JP2012203301A - プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のアライメント方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents

プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のアライメント方法、及び表示用パネル基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マスクのパターンの一部を画像取得装置で覆うことなく、アライメントマークの画像を取得して、マスクと基板との位置合わせを行い、露光時の画像取得装置の退避を不要にして、タクトタイムを短縮する。
【解決手段】ミラー51c及び画像取得装置51aを有する複数の画像取得ユニット51を設け、各画像取得ユニット51のミラー51cをマスク2に設けられたアライメントマーク2aの上空に配置して、マスク2及び基板1に設けられたアライメントマーク2a,1aの像を各画像取得ユニット51のミラー51cの表面に映し、各画像取得ユニット51のミラー51cの表面に映したアライメントマーク2a,1aの画像を各画像取得ユニット51の画像取得装置51aで取得する。マスク2のアライメントマーク2aの位置へ照射される露光光を、各画像取得ユニット51のミラー51cの裏面で遮断する。
【選択図】図9

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のアライメント方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に、CCDカメラ等の画像取得装置によりマスク及び基板のアライメントマークの画像を取得して、マスクと基板との位置合わせを行うプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置のアライメント方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
例えば、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造において、基板上に形成されたブラックマトリクスの上に着色パターンを露光する際の様に、基板に形成された下地パターンの上に新たなパターンを露光する場合、新たに露光するパターンが下地パターンからずれない様に、マスクと基板との位置合わせを精度良く行う必要がある。従来、主に大型の基板の露光に用いられるプロキシミティ方式では、マスク及び基板の下地パターンに複数のアライメントマークをそれぞれ設け、CCDカメラ等の画像取得装置によりマスク及び基板の下地パターンのアライメントマークの画像を取得し、画像処理により両者の位置ずれを検出して、マスクと基板との位置合わせを行っていた。なお、この様なプロキシミティ露光装置として、特許文献1に記載のものがある。
特開2007−256581号公報
アライメントマークは、マスクと基板との位置合わせを精度良く行ってパターンの位置ずれを抑制するために、露光するパターンに近接して配置されている。従来、アライメントマークの画像を取得するCCDカメラ等の画像取得装置は、マスクのアライメントマークの上空に配置されており、マスク上のパターンとアライメントマークとの間隔に比べて寸法が格段に大きいため、そのままでは、露光光が照射される上空から見て、マスクのパターンの一部が画像取得装置で覆われて隠れてしまう。そこで、従来は、画像取得装置によりアライメントマークの画像を取得した後、露光を行う際に、ボールねじ及びモータ等の移動機構を用いて、画像取得装置を露光光が照射される露光範囲の外側に退避させていた。そのため、画像取得装置の移動に時間が掛かって、タクトタイムが長くなるという問題があった。
また、マスクのアライメントマークは、露光光が照射される露光範囲内に設けられており、そのままでは、マスクのアライメントマークが基板に露光されてしまう。そのため、従来は、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を遮断する小型のシャッターを設け、このシャッターを画像取得装置の退避に合わせて、マスクのアライメントマークの上空へ移動する必要があった。
本発明の課題は、マスクのパターンの一部を画像取得装置で覆うことなく、アライメントマークの画像を取得して、マスクと基板との位置合わせを行い、露光時の画像取得装置の退避を不要にして、タクトタイムを短縮することである。さらに、本発明の課題は、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を遮断するシャッターの移動も不要にすることである。また、本発明の課題は、表示用パネル基板を高いスループットで製造することである。
本発明のプロキシミティ露光装置は、マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、マスクホルダとチャックとを相対的に移動するステージとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、マスク及び基板に設けられた複数のアライメントマークの画像を取得して、画像信号を出力する複数の画像取得ユニットと、各画像取得ユニットを移動する複数の画像取得ユニット移動手段と、各画像取得ユニットが出力した画像信号を処理して、アライメントマークの位置を検出する画像処理装置と、画像処理装置が検出したマスクのアライメントマークの位置及び基板のアライメントマークの位置に基づき、ステージによりマスクホルダとチャックとを相対的に移動して、マスクと基板との位置合わせを行う制御手段とを備え、各画像取得ユニットが、マスクのアライメントマークの上空に配置され、マスクのアライメントマーク及び基板のアライメントマークの像を表面に映し、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を裏面で遮断するミラーと、ミラーの表面に映ったアライメントマークの画像を取得する画像取得装置とを有するものである。
また、本発明のプロキシミティ露光装置のアライメント方法は、マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、マスクホルダとチャックとを相対的に移動するステージとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のアライメント方法であって、ミラー及び画像取得装置を有する複数の画像取得ユニットを設け、各画像取得ユニットのミラーをマスクに設けられたアライメントマークの上空に配置して、マスク及び基板に設けられたアライメントマークの像を各画像取得ユニットのミラーの表面に映し、各画像取得ユニットのミラーの表面に映したアライメントマークの画像を各画像取得ユニットの画像取得装置で取得し、各画像取得ユニットの画像取得装置が出力した画像信号を処理して、アライメントマークの位置を検出し、検出したマスクのアライメントマークの位置及び基板のアライメントマークの位置に基づき、ステージによりマスクホルダとチャックとを相対的に移動して、マスクと基板との位置合わせを行い、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を、各画像取得ユニットのミラーの裏面で遮断するものである。
各画像取得ユニットのミラーの寸法は、マスクのパターンを覆わない程度に小さく済み、従来の様に、マスクのパターンの一部が画像取得装置で覆われて隠れることがない。従って、露光時の画像取得装置の退避が不要となって、タクトタイムが短縮される。さらに、露光時に、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を、各画像取得ユニットのミラーの裏面で遮断するので、従来の様に、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を遮断するシャッターを、画像取得装置の退避に合わせて、マスクのアライメントマークの上空へ移動する必要がない。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、各画像取得ユニットの画像取得装置を各画像取得ユニットのミラーと独立して移動して、各画像取得ユニットの画像取得装置の焦点を、マスクのアライメントマーク又は基板のアライメントマークに合わせる複数の焦点調節手段を備えたものである。また、本発明のプロキシミティ露光装置のアライメント方法は、各画像取得ユニットの画像取得装置を各画像取得ユニットのミラーと独立して移動して、各画像取得ユニットの画像取得装置の焦点を、マスクのアライメントマーク又は基板のアライメントマークに合わせるものである。
各画像取得ユニットの画像取得装置を各画像取得ユニットのミラーと独立して移動して、各画像取得ユニットの画像取得装置の焦点を、マスクのアライメントマーク又は基板のアライメントマークに合わせるので、マスクと基板とのギャップが大きくても、分解能が高く焦点深度が浅い画像取得装置を用いて、マスクのアライメントマーク及び基板のアライメントマークの画像を高解像度で取得し、マスクのアライメントマークの位置及び基板のアライメントマークの位置を精度良く検出して、マスクと基板との位置合わせを精度良く行うことができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置のアライメント方法を用いてマスクと基板との位置合わせを行って、基板の露光を行うものである。露光時の画像取得装置の退避が不要となって、タクトタイムが短縮されるので、表示用パネル基板が高いスループットで製造される。
本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のアライメント方法によれば、各画像取得ユニットのミラーをマスクに設けられたアライメントマークの上空に配置して、マスク及び基板に設けられたアライメントマークの像を各画像取得ユニットのミラーの表面に映し、各画像取得ユニットのミラーの表面に映したアライメントマークの画像を各画像取得ユニットの画像取得装置で取得することにより、マスクのパターンの一部を画像取得装置で覆うことなく、アライメントマークの画像を取得して、マスクと基板との位置合わせを行い、露光時の画像取得装置の退避を不要にして、タクトタイムを短縮することができる。さらに、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を、各画像取得ユニットのミラーの裏面で遮断することにより、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を遮断するシャッターの移動も不要にすることができる。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置のアライメント方法によれば、各画像取得ユニットの画像取得装置を各画像取得ユニットのミラーと独立して移動して、各画像取得ユニットの画像取得装置の焦点を、マスクのアライメントマーク又は基板のアライメントマークに合わせることにより、マスクと基板とのギャップが大きくても、分解能が高く焦点深度が浅い画像取得装置を用いて、マスクのアライメントマーク及び基板のアライメントマークの画像を高解像度で取得し、マスクのアライメントマークの位置及び基板のアライメントマークの位置を精度良く検出して、マスクと基板との位置合わせを精度良く行うことができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、露光時の画像取得装置の退避を不要にして、タクトタイムを短縮することができるので、表示用パネル基板を高いスループットで製造することができる。
本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の上面図である。 チャックを露光位置へ移動した状態を示す側面図である。 マスクのアライメントマークを示す図である。 基板のアライメントマークを示す図である。 図6(a)はカメラユニット移動機構及び焦点調節機構の上面図、図6(b)は同側面図である。 本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のアライメント方法を説明する図である。 本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のアライメント方法を説明する図である。 本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のアライメント方法を説明する図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
図1は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の上面図である。プロキシミティ露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック支持台9、チャック10、マスクホルダ20、画像処理装置50、カメラユニット51、カメラユニット移動機構、焦点調節機構、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70を含んで構成されている。なお、図1では、カメラユニット移動機構、及び焦点調節機構が省略されている。また、図2では、画像処理装置50、カメラユニット移動機構、焦点調節機構、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70が省略されている。プロキシミティ露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、露光光を照射する照射光学系、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1及び図2において、チャック10は、基板1のロード及びアンロードを行うロード/アンロード位置にある。ロード/アンロード位置において、図示しない基板搬送ロボットにより、基板1がチャック10へ搬入され、また基板1がチャック10から搬出される。チャック10への基板1のロード及びチャック10からの基板1のアンロードは、チャック10に設けた複数の突き上げピンを用いて行われる。突き上げピンは、チャック10の内部に収納されており、チャック10の内部から上昇して、基板1をチャック10にロードする際、基板搬送ロボットから基板1を受け取り、基板1をチャック10からアンロードする際、基板搬送ロボットへ基板1を受け渡す。チャック10は、基板1の裏面を真空吸着して支持する。基板1の表面には下地パターンが形成され、下地パターンの上にはフォトレジストが塗布されている。
図3は、チャックを露光位置へ移動した状態を示す側面図である。なお、図3では、画像処理装置50、カメラユニット移動機構、焦点調節機構、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70が省略されている。露光位置の上空には、マスク2を保持するマスクホルダ20が設置されている。図2において、マスクホルダ20には、露光光が通過する開口20aが設けられており、マスクホルダ20は、開口20aの周囲に設けられた図示しない吸着溝により、マスク2の周辺部を真空吸着して保持する。マスクホルダ20に保持されたマスク2の上空には、図示しない照射光学系が配置されている。露光時、照射光学系からの露光光がマスク2を透過して基板1へ照射されることにより、マスク2のパターンが基板1の表面に転写され、基板1上にパターンが形成される。
図1及び図3において、チャック10は、チャック支持台9を介してθステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向(図1及び図3の図面横方向)へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向(図1及び図3の図面奥行き方向)へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。チャック支持台9は、θステージ8に搭載され、チャック10の裏面を複数個所で支持する。Xステージ5、Yステージ7、及びθステージ8には、ボールねじ及びモータや、リニアモータ等の図示しない駆動機構が設けられており、各駆動機構は、図1のステージ駆動回路60により駆動される。
Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10は、ロード/アンロード位置と露光位置との間を移動される。ロード/アンロード位置において、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1のプリアライメントが行われる。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10に搭載された基板1のXY方向へのステップ移動が行われる。また、図示しないZ−チルト機構によりマスクホルダ20をZ方向(図3の図面上下方向)へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせが行われる。そして、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、マスク2と基板1との位置合わせが行われる。図1において、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、θステージ8のθ方向への回転、Xステージ5のX方向への移動、及びYステージ7のY方向への移動を行う。
なお、本実施の形態では、マスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行っているが、チャック支持台9にZ−チルト機構を設けて、チャック10をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板1とのギャップ合わせを行ってもよい。また、本実施の形態では、Xステージ5及びYステージ7によりチャック10をXY方向へ移動することにより、マスク2と基板1との位置合わせを行っているが、マスクホルダ20をXY方向へ移動するステージを設けて、マスクホルダ20をXY方向へ移動することにより、マスク2と基板1との位置合わせを行ってもよい。
図4は、マスクのアライメントマークを示す図である。マスク2の基板1と向かい合う面(下面)には、アライメントマーク2aが4箇所に設けられている。図5は、基板のアライメントマークを示す図である。図5は、基板1の一面を破線で区分けした4つの露光領域に分けて露光する例を示している。基板1の表面の各露光領域には、下地パターンが形成されている。下地パターンには、マスク2のアライメントマーク2aの位置に対応する位置に、アライメントマーク1aがそれぞれ設けられている。アライメントマーク1a,2aの位置は、基板1の露光領域の大きさによって異なる。
図2において、マスク2の上空には、4つのカメラユニット51が設置されている。各カメラユニット51は、アライメントマーク1a,2aの位置に応じて、図示しないカメラユニット移動機構により、マスクホルダ20の上空の所定の位置へそれぞれ移動される。基板1のアライメントマーク1aの位置は、下地パターンを形成したときの露光条件によりばらつきが発生するので、各カメラユニット51の位置は、マスク2のアライメントマーク2aの位置を基準に決定される。
図6(a)はカメラユニット移動機構及び焦点調節機構の上面図、図6(b)は同側面図である。カメラユニット51は、CCDカメラ51a、レンズ51b、及びミラー51cを含んで構成されている。カメラユニット移動機構は、Xガイド54、Xステージ55、Yガイド56、Yステージ57、モータ81,86、軸継手82,87、軸受83,88、ボールねじ84a,89a、及びナット84b,89bを含んで構成されている。焦点調節機構は、Xガイド58、焦点調節用テーブル59、モータ91、軸継手92、軸受93、ボールねじ94a、及びナット94bを含んで構成されている。
露光位置の上空には、カメラユニット移動機構が設置されるトップフレーム53が設けられており、トップフレーム53には、開口53aが形成されている。トップフレーム53の上面には、Xガイド54が設けられており、Xガイド54には、Xステージ55が搭載されている。また、トップフレーム53の上面には、モータ81が設置されており、モータ81は、図1の主制御装置70により駆動される。モータ81の回転軸は、軸継手82によりボールねじ84aに接続されており、ボールねじ84aは、軸受83により回転可能に支持されている。Xステージ55の下面には、ボールねじ84aにより移動されるナット84bが取り付けられており、Xステージ55は、モータ81の回転により、Xガイド54に沿ってX方向へ移動される。
Xステージ55の上面には、Yガイド56が設けられており、Yガイド56には、Yステージ57が搭載されている。また、Xステージ55の上面には、モータ86が設置されており、モータ86は、図1の主制御装置70により駆動される。モータ86の回転軸は、軸継手87によりボールねじ89aに接続されており、ボールねじ89aは、軸受88により回転可能に支持されている。Yステージ57の下面には、ボールねじ89aにより移動されるナット89bが取り付けられており、Yステージ57は、モータ86の回転により、Yガイド56に沿ってY方向へ移動される。
Xステージ55のX方向への移動及びYステージ57のY方向への移動により、カメラユニット51はXY方向へ移動される。図1の主制御装置70は、マスク2のアライメントマーク2aの位置に応じ、モータ81,86を制御して、各カメラユニット51を所定の位置へそれぞれ移動する。
Yステージ57の上面には、Xガイド58が設けられており、Xガイド58には、焦点調節用テーブル59が搭載されている。また、Yステージ57の上面には、モータ91が設置されており、モータ91は、図1の主制御装置70により駆動される。モータ91の回転軸は、軸継手92によりボールねじ94aに接続されており、ボールねじ94aは、軸受93により回転可能に支持されている。焦点調節用テーブル59の下面には、ボールねじ94aにより移動されるナット94bが取り付けられており、焦点調節用テーブル59は、モータ91の回転により、Xガイド58に沿ってX方向へ移動される。
また、Yステージ57の上面には、ミラー支持台95が取り付けられている。ミラー支持台95は、カメラユニット51のミラー51cを、トップフレーム53の開口53aの上方で支持している。そして、焦点調節用テーブル59の上面には、カメラユニット51のCCDカメラ51a及びレンズ51bが搭載されている。焦点調節用テーブル59のX方向への移動により、カメラユニット51のCCDカメラ51aの焦点が調節される。
以下、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のアライメント方法について説明する。図7〜図9は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置のアライメント方法を説明する図である。なお、図7〜図9では、カメラユニット移動機構のYステージ57より下の部分が省略されている。図6において、各カメラユニット移動機構は、主制御装置70の制御により、各カメラユニット51をXY方向へ移動して、図7〜図9に示す様に、各カメラユニット51のミラー51cを、マスク2のアライメントマーク2aの上空に配置する。図7及び図8において、マスク2のアライメントマーク2aの上空に配置されたミラー51cは、マスク2のアライメントマーク2a及び基板1のアライメントマーク1aの像を表面に映す。
図7において、マスク2のアライメントマーク2aの画像を取得するとき、焦点調節機構は、主制御装置70の制御により、焦点調節用テーブル59をX方向へ移動して、カメラユニット51のCCDカメラ51aの焦点を、マスク2のアライメントマーク2aに合わせる。CCDカメラ51aは、マスク2のアライメントマーク2aに焦点が合った状態で、ミラー51cに映ったマスク2のアライメントマーク2aの画像を取得し、画像信号を図1の画像処理装置50へ出力する。
図8において、基板1のアライメントマーク1aの画像を取得するとき、焦点調節機構は、主制御装置70の制御により、焦点調節用テーブル59を矢印方向へ移動して、カメラユニット51のCCDカメラ51aの焦点を、基板1のアライメントマーク1aに合わせる。CCDカメラ51aは、基板1のアライメントマーク1aに焦点が合った状態で、ミラー51cに映った基板1のアライメントマーク1aの画像を取得し、画像信号を図1の画像処理装置50へ出力する。
図1において、画像処理装置50は、各カメラユニット51のCCDカメラ51aが出力した画像信号を処理し、予め登録した画像と各カメラユニット51のCCDカメラ51aにより取得した画像とを比較して、マスク2のアライメントマーク2aの位置及び基板1のアライメントマーク1aの位置を検出する。主制御装置70は、画像処理装置50が検出したマスク2のアライメントマーク2aの位置及び基板1のアライメントマーク1aの位置に基づき、ステージ駆動回路60を制御し、Xステージ5及びYステージ7によりチャック10を移動して、マスク2と基板1との位置合わせを行う。
各カメラユニット51のCCDカメラ51aを各カメラユニット51のミラー51cと独立して移動して、各カメラユニット51のCCDカメラ51aの焦点を、マスク2のアライメントマーク2a又は基板1のアライメントマーク1aに合わせるので、マスク2と基板1とのギャップが大きくても、分解能が高く焦点深度が浅いCCDカメラを用いて、マスク2のアライメントマーク2a及び基板1のアライメントマーク1aの画像を高解像度で取得し、マスク2のアライメントマーク2aの位置及び基板1のアライメントマーク1aの位置を精度良く検出して、マスク2と基板1との位置合わせを精度良く行うことができる。
図9において、露光時、マスク2の上空の図示しない照射光学系から、マスク2へ露光光が照射される。なお、図9では、照射光学系から照射された露光光が灰色で示されている。このとき、マスク2のアライメントマーク2aの上空に配置されたミラー51cは、マスク2のアライメントマーク2aの位置へ照射される露光光を裏面で遮断する。
図7〜図9に示す様に、各カメラユニット51のミラー51cの寸法は、マスク2のパターン2bを覆わない程度に小さく済み、従来の様に、マスク2のパターン2bの一部がCCDカメラ等の画像取得装置で覆われて隠れることがない。従って、露光時の画像取得装置の退避が不要となって、タクトタイムが短縮される。さらに、露光時に、マスク2のアライメントマーク2aの位置へ照射される露光光を、各カメラユニット51のミラー51cの裏面で遮断するので、従来の様に、マスク2のアライメントマーク2aの位置へ照射される露光光を遮断するシャッターを、画像取得装置の退避に合わせて、マスクのアライメントマークの上空へ移動する必要がない。
なお、図7及び図8では、マスク2のアライメントマーク2aの画像を取得した後、基板1のアライメントマーク1aの画像を取得しているが、基板1のアライメントマーク1aの画像を取得した後、マスク2のアライメントマーク2aの画像を取得してもよい。
以上説明した実施の形態によれば、各カメラユニット51のミラー51cをマスク2に設けられたアライメントマーク2aの上空に配置して、マスク2及び基板1に設けられたアライメントマーク2a,1aの像を各カメラユニット51のミラー51cの表面に映し、各カメラユニット51のミラー51cの表面に映したアライメントマーク2a,1aの画像を各カメラユニット51のCCDカメラ51aで取得することにより、マスク2のパターン2bの一部をCCDカメラ51aで覆うことなく、アライメントマーク2a,1aの画像を取得して、マスク2と基板1との位置合わせを行い、露光時のCCDカメラ51aの退避を不要にして、タクトタイムを短縮することができる。さらに、マスク2のアライメントマーク2aの位置へ照射される露光光を、各カメラユニット51のミラー51cの裏面で遮断することにより、マスク2のアライメントマーク2aの位置へ照射される露光光を遮断するシャッターの移動も不要にすることができる。
さらに、各カメラユニット51のCCDカメラ51aを各カメラユニット51のミラー51cと独立して移動して、各カメラユニット51のCCDカメラ51aの焦点を、マスク2のアライメントマーク2a又は基板1のアライメントマーク1aに合わせることにより、マスク2と基板1とのギャップが大きくても、分解能が高く焦点深度が浅いCCDカメラを用いて、マスク2のアライメントマーク2a及び基板1のアライメントマーク1aの画像を高解像度で取得し、マスク2のアライメントマーク2aの位置及び基板1のアライメントマーク1aの位置を精度良く検出して、マスク2と基板1との位置合わせを精度良く行うことができる。
本発明のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、本発明のプロキシミティ露光装置のアライメント方法を用いてマスクと基板との位置合わせを行って、基板の露光を行うことにより、露光時の画像取得装置の退避を不要にして、タクトタイムを短縮することができるので、表示用パネル基板を高いスループットで製造することができる。
例えば、図10は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、プロキシミティ露光装置や投影露光装置等を用いて、マスクのパターンをフォトレジスト膜に転写する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図11は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図10に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図11に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明のプロキシミティ露光装置又は本発明のプロキシミティ露光装置のアライメント方法を適用することができる。
1 基板
1a,2a アライメントマーク
2 マスク
2b パターン
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 チャック支持台
10 チャック
20 マスクホルダ
20a 開口
50 画像処理装置
51 カメラユニット
51a CCDカメラ
51b レンズ
51c ミラー
53 トップフレーム
54,58 Xガイド
55 Xステージ
56 Yガイド
57 Yステージ
59 焦点調節用テーブル
60 ステージ駆動回路
70 主制御装置
81,86,91 モータ
82,87,92 軸継手
83,88,93 軸受
84a,89a,94a ボールねじ
84b,89b,94b ナット
95 ミラー支持台

Claims (6)

  1. マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、前記マスクホルダと前記チャックとを相対的に移動するステージとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、
    マスク及び基板に設けられた複数のアライメントマークの画像を取得して、画像信号を出力する複数の画像取得ユニットと、
    各画像取得ユニットを移動する複数の画像取得ユニット移動手段と、
    各画像取得ユニットが出力した画像信号を処理して、アライメントマークの位置を検出する画像処理装置と、
    前記画像処理装置が検出したマスクのアライメントマークの位置及び基板のアライメントマークの位置に基づき、前記ステージにより前記マスクホルダと前記チャックとを相対的に移動して、マスクと基板との位置合わせを行う制御手段とを備え、
    各画像取得ユニットは、マスクのアライメントマークの上空に配置され、マスクのアライメントマーク及び基板のアライメントマークの像を表面に映し、マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を裏面で遮断するミラーと、該ミラーの表面に映ったアライメントマークの画像を取得する画像取得装置とを有することを特徴とするプロキシミティ露光装置。
  2. 各画像取得ユニットの画像取得装置を各画像取得ユニットのミラーと独立して移動して、各画像取得ユニットの画像取得装置の焦点を、マスクのアライメントマーク又は基板のアライメントマークに合わせる複数の焦点調節手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。
  3. マスクを保持するマスクホルダと、基板を支持するチャックと、マスクホルダとチャックとを相対的に移動するステージとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置のアライメント方法であって、
    ミラー及び画像取得装置を有する複数の画像取得ユニットを設け、
    各画像取得ユニットのミラーをマスクに設けられたアライメントマークの上空に配置して、マスク及び基板に設けられたアライメントマークの像を各画像取得ユニットのミラーの表面に映し、
    各画像取得ユニットのミラーの表面に映したアライメントマークの画像を各画像取得ユニットの画像取得装置で取得し、
    各画像取得ユニットの画像取得装置が出力した画像信号を処理して、アライメントマークの位置を検出し、
    検出したマスクのアライメントマークの位置及び基板のアライメントマークの位置に基づき、ステージによりマスクホルダとチャックとを相対的に移動して、マスクと基板との位置合わせを行い、
    マスクのアライメントマークの位置へ照射される露光光を、各画像取得ユニットのミラーの裏面で遮断することを特徴とするプロキシミティ露光装置のアライメント方法。
  4. 各画像取得ユニットの画像取得装置を各画像取得ユニットのミラーと独立して移動して、各画像取得ユニットの画像取得装置の焦点を、マスクのアライメントマーク又は基板のアライメントマークに合わせることを特徴とする請求項3に記載のプロキシミティ露光装置のアライメント方法。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  6. 請求項3又は請求項4に記載のプロキシミティ露光装置のアライメント方法を用いてマスクと基板との位置合わせを行って、基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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