JP2000080964A - 燃料貯留装置の故障診断装置 - Google Patents

燃料貯留装置の故障診断装置

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JP2000080964A
JP2000080964A JP14193499A JP14193499A JP2000080964A JP 2000080964 A JP2000080964 A JP 2000080964A JP 14193499 A JP14193499 A JP 14193499A JP 14193499 A JP14193499 A JP 14193499A JP 2000080964 A JP2000080964 A JP 2000080964A
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義彦 兵道
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直也 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料を貯留するための燃料貯留装置の内部を
燃料室と空気室とに分離する分離壁の故障の有無を診断
する。 【解決手段】 燃料貯留装置の内部空間を燃料室と空気
室とに分離する分離壁を具備する。分離壁は燃料室内の
燃料量に応じて燃料貯留装置内で変形可能である。空気
室内の気体を内燃機関の吸気通路内に導入するための気
体導入通路と、気体導入通路を遮断するための遮断弁と
を具備する。遮断弁の開弁または閉弁後の前記内燃機関
における燃料成分の量を検出し、この燃料成分量に基づ
いて前記吸気通路内に導入された気体中の燃料成分を検
出し、気体中に燃料成分があることを検出したときに分
離壁が故障していると診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料タンクの故障診
断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内の燃料液面上方に空間があ
ると蒸発燃料が発生し、この蒸発燃料が燃料タンクから
大気へ放出されてしまうことがある。そこで特開平7−
132738では燃料タンク内に膨張・収縮自在なエア
バッグを配置し、このエアバッグが燃料タンク内の燃料
液面に常に密着しているようにエアバッグを燃料タンク
内の燃料液面の変位に応じて膨張・収縮する。
【0003】また上記特開平7−132738に開示さ
れた燃料タンクでは、エアバッグを透過した蒸発燃料が
エアバッグ外に放出されないように、蒸発燃料を吸着す
るためのキャニスタにエアバッグの内部空間を接続して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−132
738の燃料タンクにおいてエアバッグが膨張・収縮を
繰り返すと、経時劣化または周囲の部材へのエアバッグ
の衝突により穴が開いてしまったり、エアバッグの材料
が燃料を膨潤または透過させるようになったときには燃
料タンクが故障したことを検出する必要がある。しかし
ながら上記燃料タンクは燃料タンクの故障を検出する機
能を備えていない。したがって本発明の目的は燃料貯留
装置の内部を燃料室と空気室とに分離する分離壁の故障
の有無を診断することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に一番目の発明によれば、燃料を貯留するための燃料貯
留装置であって、該燃料貯留装置の内部空間を燃料室と
空気室とに分離する分離壁を具備し、該分離壁が前記燃
料室内の燃料量に応じて前記燃料貯留装置内で変形可能
である燃料貯留装置の故障診断装置において、前記空気
室内の気体を内燃機関の吸気通路内に導入するための気
体導入通路と、該気体導入通路を遮断するための遮断弁
と、該遮断弁の開弁または閉弁後の前記内燃機関におけ
る燃料成分の量を検出するための燃料成分量検出手段
と、該燃料成分量検出手段により検出された燃料成分量
に基づいて前記吸気通路内に導入された気体中の燃料成
分を検出し、該気体中に燃料成分があることを検出した
ときに前記分離壁が故障していると診断する故障診断手
段とを具備する。すなわち遮断弁の開弁または閉弁後の
内燃機関における燃料成分の量に基づいて分離壁の故障
が診断される。
【0006】上記課題を解決するために二番目の発明に
よれば、一番目の発明において、前記故障診断手段は該
燃料成分検出手段により検出された燃料成分量を予め定
められた燃料成分量と比較することにより前記吸気通路
内に導入された気体中の燃料成分を検出する。すなわち
遮断弁の開弁または閉弁後の内燃機関における燃料成分
の量を予め定められた燃料成分量と比較することにより
分離壁の故障が診断される。
【0007】上記課題を解決するために三番目の発明に
よれば、一番目の発明において、前記燃料成分量検出手
段は前記遮断弁の開弁または閉弁前の前記内燃機関にお
ける燃料成分の量を検出し、前記故障診断手段は該燃料
成分量検出手段により検出された前記遮断弁の開弁また
は閉弁前後における前記内燃機関における燃料成分量の
変化に基づいて前記吸気通路内に導入された気体中の燃
料成分を検出する。すなわち遮断弁の開弁または閉弁前
後における内燃機関における燃料成分量の変化に基づい
て分離壁の故障が診断される。
【0008】上記課題を解決するために四番目の発明に
よれば、一番目の発明において、前記燃料成分量検出手
段は前記吸気通路に配置され、吸入空気中の燃料成分の
量を検出する。すなわち吸入空気中の燃料成分の量に基
づいて分離壁の故障が診断される。上記課題を解決する
ために五番目の発明によれば、一番目の発明において、
前記燃料成分量検出手段は前記内燃機関の排気通路に配
置された空燃比センサを具備し、該空燃比センサにより
検出された排気ガス中の空燃比に基づいて前記内燃機関
における燃料成分の量を検出する。すなわち排気ガス中
の空燃比に基づいて分離壁の故障が診断される。
【0009】上記課題を解決するために六番目の発明に
よれば、一番目の発明において、前記気体導入通路はさ
らに前記燃料室内の気体を内燃機関の吸気通路内に導入
し、前記遮断弁は前記燃料室および空気室の一方から吸
気通路内への気体の導入を停止する。上記課題を解決す
るために七番目の発明によれば、一番目の発明におい
て、前記故障診断手段は前記遮断弁の開弁または閉弁後
における前記内燃機関における燃料成分量が予め定めら
れた燃料成分量より大きいときには前記分離膜に穴が開
いていると診断し、前記遮断弁の開弁または閉弁後にお
ける前記内燃機関における燃料成分量が前記予め定めら
れた燃料成分量より小さいときには前記燃料室内の燃料
が前記分離膜を透過していると診断する。すなわち燃料
成分に基づいて分離膜の穴開き及び分離膜を通る燃料成
分の透過が診断される。なお分離膜の穴開き及び分離膜
を通る燃料成分の透過は分離膜の故障に相当する。
【0010】八番目の発明によれば一番目の発明におい
て前記故障診断手段が前記分離壁の故障を診断している
間において前記空気室内への空気の導入が遮断せしめら
れる。九番目の発明によれば一番目の発明において前記
故障診断手段は前記空気室内の気体が前記気体導入通路
を介して前記吸気通路内に導入せしめられた後に該気体
導入通路を前記遮断弁により遮断し、該気体導入通路を
遮断弁により遮断した後における前記空気室内の圧力に
基づいて燃料貯留装置の故障を診断する。
【0011】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の第一実施
形態の燃料貯留装置を説明する。燃料貯留装置1は例え
ば内燃機関に供給すべき燃料を貯留するためのタンクと
して用いられる。もちろん単に燃料を貯留するためのタ
ンクとして用いることもできる。図1を参照すると燃料
貯留装置1は略椀状の上側部分2と下側部分3とからな
るハウジング4を具備する。上側部分2と下側部分3と
はこれらの周縁に形成されたフランジ2a,3aにおい
て互いに連結される。ハウジング4内には燃料を貯留す
るための燃料室5を画成する燃料容器または燃料タンク
6が配置される。
【0012】図2および図3を参照すると第一実施形態
の燃料タンク6は互いに上下方向に配置された略長方形
の一対の上壁7と下壁8と、これら上壁7と下壁8との
対応する辺を互いに連結する略長方形の四つの側壁9a
〜9dとを具備する。これら側壁9a〜9dはその両端
縁部において隣接する側壁の端縁部に連結される。燃料
タンク6は略直方体形状であり、その内部に燃料室5が
形成される。したがって燃料タンク6の各壁は燃料貯留
装置1の内部を燃料室5と空気室10とに分離する分離
壁に相当する。これら上壁7、下壁8および側壁9a〜
9dはエチレンとビニルとの共重合樹脂またはナイロン
で作製された平坦なコア部分の両面を高密度ポリエチレ
ンで作製された表皮部分で覆った多層構造で形成され、
実質的に剛性を有する。
【0013】なお燃料タンク6の上壁7または下壁8の
面積は側壁9a〜9dのうちの一つの面積より大きく、
上壁7および下壁8の剛性は側壁9a〜9dの剛性より
小さい。また上壁7および下壁8の形状は長方形に限定
されず、対の多角形であればよい。したがって上壁7、
下壁8および側壁9a〜9dの形状は燃料タンク6を配
置すべき空間の形状に応じて適宜選択すればよい。
【0014】図4に示したように、燃料タンク6内に燃
料が供給され、燃料タンク6が直方体形状であるときに
貯留可能な燃料量(以下、所定量)を燃料タンク6内の
燃料量が越えると、上壁7と下壁8とが互いに離れて外
方へ膨らむように湾曲変形すると共に側壁9a〜9dが
互いに近づいて内方へ凹むように湾曲変形する。すなわ
ち第一実施形態では燃料タンク6内の燃料量が所定量を
越えると上壁7が上方へ変位し、下壁8が下方へ変位
し、側壁9a〜9dが横方向かつ内方へ変位する。こう
して徐々に燃料タンク6内に貯留可能な燃料量が増大す
る。なお上壁7および下壁8の変形量は側壁9a〜9d
の変形量より大きい。
【0015】一方、図5に示したように、燃料が燃料タ
ンク6から排出され、燃料タンク6内の燃料量が所定量
より少なくなると上壁7と下壁8とが互いに近づいて内
方へ凹むように湾曲変形すると共に側壁9a〜9dが互
いに近づいて内方へ凹むように湾曲変形する。すなわち
第一実施形態では燃料タンク6内の燃料量が所定量より
少なくなると上壁7が下方へ変位し、下壁8が上方へ変
位し、側壁9a〜9dが横方向かつ内方へ変位する。こ
うして徐々に燃料タンク6内に貯留可能な燃料量が減少
する。
【0016】再び図1を参照すると燃料を燃料タンク6
内に供給するための給油管11の下方端が燃料タンク6
の下壁8の略中央部に接続される。一方、給油管11の
上方端には給油管11を閉鎖するための蓋12が取外し
可能に取り付けられる。燃料タンク6内に燃料を供給す
る際には蓋12が取り外され、燃料が給油管11の上流
端から供給される。
【0017】給油管11の中間位置には燃料タンク6内
の燃料を燃料ポンプ装置13に導入するための燃料導入
管14の一端が接続される。燃料導入管14の他端は燃
料ポンプ装置13に接続される。燃料ポンプ装置13内
には燃料ポンプ(図示せず)が配置される。燃料ポンプ
装置13内の燃料は燃料ポンプにより燃料供給管15を
介して機関本体16に供給される。
【0018】また燃料ポンプ装置13には該燃料ポンプ
装置13内の蒸発燃料を給油管11の上方部分内に排出
するためのポンプ内蒸発燃料排出管17の一端が接続さ
れる。ポンプ内蒸発燃料排出管17の他端は給油管11
の上方部分に接続される。
【0019】燃料タンク6の上壁7の略中央部には燃料
タンク6内の気体、特に蒸発燃料を燃料タンク6外に排
出するためのタンク内蒸発燃料排出管18の一端が遮断
弁19を介して接続される。一方、タンク内蒸発燃料排
出管18の他端は燃料ポンプ装置13に接続され、燃料
ポンプ装置13内の空間(図示せず)に開口する。なお
タンク内蒸発燃料排出管18は燃料タンク6の上壁7の
変位に追従できるように可撓性を有する。
【0020】遮断弁19は燃料液面に浮かぶことが可能
なフロート20を具備する。したがって燃料タンク6内
の燃料液面が遮断弁19に達するとフロート20が上昇
してタンク内蒸発燃料排出管18の開口を閉鎖し、タン
ク内蒸発燃料排出管18を遮断する。このため燃料が燃
料タンク6外に漏れることはない。
【0021】タンク内蒸発燃料排出管18には逆止弁2
1が取り付けられる。逆止弁21は逆止弁21と遮断弁
19との間のタンク内蒸発燃料排出管18内の圧力が予
め定められた正圧を越えたときに開弁し、予め定められ
た正圧より低くなったときに閉弁する。このため遮断弁
19がいったん遮断せしめられた後に空気や蒸発燃料な
どの気体が燃料タンク6内に入り込むことはない。
【0022】ハウジング4の上側部分2の下面には燃料
タンク6の上壁7が上方へ膨らんだときに燃料タンク6
の上壁7に当接する当接プレート22が取り付けられ
る。またハウジング4の上側部分2の下面には燃料タン
ク6内の燃料量を検出するための燃料検出装置23が取
り付けられる。燃料検出装置23は燃料タンク6の上壁
7の変位を検出して燃料タンク6内の燃料量を検出す
る。
【0023】燃料タンク6の空気室10はチャコールキ
ャニスタ24を介して大気と連通する。チャコールキャ
ニスタ24はその内部に活性炭25を具備する。活性炭
25はチャコールキャニスタ24内の空間を空気室側空
間26と大気側空間27とに分割する。空気室側空間2
6は空気室10と直接連通する。一方、大気側空間27
は大気と直接連通する。またチャコールキャニスタ24
にはキャニスタ内蒸発燃料排出管28の一端が接続さ
れ、空気室側空間26に開口する。一方、キャニスタ内
蒸発燃料排出管28の他端は吸気通路のサージタンク3
3に接続される。またキャニスタ内蒸発燃料排出管28
にはパージ制御弁29が取り付けられる。ここでパージ
とは吸気通路内の負圧により蒸発燃料を吸気通路30内
に導入することをいう。パージ制御弁29は蒸発燃料を
吸気通路30内に導入する際に機関運転状態(例えば、
吸入空気量、回転数、機関負荷)に応じて開閉制御され
る。またパージ制御弁29は燃料貯留装置1の故障診断
を実行する際に後述するように開閉制御される。なおパ
ージ制御弁29が閉弁されるとキャニスタ内蒸発燃料排
出管28と吸気通路30との連通が遮断される。
【0024】給油管11の上方部分には給油管11内の
蒸発燃料を排出するための給油管内蒸発燃料排出管31
の一端が接続される。一方、給油管内蒸発燃料排出管3
1の他端はパージ制御弁29とチャコールキャニスタ2
4との間のキャニスタ内蒸発燃料排出管28に接続され
る。給油管内蒸発燃料排出管31には診断弁32が取り
付けられる。診断弁32は燃料貯留装置1の故障診断を
実行する際に後述するように開閉制御される。なお診断
弁32が閉弁されると給油管内蒸発燃料排出管31とキ
ャニスタ内蒸発燃料排出管28との連通が遮断される。
したがって第一実施形態の診断弁は燃料室から吸入通路
内への蒸発燃料の導入を停止する遮断弁に相当する。
【0025】サージタンク33の上流側の吸気通路30
内にはスロットル弁34が配置される。スロットル弁3
4は機関本体16に供給すべき空気量に応じて開閉制御
される。スロットル弁34が完全に開弁されていなけれ
ばサージタンク33内には負圧が発生する。したがって
パージ制御弁29が開弁しているときにはチャコールキ
ャニスタ24内に負圧が導入される。このためチャコー
ルキャニスタ24内の蒸発燃料が吸気通路30内に導入
される。
【0026】また機関本体16に接続された排気通路3
5には排気ガス中の空燃比を検出するための空燃比セン
サ36が取り付けられる。なお本明細書において『上
流』『下流』とは吸気通路30内の空気の流れに対応し
て用いる。
【0027】空燃比センサ36は電子制御装置(EC
U)37に接続される。したがって空燃比センサ36の
信号は電子制御装置37に入力される。またパージ制御
弁29および診断弁32も電子制御装置37に接続さ
れ、電子制御装置37により開閉制御される。また第一
実施形態の燃料貯留装置は後述するように作動される第
一警報装置38aと第二警報装置38bとを備える。こ
れら第一警報装置38aおよび第二警報装置38bはそ
れぞれ電子制御装置37に接続され、電子制御装置37
により作動制御される。
【0028】次に第一実施形態の燃料貯留装置の故障診
断の概略を説明する。燃料貯留装置1が正常であるとき
には空気室10内に蒸発燃料は発生しない。したがって
パージ実行中には給油管11内に発生した蒸発燃料およ
びチャコールキャニスタ24内に吸着している蒸発燃料
が吸気通路30内に導入される。チャコールキャニスタ
24内に吸着している蒸発燃料全てが吸気通路30内に
導入されたあとは給油管11内に発生した蒸発燃料のみ
が吸気通路30内に導入される。
【0029】またパージ実行中におけるパージ制御弁2
9の開弁量は吸入空気量が多いほど大きくされる。した
がってチャコールチャニスタ24内に吸着している蒸発
燃料全てが吸気通路30内に導入されたあとは吸入空気
中の蒸発燃料濃度(以下、パージ濃度)は単位時間当た
りに給油管11内に発生する蒸発燃料の量に比例する。
したがって給油管11内に予想を越えた多量の蒸発燃料
が発生した場合を除いて、パージ濃度は常に予め定めら
れた濃度以下に維持される。なおパージ濃度の算出方法
については後述する。
【0030】しかしながら燃料貯留装置1に燃料タンク
壁7,8,9a〜9dの穴開き又は透過といった故障が
生じているときには、燃料成分(蒸発燃料および液体燃
料)が燃料室5から空気室10内に入り込み、燃料成分
が液体または気体として空気室10内に滞留する。この
結果、空気室10に蒸発燃料が発生する。このためパー
ジ濃度が上記予め定められた濃度より大きくなる。
【0031】したがって第一実施形態ではパージ濃度が
予め定められた濃度以上であるときに診断弁32を閉弁
する。診断弁32を閉弁すると給油管11内の蒸発燃料
は吸気通路30内には導入されない。したがって燃料タ
ンク6の壁に穴が開いておらず、チャコールキャニスタ
24内に蒸発燃料がなければ、パージ濃度は診断弁32
を閉弁してから予め定められた時間内に予め定められた
濃度以下となるはずである。すなわちパージ濃度が診断
弁32を閉弁してから予め定められた時間内に予め定め
られた濃度以下となったときには燃料タンク6の壁には
穴が開いておらず、燃料貯留装置1は正常であると診断
する。一方、パージ濃度が診断弁32を閉弁してから予
め定められた時間内に予め定められた濃度以下とならな
いときには燃料タンク6の壁に穴が開いており、その穴
を介して多量の蒸発燃料が空気室10内に流入している
ため、燃料貯留装置1が故障していると診断する。もち
ろんパージ濃度の代わりに蒸発燃料の量を用いることも
できる。
【0032】こうして第一実施形態によれば燃料タンク
の壁の穴開きという燃料貯留装置の故障を診断すること
ができる。また第一実施形態によればパージ実行中であ
れば何度でも故障診断を実行することができる。なお第
一実施形態においてパージ実行中に診断弁を閉弁したと
きにパージ濃度が予め定められた濃度を越えるまでの時
間が予め定められた時間より短いときに燃料貯留装置が
故障していると診断してもよい。
【0033】次に吸入空気中の蒸発燃料濃度、すなわち
パージ濃度の算出方法について簡単に説明する。第一実
施形態の内燃機関では機関本体16の気筒内に燃料を噴
射するときの燃料噴射弁の開弁時間、すなわち燃料噴射
時間TAUは次式に基づいて算出される。 TAU=TB・FW・(FAF+KG−FPG) ここでTBは空燃比を目標空燃比、例えば理論空燃比に
するのに必要な基本燃料噴射時間であって、機関回転数
と吸入空気量との関数として予め電子制御装置37内に
記憶されている。KGは空燃比学習補正係数(燃料噴射
時間のフィードバック制御中に空燃比に基づいて得られ
る係数)である。FWは暖機増量補正係数(内燃機関を
暖機すべきときに燃料噴射量を増大するための係数)や
加速増量補正係数(加速時に燃料噴射量を増大するため
の係数)などを一まとめにして表した補正係数である。
FAFは空燃比センサ36の出力信号に基づいて実際の
空燃比を理論空燃比にするためのフィートバック補正係
数である。目標空燃比が理論空燃比の場合、空燃比セン
サ36には空燃比がリッチ(吸入空気中の燃料濃度が理
論空燃比のそれより高い状態)であると約0.9ボルト
の出力電圧を発生し、リーン(吸入空気中の燃料濃度が
理論空燃比のそれより低い状態)であると約0.1ボル
トの出力電圧を発生する酸素センサが用いられる。空燃
比センサ36により検出された空燃比がリッチのときに
はフィードバック補正係数FAFが一定値だけ減少せし
められ、リーンのときにはFAFは一定値だけ増大せし
められる。こうして実際の空燃比が理論空燃比に一致せ
しめられる。なおフィードバック補正係数FAFは1.
0を中心として変動する。
【0034】FPGはパージ率PGRと、単位パージ率
当たりの吸入空気中の蒸発燃料濃度を示す蒸発燃料濃度
係数FGPGとの積(PGR・FGPG)として表され
るパージ補正係数である。パージ率PGRは吸入空気量
に対する蒸発燃料量の比であり、機関運転状態とパージ
制御弁29の開弁割合とにより求めることができる。
【0035】次に単位パージ率当たりの吸入空気中の蒸
発燃料濃度を表す蒸発燃料濃度係数FGPGについて説
明する。パージ作用が開始されて実際の空燃比がリッチ
になると空燃比を理論空燃比とすべくフィードバック補
正係数FAFが徐々に小さくなる。このとき吸入空気中
の蒸発燃料濃度が高いときほどフィードバック補正係数
FAFが小さくなる。したがってフィードバック補正係
数FAFの減少量から吸入空気中の蒸発燃料濃度が分か
る。一方、フィードバック補正係数FAFが1.0から
大幅にずれているのは好ましくない。そこでパージ作用
が開始された後、フィードバック補正係数FAFが閾値
を越えて低下したときには蒸発燃料濃度係数FGPGを
零から徐々に増大させると共に蒸発燃料濃度係数FGP
Gの増大量だけフィードバック補正係数FAFを増大さ
せるようにする。このためパージ作用が開始された後、
フィードバック補正係数FAFが再び1.0となったと
き、蒸発燃料濃度係数FGPGは単位パージ率当たりの
吸入空気中の蒸発燃料濃度を正確に表しており、パージ
補正係数FGR(=PRG・FGPG)は吸入空気中の
蒸発燃料濃度を正確に表している。なお吸入空気中の蒸
発燃料濃度の詳細な算出方法については例えば特開平7
−305662号公報を参照されたい。
【0036】次に図6〜図8のフローチャートを参照し
て第一実施形態の燃料貯留装置の故障診断の詳細を説明
する。まずステップS100において故障診断実行フラ
グFがセットされている(F=“1”)か否かが判別さ
れる。故障診断実行フラグは故障診断が一度実行された
ときにセットされ、例えば予め定められた時間毎にリセ
ットされる。しかしながら故障診断実行フラグが機関始
動時にリセットされるようにしてもよい。ステップS1
00においてF=“1”であるときには故障診断が一度
実行されているため、処理を終了する。一方、F=
“0”であるときには故障診断が実行されていないた
め、故障診断を実行すべくステップS102に進む。
【0037】図6のステップS102ではパージ制御弁
29が開弁しているか否か、すなわちパージ実行中か否
かが判別される。パージ制御弁29が開弁しているとき
にはパージが実行されているため故障診断を実行可能で
あると判断し、ステップS104に進んでパージ濃度C
Pを算出し、ステップS106に進む。一方、パージ制
御弁29が閉弁しているときにはパージが実行されてい
ないため故障診断を実行できないと判断し、次回の故障
診断の実行に備えて、図8のステップS152に進んで
正常カウンタC1をクリアし(C1←“0”)、次にス
テップS154に進んで故障カウンタC2をクリアし
(C2←“0”)、処理を終了する。なお正常カウンタ
は故障診断において燃料貯留装置1が正常であると診断
されたときにカウントアップされ、上述したように故障
診断を実行できないとき及び燃料貯留装置1が故障して
いる可能性があると診断されたときにクリアされる。ま
た故障カウンタは故障診断において燃料貯留装置1が故
障していると診断されたときにカウントアップされ、上
述したように故障診断を実行できないとき及び燃料貯留
装置1が正常である可能性があると診断されたときにク
リアされる。
【0038】図6のステップS106ではパージ濃度C
Pが最大パージ濃度CPmaxより大きい(CP>CP
max)か否かが判別される。CP>CPmaxである
ときには燃料タンク6の壁に穴が開いており、燃料貯留
装置1に異常が発生している可能性があると判断し、ス
テップS108に進んで正常カウンタC1をクリアし
(C1←“0”)、次にステップS110に進んで故障
カウンタC2をカウントアップし(C2←C2+1)、
次にステップS112に進んで診断弁32を閉弁し、ス
テップS114に進む。一方、CP≦CPmaxである
ときには燃料タンク6の壁には穴は開いていないと判断
し、ステップS122に進む。
【0039】図6のステップS114では故障カウンタ
C2が予め定められた最大値C2maxより大きい(C
2>C2max)か否かが判別される。C2>C2ma
xであるときには、ステップS106でパージ濃度が最
大パージ濃度より大きいと判別されてから故障カウンタ
が予め定められた最大値だけカウントされてもパージ濃
度が最大パージ濃度より小さくならないため、燃料貯留
装置1が故障していると判断し、ステップS116に進
んで故障診断回数Nをカウントアップし(N←N+
1)、次に図8のステップS139に進んで診断弁32
を開弁し、次にステップS140に進んで正常カウンタ
C1をクリアし(C1←“0”)、次にステップS14
2に進んで故障カウンタC2をクリアし(C2←
“0”)、次にステップS144に進んで故障診断実行
フラグFをセットし(F←“1”)、ステップS146
に進む。なお故障診断回数Nは燃料貯留装置1が故障で
あることを知らせたときにクリアされる。一方、図6の
ステップS114においてC2≦C2maxであるとき
には、現時点では燃料貯留装置1が故障していると判断
できないため、処理を終了する。
【0040】図8のステップS146では故障診断回数
Nが最大回数Nmaxより大きい(N>Nmax)か否
かが判別される。N>Nmaxであるときには燃料貯留
装置1が故障していると最大回数より多い回数診断され
たため、ステップS148に進んで第一警報装置38a
を作動し、燃料貯留装置1が故障であることを知らせ、
次にステップS150に進んで故障診断回数Nをクリア
し(N←“0”)、処理を終了する。一方、ステップS
146においてN≦Nmaxであるときには、現時点で
は燃料貯留装置1が故障していると判断すべきでないた
め、処理を終了する。
【0041】図6のステップS122では診断弁32が
閉弁しているか否かが判別される。診断弁32が閉弁し
ているときには故障診断実行中であると判断し、さらな
る診断をすべくステップS124に進む。一方、診断弁
32が開弁しているときにはパージ実行中ではあるが故
障診断は実行されていないと判断し、処理を終了する。
【0042】図6のステップS124ではパージ濃度C
Pが中間パージ濃度CPmidより大きい(CP>CP
mid)か否かが判別される。なお中間パージ濃度は最
大パージ濃度より小さい。CP>CPmidであるとき
には、故障カウンタが予め定められた最大値となるまえ
にパージ濃度が最大パージ濃度より小さくなったが、中
間パージ濃度より高いため、燃料タンク6の壁に穴は開
いていないが、蒸発燃料が燃料タンク6の壁を透過して
いると判断し、ステップS126に進んで第二警報装置
38bを作動し、蒸発燃料が燃料タンク6の壁を透過し
て燃料室5から放出されていることを知らせ、図8のス
テップS139に進む。以下のステップは上述したので
説明は省略する。なお第二警報装置38bが作動された
後にステップS146に進んだ場合、故障診断回数Nは
カウントアップされていないのでステップS146にお
いて必ずN≦Nmaxと判別され、処理が終了する。一
方、ステップS124においてCP≦CPmidである
ときには、故障カウンタが予め定められた最大値となる
まえにパージ濃度が中間パージ濃度以下となったため、
燃料貯留装置1が正常である可能性があると判断し、図
7のステップS128に進んで故障カウンタC2をクリ
アし(C2←“0”)、次にステップS130に進んで
正常カウンタC1をカウントアップし(C1←C1+
1)、ステップS132に進む。
【0043】図7のステップS132では正常カウンタ
C1が予め定められた最大値C1maxより大きい(C
1>C1max)か否かが判別される。C1>C1ma
xであるときには、ステップS106でパージ濃度が最
大パージ濃度より大きいと判別された後にパージ濃度が
最大パージ濃度以下であると判別されてから正常カウン
タが予め定められた最大値だけカウントされたため、燃
料貯留装置1は正常であると判断し、ステップS134
に進んで故障診断回数Nをカウントダウンし(N←N−
1)、次にステップS136に進んで故障診断回数Nが
零より小さい(N<0)か否かが判別される。N<0で
あるときには故障診断回数Nを零とし(N←“0”)、
図8のステップS140に進む。以下のステップは上述
したので説明は省略する。一方、ステップS132にお
いてC1≦C1maxであるときには現時点では燃料貯
留装置1が正常であると判断できないため、処理を終了
する。
【0044】第一実施形態によれば燃料貯留装置が故障
していると診断された回数が燃料貯留装置が正常である
と診断された回数より予め定められた値だけ多いときに
燃料貯留装置が故障していると警告する。このためパー
ジ濃度の一時的な上昇に起因する燃料貯留装置の誤診断
が排除される。また第一実施形態によれば蒸発燃料が燃
料タンクの壁を透過していることを警告することができ
る。
【0045】また第一実施形態において分離壁の故障を
診断するときを、内燃機関の運転状態が安定していると
き(吸入空気量、機関負荷、機関回転数の変化が小さい
とき)または給油管から吸気通路内に導入される蒸発燃
料のパージ濃度の学習が完了したとき(パージ濃度が学
習され、現在のパージ濃度が確定したとき)とすること
も可能である。これによれば分離壁の故障診断精度が向
上する。
【0046】また本発明を利用して分離壁の故障診断以
外に燃料室、チャコールキャニスタ、給油管内蒸発燃料
排出管の穴開き故障や詰まり故障、およびパージ制御弁
の開閉故障などを合わせて診断することもできる。
【0047】次に本発明の第二実施形態の燃料貯留装置
を説明する。燃料タンクの壁を透過する蒸発燃料は非常
に少ない。このため蒸発燃料が燃料タンクの壁を透過し
ている場合において第一実施形態に従ってパージ実行中
に診断弁を遮断してもパージ濃度が十分に低下しないた
め、蒸発燃料が燃料タンクの壁を透過していることを診
断することは困難である。そこで第二実施形態では蒸発
燃料が燃料タンクの壁を透過していることをより確実に
診断する。
【0048】図9に示したように第二実施形態ではパー
ジ制御弁29とチャコールキャニスタ24との間のキャ
ニスタ内蒸発燃料排出管28に診断弁32が取り付けら
れる。したがって第二実施形態の診断弁32は空気室1
0から吸気通路内への蒸発燃料の導入を停止するための
遮断弁に相当する。なお診断弁32は燃料貯留装置1の
故障診断を実行するとき以外は閉弁されている。
【0049】また給油管内蒸発燃料排出管31には給油
管内に蒸発燃料が存在する場合にその蒸発燃料を一時的
に吸着し保持するためのメインチャコールキャニスタ5
0が取り付けられる。メインチャコールキャニスタ50
はその内部に活性炭51を具備する。活性炭51はメイ
ンチャコールキャニスタ50内の空間を排出管側空間5
2と大気側空間53とに分割する。排出管側空間52は
給油管内蒸発燃料排出管31と直接連通する。一方、大
気側空間53は大気と直接連通する。
【0050】さらに給油管11とメインチャコールキャ
ニスタ50との間の給油管内蒸発燃料排出管31(以
下、給油管側排出管)には燃料タンク6内の圧力を調節
するためのタンク内圧制御弁54が取り付けられる。タ
ンク内圧制御弁54は給油管側排出管31内の圧力がメ
インチャコールキャニスタ50とキャニスタ内蒸発燃料
排出管28との間の給油管内蒸発燃料排出管31(以
下、排出管側排出管)内の圧力より予め定められた第一
圧力だけ高くなったときに開弁し、給油管側排出管31
内の圧力を解放する。またタンク内圧制御弁54は排出
管側排出管31内の圧力が給油管側排出管31内の圧力
より予め定められた第二圧力だけ高くなったときに開弁
し、排出管側排出管31内の圧力を解放する。その他の
構成は第一実施形態と同じであるので説明は省略する。
【0051】次に第二実施形態の燃料貯留装置の故障診
断の概略を説明する。第二実施形態では故障診断を実行
すべきときには、診断弁32が予め定められた時間だけ
閉弁されていた後であってパージが実行されてメインチ
ャコールキャニスタ50に吸着している蒸発燃料が吸入
空気中に導入され、吸入空気中の蒸発燃料濃度が一定と
なったときに遮断弁32を開弁する。
【0052】燃料タンク6の壁に穴が開いておらず且つ
蒸発燃料が燃料タンク6の壁を透過していなければ空気
室10およびチャコールキャニスタ24内には蒸発燃料
は存在しない。したがって診断弁32を開弁してもパー
ジ濃度が予め定められた濃度より低いとき又はパージ濃
度の変化が予め定められた値より小さいときには、燃料
タンク6の壁には穴が開いておらず且つ蒸発燃料が燃料
タンク6の壁を透過しておらず、燃料貯留装置1が正常
であると診断する。
【0053】一方、診断弁32を開弁してから予め定め
られた時間が経過した後においてパージ濃度が前記予め
定められた濃度より高いときには、空気室10内には単
位時間当たりに比較的多量の蒸発燃料が発生しているた
め、燃料タンク6の壁に穴が開いており、燃料貯留装置
1が燃料タンクの壁の穴開きに基づく故障であると診断
する。
【0054】ところで燃料タンク6内の燃料が燃料タン
ク6の壁を透過して空気室10内に発生する蒸発燃料の
単位時間当たりの発生量は比較的小さい。しかしながら
第二実施形態によれば診断弁32が予め定められた時間
だけ閉弁されているため、比較的多量の蒸発燃料がチャ
コールキャニスタ24内に吸着されている。このため診
断弁32を開弁したときには主にチャコールキャニスタ
24内に吸着している蒸発燃料が吸気通路30内に導入
されることとなる。したがって第二実施形態では診断弁
32を開弁して一時的にパージ濃度が前記予め定められ
た濃度より高くなり、前記予め定められた時間が経過し
た後においてパージ濃度が前記予め定められた濃度より
低くなったときには、空気室10内に存在する蒸発燃料
が比較的少量であるため、燃料貯留装置1が燃料の透過
に基づく故障であると診断する。こうして第二実施形態
によれば蒸発燃料が燃料タンク6の壁を透過しているこ
とをより確実に診断できる。
【0055】次に本発明の第三実施形態の燃料貯留装置
を説明する。第一実施形態の燃料貯留装置において燃料
タンクの壁に穴が開いているときにはその穴から燃料が
流れだし、燃料貯留装置の最下方領域に溜まる。したが
って蒸発燃料は燃料貯留装置内の上方領域よりも下方領
域で多く発生する。第一実施形態ではパージ濃度が予め
定められた濃度以上となったときに故障診断が実行され
る。したがって吸気通路内に導入すべき蒸発燃料を燃料
貯留装置の上方領域から採取すると、燃料タンクの壁に
穴が開いていてもパージ濃度が予め定められた濃度以上
まで上昇しないことがある。このため第一実施形態では
燃料貯留装置の故障を診断することができない可能性が
ある。そこで第三実施形態では燃料貯留装置の故障を確
実に診断できるようにする。
【0056】図10に示したように給油管内蒸発燃料排
出管31の一端はチャコールキャニスタ24に接続さ
れ、チャコールキャニスタ24の空気室側空間26に開
口する。またタンク内蒸発燃料排出管28の一端は燃料
貯留装置1のハウジング4の底壁部分39に接続され、
燃料貯留装置1内の下方空間41に開口する。また第一
実施形態の空燃比センサ36の代わりに吸気通路30内
の燃料成分の量を直接検出する蒸発燃料濃度センサ(H
Cセンサ)40が吸気通路30のサージタンク33に取
り付けられる。蒸発燃料濃度センサ40は電子制御装置
37に接続される。その他の構成および作用は第一実施
形態と同じであるため説明は省略する。
【0057】なお蒸発燃料濃度センサの代わりに吸入空
気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサを用いること
もできる。この場合、吸入空気中の酸素濃度が小さいほ
ど吸入空気中の蒸発燃料濃度が大きいと判断する。
【0058】第三実施形態では吸気通路30内に導入す
べき蒸発燃料を燃料貯留装置1の下方空間41から採取
する。燃料タンク6の壁に穴が開いているときには該穴
から流出した燃料が燃料貯留装置1の最下方領域に溜ま
るため、燃料貯留装置1の下方空間41内の蒸発燃料の
量は燃料貯留装置の上方空間内の蒸発燃料の量に比べて
多い。したがって第三実施形態によれば第一実施形態よ
りも確実に燃料貯留装置の故障を診断することができ
る。
【0059】次に本発明の第四実施形態の燃料貯留装置
を説明する。第四実施形態では第一実施形態の燃料貯留
装置よりも構造を簡単にした燃料貯留装置において燃料
貯留装置の故障診断を実行できるようにする。
【0060】図11に示したように第四実施形態では第
一実施形態の遮断弁19が排除されている。また第四実
施形態の燃料貯留装置は第一警報装置38aおよび第二
警報装置38bの代わりに警報装置38を具備する。そ
の他の構成は第一実施形態と同じであるので説明は省略
する。
【0061】次に第四実施形態の燃料貯留装置の故障診
断の概略を説明する。第四実施形態ではパージ濃度が予
め定められた濃度以上となった回数が予め定められた回
数以上となったときに燃料タンク6の壁に穴が開いてお
り、燃料貯留装置1が故障していると診断する。こうし
て第四実施形態によれば簡単な構成の燃料貯留装置にお
いて燃料貯留装置の故障診断を実行することができる。
【0062】次に図12のフローチャートを参照して第
四実施形態の燃料貯留装置の故障診断の詳細を説明す
る。まずステップS200において故障診断実行フラグ
Fがセットされている(F=“1”)か否かが判別され
る。なお第四実施形態の故障診断実行フラグは第一実施
形態のものと同じである。ステップS200においてF
=“1”であるときには故障診断が一度実行されている
ため、処理を終了する。一方、F=“0”であるときに
は故障診断が実行されていないため、故障診断を実行す
べくステップS202に進む。
【0063】ステップS202ではパージ制御弁29が
開弁しているか否か、すなわちパージ実行中か否かが判
別される。パージ制御弁29が開弁しているときにはパ
ージが実行されているため故障診断を実行可能であると
判断し、ステップS204に進んでパージ濃度CPを算
出し、ステップS206に進む。なおパージ濃度の算出
方法は第一実施形態と同じである。一方、パージ制御弁
29が開弁しているときにはパージが実行されていない
ため故障診断を実行できないと判断し、次回の故障診断
の実行に備えて、ステップS224に進んで故障カウン
タCをクリアし(C←“0”)、処理を終了する。なお
故障カウンタは故障診断において燃料貯留装置1が故障
していると診断されたときにカウントアップされ、上述
したように故障診断を実行できないとき及び燃料貯留装
置1が故障している可能性があると診断されたときにク
リアされる。
【0064】ステップS206ではパージ濃度CPが最
大パージ濃度CPmaxより大きい(CP>CPma
x)か否かが判別される。CP>CPmaxであるとき
には燃料タンク6の壁に穴が開いており、燃料貯留装置
1が故障している可能性があると判断し、ステップS2
08に進んで故障カウンタCをカウントアップし(C←
C+1)、次にステップS210に進む。一方、CP≦
CPmaxであるときには燃料タンク6の壁には穴は開
いていないと判断し、ステップS226に進む。
【0065】ステップS226では故障カウンタCが零
より大きい(C>0)か否かが判別される。C>0であ
るときには一度パージ濃度が最大パージ濃度を越えたあ
とに最大パージ濃度より小さくなったため、故障診断を
終了すべきであると判断し、ステップS214に進んで
故障診断実行フラグFをセットし(F←“1”)、次に
ステップS216に進んで故障カウンタCをクリアし
(C←“0”)、次にステップS218に進む。
【0066】ステップS210では故障カウンタCが予
め定められた最大値Cmaxより大きい(C>Cma
x)か否かが判別される。C>Cmaxであるときに
は、ステップS206でパージ濃度が最大パージ濃度よ
り大きいと判別されてから故障カウンタが予め定められ
た最大値だけカウントされてもパージ濃度が最大パージ
濃度より小さくならないため、燃料貯留装置1が故障し
ていると判断し、ステップS212に進んで故障診断回
数Nをカウントアップし(N←N+1)、次にステップ
S214に進んで故障診断実行フラグFをセットし(F
←“1”)、次にステップS214に進んで故障カウン
タCをクリアし(C←“0”)、次にステップS216
に進む。なお故障診断回数Nは第一実施形態のものと同
じである。一方、ステップS218においてC≦Cma
xであるときには、現時点では燃料貯留装置1が故障し
ていると判断できないため、処理を終了する。
【0067】ステップS218では故障診断回数Nが最
大回数Nmaxより大きい(N>Nmax)か否かが判
別される。N>Nmaxであるときには燃料貯留装置1
が故障していると最大回数より多い回数診断されたた
め、ステップS220に進んで警報装置38を作動し、
燃料貯留装置1が故障であることを知らせ、次にステッ
プS222に進んで故障診断回数Nをクリアし(N←
“0”)、処理を終了する。一方、ステップS218に
おいてN≦Nmaxであるときには、現時点では燃料貯
留装置1が故障していると判断すべきでないため、処理
を終了する。
【0068】したがって第四実施形態ではパージ制御弁
29が空気室10から吸気通路内への蒸発燃料の導入を
停止するための遮断弁に相当する。
【0069】次に本発明の第五実施形態の燃料貯留装置
の故障診断について説明する。なお第五実施形態の燃料
貯留装置は第一実施形態と同じであるので説明は省略す
る。第一実施形態ではパージ濃度を予め定められた濃度
と比較することにより燃料貯留装置の故障を診断してい
るが、第五実施形態では診断弁の閉弁前後におけるパー
ジ濃度の変化量に基づいて燃料貯留装置の故障を診断す
る。
【0070】次に図13および図14のフローチャート
を参照して第五実施形態の燃料貯留装置の故障診断の詳
細を説明する。まずステップS300において故障診断
実行フラグFがセットされている(F=“1”)か否か
が判別される。故障診断実行フラグは第一実施形態のも
のと同じである。ステップS300においてF=“1”
であるときには故障診断が一度実行されているため、処
理を終了する。一方、F=“0”であるときには故障診
断が実行されていないため、故障診断を実行すべくステ
ップS302に進む。
【0071】図13のステップS302ではパージ制御
弁29が開弁しているか否か、すなわちパージ実行中か
否かが判別される。パージ制御弁29が開弁していると
きにはパージが実行されているため故障診断を実行可能
であると判断し、ステップS304に進んで診断弁32
の閉弁前のパージ濃度CP1を算出し、次にステップS
306に進んで診断弁32を閉弁し、次にステップS3
08に進んで診断弁32の閉弁後のパージ濃度CP2を
算出し、ステップS310に進む。一方、パージ制御弁
29が閉弁しているときにはパージが実行されていない
ため故障診断を実行できないと判断し、次回の故障診断
の実行に備えて、ステップS314に進んで故障カウン
タCをクリアし(C←“0”)、処理を終了する。なお
故障カウンタは第一実施形態のものと同じである。
【0072】図13のステップS310では診断弁32
の閉弁前のパージ濃度CP1と診断弁32の閉弁後のパ
ージ濃度CP2との差が最大パージ濃度差ΔCPmax
より大きい(CP1−CP2>ΔCPmax)か否かが
判別される。CP1−CP2>ΔCPmaxであるとき
には燃料タンク6の壁に穴が開いており、燃料貯留装置
1が故障していると判断し、次に図14のステップS3
14に進んで故障診断回数Nをカウントアップし(N←
N+1)、次にステップS320に進んで診断弁32を
開弁し、次にステップS322に進んで故障カウンタC
をクリアし(C←“0”)、次にステップS324に進
んで故障診断実行フラグFをセットし(F←“1”)、
ステップS326に進む。なお故障診断回数Nは第一実
施形態のものと同じである。一方、ステップS310に
おいてCP1−CP2≦ΔCPmaxであるときには燃
料タンク6の壁には穴は開いていないと判断し、図14
のステップS332に進む。
【0073】図14のステップS326では故障診断回
数Nが最大回数Nmaxより大きい(N>Nmax)か
否かが判別される。N>Nmaxであるときには燃料貯
留装置1が故障していると最大回数より多い回数診断さ
れたため、ステップS328に進んで第一警報装置38
aを作動し、燃料貯留装置1が故障であることを知ら
せ、次にステップS330に進んで故障診断回数Nをク
リアし(N←“0”)、処理を終了する。一方、ステッ
プS326においてN≦Nmaxであるときには、現時
点では燃料貯留装置1が故障していると判断すべきでな
いため、処理を終了する。
【0074】図14のステップS332では診断弁32
の閉弁前のパージ濃度CP1と診断弁32の閉弁後のパ
ージ濃度CP2との差が中間パージ濃度差ΔCPmid
より大きい(CP1−CP2>ΔCPmid)か否かが
判別される。なお中間パージ濃度差は最大パージ濃度差
より小さい。ステップS332においてCP1−CP2
>ΔCPmidであるときには蒸発燃料が燃料タンク6
の壁を透過していると判断し、ステップS334に進ん
で第二警報装置38bを作動し、蒸発燃料が燃料タンク
6の壁を透過していることを知らせ、ステップS320
に進む。以下のステップは上述したので説明は省略す
る。なお第二警報装置38bが作動された後にステップ
S326に進んだ場合、故障診断回数Nはカウントアッ
プされていないのでステップS326において必ずN≦
Nmaxと判別され、処理が終了する。一方、ステップ
S332においてCP1−CP2≦ΔCPmidである
ときには蒸発燃料が燃料タンク6の壁を透過していない
と判断し、ステップS320に進む。以下のステップは
上述したので説明は省略する。なおステップS332を
通った後にステップS326に進んだ場合、故障診断回
数NはカウントアップされていないのでステップS32
6において必ずN≦Nmaxと判別され、処理が終了す
る。
【0075】次に本発明の第六実施形態の燃料貯留装置
を説明する。第二実施形態では燃料貯留装置1の故障診
断を実行するときには給油管11内の蒸発燃料と空気室
10内の気体とが同時に吸気通路30内の導入される。
このため給油管11内で比較的多量の蒸発燃料が一時的
に発生する場合などにおいては、空気室10内に蒸発燃
料が存在していなくてもパージ濃度が高くなる。したが
って燃料貯留装置1の故障を誤診する可能性がある。そ
こで第六実施形態ではこの燃料貯留装置の故障の誤診を
排除する。
【0076】図15に示したように第六実施形態では給
油管内蒸発燃料排出管31は三方弁55を介してタンク
内蒸発燃料排出管28に接続される。三方弁55は燃料
貯留装置1の故障診断を実行するとき以外はメインチャ
コールキャニスタ50(および吸気通路30)と給油管
11とを連通している。また空気室10はフィルタ60
を介して大気と連通している。もちろんタンク内蒸発燃
料排出管28は空気室10に接続されている。その他の
構成は第二実施形態と同じであるので説明は省略する。
【0077】次に第六実施形態の燃料貯留装置の故障診
断の概略を説明する。第六実施形態では故障診断を実行
すべきときには、三方弁55がメインチャコールキャニ
スタ50と吸気通路30とを連通してから予め定められ
た時間が経過したときに三方弁55を駆動して空気室1
0内を吸気通路30に連通する。
【0078】燃料貯留装置1が正常であるときには空気
室10内には蒸発燃料が存在しない。したがって空気室
10内を吸気通路30に連通したときにパージ濃度が零
のときには燃料貯留装置1は正常であると診断する。
【0079】一方、燃料貯留装置1に燃料タンクの壁の
穴開きに基づく故障が発生しているときには空気室10
内に比較的多量の蒸発燃料が存在する。また空気室10
内の蒸発燃料が排除された後においても単位時間当たり
比較的多量の蒸発燃料が空気室10内に発生する。した
がって空気室10内を吸気通路30に連通してから予め
定められた時間が経過した後においてパージ濃度が予め
定められたパージ濃度より高いときには燃料貯留装置1
に燃料タンクの壁の穴開きに基づく故障が発生している
と診断する。
【0080】さらに燃料貯留装置1に燃料の透過に基づ
く故障が発生しているときには空気室10内に比較的多
量の蒸発燃料が存在する。また空気室10内の蒸発燃料
が排除された後においては単位時間当たり比較的少量の
蒸発燃料が空気室10内に発生する。したがって空気室
10内を吸気通路30に連通してから一時的にパージ濃
度が前記予め定められたパージ濃度を越え、前記予め定
められた時間を経過した後はパージ濃度が前記予め定め
られたパージ濃度より低いときには、燃料貯留装置1に
燃料の透過に基づく故障が発生していると診断する。
【0081】第六実施形態によれば燃料貯留装置の故障
診断が実行されるときには空気室内のみが吸気通路内に
連通される。このため燃料貯留装置の故障診断は給油管
内で発生する蒸発燃料の影響を受けない。したがって第
六実施形態によれば燃料貯留装置の故障の誤診の可能性
が排除される。
【0082】次に第六実施形態の燃料貯留装置の故障診
断の詳細をフローチャートを参照して説明する。図16
のステップS410では故障診断実行フラグFがリセッ
トされている(F=0)か否かが判別される。なお故障
診断実行フラグFは第一実施形態のものと同じである。
F=0のときには未だ故障診断が実行されて終了してい
ないと判断し、ステップS412に進む。一方、F=1
のときには故障診断が実行されて終了したと判断し、処
理を終了する。
【0083】ステップS412ではパージ制御弁が開弁
しているか否かが判別される。パージ制御弁が開弁して
いるときには故障診断を実行できると判断し、ステップ
S414に進む。一方、パージ制御弁が閉弁していると
きには故障診断を実行することができない又は故障診断
の実行中であっても故障診断を継続することができない
と判断し、図17のステップS438に進んで故障診断
実行フラグFがセットされ(F←“1”)、次にステッ
プS440に進んで現在吸気通路と空気室とを連通して
いる三方弁を吸気通路と給油管とを連通するように切り
換え、次にステップS442に進んで三方弁フラグF1
をリセットし(F1←“0”)、処理を終了する。なお
三方弁フラグF1は三方弁が吸気通路と給油管とを連通
したときにリセットされ、吸気通路と空気室とを連通す
るとセットされるフラグである。
【0084】ステップS414では三方弁フラグF1が
リセットされている(F1=0)か否かが判別される。
F1=0であるときには三方弁が吸気通路と給油管とを
連通していると判断し、故障診断を実行するためにステ
ップS416において三方弁を切り換えて吸気通路と空
気室とを連通し、次にステップS418において三方弁
フラグF1をセットし(F1←“1”)、ステップS4
20に進む。一方、F1=1であるときには既に三方弁
が吸気通路と空気室とを連通していると判断し、三方弁
を切り換えずにステップS420に進む。ステップS4
20では現在のパージ濃度CPを算出し、図17のステ
ップS422に進む。なおパージ濃度CPの算出方法は
第一実施形態のものと同じである。
【0085】図17のステップS422では故障診断開
始フラグF2がリセットされている(F2=0)か否か
が判別される。なお故障診断開始フラグF2は故障診断
開始直後にセットされ、故障診断が実行されて終了した
ときにリセットされるフラグである。ステップS422
でF2=0であるときには故障診断が開始されて最初の
処理であると判断し、ステップS424に進む。一方、
F2=1であるときには故障診断が開始されて二回目以
降の処理であると判断し、ステップS430において診
断時間tをカウントアップし(t←“t+1”)、ステ
ップS432に進む。なお診断時間tは故障診断が開始
されたときにリセットされる。したがって診断時間tは
故障診断が開始されてから経過した時間を示す。
【0086】ステップS424では現在のパージ濃度C
Pが予め定められたパージ濃度CP0より大きい(CP
>CP0)か否かが判別される。CP>CP0であると
きには吸気通路と空気室とを連通した直後にパージ濃度
が予め定められたパージ濃度CP0を越えたと判断し、
ステップS426に進んで故障診断開始フラグF2をセ
ットし(F2=“1”)、次にステップS428におい
て診断時間tがリセットされ(t=“0”)、処理を終
了する。一方、CP≦CP0であるときには吸気通路と
空気室とを連通した直後にパージ濃度が予め定められた
パージ濃度CP0を越えず、燃料貯留装置が正常である
と判断し、故障診断を終了するためにステップS438
に進む。
【0087】ステップS432では診断時間tが予め定
められた診断時間t0より大きい(t>t0)か否かが
判別される。t>t0であるときには故障診断が開始さ
れてから予め定められた診断時間が経過したときのパー
ジ濃度を前記予め定められたパージ濃度と比較するため
にステップS434に進む。t≦t0であるときにはい
ったん処理を終了する。
【0088】ステップS434では故障診断が開始され
てから予め定められた診断時間が経過したときにおいて
もパージ濃度CPが前記予め定められたパージ濃度CP
より大きい(CP>CP0)か否かが判別される。CP
>CP0であるときには故障診断が開始されてから予め
定められた診断時間が経過しても未だパージ濃度が前記
予め定められたパージ濃度より高いため、燃料貯留装置
が穴開き故障であると判断し、この穴開き故障を知らせ
るためにステップS436において第一警報装置を作動
し、故障診断を終了するためにステップS438に進
む。一方、CP≦CP0であるときには故障診断開始直
後のパージ濃度は予め定められたパージ濃度より大きか
ったが故障診断が開始されてから予め定められた診断時
間が経過したときにおいてはパージ濃度が予め定められ
たパージ濃度より小さいため、燃料貯留装置が燃料透過
による故障であると判断し、この燃料透過による故障を
知らせるためにステップS446において第二警報装置
を作動し、故障診断を終了するためにステップS438
に進む。
【0089】ステップS438では故障診断実行フラグ
Fがセットされ(F=“1”)、次にステップS440
において三方弁を切り換えて吸気通路と給油管とを連通
し、次にステップS442において三方弁フラグF1を
リセットし(F1=“0”)、次にステップS444に
おいて故障診断開始フラグF2をリセットし(F2=
“0”)、処理を終了する。
【0090】次に図18を参照して本発明の第七実施形
態の燃料貯留装置を説明する。本実施形態の燃料貯留装
置1も第二実施形態同様にメインチャコールキャニスタ
50を具備する。本実施形態では第二実施形態とは異な
りメインチャコールキャニスタ50の大気側空間53は
空気室10に接続される。すなわち空気室10はメイン
チャコールキャニスタ50を介して吸気通路30のサー
ジタンク33に接続される。また空気室10はバイパス
通路42によりメインチャコールキャニスタ50をバイ
パスしてサージタンク33に接続可能である。バイパス
通路42はバイパス弁43を介してキャニスタ内蒸発燃
料排出管28に接続される。バイパス弁43はパージ制
御弁29とメインチャコールキャニスタ50との間のキ
ャニスタ内蒸発燃料排出管28に配置される。バイパス
弁43は空気室10を選択的にメインチャコールキャニ
スタ50またはバイパス通路42のいずれかを介してサ
ージタンク33に接続する三方弁である。
【0091】また本実施形態では空気室10は接続管4
4を介して吸気通路30の空気フィルタ45に接続され
る。接続管44には当該接続管44を遮断するための空
気導入遮断弁46が配置される。本実施形態では空気導
入遮断弁46が開弁せしめられた時に空気室10は接続
管44、空気フィルタ45および吸気通路30を介して
大気に解放せしめられる。即ち空気室10内に負圧が導
入された時には吸気通路30、空気フィルタ45および
接続管44を介して空気室10内に空気が流入する。
【0092】尚、バイパス弁43および空気導入遮断弁
46は電子制御装置37に接続され、その作動は当該電
子制御装置37により制御せしめられる。また本実施形
態では第二実施形態の第二警報装置38bが排除されて
いる。上記以外の構成は第二実施形態と同様である。次
に本実施形態の故障診断を説明する。本実施形態ではパ
ージ実行中に故障診断を実行する。パージ実行中ではバ
イパス弁43は空気室10をメインチャコールキャニス
タ50を介してサージタンク33に接続し、空気導入遮
断弁46は開弁せしめられている。従ってパージ実行中
においては主にメインチャコールキャニスタ50内に吸
着せしめられている蒸発燃料がサージタンク33内にパ
ージされ、空気が大気から接続管44を介して空気室1
0内に流入する。このようにパージが実行されている時
にバイパス弁43の作動を切り換え、空気室10をバイ
パス通路42を介してサージタンク33に接続する。こ
れにより空気室10内の気体がメインチャコールキャニ
スタ50を介さずにサージタンク33内に放出される。
本実施形態ではこのようにメインチャコールキャニスタ
50内の蒸発燃料がサージタンク33内に放出されず、
空気室10内の気体のみがサージタンク33に放出され
ている時にパージ濃度CPを算出し、当該パージ濃度C
Pが予め定められたパージ濃度(以下、第二パージ濃
度)CP2より大きい場合に燃料タンク壁に穴開き故障
があると診断する。
【0093】このように本実施形態では故障診断時に空
気室内の気体のみがサージタンク内に放出されるので故
障診断を正確に実行することができる。即ち故障診断中
にメインチャコールキャニスタ内または給油管内の蒸発
燃料がサージタンク内に放出されてしまうと算出される
パージ濃度はメインチャコールキャニスタまたは給油管
からサージタンクに放出される蒸発燃料の影響を受け
る。このため算出されたパージ濃度が或る閾値より大き
い場合でも燃料タンク壁に穴開き故障が生じていないこ
とがある。しかしながら本実施形態では空気室内の気体
のみがサージタンクに放出されるので、算出されるパー
ジ濃度はメインチャコールキャスタまたは給油管内の蒸
発燃料の影響を受けない。従って本実施例形態によれば
算出されるパージ濃度は空気室内の蒸発燃料にのみ影響
されるので燃料タンク壁の穴開き故障が正確に診断され
る。
【0094】次に本実施形態の故障診断を図19から図
21のフローチャートを参照して詳細に説明する。初め
に図19を参照するとステップS500において故障診
断実行フラグFがリセットされている(F=0)か否か
が判別される。ステップS500においてF=0である
と判別された時にはステップS501に進んでパージ制
御弁29が開弁せしめられているか否か、すなわちパー
ジ実行中であるか否かが判別される。ステップS500
においてF=0であってステップS501においてパー
ジ制御弁29が開弁せしめられていると判別された時に
は未だ故障診断が実行されておらず且つ機関運転状態が
故障診断を実行できる状態にあると判断し、ステップS
502に進んで第一故障診断が実行される。第一故障診
断は図20に詳細に示されており、後に詳述する。一
方、ステップS500においてF=1であると判別され
た時には故障診断が既に実行されたと判断し、そしてス
テップS501においてパージ制御弁29が開弁せしめ
られていないと判別された時には機関運転状態が故障診
断を実行することができない状態にあると判断し、処理
を終了する。
【0095】次に図20を参照して第一故障診断を詳細
に説明する。初めにステップS601においてバイパス
弁43の作動が切り換えられる。すなわち空気室10内
の気体がメインチャコールキャニスタ50をバイパスし
てサージタンク33内に放出されるようにバイパス弁4
3の作動が切り換えられ、ステップS602に進む。ス
テップS602では第一故障診断のルーチンの進行が予
め定められた時間だけ待機せしめられる。すなわち空気
室10内の気体がパージ濃度に反映されるまでパージ濃
度の算出が待機される。第一故障診断のルーチンが予め
定められた時間だけ待機せしめられた後にステップS6
03に進んでパージ濃度CPが算出される。尚、待機処
理は図21に示したフローチャートに従って処理され
る。
【0096】次いでステップS604においてパージ濃
度CPが第二パージ濃度CP2より大きい(CP>CP
2)か否かが判別される。ステップS604においてC
P>CP2であると判別された時にはステップS605
に進んで異常カウンタC2がカウントアップされ、次い
でステップS606において異常カウンタC2が予め定
められた最大値C2maxより大きい(C2>C2ma
x)か否かが判別される。ステップS606においてC
2>C2maxであると判別された時には燃料タンク壁
に穴開き故障が生じていると判断し、ステップS607
に進んで第一警報装置38aが作動せしめられ、ステッ
プS608に進む。一方、ステップS606においてC
2≦C2maxであると判別された時にはこの時点では
燃料タンク壁に穴開き故障が生じているか否かを判別す
べきではない判断し、ステップS603に戻る。尚、異
常カウンタC2は燃料タンク壁に穴開き故障があると判
別されている時間または空気室10からサージタンク3
3に放出された蒸発燃料の累積量を代表する値である。
【0097】一方、ステップS604においてCP≦C
P2であると判別された時には燃料タンク壁に穴開き故
障はないと判断し、ステップS608に直接進む。ステ
ップS608では次回の故障診断に備えて異常カウンタ
C2がリセットされ、バイパス弁43の作動が切り換え
られ、すなわち空気室10がメインチャコールキャニス
タ50を介してサージタンク33に接続され、処理が終
了する。
【0098】次に図21を参照して本実施形態の待機処
理を詳細に説明する。初めにステップS701において
待機時間wtがカウントアップされる。次いでステップ
S702において待機時間wtが予め定められた待機時
間Pwtより長い(wt>Pwt)か否かが判別され
る。ステップS702においてwt>Pwtであると判
別された時には処理が予定の時間だけ待機されたと判断
し、ステップS703に進んで待機時間wtがリセット
される。一方、ステップS702においてwt≦Pwt
であると判別された時にはステップS701に戻り、ス
テップS702においてwt>Pwtであると判別され
るまでこの処理が繰り返される。尚、本実施形態では予
め定められた待機時間Pwtは図20のステップS60
1においてバイパス弁43の作動が切り換えられ、空気
室10内の気体のみがサージタンク33内に放出されて
から当該空気室10から放出された気体がパージ濃度に
反映されるのに必要な時間に設定される。
【0099】次に図22を参照して本発明の第八実施形
態の燃料貯留装置を説明する。本実施形態では第七実施
形態のバイパス通路42、バイパス弁43および第一警
報装置38aが排除されている。また燃料貯留装置1の
上側部分2には空気室10内の圧力を検出するための圧
力センサ47が配置される。圧力センサ47は電子制御
装置37に接続され、空気室10内の圧力に対応する電
圧を電子制御装置37に出力する。また第八実施形態で
は第二警報装置38bが設けられる。第二警報装置38
bは電子制御装置37に接続される。その他の構成は第
七実施形態と同様である。
【0100】次に第八実施形態の故障診断を説明する。
第八実施形態では燃料タンク6の壁を透過して燃料室5
から空気室10に流出する蒸発燃料(以下、透過蒸発燃
料)および給油管11で発生する蒸発燃料(以下、給油
管蒸発燃料)の量が比較的少なく且つメインチャコール
キャニスタ50内に吸着せしめられている蒸発燃料が比
較的少ない時に第七実施形態と同様の燃料タンク壁の穴
開き故障診断を実行する。即ち初めにメインチャコール
キャニスタ50内の蒸発燃料が完全に排出されるのに十
分な時間だけパージが実行された後にパージ制御弁29
と空気導入遮断弁46とを閉弁し、これらパージ制御弁
29および空気導入遮断弁46の閉弁の直前または直後
における空気室10内の圧力を初期圧力として圧力セン
サ47により検出する。次いでこの初期圧力を検出して
から予め定められた時間が経過した時に再び空気室10
内の圧力(以下、検出圧力)を検出する。ここで透過蒸
発燃料量および給油管蒸発燃料量が比較的多い場合には
検出圧力は初期圧力よりも比較的高い。従って検出圧力
と初期圧力との差圧が予め定められた差圧よりも小さい
時には透過蒸発燃料の量および給油管蒸発燃料の量が比
較的少ないと判断する。
【0101】そしてメインチャコールキャニスタ50内
の蒸発燃料が完全に排出されるのに十分な時間だけパー
ジが実行された時にメインチャコールキャニスタ50内
に吸着せしめられている蒸発燃料が比較的少ないと判断
する。このように一定条件下において燃料タンク壁の穴
開き故障診断を実行するようにしたことにより第七実施
形態のようにバイパス通路を設けることなく正確な診断
を行うことができる。即ち第七実施形態においてバイパ
ス通路は故障診断中においてメインチャコールキャニス
タ50内の蒸発燃料がパージ濃度に影響を与えることを
防止するために用いられる。一方、本実施形態のように
透過蒸発燃料および給油管蒸発燃料の量が比較的少ない
状態においてパージが予め定められた時間だけ実行され
ていれば燃料タンク壁に穴開き故障がない限りにおいて
メインチャコールキャニスタ50内の蒸発燃料は完全に
排出されている。即ちバイパス通路を用いなくてもメイ
ンチャコールキャニスタ50内の蒸発燃料がパージ濃度
に与える影響は極めて小さい。従って本実施形態によれ
ばバイパス通路を設けることなく正確に故障診断を実行
することができる。
【0102】尚、本実施形態の故障診断は第七実施形態
と概ね同様であるが、第七実施形態では故障診断中に空
気導入遮断弁46が開弁せしめられているのに対し、本
実施形態では故障診断中において空気導入遮断弁46は
閉弁せしめられる。こうすることにより故障診断中に空
気室10内に導入される空気がなくなるので吸気通路3
0のサージタンク33に流入する蒸発燃料が空気により
希釈されることがない。このため燃料タンク76の壁に
穴開き故障が生じている時におけるパージ濃度の変化が
大きく、故障診断を正確に行うことができる。
【0103】次に第八実施形態の故障診断を図23から
図25のフローチャートを参照して詳細に説明する。初
めに図23を参照するとステップS800において故障
診断実行フラグFがリセットされている(F=0)か否
かが判別される。ステップS800においてF=0であ
ると判別された時にはステップS801に進んでパージ
制御弁29が開弁せしめられているか否か、すなわちパ
ージ実行中であるか否かが判別される。ステップS80
0においてF=0であってステップS801においてパ
ージ制御弁29が開弁せしめられていると判別された時
には未だ故障診断が実行されておらず且つ機関運転状態
が故障診断を実行できる状態にあると判断し、ステップ
S802に進んで第二故障診断が実行される。また本実
施形態では次回の第二故障診断に備えて第二故障診断が
実行された後にステップS803に進んで第三故障診断
が実施される。尚、第二故障診断は図24に、第三故障
診断は図25に詳細に示されている。
【0104】ステップS800においてF=1であると
判別された時には故障診断が既に実行されたと判断し、
そしてステップS801においてパージ制御弁29が開
弁せしめられていないと判別された時には機関運転状態
が故障診断を実行することができない状態にあると判断
し、処理を終了する。次に図24を参照して第二故障診
断を詳細に説明する。初めにステップS901において
蒸発燃料フラグF3がセットされている(F3=1)か
否かが判別される。蒸発燃料フラグF3は後述する第三
故障診断において透過蒸発燃料量および給油管蒸発燃料
量が予め定められた量より少ない時にセットされ、予め
定められた量より多い時にリセットされるフラグであ
る。しかしながら第三故障診断が一度も実行されていな
い時には蒸発燃料フラグF3はセットせしめられてい
る。ステップS901においてF3=1であると判別さ
れた時、すなわち透過蒸発燃料量および給油管蒸発燃料
量が比較的少ない時には燃料タンク壁の穴開き故障診断
を実行できると判断し、ステップS902に進む。一
方、ステップS901においてF3=0であると判別さ
れた時、すなわち透過蒸発燃料量および給油管蒸発燃料
量が比較的多い時には燃料タンク壁の穴開き故障診断を
実行できないと判断し、処理を終了する。
【0105】ステップS902ではパージが予め定めら
れた時間だけ継続して実行されているか否かが判別され
る。パージが予め定められた時間だけ継続して実行され
ていると判別された時にはメインチャコールキャニスタ
50内の蒸発燃料が完全に排除されていると判断し、ス
テップS903に進んで空気導入遮断弁46が閉弁せし
められ、ステップS904に進んで図21の待機処理と
同様の待機処理が実行される。尚、ステップS904の
待機処理における予め定められた待機時間Pwtはステ
ップS903において空気導入遮断弁46が閉弁せしめ
られてから空気室10から放出された気体がパージ濃度
に反映されるのに必要な時間に設定される。
【0106】次いでステップS905に進んでパージ濃
度CPが算出され、ステップS906においてパージ濃
度CPが第二パージ濃度CP2より大きい(CP>CP
2)か否かが判別される。ステップS906においてC
P>CP2であると判別された時にはステップS907
に進んで異常カウンタC2がカウントアップされ、次い
でステップS908において異常カウンタC2が予め定
められた最大値C2maxより大きい(C2>C2ma
x)か否かが判別される。ステップS908においてC
2>C2maxであると判別された時には燃料タンク壁
に穴開き故障が生じていると判断し、ステップS909
に進んで第二警報装置38bが作動され、ステップS9
10に進む。一方、ステップS908においてC2≦C
2maxであると判別された時にはこの時点では燃料タ
ンク壁に穴開き故障が生じているか否かを判別すべきで
はないと判断し、ステップS905に戻る。
【0107】ところでステップS904においてCP≦
CP2であると判別された時には燃料タンク壁に穴開き
故障はないと判断し、ステップS910に直接進む。ス
テップS910では次回の故障診断に備えて異常カウン
タC2がリセットされ、空気導入遮断弁46が開弁せし
められ、処理が終了する。次に図25を参照して第三故
障診断を詳細に説明する。初めにステップS1001に
おいて第二警報装置38bが作動していないか否かが判
別される。第二警報装置38bが作動していないと判別
された時には現時点では燃料タンク壁に穴開き故障はな
く、第三故障診断、すなわち透過蒸発燃料量および給油
管蒸発燃料量が少ないか否かの診断を実行できると判断
し、ステップS1002に進む。もちろんステップS1
001において第二警報装置38bが作動していると判
別された時には第三故障診断を実行することができない
と判断し、処理を終了する。
【0108】ステップS1002ではパージ制御弁29
が閉弁せしめられ、次いでステップS1003において
空気導入遮断弁46が閉弁せしめられ、次いでステップ
S1004において空気室10内の圧力が圧力センサ4
7により初期圧力Pa0として検出される。次いでステ
ップS1005では図21の待機処理と同様の待機処理
が実行される。尚、ステップS1005の待機処理にお
ける予め定められた待機時間PwtはステップS100
2およびステップS1003においてパージ制御弁29
および空気導入遮断弁46が閉弁せしめられてから透過
蒸発燃料および給油管蒸発燃料により空気室10内の圧
力が第三故障診断を実行できるほど十分に変化するのに
必要な時間に設定される。
【0109】次いでステップS1006において空気室
10内の圧力が圧力センサ47により検出圧力Pa1と
して検出され、ステップS1007において検出圧力P
a1と初期圧力Pa0との差が予め定められた圧力差Δ
PPaより小さい(Pa1−Pa0<ΔPPa)か否か
が判別される。ステップS1007においてPa1−P
a0<ΔPPaであると判別された時には透過蒸発燃料
量および給油管蒸発燃料量は比較的少ないと判断し、ス
テップS1008に進んで蒸発燃料フラグF3がセット
され、ステップS1009に進む。一方、ステップS1
007においてPa1−Pa0≧ΔPPaであると判別
された時には透過蒸発燃料量および給油管蒸発燃料量は
比較的多いと判断し、ステップS1011に進んで蒸発
燃料フラグF3がリセットされ、ステップS1009に
進む。
【0110】ステップS1009ではパージ制御弁29
が開弁せしめられ、次いでステップS1010において
空気導入遮断弁46が開弁せしめられる。尚、上記図2
3から図25のフローチャートでは次回の第二故障診断
のために今回の第二故障診断において燃料タンク壁に穴
開き故障がない場合に第三故障診断を実行している。し
かしながら第三故障診断を第二故障診断とは別のルーチ
ンとして実行してもよい。
【0111】次に図26を参照して第九実施形態の燃料
貯留装置を説明する。第九実施形態の燃料貯留装置1は
第七実施形態の第一警報装置38aが排除され、第四警
報装置38dおよび第五警報装置38eを具備し、これ
ら警報装置38dおよび38eは電子制御装置37に接
続される。また燃料貯留装置1の上側部分2には空気室
10内の圧力を検出するための圧力センサ47が配置さ
れる。圧力センサ47は電子制御装置37に接続され、
空気室10内の圧力に対応する電圧を電子制御装置37
に出力する。その他の構成は第七実施形態と同じであ
る。
【0112】次に本実施形態の故障診断を説明する。本
実施形態では燃料タンク壁の穴開き故障を診断する第四
故障診断に加えて蒸発燃料が流通するための空間を形成
する壁の穴開き、例えば燃料貯留装置1の上側部分2お
よび下側部分3の壁の穴開き故障や、各蒸発燃料排出管
等の穴開き故障を診断する第五故障診断を実行する。具
体的には空気導入遮断弁46を先に閉弁した後に第七実
施形態の第一故障診断と同様の第四故障診断を実行し、
新気が空気室10に流入することによる蒸発燃料の希釈
を防止して精度の高い判定を行う。この第四故障診断に
おいて燃料タンク壁に穴開き故障がないと診断された場
合に第五故障診断を実行する。第五故障診断では第四故
障診断において燃料タンク壁に穴開き故障がないと診断
された時に第四故障診断中の空気導入遮断弁46を閉弁
したままの状態でパージを続け、空気室10内の圧力を
負圧とし、次いでパージ制御弁29を閉弁して空気室1
0内の圧力が負圧のままで密閉し、このパージ制御弁2
9の閉弁後、予め定められた時間が経過した時に空気室
10内の圧力が予め定められた値よりも上昇している場
合には燃料タンク6以外の燃料貯留装置1の壁に穴開き
故障があると診断する。
【0113】本実施形態によれば燃料タンク壁の穴開き
故障と燃料タンク壁以外の燃料貯留装置の壁の穴開き故
障とが一回の処理で診断される。このため二種類の故障
診断を短時間で行うことができる。またパージ制御弁2
9を開弁してパージを中断する時間も短くなる。次に第
九実施形態の故障診断を図27から図29のフローチャ
ートを参照して詳細に説明する。初めに図27を参照す
るとステップS1100において故障診断実行フラグF
がリセットされている(F=0)か否かが判別される。
ステップS1100においてF=0である時にはステッ
プS1101に進んでパージ制御弁29が開弁せしめら
れているか否か、すなわちパージ実行中であるか否かが
判別される。ステップS1100においてF=0であっ
てステップS1101においてパージ制御弁29が開弁
せしめられていると判別された時には未だ故障診断が実
行されておらず且つ機関運転状態が故障診断を実行でき
る状態にあると判断し、ステップS1101aに進んで
空気導入遮断弁46を閉弁した後にステップS1102
に進んで第四故障診断が実行される。また本実施形態で
は第四故障診断が実施された後にステップS1103に
進んで第五故障診断が実施され、その後、ステップS1
103aに進んで空気導入遮断弁46が開弁される。
尚、第四故障診断は図28に、第五故障診断は図29に
詳細に示されている。
【0114】ステップS1100においてF=1である
と判別された時には故障診断が既に実行されたと判断
し、そしてステップS1101においてパージ制御弁2
9が開弁せしめられていないと判別された時には機関運
転状態が故障診断を実行することができない状態にある
と判断し、処理を終了する。次に図28を参照して第四
故障診断を詳細に説明する。初めにステップS1201
においてバイパス弁43の作動が切り換えられる。すな
わち空気室10内の気体がメインチャコールキャニスタ
50をバイパスしてサージタンク33内に放出されるよ
うにバイパス弁43の作動が切り換えられ、ステップS
1203に進む。
【0115】ステップS1203ではパージ濃度CPが
算出され、ステップS1204においてパージ濃度CP
が第二パージ濃度CP2より大きい(CP>CP2)か
否かが判別される。ステップS1204においてCP>
CP2であると判別された時にはステップS1205に
進んで異常カウンタC2がカウントアップされ、次いで
ステップS1206において異常カウンタC2が予め定
められた最大値C2maxより大きい(C2>C2ma
x)か否かが判別される。ステップS1206において
C2>C2maxであると判別された時には燃料タンク
壁に穴開き故障が生じていると判断し、ステップS12
07に進んで第四警報装置38dが作動され、ステップ
S1208に進む。一方、ステップS1206において
C2≦C2maxであると判別された時にはこの時点で
は燃料タンク壁の穴開き故障を判別すべきではないと判
断し、ステップS1203に戻る。
【0116】ところでステップS1204においてCP
≦CP2であると判別された時には燃料タンク壁に穴開
き故障は生じていないと判断し、ステップS1208に
直接進む。ステップS1208では次回の故障診断に備
えて異常カウンタC2がリセットされ、次いでステップ
S1209においてバイパス弁43の作動が切り換えら
れる。すなわち空気室10がメインチャコールキャニス
タ50を介してサージタンク33に接続され、処理が終
了する。
【0117】次に図29を参照して第五故障診断を詳細
に説明する。初めにステップS1301において第四警
報装置38dが作動していないか否かが判別される。第
四警報装置38dが作動していないと判別された時には
燃料タンク壁に穴開き故障はなく、第五故障診断、すな
わち燃料タンク6の壁以外の燃料貯留装置の壁の穴開き
故障診断を実行すべきであると判断し、ステップS13
03に進む。もちろんステップS1301において第四
警報装置38dが作動していると判別された時には第五
故障診断を実行する必要がないと判断し、処理を終了す
る。
【0118】ステップS1303では空気室10内の圧
力が圧力センサ47により初期圧力Pa0として検出さ
れる。次いでステップS1304において初期圧力Pa
0が予め定められた負圧PPanより小さい(Pa0<
PPan)か否かが判別される。ステップS1304に
おいてPa0<PPanであると判別された時にはステ
ップS1305に進む。一方、ステップS1304にお
いてPa0≧PPanであると判別された時にはステッ
プS1303に戻り、ステップS1304においてPa
0<PPanであると判別されるまでこのルーチンが繰
り返される。
【0119】ステップS1305ではパージ制御弁29
が閉弁せしめられ、次いでステップS1306において
図21の待機処理と同様の待機処理が実行される。尚、
ステップS1306の待機処理における予め定められた
待機時間PwtはステップS1305においてパージ制
御弁29が閉弁せしめられてから空気室10内の圧力が
第五故障診断を実行できるほど十分に変化するのに必要
な時間に設定される。
【0120】次いでステップS1307において空気室
10内の圧力が圧力センサ47により検出圧力Pa1と
して検出され、ステップS1308において検出圧力P
a1と初期圧力Pa0との差が予め定められた圧力差Δ
PPaより大きい(Pa1−Pa0>ΔPPa)か否か
が判別される。ステップS1308においてPa1−P
a0>ΔPPaであると判別された時には燃料タンク6
の壁以外の燃料貯留装置の壁に穴開き故障が生じている
と判断し、ステップS1309に進んで第五警報装置3
8eが作動され、ステップS1310に進む。一方、ス
テップS1308においてPa1−Pa0≦ΔPPaで
あると判別された時には燃料タンク6の壁以外の燃料貯
留装置の壁に穴開き故障は生じていないと判断し、ステ
ップS1310に直接進む。
【0121】ステップS1310ではパージ制御弁29
が開弁せしめられる。
【0122】
【発明の効果】一番目から九番目の発明によれば遮断弁
の開弁または閉弁後の内燃機関における燃料成分の量に
基づいて燃料貯留装置の空気室内における燃料成分の有
無が検出できる。このため空気室内に燃料成分があった
ときには燃料貯留装置の分離壁が故障していると診断で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態の燃料貯留装置を示す図
である。
【図2】第一実施形態の燃料タンクの斜視図である。
【図3】図2の線III −III に沿った燃料タンクの断面
斜視図である。
【図4】膨らんだ状態にある燃料タンクを示した図3と
同様の断面斜視図である。
【図5】凹んだ状態にある燃料タンクを示した図3と同
様の断面斜視図である。
【図6】第一実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフロ
ーチャートの一部である。
【図7】第一実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフロ
ーチャートの一部である。
【図8】第一実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフロ
ーチャートの一部である。
【図9】本発明の第二実施形態の燃料貯留装置を示す図
である。
【図10】本発明の第三実施形態の燃料貯留装置を示す
図である。
【図11】本発明の第四実施形態の燃料貯留装置を示す
図である。
【図12】第四実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフ
ローチャートである。
【図13】第五実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフ
ローチャートの一部である。
【図14】第五実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフ
ローチャートの一部である。
【図15】第六実施形態の燃料貯留装置を示す図であ
る。
【図16】第六実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフ
ローチャートの一部である。
【図17】第六実施形態の燃料貯留装置の故障診断のフ
ローチャートの一部である。
【図18】第七実施形態の燃料貯留装置を示した図であ
る。
【図19】第七実施形態の故障診断のフローチャートで
ある。
【図20】第七実施形態の第一故障診断のフローチャー
トである。
【図21】第七実施形態の待機処理のフローチャートで
ある。
【図22】第八実施形態の燃料貯留装置を示した図であ
る。
【図23】第八実施形態の故障診断のフローチャートで
ある。
【図24】第八実施形態の第二故障診断のフローチャー
トである。
【図25】第八実施形態の第三故障診断のフローチャー
トである。
【図26】第九実施形態の燃料貯留装置を示した図であ
る。
【図27】第九実施形態の故障診断のフローチャートで
ある。
【図28】第九実施形態の第四故障診断のフローチャー
トである。
【図29】第九実施形態の第五故障診断のフローチャー
トである。
【符号の説明】
1…燃料貯留装置 6…燃料タンク 29…パージ制御弁 32…診断弁 36…空燃比センサ 37…電子制御装置
フロントページの続き (72)発明者 高木 直也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 佐々木 秀和 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料を貯留するための燃料貯留装置であ
    って、該燃料貯留装置の内部空間を燃料室と空気室とに
    分離する分離壁を具備し、該分離壁が前記燃料室内の燃
    料量に応じて前記燃料貯留装置内で変形可能である燃料
    貯留装置の故障診断装置において、前記空気室内の気体
    を内燃機関の吸気通路内に導入するための気体導入通路
    と、該気体導入通路を遮断するための遮断弁と、該遮断
    弁の開弁または閉弁後の前記内燃機関における燃料成分
    の量を検出するための燃料成分量検出手段と、該燃料成
    分量検出手段により検出された燃料成分量に基づいて前
    記吸気通路内に導入された気体中の燃料成分を検出し、
    該気体中に燃料成分があることを検出したときに前記分
    離壁が故障していると診断する故障診断手段とを具備す
    ることを特徴とする燃料貯留装置の故障診断装置。
  2. 【請求項2】 前記故障診断手段は該燃料成分検出手段
    により検出された燃料成分量を予め定められた燃料成分
    量と比較することにより前記吸気通路内に導入された気
    体中の燃料成分を検出することを特徴とする請求項1に
    記載の燃料貯留装置の故障診断装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料成分量検出手段は前記遮断弁の
    開弁または閉弁前の前記内燃機関における燃料成分の量
    を検出し、前記故障診断手段は該燃料成分量検出手段に
    より検出された前記遮断弁の開弁または閉弁前後におけ
    る前記内燃機関における燃料成分量の変化に基づいて前
    記吸気通路内に導入された気体中の燃料成分を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料貯留装置の故障
    診断装置。
  4. 【請求項4】 前記燃料成分量検出手段は前記吸気通路
    に配置され、吸入空気中の燃料成分の量を検出すること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料貯留装置の故障診断
    装置。
  5. 【請求項5】 前記燃料成分量検出手段は前記内燃機関
    の排気通路に配置された空燃比センサを具備し、該空燃
    比センサにより検出された排気ガス中の空燃比に基づい
    て前記内燃機関における燃料成分の量を検出することを
    特徴とする請求項1に記載の燃料貯留装置の故障診断装
    置。
  6. 【請求項6】 前記気体導入通路はさらに前記燃料室内
    の気体を内燃機関の吸気通路内に導入し、前記遮断弁は
    前記燃料室および空気室の一方から吸気通路内への気体
    の導入を停止することを特徴とする請求項1に記載の燃
    料貯留装置の故障診断装置。
  7. 【請求項7】 前記故障診断手段は前記遮断弁の開弁ま
    たは閉弁後における前記内燃機関における燃料成分量が
    予め定められた燃料成分量より大きいときには前記分離
    膜に穴が開いていると診断し、前記遮断弁の開弁または
    閉弁後における前記内燃機関における燃料成分量が前記
    予め定められた燃料成分量より小さいときには前記燃料
    室内の燃料が前記分離膜を透過していると診断すること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料貯留装置の故障診断
    装置。
  8. 【請求項8】 前記故障診断手段が前記分離壁の故障を
    診断している間において前記空気室内への空気の導入が
    遮断せしめられることを特徴とする請求項1に記載の燃
    料貯留装置の故障診断装置。
  9. 【請求項9】 前記故障診断手段は前記空気室内の気体
    が前記気体導入通路を介して前記吸気通路内に導入せし
    められた後に該気体導入通路を前記遮断弁により遮断
    し、該気体導入通路を遮断弁により遮断した後における
    前記空気室内の圧力に基づいて燃料貯留装置の故障を診
    断することを特徴とする請求項1に記載の燃料貯留装置
    の故障診断装置。
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