JP2012203393A - レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びパターン形成方法 - Google Patents

レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を形成可能な組成物、形成されるレジスト下層膜並びに当該組成物を用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】[A]下記式(1)で表される化合物に由来する構造単位(I)を含む重合体を含有するレジスト下層膜形成用組成物。[式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又はエポキシ基を有する有機基である。Rは、−CO−又はCRである。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10の炭化水素基である。但し、上記炭化水素基は、水素原子の一部又は全部が置換されていてもよい。]
Figure 2012203393

【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びパターン形成方法に関する。
従来、半導体デバイスの製造において、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、半導体デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もKrFエキシマレーザー(248nm)からArFエキシマレーザー(193nm)へと短波長化されている。短波長化に伴うパターンの微細化に伴い、基板からの活性光線の乱反射等がパターン形成に大きな影響を及ぼすことから、フォトレジストと基板との間に反射防止膜等のレジスト下層膜を設ける方法が検討されている。また、活性光線がEUV(13.5nm)である場合には、活性光線が基盤を透過するため、乱反射による影響は少ないものの、フォトレジストが薄膜化するため、フォトレジストとの高いエッチング選択性が必要となる。
レジスト下層膜形成用組成物としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン等を含む無機組成物や、吸光性物質と高分子化合物とを含む有機組成物が知られている。無機組成物は、下層膜の形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とするのに対し、有機組成物は特別の設備を必要としない点で有利とされる。有機組成物としては、例えば架橋反応基であるヒドロキシル基と吸光基とを同一分子内に有するアクリル樹脂型組成物(米国特許第5919599号公報参照)、ヒドロキシル基と吸光基とを同一分子内に有するノボラック樹脂型組成物(米国特許第5693691号公報参照)等が知られている。
このような有機組成物に望まれる物性としては、光や放射線に対して高い屈折率及び吸光係数を有すること、ドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有すること、並びにレジスト膜とのインターミキシングが起こらないこと(レジスト組成物に不溶であること)等が挙げられる(Proc.SPIE, Vol.3678,174−185(1999)及びProc.SPIE, Vol.3678,800−809(1999参照)。
現在、半導体デバイスの製造プロセスにおいてさらなる微細化が検討されており、上記特性により優れるレジスト下層膜形成用組成物の開発が望まれている。
米国特許第5919599号公報 米国特許第5693691号公報
Proc.SPIE、Vol.3678(1999)、p.174−185 Proc.SPIE、Vol.3678(1999)、p.800−809
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を形成可能な組成物、当該組成物から形成されるレジスト下層膜並びに当該組成物を用いたパターン形成方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]下記式(1)で表される化合物に由来する構造単位(I)を含む重合体(以下、「[A]重合体」とも称する)を含有するレジスト下層膜形成用組成物である。
Figure 2012203393
(式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又はエポキシ基を有する有機基である。Rは、−CO−又はCRである。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10の炭化水素基である。但し、上記炭化水素基は、水素原子の一部又は全部が置換されていてもよい。)
本発明のレジスト下層膜形成用組成物が、上記構造単位(I)を含む[A]重合体を含有することで高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を形成できる。
上記R及びRの少なくとも1つは、グリシジル基であることが好ましい。上記R及びRの少なくとも1つをグリシジル基とすることで、構造単位(I)をより容易に[A]重合体に導入することができる。
当該組成物は、[B]架橋剤をさらに含有することが好ましい。当該組成物が[B]架橋剤をさらに含有することで、[B]架橋剤と[A]重合体との架橋反応が起こり、形成されるレジスト下層膜とレジスト組成物とのインターミキシングが抑制される。
本発明のパターン形成方法は、
(1)当該組成物を被加工基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する工程、
(2)上記レジスト下層膜上にレジスト組成物を塗布し、レジスト膜を形成する工程、
(3)上記レジスト膜のマスクを介して放射線を照射し、レジスト膜を露光する工程、
(4)上記露光されたレジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程、並びに
(5)上記レジストパターンをマスクとして、レジスト下層膜及び被加工基板をドライエッチングしてパターンを形成する工程
を有する。
当該パターン形成方法によると、高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を効率よく形成することができる。従って、さらなる微細化が進む半導体デバイスの製造プロセスにおいて好適に適用できる。
本発明には、当該組成物から形成されるレジスト下層膜も含まれる。
本発明は高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を形成可能な組成物、当該組成物から形成されるレジスト下層膜並びに当該組成物を用いたパターン形成方法を提供することができる。従って、さらなる微細化が進む半導体デバイスの製造プロセスにおいて好適に適用できる。
<レジスト下層膜形成用組成物>
当該組成物は、[A]重合体を含有する。また、好適成分として[B]架橋剤及び[C]架橋触媒を含有してもよい。さらに、当該組成物は本発明の効果を損なわない限り、その他の任意成分を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
<[A]重合体>
本発明のレジスト下層膜形成用組成物が、上記構造単位(I)を含む[A]重合体を含有することで高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を形成できる。
[構造単位(I)]
[A]重合体は、上記式(1)で表される化合物に由来する構造単位(I)を含む重合体である。
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又はエポキシ基を有する有機基である。Rは、−CO−又はCRである。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10の炭化水素基である。但し、上記炭化水素基は、水素原子の一部又は全部が置換されていてもよい。
上記R及びRで表されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
上記R及びRで表される炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、ベンゼン誘導基、ビニル誘導基等が挙げられる。上記直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。上記ベンゼン誘導基としては、例えばフェニル基、ベンジル基、ビフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。上記ビニル誘導基としては、例えばエテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ブタジエニル基等が挙げられる。
上記R及びRで表されるエポキシ基を有する有機基としては、エポキシ基を有する有機基であれば特に限定されないが、有機基としては例えば直鎖状又は分岐状のアルキル基等が挙げられる。エポキシ基を有する直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、例えばグリシジル基等が挙げられる。なお、エポキシ基とは、オキシラニル基(1,2−エポキシ構造)及びオキセタニル基(1,3−エポキシ構造)を含む概念である。
上記R及びRで表される炭素数1〜10の炭化水素基としては、例えば直鎖状若しくは分岐状のアルキル基等が挙げられる。上記直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記炭化水素基は、水素原子の一部又は全部が置換されていてもよく、置換基としては、例えばハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アシル基等が挙げられる。
構造単位(I)を与える単量体としては、上記R及びRの少なくとも1つが、グリシジル基である単量体が好ましい。上記R及びRの少なくとも1つを、グリシジル基とすることで、構造単位(I)をより容易に[A]重合体に導入することができる。
また、構造単位(I)を与える単量体としては、上記式(1)で表される化合物から誘導される化合物であってもよい。そのような化合物としては、下記式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2012203393
上記式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立して上記式(1)中のR及びRと同義である。
[A]重合体は構造単位(I)を2種以上含んでいてもよい。[A]重合体における構造単位(I)の含有率としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、30モル%〜100モル%が好ましく、100モル%がより好ましい。構造単位(I)の含有率を上記特定範囲とすることで、高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を形成できる。
[他の構造単位]
[A]重合体は本発明の効果を損なわない範囲で、上記構造単位(I)以外の他の構造単位を含んでいてもよい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体の合成方法としては、例えば構造単位(I)を与える単量体がラジカル重合性基を有する場合、重合開始剤を使用し、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。また、構造単位(I)を与える単量体がエポキシ基等の架橋性基を有する場合は、好ましくは架橋剤、架橋触媒等の存在下において重合することができる。架橋剤及び架橋触媒としては、例えば後述する[B]架橋剤及び[C]架橋触媒として例示する化合物等が挙げられる。
重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2−アゾビスイソ酪酸ジメチル等が挙げられる。これらの開始剤は単独又は2種以上を併用できる。
重合溶媒としては、ラジカル重合を行なう場合は、重合を阻害する溶媒(重合禁止効果を有するニトロベンゼン、連鎖移動効果を有するメルカプト化合物等)以外の溶媒であれば特に限定されない。架橋剤及び架橋触媒下、重合を行なう場合は、溶媒の種類は特に限定されない。重合溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル・ラクトン系溶媒、ニトリル系溶媒及びその混合溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独又は2種以上を併用できる。
重合反応により得られた[A]重合体は、再沈殿法により回収することが好ましい。即ち、重合反応終了後、重合液を再沈溶媒に投入することにより、目的の[A]重合体を粉体として回収する。再沈溶媒としては、アルコール類やアルカン類等を単独又は2種以上を併用できる。再沈殿法の他に、分液操作やカラム操作、限外ろ過操作等により、単量体、オリゴマー等の低分子成分を除去して、[A]重合体を回収することもできる。
これらの合成方法における反応温度としては、構造単位(I)を与える単量体、使用する重合開始剤の種類等によって適宜決定される。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、500〜100,000が好ましく、1,000〜50,000がより好ましい。[A]重合体のMwが500未満の場合、下層膜のインターミキシング耐性が低下する可能性がある。一方、Mwが100,000を超えると、下層膜の面内均一性が低下する傾向がある。
なお、本明細書のMwは、GPCカラム(東ソー製、G2000HXL 2本、G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0mL/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするGPCにより測定した値をいう。[A]重合体のMwとGPC法によるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)としては、通常1〜5であり、好ましくは1〜3.0である。
<[B]架橋剤>
当該組成物が好適成分として含有してもよい[B]架橋剤は、熱や酸の作用により、樹脂等の配合組成物や他の架橋剤分子との結合を形成する化合物である。[B]架橋剤としては、例えば多官能(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、ヒドロキシメチル基置換フェノール化合物、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物等が挙げられる。[B]架橋剤は、単独又は2種以上を併用できる。
上記多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレングルコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングルコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、例えばノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記ヒドロキシメチル基置換フェノール化合物としては、例えば2−ヒドロキシメチル−4,6−ジメチルフェノール、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、3,5−ジヒドロキシメチル−4−メトキシトルエン[2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール]等が挙げられる。
上記アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物としては、例えば(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレア等の一分子内に複数個の活性メチロール基を有する含窒素化合物であって、そのメチロール基の水酸基の水素原子の少なくとも一つが、メチル基やブチル基等のアルキル基によって置換された化合物等が挙げられる。なお、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物は、複数の置換化合物を混合した混合物でもよく、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含むものであってもよい。
これらのうち、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物が好ましく、メチロール化メラミン、メチロール化グリコールウリルがより好ましい。
[B]架橋剤の含有割合としては、当該組成物から形成される下層膜が十分に硬化する量となるように適宜設定され、当該組成物に含まれる[A]重合体100質量部に対して(但し、[A]重合体以外の他の重合体をさらに含有する場合は、全重合体100質量部に対して)、通常0.1質量部〜50質量部であり、好ましくは1質量部〜30質量部である。[B]架橋剤の含有割合が0.1質量部未満であると、得られるレジスト下層膜の硬度が不十分となるおそれがある。一方、[B]架橋剤の含有割合が50質量部を超えると、下層膜中の架橋剤とレジストとの間で架橋反応が起きる可能性がある。
<[C]架橋触媒>
当該組成物が好適成分として含有してもよい[C]架橋触媒は、[A]重合体の架橋を促進する成分であり、当該組成物が[C]架橋触媒を含有することで、結果として高い屈折率を有するレジスト下層膜を形成可能となる。
[C]架橋触媒としては、例えばアミン化合物、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メルカプタン系化合物、ヒドラジド類、ポリフェノール、多塩基酸、光又は熱酸発生剤等が挙げられる。これらのうち、生産性や残存触媒の光学特性への影響が少ない光又は熱酸発生剤が好ましい。
[C]架橋触媒の含有割合としては、当該組成物から形成される下層膜が十分に硬化する量となるように適宜設定され、当該組成物に含まれる[A]重合体100質量部に対して(但し、[A]重合体以外の他の重合体をさらに含有する場合は、全重合体100質量部に対して)、通常0.1質量部〜15質量部であり、好ましくは0.1質量部〜10質量部である。[C]架橋触媒の含有割合が0.1質量部未満であると、得られるレジスト下層膜の硬度が不十分となるおそれがある。一方、[C]架橋触媒の含有割合が15質量部を超えると、下層膜中の架橋剤とレジストとの間で架橋反応が起きる可能性がある。
<[D]溶媒>
当該組成物は通常、[D]溶媒を含有する。[D]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒及びその混合溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独又は2種以上を併用できる。
アルコール系溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン等のケトン系溶媒が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えばジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等が挙げられる。
その他の溶媒としては、例えば
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒;
ジクロロメタン、クロロホルム、フロン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の含ハロゲン溶媒等が挙げられる。
これらの[D]溶媒のうち、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、シクロヘキサノンが好ましい。
<その他の任意成分>
当該組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、界面活性剤等のその他の任意成分を含有できる。かかるその他の任意成分は、それぞれを単独又は2種以上を併用できる。また、その他の任意成分の配合量は、その目的に応じて適宜決定することができる。
[界面活性剤]
界面活性剤は当該組成物の塗布性の改善、塗布ムラの低減、放射線照射部の現像性を改良するために添加することができる。界面活性剤は、好ましい界面活性剤の例としては、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤の他、以下商品名として、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、同F173(以上、大日本インキ化学工業製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子製)等が挙げられる。
<レジスト下層膜形成用組成物の調製方法>
当該組成物は、例えば上記溶媒中で[A]重合体、[B]架橋剤及び必要に応じその他の任意成分を所定の割合で混合することにより調製できる。溶媒としては、[A]重合体、[B]架橋剤等を溶解又は分散可能であれば特に限定されない。当該組成物は通常、その使用に際して溶媒に溶解した後、例えば孔径0.1μm程度のフィルターでろ過することによって、調製される。
<パターン形成方法>
本発明のパターン形成方法は、
(1)当該組成物を被加工基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する工程、
(2)上記レジスト下層膜上にレジスト組成物を塗布し、レジスト膜を形成する工程、
(3)上記レジスト膜のマスクを介して放射線を照射し、レジスト膜を露光する工程、
(4)上記露光されたレジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程、並びに
(5)上記レジストパターンをマスクとして、レジスト下層膜及び被加工基板をドライエッチングしてパターンを形成する工程
を有する。
当該パターン形成方法によると、高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を効率よく形成することができる。従って、さらなる微細化が進む半導体デバイスの製造プロセスにおいて好適に適用できる。以下、各工程を詳述する。
[工程(1)]
本工程では、被加工基板上に当該組成物を用いてレジスト下層膜を形成する。上記被加工基板としては、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、ポリシロキサン等の絶縁膜、並びに市販品であるブラックダイヤモンド(AMAT製)、シルク(ダウケミカル製)、LKD5109(JSR製)等の低誘電体絶縁膜で被覆したウェハ等の層間絶縁膜が挙げられる。また、この被加工基板としては、配線講(トレンチ)、プラグ溝(ビア)等のパターン化された基板を用いてもよい。
当該レジスト下層膜の形成方法としては、例えば被加工基板や他の下層膜等の表面に塗布することにより、当該組成物の塗膜を形成し、この塗膜を加熱処理、又は紫外光の照射及び加熱処理を行うことにより硬化させることで形成できる。レジスト下層膜形成用組成物を塗布する方法としては、例えばスピンコート法、ロールコート法、ディップ法等が挙げられる。また、加熱温度しては、通常50℃〜450℃である。加熱時間としては、通常30秒〜1,200秒であり、好ましくは45秒〜600秒である。
また、上記被加工基板には、予め本発明のレジスト下層膜形成用組成物を用いて得られるレジスト下層膜とは異なる他の下層膜(以下、「他の下層膜」と称する)が形成されていてもよい。この他の下層膜は、反射防止機能、塗布膜平坦性、CF等のフッ素系ガスに対する高エッチング耐性等が付与された膜である。この他の下層膜としては、例えばNFC HM8005(JSR製)、NFC CT08(JSR製)等の市販品を使用することができる。
当該レジスト下層膜の膜厚としては、通常5nm以上200nm以下であり、パターンニング性を高めるためには、10nm以上100nm以下が好ましい。
[工程(2)〜(4)]
本工程では、レジスト下層膜の上面側にレジスト組成物を塗布し、露光、加熱及び現像し、レジストパターンを形成する。上記レジスト組成物としては、例えば光酸発生剤を含有するポジ型又はネガ型の化学増幅型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド系感光剤とからなるポジ型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂と架橋剤とからなるネガ型レジスト組成物等が挙げられる。なお、本発明のパターン形成方法においては、このようなレジスト組成物として、市販品のレジスト組成物を使用することもできる。レジスト組成物の塗布方法としては、例えばスピンコート法等の従来の方法によって塗布することができる。なお、レジスト組成物を塗布する際には、得られるレジスト塗膜が所望の膜厚となるように、塗布するレジスト組成物の量を調整する。レジスト組成物を塗布する方法は特に限定されず、例えばスピンコート法等の従来の方法によって塗布することができる。
上記レジスト塗膜は、上記レジスト組成物を塗布することによって形成された塗膜をプレベークすることにより、塗膜中の溶媒(即ち、レジスト組成物に含有される溶媒)を揮発させて形成することができる。プレベークの温度としては、使用するレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、50℃〜200℃が好ましく、80℃〜150℃がより好ましい。加熱時間としては、通常30秒〜200秒であり、好ましくは45秒〜120秒である。なお、このレジスト膜の表面にさらに他の塗膜を設けてもよい。レジスト膜の膜厚としては、通常、0.01μm〜0.5μmであり、0.02μm〜0.3μmが好ましい。
次いで、得られたレジスト塗膜に、フォトマスクを介して選択的に放射線を照射してレジスト塗膜を露光する。放射線としては、レジスト組成物に使用されている酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等から適切に選択されるが、遠紫外線であることが好ましく、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、Fエキシマレーザー(波長157nm)、Krエキシマレーザー(波長147nm)、ArKrエキシマレーザー(波長134nm)、極紫外線(波長13nm等)がより好ましい。また、液浸露光法も採用することができる。
露光後にレジスト膜の解像度、パターンプロファイル、現像性等を向上させるため、ポストベークを行う。このポストベークの温度としては、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整される。加熱時間としては、通常30秒〜200秒であり、好ましくは45秒〜120秒である。
ポストベーク後、レジスト塗膜を現像して、レジストパターンを形成する。現像に用いる現像液としては、使用されるレジスト組成物の種類に応じて適宜選択することができる。ポジ型化学増幅型レジスト組成物やアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型レジスト組成物の場合には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性水溶液が挙げられる。また、これらのアルカリ性水溶液は、水溶性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類や、界面活性剤を適量添加したものであってもよい。
また、ネガ型化学増幅型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型レジスト組成物の場合には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ類の水溶液等が挙げられる。
[工程(5)]
本工程では、上記レジストパターンをマスクとしてレジスト下層膜及び被加工基板をドライエッチングする。ドライエッチングは、公知のドライエッチング装置を用いて行うことができる。また、ドライエッチング時のソースガスとしては、被エッチング物の元素組成にもよるが、O、CO、CO等の酸素原子を含むガス、He、N、Ar等の不活性ガス、Cl、BCl等の塩素系ガス、CHF、CF等のフッ素系ガス、H、NHのガス等を使用することができる。なお、これらのガスは混合して用いることもできる。
また、これらのプロセス後、被加工基板上に残存するレジスト下層膜を除去する工程を有していてもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<[A]重合体の合成>
[合成例1]
温度計、コンデンサーを備えたガラスのフラスコに、バルビツル酸10.0g(78.7mmol)、エピクロロヒドリン72.8g(787mmol)及びテトラエチルアンモニウムブロマイド248mg(1.18mmol)を加え、70℃で6時間加熱した。その後、炭酸カリウム32.6g(236.1mmol)及びアセトニトリル40mLを加えさらに6時間還流を行なった。反応後、低沸点成分を減圧留去し、残った固体をアセトニトリルで洗浄することにより、下記式で表される粗生成物(a―1)を得た(45.2g)。H−NMR(JNM−GX400、日本電子製)を用い分析したケミカルシフトを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ(ppm):3.94(4H)、3.70(2H)、3.17(2H)、2.75(2H)、2.56(2H)
Figure 2012203393
温度計、コンデンサーを備えたガラスのフラスコに、上記粗生成物(a―1)15g、フェノール1.23g(13.1mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド214mg(0.787mmol)及びキシレン200mLを加え、140℃で14時間反応させた。反応後、反応溶液を室温まで冷却し、500mLの水に注いだ。沈殿した固体をろ過で回収し、さらに100mLの水で2回洗浄したのち、50℃にて17時間減圧乾燥して、重合体(A−1)を得た(収量0.48g)。重合体(A−1)は、Mwが1,850であり、Mw/Mnが2.4であった。
[合成例2]
200mLのフラスコに、2−ヒドロキシメタクリレート17.7g(40モル%)、ベンジルメタクリレート32.3g(60モル%)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)2.11g及びメチルエチルケトン100gを仕込み、窒素下、80℃で5時間攪拌し重合反応を行った。重合終了後、重合溶液を水冷することにより30℃以下に冷却した後、250gのメタノールへ投入して重合体を沈殿させた。上澄みの溶液を除いた後、沈殿した重合体にメタノール100gを加え、重合体を洗浄した。上澄み液を除いた後に、50℃にて17時間乾燥して、重合体(CA−1)を得た(収量31g、収率61%)。重合体(CA−1)は、Mwが15,200であり、Mw/Mnが2.3であった。
<レジスト下層膜形成用組成物の調製>
[A]重合体以外の下層膜形成用組成物の調製に用いた[B]架橋剤、[C]架橋触媒及び[D]溶媒について以下に示す。
[B]架橋剤
B−1:下記式(B−1)で表される化合物
B−2:下記式(B−2)で表される化合物
Figure 2012203393
[C]架橋触媒
C−1:下記式(C−1)で表される化合物
Figure 2012203393
[D]溶媒
D−1:乳酸エチル
[実施例1]
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]架橋剤としての(B−1)20質量部、[C]架橋触媒としての(C−1)3質量部並びに[D]溶媒としての(D−1)3,500質量部を混合してレジスト下層膜形成用組成物を調製した。
[実施例2及び比較例1〜2]
表1に示す種類、量の各成分を使用した以外は実施例1と同様に操作して、各レジスト下層膜形成用組成物を調製した。
<レジスト組成物用重合体の合成>
レジスト組成物の調製に用いられる重合体の合成に使用した化合物(M−1)〜(M−4)を下記に示す。
Figure 2012203393
[合成例3]
上記化合物(M−1)18.60g(15モル%)、化合物(M−2)6.20g(35モル%)及び化合物(M−4)25.20g(50モル%)を2−ブタノン100gに溶解し、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)1.86gを溶解させた単量体溶液を準備した。50gの2−ブタノンを投入した500mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応器を攪拌しながら80℃に加熱し、上述のように準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液を水冷することにより30℃以下に冷却し、1,000gのメタノールへ投入して析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を200gのメタノールに分散させてスラリー状にして洗浄した後、ろ別する操作を2回行った。50℃にて17時間乾燥して白色粉末の共重合体(R−1)を得た(収量39g、収率78%)。共重合体(R−1)は、Mwが6,300であり、Mw/Mnが1.4であった。
[合成例4]
上記化合物(M−1)17.69g(40モル%)、化合物(M−3)5.35g(10モル%)及び化合物(M−4)26.96g(50モル%)を2−ブタノン100gに溶解し、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)1.99gを溶解させた単量体溶液を準備した。50gの2−ブタノンを投入した500mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、反応器を攪拌しながら80℃に加熱し、上述のように準備した単量体溶液を、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合終了後、重合溶液を水冷することにより30℃以下に冷却し、1,000gのメタノールへ投入して析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を200gのメタノールに分散させてスラリー状にして洗浄した後、ろ別する操作を2回行った。50℃にて17時間乾燥して白色粉末の共重合体(R−2)を得た(収量41g、収率82%)。共重合体(R−2)は、Mwが6,100であり、Mw/Mnが1.4であった。
<レジスト組成物の調製>
[合成例5]
重合体(R−1)70質量部及び重合体(R−2)30質量部、酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート4質量部及び4−ブトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネートを5質量部、酸拡散制御剤としてのN−t−アミロキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン0.9質量部、並びに溶媒としての酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル1,250質量部及びシクロヘキサノン520質量部を混合してレジスト組成物(P−1)を調製した。
<レジスト下層膜の形成>
調製した各レジスト下層膜形成用組成物を、8インチのシリコンウエハー表面に、スピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、205℃で60秒間ベークを行い、膜厚90nmのレジスト下層膜を形成した。
<評価1>
得られたレジスト下層膜について以下の評価をした。結果を表1にあわせて示す。
[屈折率n及び減衰係数(吸光係数)kの測定]
分光エリプソメーターを用いて、レジスト下層膜の波長193nmにおける屈折率n及び減衰係数kを測定した。
<レジスト膜の形成>
このレジスト下層膜の上に調製したレジスト組成物(P−1)をスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、120℃60秒間ベークを行い、膜厚120nmのフォトレジスト膜を形成した。このとき、レジストとレジスト下層膜とのインターミキシングは認められなかった。
<評価2>
[エッチング選択性]
実施例1及び比較例1で得られたレジスト下層膜形成用組成物溶液をスピンナーを用い、シリコンウェハー上にそれぞれ塗布し、ホットプレート上で205℃で1分間焼成し、レジスト下層膜をそれぞれ形成した。また、上記調製したレジスト組成物(P−1)をスピンナーを用い、シリコンウェハー上に塗布し、ホットプレート上で100℃で1分間焼成し、レジスト膜を形成した。ドライエッチングガスとしてCFを使用した条件下でドライエッチング速度を測定した。レジスト膜のドライエッチング速度を1とした場合のレジスト下層膜のドライエッチング速度をエッチング選択性とした。
<レジストパターンの形成>
[実施例3]
得られたレジスト下層膜形成用組成物及びレジスト組成物を塗布したシリコンウェハをArFエキシマレーザー露光装置(NSRS306C、NIKON製)を用いて、マスクパターンを介して露光した。その後、115℃で60秒間ポストベークを行った後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で30秒現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。その後、上記レジストパターンをマスクとしてシリコンウェハ及びレジスト下層膜をエッチング装置(東京エレクトロン製、条件:シリコン系酸化膜エッチングガスCF(CF:150mL/分、RFパワー:300W)、下層膜エッチングガスO/N(O:55mL/分、N:65mL/分、RFパワー:700W))によって、順次ドライエッチングした。
Figure 2012203393
表1に示される結果から明らかなように、当該組成物から形成されるレジスト下層膜は高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有することがわかった。また、当該レジスト下層膜はレジスト組成物とのインターミキシングを引き起こさないことも明らかとなった。
本発明は高い屈折率及び吸光係数を有し、かつドライエッチング時におけるレジスト膜に対する高いエッチング選択性を有するレジスト下層膜を形成可能な組成物、当該組成物から形成されるレジスト下層膜並びに当該組成物を用いたパターン形成方法を提供することができる。従って、さらなる微細化が進む半導体デバイスの製造プロセスにおいて好適に適用できる。

Claims (5)

  1. [A]下記式(1)で表される化合物に由来する構造単位(I)を含む重合体を含有するレジスト下層膜形成用組成物。
    Figure 2012203393
    (式(1)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又はエポキシ基を有する有機基である。Rは、−CO−又はCRである。R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10の炭化水素基である。但し、上記炭化水素基は、水素原子の一部又は全部が置換されていてもよい。)
  2. 上記R及びRの少なくとも1つが、グリシジル基である請求項1に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  3. [B]架橋剤をさらに含有する請求項1又は請求項2に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  4. (1)請求項1、請求項2又は請求項3に記載のレジスト下層膜形成用組成物を被加工基板上に塗布し、レジスト下層膜を形成する工程、
    (2)上記レジスト下層膜上にレジスト組成物を塗布し、レジスト膜を形成する工程、
    (3)上記レジスト膜にマスクを介して放射線を照射し、レジスト膜を露光する工程、
    (4)上記露光されたレジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する工程、並びに
    (5)上記レジストパターンをマスクとして、レジスト下層膜及び被加工基板をドライエッチングしてパターンを形成する工程
    を有するパターン形成方法。
  5. 請求項1、請求項2又は請求項3に記載のレジスト下層膜形成用組成物から形成されるレジスト下層膜。
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