強制的に逆転させ、前記ドアの反転作動を実施することをその要旨とする。
この発明では、挟み込みの検出から所定時間が計時され、計時される所定時間よりもブレーキ制御時間が長くなる場合は、その所定時間の到達にてモータが強制的に逆転され、ドアの反転作動が実施される。つまり、ドアの作動速度が低速となるのが一層遅い場合、ブレーキ制御時間が長く、ブレーキ制御からモータの逆転駆動、即ちドアの反転作動に切り替わるのが遅くなり得るため、計時される所定時間以上はモータが速やかに逆転駆動され、ドアの反転作動が無用に長くなることが防止される。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用ドア開閉装置の制御装置において、前記モータは、前記回転軸を回転駆動するモータ本体と、前記モータ本体に一体的に組付けられるとともに、前記回転軸の回転力が伝達されるウォーム軸及び前記ウォーム軸に噛合されるウォームホイールを有する減速機構が収容され、前記ウォーム軸及び前記ウォームホイールを経た回転力を前記ウォームホイールと一体的に回転するように連結される前記出力軸から出力する減速部とを備え、前記クラッチは、前記回転軸と前記ウォーム軸との間に設けられるものであることをその要旨とする。
この発明では、回転軸とウォーム軸との間、即ち減速される前の位置にクラッチを設けることで、クラッチを小型化でき、モータ全体の小型化が可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御装置を備えた車両用ドア開閉装置である。
この発明では、上記請求項に記載の制御を行うことで、ドアの空走し得る時間が抑制され、ドアの不意な作動が低減される車両用ドア開閉装置として提供できる。
請求項5に記載の発明は、車両に設けられる開口を開閉するドアをモータの駆動による出力軸の回転に伴って開閉作動させ、前記ドアを自動開閉させる旨の指令が生じると、機械式クラッチが前記モータの駆動とともに接続されて前記モータの回転軸の回転力を前記出力軸に伝達し、該出力軸の回転により前記ドアを開閉作動させる一方、前記モータの非駆動時には前記クラッチが切り離されて前記出力軸と前記回転軸とを断絶し、前記ドアの手動開閉による負荷側からの前記出力軸の回転力を前記回転軸には非伝達とする車両用ドア開閉装置において、前記ドアによる異物の挟み込みを検出し、その挟み込み検出時に前記ドアを反転作動させる挟み込み制御を行う車両用ドア開閉装置の制御方法であって、前記挟み込み制御における前記ドアの反転作動への移行途中に前記モータにブレーキトルクを発生させ、前記ドアにブレーキ力を付与するブレーキ制御を行うものにおいて、前記ドアの少なくともブレーキ制御中の作動速度を取得し、取得した前記ドアのブレーキ制御時の作動速度に応じてブレーキ制御時間を変更し、前記モータの逆転タイミングを調整して、前記クラッチでの前記出力軸側の空転を抑制するブレーキ時間の変更を行うようにしたことをその要旨とする。
この発明では、請求項1に記載の発明と同様の作用効果が得られる。
本発明によれば、機械式クラッチを用いることによるドアの空走し得る時間を抑制し、ドアの不意な作動を低減することができる車両用ドア開閉装置の制御装置、その制御方法及び車両用ドア開閉装置を提供することができる。
実施形態のスライドドア開閉装置に使用されるモータの断面図である。 実施形態のスライドドア開閉装置の車両搭載状態の構成図である。 実施形態のスライドドア開閉装置の制御装置を含めた構成図である。 実施形態における制御態様を説明するためのタイミング図である。 比較例における制御態様を説明するためのタイミング図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すモータ11は、機械式クラッチ付きのモータであって、図2に示す車両に搭載されるスライドドア開閉装置1の駆動源として用いられている。スライドドア開閉装置1は、車体2の側面に設けられた乗降口2aの下部フロア内に配設され、乗降口2aを開閉するスライドドア3の開閉作動を行っている。スライドドア3は、車体2に設けられる複数のガイドレール4に連結された連結具5にて支持されており、スライドドア開閉装置1のモータ11にて駆動される駆動ベルト6とその連結具5の1つとが連結されている。そして、モータ11により駆動ベルト6が駆動されると、その連結具5を介してスライドドア3が車体2の側面に沿って前後方向にスライドし、乗降口2aを開閉するようになっている。
図1に示すように、モータ11は、モータ本体12と減速部13とからなる所謂ギヤードモータである。モータ本体12は、ヨークハウジング14、一対のマグネット15、電機子16、ブラシホルダ17及び一対のブラシ18を備えている。
ヨークハウジング14は、有底筒状をなし、その内側面には一対のマグネット15が固着されている。マグネット15の内側には電機子16が回転可能に収容され、電機子16に備えられる回転軸20の基端部がヨークハウジング14の底部中央に設けられた軸受19にて支持されている。ヨークハウジング14の開口部14aには、径方向外側に向かって延設されたフランジ部14bが形成され、該フランジ部14bは減速部13のギヤハウジング31の開口部31aに螺子21にて固定されている。この固定の際、ヨークハウジング14とギヤハウジング31との両開口部14a,31a間にはブラシホルダ17が介装されている。
ブラシホルダ17は、ヨークハウジング14内において、回転軸20の先端側の部位を軸支する軸受22と、回転軸20に固着された整流子23に摺接する一対のブラシ18とを保持している。また、ブラシホルダ17には複数本のターミナル24がインサートされており、各ターミナル24の一端はブラシ18や後述の回転センサ40等と電気的に接続されている。また、ブラシホルダ17において両ハウジング14,31の外部に突出する部位には、車体2側から延びる車体側コネクタ(図示略)と接続するためのコネクタ部17aが構成されており、該コネクタ部17aの接続凹部17b内にてターミナル24の他端が露出している。そして、コネクタ部17aに車体側コネクタが接続されると、モータ11と車体2側に備えられるECU51とが電気的に接続される。
減速部13は、ギヤハウジング31と、ウォーム軸32及びウォームホイール33から構成される減速機構34と、出力軸35と、クラッチ45とを有する。
ギヤハウジング31は、ヨークハウジング14の開口部14aと対向する開口部31aを有し、その開口部31aから軸方向にクラッチ収容部31bが凹設されている。クラッチ収容部31bにはその底部から軸方向に延びてウォーム軸32を収容する略円筒状の軸収容筒部31cと、軸収容筒部31cと連続してウォームホイール33を収容する略円形状のホイール収容部31dとが形成されている。
軸収容筒部31cの軸方向の両端部には軸受36,37がそれぞれ装着され、軸収容筒部31c内に挿入されるウォーム軸32が軸受36,37にて回転可能に、モータ本体12の回転軸20と同軸となるように支持されている。このウォーム軸32の軸受36,37による支持部間には、ウォームギヤ部32aが形成されている。軸収容筒部31cにおけるウォーム軸32の先端対向部には、該ウォーム軸32のスラスト荷重を受けるためのスラスト受けボール38及びスラスト受けプレート39が配置されている。
ホイール収容部31dには、ウォーム軸32のウォームギヤ部32aと噛合する円板状のウォームホイール33が回転可能に収容されている。このウォームホイール33には、該ウォームホイール33と一体回転するように出力軸35が連結されている。出力軸35は、図2及び図3に示すように、スライドドア3を開閉作動させるための駆動ベルト6が掛装される駆動プーリ7と一体回転するように連結される。
クラッチ収容部31bには、ウォーム軸32と回転軸20との間に配置されてウォーム軸32と回転軸20との連結・断絶を行う機械式のクラッチ45が収容されている。
機械式のクラッチ45は、図1及び図3に示すように、回転軸20と一体的に回転する回転軸側可動部材(図示略)と、ウォーム軸32と一体的に回転するウォーム軸側従動部材(図示略)が設けられている。また、回転軸側可動部材とウォーム軸側従動部材との間には、動力伝達部材(図示略)が設けられている。動力伝達部材は、回転軸側可動部材に対して、周方向に移動不能かつ径方向に移動可能に配設されている。動力伝達部材は、スプリング(図示略)にて回転軸側可動部材の外周面から突出しないように弾性力が付与されている。
そして、回転軸20とともに回転軸側可動部材が回転すると、その回転によって動力伝達部材に遠心力が付与される。遠心力が付与された動力伝達部材は、スプリングの弾性力に抗して径方向外側に移動し、回転軸側可動部材の外周面から突出する。動力伝達部材が回転軸側可動部材の外周面から突出すると、ウォーム軸従動部材の回転軸側可動部材の外周面と相対向する内側面に形成した嵌合凹部に係合する。その結果、ウォーム軸従動部材(ウォーム軸32)は、動力伝達部材を介して回転軸側可動部材(回転軸20)と連結する。
反対に、回転軸20(回転軸側可動部材)が回転しないとき、動力伝達部材には遠心力が付与されない。そのため、動力伝達部材は、スプリングの弾性力によって回転軸側可動部材の外周面から突出することはできず、ウォーム軸従動部材の内側面に形成した嵌合凹部に係合しない。これによって、ウォーム軸従動部材(ウォーム軸32)と回転軸側可動部材(回転軸20)とが断絶される。従って、ウォーム軸側従動部材は、ウォーム軸32の回転に伴って、回転軸側可動部材(回転軸20)に対して空転する。その結果、出力軸35側からウォーム軸32を回転させたとき、出力軸35側からみて回転負荷となる回転軸20がウォーム軸32から切り離される。このように本実施形態の機械式のクラッチ45は、回転軸20の駆動の有無によって、ウォーム軸32と回転軸20との連結・断絶を行う。尚、機械式のクラッチ45の詳細は、例えば特許文献1で示した公報を参照すれば、容易にその具体的な原理構成が理解可能なため、更なる詳細な説明は便宜上省略する。
このようなクラッチ45が備えられることで、モータ本体12が駆動されて回転軸20が回転すると、クラッチ45を介してウォーム軸32が回転し、該ウォーム軸32の回転にてウォームホイール33を介して出力軸35が回転する。そして、この出力軸35の回転によって、スライドドア3は全開方向又は全閉方向に作動する。これに対して、回転軸20が回転していないとき、クラッチ45ではウォーム軸32と回転軸20とを断絶するため、出力軸35からの回転が容易となる。つまり、手動によるスライドドア3の開閉作動に大きな操作力が必要ない。
因みに、出力軸35はスライドドア3と連動しているため、モータ本体12による駆動時と手動操作時との両者でスライドドア3の作動方向に応じて回転するとともに、スライドドア3の作動速度に相対した回転数(回転速度)となる。また、出力軸35の回動量及び回動位置は、スライドドア3の作動量及び作動位置に相対する。このことから、出力軸35と連動するウォーム軸32は、出力軸35の回転方向(スライドドア3の作動方向)に相対して回転するとともに、出力軸35の回転数(スライドドア3の作動速度)に相対した回転数となる。また、ウォーム軸32の回動量及び回動位置は、出力軸35の回動量及び回動位置(スライドドア3の作動量及び作動位置)に相対する。
軸収容筒部31cの先端部に設けた軸受37の近傍位置には、回転センサ40が設けられている。回転センサ40は、ウォーム軸32に取着されたセンサマグネット41と、センサマグネット41と対峙するように軸収容筒部31cの内周面に取着した2個のホール素子42a,42bを有している。センサマグネット41は、周方向にN・S極が等ピッチで着磁されたリング状マグネットであって、ウォーム軸32と一体回転するように該ウォーム軸32に装着されている。これに対し、軸収容筒部31cの内周面に取着したホール素子42a,42bは、センサマグネット41の各磁極に応じてH・Lレベルに変化するパルス信号をそれぞれ出力する。また、ホール素子42a,42bは、互いのパルス信号の位相が90度ずれて出力されるように相対配置されている。
ECU51は、ホール素子42a,42bから出力されたパルス信号の両方若しくは一方に基づいて、ウォーム軸32の回転方向や回転数、回動量、回動位置の算出を逐次行っている。即ち、ECU51は、これら算出したウォーム軸32の回転方向や回転数、回動量、回動位置から、スライドドア3の作動方向や作動速度、作動量、作動位置の算出を逐次行っている。
ECU51は、スライドドア3等に備えられる開閉操作スイッチ(図示略)から、スライドドア3を全閉位置から全開位置に開作動させるための開指令信号So及びスライドドア3を全開位置から全閉位置に閉作動させるための閉指令信号Scが入力される。そして、ECU51は、開指令信号Soを入力したとき、スライドドア3を全開位置に開作動させるべくモータ本体12を駆動制御し、閉指令信号Scを入力したとき、スライドドア3を全閉位置に閉作動させるべくモータ本体12を駆動制御する。また、このスライドドア3の開閉の際、ECU51は、モータ本体12に対してPWM制御を行い、ドア3の速度制御も実施している。
また、スライドドア3の所定部位には挟み込み検出センサ52が備えられており、ECU51にはその挟み込み検出センサ52からの検出信号が入力されている。ここで、挟み込み検出センサ52は、例えばスライドドア3の前端部分の上下方向全体に亘って設けられ、閉作動するスライドドア3と車体2の乗降口2aとの間で異物を挟持した、若しくは挟持し得る状態を検出し、挟み込み検出信号をECU51に出力する。ECU51は、挟み込み検出センサ52からの挟み込み検出信号に基づいて、スライドドア3による異物の挟み込みが生じたか(挟み込みが生じ得るか)の判定を行っている。
挟み込みが生じた(生じ得る)と判定すると、ECU51は、スライドドア3にて挟み込んだ異物の解放を可能とすべく、閉作動のスライドドア3の反転作動(所定量の開作動)、即ちモータ本体12の駆動を正転から逆転に切り替える。このとき、ECU51は、モータ本体12の正転から逆転に移行する途中にモータ本体12の端子間ショート(一対のブラシ18間のショート)を行い、モータ本体12の回転軸20にブレーキトルクを発生させ、スライドドア3の作動にブレーキ力を付与するブレーキ制御を実施する。本実施形態では、ECU51は、ブレーキ力を付与する時間(ブレーキ制御時間)をその時々のスライドドア3の作動速度に応じて可変させている。
仮に、図5に示すように、一定時間に予め設定された規定時間taをタイマにて計時し、その規定時間ta中、モータ本体12の端子間ショートによるブレーキ制御を実施し、スライドドア3にブレーキ力を付与する態様とした場合、車体2の傾斜によるスライドドア3への自重の作用等にてドア3の作動速度の低下が早いと、クラッチ45が早めに断絶状態となる。つまり、モータ本体12の回転軸20とウォーム軸32との断絶から出力軸35の空転可能な時間が早まって、実際にスライドドア3が反転作動に至るまでにドア3に十分な空走可能な時間を与えてしまう場合がある。
これを踏まえ本実施形態のECU51では、図4に示すように、算出しているスライドドア3の作動速度に基づいて、その作動速度と判定速度vaとの比較が行われる。判定速度vaは、例えばクラッチ45での連結状態を維持する下限速度(下限回転数)に設定されている。つまり、スライドドア3の作動速度が判定速度va以下になると、ドア3と連動するウォーム軸32が回転不足となってクラッチ45が断絶状態に切り替わり、スライドドア3が空走し得る状態となる。そのため、ECU51は、スライドドア3の作動速度が判定速度va以下になった時点で、ブレーキ制御からモータ本体12の逆転駆動に切り替える。因みに、平地停車時のブレーキ制御時間は時間t1となるのに対し、傾斜地停車時等でスライドドア3の作動速度が早く低速となる場合では、ブレーキ制御時間が先の時間t1よりも短い時間t2となり、スライドドア3の作動速度が遅く低速となる場合では、ブレーキ制御時間が先の時間t1よりも長い時間t3となる。
また本実施形態では、タイマによる規定時間taの計時も併用されている。即ち、スライドドア3の作動速度が低速となるのが一層遅い場合、ブレーキ制御時間が長く、ブレーキ制御からモータ本体12の逆転駆動に切り替わるのが遅くなるのが懸念される。そこで、スライドドア3の作動速度が判定速度va以下となる前に、タイマによる規定時間taの計時が終了した時点で、ブレーキ制御からモータ本体12の逆転駆動に強制的に切り替えて、スライドドア3の反転作動が無用に長くならないようにもなっている。尚、このようにスライドドア3の作動速度が低速となるのが一層遅い場合では、ブレーキ制御時間が規定時間taと同じ時間t4となる。つまり、ブレーキ制御時間が時間t4より長くなることはない。
このように、挟み込みによるスライドドア3の反転作動の途中に設定されたブレーキ制御においては、その時々に取得するスライドドア3の作動速度に基づいてブレーキ制御時間が可変とされ、クラッチ45の連結状態の維持を図りながら、スライドドア3へのブレーキ付与が行われる。そして、クラッチ45での連結状態が保証できなくなるドア3の作動速度になるとモータ本体12が逆転駆動に切り替えられ、挟み込んだ異物の解放を行うべくスライドドア3の反転作動が実施される。これにより、スライドドア3の空走し得る時間が好適に抑制されるため、ドア3の不意な作動が防止され、挟み込み荷重の軽減、逆転連結時にクラッチ45にかかる衝撃(負荷トルク)の抑制が図られる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)ECU51における挟み込み制御において、スライドドア3の反転作動への移行途中にモータ本体12にブレーキトルクを発生させ、ドア3にブレーキ力を付与するブレーキ制御が行われる。このとき、スライドドア3のブレーキ制御時の作動速度に応じてブレーキ制御時間(t1〜t4)が変更され、モータ本体12の逆転タイミングが調整されて、クラッチ45でのウォーム軸32側(出力軸35側)の空転が抑制される。つまり、クラッチ45の連結状態の維持を図りながらスライドドア3へのブレーキ付与が行われ、クラッチ45での連結状態が保証できなくなるドア3の作動速度になるとモータ本体12が逆転駆動に切り替えられ、ドア3の反転作動が実施される。これにより、スライドドア3の空走し得る時間を好適に抑制でき、ドア3の不意な作動を防止することができる。
(2)挟み込みの検出から規定時間taがタイマにて計時され、計時される規定時間taよりもブレーキ制御時間が長くなる場合は、その規定時間taの到達にてモータ本体12が強制的に逆転され、スライドドア3の反転作動が実施される。つまり、スライドドア3の作動速度が低速となるのが一層遅い場合、ブレーキ制御時間が長く、ブレーキ制御からモータ本体12の逆転駆動、即ちドア3の反転作動に切り替わるのが遅くなり得るため、計時される規定時間ta以上はモータ本体12が速やかに逆転駆動され、ドア3の反転作動が無用に長くなることを防止することができる。
(3)クラッチ45は、モータ本体12の回転軸20と減速機構34のウォーム軸32との間に設けられている。つまり、クラッチ45を減速機構34によって減速される前の位置に設けたことで、大きなトルクを受けないことから小型化でき、モータ11全体の小型化を図ることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では特に言及しなかったが、ドア3の作動速度と判定速度vaとの比較において、その作動速度の実値と判定速度vaとが比較される。これを、例えばドア3の作動速度の初期の変化度合いから推定し、その推定値と判定速度vaとを比較して、ブレーキ制御時間の設定を行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、ドア3の作動速度の判定速度vaとの比較と、タイマによる規定時間taの計時とを併用してブレーキ制御時間を可変としたが、ドア3の作動速度の判定速度vaとの比較のみとすれば、タイマを省略することもできる。
・上記実施形態では、クラッチ45をモータ本体12の回転軸20と減速機構34のウォーム軸32との間に設けたが、これ以外の駆動伝達経路上に設けてもよい。
・上記実施形態では、スライドドア3の作動状態の検出をウォーム軸32の回転状態の検出に基づいて行ったが、これ以外の駆動伝達経路上の部材を検出対象としてドア3の作動状態を検出するようにしてもよい。
・上記実施形態では、スライドドア3を開閉する車両用ドア開閉装置に適用したが、これ以外の車両ドア、例えばバックドア等のドア開閉装置に適用してもよい。
3…スライドドア(ドア)、11…モータ、12…モータ本体、13…減速部、20…回転軸、32…ウォーム軸、33…ウォームホイール、34…減速機構、35…出力軸、45…クラッチ、51…ECU(挟み込み制御手段、ブレーキ制御手段、ドア作動速度取得手段、ブレーキ時間変更手段、計時手段)。

Claims (5)

  1. 車両に設けられる開口を開閉するドアをモータの駆動による出力軸の回転に伴って開閉作動させ、前記ドアを自動開閉させる旨の指令が生じると、機械式クラッチが前記モータの駆動とともに接続されて前記モータの回転軸の回転力を前記出力軸に伝達し、該出力軸の回転により前記ドアを開閉作動させる一方、前記モータの非駆動時には前記クラッチが切り離されて前記出力軸と前記回転軸とを断絶し、前記ドアの手動開閉による負荷側からの前記出力軸の回転力を前記回転軸には非伝達とする車両用ドア開閉装置において、前記ドアによる異物の挟み込みを検出し、その挟み込み検出時に前記ドアを反転作動させる挟み込み制御手段を備えた車両用ドア開閉装置の制御装置であって、
    前記挟み込み制御手段は、
    前記ドアの反転作動への移行途中に前記モータにブレーキトルクを発生させ、前記ドアにブレーキ力を付与するブレーキ制御手段を備えるものに対し、
    前記ドアの少なくともブレーキ制御中の作動速度を取得するドア作動速度取得手段と、
    前記ドア作動速度取得手段にて取得した前記ドアのブレーキ制御時の作動速度に応じてブレーキ制御時間を変更し、前記モータの逆転タイミングを調整して、前記クラッチでの前記出力軸側の空転を抑制するブレーキ時間変更手段と
    を備えたことを特徴とする車両用ドア開閉装置の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用ドア開閉装置の制御装置において、
    前記挟み込みの検出から所定時間を計時する計時手段を備え、
    前記挟み込み制御手段は、前記計時手段にて計時される所定時間よりも前記ブレーキ制御時間が長くなる場合は、その所定時間の到達にて前記モータを強制的に逆転させ、前記ドアの反転作動を実施することを特徴とする車両用ドア開閉装置の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用ドア開閉装置の制御装置において、
    前記モータは、前記回転軸を回転駆動するモータ本体と、前記モータ本体に一体的に組付けられるとともに、前記回転軸の回転力が伝達されるウォーム軸及び前記ウォーム軸に噛合されるウォームホイールを有する減速機構が収容され、前記ウォーム軸及び前記ウォームホイールを経た回転力を前記ウォームホイールと一体的に回転するように連結される前記出力軸から出力する減速部とを備え、
    前記クラッチは、前記回転軸と前記ウォーム軸との間に設けられるものであることを特徴とする車両用ドア開閉装置の制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の制御装置を備えたことを特徴とする車両用ドア開閉装置。
  5. 車両に設けられる開口を開閉するドアをモータの駆動による出力軸の回転に伴って開閉作動させ、前記ドアを自動開閉させる旨の指令が生じると、機械式クラッチが前記モータの駆動とともに接続されて前記モータの回転軸の回転力を前記出力軸に伝達し、該出力軸の回転により前記ドアを開閉作動させる一方、前記モータの非駆動時には前記クラッチが切り離されて前記出力軸と前記回転軸とを断絶し、前記ドアの手動開閉による負荷側からの前記出力軸の回転力を前記回転軸には非伝達とする車両用ドア開閉装置において、前記ドアによる異物の挟み込みを検出し、その挟み込み検出時に前記ドアを反転作動させる挟み込み制御を行う車両用ドア開閉装置の制御方法であって、
    前記挟み込み制御における前記ドアの反転作動への移行途中に前記モータにブレーキトルクを発生させ、前記ドアにブレーキ力を付与するブレーキ制御を行うものにおいて、
    前記ドアの少なくともブレーキ制御中の作動速度を取得し、
    取得した前記ドアのブレーキ制御時の作動速度に応じてブレーキ制御時間を変更し、前記モータの逆転タイミングを調整して、前記クラッチでの前記出力軸側の空転を抑制するブレーキ時間の変更を行うようにした
    ことを特徴とする車両用ドア開閉装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016089603A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 橋田技研工業株式会社 トイレ装置
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JP2020533505A (ja) * 2017-09-13 2020-11-19 キーケルト アクツィーエンゲゼルシャフト 自動車用ドア、特に、自動車用スライド式ドア

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