JP2012218513A - 燃料タンク構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】変位部の変位により容積を変化させることが可能な燃料タンクにおいて、変位部の変位状態の異変を検知することが可能な燃料タンク構造を得る。
【解決手段】燃料タンク14の上壁14Tに形成された変位部22が、燃料タンク14のタンク内圧に応じて変位し、燃料タンク14の容積が変化する。変位量検知センサ34により変位部22の変位量を検知できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料を収容する燃料タンクを備えた燃料タンク構造に関する。
自動車に搭載される燃料タンクとして、特許文献1には、タンク内の蒸発燃料量に応じて弾性変形することによりタンク容量を可変可能とする上壁部を有する構造のものが記載されている。
このように、容量を可変可能とした燃料タンクでは、変位部の変位状態に異変が生じた場合に、この異変を検出できるようにすることが望まれる。
特開2009−30539号公報
本発明は上記事実を考慮し、変位部の変位により容積を変化させることが可能な燃料タンクにおいて、変位部の変位状態の異変を検出することが可能な燃料タンク構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、燃料を収容する燃料タンクと、前記燃料タンクの外面の一部に設けられ燃料タンクのタンク内圧に応じて変位することで燃料タンクの容積を可変とする変位部と、前記変位部の変位量を検出する変位量検出手段と、を有する。
この燃料タンク構造では、燃料タンクの外面の一部に設けられた変位部が、燃料タンクのタンク内圧に応じて変位することで、燃料タンクの容積を変化させることができる。
また、この燃料タンク構造では、変位部の変位量を検出する変位量検出手段を有している。このため、変位部の変位状態に異変があった場合には、変位量検出手段により検出される変位量が、本来的な変位量(異変がない場合の変位量)とは異なった値となる。これにより、変位部の変位状態の異常を検出することが可能になる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記変位量検出手段が、前記変位部の複数箇所の変位量を検知可能とされている。
このように、変位部の複数箇所の変位量を検出することで、変位部の変位状態の異変をより正確に検出できるようになる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記変位量検出手段が、前記変位部の複数箇所の変位量の差と予め設定された所定の変位差閾値とを比較可能とされている。
したがって、変位部の複数箇所の変位量の差が、予め設定された所定の変位差閾値を超えた場合には、変位部が本来的な変位に対し傾斜していることを検出できる。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記変位量検出手段が、前記変位部の変位量と予め設定された所定の変位量閾値とを比較可能とされている。
したがって、変位部の変位量が、予め設定された所定の変位量閾値を超えている場合等に、変位部が本来的な変位を生じていないことを検出できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記変位量検知手段が、前記変位部と該変位部と対向する車体パネルとの少なくとも一方に設けられた変位量検知センサを備え、前記車体パネルを部分的に開口して設けられ、前記燃料タンクの反対側から前記変位部へアクセス可能とするサービスホール、を有する。
このように、変位部と車体パネルの少なくとも一方に設けられた変位量検知センサ用いることで、変位部の変位量を正確に測定できる。
しかも、サービスホールを通じて変位部にアクセスすることで、変位部の点検等を行うことも可能になる。サービスホールの形状や位置によっては、変位量検知センサの点検等を行うことも可能になる。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明において、前記車体パネルと前記燃料タンクとの間において変位部を取り囲むように設けられ、取り囲んだ内部を外部からシールするシール部材、を有する。
シール部材が、変位部を取り囲んでいるので、この取り囲んだ内部に外部から異物(埃や水分等)が入り込むことが抑制される。これにより、変位部を安定的に変位させることができる。また、変位量検知センサによる変位量の検知に異物が影響を与えることを抑制できる。
請求項7に記載の発明では、請求項5又は請求項6に記載の発明において、前記変位部及び前記車体パネルの少なくとも一方に設けられ、前記変位量検知センサと該変位量検知センサの対向部分との距離よりも変位部と車体パネルとの間隔を短くするスペーサ部材、を有する。
ここでいう「対向部分」には、たとえば、変位量検知センサ自体がセンサ本体に対し対向する部分を有する構造の場合には、この対向している部分が該当する。また、変位量検知センサがこのような対向する部分を有さない構造の場合であっても、変位量検知センサが取り付けられた部位(たとえば変位部)に対し、対向している部分(たとえば車体パネルの一部)が存在するので、この対向している部分が、本発明に係る「対向部分」に該当する。
いずれの場合であっても、変位部が車体パネルに接近したときに、変位量検知センサと、この変位量検知センサの対向部分とが接触するより前に、スペーサ部材を介して、変位部と車体パネルとが接触する。これにより、変位量検知センサと、この変位量検知センサの対向部分とが接触しなくなるので、変位量検知センサと、対向部分との干渉を防止できる。
請求項8に記載の発明では、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の発明において、前記燃料タンクの内部を加圧又は減圧するポンプ手段、を有する。
ポンプ手段を用いて燃料タンクの内部を加圧又は減圧した状態で、変位部の変位量を変位量検出手段で検知することで、変位部の変位状態の異変をより正確に検知できるようになる。特に、ポンプ手段により、一定の圧力(正圧でも負圧でもよい)を燃料タンクに作用させた状態で、変位部の変位量を変位量検出手段により検出することで、変位部の変位状態の異変をさらに正確に、且つ容易に検知できる。たとえば、ポンプ手段の能力及び駆動時間から想定される変位部の変位量に対し、変位量検出手段で検出された変位量が異なる場合には、変位状態の異変であると判断できる。
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の発明において、前記タンク内圧を検出するタンク内圧センサを備え、前記ポンプ手段が、前記タンク内圧センサで検出された前記タンク内圧が安定している状態で前記燃料タンクの内部を加圧又は減圧する。
タンク内圧センサで検出されたタンク内圧が安定している状態で、ポンプ手段が、燃料タンクの内部を加圧又は減圧する。すなわち、タンク内圧の変動に伴う変位部の不用意な変位が少ない状態で、変位量を検出でき、変位状態の異変に対する検知精度が高くなると共に検出が容易になる。
本発明は上記構成としたので、変位部の変位により容積を変化させることが可能な燃料タンクにおいて、変位部の変位状態の異変を検出することが可能となる。
本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を変位部が変位していない状態で部分的に拡大して示す断面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を変位部が上方に変位した状態で部分的に拡大して示す断面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造のブロック図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造において変位部の変位状態を検出する場合のフローチャートである。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を変位部が斜めに変位した状態で部分的に拡大して示す断面図である。
図1には、本発明の第1実施形態の燃料タンク構造12が示されている。この燃料タンク構造12は、車体のフロアパネル16の下方に配置される燃料タンク14を有している。燃料タンク14は、一例として、略直方体の箱状に形成されており、内部に燃料を収容することができる。燃料タンク14内には燃料ポンプ18が収容されており、この燃料ポンプ18の駆動により、燃料をエンジンに送出することができる。
燃料タンク14の上壁14Tには、図2にも詳細に示すように、蛇腹状(上下に波打つ形状)の薄肉部20が形成されている。薄肉部20は、燃料タンク14の他の部位よりも薄肉とされ、燃料タンク14を上方から見て環状(あるいは閉曲線状)に形成されている。そして、薄肉部20の内側部分が変位部22とされている。
燃料タンク14は、薄肉部20及び変位部22以外の部分(本実施形態では、たとえば燃料タンク14の底壁14Bや側壁14S)において、図示しない取付具を用いてフロアパネル16等の車体構成部材に取り付けられている。
図3にも示すように、燃料タンク14のタンク内圧が変化すると、これによって薄肉部20が変形しつつ変位部22が上下に変位し、燃料タンク14の容積を変化させる。図3では、燃料タンク14のタンク内圧が上昇して変位部22が上方に移動し、燃料タンク14の容積が増大された状態の例を示している。燃料タンク14のタンク内圧が低下した場合には、これとは逆に変位部22が下方へ変位し、燃料タンク14の容積が減少された状態となる。
図1に示すように、燃料タンク14の内部の気体層は、ベーパ配管24によってキャニスタ26に接続されている。気体層には、蒸発燃料を含む気体が存在するが、この気体がキャニスタに送られると、キャニスタ26内の吸着剤(活性炭等)によって蒸発燃料成分が吸着される。そして、大気成分が、大気開放管28を通じて大気中に排出される。
大気開放管28にはキーオフポンプ30が備えられている。キーオフポンプ30を駆動することで、燃料タンク14内を加圧し、燃料タンク14及びその周囲の部材異常検知(特に穴あき検知)を行うことができる。図4に示すように、キーオフポンプ30は制御装置32によって駆動制御されるようになっている。なお、キーオフポンプ30により、燃料タンク14内を減圧できるようにしてもよい。
図2及び図3に詳細に示すように、変位部22には、1又は複数(本実施形態では2つ)の変位量検知センサ34が取り付けられている。本実施形態では、変位量検知センサ34として、変位部22の上面に取り付けられる第1検知子34Aと、この第1検知子34Aと対向する位置でフロアパネル16の下面に取り付けられる第2検知子34Bと、を有する構造としている。変位量検知センサ34は、いわゆる静電容量センサとされており、第1検知子34Aと第2検知子34Bとの間の静電容量から、これらの距離を検出することができるようになっている。このように、第1検知子34Aと第2検知子34Bの間の距離を検出することで、変位量検知センサ34が取り付けられた部位における、変位部22の変位量を検知できる。
本実施形態では特に、図2から分かるように、変位部22の中心22Cに対し対称の位置、換言すれば、変位部22の変位状態に異変が無い場合には、変位量がほぼ等しくなる位置に、2つの変位量検知センサ34を配置している。
変位量検知センサ34で検知された変位量のデータは、図4に示すように、制御装置32に送られる。制御装置32では、送られた変位量のデータを、所定時間にわたって記録できる。また、制御装置32は、2つの変位量検知センサ34で得られた変位量の差を算出することもできる。
変位部22には、変位量検知センサ34のそれぞれにおける第1検知子34Aを取り囲む位置において、変位部22を構成する板材を部分的に上方へ突出させた突出部36が設けられている。突出部36は、その先端とフロアパネル16の下面との間隔D1が、第1検知子34Aと第2検知子34Bとの間隔D2よりも短くなるように、突出高さが決められている。換言すれば、第1検出子34Aと第2検出子34Bとを併せた高さ(厚み)よりも、突出部36の突出高さが高くされている。突出部36は、本発明の「スペーサ部材」を構成している。
なお、本発明のスペーサ部材としては、上記した突出部36に限定されない。たとえば、フロアパネル16から下方に向けて突出された部位を設け、この突出部位の先端(下端)と変位部22との間隔が、上記した間隔D2より短くなるようにしてもよい。また、このようにフロアパネル16から下方に突出した突出部位と、変位部22から上方に突出した突出部36とを併用してもよい。突出部36(スペーサ部材を構成している部位)は、変位部22やフロアパネルを部分的に変形させる構成に限定されず、たとえば、変位部22やフロアパネル16とは別の部材を用いてもよい。
薄肉部20の周囲には、燃料タンク14の上壁14Tとフロアパネル16の双方に接触するシール材38が配置されている。シール材38は、薄肉部20の周囲を全周にわたって取り囲んでおり、取り囲んだ内部40を外部42からシールしている。この内部40は、シール材38だけでなく、上壁14T及びフロアパネル16によって包囲されている。このため、外部42から内部40へ埃や水分等の異物が入り込むことが抑制され、変位部22が変位する際の異物の影響を少なくしている。また、変位量検知センサ34による変位量の検知にも、異物が影響を与えないようにしている。
シール材38は、内部40と外部42との間で、気体(空気)の移動は許容するよう構造(たとえば多孔質状)とされている。このため、変位部22の変位が、内部40の気圧によって抵抗を受けることはない。
フロアパネル16には、2つの変位量検知センサ34の第2検知子34Bよりもさらに外側部分を取り囲むサービスホール44が形成されている。通常状態では、サービスホール44は蓋部材46によって閉塞されているが、蓋部材46を取り外すと、サービスホール44を通じてフロアパネル16の上側から変位部22や第1検知子34Aにアクセスし、これらの点検等を容易に行うことができる。
また、第2検知子34Bは蓋部材46に取り付けられていることになるので、蓋部材46をフロアパネル16から取り外すと、第2検知子34Bの点検等も容易に行うことが可能になる。
なお、サービスホール44としては、2つの第2検知子34Bの内側においてフロアパネル16に形成されていてもよい。この構造では、蓋部材46には第2検知子34Bは取り付けられず、サービスホール44の周囲においてフロアパネル16に第2検知子34Bが取り付けられる。
図1に示すように、燃料タンク14には、タンク内圧を検知するタンク内圧センサ50が備えられている。タンク内圧センサ50で検知されたタンク内圧のデータは、図4に示すように、制御装置32に送られる。
また、図4に示すように、燃料タンク構造12は、制御装置32によって制御される表示装置48を有している。表示装置48には、変位部22の変位状態に異変がある場合に、これを表示して、車両の乗員やメンテナンスを行う作業者等に報知する。表示装置48としては、たとえば、車両のインストルメントパネルに設けられる表示ディスプレイや表示ランプのように、視覚に訴える手段であってもよいし、警告音や音声などのように聴覚に訴える手段であってもよく、さらには、これらを併用してもよい。
本発明の変位量検出手段は、変位量検知センサ34、制御装置32及び表示装置48を有することで構成されている。
次に、本実施形態の燃料タンク構造12の作用及び、変位部22の変位状態の異変を検知する方法について説明する。
本実施形態の燃料タンク構造12において、たとえば車両の駐車中等に、燃料タンク14を密閉した状態で周囲の外気温が上昇する等の影響で、燃料タンク14内の燃料及び気体の温度(タンク内温度)が上昇した場合を考える。このタンク内温度の上昇により、燃料タンク14の内圧も上昇する。
本実施形態の燃料タンク14では、上壁14Tに薄肉部20が形成され、その内側部分が変位部22とされている。したがって、燃料タンク14の内圧が上昇して所定値に達すると、図1に二点鎖線で示すように、変位部22が上昇し、燃料タンク14の容積が増加する。
また、これとは逆に、周囲の温度低下等により燃料タンク14内の温度が低下し、タンク内圧も低下した場合には、変位部22が降下し、燃料タンク14の容積が減少する。このように、変位部22が変位することで、燃料タンク14の容積を増減させるため、燃料タンク14のタンク内圧の変化が抑制される。
本実施形態の燃料タンク構造12では、図5に示す制御フローに則った変位状態異変検出方法(以下「異変検出方法」と略す)によって、変位部22の変位状態の異変を検知することが可能である。なお、この異変検出のプロセス(異変検出方法)は、車両停車から所定時間経過後に自動で行われてもよいし、手動操作により行われてもよい。自動で行う場合は、たとえば、燃料タンク14に対する「穴あき検知」と同じタイミングで行うことが可能である。
まず、ステップS102において、タンク内圧センサ50によって検出されたタンク内圧が安定しているか否かを判断する。たとえば、車両の停車中(イグニッションオフからある程度時間が経過した状態)では、タンク内圧は安定していることが多い。タンク内圧が安定していない場合には、引き続きステップS102で、この判断をタンク内圧が安定するまで続ける。
タンク内圧が安定している場合には、ステップS104において、キーオフポンプ30を駆動し、燃料タンク14を加圧する。これにより、変位部22が上方に変位する。なお、キーオフポンプ30の駆動により燃料タンク14を減圧してもよく、この場合には、変位部22が下方に変位するが、以下の制御は、変位部22が上方に変位する場合と本質的に同じである。
そして、ステップS106において、変位量検知センサ34で検知された変位部22の変位量が所定範囲(第1の閾値、本発明における「変位量閾値」)にあるか否かの判断を行う。すなわち、燃料タンク14のタンク内圧をタンク内圧センサ50で検知しているので、このタンク内圧から、変位部22の変位量が推定できる。しかし、変位部22の変位状態に異変がある場合には、推定された変位量と異なる変位量で変位部22が変位する。ステップS106では、検知された変位量が推定された変位量に対し所定範囲に収まっていないと判断した場合は、ステップS108に移行する。ステップS108では、表示装置48によって、変位部22の変位状態に異変が生じていることを報知する。この報知は、直ちに行ってもよいが、次にエンジンが始動されたときに報知してもよい。
なお、ステップS106において、第1の閾値よりも小さい閾値(第3の閾値)を設定し、変位量検知センサ34で検知された変位部22の変位量が、この第3の閾値に達していない場合にステップS108に移行する処理を追加してもよい。
ステップS106において、検知された変位量が推定された変位量に対し所定範囲に収まっていると判断した場合は、ステップS110に移行する。ステップS110では、2つの変位量検知センサ34で検出された変位量の差を算出し、この差が、所定の範囲(第2の閾値、本発明における「変位差閾値」)に収まっているか否かを判断する。すなわち、変位量検知センサ34で検知された変位量が、いずれも推定された変位量に対し所定範囲内に収まっている場合であっても、図6に二点鎖線で示すように、変位部22が傾斜して変位している場合もある。したがって、ステップS110では、変位部22の傾きの程度が、所定の範囲内であるいか否かを判断していることになる。
ステップS110において、変位量の差の値が所定範囲を超えていると判断した場合には、ステップS108に移行し、表示装置48を用いて変位状態の異変を報知する。変位量の差の値が所定範囲を超えていない場合は、表示装置48による報知を行うことなく、このフローを終了する。
このように、本実施形態の燃料タンク構造12では、変位量検知センサ34で検知された変位量を用いて、変位部22の変位状態の異変を検知することができる。
なお、上記の異常検出方法を行うタイミングとしては、車両停車中に限定されるものではない。ただし、車両停車中は、車両走行中と比較して、燃料タンク14内での燃料の揺動や、燃料消費・燃料温度変化等に伴うタンク内圧の変動が少ない。このように、タンク内圧が安定している状態で、変位部22の変位状態の異変を検出するので、検出精度が高くなる。
異変検出方法を実行するにあたって、上記の例では、タンク内圧センサ50でタンク内圧を検知しているため、発明の本質からは、必ずしもキーオフポンプ30を駆動して燃料タンク14内を加圧あるいは減圧する必要はない。ただし、異変検出方法の実行時に、キーオフポンプ30(ポンプ手段)の駆動により、毎回一定の圧力を作用させて燃料タンク14を加圧あるいは減圧することで、異変を検出するときの燃料タンク14の状態を一定に保つことができるので、より容易且つ正確な異変の検出が可能になる。
また、図5に示すフローでは、変位量検知センサ34で検知された変位部22の変位量が所定範囲にあるか否かの判断(ステップS106)と、変位量検知センサ34で検出された変位量の差の値が、所定の範囲内に収まっているか否かの判断(ステップS110)の双方を行っている。したがって、変位部22の変位状態の異変をより正確に検知できる。もちろん、2つの変位量検知センサ34を用いた構成において、これらの一方の判断のみを行ってもよい。特に、2つ以上の変位量検知センサを有している構成では、変位量の差の絶対値が所定の範囲内に収まっているか否かの判断を行うことが可能である。
変位量検知センサを複数配置する場合には、変位部22において、過度に偏在しないようにすることが好ましい。たとえば、変位部22が上方から見て円形の場合には、中心から一定の距離で、且つ周方向に等間隔となるように配置すればよい。
これに対し、本発明の燃料タンク構造としては、変位量検知センサを1つのみ有する構成でもよい。この構成であっても、1つの変位量検知センサで検知された変位量が所定範囲にあるか否かの判断を行うことが可能である。
変位量検知センサの具体的構成としても、上記では、第1検知子34Aが変位部22の上面に取り付けられた構造のものを挙げているが、第1検知子34Aと第2検知子34Bとの間の静電容量に基づいて変位量を検知する構造(静電容量センサ)では、たとえば、第1検知子34Aを、変位部22の下面(燃料タンク14の内部)に配置したり、第2検知子34Bをフロアパネル16の上面に配置したりすることも可能である。
変位量検知センサとしては、静電容量に基づく構成に限られず、たとえば、レーザ光や超音波を変位部22とフロアパネル16の一方から他方に向けて射出し、その反射に要した時間から、変位部22とフロアパネル16との間隔の変化を検知するタイプのセンサであってもよい。このように、レーザ光や超音波を用いる構成のセンサでは、それぞれの変位量検知センサにおいて、1つの変位量検知センサは1つの検知子で足りるため、構造の簡素化を図ることが可能となる。
本発明の燃料タンク構造において、上記実施形態の構成に加えて、燃料タンクの内部の温度(燃料温度であっても、燃料タンク内の気体の温度であってもよい)を検知するタンク内温度センサを設け、このタンク内温度センサで検知されたタンク内温度を考慮して、ステップS106あるいはステップS110の判断を補正してもよい。すなわち、燃料タンク14は、温度に応じて材料の剛性が僅かに変化するため、この剛性変化に基づいて、上記した第1の閾値あるいは第2の閾値を補正すれば、より正確に、変位部22の変位状態の異変を検出することが可能になる。
また、タンク内圧センサ50が無い構成であっても、変位部22の変位状態の異変を検知することは可能である。すなわち、キーオフポンプ30の駆動能力や駆動時間等から、燃料タンク14のタンク内圧は推定できる。したがって、変位量検知センサで検知された変位部22の変位量が所定範囲にあるか否かの判断を行うことが可能である。また、複数の変位量検知センサで検出された変位量の差の値が、所定の範囲内に収まっているか否かの判断については、タンク内圧に関係なく行うことも可能である。
さらに、タンク内圧センサ50が無い構成では、タンク内圧が安定しているか否かの判断(図5におけるステップS102の判断)を行うことができないが、車両停止から所定時間経過したときに、タンク内圧が安定したとみなすようにすればよい。
燃料タンク14の構造、特に、変位部22の具体的構成としても、上記の構造に限定されない。たとえば、燃料タンクの側壁14Sや底壁14Bに変位部を設けてもよい。この場合、側壁14Sや底壁14Bに、車体を構成する部材の一部を対向部として対向させ、この対向部と変位部との間隔を用いて、変位部22の変位量を検知すればよい。変位部22の数も、1つの燃料タンク14において1つには限定されず、複数設けられていてもよい。この場合、複数の変位部22のそれぞれにおいて、変位状態の異変を検知できるようにすることが好ましい。
本発明のポンプ手段としても、上記では、キーオフポンプ30を用いたが、これ以外のポンプを用いてもよい。ただし、燃料タンク構造12にあらかじめ備えられているキーオフポンプ30を用いると、あらたなポンプ手段を追加する必要がなく、低コストで本発明を構成して、変位部22の変位状態の異変を検知可能となる。
本発明の変位量検出手段としても、たとえば、変位量検知センサ34で検知された変位量を表示装置48で直接的に表示してもよい。この場合には、制御装置32において、それぞれの変位量検知センサ34で検知された変位量が第1の閾値を超えているか否かの判断や、変位量の差が第2の閾値を超えているか否かの判断を、制御装置32ではなく、乗員やメンテナンスの作業者等が行えばよい。
また、表示装置48としても、車両に一部として構成されている必要はなく、たとえば、車両整備場などに設置された汎用のディスプレイ等に表示させる構成でもよい。
12 燃料タンク構造
14 燃料タンク
16 フロアパネル
20 薄肉部
22 変位部
22C 変位部の中心
30 キーオフポンプ
32 制御装置
34 変位量検知センサ
36 突出部
38 シール材
40 内部
42 外部
44 サービスホール
48 表示装置
50 タンク内圧センサ

Claims (9)

  1. 燃料を収容する燃料タンクと、
    前記燃料タンクの外面の一部に設けられ燃料タンクのタンク内圧に応じて変位することで燃料タンクの容積を可変とする変位部と、
    前記変位部の変位量を検出する変位量検出手段と、
    を有する燃料タンク構造。
  2. 前記変位量検出手段が、前記変位部の複数箇所の変位量を検知可能とされている請求項1に記載の燃料タンク構造。
  3. 前記変位量検出手段が、前記変位部の複数箇所の変位量の差と予め設定された所定の変位差閾値とを比較可能とされている請求項2に記載の燃料タンク構造。
  4. 前記変位量検出手段が、前記変位部の変位量と予め設定された所定の変位量閾値とを比較可能とされている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料タンク構造。
  5. 前記変位量検知手段が、前記変位部と該変位部と対向する車体パネルとの少なくとも一方に設けられた変位量検知センサを備え、
    前記車体パネルを部分的に開口して設けられ、前記燃料タンクの反対側から前記変位部へアクセス可能とするサービスホール、
    を有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンク構造。
  6. 前記車体パネルと前記燃料タンクとの間において変位部を取り囲むように設けられ、取り囲んだ内部を外部からシールするシール部材、
    を有する請求項5に記載の燃料タンク構造。
  7. 前記変位部及び前記車体パネルの少なくとも一方に設けられ、前記変位量検知センサと該変位量検知センサの対向部分との距離よりも変位部と車体パネルとの間隔を短くするスペーサ部材、を有する請求項5又は請求項6に記載の燃料タンク構造。
  8. 前記燃料タンクの内部を加圧又は減圧するポンプ手段、
    を有する請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の燃料タンク構造。
  9. 前記タンク内圧を検出するタンク内圧センサを備え、
    前記ポンプ手段が、前記タンク内圧センサで検出された前記タンク内圧が安定している状態で前記燃料タンクの内部を加圧又は減圧する請求項8に記載の燃料タンク構造。
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