JP6907522B2 - レジスト下層膜形成用組成物及びその製造方法、レジスト下層膜並びにパターニングされた基板の製造方法 - Google Patents

レジスト下層膜形成用組成物及びその製造方法、レジスト下層膜並びにパターニングされた基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6907522B2
JP6907522B2 JP2016243826A JP2016243826A JP6907522B2 JP 6907522 B2 JP6907522 B2 JP 6907522B2 JP 2016243826 A JP2016243826 A JP 2016243826A JP 2016243826 A JP2016243826 A JP 2016243826A JP 6907522 B2 JP6907522 B2 JP 6907522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
underlayer film
resist underlayer
polymer
substituted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016243826A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017125182A (ja
Inventor
直矢 野坂
直矢 野坂
剛史 若松
剛史 若松
翼 阿部
翼 阿部
裕史 松村
裕史 松村
嘉夫 滝本
嘉夫 滝本
木村 徹
徹 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Publication of JP2017125182A publication Critical patent/JP2017125182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6907522B2 publication Critical patent/JP6907522B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/09Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers
    • G03F7/11Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers having cover layers or intermediate layers, e.g. subbing layers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/20Exposure; Apparatus therefor

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、レジスト下層膜形成用重合体及びその製造方法、レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜並びにパターニングされた基板の製造方法に関する。
半導体デバイスの製造にあっては、高い集積度を得るために多層レジストプロセスが用いられている。このプロセスでは、まず基板の一方の面側にレジスト下層膜形成用組成物を塗布してレジスト下層膜を形成し、このレジスト下層膜の基板とは反対の面側にレジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成する。そして、このレジスト膜をマスクパターン等を介して露光し、適当な現像液で現像することによりレジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクとしてレジスト下層膜をドライエッチングし、得られたレジスト下層膜パターンをマスクとしてさらに基板をエッチングすることで、基板に所望のパターンを形成し、パターニングされた基板を得ることができる。かかる多層レジストプロセスに用いられるレジスト下層膜には、屈折率、吸光係数等の光学特性、溶媒耐性、エッチング耐性などの一般特性が要求される。
近年、より集積度を高めるためパターンの微細化がさらに進んでおり、上述の多層レジストプロセスにおいても、レジスト下層膜やこれを形成するための組成物には以下のような様々な特性に優れることが要求される。この要求に対し、組成物に含有される化合物等の構造や含まれる官能基について種々の検討が行われている(特開2004−177668号公報参照)。
上記従来のレジスト下層膜形成用組成物では、一般的に、含有する化合物がその構造等に起因して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等の溶媒に対する溶解性が低い。そのため、基板への塗布性が悪く、結果として、均一なレジスト下層膜を形成することが困難であるという不都合がある。
また、最近では、上記多層レジストプロセスにおいて、レジスト下層膜上に、中間層として、ハードマスクを形成する方法が検討されている。この方法では具体的には、レジスト下層膜上にCVD法で無機ハードマスクを形成するため、特に窒化物系の無機ハードマスクの場合、最低300℃、通常400℃以上の高温となり、そのため、レジスト下層膜には高い耐熱性が必要となる。しかし、上記従来のレジスト下層膜形成用組成物から形成されたレジスト下層膜は耐熱性が不十分であり、レジスト下層膜の成分が昇華し、この昇華した成分が基板へ再付着して半導体デバイスの製造歩留まりが低下する不都合がある。
特開2004−177668号公報
さらに、最近では、複数種のトレンチ、特に互いに異なるアスペクト比を有するトレンチを有する基板にパターンを形成する場合が増えてきており、形成されるレジスト下層膜には、これらのトレンチを十分に埋め込んだものであることが要求される。しかし、上記従来のレジスト下層膜形成用組成物では、このような埋め込み性が不十分であり、形成されるレジスト下層膜や上記ハードマスクが空洞(ボイド)を有し、不均一なものとなるため、結果として、得られるレジストパターンのリソグラフィー特性が低下する不都合がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、溶媒としてPGMEA等を用いることができ、エッジリンス性、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れるレジスト下層膜を形成できるレジスト下層膜形成用重合体、レジスト下層膜形成用重合体の製造方法、レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜並びにパターニングされた基板の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、下記式(1)で表される第1繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(I)」ともいう)を有するレジスト下層膜形成用重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)である。
Figure 0006907522
(式(1)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6〜30のアレーンジイル基である。Rは、置換又は非置換の炭素数1〜30の2価の炭化水素基である。nは、0又は1である。Rは、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜30のアリール基である。Rは、置換又は非置換の炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。Rは、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基である。)
上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該レジスト下層膜形成用重合体([A]重合体)と、有機溶媒(以下、「[B]有機溶媒」ともいう)とを含有するレジスト下層膜形成用組成物である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、当該レジスト下層膜形成用組成物から形成されるレジスト下層膜である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、基板の一方の面側にレジスト下層膜を形成する工程と、上記レジスト下層膜の基板とは反対の面側にレジストパターンを形成する工程と、上記レジストパターンをマスクとした複数回のエッチングにより基板にパターンを形成する工程とを備え、上記レジスト下層膜を当該レジスト下層膜形成用組成物により形成するパターンニングされた基板の製造方法である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、下記式(3)で表される化合物と下記式(4)で表される化合物とを反応させる工程を備えるレジスト下層膜形成用重合体の製造方法である。
Figure 0006907522
(式(3)中、Ar1’及びAr3’は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6〜30のアリール基である。Arは、置換又は非置換の炭素数6〜30のアレーンジイル基である。Rは、炭素数1〜30の2価の炭化水素基である。nは、0又は1である。Rは、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜30のアリール基である。Rは、置換又は非置換の炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。
式(4)中、Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。)
本発明のレジスト下層膜形成用組成物によれば、溶媒としてPGMEA等を用いることができ、エッジリンス性、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れるレジスト下層膜を形成することができる。本発明のレジスト下層膜は、エッジリンス性、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れている。本発明のパターニングされた基板の製造方法によれば、上記形成された優れたレジスト下層膜を用いることにより、優れたパターン形状を有するパターニングされた基板を得ることができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造等に好適に用いることができる。
<[A]重合体>
[A]重合体は、繰り返し単位(I)を有する重合体である。[A]重合体は、繰り返し単位(I)以外にも、後述する式(2)で表される第2繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(II)」ともいう)等の他の繰り返し単位を有していてもよい。[A]重合体の繰り返し単位を示す式(1)等は、[A]重合体がAr1‘−(R−Ar−CR−Ar3’(Ar1’及びAr3’については後述する)及びRCHOで表される化合物等から形成されることを示すものである。例えば式(1)におけるR及びRが他の繰り返し単位と結合しているものも含む。
[繰り返し単位(I)]
繰り返し単位(I)は、下記式(1)で表される。
Figure 0006907522
上記式(1)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6〜30のアレーンジイル基である。Rは、置換又は非置換の炭素数1〜30の2価の炭化水素基である。nは、0又は1である。Rは、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜30のアリール基である。Rは、置換又は非置換の炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。
Ar、Ar及びArで表される炭素数6〜30のアレーンジイル基としては、例えばベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、クリセン、テトラセン、ペリレン、ペンタセン等の炭素数6〜30のアレーンから2個の水素原子を除いた基等が挙げられる。
上記アレーンジイル基の置換基としては、例えばアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子などが挙げられる。
Ar、Ar及びArとしては、より具体的には、例えば下記式(5)、(6)、(7)及び(8)で表される基(以下、それぞれ、「基(5)」、「基(6)」、「基(7)」及び「基(8)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006907522
上記式(5)〜(8)中、R〜Rは、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基又はハロゲン原子である。*は、結合手を示す。
上記式(5)中、c1は、0〜4の整数である。c1が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。r1は、2である。
上記式(6)中、c2は、0〜6の整数である。c2が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。r2は、2である。
上記式(7)中、c3は、0〜8の整数である。c3が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。r3は、2である。
上記式(8)中、c4は、0〜8の整数である。c4が2以上の場合、複数のRは同一でも異なっていてもよい。r4は、2である。
上記R〜Rで表されるアルキル基としては、例えば炭素数1〜20のアルキル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
上記R〜Rで表されるアルコキシ基としては、例えば炭素数1〜20のアルコキシ基等が挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基等が挙げられる。
上記R〜Rで表されるシアノ基を含む1価の基としては、例えば炭素数1〜20のシアノ基を含む1価の基等が挙げられ、例えばシアノメチル基、シアノエチル基、シアノプロピル基、シアノブチル基、シアノペンチル基、シアノヘキシル基、シアノオクチル基、シアノデシル基等のシアノアルキル基:シアノメチルオキシ基、シアノエチルオキシ基、シアノプロピルオキシ基、シアノブチルオキシ基、シアノペンチルオキシ基、シアノヘキシルオキシ基、シアノオクチルオキシ基、シアノデシルオキシ基等のシアノアルキルオキシ基などが挙げられる。
上記R〜Rで表される炭素−炭素三重結合を含む1価の基としては、例えば炭素数
2〜20の炭素−炭素三重結合を含む1価の基等が挙げられ、例えばエチニル基、プロパルギル基、3−ブチニル基、2−ブチニル基、4−ペンチニル基、5−ヘキシニル基等のアルキニル基;エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、4−ペンチニルオキシ基、5−ヘキシニルオキシ基等のアルキニルオキシ基などが挙げられる。
上記R〜Rで表される炭素−炭素二重結合を含む1価の基としては、例えば炭素数2〜20の炭素−炭素二重結合を含む1価の基等が挙げられ、例えばエテニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等のアルケニル基;エテニルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、4−ペンテニルオキシ基、5−ヘキセニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;フェニルエテニル基、フェニルプロペニル基等の芳香環及び二重結合を含む基などが挙げられる。
上記R〜Rで表されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記R〜Rとしては、炭素−炭素三重結合を含む1価の基及びシアノ基を含む1価の基が好ましい。炭素−炭素三重結合を含む1価の基としては、アルキニルオキシ基が好ましく、プロパルギルオキシ基が特に好ましい。シアノ基を含む1価の基としては、シアノアルキルオキシ基が好ましく、シアノメチルオキシ基が特に好ましい。[A]重合体は炭素−炭素三重結合を含む基及び/又はシアノ基を含む1価の基を有することで架橋性が向上し、その結果、レジスト下層膜の溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性を向上させることができる。
上記c1としては、1が好ましい。上記c2としては、1が好ましい。上記c3としては0及び1が好ましく、0がより好ましい。上記c4としては0及び1が好ましく、0がより好ましい。
上記式(1)のRで表される炭素数1〜30の2価の炭化水素基としては、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基、オクタンジイル基、デカンジイル基、テトラデカンジイル基、オクタデカンジイル基、イコサンジイル基等のアルカンジイル基などの2価の鎖状炭化水素基などが挙げられる。これらの中でも、メタンジイル基、エタンジイル基、プロパンジイル基及びブタンジイル基が好ましく、メタンジイル基及びエタンジイル基がさらに好ましい。
上記2価の炭化水素基の置換基としては、例えばヒドロキシ基、ハロゲン原子、上記式(1)におけるRで表される基等が挙げられる。
上記式(1)のRで表される炭素数1〜10のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
上記式(1)のRで表される炭素数6〜30のアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記アルキル基及びアリール基の置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基等が挙げられる。
上記式(1)のRで表されるフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等のフッ素化アルキル基等が挙げられる。
上記式(1)のRで表される1価の芳香族炭化水素基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル記、ピレニル基、クリセニル基、テトラセニル基、ペリレニル基、ペンタセニル基等が挙げられる。
上記1価の芳香族炭化水素基の置換基としては、例えばアルキル基、ヒドロキシ基、シアノアルキル基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基、ハロゲン原子等が挙げられる。
上記Rとしては、より具体的には、例えば上記式(5)〜(8)において、r1〜r4を1とした場合の基等が挙げられる。
上記式(1)のRで表される炭素数1〜30の1価の炭化水素基としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基などの鎖状炭化水素基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基等のシクロアルキル基などの脂環式炭化水素基;
フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、テトラセニル基等のアリール基などの芳香族炭化水素基などが挙げられる。
上記1価の炭化水素基の置換基としては、例えばアルキル基、シアノアルキル基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
上記繰り返し単位(I)としては、例えば下記式(1−1)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(I−1)」ともいう)、下記式(1−2)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(I−2)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006907522
上記式(1−1)及び(1−2)中、Rは、上記式(1)と同義である。
上記式(1−1)中、RX1及びRY1は、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基又はハロゲン原子等である。i1及びj1は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。i1が2以上の場合、複数のRX1は同一でも異なっていてもよい。j1が2以上の場合、複数のRY1は同一でも異なっていてもよい。RV1は、上記式(1)におけるRと同義である。RW1は、上記式(1)におけるRと同義である。
上記式(1−2)中、RX2、RY2及びRZ2は、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基又はハロゲン原子等である。i2、j2及びk2は、それぞれ独立して、0〜4の整数である。i2が2以上の場合、複数のRX2は同一でも異なっていてもよい。j2が2以上の場合、複数のRY2は同一でも異なっていてもよい。k2が2以上の場合、複数のRZ2は同一でも異なっていてもよい。RV2及びRW2は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数1〜20の1価の炭化水素基である。RV3は、上記式(1)におけるRと同義である。RW3は、上記式(1)におけるRと同義である。
上記RX1、RX2、RY1、RY2及びRZ2で表されるアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基及びハロゲン原子としては、例えばR〜Rで表されるそれぞれの基として例示したものと同様の基等が挙げられる。これらの中で、ヒドロキシ基、シアノ基を含む1価の基及び炭素−炭素三重結合を含む1価の基が好ましく、ヒドロキシ基、シアノアルキル基及びプロパルギルオキシ基がより好ましい。
上記i1、i2、j1及びk2としては、0〜2が好ましく、0及び1がより好ましく、1がさらに好ましい。上記j2としては、0〜2が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。
V1、RV2、RV3、RW1、RW2及びRW3としては、アルキル基並びに置換及び非置換のアリール基が好ましく、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ置換アリール基及び炭素−炭素三重結合を含む1価の基で置換されたアリール基がより好ましく、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ置換アリール基及びプロパルギルオキシ基置換アリール基がさらに好ましく、メチル基、フェニル基、ヒドロキシフェニル基及びプロパルギルオキシフェニル基が特に好ましい。
としては、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基及びテトラセニル基が好ましく、水素原子、メチル基、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基及びピレニル基がより好ましい。
[A]重合体は繰り返し単位(I)を1種又は2種以上有していてもよい。
繰り返し単位(I)の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全繰り返し単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましく、40モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、100モル%が好ましく、85モル%がより好ましく、80モル%がさらに好ましい。繰り返し単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の耐熱性及び埋め込み性をさらに向上させることができる。
[繰り返し単位(II)]
繰り返し単位(II)は、下記式(2)で表される繰り返し単位である。
Figure 0006907522
上記式(2)中、Arは、置換又は非置換の炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基である。Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。
上記Arで表される置換又は非置換の炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基としては、上記Rとして例示した置換若しくは非置換の炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基から1個の水素原子を除いた基等が挙げられる。上記Rで表される置換又は非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基としては、上記式(1)におけるRの同じ基として例示した基と同様のもの等が挙げられる。
上記Arで表される炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基としては、より具体的には、例えばベンゼンジイル基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ピレンジイル基、クリセンジイル基、テトラセンジイル基、ペリレンジイル基、ペンタセンジイル基、フルオレンジイル基等が挙げられる。さらに具体的には、例えば上記式(5)〜(8)で表される基、下記式(9)で表される基(以下、「基(9)」ともいう)、式(10)で表される基(以下、「基(10)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006907522
上記式(9)中、R10〜R13は、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基又は炭素−炭素二重結合を含む1価の基である。m1及びm2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。a1及びa2は、それぞれ独立して、0〜9の整数である。n1及びn2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。a3及びa4は、それぞれ独立して、0〜8の整数である。R10〜R14がそれぞれ複数の場合、複数のR10は同一でも異なっていてもよく、複数のR11は同一でも異なっていてもよく、複数のR12は同一でも異なっていてもよく、複数のR13は同一でも異なっていてもよい。p1及びp2は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。p3及びp4は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。但し、p1+p2+p3+p4は2である。a1+p1及びa2+p2はそれぞれ9以下である。a3+p3及びa4+p4はそれぞれ8以下である。*は、[A]重合体における基(9)以外の部分との結合部位を示す。
Figure 0006907522
上記式(10)中、R14〜R17は、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基又は炭素−炭素二重結合を含む1価の基である。b1及びb3は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。b2及びb4は、それぞれ独立して、0〜3の整数である。R14〜R17がそれぞれ複数の場合、複数のR14は同一でも異なっていてもよく、複数のR15は同一でも異なっていてもよく、複数のR16は同一でも異なっていてもよく、複数のR17は同一でも異なっていてもよい。q1及びq3は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。q2及びq4は、それぞれ独立して、0〜2の整数である。但し、q1+q2+q3+q4は2である。b1+q1及びb3+q3はそれぞれ2以下である。b2+q2及びb4+q4はそれぞれ3以下である。*は、[A]重合体における基(10)以外の部分との結合部位を示す。
上記R10〜R17で表されるアルキル基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基及び炭素−炭素二重結合を含む1価の基としては、例えば上記R〜Rとして例示した同じ基と同様のもの等が挙げられる。
上記R10〜R17としては、炭素−炭素三重結合を含む1価の基及びシアノ基を含む1価の基が好ましい。炭素−炭素三重結合を含む1価の基としては、アルキニルオキシ基が好ましく、プロパルギルオキシ基が特に好ましい。シアノ基を含む1価の基としては、シアノアルキルオキシ基が好ましく、シアノメチルオキシ基が特に好ましい。[A]重合体は炭素−炭素三重結合を含む基及び/又はシアノ基を含む1価の基を有することで架橋性が向上し、その結果、レジスト下層膜の溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性を向上させることができる。
上記式(9)におけるm1及びm2としては、0及び1が好ましい。a1及びa2としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、1がさらに好ましい。a3及びa4としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。p1及びp2としては、0及び1が好ましく、1がより好ましい。p3及びp4としては、0及び1が好ましく、0がより好ましい。
上記式(10)におけるb1及びb3としては、0及び1が好ましく、0がより好ましい。b2及びb4としては、0〜2の整数が好ましく、0及び1がより好ましく、0がさらに好ましい。q1及びq4としては、0及び1が好ましく、1がより好ましい。q2及びq3としては、0及び1が好ましく、0がより好ましい。
上記基(9)としては、例えば下記式(9−1)〜(9−5)で表される基(以下、「基(9−1)〜(9−5)」ともいう)等が挙げられる。上記基(10)としては、例えば下記式(10−1)〜(10−4)で表される基(以下、「基(10−1)〜(10−4)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006907522
上記式(9−1)〜(9−5)中、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基又は炭素−炭素二重結合を含む1価の基である。p1〜p4は、上記式(9)と同義である。*は[A]重合体における基(9−1)〜(9−5)以外の部分との結合部位を示す。
Figure 0006907522
上記式(10−1)〜(10−4)中、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基又は炭素−炭素二重結合を含む1価の基である。q1〜q4は、上記式(10)と同義である。*は[A]重合体における基(10−1)〜(10−4)以外の部分との結合部位を示す。
上記基(9)としては、基(9−1)及び(9−2)が好ましい。基(10)としては、基(10−1)及び(10−2)が好ましい。
[A]重合体は繰り返し単位(II)を1種又は2種以上有していてもよい。繰り返し単位(II)は、基(5)〜基(10)のうちの少なくとも1つを有することが好ましい。基(5)〜基(8)のうちの少なくとも1つを有する場合、[A]重合体は溶媒への溶解性がより高くなり、その結果、レジスト下層膜のエッジリンス性及び埋め込み性がより向上する。また、基(9)又は基(10)を有する場合、[A]重合体はエッチング耐性及び耐熱性がより向上する。
繰り返し単位(II)が基(5)〜基(8)のうちの少なくとも1つを有する場合、基(5)〜基(8)を含む繰り返し単位の含有割合の合計の下限としては、[A]重合体を構成する全繰り返し単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましい。基(5)〜基(8)を含む繰り返し単位の含有割合の合計を上記範囲とすることで、[A]重合体の溶媒への溶解性をより高めることができ、その結果、レジスト下層膜のエッジリンス性及び埋め込み性をさらに向上させることができる。
繰り返し単位(II)が基(9)又は基(10)を有する場合、基(9)又は基(10)を含む繰り返し単位の含有割合の合計の下限としては、[A]重合体を構成する全繰り返し単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましい。基(9)又は基(10)を含む繰り返し単位の含有割合を上記範囲とすることで、[A]重合体中の多環構造の含有率を高めることができ、その結果、レジスト下層膜の耐熱性及び埋め込み性をより高いレベルで両立させることができる。
繰り返し単位(II)の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全繰り返し単位に対して、10モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、30モル%がさらに好ましく、40モル%が特に好ましい。上記含有割合の上限としては、90モル%が好ましく、80モル%がより好ましく、70モル%がさらに好ましい。繰り返し単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の耐熱性及び埋め込み性をさらに向上させることができる。
[A]重合体が上記繰り返し単位(I)及び繰り返し単位(II)以外の他の繰り返しを有する場合、他の繰り返し単位の含有割合の下限としては、[A]重合体を構成する全繰り返し単位に対して、1モル%が好ましく、5モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましい。上記含有割合の上限としては、60モル%が好ましく、50モル%がより好ましく、40モル%がさらに好ましく、30モル%が特に好ましい。他の繰り返し単位の含有割合を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性をさらに向上させることができる。
[A]重合体としては、例えば下記式(i−1)〜(i−29)で表される重合体(以下、「重合体(i1)〜(i29)」ともいう)等が挙げられる。
Figure 0006907522
Figure 0006907522
Figure 0006907522
Figure 0006907522
Figure 0006907522
これらの中で、[A]重合体としては、重合体(i1)〜(i29)が好ましく、重合体(i15)〜(i29)がより好ましい。
[A]重合体の含有量の下限としては、当該レジスト下層膜形成用組成物中の全固形分(溶媒以外の成分)に対して、70質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、85質量%がさらに好ましい。固形分濃度は、当該レジスト下層膜形成用組成物0.5gを30分間250℃で焼成することで、レジスト下層膜形成用組成物0.5gに対する固形分の質量を測定し、レジスト下層膜形成用組成物の固形分濃度(質量%)を算出することにより求められる。
<[A]重合体の製造方法>
[A]重合体は、公知の方法により合成することができる。[A]重合体が下記式(3)で表される化合物と、下記式(4)で表される化合物(アルデヒド)とを反応させることで得られる重合体である場合、まず、例えば下記式(3)で表される化合物、下記式(4)で表される化合物等の前駆体化合物を、酸の存在下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶媒中で反応させて、重合体を得ることができる。この重合体は、さらに、得られた重合体と、臭化プロパルギル等の炭素−炭素三重結合を含む1価の基を形成する化合物などとを、塩基存在下、N,N−ジメチルアセトアミド等の溶媒中で反応させることにより、炭素−炭素三重結合等を含む[A]重合体を合成することができる。上記前駆体化合物は1種又は2種以上用いることができ、その使用比率は、レジスト下層膜の所望の性能等により適宜選択することができる。また、上記前駆体化合物における下記式(3)で表される化合物とアルデヒドとの使用比率も、レジスト下層膜の所望の性能等により、適宜選択することができる。
Figure 0006907522
上記式(3)中、Ar1’及びAr3’は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6〜30のアリール基である。Arは、置換又は非置換の炭素数6〜30のアレーンジイル基である。Rは、炭素数1〜30の2価の炭化水素基である。nは、0又は1である。Rは、水素原子、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜30のアリール基である。Rは、置換又は非置換の炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。
上記式(4)中、Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。
上記式(4)で表される化合物の具体例としては、例えばホルムアルデヒド(パラホルムアルデヒド)、アセトアルデヒド(パラアルデヒド)、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、ホルミルピレン等の1つのアルデヒド基を含む化合物;1,4−フェニレンジアルデヒド、4,4’−ビフェニレンジアルデヒド等の2つ以上のアルデヒド基を含む化合物などが挙げられる。これらの中で、[A]重合体がより適度な架橋構造を有することで、レジスト下層膜の溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性がより向上する観点から、1つのアルデヒド基を含む化合物が好ましく、ホルムアルデヒド及びホルミルピレンがより好ましく、ホルムアルデヒドがさらに好ましい。
酸としては、例えばp−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等のスルホン酸;硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸などが挙げられる。これらの中で、スルホン酸が好ましく、p−トルエンスルホン酸がより好ましい。
酸の使用量の下限としては、アルデヒド1モルに対して、1モルが好ましく、5モルがより好ましい。上記使用量の上限としては、20モルが好ましく、10モルがより好ましい。
フェノール性水酸基を有する重合体の合成反応の反応温度の下限としては、60℃が好ましく、80℃がより好ましい。上記反応温度の上限としては、150℃が好ましく、120℃がより好ましい。上記反応の反応時間の下限としては、1時間が好ましく、4時間がより好ましい。上記反応時間の上限としては、24時間が好ましく、12時間がより好ましい。
塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物などが挙げられる。これらの中で、アルカリ金属炭酸塩が好ましく、炭酸カリウムがより好ましい。
塩基の使用量の下限としては、上記炭素−炭素三重結合を含む1価の基を形成する化合物1モルに対して、0.1モルが好ましく、0.5モルがより好ましく、0.8モルがさらに好ましい。上記使用量の上限としては、3モルが好ましく、2モルがより好ましく、1.5モルがさらに好ましい。
上記重合体に、炭素−炭素三重結合を含む1価の基を形成する化合物などを反応させて炭素−炭素三重結合等を含む[A]重合体を得る反応の反応温度の下限としては、50℃が好ましく、60℃がより好ましい。上記反応温度の上限としては、130℃が好ましく、100℃がより好ましい。上記反応の反応時間の下限としては、1時間が好ましく、4時間がより好ましい。上記反応時間の上限としては、24時間が好ましく、12時間がより好ましい。
合成して得た[A]重合体は、反応液から、分液操作、再沈殿、再結晶、蒸留等により精製することができる。上記以外の[A]重合体についても、上記同様に合成することができる。
[A]重合体の重量平均分子量(Mw)の下限としては、1,000が好ましく、2,000がより好ましい。上記Mwの上限としては、15,000が好ましく、10,000がより好ましく、8,000がさらに好ましく、6,000が特に好ましい。重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)である。
[A]重合体の分子量を上記範囲とすることで、レジスト下層膜のエッジリンス性、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性をさらに向上させることができる。
[A]重合体のMwの数平均分子量(Mn)に対する比(Mw/Mn比)の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましく、1.8が特に好ましい。上記比の下限としては、通常1であり、1.2が好ましい。[A]重合体のMw/Mn比を上記範囲とすることで、レジスト下層膜の埋め込み性をより向上させることができる。
<レジスト下層膜形成用組成物>
当該レジスト下層膜形成用組成物は、[A]重合体及び[B]有機溶媒を含有する。当該レジスト下層膜形成用組成物は、好適成分として、[C]酸発生剤を含有していてもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、上記式(1)で表される繰り返し単位(I)を有するレジスト下層膜形成用重合体である。[A]重合体については、上述している。
<[B]溶媒>
当該レジスト下層膜形成用組成物は、[B]溶媒を含有する。[B]溶媒としては、[A]重合体及び必要に応じて含有する任意成分を溶解又は分散することができれば特に限定されない。
[B]溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、含窒素系溶媒等が挙げられる。[B]溶媒は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルコール系溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾール等のモノアルコール系溶媒;エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール系溶媒などが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、ジアセトンアルコール、アセトフェノン、フェンチョン等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えばエチルエーテル、iso−プロピルエーテル、n−ブチルエーテル、n−ヘキシルエーテル、2−エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールジエチルエーテル、2−n−ブトキシエタノール、2−n−ヘキソキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2−(2−エチルブトキシ)エタノール、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、1−n−ブトキシ−2−プロパノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えばジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等が挙げられる。
含窒素系溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらの中でも、エーテル系溶媒及びエステル系溶媒が好ましく、成膜性に優れる観点から、グリコール系溶媒がより好ましい。
グリコール系溶媒としては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等が挙げられる。これらの中でも、特にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
[B]溶媒中のグリコール系溶媒の含有率の下限としては、20質量%が好ましく、60質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。
<[C]酸発生剤>
[C]酸発生剤は、熱や光の作用により酸を発生し、[A]重合体の架橋を促進する成分である。当該レジスト下層膜形成用組成物が[C]酸発生剤を含有することで[A]重合体の架橋反応が促進され、形成される膜の硬度をより高めることができる。[C]酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[C]酸発生剤としては、例えばオニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物等が挙げられる。
上記オニウム塩化合物としては、例えばスルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えばジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート等が挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
これらの中で、[C]酸発生剤としては、オニウム塩化合物が好ましく、ヨードニウム塩がより好ましく、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネートがさらに好ましい。
当該レジスト下層膜形成用組成物が[C]酸発生剤を含有する場合、[C]酸発生剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、
1質量部がより好ましく、3質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、20質量部が好ましく、15質量部がより好ましく、10質量部がさらに好ましい。[C]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、[A]重合体の架橋反応をより効果的に促進させることができる。
<その他の任意成分>
当該レジスト下層膜形成用組成物は、その他の任意成分として、例えば架橋剤、界面活性剤、密着助剤等が挙げられる。
[架橋剤]
架橋剤は、熱や酸の作用により、当該レジスト下層膜形成用組成物中の[A]重合体等の成分同士の架橋結合を形成する成分である。当該レジスト下層膜形成用組成物が架橋剤を含有することで、形成される膜の硬度を高めることができる。架橋剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
架橋剤としては、例えば多官能(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、ヒドロキシメチル基置換フェノール化合物、アルコキシアルキル基含有フェノール化合物、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物、下記式(11−P)で表されるアセナフチレンとヒドロキシメチルアセナフチレンとのランダム共重合体、下記式(11−1)〜(11−12)で表される化合物等が挙げられる。
上記多官能(メタ)アクリレート化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、例えばノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記ヒドロキシメチル基置換フェノール化合物としては、例えば2−ヒドロキシメチル−4,6−ジメチルフェノール、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、3,5−ジヒドロキシメチル−4−メトキシトルエン[2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール]等が挙げられる。
上記アルコキシアルキル基含有フェノール化合物としては、例えばメトキシメチル基含有フェノール化合物、エトキシメチル基含有フェノール化合物等が挙げられる。
上記アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物としては、例えば(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレア等の一分子内に複数個の活性メチロール基を有する含窒素化合物であって、そのメチロール基の水酸基の水素原子の少なくとも一つが、メチル基やブチル基等のアルキル基によって置換された化合物等が挙げられる。なお、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物は、複数の置換化合物を混合した混合物でもよく、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含むものであってもよい。
Figure 0006907522
Figure 0006907522
上記式(11−6)、(11−8)、(11−11)及び(11−12)中、Acは、アセチル基を示す。
なお、上記式(11−1)〜(11−12)で表される化合物は、それぞれ、以下の文献を参考に合成することができる。
式(11−1)で表される化合物:
Guo,Qun−Sheng;Lu,Yong−Na;Liu,Bing;Xiao,Jian;Li,Jin−Shan Journal of Organometallic Chemistry,2006,vol.691,#6 p.1282−1287
式(11−2)で表される化合物:
Badar,Y.et al. Journal of the Chemical Society,1965,p.1412−1418
式(11−3)で表される化合物:
Hsieh,Jen−Chieh;Cheng,Chien−Hong Chemical Communications(Cambridge,United Kingdom),2008,#26 p.2992−2994
式(11−4)で表される化合物:
特開平5−238990号公報
式(11−5)で表される化合物:
Bacon,R.G.R.;Bankhead,R. Journal of the Chemical Society,1963,p.839−845
式(11−6)、(11−8)、(11−11)及び(11−12)で表される化合物:
Macromolecules 2010,vol43,p2832−2839
式(11−7)、(11−9)及び(11−10)で表される化合物:
Polymer Journal 2008,vol.40,No.7,p645−650、及びJournal of Polymer Science:Part A,Polymer Chemistry,Vol 46,p4949−4958
これらの架橋剤の中で、メトキシメチル基含有フェノール化合物、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物及びアセナフチレンとヒドロキシメチルアセナフチレンとのランダム共重合体が好ましく、アルコキシアルキル化されたアミノ基を有する化合物がより好ましく、1,3,4,6−テトラ(メトキシメチル)グリコールウリルがさらに好ましい。
当該レジスト下層膜形成用組成物が架橋剤を含有する場合、架橋剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部が好ましく、0.5質量部がより好ましく、1質量部がさらに好ましく、3質量部が特に好ましい。上記含有量の上限としては、100質量部が好ましく、50質量部がより好ましく、30質量部がさらに好ましく、20質量部が特に好ましい。架橋剤の含有量を上記範囲とすることで、[A]重合体の架橋反応をより効果的に起こさせることができる。
[界面活性剤]
当該レジスト下層膜形成用組成物は、界面活性剤を含有することで塗布性を向上させることができ、その結果、形成される膜の塗布面均一性が向上し、かつ塗布斑の発生を抑制することができる。界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン−n−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−n−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤等が挙げられる。また、市販品としては、KP341(信越化学工業社)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社油脂化学工業社)、エフトップEF101、同EF204、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社)、メガファックF171、同F172、同F173(以上、DIC社)、フロラードFC430、同FC431、同FC135、同FC93(以上、住友スリーエム社)、アサヒガードAG710、サーフロンS382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(以上、旭硝子社)等が挙げられる。
当該レジスト下層膜形成用組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.01質量部が好ましく、0.05質量部がより好ましく、0.1質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、10質量部が好ましく、5質量部がより好ましく、1質量部がさらに好ましい。界面活性剤の含有量を上記範囲とすることで、当該レジスト下層膜形成用組成物の塗布性をより向上させることができる。
[密着助剤]
密着助剤は、下地との密着性を向上させる成分である。当該レジスト下層膜形成用組成物が密着助剤を含有することで、形成されるレジスト下層膜と、下地としての基板等との密着性を向上させることができる。密着助剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
密着助剤としては、例えば公知の密着助剤を用いることができる。
当該レジスト下層膜形成用組成物が密着助剤を含有する場合、密着助剤の含有量の下限としては、[A]重合体100質量部に対して、0.01質量部が好ましく、0.05質量部がより好ましく、0.1質量部がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、10質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、5質量部がさらに好ましい。
<レジスト下層膜形成用組成物の調製方法>
当該レジスト下層膜形成用組成物は、[A]重合体、[B]溶媒、必要に応じて、[C]酸発生剤及びその他の任意成分を所定の割合で混合し、好ましくは得られた混合物を0.1μm程度のメンブランフィルター等でろ過することにより調製できる。当該レジスト下層膜形成用組成物の固形分濃度の下限としては、0.1質量%が好ましく、1質量%がより好ましく、2質量%がさらに好ましく、4質量%が特に好ましい。上記固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、15質量%がさらに好ましく、8質量%が特に好ましい。
<パターニングされた基板の製造方法>
本発明のパターニングされた基板の製造方法は、
基板の一方の面側にレジスト下層膜を形成する工程(以下、「レジスト下層膜形成工程」ともいう)、
上記レジスト下層膜の基板とは反対の面側にレジストパターンを形成する工程(以下、「レジストパターン形成工程」ともいう)、及び
上記レジストパターンをマスクとした複数回のエッチングにより基板にパターンを形成する工程(以下、「基板パターン形成工程」ともいう)を備える。当該パターニングされた基板の製造方法においては、上記レジスト下層膜を上述の当該レジスト下層膜形成用組成物により形成する。
当該パターニングされた基板の製造方法によれば、上述の当該レジスト下層膜形成用組成物を用いるので、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れるレジスト下層膜を形成することができ、この優れたレジスト下層膜を用いることにより、優れたパターン形状を有するパターニングされた基板を得ることができる。
[レジスト下層膜形成工程]
本工程では、基板の一方の面側に当該レジスト下層膜形成用組成物によりレジスト下層膜を形成する。このレジスト下層膜の形成は、通常、当該レジスト下層膜形成用組成物を基板の一方の面側に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を加熱することにより行われる。
上記基板としては、例えばシリコンウエハ、アルミニウムで被覆したウエハ等が挙げられる。また、基板等への当該レジスト下層膜形成用組成物の塗布方法は特に限定されず、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法で実施することができる。
上記塗膜の加熱は、通常、大気下で行われる。加熱温度の下限としては、150℃が好ましく、180℃がより好ましく、200℃がさらに好ましい。加熱温度の上限としては、500℃が好ましく、380℃がより好ましく、300℃がさらに好ましい。加熱温度が150℃未満の場合、酸化架橋が十分に進行せず、レジスト下層膜として必要な特性が発現しないおそれがある。加熱時間の下限としては、15秒が好ましく、30秒がより好ましく、45秒がさらに好ましい。加熱時間の上限としては、1,200秒が好ましく、600秒がより好ましく、300秒がさらに好ましい。
加熱時の酸素濃度の下限としては、5容量%が好ましい。加熱時の酸素濃度が低い場合、レジスト下層膜の酸化架橋が十分に進行せず、レジスト下層膜として必要な特性が発現できないおそれがある。
上記塗膜を150℃以上500℃以下の温度で加熱する前に、60℃以上250℃以下の温度で予備加熱しておいてもよい。予備加熱における加熱時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記加熱時間の上限としては、300秒が好ましく、180秒がより好ましい。この予備加熱を行うことにより、溶媒を予め気化させて膜を緻密にしておくことで、脱水素反応を効率良く進めることができる。
なお、当該レジスト下層膜形成方法においては、通常、上記塗膜を加熱してレジスト下層膜を形成するが、当該レジスト下層膜形成用組成物が感放射線性酸発生剤を含有する場合にあっては、露光と加熱とを組み合わせることにより塗膜を硬化させてレジスト下層膜を形成することもできる。この露光に用いられる放射線としては、感放射線性酸発生剤の種類に応じ、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波;電子線、分子線、イオンビーム等の粒子線から適宜選択される。
形成されるレジスト下層膜の平均厚みとの下限としては、0.05μmが好ましく、0.1μmがより好ましく、0.5μmがさらに好ましい。上記平均厚みの上限としては、5μmが好ましく、3μmがより好ましく、2μmがさらに好ましい。
このレジスト下層膜形成工程の後に、必要に応じて、上記レジスト下層膜の基板とは反対の面側に中間層(中間膜)を形成する工程をさらに有していてもよい。この中間層は、レジストパターン形成において、レジスト下層膜及び/又はレジスト膜が有する機能をさらに補ったり、これらが有していない機能を与えたりするために上記機能が付与された層のことである。例えば、反射防止膜を中間層として形成した場合、レジスト下層膜の反射防止機能をさらに補うことができる。
この中間層は、有機化合物や無機酸化物により形成することができる。上記有機化合物としては、市販品として、例えば「DUV−42」、「DUV−44」、「ARC−28」、「ARC−29」(以上、Brewer Science社);「AR−3」、「AR−19」(以上、ローム アンド ハース社)等が挙げられる。上記無機酸化物としては、市販品として、例えば「NFC SOG01」、「NFC SOG04」、「NFC SOG080」(以上、JSR社)等が挙げられる。また、CVD法により形成されるポリシロキサン、酸化チタン、酸化アルミナ、酸化タングステン等を用いることができる。
中間層の形成方法は特に限定されないが、例えば塗布法やCVD法等を用いることができる。これらの中でも、塗布法が好ましい。塗布法を用いた場合、レジスト下層膜を形成後、中間層を連続して形成することができる。また、中間層の平均厚みは、中間層に求められる機能に応じて適宜選択されるが、中間層の平均厚みの下限としては、10nmが好ましく、20nmがより好ましい。上記平均厚みの上限としては、3,000nmが好ましく、300nmがより好ましい。
[レジストパターン形成工程]
本工程では上記レジスト下層膜の基板とは反対の面側にレジストパターンを形成する。この工程を行う方法としては、例えばレジスト組成物を用いる方法等が挙げられる。
上記レジスト組成物を用いる方法では、具体的には、得られるレジスト膜が所定の厚みとなるようにレジスト組成物を塗布した後、プレベークすることによって塗膜中の溶媒を揮発させることにより、レジスト膜を形成する。
上記レジスト組成物としては、例えば感放射線性酸発生剤を含有するポジ型又はネガ型の化学増幅型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド系感光剤とからなるポジ型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂と架橋剤とからなるネガ型レジスト組成物等が挙げられる。
上記レジスト組成物の固形分濃度の下限としては、0.3質量%が好ましく、1質量%がより好ましい。上記固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましい。また、上記レジスト組成物は、一般に、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過して、レジスト膜の形成に供される。なお、この工程では、市販のレジスト組成物をそのまま使用することもできる。
レジスト組成物の塗布方法としては特に限定されず、例えばスピンコート法等が挙げられる。また、プレベークの温度としては、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、上記温度の下限としては、30℃が好ましく、50℃がより好ましい。上記温度の上限としては、200℃が好ましく、150℃がより好ましい。プレベークの時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
次に、選択的な放射線照射により上記形成されたレジスト膜を露光する。露光に用いられる放射線としては、レジスト組成物に使用される感放射線性酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波;電子線、分子線、イオンビーム等の粒子線から適切に選択される。これらの中で、遠紫外線が好ましく、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)、Fエキシマレーザー光(波長157nm)、Krエキシマレーザー光(波長147nm)、ArKrエキシマレーザー光(波長134nm)及び極端紫外線(波長13.5nm等、EUV)がより好ましく、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光及びEUVがさらに好ましい。
上記露光後、解像度、パターンプロファイル、現像性等を向上させるためポストベークを行うことができる。このポストベークの温度としては、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、上記温度の下限としては、50℃が好ましく、70℃がより好ましい。上記温度の上限としては、200℃が好ましく、150℃がより好ましい。ポストベークの時間の下限としては、10秒が好ましく、30秒がより好ましい。上記時間の上限としては、600秒が好ましく、300秒がより好ましい。
次に、上記露光されたレジスト膜を現像液で現像してレジストパターンを形成する。この現像は、アルカリ現像であっても有機溶媒現像であってもよい。現像液としては、アルカリ現像の場合、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性水溶液が挙げられる。これらのアルカリ性水溶液には、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類などの水溶性有機溶媒、界面活性剤等を適量添加することもできる。また、有機溶媒現像の場合、現像液としては、例えば上述の[B]溶媒として例示した種々の有機溶媒等が挙げられる。
上記現像液での現像後、洗浄し、乾燥することによって、所定のレジストパターンが形成される。
本レジストパターン形成工程を行う方法として、上述のレジスト組成物を用いる方法以外にも、ナノインプリント法を用いる方法、自己組織化組成物を用いる方法等も用いることができる。
[基板パターン形成工程]
本工程では、レジストパターンをマスクとした複数回のエッチングにより基板にパターンを形成する。上記中間層を有さない場合はレジスト下層膜、基板の順に順次エッチングし、上記中間層を有する場合は中間層、レジスト下層膜、基板の順に順次エッチングを行う。このエッチングの方法としては、ドライエッチング、ウエットエッチング等が挙げられる。これらの中で、基板パターンの形状をより優れたものとする観点から、ドライエッチングが好ましい。このドライエッチングには、例えば酸素プラズマ等のガスプラズマ等が用いられる。上記エッチングの後、所定のパターンを有する基板が得られる。
<レジスト下層膜>
本発明のレジスト下層膜は、当該レジスト下層膜形成用組成物から形成される。当該レジスト下層膜は、上述の当該レジスト下層膜形成用組成物から形成されるので、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れている。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。各種物性値の測定方法を以下に示す。
[Mw及びMn]
[A]重合体のMw及びMnは、東ソー社のGPCカラム(「G2000HXL」2本、及び「G3000HXL」1本)を用い、流量:1.0mL/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ(検出器:示差屈折計)により測定した。
[固形分濃度]
レジスト下層膜形成用組成物0.5gを30分間250℃で焼成することで、レジスト下層膜形成用組成物0.5gに対する固形分の質量を測定し、レジスト下層膜形成用組成物の固形分濃度(質量%)を算出した。
[膜の平均厚み]
膜の平均厚みは、分光エリプソメータ(J.A.WOOLLAM社の「M2000D」)を用いて測定した。
<[A]重合体の合成>
[実施例1]
温度計、コンデンサー及び機械式攪拌機を備えた3口フラスコに、窒素下で4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを仕込んだ。次に、60gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を加えて溶解させた後、p−トルエンスルホン酸一水和物0.220g(1.28mmol)を添加し、95℃で6時間攪拌して重合した。その後、重合反応液を多量のメタノール/水(70/30(質量比))混合溶液中に投入し、沈殿物をろ過することにより、下記式(a−1)で表される重合体を得た。得られた重合体(a−1)のMwは4,216であった。
Figure 0006907522
[実施例2]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール32.9g(113.4mmol)、1−ナフトール4.09g(28.4mmol)及びパラホルムアルデヒド3.75gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−2)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−2)のMwは3,006であった。
Figure 0006907522
[実施例3]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール28.7g(99.0mmol)、ビスフェノールフルオレン8.67g(24.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.28gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−3)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−3)のMwは4,030であった。
Figure 0006907522
[実施例4]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール31.3g(107.8mmol)、1−ヒドロキシピレン5.88g(26.9mmol)及びパラホルムアルデヒド3.39gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−4)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−4)のMwは3,849であった。
Figure 0006907522
[実施例5]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−{1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン}ビスフェノール33.6g(79.2mmol)、1−ヒドロキシピレン4.32g(19.8mmol)及びパラホルムアルデヒド2.50gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−5)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−5)のMwは3,602であった。
Figure 0006907522
[実施例6]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール17.5g(60.4mmol)、1−ヒドロキシピレン8.78g(40.2mmol)、フェノール9.47g(100.6mmol)及びパラホルムアルデヒド4.76gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記重合体(a−6)を合成した。得られた重合体(a−6)のMwは4,895であった。
Figure 0006907522
[実施例7]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール15.2g(52.5mmol)、1−ヒドロキシピレン7.63g(35.0mmol)、1−ナフトール12.6g(87.5mmol)及びパラホルムアルデヒド4.52g(150.4mmol)に変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−7)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−7)のMwは3,363であった。
Figure 0006907522
[実施例8]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−{1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン}ビスフェノール7.88g(18.6mmol)、1−ヒドロキシピレン8.10g(37.1mmol)、1−ナフトール18.7g(129.9mmol)及びパラホルムアルデヒド5.29g(176.3mmol)に変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより下記式(a−8)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−8)のMwは3,125であった。
Figure 0006907522
[実施例9]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gをビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン16.9g(48.0mmol)、1−ヒドロキシピレン6.98g(32.0mmol)、1−ナフトール11.5g(80.0mmol)及びパラホルムアルデヒド4.56g(152.0mmol)に変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−9)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−9)のMwは2,885であった。
Figure 0006907522
[実施例10]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール15.3g(52.6mmol)、ピレン7.09g(35.1mmol)、1−ナフトール12.6g(87.6mmol)及びパラホルムアルデヒド5.00g(166.5mmol)に変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−10)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−10)のMwは2,646であった。
Figure 0006907522
[実施例11]
温度計、コンデンサー及び機械式攪拌機を備えた3口フラスコに、窒素下で4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール13.3g(45.9mmol)、1−ナフトール6.61g(45.9mmol)及び1−ホルミルピレン20.8g(90.1mmol)を仕込んだ。次に60gのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を加えて溶解させた後、p−トルエンスルホン酸一水和物4.40g(23.1mmol)を添加し、130℃で8時間攪拌して重合した。その後、重合反応液を多量のメタノール/水(70/30(質量比))混合溶液中に投入し、沈殿した化合物をろ過して、下記式(a−11)で表される重合体を得た。得られた重合体(a−11)のMwは1,445であった。
Figure 0006907522
[実施例12]
実施例11における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール13.3g(45.9mmol)、1−ナフトール6.61g(45.9mmol)及び1−ホルミルピレン20.8g(90.1mmol)を4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール19.5g(67.1mmol)、1−ヒドロキシピレン6.28g(28.8mmol)、1−ナフトール8.40g(58.2mmol)及び1−ナフトアルデヒド14.2g(91.1mmol)に変更した以外は実施例11と同様の反応スキームにより、下記式(a−12)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−12)のMwは2,202であった。
Figure 0006907522
[実施例138]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール28.7g(99.0mmol)、ビスナフトールフルオレン11.1g(24.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.28gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−13)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−13)のMwは4,820であった。
Figure 0006907522
[実施例139]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gを4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール28.7g(99.0mmol)、2,7−ジヒドロキシナフタレン3.4g(24.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.28gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(a−14)で表される重合体を合成した。得られた重合体(a−14)のMwは3,510であった。
Figure 0006907522
[実施例13]
温度計、コンデンサー及び機械式攪拌機を備えた3口フラスコに、窒素下で上記得られた重合体(a−1)20g、N,N−ジメチルアセトアミド80g及び炭酸カリウム22.2g(161mmol)を仕込んだ。次に80℃に加温し、臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を添加した後、6時間攪拌して反応を行った。その後、反応溶液にメチルイソブチルケトン40g及び水80gを添加して分液操作を行った後、有機相を多量のメタノール中に投入し、沈殿した化合物をろ過することで、下記式(A−1)で表される重合体を得た。得られた重合体(A−1)のMwは4,768であった。
Figure 0006907522
[実施例14]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−2)20g、炭酸カリウム21.2g(153mmol)及び臭化プロパルギル18.2g(153mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−2)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−2)のMwは3,221であった。
Figure 0006907522
[実施例15]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−3)20g、炭酸カリウム20.5g(148mmol)及び臭化プロパルギル17.7g(148mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−3)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−3)のMwは4,426であった。
Figure 0006907522
[実施例16]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−4)20g、炭酸カリウム20.1g(146mmol)及び臭化プロパルギル17.3g(146mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−4)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−4)のMwは4,503であった。
Figure 0006907522
[実施例17]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−5)20g、炭酸カリウム21.3g(154mmol)及び臭化プロパルギル18.4g(154mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−5)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−5)のMwは4,121であった。
Figure 0006907522
[実施例18]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−6)20g、炭酸カリウム21.7g(157mmol)及び臭化プロパルギル18.7g(157mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−6)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−6)のMwは5,801であった。
Figure 0006907522
[実施例19]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−7)20g、炭酸カリウム18.9g(136mmol)及び臭化プロパルギル16.2g(136mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−7)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−7)のMwは3,820であった。
Figure 0006907522
[実施例20]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−8)20g、炭酸カリウム18.5g(134mmol)及び臭化プロパルギル15.9g(134mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−8)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−8)のMwは3,536であった。
Figure 0006907522
[実施例21]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−9)20g、炭酸カリウム17.2g(125mmol)及び臭化プロパルギル14.8g(125mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−9)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−9)のMwは3,262であった。
Figure 0006907522
[実施例22]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−10)20g、炭酸カリウム14.8g(107mmol)及び臭化プロパルギル12.7g(107mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより下記式(A−10)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−10)のMwは2,967であった。
Figure 0006907522
[実施例23]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−11)20g、炭酸カリウム10.2g(74.0mmol)及び臭化プロパルギル8.80g(74.0mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−11)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−11)のMwは1,627であった。
Figure 0006907522
[実施例24]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−12)20g、炭酸カリウム12.6g(90.9mmol)及び臭化プロパルギル10.8g(90.9mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−12)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−12)のMwは2,419であった。
Figure 0006907522
[実施例25]
実施例19における臭化プロパルギル16.2g(136mmol)を臭化シアノメチル16.4g(136mmol)に変更した以外は実施例19と同様の反応スキームにより、下記式(A−13)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−13)のMwは3,995であった。
Figure 0006907522
[実施例140]
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−13)24g、炭酸カリウム20.5g(148mmol)及び臭化プロパルギル17.7g(148mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−14)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−14)のMwは5,293であった。
Figure 0006907522
実施例13における重合体(a−1)20g、炭酸カリウム22.2g(161mmol)及び臭化プロパルギル19.1g(161mmol)を重合体(a−14)18g、炭酸カリウム20.5g(148mmol)及び臭化プロパルギル17.7g(148mmol)に変更した以外は実施例13と同様の反応スキームにより、下記式(A−15)で表される重合体を合成した。得られた重合体(A−15)のMwは3,854であった。
Figure 0006907522
[合成例1]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gをm−クレゾール33.9g(313mmol)及びパラホルムアルデヒド6.89gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(c−2)で表される重合体を合成した。得られた重合体(c−1)のMwは2,420であった。
Figure 0006907522
[合成例2]
実施例1における4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール34.5g(118.9mmol)、フェノール2.80g(29.7mmol)及びパラホルムアルデヒド3.49gをビスフェノールフルオレン37.9g(108mmol)及びパラホルムアルデヒド2.86gに変更した以外は実施例1と同様の反応スキームにより、下記式(c−2)で表される重合体を合成した。得られた重合体(c−2)のMwは4,562であった。
Figure 0006907522
<レジスト下層膜形成用組成物の調製>
レジスト下層膜形成用組成物の調製に用いた[A]重合体以外の成分について以下に示す。
([B]溶媒)
B−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
([C]酸発生剤)
C−1:ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート(下記式(C−1)で表される化合物)
Figure 0006907522
([D]架橋剤)
D−1:1,3,4,6−テトラメトキシメチルグリコールウリル(下記式(D−1)で表される化合物)
Figure 0006907522
[実施例26]
[A]重合体としての(a−1)5質量部を[B]溶媒としての(B−1)94.5質量部に溶解した。得られた溶液を孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過して、レジスト下層膜形成用組成物(J−1)を調製した。
[実施例27〜56及び142〜145並びに比較例1及び2]
表1に示す種類及び量の各成分を使用した以外は実施例26と同様に操作して、各レジスト下層膜形成用組成物を調製した。表1中、「−」は該当する成分を使用しなかったことを示す。
Figure 0006907522
<レジスト下層膜の形成>
[実施例57〜106及び146〜149並びに比較例3〜6]
上記調製した各レジスト下層膜形成用組成物を、シリコンウエハ基板上に、スピンコート法により塗布した。その後、大気雰囲気下にて、220℃で60秒間加熱(焼成)し、厚み200nmのレジスト下層膜を形成して、基板上にレジスト下層膜が形成されたレジスト下層膜付き基板をそれぞれ得た(実施例57〜75並びに比較例3及び4)。また、実施例76〜106及び146〜149並びに比較例5及び6においては、400℃で90秒間加熱(焼成)を行ったレジスト下層膜付き基板を得た。
<段差基板上でのレジスト下層膜の形成>
上記調製した各レジスト下層膜形成用組成物を、70nmコンタクトホール、500nmdepthのシリコンウエハ段差基板(被加工基板)上に、スピンコート法により塗布した。その後、大気雰囲気下にて、220℃で60秒間加熱(焼成)し、厚み200nmのレジスト下層膜を形成して、基板上にレジスト下層膜が形成されたレジスト下層膜付き段差基板をそれぞれ得た(実施例57〜75並びに比較例3及び4)。また、実施例76〜106並びに比較例5及び6においては、400℃で90秒間加熱(焼成)を行ったレジスト下層膜付き段差基板を得た。
<評価>
上記得られたレジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜付き基板及びレジスト下層膜付き段差基板について以下の手順で各種評価を行った。評価結果を下記表2及び表3に示す。
[溶媒耐性]
上記得られたレジスト下層膜付き基板をシクロヘキサノン(室温)に1分間浸漬した。浸漬前後の平均膜厚を測定し、浸漬前の平均膜厚をX0、浸漬後の平均膜厚をXとして、(X−X0)×100/X0で求められる数値の絶対値を算出し、膜厚変化率(%)とした。溶媒耐性は、膜厚変化率が1%未満の場合は「A」(良好)と、1%以上5%未満の場合は「B」(やや良好)と、5%以上の場合は「C」(不良)と評価した。
[エッチング耐性]
上記得られたレジスト下層膜付き基板について、エッチング装置(東京エレクトロン社の「TACTRAS」)を用いて、CF/Ar=110/440sccm、PRESS.=30MT、HF RF=500W、LF RF=3000W、DCS=−150V、RDC=50%、30sec条件にて処理し、処理前後の平均膜厚から(nm/分)を算出し、比較例4に対する比率を算出した。エッチング耐性は、上記比率が0.95以上0.98未満の場合は「A」(極めて良好)と、0.98以上1.00未満の場合は「B」(良好)と、1.0以上の場合は「C」(不良)と評価した。
[耐熱性]
上記調製したレジスト下層膜形成用組成物を、直径8インチのシリコンウエハ上にスピンコートしてレジスト下層膜を形成し、レジスト下層膜付き基板を得た。このレジスト下層膜付き基板より粉体を回収し、この粉体を容器に入れ、加熱前の質量を測定した。次に、このレジスト下層膜を400℃で150秒間加熱した。その基板より粉体を回収した後、TG−DTA装置(NETZSCH社の「TG−DTA2000SR」)を用いて、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速度にて400℃まで加熱し、400℃における粉体の質量を測定した。そして、下記式により質量減少率(%)を測定し、この質量減少率を耐熱性の尺度とした。
={(m1−m2)/m1}×100
ここで、上記式中、Mは、質量減少率(%)であり、m1は、加熱前の質量(mg)であり、m2は、400℃における質量(mg)である。
耐熱性は、試料となる粉体の質量減少率が小さいほど、レジスト下層膜の加熱時に発生する昇華物やレジスト下層膜の分解物が少なく、良好である。すなわち、質量減少率が小さいほど、高い耐熱性であることを示す。耐熱性は、質量減少値が5%未満の場合は「A」(極めて良好)と、5%以上10%未満の場合は「B」(良好)と、10%以上の場合は「C」(不良)と評価した。
[埋め込み性]
上記得られたレジスト下層膜付き段差基板の断面形状を走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社の「S−4800」)にて観察し、埋め込み性不良(ボイド)の有無を評価した。ボイドが認められないものを「A」(良好)と、ボイドが認められるものを「B」(不良)と評価した。
Figure 0006907522
[エッジリンス性]
[実施例107〜137及び150〜153並びに比較例7及び8]
上記得られたレジスト下層膜形成用組成物を塗布した基板を1000rpmで回転させた状態で、上記基板のエッジ部分にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を15秒間ノズルより吐出させた。その後、上記基板を1000rpmで10秒間回転させた。上記得られた基板について、基板エッジ部分の残膜について評価した。残膜が認められないものを「A」(良好)と、残膜が認められるものを「B」(不良)と評価した。
Figure 0006907522
表2及び表3の結果から分かるように、実施例のレジスト下層膜形成用組成物によれば、PGMEA等を溶媒として用いることができ、エッジリンス性、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れるレジスト下層膜を形成することができる。
本発明のレジスト下層膜形成用組成物によれば、溶媒としてPGMEA等を用いることができ、エッジリンス性、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れるレジスト下層膜を形成することができる。本発明のレジスト下層膜は、エッジリンス性、溶媒耐性、エッチング耐性、耐熱性及び埋め込み性に優れている。本発明のパターニングされた基板の製造方法によれば、上記形成された優れたレジスト下層膜を用いることにより、優れたパターン形状を有するパターニングされた基板を得ることができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイスの製造等に好適に用いることができる。

Claims (7)

  1. レジスト下層膜形成用重合体と、有機溶媒とを含有し、
    上記レジスト下層膜形成用重合体が、
    下記式(1)で表され、主鎖が2分子から形成されている第1繰り返し単位と、
    上記第1繰り返し単位とは異なる繰り返し単位であって、下記式(2)で表される第2繰り返し単位と
    を有するレジスト下層膜形成用組成物。
    Figure 0006907522
    (式(1)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6〜30のアレーンジイル基である。Rは、置換又は非置換の炭素数1〜30の2価の炭化水素基である。nは、0又は1である。 は、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜30のアリール基である。は、置換又は非置換の炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。)
    Figure 0006907522
    (式(2)中、Arは、置換又は非置換の炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基であり、上記2価の芳香族炭化水素基は、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ピレンジイル基、クリセンジイル基、テトラセンジイル基、ペリレンジイル基、ペンタセンジイル基、又はフルオレンジイル基である。Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。)
  2. 上記レジスト下層膜形成用重合体が、ヒドロキシ基、アルコキシ基、炭素−炭素二重結合を含む1価の基、炭素−炭素三重結合を含む1価の基及びシアノ基を含む1価の基から選ばれる少なくとも1種を有する請求項1に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  3. 上記炭素−炭素三重結合を含む1価の基がプロパルギルオキシ基である請求項に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  4. 上記レジスト下層膜形成用重合体の重量平均分子量が1,000以上10,000以下である請求項1から請求項のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成用組成物。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成用組成物から形成されるレジスト下層膜。
  6. 基板の一方の面側にレジスト下層膜を形成する工程と、
    上記レジスト下層膜の基板とは反対の面側にレジストパターンを形成する工程と、
    上記レジストパターンをマスクとした複数回のエッチングにより基板にパターンを形成する工程と
    を備え、
    上記レジスト下層膜を請求項1から請求項のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成用組成物により形成するパターニングされた基板の製造方法。
  7. 下記式(3)で表される化合物と下記式(4)で表される化合物とを反応させる工程
    を備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成用組成物の製造方法。
    Figure 0006907522
    (式(3)中、Ar1’及びAr3’は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6〜30のアリール基である。Arは、置換又は非置換の炭素数6〜30のアレーンジイル基である。Rは、炭素数1〜30の2価の炭化水素基である。nは、0又は1である。 は、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは非置換の炭素数6〜30のアリール基である。は、置換又は非置換の炭素数6〜30の1価の芳香族炭化水素基である。
    式(4)中、Rは、水素原子又は置換若しくは非置換の炭素数1〜30の1価の炭化水素基である。)
JP2016243826A 2016-01-08 2016-12-15 レジスト下層膜形成用組成物及びその製造方法、レジスト下層膜並びにパターニングされた基板の製造方法 Active JP6907522B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016002993 2016-01-08
JP2016002993 2016-01-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017125182A JP2017125182A (ja) 2017-07-20
JP6907522B2 true JP6907522B2 (ja) 2021-07-21

Family

ID=59364906

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016243826A Active JP6907522B2 (ja) 2016-01-08 2016-12-15 レジスト下層膜形成用組成物及びその製造方法、レジスト下層膜並びにパターニングされた基板の製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6907522B2 (ja)
KR (1) KR102676176B1 (ja)
TW (1) TWI652548B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI783115B (zh) * 2018-02-14 2022-11-11 日商富士軟片股份有限公司 試劑盒、壓印用下層膜形成組成物、圖案形成方法、半導體器件的製造方法
WO2019167704A1 (ja) * 2018-02-28 2019-09-06 Jsr株式会社 基材表面の修飾方法、組成物及び重合体
KR102244470B1 (ko) * 2018-07-18 2021-04-23 삼성에스디아이 주식회사 중합체, 유기막 조성물 및 패턴 형성 방법
KR102133296B1 (ko) 2019-11-22 2020-07-13 박찬정 화물차용 무동력식 상차장치
WO2022030468A1 (ja) * 2020-08-05 2022-02-10 日産化学株式会社 レジスト下層膜形成組成物
KR20220138243A (ko) * 2021-04-05 2022-10-12 삼성에스디아이 주식회사 하드마스크 조성물, 하드마스크 층 및 패턴 형성 방법
JPWO2022270484A1 (ja) * 2021-06-24 2022-12-29

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3424341B2 (ja) * 1994-04-11 2003-07-07 住友化学工業株式会社 感光性樹脂組成物
JP3722121B2 (ja) * 1994-04-11 2005-11-30 住友化学株式会社 感光性樹脂組成物
JP4956878B2 (ja) * 2001-08-23 2012-06-20 三菱化学株式会社 多価フェノール化合物と該化合物を用いたエポキシ樹脂用硬化剤、及びエポキシ樹脂組成物
JP3914493B2 (ja) 2002-11-27 2007-05-16 東京応化工業株式会社 多層レジストプロセス用下層膜形成材料およびこれを用いた配線形成方法
WO2009119201A1 (ja) * 2008-03-28 2009-10-01 Jsr株式会社 レジスト下層膜及びレジスト下層膜形成用組成物並びにレジスト下層膜形成方法
KR101400182B1 (ko) * 2009-12-31 2014-05-27 제일모직 주식회사 포토레지스트 하층막용 조성물 및 이를 이용하는 반도체 소자의 제조 방법
KR101344794B1 (ko) * 2009-12-31 2014-01-16 제일모직주식회사 레지스트 하층막용 방향족 고리 함유 중합체 및 이를 포함하는 레지스트 하층막 조성물
JP5485188B2 (ja) * 2011-01-14 2014-05-07 信越化学工業株式会社 レジスト下層膜材料及びこれを用いたパターン形成方法
US9110373B2 (en) * 2011-06-03 2015-08-18 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Phenolic resin and material for forming underlayer film for lithography
JP2014157169A (ja) * 2011-06-24 2014-08-28 Nissan Chem Ind Ltd ポリヒドロキシベンゼンノボラック樹脂を含むレジスト下層膜形成組成物
KR102120145B1 (ko) * 2012-09-10 2020-06-08 제이에스알 가부시끼가이샤 레지스트 하층막 형성용 조성물 및 패턴 형성 방법
WO2014141740A1 (ja) * 2013-03-14 2014-09-18 Dic株式会社 変性ノボラック型フェノール樹脂、レジスト材料、塗膜及びレジスト永久膜
JP5913191B2 (ja) * 2013-05-08 2016-04-27 信越化学工業株式会社 レジスト下層膜形成方法及びパターン形成方法
TWI668252B (zh) * 2014-12-02 2019-08-11 日商迪愛生股份有限公司 Resist agent underlayer film forming composition and resist underlayer film

Also Published As

Publication number Publication date
KR102676176B1 (ko) 2024-06-19
KR20170083492A (ko) 2017-07-18
TWI652548B (zh) 2019-03-01
TW201725451A (zh) 2017-07-16
JP2017125182A (ja) 2017-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6907522B2 (ja) レジスト下層膜形成用組成物及びその製造方法、レジスト下層膜並びにパターニングされた基板の製造方法
JP6711104B2 (ja) レジスト下層膜形成方法及びパターン形成方法
KR102456399B1 (ko) 레지스트 하층막 형성용 조성물, 레지스트 하층막 및 그의 형성 방법 그리고 패터닝된 기판의 제조 방법
JP6264246B2 (ja) 膜形成用組成物、膜、パターンが形成された基板の製造方法及び化合物
JP6641879B2 (ja) レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びパターニングされた基板の製造方法
JPWO2013080929A1 (ja) 多層レジストプロセスに用いられるレジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びその形成方法、並びにパターン形成方法
JP7041358B2 (ja) 膜形成用組成物、膜、レジスト下層膜の形成方法、パターニングされた基板の製造方法及び化合物
JP6997373B2 (ja) レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びパターニングされた基板の製造方法
JP7029070B2 (ja) レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びその形成方法並びにパターニングされた基板の製造方法
JP6885281B2 (ja) レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜、レジスト下層膜の形成方法、及びパターニングされた基板の製造方法
WO2021187599A1 (ja) 組成物、レジスト下層膜の形成方法及びレジストパターン形成方法
JP7272364B2 (ja) レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜及びその形成方法、パターン形成方法並びに化合物及びその製造方法
KR102469461B1 (ko) 막 형성용 조성물, 막, 패턴이 형성된 기판의 제조 방법 및 화합물
JP7439823B2 (ja) レジスト下層膜形成用組成物、レジスト下層膜、レジスト下層膜の形成方法及びパターニングされた基板の製造方法
WO2023021971A1 (ja) レジスト下層膜の形成方法、半導体基板の製造方法、レジスト下層膜形成用組成物及びレジスト下層膜
TWI815981B (zh) 多層抗蝕劑製程用底層膜形成組成物及圖案形成方法
TWI680119B (zh) 膜形成用組成物、膜、形成有圖案的基板的製造方法及化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6907522

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250