JP2014071315A - アライメントマーク検出装置、プロキシミティ露光装置、及び基板のアライメント方法 - Google Patents

アライメントマーク検出装置、プロキシミティ露光装置、及び基板のアライメント方法 Download PDF

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宏幸 神田
Ryoji Nemoto
亮二 根本
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Abstract

【課題】マスクの位置と基板の位置を迅速に検出することができるアライメントマーク検出装置、及びそのアライメントマーク検出装置を備えたプロキシミティ露光装置を提供する。
【解決手段】アライメントマーク検出装置は、マスクマーク撮像部と、基板マーク撮像部と、レンズと、光束分割部とを備える。マスクマーク撮像部は、マスクに形成されたマスクアライメントマークを撮像する。基板マーク撮像部は、基板に形成された基板アライメントマークを撮像する。レンズは、マスクアライメントマークの像光をマスクマーク撮像部に結像させると共に、基板アライメントマークの像光を基板マーク撮像部に結像させる。光束分割部は、レンズを通る光束を分割して、マスクアライメントマークの像光をマスクマーク撮像部に導くと共に、基板アライメントマークの像光を基板マーク撮像部へ導く。
【選択図】図10

Description

本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示パネル用基板の製造において、マスク及び基板のアライメントマークを検出するアライメントマーク検出装置に関するものである。また、アライメントマーク検出装置の検出結果に基づいてマスクと基板の位置合わせを行い、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置に関するものである。また、プロキシミティ露光装置を用いてマスクと基板の相対的な位置を合わせる基板のアライメント方法に関するものである。
表示パネル用基板としては、例えば、液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electro-luminescence)表示パネル用基板等が挙げられる。これら表示パネル用基板の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。
露光装置としては、プロジェクション方式と、プロキシミティ方式とがある。プロジェクション方式では、レンズ又は鏡を用いて、マスクのパターンを基板上に投影する。プロキシミティ方式では、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けて、マスクのパターンを基板へ転写する。このプロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像の性能は劣るが、照射光学系を簡単な構成にすることができ、かつ処理能力が高いため、量産用に適している。
例えば、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板を製造する場合は、基板上に形成されたブラックマトリクスの上に着色パターンを露光することがある。このように基板に形成された下地パターンの上に新たなパターンを露光する場合は、新たに露光するパターンが下地パターンからずれないように、マスクと基板との位置合わせを精度良く行う必要がある。
従来、大型の基板の露光に用いられるプロキシミティ露光装置では、CCDカメラ等の画像取得装置により、マスクのアライメントマークの画像と、基板の下地パターンのアライメントマークの画像とをそれぞれ取得する。そして、画像認識によりマスク基板の位置を検出して、両者の相対的な位置合わせを行う。
プロキシミティ露光装置では、マスクと基板との間のプロキシミティギャップを調節した後に、マスクと基板との相対的な位置合わせを行う。プロキシミティギャップは、アライメントマークが設けられたマスクの下面と、下地パターンのアライメントマークが形成された基板の表面との間の距離であり、一般的に数百μm〜数十μm程度に設定される。
一方、アライメントマークの画像を取得する従来のCCDカメラ等の画像取得装置は、被写界深度が数μm程度であり、マスクのアライメントマークの画像と、基板の下地パターンのアライメントマークの画像とを同時に取得することはできなかった。そこで、従来のプロキシミティ露光装置では、ボールねじ及びモータ等の移動機構により画像取得装置を上下方向に移動させて、マスクの下面と基板の表面とにそれぞれ順番に画像取得装置の焦点を合わせていた。
しかし、画像取得装置を上下方向に移動させると、移動機構の動作のばらつきにより画像取得装置の水平方向(上下方向に直交する方向)の位置が変化してしまう。その結果、マスク及び基板のアライメントマークの位置の検出結果には、画像取得装置の位置の変化による誤差が含まれてしまう。
これに対し、特許文献1には、光学部品をマスクと各画像取得装置との間に挿入して、各画像取得装置の焦点位置を変更する技術が開示されている。この特許文献1に開示された技術では、画像取得装置を上下方向に移動させずに、マスクと基板のアライメントマークを検出する。これにより、画像取得装置の上下方向への移動に伴う画像取得装置の水平方向(上下方向に直交する方向)の位置の変化を無くして、両アライメントマークの位置を精度良く検出することができる。
特開2011−3605号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、マスクに形成されたアライメントマークの画像と、基板に形成されたアライメントマークの画像とを別々に取得する。そして、マスクに形成されたアライメントマークの画像の取得と、基板に形成されたアライメントマークの画像の取得との間に、光学部品をマスクと各画像取得装置との間に挿入する作業を行う。したがって、マスク位置と基板の位置を検出するまでに要する時間が長くなり、マスクと基板との相対的な位置合わせに要する時間の短縮化を妨げてしまう。
ところで、近年、表示パネルの大型化及びサイズの多様化に対応するため、表示パネル用基板の製造では、表示パネルのサイズに応じて、1枚の基板から1枚又は複数枚の表示パネル用基板を製造している。この場合にプロキシミティ方式を採用して、1枚の基板の一面を一括して露光しようとすると、1枚の基板と同じ大きさのマスクが必要となる。
マスクは、高価な部材であるため、1枚の基板と同じ大きさのマスクを用意する場合は、製造コストが増大してしまう。そこで、一般的には、1枚の基板より比較的小さなマスクを用意して、そのマスクに対向する基板を水平方向へ移動させることにより、1枚の基板の一面を複数回に分けて露光する方式が主流となっている。
1枚の基板の一面を複数回に分けて露光する場合は、マスクと基板との位置合わせを複数回行うことになる。したがって、特許文献1に開示された技術のように、マスクの位置と基板の位置を検出するまでに要する時間が長くなると、表示パネル用基板の製造におけるタクトタイムが長くなってしまう。
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、マスクの位置と基板の位置を迅速に検出することができるアライメントマーク検出装置、及びそのアライメントマーク検出装置を備えたプロキシミティ露光装置を提供することにある。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のアライメントマーク検出装置は、マスクマーク撮像部と、基板マーク撮像部と、レンズと、光束分割部とを備える。マスクマーク撮像部は、マスクに形成されたマスクアライメントマークを撮像する。基板マーク撮像部は、基板に形成された基板アライメントマークを撮像する。レンズは、マスクアライメントマークの像光をマスクマーク撮像部に結像させると共に、基板アライメントマークの像光を基板マーク撮像部に結像させる。光束分割部は、レンズを通る光束を分割して、マスクアライメントマークの像光をマスクマーク撮像部に導くと共に、基板アライメントマークの像光を基板マーク撮像部へ導く。
また、本発明のプロキシミティ露光装置は、マスクと、マスクホルダと、チャックと、ステージと、アライメントマーク検出装置と、画像処理装置と、制御装置とを備える。マスクには、マスクアライメントマークが形成されており、マスクホルダは、マスクを保持する。チャックは、基板アライメントマークが形成された基板を支持する。ステージは、マスクホルダとチャックとを相対的に移動させる。アライメントマーク検出装置は、マスクのマスクアライメントマーク及び基板の基板アライメントマークの画像を撮像して、撮像した画像を示す画像信号を出力する。画像処理装置は、アライメントマーク検出装置が出力した画像信号を処理して画像認識を行い、マスクアライメントマーク及び基板アライメントマークの位置を検出する。制御装置は、画像処理装部の検出結果に基づいてステージの駆動を制御し、マスクホルダとチャックとを相対的に移動させて、マスクと基板との位置合わせを行う。
そして、アライメントマーク検出装置には、上述のアライメントマーク検出装置を用いる。
また、本発明の基板のアライメント方法は、上述のプロキシミティ露光装置を用いてマスクと基板の相対的な位置を合わせる基板のアライメント方法である。この基板のアライメント方法では、マスクマーク撮像部及び基板マーク撮像部が、マスクアライメントマークの画像及び基板アライメントマークの画像を同時に撮像する。次に、画像処理装置が、マスクアライメントマークの画像及び基板アライメントマークの画像に基づいて、マスクと基板の相対的な位置を検出する。そして、画像処理装置の検出結果に基づいて、ステージがチャック又はマスクを移動させて、マスクと基板の相対的な位置を合わせる。
本発明のアライメントマーク検出装置、プロキシミティ露光装置、及び基板のアライメント方法では、マスクマーク撮像部の焦点をマスクのマスクアライメントマークに合わせ、基板マーク撮像部の焦点を基板の基板アライメントマークに合わせる。このように、マスクマーク撮像部の焦点と基板マーク撮像部の焦点を別々に合わせるため、マスクアライメントマークの画像及び基板アライメントマークの画像を、レンズの最大分解能で同時に撮像(取得)することができる。その結果、マスクの位置と基板の位置を迅速に検出することができる。
本発明のアライメントマーク検出装置、プロキシミティ露光装置、及び基板のアライメント方法によれば、マスクの位置と基板の位置を迅速に検出することができる。
本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置のチャックに基板を搬送した状態を示す上面図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置のチャックに基板を搬送した状態を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置のチャックが露光位置へ移動した状態を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置のマスクに形成されるマスクアライメントマークの一例を示す説明図である。 基板に形成される基板アライメントマークの一例を示す説明図である。 図8Aは本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置におけるアライメントマーク検出装置、検出装置移動機構及びマスクマーク焦点位置移動機構の上面図、図8Bは同側面図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置におけるアライメントマーク検出装置の側面図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置におけるアライメントマーク検出装置の第1の結像状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置におけるアライメントマーク検出装置の第2の結像状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置におけるアライメントマーク検出装置による倍率補正を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置におけるアライメントマーク検出装置が基準レチクルを検出する状態を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置における画像処理部及び主制御部のブロック図である。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置による基板1枚目登録時処理を示すフローチャートである。 基板1枚目登録時処理におけるアライメント処理を示すフローチャートである。 基板1枚目登録処理における基準レチクル検出処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置よる露光制御処理を示すフローチャートである。 露光制御処理におけるアライメント処理を示すフローチャートである。 露光制御処理における基準レチクル検出処理を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置におけるTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置におけるカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係るアライメントマーク検出装置及び露光装置について、図1〜図22を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.露光装置の構成
まず、本発明の一実施形態に係る露光装置の構成について、図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。図2は、本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置の側面図である。図3は、本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置のチャックに基板を搬送した状態を示す上面図である。図4は、本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置のチャックに基板を搬送した状態を示す側面図である。図5は、本発明の一実施形態に係るプロキシミティ露光装置のチャックが露光位置へ移動した状態を示す側面図である。
なお、図2では、基板搬送ロボットが省略されている。また、図4及び図5では、温度調節部及び基板搬送ロボットが省略されている。
図1に示すように、プロキシミティ露光装置1は、ベース3と、基板保持部10と、温度調節装置20と、基板搬送ロボット30と、露光部40と、画像処理装置50と、ステージ駆動回路60と、主制御装置70とを備えている。また、プロキシミティ露光装置1は、表示装置76、入力装置77、ギャップセンサ、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
[ベース]
ベース3は、長方形の板状に形成されている。以下、ベース3の長辺に沿う方向をX方向とし、短辺に沿う方向をY方向とする。また、ベース3の高さ方向(上下方向)をZ方向とする。ベース3の上面には、X方向に沿って延びるX軸ガイド3Aが設けられている。このX軸ガイド3Aは、基板保持部10をX方向に案内する。
[基板保持部]
図2に示すように、基板保持部10は、Xステージ11と、Yステージ12と、θステージ13と、チャック支持台14と、チャック15とを有している。
Xステージ11は、ベース3のX軸ガイド3Aに沿って移動する。Xステージ11の下部は、ベース3のX軸ガイド3Aに移動可能に係合する。また、Xステージ11の上面には、Y方向に延びるY軸ガイド16が設けられている。このY軸ガイド16は、Yステージ12をY方向に案内する。
Yステージ12は、Y軸ガイド16に沿ってY方向に移動する。このYステージ12の下部は、Y軸ガイド16に移動可能に係合する。θステージ13は、Yステージ12の上面に固定されている。このθステージ13は、Z方向に平行な回転軸を中心としたθ方向に回転する。チャック支持台14は、θステージ13の上面に固定されており、チャック15は、チャック支持台14の上面に固定されている。
チャック15の内部には、不図示の複数の突き上げピンが収納されている。チャック15は、突き上げピンを上昇させて基板搬送ロボット30から基板200を受け取り、突き上げピンを下降させて基板200を表面に接触させる。また、チャック15は、突き上げピンを上昇させて基板200を持ち上げ、基板搬送ロボット30に渡す。
Xステージ11、Yステージ12、θステージ13及びZ−チルト機構をそれぞれ動作させるための各駆動機構としては、例えば、リニアモータを適用できるが、ステッピングモータ及びボールねじなどのその他の駆動機構を用いることもできる。また、Xステージ11、Yステージ12、θステージ13及びZ−チルト機構をそれぞれ動作させる各駆動機構は、ステージ駆動回路60により駆動される。
図1及び図2に示す基板保持部10は、基板200の受け渡しを行うロード/アンロード位置に配置されている。ロード/アンロード位置では、図3及び図4に示すように、基板保持部10のチャック15に基板200が供給される。また、露光後の基板200がチャック15から搬出される。
また、ロード/アンロード位置において、基板保持部10は、Xステージ11のX方向への移動と、Yステージ12のY方向への移動と、及びθステージ13のθ方向への回転を適宜行う。これにより、チャック15に保持された基板200は、プリアライメントされる。その後、基板保持部10は、ロード/アンロード位置からX軸ガイド3Aに案内されてX方向に移動し、露光部40の下方である露光位置に配置される(図5参照)。
露光位置において、基板保持部10は、Xステージ11のX方向への移動及びYステージ12のY方向への移動を行って、チャック15に搭載された基板200をXY方向へステップ移動させる。そして、露光部40の後述するマスク41と基板200とのギャップ合わせが行われた後に、基板保持部10は、Xステージ11のX方向への移動、Yステージ12のY方向への移動、及びθステージ13のθ方向への回転を適宜行う。これにより、基板200は、マスク41に対して位置合わせされる。
[温度調節部]
温度調節装置20は、ベース3におけるY方向の一側に対向している。この温度調節装置20は、基板保持部10のチャック15へ搬送する前の基板200の温度を調節する。図2に示すように、温度調節装置20は、温度調節ステージ21と、温度調節ステージ21を支持する支持台22とを有している。
温度調節ステージ21の内部には、不図示の複数の突き上げピンが収納されている。温度調節ステージ21は、突き上げピンを上昇させて基板200を基板搬送ロボット30から受け取り、突き上げピンを下降させて基板200を温度調節面(上面)に接触させる。また、温度調節ステージ21は、突き上げピンを上昇させて基板200を持ち上げ、基板搬送ロボット30へ渡す。
[基板搬送ロボット]
図1に示すように、基板搬送ロボット30は、Y方向において温度調節装置20と対向し、X方向においてロード/アンロード位置に配置された基板保持部10と対向する。この基板搬送ロボット30は、ハンドリングアーム31と、ハンドリングアーム31を移動可能に支持するアーム支持部32を有している。
基板搬送ロボット30のハンドリングアーム31は、不図示の搬送ラインから基板200を受け取って温度調節装置20の温度調節ステージ21へ搬送する。また、ハンドリングアーム31は、温度調節ステージ21から基板200を受け取って、ロード/アンロード位置に配置された基板保持部10のチャック15へ搬送する。さらに、ハンドリングアーム31は、露光後の基板200を基板保持部10のチャック15から受け取って、図示しない搬送ラインへ搬送する。
[露光部]
露光部40は、略長方形のマスク41と、マスク41を保持するマスクホルダ42とを有している。マスクホルダ42には、露光光が通過する開口42aが設けられている。マスクホルダ42は、開口42aの周囲に設けられた吸着溝(不図示)により、マスク41の周辺部を真空吸着してマスク41を保持する。
マスクホルダ42における開口42aの上方には、露光光を出射する照射光学系が配置されている。この照射光学系は、開口42aを介してマスク41と対向している。照射光学系から出射された露光光は、マスク41を透過して基板200へ照射される。これにより、マスク41に形成されたパターンが基板200の表面に転写され、基板200上にパターンが形成される。
マスクホルダ42は、不図示のZ−チルト機構によりZ方向へ移動及びチルトする。これにより、マスクホルダ42に保持されたマスク41と、露光位置に配置された基板保持部10に保持された基板200との間の距離の調整(ギャップ合わせ)が行われる。
なお、本実施形態では、マスクホルダ42をZ方向へ移動及びチルトさせて、マスク41と基板200とのギャップ合わせを行う。しかし、本発明の露光装置としては、チャック支持台14にZ−チルト機構を設け、チャック15をZ方向へ移動及びチルトさせることにより、マスク41と基板200とのギャップ合わせを行ってもよい。
また、本実施形態では、Xステージ11及びYステージ12によりチャック15をXY方向へ移動させて、マスク41と基板200との位置合わせを行っている。しかし、本発明の露光装置としては、マスクホルダ42をXY方向へ移動させるステージを設け、そのステージによりマスクホルダ42をXY方向へ移動させて、マスク41と基板200との位置合わせを行ってもよい。
また、マスクホルダ42には、複数のアライメントマーク検出装置80が取り付けられている。複数のアライメントマーク検出装置80は、マスク41に形成されたマスクアライメントマーク41a(図6参照)と、基板200に形成された基板アライメントマーク200a(図7参照)とを検出する。このアライメントマーク検出装置については、後で図9〜図11を参照して説明する。
図1に示すように、アライメントマーク検出装置80は、画像処理装置50及び表示装置76に電気的に接続されている。また、画像処理装置50は、主制御装置70に電気的に接続されている。そして、主制御装置70は、入力装置77及びステージ駆動回路60に電気的に接続されている。主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11のX方向への移動、Yステージ12のY方向への移動、及びθステージ13のθ方向へ回転を実行させる。
また、不図示のギャップセンサ及び温度制御ユニットは、主制御装置70に電気的に接続されている。ギャップセンサは、露光部40のマスク41と基板保持部10のチャック15に保持された基板200との間の距離(ギャップ幅)を検出し、その検出結果を主制御装置70に出力する。温度制御ユニットは、主制御装置70に制御され、装置内の温度を所定の範囲内に保つ。
[アライメントマーク]
次に、マスク41に設けられたマスクアライメントマーク41aと、基板200に設けられた基板アライメントマーク200aについて、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、マスク41におけるマスクアライメントマーク41aの一例を示す説明図である。図7は、基板200における基板アライメントマーク200aの一例を示す説明図である。
図6に示すように、マスク41の基板200と向かい合う面(下面)には、マスクアライメントマーク41aが4箇所に設けられている。これら4つのマスクアライメントマーク41aは、マスク41の4つの角部にそれぞれ配置されている。
図7に示すように、基板200は、一面を破線で区分けした4つの露光領域に対してそれぞれ露光が行われる。基板200の表面における各露光領域には、下地パターンが形成されている。下地パターンには、複数の基板アライメントマーク200aが設けられている。複数の基板アライメントマーク200aは、1つの露光領域に対して4つ設けられており、マスク41のマスクアライメントマーク41aの位置に対応する位置に配置されている。
マスク41のマスクアライメントマーク41aと、基板200の下地パターンに設けられた基板アライメントマーク200aとは、両者の中心が一致したときに互いに重なり合わない形状となっている。本実施の形態では、マスクアライメントマーク41aを十字状にして、基板アライメントマーク200aを四角形の枠状にした。
なお、基板アライメントマーク200a及びマスクアライメントマーク41aを設ける位置は、基板200の露光領域の大きさによって異なる。
[検出装置移動機構]
次に、アライメントマーク検出装置80を移動させる検出装置移動機構90について、図8を参照して説明する。
図8Aは、アライメントマーク検出装置80、検出装置移動機構90及び後述するマスクマーク焦点位置移動機構110の上面図である。図8Bは、同側面図である。
露光部40(図1参照)の上方には、検出装置移動機構90が設置されるトップフレーム5が設けられている。図8A及び図8Bに示すように、トップフレーム5には、開口5aが形成されている。
検出装置移動機構90は、Yガイド91と、Yステージ92と、Xガイド93と、Xステージ94と、リブ95,96とを備えている。また、検出装置移動機構90は、モータ101,106と、軸継手102,107と、軸受103,108と、ボールねじ104a,109aと、ナット104b,109bと、Zベース105とを備えている。
Yガイド91は、トップフレーム5の上面に設けられており、Y方向に沿って延びている。このYガイド91は、Yステージ92をY方向に案内する。Yステージ92は、X方向に長い長方形の板状に形成されている。Xガイド93は、Yステージ92の上面に設けられており、X方向に沿って延びている。このXガイド93は、Xステージ94をX方向に案内する。
Xステージ94は、Y方向に長い長方形の板状に形成されている。リブ95は、Xステージ94の上面に設けられており、リブ96は、Xステージ94の下面に設けられている。これらリブ95,96には、Zベース105が取り付けられている。
モータ101は、トップフレーム5の上面に設置されており、主制御装置70(図1参照)により駆動される。モータ101の回転軸は、軸継手102によりボールねじ104aに接続されている。ボールねじ104aは、Y方向に延びており、トップフレーム5の上面に固定された軸受103に回転可能に支持されている。
ナット104bは、Yステージ92の下面に固定されている。このナット104bは、ボールねじ104aに螺合わされており、ボールねじ104aが回転することにより、ボールねじ104aの軸方向に沿ってY方向に移動する。モータ101における回転軸の回転は、軸継手102によってボールねじ104aに伝達される。これにより、ボールねじ104aが軸心を中心に回転して、Yステージ92に固定されたナット104bが、ボールねじ104aの軸方向に沿ってY方向に移動する。その結果、Yステージ92は、Yガイド91に沿ってY方向へ移動される。
モータ106は、Yステージ92の上面に設置されており、主制御装置70(図1参照)により駆動される。モータ106の回転軸は、軸継手107によりボールねじ109aに接続されている。ボールねじ109aは、X方向に延びており、Yステージ92の上面に固定された軸受108により回転可能に支持されている。
ナット109bは、Xステージ94の下面に固定されている。このナット109bは、ボールねじ109aが回転することにより、ボールねじ109aの軸方向に沿ってX方向に移動する。モータ106における回転軸の回転は、軸継手107によってボールねじ109aに伝達される。これにより、ボールねじ109aが軸心を中心に回転して、Xステージ94に固定されたナット109bが、ボールねじ109aの軸方向に沿ってX方向に移動する。その結果、Xステージ94は、Xガイド93に沿ってX方向へ移動される。
Zベース105は、リブ95,96によってXステージ94に取り付けられており、トップフレーム5の開口5a内に挿入されている。このZベースには、マスクマーク焦点位置移動機構110が取り付けられており、マスクマーク焦点位置移動機構110は、アライメントマーク検出装置80をZ方向に移動可能に保持する。したがって、検出装置移動機構90は、マスクマーク焦点位置移動機構110を介して、アライメントマーク検出装置80をX方向、Y方向及びZ方向へ移動させる。
主制御装置70(図1参照)は、検出装置移動機構90におけるモータ101,106の駆動を制御して、アライメントマーク検出装置80を所定の位置へ移動させる。所定の位置に配置されたアライメントマーク検出装置80は、マスクアライメントマーク41a及び基板アライメントマーク200aの上方に位置する。
[マスクマーク焦点位置移動機構]
次に、アライメントマーク検出装置80を移動させるマスクマーク焦点位置移動機構110について、図8を参照して説明する。
図8A及び図8Bに示すように、マスクマーク焦点位置移動機構110は、Zガイド111と、Zステージ112と、リブ113と、取り付けベース114と、モータ台115とを備えている。また、マスクマーク焦点位置移動機構110は、モータ116と、軸継手117と、軸受118と、ボールねじ119aと、ナット119bとを備えている。
Zガイド111は、検出装置移動機構90のZベース105に設けられており、Z方向に沿って延びている。このZガイド111は、Zステージ112をZ方向に案内する。Zステージ112は、Z方向に長い長方形の板状に形成されている。
リブ113は、Zステージ112のZガイド111側とは反対側の平面に設けられている。このリブ113には、取り付けベース114が固定されている。取り付けベース114には、アライメントマーク検出装置80が取り付けられている。
モータ台115は、Zベース105の上部に固定されている。モータ116は、モータ台115に設置されており、主制御装置70(図1参照)により駆動される。モータ116の回転軸は、軸継手117によりボールねじ119aに接続されている。このボールねじ119aは、Z方向に延びており、Zステージ112に固定された軸受118により回転可能に支持されている。
ナット119bは、Zステージ112のZガイド111側とは反対側の平面に設けられている。このナット119bは、ボールねじ119aが回転することにより、ボールねじ119aの軸方向に沿ってZ方向に移動する。モータ116における回転軸の回転は、軸継手117によってボールねじ119aに伝達される。これにより、ボールねじ119aが軸心を中心に回転して、Zステージ112に固定されたナット119bが、ボールねじ119aの軸方向に沿ってZ方向に移動する。その結果、Zステージ112は、Zガイド111に沿ってZ方向へ移動される。
主制御装置70(図1参照)は、マスクマーク焦点位置移動機構110におけるモータ116の駆動を制御し、アライメントマーク検出装置80をZ方向へ移動させる。これにより、アライメントマーク検出装置80の焦点位置が、Z方向(上下方向)に移動される。
[アライメントマーク検出装置]
次に、アライメントマーク検出装置80の構成について、図9〜図11を参照して説明する。
図9は、アライメントマーク検出装置80の側面図である。図10は、アライメントマーク検出装置80の第1の結像状態を示す説明図である。図11は、アライメントマーク検出装置80の第2の結像状態を示す説明図である。
図9に示すように、アライメントマーク検出装置80は、本体81と、レンズ鏡筒82と、照明83と、マスクマーク撮像部84と、基板マーク撮像部85とを備えている。また、アライメントマーク検出装置80は、基板マーク撮像部85を移動させる基板マーク焦点位置移動機構87と、上述のマスクマーク焦点位置移動機構110とを含む。
図10及び図11に示すように、本体81は、中空の箱状に形成された筐体部811と、この筐体部811の内部に配置された全反射ミラー812,813及びハーフミラー814,815と、光学部品(不図示)とを有している。光学部品としては、光束の偏光を変換する波長板などを挙げることができる。
レンズ鏡筒82は、筐体部811に連通する筒部821と、筒部821の内部に移動可能に配設された集光レンズ822と、集光レンズ822を光軸に沿って移動させるレンズ駆動部(不図示)とを有している。
照明83は、光源831と、光源831が取り付けられる光源取付部832とを有している。光源取付部832は、筐体部811に固定されている。また、光源831から出射された拘束は、筐体部811の内部に進入する。
筐体部811の内部に配置された全反射ミラー812は、照明83から出射された光束を反射して、ハーフミラー814へ導く。ハーフミラー814は、全反射ミラー812によって反射された光束を反射して、集光レンズ822へ導く。また、ハーフミラー814は、マスク41及び基板200によって反射したマスク41の下面の像光および基板200の表面の像光を透過させて、ハーフミラー815へ導く。
ハーフミラー815及び全反射ミラー813は、本発明に係る光束分割部の一具体例であり、集光レンズ822を通る光束を分割して、マスクマーク撮像部84及び基板マーク撮像部85へ導く。つまり、ハーフミラー815は、ハーフミラー814を透過した基板200の表面の像光を透過させて、基板マーク撮像部85へ導く。また、ハーフミラー815は、ハーフミラー814を透過したマスク41の下面の像光を反射して全反射ミラー813へ導く。そして、全反射ミラー813は、ハーフミラー814によって反射されたマスク41の下面の像光をマスクマーク撮像部84へ導く。
マスクマーク撮像部84は、固体撮像素子841と、固体撮像素子841が取り付けられる撮像素子取付部842とを有している。また、基板マーク撮像部85は、固体撮像素子851と、固体撮像素子851が取り付けられる撮像素子取付部852とを有している。
固体撮像素子841,851としては、例えば、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)やCMOSイメージセンサ(Complementary Metal Oxide Semiconductor Image Sensor)などを用いることができる。
基板マーク焦点位置移動機構87は、モータ871と、モータ871の回転軸に接続されたボールねじ872と、ボールねじ872に螺合されたナット873とを有している。モータ871は、主制御装置70(図1参照)により駆動される。ナット873は、ボールねじ872が回転することにより、ボールねじ872の軸方向に沿って移動する。このナット873には、基板マーク撮像部85の撮像素子取付部852が固定されている。
モータ101の回転軸が回転すると、ボールねじ872がモータ871の回転軸と一緒に回転する。これにより、撮像素子取付部852が固定されたナット873は、ボールねじ872の軸方向に沿って直線移動する。その結果、基板マーク撮像部85は、光学系の光軸に沿って移動される。
次に、基板マーク焦点位置移動機構87の動作について、図10及び図11を参照して説明する。
主制御装置70(図1参照)は、マスクマーク焦点位置移動機構110によりアライメントマーク検出装置80をZ方向に移動させ、アライメントマーク検出装置80の第1の焦点をマスク41の下面(マスクアライメントマーク41aが設けられた面)に合わせる。その後、主制御装置70は、基板マーク焦点位置移動機構87を動作させて、アライメントマーク検出装置80の第2の焦点を基板200の上面(基板アライメントマーク200aが設けられた面)に合わせる。
アライメントマーク検出装置80の第1の焦点とは、マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841に結像される光束の焦点である。また、アライメントマーク検出装置80の第2の焦点とは、基板マーク撮像部85の固体撮像素子851に結像される光束の焦点である。
図10及び図11に示すように、照明83の光源831から出射された光束は、その一部が筐体部811内の全反射ミラー812によって反射された後、ハーフミラー814によって反射される。そして、ハーフミラー814によって反射された光束は、筒部821内の集光レンズ822を通ってマスク41及び基板200へ照射される。
マスク41で反射した光束は、集光レンズ822で集光され、ハーフミラー814を透過した後に、ハーフミラー815によって反射される。そして、全反射ミラー813によって反射され、マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841の受光面で受光される。
一方、基板200で反射した光束は、集光レンズ822で集光され、ハーフミラー814を透過した後に、さらにハーフミラー815を透過し、基板マーク撮像部85の固体撮像素子851の受光面で受光される。固体撮像素子841及び固体撮像素子851は、受光面で受光した光の強度分布に応じた画像信号を画像処理装置50及び表示装置76(図1参照)へ出力する。
図10は、マスク41と基板200との間の距離が長い(ギャップ幅が広い)状態を示している。この場合は、マスクマーク焦点位置移動機構110でマスク41の下面に第1の焦点を合わせた後に、基板マーク焦点位置移動機構87によって基板マーク撮像部85を下方向(Z方向)に動作させる。そして、基板200に設けられた基板アライメントマーク200aの焦点(結像位置)を合わせる。
マスク41で反射した光束(マスクアライメントマーク41aの像光)は、固定されているマスクマーク撮像部84の固体撮像素子841における受光面に結像される。また、基板200で反射した光束(基板アライメントマーク200aの像光)は、基板マーク撮像部85を移動させることにより、基板マーク撮像部85の固体撮像素子851における受光面で結像される。
したがって、マスクアライメントマーク41aの像光と基板アライメントマーク200aの像光を、それぞれ高分解能で固体撮像素子841及び固体撮像素子851に結像させることができる。また、マスクアライメントマーク41aの画像と基板アライメントマーク200aの画像を同時に取得することができるため、マスクの位置と基板の位置を迅速に検出することができる。
図11は、マスク41と基板200との間の距離が図10に示す状態よりも短い(ギャップ幅が狭い)状態を示している。この場合は、マスクマーク焦点位置移動機構110でマスク41の下面に第1の焦点を合わせた後に、基板マーク焦点位置移動機構87によって基板マーク撮像部85を上方向(Z方向)に動作させる。そして、基板200に設けられた基板アライメントマーク200aの焦点(結像位置)を合わせる。
図11に示す状態においても、マスクアライメントマーク41aの像光と基板アライメントマーク200aの像光を、それぞれ高分解能で固体撮像素子841及び固体撮像素子851に結像させることができる。また、マスクアライメントマーク41aの画像と基板アライメントマーク200aの画像を同時に取得することができるため、マスクの位置と基板の位置を迅速に検出することができる。
[基板アライメントマークの倍率補正]
次に、基板アライメントマーク200aの倍率補正について、図12を参照して説明する。
図12Aは、ギャップ幅が狭い状態のマスクアライメントマーク41aの画像と基板アライメントマーク200aの画像を示す説明図である。図12Bは、ギャップ幅が広い状態のマスクアライメントマーク41aの画像と基板アライメントマーク200aの画像を示す説明図である。図12Cは、ギャップ幅が通常状態のマスクアライメントマーク41aの画像と基板アライメントマーク200aの画像を示す説明図である。
図12に示すように、基板アライメントマーク200aの画像は、ギャップ幅の設定値に応じて拡大又は縮小する。そのため、本実施形態では、基板アライメントマーク200aの画像に対して倍率補正を行って、基板アライメントマーク200aの画像を通常状態の大きさに補正する。
[撮像部の位置補正]
次に、マスクマーク撮像部84及び基板マーク撮像部85の位置補正について、図13を参照して説明する。
図13は、アライメントマーク検出装置80が基準レチクルを検出する状態を示す説明図である。
生産時の露光光の熱の影響などによって、2つのレンズの相対位置が変化した場合は、アライメントマークの検出精度が低下する可能性がある。つまり、レンズを固体撮像素子に対して個別に設けた2視野光学系では、レンズの相対位置がずれた量に比例して、アライメントマークの検出精度が低下する。
本実施形態では、レンズを1つにして、撮像部側を2つに分ける構造にした。これにより、熱による影響でアライメントマークの検出精度が低減しないようにすることができる。例えば、集光レンズ822のレンズ倍率が10倍であった場合に、マスクアライメントマーク41a及び基板アライメントマーク200aは、固体撮像素子841,851に10倍に拡大されて結像される。そのため、固体撮像素子841,851の相対的な位置ずれが及ぼす画像への影響は、1/10に低減される。これにより、マスク41と基板200の相対的な位置を高精度に検出することができる。
しかし、マスク41と基板200の相対的な位置をさらに高精度に検出する場合は、マスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の相対的な位置を補正するとよい。そこで、本実施形態では、基板の種類を切替える場合に、基準レチクル300を用いてマスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の相対的位置を補正する。
基準レチクル300は、例えば、ベース3に配設されている。図13に示すように、基準レチクル300は、下レチクル板301と、下レチクル板301の上面301aに配置された複数の上レチクル部材302A,302B,303Cとを有している。上レチクル部材302A,302B,303Cは、同様の構成を有しているため、ここでは、上レチクル部材302Aについて説明する。
上レチクル部材302Aは、下レチクル板301の上面301aに固定された支持台305Aと、支持台305Aに支持された上レチクル板306Aとを有している。支持台305Aは、上レチクル板306Aの外縁部に接合されている。上レチクル板306Aの下面306aにおける中央部と、この中央部に対向する下レチクル板301の上面301aとの間には、所定の距離の間隙が形成されている。所定の距離の間隙は、基板の種類に応じて設定されたギャップ幅と等しい値に設定されている。
上レチクル板306Aの下面306aにおける中央部には、上レチクルマーク300aが設けられている。また、下レチクル板301の上面301aにおける上レチクルマーク300aに対向する部分には、下レチクルマーク300bが設けられている。
上レチクル部材302A,302B,302Cは、それぞれ支持台305A,305B,305Cの高さが異なっており、それぞれの上レチクル板306A,306B,306Cの下面306aから下レチクル板301の上面301aまでの距離が異なっている。上レチクル板306A,306B,306Cの下面306aから下レチクル板301の上面301aまでの距離は、基板の種類に応じて設定されている。
基準レチクル300を用いてマスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の位置を補正する場合は、図13に示すように、基準レチクル300の上レチクルマーク300aの像光をマスクマーク撮像部84の固体撮像素子841で撮像する。また、下レチクルマーク300bを基板マーク撮像部85の固体撮像素子851で撮像する。
次に、上レチクルマーク300aの画像と下レチクルマーク300bの画像から、マスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の相対的な位置を検出する。そして、検出した相対的な位置に基づいて、基板マーク撮像部85をZ方向に移動させることにより、マスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の相対的な位置を補正する。
なお、本実施形態の基準レチクル300は、2枚のレチクル板を使用しているが、本発明に係る基準レチクルとしては、ミラー反射による平行レチクル等を使用してもよい。
[画像処理部及び主制御部]
次に、画像処理装置50及び主制御装置70について、図14を参照して説明する。
図14は、画像処理装置50及び主制御装置70のブロック図である。
図14に示すように、画像処理装置50は、制御部51と、演算処理部52と、画像メモリ53と、演算メモリ54とを有している。演算メモリ54には、画像認識を行う際に基準となる基板基準アライメントマークの画像、及びマスク基準アライメントマークの画像が予め記憶されている。画像メモリ53は、各アライメントマーク検出装置80のマスクマーク撮像部84及び基板マーク撮像部85が出力した画像信号を記憶する。
演算処理部52は、画像メモリ53に記憶された画像信号を処理する。そして、各アライメントマーク検出装置80のマスクマーク撮像部84により撮像されたマスクアライメントマーク41aの画像と、演算メモリ54に記憶されたマスク基準アライメントマークの画像とを比較して画像認識を行う。また、各アライメントマーク検出装置80の基板マーク撮像部85により撮像された基板アライメントマーク200aの画像と、演算メモリ54に記憶された基板基準アライメントマークとを比較して画像認識を行う。これにより、マスクアライメントマーク41aと、基板アライメントマーク200aの位置を検出する。
制御部51は、演算処理部52が画像認識を行う際の判定条件を設定する。この判定条件には、画像認識の対象となる画像と予め記憶された画像とが一致する度合いを判定する許容閾値と、画像認識の対象となる画像のコントラストを判定するコントラスト閾値とがあり、両者を用いて画像認識の成否が判定される。
主制御装置70は、画像処理制御部71と、検出装置制御部72と、ステージ制御部73と、メモリ74とを有している。画像処理制御部71は、画像処理装置50を制御し、検出装置制御部72は、検出装置移動機構90、マスクマーク焦点位置移動機構110及び基板マーク焦点位置移動機構87を制御する。ステージ制御部73は、ステージ駆動回路60を制御する。
なお、図14では、1つの基板マーク焦点位置移動機構87のモータ871と、1つの検出装置移動機構90のモータ101,106と、1つのマスクマーク焦点位置移動機構110のモータ116とが示されている。つまり、図14では、他の3つの基板マーク焦点位置移動機構87のモータ871、他の3つの検出装置移動機構90のモータ101,106、及び他の3つのマスクマーク焦点位置移動機構110のモータ116がそれぞれ省略されている。
メモリ74には、基板200に対して露光を行う際のマスク41と基板200とのギャップ幅、露光光の照度、露光時間、フォトレジストの種類等の露光条件のデータが記憶されている。また、メモリ74には、予め定めた設定ギャップ幅に応じた基板アライメントマークの倍率補正係数のデータが記憶されている。
本実施形態では、メモリ74に記憶されている設定ギャップ幅に応じた倍率補正係数を画像処理装置50に送り、基板アライメントマーク200aの基準となるマスクアライメントマーク41aのテンプレート画像の倍率補正値を変更する。
2.露光装置の動作
次に、プロキシミティ露光装置1の動作について、図15〜図20を参照して説明する。
[基板1枚目登録時処理]
まず、プロキシミティ露光装置1により行われる基板1枚目登録時処理について、図15を参照して説明する。
図15は、露光装置よる基板1枚目登録時処理を示すフローチャートである。
まず、搬送ライン(不図示)から基板搬送ロボット30へ1枚目の基板200を供給する(ステップS301)。その後、搬送ラインから基板搬送ロボット30への2枚目以降の基板200の供給を停止する(ステップS302)。
1枚目の基板200が供給された基板搬送ロボット30は、1枚目の基板200を温度調節装置20へ搬送する。そして、温度調節装置20は、搬送された1枚目の基板200の温度を調節する(ステップS303)。そして、温度調節装置20による1枚目の基板200の温度の調節後、基板搬送ロボット30は、1枚目の基板200を温度調節装置20からチャック15へ搬送する(ステップS304)。
続いて、1枚目の基板200のプリアライメントを行う(ステップS305)。このステップS305の処理では、主制御装置70のステージ制御部73が、ステージ駆動回路60を制御して、ロード/アンロード位置に位置する基板保持部10のXステージ11、Yステージ12及びθステージ13を駆動させる。これにより、基板保持部10(チャック15)がXY方向へ移動すると共にθ方向へ回転し、1枚目の基板200がプリアライメントされる。
次に、1枚目の基板200を1回目の露光を行う露光位置に配置する(ステップS306)。このステップS306の処理では、ステージ制御部73がステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11、Yステージ12を駆動させ、基板保持部10を露光位置の1回目の露光を行う露光位置へ移動させる。
次に、アライメントマーク検出装置80をマスク41のマスクアライメントマーク41aの上方に配置する(ステップS307)。このステップS307の処理では、主制御装置70の検出装置制御部72は、各検出装置移動機構90のモータ101,106の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80をマスク41のマスクアライメントマーク41aの上方へ移動させる。
続いて、マスク41と1枚目の基板200とのギャップ合わせを行う(ステップS308)。このステップS308の処理では、主制御装置70がZ−チルト機構の駆動を制御して、マスクホルダ42をZ方向へ移動及びチルトさせる。これにより、マスク41と基板200との間の距離であるギャップ幅を所定の値に設定するギャップ合わせが行われる。
次に、1番目の露光位置における基板200のアライメントを行う(ステップS309)。このステップS309の処理では、主制御装置70が、メモリ74に記憶されているマスク41と基板200との間のギャップ幅に応じた倍率補正係数を決定する。そして、基板アライメントマーク200aの画像に対して倍率補正を行った後に、基板200のアライメントを行う。この基板200のアライメント処理については、後で図16を参照して説明する。
ステップS309の処理が終了すると、検出装置制御部72は、基板200のアライメント後のチャック15(基板保持部10)の位置及び各アライメントマーク検出装置80の位置を、露光登録位置としてメモリ74に記憶する(ステップS310)。
続いて、主制御装置70は、1枚目の基板200の全ての露光位置について露光登録位置の記憶が終了したか否かを判断する(ステップS311)。本実施形態では、1〜4番目まで露光位置が設定されている。
ステップS311に処理において、全ての露光位置について登録位置の記憶が終了していないと判断した場合(NO)、主制御装置70は、Z−チルト機構を制御して、マスク41と1枚目の基板200との間のギャップ幅を広げる。そして、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11及びYステージ12を駆動させ、1枚目の基板200のXY方向へのステップ移動を行う(ステップS312)。
これにより、1枚目の基板200は、次の露光箇所がマスク41に対向する位置に配置される。ステップS312の処理が終了すると、ステップS308の処理へ戻り、1枚目の基板200の全ての露光箇所について登録位置の記憶が終了するまで、ステップS308〜ステップS312の処理を繰り返す。
ステップS311の処理において、全ての露光箇所について登録位置の記憶が終了したと判断した場合(YES)、各アライメントマーク検出装置80を基準レチクル300の上レチクルマーク300aの上方に配置する(ステップS313)。このステップS313の処理では、検出装置制御部72が、各検出装置移動機構90のモータ101,106の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80を上レチクルマーク300aの上方へ移動させる。
次に、1回目の基準レチクル300の検出を行う(ステップS314)。このステップS314処理では、主制御装置70が、メモリ74に記憶されているマスク41と基板200との間のギャップ幅に応じた倍率補正係数を決定する。そして、1回目の基準レチクル300の検出を行う。この基準レチクル300の検出処理については、後で図17を参照して説明する。
ステップS314の処理が終了すると、基板保持部10(チャック15)をロード/アンロード位置に配置する(ステップS315)。このステップS315の処理では、主制御装置70が、Z−チルト機構の駆動を制御して、マスク41と1枚目の基板200との間のギャップ幅を広げる。そして、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11及びYステージ12を駆動させ、基板保持部10(チャック15)をロード/アンロード位置へ移動させる。
次に、基板搬送ロボット30が1枚目の基板200をチャック15から温度調節装置20へ戻し、温度調節装置20は、1枚目の基板200の温度を調節する(ステップS316)。その後、搬送ライン(不図示)から基板搬送ロボット30への2枚目以降の基板200の供給を再開する(ステップS317)。
次に、基板1枚目登録時処理におけるアライメント処理(図15のステップS309)について、図16を参照して説明する。
図16は、基板1枚目登録時処理におけるアライメント処理を示すフローチャートである。
なお、図16は、マスクアライメントマーク41a及び基板アライメントマーク200aを各マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841の視野内に入れる際、基板保持部10及び各マスクマーク撮像部84の移動を操作者が行う例を示している。
まず、主制御装置70は、設定ギャップ幅に基づいて、テンプレート画像の倍率補正値を変更する(ステップS401)。設定ギャップ幅とは、露光を行う基板とマスク41との間のギャップ幅の設定値であり、製品(表示パネル用基板)の種類に応じて設定されている。
次に、操作者は、各マスクマーク撮像部84の焦点をマスク41の下面に合わせる(ステップS402)。このステップS402の処理において、操作者は、表示装置76に表示された画像を見ながら入力装置77を操作して、各アライメントマーク検出装置80のZ方向への移動を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、マスクマーク焦点位置移動機構110におけるモータ116の駆動を制御する。
これにより、各アライメントマーク検出装置80におけるマスクマーク撮像部84の焦点がマスク41の下面に合わされ、マスク41の下面の像光が各マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841に結像する。
次に、操作者は、表示装置76に表示された画像を見て、マスク41のマスクアライメントマーク41aが各マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841の視野内(撮像範囲内)に有るか否かを判断する(ステップS403)。
ステップS403の処理において、マスクアライメントマーク41aが固体撮像素子841の視野内に無い(NO)と判断した場合、操作者は、入力装置77を用いてアライメントマーク検出装置80のX方向及びY方向への移動を指示する(ステップS404)。
続いて、検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、検出装置移動機構90におけるモータ101,106の駆動を制御し、アライメントマーク検出装置80をX方向及びY方向へ移動させる(ステップS405)。
そして、マスクアライメントマーク41aが各アライメントマーク検出装置80における固体撮像素子841の視野内に入るまで、ステップS403〜ステップS405を繰り返す。
ステップS403の処理において、マスクアライメントマーク41aが固体撮像素子841の視野内に有る(YES)と判断した場合、操作者は、各基板マーク撮像部85の焦点を基板200の表面に合わせる(ステップS406)。
ステップS406の処理では、操作者が、表示装置76に表示された画像を見ながら入力装置77を操作して、各基板マーク撮像部85のZ方向への移動を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、基板マーク焦点位置移動機構87におけるモータ871の駆動を制御する。
これにより、各基板マーク撮像部85の焦点が基板200の表面に合わされ、基板200の表面の像光が各基板マーク撮像部85の固体撮像素子851に結像する。
次に、操作者は、表示装置76に表示された画像を見て、基板200の基板アライメントマーク200aが各基板マーク撮像部85の固体撮像素子851の視野内(撮像範囲内)に有るか否かを判断する(ステップS407)。
基板アライメントマーク200aが固体撮像素子851の視野内に無い(NO)と判断した場合、操作者は、入力装置77を操作して基板保持部10(チャック15)の移動を指示する(ステップS408)。
続いて、ステージ制御部73は、操作者からの指示に従って、ステージ駆動回路60の駆動を制御して、Xステージ11及びYステージ12を駆動させ、基板保持部10(チャック15)を移動させる(ステップS409)。
基板200の基板アライメントマーク200aが各基板マーク撮像部85の固体撮像素子851の視野内に入るまで、ステップS407〜ステップS409を繰り返す。
ステップS407の処理において、基板アライメントマーク200aが各基板マーク撮像部85の固体撮像素子851の視野内(撮像範囲内)に有る(YES)と判断した場合、操作者は、各マスクマーク撮像部84の焦点を再びマスク41の下面に合わせる。そして、そのときのマスクマーク撮像部84の位置を、マスク41用の焦点位置としてメモリ74に登録させる(ステップS410)。
ステップS410の処理において、操作者は、表示装置76に表示された画像を見ながら入力装置77を操作して、各マスクマーク撮像部84のZ方向への移動を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、マスクマーク焦点位置移動機構110におけるモータ116の駆動を制御する。
これにより、各マスクマーク撮像部84の焦点が再びマスク41の下面に合わされ、マスク41の下面の像光が各マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841に結像する。
また、ステップS410の処理において、操作者は、入力装置77を操作して、マスク41用の焦点位置の登録を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、各マスクマーク撮像部84の焦点が合った位置(焦点位置)を、マスク41用の焦点位置としてメモリ74に登録する。
ステップS410の処理が終了すると、操作者は、各基板マーク撮像部85の焦点を再び基板200の表面に合わせ、そのときの基板マーク撮像部85の位置を基板200用の焦点位置としてメモリ74に登録させる(ステップS411)。
ステップS411の処理において、操作者は、表示装置76に表示された画像を見ながら入力装置77を操作して、各基板マーク撮像部85のZ方向への移動を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、基板マーク焦点位置移動機構87におけるモータ871の駆動を制御する。
これにより、各基板マーク撮像部85の焦点が再び基板200の表面に合わされ、基板200の表面の像光が各基板マーク撮像部85の固体撮像素子851に結像する。
また、ステップS411の処理において、操作者は、入力装置77を操作して、基板200用の焦点位置の登録を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、各基板マーク撮像部85の焦点が合った位置(焦点位置)を、基板200用の焦点位置としてメモリ74に登録する。
マスクマーク撮像部84及び基板マーク撮像部85を有するアライメントマーク検出装置80は、マスク41のマスクアライメントマーク41aの画像及び基板200の基板アライメントマーク200aの画像を同時に検出(取得)する。演算処理部52は、マスクアライメントマーク41aの画像を認識して、マスクアライメントマーク41aの位置検出し、基板アライメントマーク200aの画像を認識して、基板アライメントマーク200aの位置を検出する(ステップS412)。
主制御装置70の画像処理制御部71は、演算処理部52が検出した複数のマスクアライメントマーク41aの位置及び複数の基板アライメントマーク200aの位置から、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量を検出する(ステップS413)。そして、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以下であるか否かを判断する(ステップS414)。
ステップS414の処理でマスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以下ではない(NO)と判断した場合、ステージ制御部73は、Xステージ11及びYステージ12の移動量、並びにθステージ13の回転量を算出する(ステップS415)。つまり、ステージ制御部73は、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以内になるように、Xステージ11及びYステージ12の移動量、並びにθステージ13の回転量を算出する。
続いて、ステージ制御部73は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11及びYステージ12を算出した移動量だけ移動させ、θステージ13を算出した回転量だけ回転させる(ステップS416)。その後、処理は、ステップS412へ戻る。
ステップS414の処理において、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以下である(YES)と判断した場合、主制御装置70は、基板200のアライメントを終了する。基板200のアライメントが終了したとき、基板200の基板アライメントマーク200aと各基板マーク撮像部85とは、相対的に画像認識に適した位置にある。
次に、基板1枚目登録時処理における基準レチクル検出処理(図15のステップS314)について、図17を参照して説明する。
図17は、基板1枚目登録時処理における基準レチクル検出処理を示すフローチャートである。
なお、図17は、基準レチクル300の上下のレチクルマーク300a,300bを各アライメントマーク検出装置80の固体撮像素子841,851の視野内(撮像範囲)に入れる際、各アライメントマーク検出装置80の移動を操作者が指示する例を示している。
まず、操作者は、各マスクマーク撮像部84の焦点を基準レチクル300における上レチクル板306の下面306aに合わせる(ステップS501)。このステップS501の処理において、操作者は、表示装置76に表示された画像を見ながら入力装置77を操作して、各マスクマーク撮像部84のZ方向への移動を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、マスクマーク焦点位置移動機構110におけるモータ116の駆動を制御する。
これにより、各マスクマーク撮像部84の焦点が基準レチクル300における上レチクル板306の下面306aに合わされ、下面306aの像光が各マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841に結像する。
次に、操作者は、表示装置76に表示された画像を見て、上レチクル板306の下面306aに設けられた上レチクルマーク300aが、各アライメントマーク検出装置80の固体撮像素子841の視野内(撮像範囲内)に有るか否かを判断する(ステップ502)。
ステップS502の処理において、上レチクルマーク300aが固体撮像素子841の視野内に無いと判断した場合、操作者は、入力装置77を操作してアライメントマーク検出装置80のX方向及びY方向への移動を指示する(ステップ503)。
続いて、検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、検出装置移動機構90におけるモータ101,106の駆動を制御し、アライメントマーク検出装置80をX方向及びY方向へ移動させる(ステップS504)。
そして、上レチクルマーク300aが各アライメントマーク検出装置80における固体撮像素子841の視野内に入るまで、ステップS502〜ステップS504を繰り返す。
ステップS502の処理において、上レチクルマーク300aが固体撮像素子841の視野内に有ると判断した場合、操作者は、各マスクマーク撮像部84の焦点を基準レチクル300の上レチクルマーク300aに合わせる。そして、そのときのマスクマーク撮像部84の位置を、基準レチクルの焦点位置としてメモリ74に登録する(ステップS505)。
ステップS505の処理において、操作者は、表示装置76に表示された画像を見ながら入力装置77を操作して、各アライメントマーク検出装置80のZ方向への移動を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、マスクマーク焦点位置移動機構110におけるモータ116の駆動を制御する。
これにより、各マスクマーク撮像部84の焦点が基準レチクル300の上レチクルマーク300aに合わされ、上レチクルマーク300aの像光が各マスクマーク撮像部84の固体撮像素子841に結像する。
また、ステップS505の処理において、操作者は、入力装置77を操作して、マスク41用の焦点位置の登録を指示する。検出装置制御部72は、操作者からの指示に従って、各マスクマーク撮像部84の焦点が上レチクルマーク300aに合った位置(焦点位置)を、基準レチクル300の同時認識用の焦点位置としてメモリ74に登録する。
この時点では、図16に示すステップ410とステップ411の処理により、マスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85との相対的な位置は、マスク41と基板200との間のギャップ幅に対応した関係になっている。
したがって、各アライメントマーク検出装置80の固体撮像素子851に下レチクルマーク300bが結像するように、基板マーク焦点位置移動機構87のモータ871を駆動させて基板マーク撮像部85を移動させる必要は無い。
なお、微調整のために、固体撮像素子851を有する基板マーク撮像部85を移動させることも可能である。しかし、基板マーク撮像部85を機械的に動かすことで、取得する画像に平面方向のずれが生じる場合は、基板マーク撮像部85を移動させないことが好ましい。
各アライメントマーク検出装置80は、基準レチクル300の上レチクルマーク300aの画像及び下レチクルマーク300bの画像を同時に撮像(取得)する。演算処理部52は、基準レチクル300の上レチクルマーク300aの画像を認識して、上レチクルマーク300aの位置検出し、下レチクルマーク300bの画像を認識して、下レチクルマーク300bの位置を検出する(ステップ506)。
主制御装置70の画像処理制御部71は、演算処理部52が検出した基準レチクル300の上レチクルマーク300a及び下レチクルマーク300bの位置から、上レチクルマーク300aと下レチクルマーク300bとの位置ずれ量を検出する(ステップ507)。そして、上レチクルマーク300aと下レチクルマーク300bの位置ずれ量の相対位置関係を基準位置として記憶する(ステップS508)。
[露光制御処理]
まず、プロキシミティ露光装置1により行われる露光制御処理について、図18を参照して説明する。
図18は、露光装置よる露光制御処理を示すフローチャートである。
図15に示す基板1枚目登録時処理のステップS317において、基板200の供給を再開した後、基板搬送ロボット30は、基板200を搬送ラインから温度調節装置20へ搬送し、温度調節装置20は、基板200の温度を調節する(ステップS601)。
但し、1枚目の基板200は、図15に示す基板1枚目登録時処理のステップS316において、既にチャック15から温度調節装置20へ戻されて、温度が調節されている。したがって、1枚目の基板200については、ステップS601の工程は不要である。温度調節装置20による基板200の温度の調節後、基板搬送ロボット30は、基板200を温度調節装置20からチャック15へ搬送する(ステップS602)。
次に、チャック15に保持された基板200のプリアライメントを行う(ステップS603)。このステップS603の処理において、主制御装置70のステージ制御部73は、ステージ駆動回路60を制御して、ロード/アンロード位置に位置する基板保持部10のXステージ11、Yステージ12及びθステージ13を駆動させる。これにより、基板保持部10(チャック15)がXY方向へ移動すると共にθ方向へ回転し、基板200がプリアライメントされる。
次に、ステージ制御部73は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11及びYステージ12を駆動させることにより、基板保持部10(チャック15)を、メモリ74に記憶された1番目の露光登録位置へ移動させる(ステップS604)。
また、主制御装置70の検出装置制御部72は、各検出装置移動機構90におけるモータ101,106の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80を、メモリ74に記憶された1回目の基準レチクル登録位置へ移動させる(ステップS605)。
次に、主制御装置70は、1回目の基準レチクル検出を行う(ステップS606)。続いて、主制御装置70の検出装置制御部72は、各検出装置移動機構90におけるモータ101,106の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80を、メモリ74に記憶された1番目の露光登録位置へ移動させる(ステップS607)。
なお、ステップS604の処理と、ステップS605,S606,S607の処理を並行して行うと、タクトタイムを短縮することができる。しかし、本発明に係る露光制御処理としては、ステップS604の処理と、ステップS605,S606,S607の処理を順番に行ってもよい。その場合、ステップS604の処理を先に行ってもよく、また、ステップS605,S606,S607の処理を先に行ってもよい。
ステップS604,S607の処理において、チャック15及び各アライメントマーク検出装置80を露光登録位置へ移動させたとき、基板アライメントマーク200aとアライメントマーク検出装置80とは相対的に画像認識に適した位置に配置されている。また、マスク41のマスクアライメントマーク41a及び基板200の基板アライメントマーク200aは、各アライメントマーク検出装置80の視野内(撮像範囲内)に配置されている。
ステップS604及びステップS607の処理が終了すると、主制御装置70は、Z−チルト機構の駆動を制御して、マスクホルダ42をZ方向へ移動及びチルトさせることにより、マスク41と基板200とのギャップ合わせを行う(ステップS608)。
次に、主制御装置70は、1回目の露光に対応する基板200のアライメントを行う(ステップS609)。その後、検出装置制御部72は、各検出装置移動機構90におけるモータ101,106の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80をマスクホルダ42の開口42aの外側の退避位置へ移動させる(ステップS610)。
続いて、主制御装置70は、その露光位置における露光を行う(ステップS611)。次に、主制御装置70は、全ての露光位置における露光が終了したか否かを判断する(ステップS612)。
ステップS612の処理において、全ての露光位置における露光が終了していないと判断した場合、主制御装置70は、Z−チルト機構の駆動を制御して、マスク41と基板200とのギャップを広げる。そして、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11及びYステージ12を移動させて、基板200のXY方向へのステップ移動を行う(ステップS613)。これにより、基板200は、次の露光位置へ移動する。ステップS613の処理が終了すると、ステップS604及びステップS605へ戻る。
ステップS612の処理において、全ての露光位置における露光が終了したと判断した場合、主制御装置70は、Z−チルト機構によりマスク41と基板200とのギャップ幅を広げる。そして、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11及びYステージ12を駆動させることにより、基板保持部10(チャック15)をロード/アンロード位置へ移動させる(ステップS614)。その後、基板搬送ロボット30は、露光が終了した基板200を、チャック15から搬送ラインへ搬出する(ステップS615)。
次に、プロキシミティ露光装置1により行われる露光制御処理における基準レチクル検出処理(図18のステップS606)について、図19を参照して説明する。
図19は、露光制御処理における基準レチクル検出処理を示すフローチャートである。
各アライメントマーク検出装置80を基準レチクル登録位置へ移動させたとき、基準レチクル300の上レチクルマーク300aと下レチクルマーク300bと、アライメントマーク検出装置80とは、相対的に画像認識に適した位置にある。そして、上レチクルマーク300aと下レチクルマーク300bは、各アライメントマーク検出装置80の視野内(撮像範囲内)に位置する。
検出装置制御部72は、マスクマーク焦点位置移動機構110におけるモータ116の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80を図17のステップS505の処理で登録した基準レチクルの焦点位置へ移動させる(ステップS711)。これにより、各アライメントマーク検出装置80の固体撮像素子841には、基準レチクル300の上レチクルマーク300aの像光が結像する。
次に、各アライメントマーク検出装置80は、基準レチクル300の上レチクルマーク300aの画像及び下レチクルマーク300bの画像を同時に撮像(取得)する。そして、演算処理部52は、上レチクルマーク300aの画像を認識して、上レチクルマーク300aの位置を検出し、下レチクルマーク300bの画像を認識して、下レチクルマーク300bの位置を検出する(ステップS712)。
次に、主制御装置70の画像処理制御部71は、演算処理部52が検出した上レチクルマーク300aの位置及び下レチクルマーク300bの位置から、上レチクルマーク300aと下レチクルマーク300bとの相対的な位置ずれ量を検出する(ステップS713)。そして、図17のステップS508の処理で記憶した基準位置のずれ量に基づいて、ステップS713の処理で検出した上レチクルマーク300aと下レチクルマーク300bとの相対的な位置ずれ量を補正する(ステップS714)。
次に、プロキシミティ露光装置1により行われる露光制御処理におけるアライメント処理(図18のステップS609)について、図20を参照して説明する。
図20は、露光制御処理における基準レチクル検出処理を示すフローチャートである。
まず、検出装置制御部72は、マスクマーク焦点位置移動機構110におけるモータ116の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80を、図16のステップS410で登録したマスク用の焦点位置へ移動させる(ステップS811)。これにより、各アライメントマーク検出装置80の固体撮像素子841には、マスク41の下面の像光が結像する。
続いて、検出装置制御部72は、基板マーク焦点位置移動機構87におけるモータ871の駆動を制御して、各アライメントマーク検出装置80の基板マーク撮像部85を、図16のステップS411で登録した基板用の焦点位置へ移動させる(ステップS812)。これにより、基板マーク撮像部85の固体撮像素子851には、基板200の表面の像光が結像する。
なお、ステップS811の処理とステップS812の処理を並行して行ってもよい。この場合は、タクトタイムを短縮することができる。
次に、各アライメントマーク検出装置80は、マスク41のマスクアライメントマーク41aの画像及び基板200の基板アライメントマーク200aの画像を同時に撮像(取得)する。演算処理部52は、マスクアライメントマーク41aの画像を認識して、マスクアライメントマーク41aの位置検出し、基板アライメントマーク200aの画像を認識して、基板アライメントマーク200aの位置を検出する(ステップS813)。
続いて、画像処理制御部71は、演算処理部52が検出した複数のマスクアライメントマーク41aの位置と、複数の基板アライメントマーク200aの位置から、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量を検出する(ステップS814)。そして、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以下であるか否かを判断する(ステップS815)。
ステップS815の処理でマスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以下ではない(NO)と判断した場合、ステージ制御部73は、Xステージ11及びYステージ12の移動量、並びにθステージ13の回転量を算出する(ステップ816)。つまり、ステージ制御部73は、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以内になるように、Xステージ11及びYステージ12の移動量、並びにθステージ13の回転量を算出する。
そして、ステージ制御部73は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ11及びYステージ12を算出した移動量だけ移動させ、θステージ13を算出した回転量だけ回転させる(ステップS817)。その後、処理は、ステップS813へ戻る。
ステップS815の処理において、マスク41と基板200との相対的な位置ずれ量が所定値以下である(YES)と判断した場合、主制御装置70は、基板200のアライメントを終了する。基板200のアライメントが終了したとき、基板200の基板アライメントマーク200aと各基板マーク撮像部85とは、相対的に画像認識に適した位置にある。
本実施形態のプロキシミティ露光装置1では、マスクマーク焦点位置移動機構110のモータ116を駆動させて、アライメントマーク検出装置80におけるマスクマーク撮像部84の焦点をマスク41の下面に合わせる。また、基板マーク焦点位置移動機構87のモータ871を駆動させて、アライメントマーク検出装置80における基板マーク撮像部85の焦点を基板200の表面に合わせる。
これにより、マスク41に設けられたマスクアライメントマーク41aの画像と、基板200に設けられた基板アライメントマーク200aの画像とを、高分解能で同時に撮像(取得)することができる。したがって、基板200とマスク41の相対的な位置の検出を迅速かつ高精度に行うことができ、タクトタイムを短縮することができる。さらに、基板200とマスク41の相対的な位置の検出を迅速かつ高精度に行ってタクトタイムを短縮することにより、高品質な表示パネル用基板を高いスループットで製造することができる。
また、図15に示す基板1枚目登録時処理において、1枚目の基板200は、各露光位置に対するアライメント(ステップS309)に時間を要する。そのため、1枚目の基板200のアライメント後に、その露光位置での露光を行うと、2枚目以降の基板200とは露光時の基板200の温度が異なってしまう。その結果、パターンの露光精度が低下し、製品として使用できない基板が発生する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、1枚目の基板がチャック15に搬送されてきたときに、全ての露光登録位置を検出してメモリ74に記憶した後に、基板搬送ロボット30により1枚目の基板200を温度調節装置20へ戻す(ステップS314)。
これにより、1枚目の基板200は、2枚目以降の基板200と同じ手順で各露光位置に配置されてアライメント及び露光が行われるので、2枚目以降の基板と同じ温度条件で露光が行われる。したがって、1枚目の基板200についても、パターンの露光精度が低下しないようにすることができる。
また、本実施の形態では、1枚目の基板200を基板搬送ロボット30へ供給した後、2枚目以降の基板200の基板搬送ロボット30への供給を停止する(図15のステップS302)。そして、基板搬送ロボット30により1枚目の基板200を温度調節装置20へ戻した後、2枚目以降の基板200の基板搬送ロボット30への供給を再開する(図15のステップS315)。
これにより、基板200の供給を再開した後に、温度調節装置20からチャック15への基板200の搬送が1枚目の基板200から順番に行われ、先入れ先出し(FIFO)方式で基板200に対する露光を行うことできる。
また、本実施の形態では、図18に示す露光制御処理のステップS604の処理によりチャック15を露光登録位置へ移動させ、ステップS607の処理によりアライメントマーク検出装置80を露光登録位置へ移動させる。これにより、マスク41のマスクアライメントマーク41aを、アライメントマーク検出装置80におけるマスクマーク撮像部84の撮像範囲内に配置することができる。また、基板200の基板アライメントマーク200aを、アライメントマーク検出装置80の基板マーク撮像部85の撮像範囲内に配置することができる。
その結果、基板200のアライメント処理(ステップS407)を行うときに、基板200の基板アライメントマーク200aと、アライメントマーク検出装置80とが相対的に画像認識に適した位置へ速やかに移動されている。したがって、マスク41と基板200との位置合わせを迅速に行うことができ、タクトタイムを短縮することができる。
また、本実施の形態では、主制御装置70が、設定ギャップ幅に応じてマスクアライメントマーク41aのテンプレート画像の倍率補正値を変更する(図16のステップS401)。これにより、基板の種類に応じて基板とマスク41との間の距離であるギャップ幅が変化した場合でも、設定ギャップ幅に応じて基板アライメントマークの倍率が変更され、基板とマスクの相対的な位置を精度良く検出することができる。その結果、基板とマスクの相対的な位置合わせを高精度に行うことができる。
また、本実施の形態では、基板1枚目登録時処理において、主制御装置70が基準レチクル300の上レチクルマーク300a及び下レチクルマーク300bをアライメントマーク検出装置80によって撮像する。そして、上レチクルマーク300aの画像及び下レチクルマーク300b画像に基づいて、アライメントマーク検出装置80のマスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の相対的な位置を補正する。
これにより、露光光の熱の影響などによって、マスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の相対的な位置が変化しても、マスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85の相対的な位置を正常な位置に戻すことができる。その結果、基板とマスクの相対的な位置を精度良く検出することができ、基板とマスクの相対的な位置合わせを高精度に行うことができる。
3.TFT基板の製造工程
次に、液晶ディスプレイ装置におけるTFT基板の製造工程について、図21を参照して説明する。
図21は、液晶ディスプレイ装置におけるTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
TFT基板を製造する場合は、まず、薄膜形成工程を行う(ステップS101)。
薄膜形成工程では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、ガラス基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。
次に、レジスト塗布工程を行う(ステップS102)。
レジスト塗布工程では、薄膜形成工程(ステップS101)で形成した薄膜上に、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、フォトレジスト膜を形成する。
次に、露光工程を行う(ステップS103)。
露光工程では、上述したプロキシミティ露光装置1を用いて、ガラス基板のフォトレジスト膜にマスクのパターンを転写する。
次に、現像工程を行う(ステップS104)。
現像工程では、シャワー現像法等により現像液をガラス基板のフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。
次に、エッチング工程を行う(ステップS105)。
エッチング工程では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップS101)で形成したガラス基板上の薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。
次に、剥離工程を行う(ステップS106)。
剥離工程では、エッチング工程(ステップS105)においてマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。
なお、各工程の前又は後には、必要に応じて、ガラス基板の洗浄/乾燥工程が実施される。そして、上述の工程を数回繰り返すことにより、ガラス基板上にTFTアレイが形成される。
4.カラーフィルタ基板の製造工程
次に、液晶ディスプレイ装置におけるカラーフィルタ基板の製造工程について、図22を参照して説明する。
図22は、液晶ディスプレイ装置におけるカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
カラーフィルタ基板を製造する場合は、まず、ブラックマトリクス形成工程を行う(ステップS201)。
ブラックマトリクス形成工程では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、ガラス基板上にブラックマトリクスを形成する。
次に、着色パターン形成工程を行う(ステップS202)。
着色パターン形成工程では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等により、ガラス基板上に着色パターンを形成する。なお、着色パターン形成工程は、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。
次に、保護膜形成工程を行う(ステップS203)。
保護膜形成工程では、着色パターン形成工(ステップS202)で形成した着色パターンの上に保護膜を形成する。
次に、透明電極膜形成工程を行う(ステップS204)。
透明電極膜形成工程では、保護膜形成工程(ステップS203)で形成した保護膜の上に透明電極膜を形成する。
なお、各工程各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。また、カラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップS201)及び着色パターン形成工程(ステップS202)の露光処理において、本実施形態のプロキシミティ露光装置1を適用することができる。
5.変形例
以上、本発明の一実施形態に係るアライメントマーク検出装置80及びプロキシミティ露光装置1について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明のアライメントマーク検出装置及び露光装置は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、本実施形態では、マスクマーク焦点位置移動機構110がマスクマーク撮像部84と基板マーク撮像部85とをZ方向に移動させる構成とした。しかし、本発明に係るマスクマーク焦点位置移動機構としては、マスクマーク撮像部84のみをZ方向に移動させる構成であってもよい。
また、本実施形態では、予め定めたギャップ幅に応じた基板アライメントマーク200aの倍率補正係数のデータをメモリ74に記憶させている。しかし、本発明に係るメモリには、予め定めたギャップ幅に応じたマスクアライメントマーク41aの倍率補正係数のデータを記憶させてもよい。
また、本実施形態では、ギャップ幅に応じた倍率補正係数に基づいて基板アライメントマークの基準となるマスクアライメントマークのテンプレート画像の倍率補正値を変更した。しかし、本発明に係る制御装置としては、マスクアライメントマークのテンプレート画像の倍率補正値を変更してもよい。
1…プロキシミティ露光装置、 3…ベース、 3A…X軸ガイド、 5…トップフレーム、 10…基板保持部、 11…Xステージ、 12…Yステージ、 13…θステージ、 14…チャック支持台、 15…チャック、 16…Y軸ガイド、 20…温度調節装置、 30…基板搬送ロボット、 40…露光部、 41…マスク、 41a…マスクアライメントマーク、 42…マスクホルダ、 50…画像処理装置、 60…ステージ駆動回路、 70…主制御装置、 71…画像処理制御部、 72…検出装置制御部、 73…ステージ制御部、 74…メモリ、 76…表示装置、 77…入力装置、 80…アライメントマーク検出装置、 81…本体、 82…レンズ鏡筒、 83…照明、 84…マスクマーク撮像部、 85…基板マーク撮像部、 87…基板マーク焦点位置移動機構、 90…検出装置移動機構、 110…マスクマーク焦点位置移動機構、 200…基板、 200a…基板アライメントマーク、 300…基準レチクル、 300a…上レチクルマーク、 300b…下レチクルマーク、 811…筐体部、 812,813…全反射ミラー、 814,815…ハーフミラー、 821…筒部、 822…集光レンズ(レンズ)、 831…光源、 832…光源取付部、 841,851…固体撮像素子、 842,852…撮像素子取付部

Claims (8)

  1. マスクに形成されたマスクアライメントマークを撮像するマスクマーク撮像部と、
    基板に形成された基板アライメントマークを撮像する基板マーク撮像部と、
    前記マスクアライメントマークの像光を前記マスクマーク撮像部に結像させると共に、前記基板アライメントマークの像光を前記基板マーク撮像部に結像させるレンズと、
    前記レンズを通る光束を分割して、前記マスクアライメントマークの像光を前記マスクマーク撮像部に導くと共に、前記基板アライメントマークの像光を前記基板マーク撮像部へ導く光束分割部と、
    を備えるアライメントマーク検出装置。
  2. 前記マスクマーク撮像部を移動させて、前記マスクマーク撮像部の焦点を前記マスクの前記マスクアライメントマークが形成された面に合わせるマスクマーク焦点位置移動機構と、
    前記基板マーク撮像部を移動させて、前記基板の前記基板アライメントマークが形成された面に前記基板マーク撮像部の焦点を合わせる基板マーク焦点位置移動機構と、
    を備える請求項1に記載のアライメントマーク検出装置。
  3. マスクアライメントマークが形成されたマスクと、
    前記マスクを保持するマスクホルダと、
    基板アライメントマークが形成された基板を支持するチャックと、
    前記マスクホルダと前記チャックとを相対的に移動させるステージと、
    前記マスクの前記マスクアライメントマーク及び前記基板の前記基板アライメントマークの画像を撮像して、撮像した画像を示す画像信号を出力するアライメントマーク検出装置と、
    前記アライメントマーク検出装置が出力した前記画像信号を処理して画像認識を行い、前記マスクアライメントマーク及び前記基板アライメントマークの位置を検出する画像処理装置と、
    前記画像処理装置の検出結果に基づいて前記ステージの駆動を制御し、前記マスクホルダと前記チャックとを相対的に移動させて、前記マスクと前記基板との位置合わせを行う制御装置と、を備え、
    前記アライメントマーク検出装置は、
    前記マスクアライメントマークを撮像するマスクマーク撮像部と、
    前記基板アライメントマークを撮像する基板マーク撮像部と、
    前記マスクアライメントマークを前記マスクマーク撮像部に結像させると共に、前記基板アライメントマークを前記基板マーク撮像部に結像させるレンズと、
    前記レンズを通る光束を分割して、前記マスクアライメントマークの像光を前記マスクマーク撮像部に導くと共に、前記基板アライメントマークの像光を前記基板マーク撮像部へ導く光束分割部と、
    を有するプロキシミティ露光装置。
  4. 前記アライメントマーク検出装置は、
    前記マスクマーク撮像部を移動させて、前記マスクマーク撮像部の焦点を前記マスクの前記マスクアライメントマークが形成された面に合わせるマスクマーク焦点位置移動機構と、
    前記基板マーク撮像部を移動させて、前記基板の前記基板アライメントマークが形成された面に前記基板マーク撮像部の焦点を合わせる基板マーク焦点位置移動機構と、
    を有する請求項3に記載のプロキシミティ露光装置。
  5. 前記マスクアライメントマーク及び前記基板アライメントマークの相対的な位置の基準となる上レチクルマーク及び下レチクルマークが設けられた基準レチクルを備え、
    前記制御装置は、前記上レチクルマーク及び前記下レチクルマークを前記アライメントマーク検出装置によって撮像させ、その結果に基づいて前記マスクマーク焦点位置移動機構又は前記基板マーク焦点位置移動機構の駆動を制御し、前記マスクマーク撮像部と前記基板マーク撮像部の相対的な位置を補正する
    請求項4に記載のプロキシミティ露光装置。
  6. 前記制御装置は、
    前記マスクと前記基板との間の距離であるギャップ幅に応じた前記マスクアライメントマーク又は前記基板アライメントマークの倍率補正係数が記憶されたメモリを有し、
    前記ギャップ幅に基づいて、前記マスクアライメントマーク又は前記基板アライメントマークの倍率補正係数を決定し、前記マスクアライメントマーク又は前記基板アライメントマークのテンプレート画像の倍率を補正する
    請求項3〜5のいずれか1項に記載のプロキシミティ露光装置。
  7. マスクアライメントマークが形成されたマスクと、
    前記マスクを保持するマスクホルダと、
    基板アライメントマークが形成された基板を支持するチャックと、
    前記マスクホルダと前記チャックとを相対的に移動させるステージと、
    前記マスクの前記マスクアライメントマーク及び前記基板の前記基板アライメントマークの画像を撮像して、撮像した画像を示す画像信号を出力するアライメントマーク検出装置と、
    前記アライメントマーク検出装置が出力した前記画像信号を処理して画像認識を行い、前記マスクアライメントマーク及び前記基板アライメントマークの位置を検出する画像処理装置と、
    前記画像処理装置の検出結果に基づいてステージの駆動を制御し、前記マスクホルダと前記チャックとを相対的に移動させて、前記マスクと前記基板との位置合わせを行う制御装置と、を備え、
    前記アライメントマーク検出装置は、
    前記マスクアライメントマークを撮像するマスクマーク撮像部と、
    前記基板アライメントマークを撮像する基板マーク撮像部と、
    前記マスクアライメントマークを前記マスクマーク撮像部に結像させると共に、前記基板アライメントマークを前記基板マーク撮像部に結像させるレンズと、
    前記レンズを通る光束を分割して、前記マスクアライメントマークの像光を前記マスクマーク撮像部に導くと共に、前記基板アライメントマークの像光を前記基板マーク撮像部へ導く光束分割部と、
    を有するプロキシミティ露光装置を用いて前記マスクと前記基板の相対的な位置を合わせる基板のアライメント方法であって、
    前記マスクマーク撮像部及び前記基板マーク撮像部が、前記マスクアライメントマークの画像及び前記基板アライメントマークの画像を同時に撮像する工程と、
    前記画像処理装置が、前記マスクアライメントマーク及び前記基板アライメントマークの画像に基づいて、前記マスクと前記基板の相対的な位置を検出する工程と、
    前記画像処理装置の検出結果に基づいて、前記ステージが前記チャック又は前記マスクを移動させて、前記マスクと前記基板の相対的な位置を合わせる工程と、
    を有する基板のアライメント方法。
  8. 前記マスクアライメントマークの画像及び前記基板アライメントマークの画像を同時に撮像する工程の前に、
    マスクマーク焦点位置移動機構が前記マスクマーク撮像部を移動させて、前記マスクの前記マスクアライメントマークが形成された面に前記マスクマーク撮像部の焦点を合わせる工程と、
    基板マーク焦点位置移動機構が前記基板マーク撮像部を移動させて、前記基板の前記基板アライメントマークが形成された面に前記基板マーク撮像部の焦点を合わせる工程と、
    を有する請求項7に記載の基板のアライメント方法。
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